JP2007019288A - 薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法 - Google Patents

薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007019288A
JP2007019288A JP2005199742A JP2005199742A JP2007019288A JP 2007019288 A JP2007019288 A JP 2007019288A JP 2005199742 A JP2005199742 A JP 2005199742A JP 2005199742 A JP2005199742 A JP 2005199742A JP 2007019288 A JP2007019288 A JP 2007019288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
photoresist
film
layer
lactate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005199742A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Takakuma
広志 高熊
Satoshi Tsukiyama
聡 築山
Jiichi Tajima
滋一 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2005199742A priority Critical patent/JP2007019288A/ja
Publication of JP2007019288A publication Critical patent/JP2007019288A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

【課題】フォトレジストの塗布ムラを低減し、密着性を向上し得る薄膜形成方法を提供する。
【解決手段】 フォトレジスト法を用いてパターン化された薄膜を形成するに当たり、パターン化前の薄膜200の一面を、乳酸エステルを含有する処理液300で処理し、その後に、フォトレジストマスクを形成する。乳酸エステルとしては、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸メチルから選択された少なくとも一種を用いることができる。薄膜200は、一面に水酸基を含むもの、具体的には、Al23を主成分とするものが適している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、微細な薄膜パターンを形成する方法、及び、この方法を適用したマイクロデバイスの製造方法に関する。
例えば、ハードディスクに用いられる磁気ヘッド等のマイクロデバイスでは、絶縁膜などの薄膜にスルーホールを設け、スルーホールを通して、絶縁膜の上下に配置した磁性膜や導体膜などを連結する構造をとることがある。このような構造を実現する場合、一般には、絶縁膜上にフォトレジストを塗布し、このフォトレジストを、マスクを通して露光し、現像して、スルーホールを形成し、その後、めっき法やスパッタ法などを用いて、絶縁膜の表面及びスルーホールの内部に必要な膜を形成するプロセスが採用される。
スルーホールを形成する場合、フォトレジストとしては、例えば、特許文献1に開示されているように、PMGI(ポリ・ジメチル・グルタルイミド)が用いられ、アンダーカットの入ったレジストマスクが形成される。このレジストマスクは、リフトオフ法の適用時にバリが発生しないなどの利点がある。アンダーカットの入ったレジストマスクの形成にあたっては、パターン化しようとする薄膜の表面にPGMIの層を形成し、その上に、PMGIの層よりも広い面積となるように、第2のレジスト層を形成する。
ところで、スルーホール等を精度よく形成するためには、絶縁膜上に、均一の厚みで、かつ、塗布ムラを生じることなく、フォトレジストを塗布する必要がある。さもないと、フォトレジストマスクが形成できなかったり、仮に形成できたとしても、密着力が不十分で、倒壊してしまったりするからである。
ところが、PMGI等のフォトレジスト材料は、Al23などの絶縁膜との密着性が悪いので、絶縁膜の表面からはじかれ、塗布ムラを生じ易く、スルーホール等を精度よく形成できないという問題があった。
特開平5−152294号公報
本発明の課題は、フォトレジストの塗布ムラを低減し得る薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法を提供することである。
本発明のもう一つの課題は、フォトレジストの密着性を向上し得る薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明では、フォトレジスト法を用いてパターン化された薄膜を形成するに当たり、パターン化前の前記薄膜の一面を、乳酸エステルを含有する処理液で処理し、その後に、前記薄膜の一面上にフォトレジストを塗布し、フォトレジストマスクを形成し、前記フォトレジストマスクを用いて前記薄膜をパターン化する。
上述した前処理的プロセスによれば、薄膜の表面におけるフォトレジストの塗布ムラを低減し得るとともに、薄膜に対するフォトレジストの密着性を向上させることができる。このため、この後、フォトレジストをマスクとして薄膜をパターン化する際、高精度のパターンを形成することが可能になる。乳酸エステルによる前処理の効果は、次のように考えることができる。
