JP4074684B2 - 帯鋸盤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は帯鋸盤に係り、さらに詳細には、ワークを切断するための帯鋸刃を案内するための可動側鋸刃ガイド装置の位置を、ワークの切断幅に対応して自動的に調節することができる帯鋸盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワークWを切断する帯鋸盤として、図9に示すごとき帯鋸盤1が知られている。上記帯鋸盤1の構成は公知であるが、理解を容易にするために全体的構成について簡単に説明する。
【0003】
帯鋸盤1はベース3を備えており、このベース3上には前記ワークWを挾持固定するためのバイス装置5が装着してある。このバイス装置5は、ベース3に固定された固定バイスジョー5Fとこの固定バイスジョー5Fに対して接近離反する方向へ往復動可能の可動バイスジョー5Mを備えている。上記可動バイスジョー5Mを往復動するために、前記ベース3上には流体圧シリンダ7が装着してあり、この流体圧シリンダ7に往復動自在に備えたピストンロッド7Pと前記可動バイスジョー5Mとが適宜に連結してある。
【0004】
したがって、前記流体圧シリンダ7を作動することにより可動バイスジョー5Mが往復動され、固定バイスジョー5Fと可動バイスジョー5MとによってワークWの挾持固定を行うことができる。
【0005】
前記バイス装置5によってベース3上に挾持固定された前記ワークWの切断を行うために、前記ベース3上には、ワークWを切断する帯鋸刃9を備え鋸刃ハウジング11が上下動可能に設けられている。
【0006】
より詳細には、前記ベース3上にはガイドポスト13が垂直に立設してあり、このガイドポスト13に沿って前記鋸刃ハウジング11が上下動可能に設けられている。この鋸刃ハウジング11を上下動するために、前記ベース3に装着した昇降用シリンダ15の上下動可能のピストンロッド15Pが鋸刃ハウジング11に連結してある。
【0007】
したがって、上記昇降用シリンダ15を適宜に作動することにより、前記鋸刃ハウジング11はガイドポスト13に沿って上下動されるものである。
【0008】
前記鋸刃ハウジング11はほぼC形状をなし適宜に傾斜して設けられており、この帯鋸刃ハウジング11の一側には駆動モータ(図示省略)によって回転される駆動ホィール17が回転自在に支持されており、斜め上方位置の他側には従動ホィール19が回転自在に支持されている。そして、上記駆動ホィール17と従動ホィール19にエンドレスの前記帯鋸刃9が掛回してある。
【0009】
駆動ホィール17と従動ホィール19とに掛回した帯鋸刃9に張力を与えるために、前記従動ホィール19を回転自在に支承した支持軸21は、鋸刃ハウジング11に装着された帯鋸刃張力装置23に支持されている。
【0010】
さらに、前記鋸刃ハウジング11には、前記帯鋸刃9がワークWの切断を行う部分における鋸歯を垂直下方向に指向せしめて案内する鋸刃ガイド装置が設けられている。より詳細には、鋸刃ハウジング11の中央上部には帯鋸刃11の切断領域の傾斜に等しく傾斜したガイドビーム25が設けてあり、このガイドビーム25には、下端部でもって前記帯鋸刃9を挾持案内する固定側鋸刃ガイド装置27が固定してあると共に、下端部でもって帯鋸刃9を挾持案内する可動側鋸刃ガイド装置29がガイドビーム25に沿って移動調節可能に装着してある。
【0011】
以上のごとき構成において、バイス装置5によってワークWを挾持固定した後、帯鋸刃9を走行駆動し鋸刃ハウジング11をガイドポスト13に沿って下降することにより、帯鋸刃9によって前記ワークWの切断が行われる。
【0012】
上述のごとくワークWの切断を行うとき、帯鋸刃9が傾斜してあることにより、ワークWの切断幅Lが異なると、ワークWの切断完了時の鋸刃ハウジング11の下降位置が異なる。よって、鋸刃ハウジング11を常に最下降位置まで下降せしめると、例えばワークWの切断幅Lが小さいときにはワークWの切断完了後にも鋸刃ハウジング11をさらに下降せしめることとなり、作業能率向上に問題がある。
【0013】
そこで、ワークWの切断幅Lの変化に対応して鋸刃ハウジング11の下降位置を変更する発明として、例えば実公平2−6985号公報(先行例1)に記載のごとき発明がある。
【0014】
