JP4073773B2 - クリーニングブレードの検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真式の複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置のクリーニング装置に使用されるクリーニングブレードの検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真式の画像形成装置では、感光体などの像担持体に形成したトナー像を転写して画像を形成しており、トナー像の転写後に不要となった像担持体上の残留トナーをクリーニング装置により除去している。このクリーニング装置としては、クリーニングブレードの先端を像担持体に摺接させ、ブレードの先端により残留トナーを掻き落とすようにした構成が多用されている。したがって、クリーニングブレードが像担持体に接する先端側のブレード稜線には、充分な真直度が確保され、しかも傷や欠けなどが生じていない必要がある。
【0003】
このようなブレード稜線を検査する検査装置としては、ブレード稜線を検査ブロックの平滑面に圧接させ、稜線が接触した部分を挟んだ両側に投光器と受光器とを固定配置した構成が知られており(例えば、特許文献1参照。)、この検査装置では、ブレードを全長方向に移動させて、稜線接触部を通過する通過光の度合いにより稜線の傷を判定している。ブレード稜線に、圧電型の加速度検出器を介して支持された触針の先端を接触させた構成が知られており(例えば、特許文献2参照。)、この検査装置では、ブレードを全長方向に移動させて、触針の変位による検出器信号の変化により稜線の傷を判定している。ブレード稜線検査装置に着脱自在に取付けたブレードを、エリアセンサで走査した構成が知られており(例えば、特許文献3参照。)、この検査装置では、ブレード取付け基準から稜線までの寸法をエリアセンサで測定し、測定した寸法の変化から稜線の傷を判定している。
【0004】
他方、このような検査装置を使用することなく、実際にプリントすることにより検査を行なう方法があった。例えば、感光体などの作像手段とクリーニング装置などを有したプロセスカートリッジをリサイクルする場合には、再生されて清掃済みのブレードをカートリッジに組み込んで、カートリッジの再生検査工程の一部としてプリントテストを行うことにより、ブレード稜線の検査を実施していた。この検査は、全面黒ベタ画像、全面白画像のプリントを交互に3回繰り返して行なわれ、各プリントの全白画像に黒いスジが発生するか否かで、ブレード稜線の良否を判定していた。すなわち、ブレード稜線に傷や欠けが発生している場合には、これらの傷や欠けをトナーが通過するので、全白プリントに黒スジが発生する。これに加えて、全白プリントの直前には全黒ベタ画像をプリントしているので、ブレード稜線上にトナーの溜まりを生成できる。このため、ブレード稜線の傷や欠損を通過するトナー量を多くでき、各プリントの黒スジが濃厚化されて明瞭となる。この結果、ブレード稜線検査の確実性を高めることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−060522公報(第2〜4頁、図1)
【特許文献2】
特許第2582278号公報(第2〜4頁、図1)
【特許文献3】
特開2000−205824公報(第3〜5頁、図1〜図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の各検査装置の測定では、ブレード稜線に粒子が付着していないことが前提条件とされているので、以下の問題が生じていた。すなわち、電子写真などのクリーニングブレードでは、トナーなどのような微粒子がブレード稜線に付着しているので、このようなブレードを再生した再使用ブレードを上記の各検査装置で検査するためには、各種のコストが生じて、コスト面でのブレード再使用性を低下させていた。
1)ブレードがデリケートな部品であることに加えて、欠けや傷内に粒子を残留させないような高いレベルの清掃が必要なので、清掃コストが発生する。このため、検査コストが上昇する。
2)稜線から粒子を除去する際には、稜線に傷を付ける可能性がある。
3)検査後に再組立する際に、ブレードに巻込み防止用の潤滑剤を塗布する必要があるので、潤滑剤の再塗布コストが発生する。このため、コストが上昇する。
【0007】
これに加えて、上記の各検査装置では、稜線欠陥以外によるブレードの品質劣化は、判断できないという不都合があった。すなわち、クリーニングブレードは例えば、弾性変形可能な合成ゴムにより形成されたブレード本体が、金属製のホルダーに接着などにより接合された構成が多用されており、ホルダーを介して像担持体に当接される押圧力が供給されている。したがって、部分的に接着不良などがある場合には、ブレードがホルダーで均等に保持されない。このため、ブレード当接圧力が不均一化して、クリーニングが不足する箇所が生じる。したがって、このようなクリーニングブレードは品質が劣化していることになる。これに対して、上記の各検査装置では、ホルダーに接合前のブレード本体を検査したり、外力を加えない状態でブレード先端の稜線を検査したりしているので、接着不良によるクリーニング性能の低下を検査できない。
【0008】