即ち、薄膜の表面には、H2O分子が吸着しているのが一般的である。また、薄膜をAl23などの金属酸化物として構成した場合には、表面に水酸基OHが吸着しているのが一般的である。このため、薄膜の表面は、一般には親水性となっている。これに対して、薄膜の表面に塗布されるべきフォトレジストは、疎水性である。この両者の性質の違いのために、従来のプロセスでは、フォトレジストが薄膜の表面からはじかれ、塗布ムラを生じ、スルーホール等を精度よく形成できなかったものと思われる。
そこで、本発明では、フォトレジストを塗布する前に、パターン化前の薄膜の一面を、乳酸エステルを含有する処理液で処理する。この前処理工程により、乳酸エステルに含まれる水酸基OHが、薄膜の表面に存在することのある水酸基OHまたはH 2 O分子と結びつき、薄膜の表面が、親水性から疎水性に変わる。このため、フォトレジストに対する薄膜表面の濡れ性が高くなり、薄膜の表面におけるフォトレジストの塗布ムラが低減されるとともに、薄膜に対するフォトレジストの密着性が向上したものと考えられる。
上述した説明からも理解されるように、本発明は、フォトレジストの塗布される一面に水酸基OHを含む薄膜の前処理に適している。
フォトレジストによって形成されるレジストマスクは、アンダーカットのない単層レジストマスクであっても、アンダーカットの入った構造のものであってもよい。アンダーカットの入ったレジストマスクは、下層レジスト層と、上層レジスト層とを含んでおり、上層レジスト層は、前記下層レジスト層の平面積よりも大きい平面積を有する。アンダーカットの入ったレジストマスクは、パターン化薄膜の微細化に有効である。
フォトレジストの種類については、薄膜の一面に付着される層を、PMGIとした場合に良好な結果が得られた。PMGIは主にアンダーカットの入ったレジストマスクを形成するときに用いられるので、その意味では、本発明は、アンダーカットの入ったレジストマスクの形成に適しているといえることになる。
薄膜をパターン化する工程は、具体的には、薄膜にスルーホールを形成する工程を含む。スルーホールは、その内部に、前記薄膜と材質の異なる薄膜を形成する工程を含むことができる。
更に、本発明に係る薄膜形成方法は、マイクロデバイスの製造方法にも適用できる。マイクロデバイスの製造方法では、上述した本発明に係る薄膜形成方法によって、マイクロデバイスとなるパターン化薄膜を形成する。マイクロデバイスは薄膜磁気ヘッドであってもよいし、半導体デバイスや、薄膜を用いたセンサやアクチュエータ等であってもよい。
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
(a)フォトレジストの塗布ムラを低減し得る薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法を提供することができる。
(b)フォトレジストの密着性を向上し得る薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法を提供することができる。
図1〜図9は本発明に係る薄膜形成方法及びマイクロデバイスの製造方法を説明する図である。まず、図1に示すように、基層100の表面に、例えばスパッタ法によって、薄膜200を形成する。薄膜200は、水酸基OHを含む膜、具体的には、Al23を主成分とするものが適している。基層100は、典型的にはウエハである。
次に、図2に示すように、パターン化前の薄膜200の一面を、乳酸エステルを含有する処理液300で処理する。この前処理工程により、処理液300の乳酸エステルに含まれる水酸基OHが、薄膜200の表面に存在する水酸基OHまたはH2O分子と結びつき、薄膜200の表面が、親水性から疎水性に変わる。
乳酸エステルとしては、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸メチルから選択された少なくとも一種を用いることができる。上述した各種の乳酸エステルは、何れも水酸基OHを有しており,前処理において、薄膜の表面の水酸基OHまたはH2O分子と結びつき、薄膜の表面を、親水性から疎水性に変える。
具体例として、乳酸エチルを用いた場合を例にとって説明すると、乳酸エチルは、
CH3CH(OH)COOC25と表わすことができる。この化学式における水酸基(−OH)が、薄膜の表面に存在する水酸基OHまたはH2O分子と結びつき、薄膜の表面に、疎水性のメチル基(−CH3)やエチル基(−C25)が残り、これらが、フォトレジストに対する濡れ性を生じさせる。
処理液300の供給手段としては、基層100を構成するウエハをスピンさせ、そこに処理液300を滴下して拡散させるスピンコート法を適用することができる。
上述のようにようにして、処理液による前処理が終わった後、図3に示すように、処理液300を振り切り、乾燥させる。
次に、図4に示すように、薄膜200の表面に、第1のフォトレジスト層400及び第2のフォトレジスト層500を塗布する。第1及び第2のフォトレジスト層400、500もスピンコート法によって塗布することができる。第1及び第2のフォトレジスト層400、500のうち、薄膜200の表面に付着される第1のフォトレジスト層400は、PMGIによって構成する。塗布された第1のフォトレジスト層400はプリベークすることが好ましい。