上記先行例1においては、図9に概念的に示すように、可動側鋸刃ガイド装置29に検出ロッド31が上下動可能に設けてあって、鋸刃ハウジング11の下降時に、上記検出ロッド31の下端部がベース3に当接し、可動側鋸刃ガイド装置29の上部に設けたリミットスイッチ33が作動されたときに鋸刃ハウジング11の下降を停止する構成である。
【0015】
したがって、ワークWの切断幅Lに対応して可動側鋸刃ガイド装置29の位置調節を忘れた場合には、上記切断幅Lに対応した下降停止位置とはならず、また、ワークWの切断幅Lが同一であっても、作業者によって可動側鋸刃ガイド装置29の設定位置が異なると、鋸刃ハウジング11の下降停止位置が異なり、常に最適とはなり得ないという問題がある。
【0016】
さらに、前述のごとくワークWの切断を行う際、ワークWの切断幅Lに対応して可動側鋸刃ガイド装置29の位置を調節する必要がある。従来は、上記可動側鋸刃ガイド装置29に備えたハンドル35を操作しガイドビーム25に沿って移動調節する構成であった。したがって、可動側鋸刃ガイド装置29の位置調節が仲々厄介なものであった。
【0017】
そこで、流体圧シリンダによって可動側鋸刃ガイド装置29をガイドビーム25に沿って移動する構成となし、可動バイスジョー5Mを移動するための流体圧シリンダ7と可動側鋸刃ガイド装置29を移動するための流体圧シリンダとを同期作動して、可動バイス5Mの移動位置に対応して可動側鋸刃ガイド装置29の位置決めを自動的に行う構成とすることも考えられる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成においては複数の流体圧シリンダの作動の同期をとる構成とするために、構成が複雑になるという問題がある。
【0019】
また、例えば特公平1−12606号公報(先行例2)に示されるように、可動バイスジョーの移動に連動して可動側鋸刃ガイド装置が移動する構成も開発されている。しかし、先行例2においては可動バイスジョーと可動側鋸刃ガイド装置が常に一体的に移動する構成であって別個に離反することができないので、例えば保守点検時に問題がある。
【0020】
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明は、バイス装置における固定バイスジョーと可動バイスジョーとの間に挟持固定されたワークを切断するための帯鋸刃を備えた鋸刃ハウジングと、前記固定バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに装着された固定側鋸刃ガイド装置と、前記可動バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに位置調節自在に装着された可動側鋸刃ガイド装置とを備えてなる帯鋸盤において、前記鋸刃ハウジング中央上部に切断領域の帯鋸刃の傾斜と平行にガイドビームを設け、該ガイドビームに前記可動側鋸刃ガイド装置の上部を複数のローラを介して移動自在に設け、該可動側鋸刃ガイド装置の上部を前記固定側鋸刃ガイド装置側ヘ常に押圧付勢する押圧付勢装置を設け、前記可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢装置による付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置側へ移動するのを規制する移動規制部材を前記可動バイスジョーに一体的に設けると共に、前記押圧付勢装置の付勢力により前記移動規制部材に常時当接するローラを前記可動側鋸刃ガイド装置に設け、該可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置から離反する方向へ移動するのを許容してなるものである
【0021】
したがって、可動バイスジョーの移動に連動して可動側鋸刃ガイド装置が移動し位置決めされることとなり、ワークの切断幅に対応して可動側鋸刃ガイド装置を自動的に位置調節することができる。
【0022】
また、可動バイスジョーから可動側鋸刃ガイド装置を離反するように移動することができ、保守点検を容易に行うことができるものである。
【0023】