他方、検査装置を用いることなくプリント画像によりブレード稜線を検査する方法では、ブレードの検査が合格の場合に、再生して組立てたブレード以外の部品を分解し、帯電ローラなどを再清掃し、再び組立て直す必要がある。不合格の場合にも、不良品としてブレードを廃棄するために分解する必要がある。このため、これらの分解、再組立てのための作業コストが生じる。これに加えて、実際にプリントしているので、用紙や電力が消費される。このため、プリントコストが生じる。これらの結果、検査コストが上昇する。
【0009】
そこでこの発明は、前記のような従来のものが有する問題点を解決し、再生クリーニングブレードの品質検査をクリーニング装置の組立て前に行なうことにより、品質確保と低コストを両立させて、ブレード再使用の促進を図ることができるクリーニングブレードの検査装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、円筒体の外周面に摺接するクリーニングブレードの先端側稜線が真直度を保っているか否かを検査する電子写真装置用クリーニングブレードの検査装置において、円筒状の粒子担持手段と、この粒子担持手段を回転駆動する回転駆動手段と、前記粒子担持手段の外周面に粒子を供給して付着させる粒子供給手段と、前記粒子担持手段に粒子が供給される位置よりも下流側の位置に、前記稜線を圧接させるようにクリーニングブレードを保持したクリーニングブレード圧接保持手段とを具え、前記粒子担持手段は、印加電圧を任意に可変としたバイアス電源に接続されており、この可変電圧により粒子担持手段と粒子との間に作用する電気的吸着力が調整可能となっていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、粒子担持手段の外周面の色は、粒子の色と識別できる色となっている。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項1又は2において、粒子供給手段から供給される粒子が、潤滑性を有している。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかにおいて、クリーニングブレードが、前記稜線が形成されたブレード本体と、このブレード本体が接合されたホルダとを有しており、クリーニングブレード圧接保持手段が、前記ホルダを介してブレード本体を保持している。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明の第1実施形態を図面により説明する。図1は、この実施形態の検査装置の全体構成を示す概略図であり、図2は、この検査装置によってブレード稜線の欠陥を検出した状態を示す概略図である。
【0016】
この検査装置1の検査対象は、図1に示すように、再使用のためにリサイクルされたクリーニングブレード2を対象としている。クリーニングブレード2は、先端側にブレード稜線3aを再生して形成されたブレード本体3と、このブレード本体3の基端側が接着や一体成形などにより接合されたホルダ4とを主体に構成されている。ブレード本体3は、合成ゴム材料などで弾性変形が可能に形成され、クリーニング時には先端側に形成されたブレード稜線3aが図示しない像担持体などのクリーニング対象の表面に所定圧で摺接されて相対移動することにより、クリーニング対象の表面をクリーニングするようにしている。ホルダ4は、金属材料などの剛性強度が高い材料で形成され、ブレード稜線3aを直線状に揃えるようにブレード本体3を保持するとともに、図示しないクリーニング装置などに取付けるための金具とされている。
【0017】
検査装置1は、粒子担持手段である円筒状に形成された粒子担持体5と、この粒子担持体5を回転駆動する回転駆動手段6と、粒子担持体5の外周面に検査媒体である粒子7を供給して付着させる粒子供給手段8と、粒子担持体5に粒子7が供給される位置よりも粒子担持体5の回転方向で下流側の位置に、ブレード稜線3aを圧接させるようにクリーニングブレード2を保持したクリーニングブレード圧接保持手段9とを有している。
【0018】
粒子担持体5は、導電性材料を用いて、ブレード本体3のブレード稜線3bの全長よりも長い長さを有した円筒形状に形成されている。粒子担持体5の外周面は、像担持体の外周面と同程度に滑らかな平滑面に形成されている。粒子担持体5の回転軸5aは、図示しない支持部材などにより水平状態に回転可能に軸支されており、モータなどの回転駆動手段6により実線矢印で示される時計方向に所定の一定速度で回転駆動されている。回転軸5aには、アース線5bの一端が摺接されて接続されており、粒子担持体5は接地されて電位的に中性な接地電位に保持されている。
【0019】
粒子担持体5の外周面の色は、粒子7の色と識別できる色となっている。例えば粒子担持体5の外周面が白色の場合には、粒子7は黒色とされている。すなわち、両者5,7間の明度や彩度などによるコントラスト差が充分に大きくなるようにしている。したがって、検査時に外周面の表面状態を確認する際の識別精度を高めることができる。なお、これに限られることなく、粒子担持体5の外周面の検査方法に対応させて適宜選択できる。すなわち、例えば外周面の検査として、CCDなどの光学的素子により検査している場合には、この素子の検出特性に応じて、最も素子の感度がよい明度差や彩度差としてもよい。