第1のフォトレジスト層400を塗布する段階では、薄膜200の表面が、乳酸エステルによる前処理を受けており、薄膜200の表面が疎水性を有している。従って、薄膜200の表面における第1のフォトレジスト層400の塗布ムラを低減させるとともに、薄膜200に対する第1のフォトレジスト層400の密着性を向上させることができる。このため、この後、フォトレジストをマスクとして薄膜をパターン化する際、高精度のパターンを形成することが可能になる。
第2のフォトレジスト層500は、スピンコート法によって、例えば0.5μmの厚さに塗布する。第2のフォトレジスト層500を構成するレジストとしては、ポジ型レジスト(ノボラック系)を用いることができる。
次に、図5に示すように、第1及び第2のフォトレジスト層400、500の上にフォトマスク600を当て、その透過パターン601、602をとおして、第2のフォトレジスト層500を露光する。
上述のようにして露光した後、周知の現像液を用いて現像する。これにより、図6に示すように、第1のレジストマスク層401〜403と、その周囲に突出する第2のレジストマスク層501〜503とを有するアンダーカット入りのレジストマスクが得られる。レジストマスクは、基層100をウエハとしてその面上に多数整列して形成される。
次に、図7に示すように、ミリング(ドライエッチング)を行う。これにより、図8に示すように、スルーホールTH1、TH2を有するパターン化薄膜201〜203が得られる。この後、図9に示すように、第1のレジストマスク層401〜403及び第2のレジストマスク層501〜503を剥離する。スルーホールTH1、TH2は、その内部に薄膜200と材質の異なる薄膜を形成するために用いることができる。
次に、実験データを挙げて本発明の効果を説明する。
実施例1
図1において、Al23薄膜200を形成し、その一面を、図2を参照して説明したように、乳酸エチルで処理し、その後、図3〜図9に示したプロセスを実行した。
比較例1
乳酸エチルに代えて、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を用いたほかは、実施例1と同様にして、図1〜図9に示したプロセスを実行した。
比較例2
乳酸エチルに代えて、ペグミア(PGME+PGMEA)を用いたほかは、実施例1と同様にして、図1〜図9に示したプロセスを実行した。
比較例3
乳酸エチルに代えて、リン酸塩を用いたほかは、実施例1と同様にして、図1〜図9に示したプロセスを実行した。
表1に実施例,比較例1〜3のレジスト塗布性、及び、膜減りの良否を示す。レジスト塗布性は、薄膜200の一面上に、レジストが島状に点在する程度が多い場合を×印によって表示し、島状点在が認められない場合を○印によって表示し、その中間状態を△印で表示してある。膜減りの良否は、Al23薄膜200に5〜6(オングストローム)の膜減りが認められたときを、×印として表示し、そこまで至らないときを○印で表示してある。
Figure 2007019288
表1を見ると,実施例1では,レジスト塗布性が良好で、しかも膜減りも殆ど認められない。これに対して、比較例1〜3は、レジスト塗布性又は膜減りの何れかにおいて、良好な結果が得られない。
上述したレジスト塗布性は、図10〜図12を参照すると、視覚的に理解できる。図10は、ウエハ上の一部を取り出した平面図、図11は図10の11―11線に沿った拡大断面図で、実施例1のサンプルの状態を示す。図12は、図10の11―11線に沿った拡大断面図で比較例2のサンプルの状態を示す。図11、図12は、拡大写真をトレースして得られたものである。
図11に示すように、実施例1の場合、レジスト塗布性が良好であるため、第1のレジスト層401、402がしっかり残り、安定したレジストが形成されている。
これに対して、レジスト塗布性の悪い比較例2では、図12に示すように、第1のレジスト層401、402が殆ど残っておらず、殆ど倒壊寸前の状態になってしまっている。
上記実施例は、ドライエッチング法を用いた場合を示したが、本発明は、リフトオフ法、または両者の併用にも適用できる。
更に、本発明に係る薄膜形成方法は、マイクロデバイスの製造方法にも適用できる。マイクロデバイスの製造方法では、上述した本発明に係る薄膜形成方法によって、マイクロデバイスとなるパターン化薄膜を形成する。マイクロデバイスは薄膜磁気ヘッドであってもよいし、半導体デバイスや、薄膜を用いたセンサやアクチュエータ等であってもよい。
次に、薄膜磁気ヘッドの製造方法への適用例を参照して、マイクロデバイスの製造方法を説明する。
図13は本発明の適用される薄膜磁気ヘッドの構造を模式的に示す図、図14は図13に示した薄膜磁気ヘッドを、媒体対向面側から見た図である。図13、図14に図示された薄膜磁気ヘッドは、スライダ基体1と、記録素子2と、再生素子3とを含む。
スライダ基体1は、耐摩耗性に優れたアルティック等からなり、その端面にAl23,SiO2などの無機絶縁材料でなる絶縁膜16が付着されている。
再生素子3は、第1のシールド膜31と、絶縁膜32と、第2のシールド膜210と、MR素子30とを含む。図示では、第2のシールド膜210は、下部ヨーク部として兼用されているが、下部ヨーク部から分離してもよい。また、この例では、MR素子30を、GMR膜で構成した例を示すが、強磁性トンネル接合膜を用いたものであってもよい。MR素子30の周囲は、絶縁膜33(図14参照)によって埋められている。