請求項2に係る発明は、バイス装置における固定バイスジョーと可動バイスジョーとの間に挟持固定されたワークを切断するための帯鋸刃を備えた鋸刃ハウジングと、前記固定バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに装着された固定側鋸刃ガイド装置と、前記可動バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに位置調節自在に装着された可動側鋸刃ガイド装置とを備えてなる帯鋸盤において、前記鋸刃ハウジング中央上部に切断領域の帯鋸刃の傾斜と平行にガイドビームを設け、該ガイドビームに前記可動側鋸刃ガイド装置の上部を複数のローラを介して移動自在に設け、該可動側鋸刃ガイド装置を前記固定側鋸刃ガイド装置側ヘ常に押圧付勢する押圧付勢装置を設け、前記可動バイスジョー又は該可動バイスジョーを移動するためのピストンロッドに前記可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢装置による付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置側へ移動するのを規制する移動規制部材を一体的に設けると共に、前記押圧付勢装置の付勢力により前記移動規制部材に常時当接するローラを前記可動側鋸刃ガイド装置に設け、該可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置から離反する方向へ移動するのを許容して設け、前記移動規制部材又は前記可動バイスジョーに被検出部材又は検出部材を設け、前記被検出部材に対応する検出部材又は前記検出部材に対応する被検出部材を前記鋸刃ハウジングに設け、かつ前記被検出部材の傾斜角を前記帯鋸刃の傾斜角にほぼ等しく設けてなるものである
【0024】
したがって、可動バイスジョーの移動に連動して可動側鋸刃ガイド装置の位置調節が行われると共に、鋸刃ハウジングの下降停止位置が自動的に設定されるものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の好ましい実施の形態について説明するに、前述した従来の構成と同一機能を奏する構成部分には同一符号を付することとして重複した説明は省略する。
【0028】
図1を参照するに、本発明においては、バイス装置5における可動バイスジョー5Mの移動に連動して可動側鋸刃ガイド装置29をガイドビーム25に沿って移動する実施例を示すものである。
【0029】
図2に示すように、可動側鋸刃ガイド装置29の上部は複数のローラ59を介してガイドビーム25に移動自在に支持されており、上記ローラ59を支持した適数のローラブラケット61はスプリングのごとき弾性部材63によって常にガイドビーム25側へ押圧されている。したがって、可動側鋸刃ガイド装置29はガイドビーム25に沿って円滑に移動することができる。
【0030】
前記可動側鋸刃ガイド装置29はガイドビーム25に装着した押圧付勢装置65によって固定側鋸刃ガイド装置27側へ常に押圧付勢されている。上記押圧付勢装置65による付勢力によって可動側鋸刃ガイド装置29が固定側鋸刃ガイド装置27側へ移動することを規制するために、可動バイスジョー5Mにはポスト状の移動規制部材67が立設してあり、この移動規制部材67には、前記可動側鋸刃ガイド装置29に備えたローラ69が上下方向に転動可能に当接してある。
【0031】
上記構成により、流体圧シリンダ7によって可動バイスジョー5Mを図1において左右方向に移動すると、移動規制部材67によって固定側鋸刃ガイド装置27側への可動側鋸刃ガイド装置29の移動が規制され位置決めされる。すなわち可動側鋸刃ガイド装置29は、バイス装置5によって挾持固定されたワークWの切断幅に対応して自動的に位置調節されることになる。
【0032】
そして、押圧付勢装置65の付勢力に抗して可動側鋸刃ガイド装置29を図1において左方向へ移動することができ、可動バイスジョー5Mから可動側鋸刃ガイド装置29を大きく離反することができ、例えばバイス装置の保守点検を容易に行うことができる。
【0033】
前記押圧付勢装置65としては、図3に示すように、巻込む方向へ付勢したゼンマイ装置71におけるうず巻バネ73の一端部を可動側鋸刃ガイド装置29に連結した構成とすることができる。
【0034】
また、押圧付勢装置65の構成として、図4に示すように、コイルスプリング等のごとき弾性手段75によって可動側鋸刃ガイド装置29を押圧する構成、図5に示すように、重錘77を一端に取付けたチエン78をスプロケット80に掛回し、上記チエン78の端を可動側鋸刃ガイド装置29に連結することによって可動側鋸刃ガイド装置29を固定側鋸刃ガイド装置27方向へ押圧付勢する構成とすることもできる。