図15は、MR素子30の具体的な膜構造を示す断面図である。MR素子30は、フリー層302、フリー層302に隣接する非磁性層303、非磁性層303に隣接するピンド層304を有している。ピンド層304には反強磁性層305が隣接している。ピンド層304は、反強磁性層305との交換結合により、磁化方向が、一方向に固定される。フリー層302、非磁性層303、ピンド層304及び反強磁性層305の膜構造及び組成材料等については、既に知られている技術を、任意に適用できる。
MR素子30に付随する構成要素として、磁区制御膜351、361及び電極膜352、362が備えられる。電極膜352、362は磁区制御膜351、361の上に付着される。磁区制御膜351、361は、バルクハウゼンノイズを防止するためのもので、MR素子30の両側端面に隣接させてある。電極膜352、362は、MR素子30にセンス電流を供給する主導体となるのもので、例えば、Au等によって構成されている。
図16は、電極膜352、362とMR素子30との平面的な配置関係を示す図、図17は図16の17−17線断面図である。図16は、図13〜図15に現れている絶縁膜34を除去して表示した平面図である。まず、図16を参照すると、電極膜352、362は、先端が、磁区制御膜351、361及びMR素子30の両側に被さるように配置され、互いに間隔を隔てて後方に導かれている。電極膜352、362の後方領域には、第1の立ち上げ導体膜353、363が設けられている。電極膜352、362の上には、絶縁膜34が付着されているので、第1の立ち上げ導体膜353、363は絶縁膜34に設けられたスルーホール内に形成されることになる。
電極膜352、362の外部取り出し構造の全体については、更に、図13を参照して説明する。なお、図16、図17に示したように、第1の立ち上げ導体膜353、363は横並びに配置されているので、縦方向に切断した図13では、第1の立ち上げ導体膜353、363は、正確には、図面上現れないが、切断位置を変えたことを前提として、図示してある。
第1の立ち上げ導体膜353、363の上には、更に、第2の立ち上げ導体膜354、364、第3の立ち上げ導体膜355、365、第4の立ち上げ導体膜356、366が順次に配置されている。第4の立ち上げ導体膜356、366の端部は、保護膜27の外面に導出され、保護膜27の表面に形成された取り出し電極357、367と接続される。
第2の立ち上げ導体膜354、364は、絶縁膜260に設けられたスルーホールの内部に埋設され、第3の立ち上げ導体膜355、365は、絶縁膜263に設けられたスルーホールの内部に埋設され、第4の立ち上げ導体膜356、366は保護膜27に設けられたスルーホールの内部に埋設されている。
絶縁膜34、260、263、及びは、27は、何れも、Al23などの水酸基OHを有する絶縁材料によって構成されているので、これらの絶縁膜中に設けたスルーホール内に、第1の立ち上げ導体膜353、363〜第4の立ち上げ導体膜356〜366を形成する際、本発明を適用することができる。この点については、後で詳述する。
再び、図13を参照して説明する。記録素子2は、下部磁性膜21と、上部磁性膜22と、薄膜コイル231、232と、記録ギャップ膜24とを含む。下部磁性膜21は、下部ヨーク部210と、下部ポール部211とを有し、絶縁膜34の上に形成されている。
下部ポール部211は、記録媒体に対向する側、即ち、空気ベアリング面(ABS)の側において、下部ヨーク部210の端部に備えられている。なお、下部ヨーク部210が、第2のシールド膜として兼用されていることは既に述べたとおりである。
上部磁性膜22は、上部ヨーク部221と、上部ポール部222とを有している。上部ヨーク部221は、下部ヨーク部210から間隔を隔て形成され、後方に位置する後方結合部25により、下部ヨーク部210と磁気的に結合されている。上部ポール部222は記録ギャップ膜24を間に挟んで、下部ポール部211と向き合っている。
薄膜コイル231は、下部ヨーク部210の表面に付着させた絶縁膜261の上に形成されており、周囲が有機絶縁膜262によって覆われている。絶縁膜262は、その表面側がAl23等でなる絶縁膜263によって閉じられている。絶縁膜263、上部ポール部222、後方結合部25(図13参照)及び薄膜コイル231は、表面が平坦な平面となるように、CMPなどの手段によって平坦化されている。
薄膜コイル232は、上述のようにして平坦化された絶縁膜263、上部ポール部222及び薄膜コイル231の表面に付与された絶縁膜264の上に形成されており、周囲が有機絶縁膜265によって覆われている。
薄膜コイル231の端部は、第5の立ち上げ導体膜281及び第6の立ち上げ導体膜282を介して、保護膜27の表面に導出され、保護膜27の表面に形成された取り出し電極283に接続されている。第1の立ち上げ導体膜281は、Al23等の絶縁材料で構成された絶縁膜263に形成されており、立ち上げ導体膜282は同じくAl23等の絶縁材料で構成された保護膜27に形成されているので、第5の立ち上げ導体膜281、及び、第6の立ち上げ導体膜282を形成する際にも、本発明を適用することができる。
薄膜コイル232の端部は、第7の立ち上げ導体膜292を介して、保護膜27の表面に導出され、保護膜27の表面に形成された取り出し電極293に接続されている。第7の立ち上げ導体膜292は、Al23等の絶縁材料で構成された保護膜27に形成されているので、第7の立ち上げ導体膜292を形成する際にも、本発明を適用することができる。なお、図13〜図15に図示された記録素子は、面内記録用素子であるが、垂直記録素子であってもよい。
次に、本発明の適用可能な第1の立ち上げ導体膜353、363、第2の立ち上げ導体膜354、364、第3の立ち上げ導体膜355、365、第4の立ち上げ導体膜356〜366、第5〜第7の立ち上げ導体膜281、282、292のうち、第1の立ち上げ導体膜353、363の形成に適用した例を、図18〜図27を参照して、代表的に説明する。
まず、図18に示すように、電極膜352、362を形成した絶縁膜32の表面に、例えばスパッタ法によって、絶縁膜34を形成する。絶縁膜34は、水酸基OHを含む膜、具体的には、Al23によって構成されている。
次に、図19に示すように、パターン化前、つまり、スルーホールを形成する前、絶縁膜34の一面を、乳酸エステルを含有する処理液300で処理する。この前処理工程により、処理液300の乳酸エステルに含まれる水酸基OHが、絶縁膜34の表面に存在する水酸基OHまたはH2O分子と結びつき、絶縁膜34の表面が、親水性から疎水性に変わる。上述のようにようにして、処理液による前処理が終わった後、図20に示すように、処理液300を振り切り、乾燥させる。
次に、図21に示すように、絶縁膜34の表面に、第1のフォトレジスト層400及び第2のフォトレジスト層500を塗布する。第1及び第2のフォトレジスト層400、500もスピンコート法によって塗布することができる。第1及び第2のフォトレジスト層400、500のうち、絶縁膜34の表面に付着される第1のフォトレジスト層400は、PMGIによって構成する。塗布された第1のフォトレジスト層400はプリベークすることが好ましい。
第1のフォトレジスト層400を塗布する段階では、絶縁膜34の表面が、乳酸エステルによる前処理を受けており、絶縁膜34の表面が疎水性を有している。従って、絶縁膜34の表面における第1のフォトレジスト層400の塗布ムラを低減させるとともに、絶縁膜34に対する第1のフォトレジスト層400の密着性を向上させることができる。このため、この後、フォトレジストをマスクとして薄膜をパターン化する際、高精度のパターンを形成することが可能になる。
第2のフォトレジスト層500は、スピンコート法によって、例えば0.5μmの厚さに塗布する。第2のフォトレジスト層500を構成するレジストとしては、ポジ型レジスト(ノボラック系)を用いることができる。
次に、図22に示すように、第1及び第2のフォトレジスト層400、500の上にフォトマスク600を当て、その透過パターン601、602をとおして、第2のフォトレジスト層500を露光する。
上述のようにして露光した後、周知の現像液を用いて現像する。これにより、図23に示すように、第1のレジストマスク層401〜403と、その周囲に突出する第2のレジストマスク層501〜503とを有するアンダーカット入りのレジストマスクが得られる。
次に、図24に示すように、ミリング(ドライエッチング)を行う。これにより、図25に示すように、絶縁膜34に、電極膜352、362の表面に達するスルーホールTH1、TH2が形成される。この後、図26に示すように、第1のレジストマスク層401〜403及び第2のレジストマスク層501〜503を除去する。そして、図27に図示するように、第1の立ち上げ導体膜353、363を、例えば、めっき法、または、スパッタ法の適用によって形成する。
図示は、省略するが、第2の立ち上げ導体膜354、364〜第4の立ち上げ導体膜356〜366、及び、第5〜第7の立ち上げ導体膜281、282、292も同様のプロセスによって形成することができる。更には、立ち上げ導体膜形成工程に限らず、水酸基OHを有する薄膜のパターン化に、広く適用することができる。
本発明は、上記実施の形態に限定されず種々の変更が可能である。例えば、本発明は、半導体デバイスや、薄膜を用いたセンサやアクチュエータ等、薄膜磁気ヘッド以外のマイクロデバイスの製造方法にも適用することができる。
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
本発明に係る薄膜形成方法に含まれる一工程を示す断面図である。 図1に示した工程の後の工程を説明する断面図である。 図2に示した工程の後の工程を説明する断面図である。 図3に示した工程の後の工程を説明する断面図である。 図4に示した工程の後の工程を説明する断面図である。 図5に示した工程の後の工程を説明する断面図である。 図6に示した工程の後の工程を説明する図である。 図7に示した工程の後の工程を説明する図である。 図8に示した工程の後の工程を説明する断面図である。 ウエハ上の一部を取り出した平面図である。 図10の11−11線に沿った拡大断面図で、実施例サンプルの状態を示す拡大図である。 図10の11−11線に沿った拡大断面図で比較例サンプルの状態を示す。 本発明の適用される薄膜磁気ヘッドの構造を模式的に示す図である。 図13に示した薄膜磁気ヘッドを、媒体対向面側から見た図である。 MR素子の具体的な膜構造を示す断面図である。 導体膜とMR素子との平面的な配置関係を示す図である。 図16の17−17線断面図である。 図13〜図17に図示した薄膜磁気ヘッドにおける立ち上げ導体膜の形成工程に、本発明を適用した例を示す断面図である。 図18に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。 