【0035】
また、押圧付勢装置65の参考図1として図6に示すように、ガイドビーム25に装着したエアーシリンダ、油圧シリンダのごとき流体圧シリンダ79のピストンロツド79Pを可動側鋸刃ガイド装置29に連結し、この流体圧シリンダ79によって押圧付勢する構成とすることができる。
【0036】
さらに、押圧付勢装置65の参考図2として図7に示すように、ガイドビー25にチエン又はラック81を設け、可動側鋸刃ガイド装置29に装着したトルクモータ等のごときモータ83によって回転されるピニオン85を前記ラック81に噛合した構成となし、可動側鋸刃ガイド装置29が白走する構成とすることもできる。
【0037】
また、押圧付勢装置65の参考図3として図8に示すように、ガイドビーム25に装着したモータ87によって回転されるエンドレスチェン89の一部と可動側鋸刃ガイド装置29とを連結する構成とすることもできる。
【0038】
すなわち、可動側鋸刃ガイド装置29を固定側鋸刃ガイド装置27方向へ押圧付勢する押圧付勢装置65の構成としては種々の構成を採用することができるものである。
【0039】
ところで、参考図の図6、7、8において、押庄付勢装置65の例として、流体圧シリンダ79を用いた構成、ラック81、ピニオン85、モータ83を用いた構成及びモータ87、エンドレスチエン89を用いた構成について説明した。しかし、参考図の図6、7、8に例示した各押圧付勢装置65としての構成は、可動側鋸刃ガイド装置29を個別に移動し得る構成である。
【0040】
そこで、上述の参考図1として、図6に示した流体圧シリンダ79を用いた構成、参考図2として図7に示したラック81、ピニオン85、モータ83を用いた構成および参考図3として図8に示したモータ87、エンドレスチエン89を用いた構成を、固定側鋸刃ガイド装置27に対して可動側鋸刃ガイド装置29を接近離反する方向へ移動するためのガイド移動装置として採用している。
【0041】
この構成においては、前記ガイドビーム25に沿って可動側鋸刃ガイド装置29を軽く移動するためにガイド移動装置を採用しているものであり、通常は所定位置、例えばガイドビーム25の端部付近に可動側鋸刃ガイド装置29を位置決めしておき、バイス装置5における固定バイスジョー5Fと可動バイスジョー5MによってワークWを挾持固定した後、または挾持固定のための移動後に、すなわちバイス装置5によるワークの挾持固定とほぼ同時に前記ガイド移動装置を作動して、可動側鋸刃ガイド装置29を固定側鋸刃ガイド装置27方向へ移動し、可動バイスジョー5Mに立設した移動規制部材67に軽く当接して可動側鋸刃ガイド装置29の位置決めを行う構成である。
【0042】
なお、前記ガイド移動装置の作動を停止する構成としては、移動規制部材67に対する可動側鋸刃ガイド装置29の当接を適宜に検出し(この検出は、例えばリミットスイッチ,近接スイッチ等のごとき適宜のセンサを用いる構成や、ガイド移動装置の負荷を検出する構成など、種々の構成でもって検出可能である)、この当接検出時に作動を停止する構成とすることができる。また、例えばタイマに予め設定された設定時間だけガイド移動装置を作動して、または所定位置から可動側鋸刃ガイド装置29を所定時間または所定距離だけ移動せしめて停止する構成とすることができる。
【0043】
再び図1を参照するに、図1に概略的に示すように、移動規制部材67の上部付近にリミットスイッチあるいは近接スイッチ等のセンサよりなる検出部材53を設け、鋸刃ハウジング11には、帯鋸刃9と同傾斜の被検出部材45が設けてある。
【0044】
上記構成によれば、ワークWを挾持固定すべく可動バイスジョー5Mを移動することにより、ワークWの切断幅Lに対応して可動側鋸刃ガイド装置29の位置調節が自動的に行われると共に、被検出部材45と検出部材53との間の高さ寸法がワークWの切断幅Lに対応して変化し、鋸刃ハウジング11の下降停止位置が自動的に設定されるものである。
【0045】
ところで、上記例においては、移動規制部材67に検出部材53を設け、鋸刃ハウジング11に被検出部材45を設けたが、上下を逆にして、移動規制部材67に被検出部材45を設け、鋸刃ハウジング11に検出部材53を設ける構成としても良いものである。