図19に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。 図20に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。 図21に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。 図22に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。 図23に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。 図24に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。 図25に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。 図26に図示された工程の後の工程を説明する断面図である。
符号の説明
100 基層
200 薄膜
300 乳酸エステル処理液
400 第1のフォトレジスト層
500 第2のフォトレジスト層

Claims (10)

  1. フォトレジスト法を用いてパターン化された薄膜を得る方法であって、
    パターン化前の前記薄膜の一面を、乳酸エステルを含有する処理液で処理し、
    その後に、前記薄膜の一面上にフォトレジストを塗布し、フォトレジストマスクを形成し、前記フォトレジストマスクを用いて前記薄膜をパターン化する、
    工程を含む薄膜形成方法。
  2. 請求項1に記載された方法であって、前記薄膜をパターン化する工程は、前記薄膜にスルーホールを形成する工程を含む、薄膜形成方法。
  3. 請求項2に記載された方法であって、前記スルーホール内に前記薄膜と材質の異なる薄膜を形成する工程を含む、薄膜形成方法。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載された方法であって、前記乳酸エステルは、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸メチルから選択された少なくとも一種である薄膜形成方法。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載された方法であって、前記薄膜は、前記一面に水酸基を含む薄膜形成方法。
  6. 請求項5に記載された方法であって、前記薄膜は、Al23を主成分とする薄膜形成方法。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載された方法であって、前記フォトレジストの層は、前記薄膜の前記一面に付着される層がポリ・ジメチル・グルタルイミドである薄膜形成方法。
  8. 請求項7に記載された方法であって、前記フォトレジスト層は、前記ポリ・ジメチル・グルタルイミドの層の上に、第2の層を有する薄膜形成方法。
  9. 薄膜を含むマイクロデバイスの製造方法において、前記薄膜を、請求項1乃至8の何れかに記載された方法によって形成する工程を含むマイクロデバイスの製造方法。
  10. 請求項9に記載されたマイクロデバイスの製造方法であって、前記マイクロデバイスは薄膜磁気ヘッドであるマイクロデバイスの製造方法。


JP2005199742A 2005-07-08 2005-07-08 薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法 Pending JP2007019288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005199742A JP2007019288A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005199742A JP2007019288A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007019288A true JP2007019288A (ja) 2007-01-25

Family

ID=37756166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005199742A Pending JP2007019288A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007019288A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009140979A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Casio Comput Co Ltd 半導体装置の製造方法
JP2010232352A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Ulvac Japan Ltd ドライエッチング方法及び金属薄膜のパターニング方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009140979A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Casio Comput Co Ltd 半導体装置の製造方法