【0046】
さらに、可動バイスジョー5Mに被検出部材45を設けて鋸刃ハウジング11に検出部材53を設けた構成でも良く、またその逆の構成でも良いものである。
【0047】
【発明の効果】
以上のごとき実施の形態例の説明より理解されるように、請求項1に係る発明は、バイス装置における固定バイスジョーと可動バイスジョーとの間に挟持固定されたワークを切断するための帯鋸刃を備えた鋸刃ハウジングと、前記固定バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに装着された固定側鋸刃ガイド装置と、前記可動バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに位置調節自在に装着された可動側鋸刃ガイド装置とを備えてなる帯鋸盤において、前記鋸刃ハウジング中央上部に切断領域の帯鋸刃の傾斜と平行にガイドビームを設け、該ガイドビームに前記可動側鋸刃ガイド装置の上部を複数のローラを介して移動自在に設け、該可動側鋸刃ガイド装置の上部を前記固定側鋸刃ガイド装置側ヘ常に押圧付勢する押圧付勢装置を設け、前記可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢装置による付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置側へ移動するのを規制する移動規制部材を前記可動バイスジョーに一体的に設けると共に、前記押圧付勢装置の付勢力により前記移動規制部材に常時当接するローラを前記可動側鋸刃ガイド装置に設け、該可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置から離反する方向へ移動するのを許容してなるものであるから、ワークの切断幅に対応しての可動側鋸刃ガイド装置の位置調節が自動的に行われるものであり、また可動バイスジョーからの可動側鋸刃ガイド装置の離反を容易に行うことができ、例えばバイス装置の保守点検時に便利なものである。かつまた、押圧付勢装置は可動側鋸刃ガイド装置の上部を固定側鋸刃ガイド装置側へ押圧付勢しているので、可動側鋸刃ガイド装置を円滑に移動させることができる。
【0048】
請求項2係る発明は、バイス装置における固定バイスジョーと可動バイスジョーとの間に挟持固定されたワークを切断するための帯鋸刃を備えた鋸刃ハウジングと、前記固定バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに装着された固定側鋸刃ガイド装置と、前記可動バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに位置調節自在に装着された可動側鋸刃ガイド装置とを備えてなる帯鋸盤において、前記鋸刃ハウジング中央上部に切断領域の帯鋸刃の傾斜と平行にガイドビームを設け、該ガイドビームに前記可動側鋸刃ガイド装置の上部を複数のローラを介して移動自在に設け、該可動側鋸刃ガイド装置を前記固定側鋸刃ガイド装置側ヘ常に押圧付勢する押圧付勢装置を設け、前記可動バイスジョー又は該可動バイスジョーを移動するためのピストンロッドに前記可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢装置による付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置側へ移動するのを規制する移動規制部材を一体的に設けると共に、前記可動側鋸刃ガイド装置に前記押圧付勢装置の付勢力により前記移動規制部材に常時当接するローラを設け、前記可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置から離反する方向へ移動することを許容して設け、前記移動規制部材又は前記可動バイスジョーに被検出部材又は検出部材を設け、前記被検出部材に対応する検出部材又は前記検出部材に対応する被検出部材を前記鋸刃ハウジングに設け、かつ前記被検出部材の傾斜角を前記帯鋸刃の傾斜角にほぼ等しく設けてなるものであるから、ワークの切断幅に対応しての可動側鋸刃ガイド装置の位置調節および鋸刃ハウジングの下降停止位置の設定を自動的に行うことができ、作業能率向上を図ることができるものである