JP2010232352A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Ulvac Japan Ltd ドライエッチング方法及び金属薄膜のパターニング方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11345406A (ja) マスクパターンの形成方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法
KR100338205B1 (ko) 자기성 전기 저항 판독/기록 헤드 프로세싱에서의 상부 폴 팁 폭 제어를 위한 상부면 이미징 기술
JP2006202393A (ja) 磁気ヘッド及び磁気ヘッドの製造方法
JP3817223B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法
JP2001242636A (ja) レジストパターン形成方法、フレームめっき方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP2006196034A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JP2007019288A (ja) 薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法
JP3857624B2 (ja) 導電薄膜パターンの形成方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法、薄膜インダクタの製造方法、およびマイクロデバイスの製造方法
JP3763505B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP3371101B2 (ja) レジストパターンおよびその形成方法、薄膜パターン形成方法ならびにマイクロデバイスの製造方法
JP4082537B2 (ja) 光学処理溶液、反射防止膜形成方法、パターンメッキ方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法
US6558516B1 (en) Method of frame plating and method of forming magnetic pole of thin-film magnetic head
JP2006310332A (ja) パターン化された材料層及びこれの形成方法、並びにマイクロデバイス及びこれの製造方法。
JP3867017B2 (ja) パターン形成方法、マイクロデバイスの製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法、磁気ヘッドスライダの製造方法、磁気ヘッド装置の製造方法、磁気記録再生装置の製造方法
US6345435B1 (en) Method to make laminated yoke for high data rate giant magneto-resistive head
US20020187430A1 (en) Method of forming patterned thin film and method of fabricating micro device
JP2007154244A (ja) 薄膜パターンの形成方法、磁気抵抗効果素子の製造方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP4001232B2 (ja) マスク形成方法、パターン化薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法
JP3883004B2 (ja) パターン化薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法
JP2004103809A (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッド装置、磁気記録再生装置及び磁気抵抗効果素子もしくは薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP4054320B2 (ja) 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法
JP4229257B2 (ja) 薄膜デバイス及び薄膜磁気ヘッド集合体の製造方法
JP2001256613A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2003272118A (ja) 薄膜磁気ヘッドの製造方法、磁気抵抗効果素子集合体の製造方法、及び磁気ヘッドスライダの製造方法
JP2006202436A (ja) 薄膜パターンの形成方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081022

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081222

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090217

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090218