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において、ワークの切断幅に対応して可動側鋸刃ガイド装置の位置調節を自動的に行うための構成を示す説明図である。
【図2】 ガイドビームに対する可動側鋸刃ガイド装置の支持構成を示す説明図である。
【図3】 可動側鋸刃ガイド装置を押圧付勢するための押圧付勢装置の第1例を示す説明図である。
【図4】 同上の第2例を示す説明図である。
【図5】 同上の第3例を示す説明図である。
【図6】 押圧付勢装置の参考図1
【図7】 押圧付勢装置の参考図2
【図8】 押圧付勢装置の参考図3
【図9】 帯鋸盤全体構成を示した全体的説明図である。
【符号の説明】
5 バイス装置
5F 固定バイスジョー
5M 可動バイスジョー
9 帯鋸刃
11 鋸刃ハウジング
27 固定側鋸刃ガイド装置
29 可動側鋸刃ガイド装置
65 押圧付勢装置
67 移動規制部材
W ワーク

Claims (2)

  1. バイス装置における固定バイスジョーと可動バイスジョーとの間に挟持固定されたワークを切断するための帯鋸刃を備えた鋸刃ハウジングと、前記固定バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに装着された固定側鋸刃ガイド装置と、前記可動バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに位置調節自在に装着された可動側鋸刃ガイド装置とを備えてなる帯鋸盤において、前記鋸刃ハウジング中央上部に切断領域の帯鋸刃の傾斜と平行にガイドビームを設け、該ガイドビームに前記可動側鋸刃ガイド装置の上部を複数のローラを介して移動自在に設け、該可動側鋸刃ガイド装置の上部を前記固定側鋸刃ガイド装置側ヘ常に押圧付勢する押圧付勢装置を設け、前記可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢装置による付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置側へ移動するのを規制する移動規制部材を前記可動バイスジョーに一体的に設けると共に、前記押圧付勢装置の付勢力により前記移動規制部材に常時当接するローラを前記可動側鋸刃ガイド装置に設け、該可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置から離反する方向へ移動するのを許容してなることを特徴とする帯鋸盤
  2. バイス装置における固定バイスジョーと可動バイスジョーとの間に挟持固定されたワークを切断するための帯鋸刃を備えた鋸刃ハウジングと、前記固定バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに装着された固定側鋸刃ガイド装置と、前記可動バイスジョーに近接した位置において帯鋸刃の案内を行うべく前記鋸刃ハウジングに位置調節自在に装着された可動側鋸刃ガイド装置とを備えてなる帯鋸盤において、前記鋸刃ハウジング中央上部に切断領域の帯鋸刃の傾斜と平行にガイドビームを設け、該ガイドビームに前記可動側鋸刃ガイド装置の上部を複数のローラを介して移動自在に設け、該可動側鋸刃ガイド装置を前記固定側鋸刃ガイド装置側ヘ常に押圧付勢する押圧付勢装置を設け、前記可動バイスジョー又は該可動バイスジョーを移動するためのピストンロッドに前記可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢装置による付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置側へ移動するのを規制する移動規制部材を一体的に設けると共に、前記押圧付勢装置の付勢力により前記移動規制部材に常時当接するローラを前記可動側鋸刃ガイド装置に設け、該可動側鋸刃ガイド装置が前記押圧付勢力に抗して前記固定側鋸刃ガイド装置から離反する方向へ移動するのを許容して設け、前記移動規制部材又は前記可動バイスジョーに被検出部材又は検出部材を設け、前記被検出部材に対応する検出部材又は前記検出部材に対応する被検出部材を前記鋸刃ハウジングに設け、かつ前記被検出部材の傾斜角を前記帯鋸刃の傾斜角にほぼ等しく設けてなることを特徴とする帯鋸盤
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