【0020】
粒子供給手段8は、粒子担持体5の下方に配置されており、所定の収容量が確保されたケース11と、ケース11内に回転可能に収納された回転ローラ12と、ケース11内に所定量が収容された粒子7と、回転ローラ12を所定のマイナス電位に帯電させるためのバイアス電源13とを有し、この回転ローラ12は、モータなどの図示しない回転駆動手段によって小矢印で示される反時計方向に回転され、回転ローラ12の外周速度は、粒子担持体5の外周速度と概略同一な速度とされている。この粒子供給手段8では、バイアス電源13によって回転ローラ12にマイナス電圧を印加することにより、粒子7にマイナス帯電を付与し、この帯電による電気的吸着力によって、粒子7を粒子担持体5に付着させている。
【0021】
すなわち、ケース11は、上方に開口されて、回転ローラ12を収納できる程度の大きさに形成されており、粒子担持体5の直下に回転軸5aの長手方向に沿って設置されている。このケース11内に収納された回転ローラ12は、粒子担持体5よりも小径の円筒形状に形成され、粒子担持体5の円筒長さと同程度の円筒長さが確保されている。この回転ローラ12の回転軸12aは、粒子担持体5の回転軸5aと平行に回転可能に軸支されるとともに、回転ローラ12の上側の外周面と粒子担持体5の下側の外周面との間に、所定の間隙距離が確保されている。すなわち、この間隙距離は、回転ローラ12により帯電された粒子7が、粒子担持体5と粒子7との間に作用する電気的吸着力によって、回転ローラ12から粒子担持体5に移動できる距離とされている。ケース11内には、回転ローラ12に接するには充分で、粒子担持体5に接しない程度の量の粒子7が収容されている。したがって、このように構成された粒子供給手段8によれば、回転ローラ12によって、ケース11内の粒子7がマイナス帯電され、回転ローラ12に回転に伴って、下方のケース11から上方の粒子担持体5の下側の外周面近傍に運ばれる。このため、帯電された粒子7が、粒子担持体5の外周面の幅方向に均一に電気的吸着力で付着され、粒子担持体5の回転に伴って、外周面に付着した粒子7が回転方向に移動する。
【0022】
粒子7は、電子写真方式で使用される現像トナーを、検査媒体用の粒子としている。したがって、検査媒体として現像トナーを用いているので、再生クリーニングブレードを検査する場合には、高いレベルの清掃を不要として、清掃コストを発生させずに済み、しかもこのような清掃によりブレード稜線からトナー粒子を除去する際に、デリケートなブレード稜線3aを傷付けるような機会を皆無とすることができる。なお、粒子供給手段8では、回転ローラ12にマイナス電圧を印加して粒子7を帯電させているが、これに限られることなく、粒子7を適宜の各種の方法により帯電させてよい。
【0023】
クリーニングブレード圧接保持手段9には、ホルダ4を介してクリーニングブレード2が着脱可能に取り付けられている。このクリーニングブレード圧接保持手段9によってブレード稜線3aが圧接される粒子担持体5上の位置は、回転駆動される粒子担持体5の略上側の位置とされている。したがって、粒子担持体5の外周面に付着して運ばれてくる粒子7をブレード稜線3aで堰き止めて、粒子担持体5から脱落させることなく、粒子7の溜りを生成しやすくしている。このため、ブレード稜線3aに傷や欠損がある場合には、これらを通過するトナー量を多くできる。この結果、ブレード稜線3a検査の確実性を高めることができる。他方、クリーニングブレード圧接保持手段9は、図示を省略した調整機構などによって、保持したクリーニングブレード2が粒子担持体5に接する際のブレード角やブレード当接圧力を任意に調整できるようにしている。
【0024】
次に、検査装置1によるクリーニングブレード2の検査を説明する。すなわち、上記構成の各手段5〜9が作動すると、粒子7は、粒子担持体5の外周面に電気的吸着力により付着され、粒子担持体5の回転駆動に伴い回転方向に運ばれる。次に、この粒子7は、ブレード稜線3aが圧接された圧接部で堰き止められて、粒子担持体5から掻き取られる。このため、この圧接部よりも回転方向下流側の粒子担持体5の外周面の表面状態を検査することにより、クリーニングブレード2の良否を判定できる。なお、粒子担持体5から掻き取られた粒子7は、図示を省略した回収手段によって回収され、ケース11内に戻される。このため、粒子7は消耗や消費されることなく、検査に繰り返して使用される。
【0025】
すなわち、ブレード稜線3aに欠損や傷がない場合には、圧接部の粒子担持体5の回転方向の下流において粒子担持体5の外周面に粒子7の付着は見られない。このため、このクリーニングブレード2は良品であると検査される。他方、欠損や傷がある場合には、圧接部を粒子7がすり抜ける、つまりブレード稜線3aの欠損や傷を通過するので、下流側の粒子担持体5の外周面に粒子7の付着が見られる。すなわち、例えばブレード稜線3aに2つの欠損C1,C2がある場合には、図2に示すように、これらの2つの欠損C1,C2を粒子7がすり抜けて、2つのスジ条L1,L2に粒子担持体5の外周面に付着していることが確認できる。このため、このクリーニングブレード2は不良品であると検査される。
【0026】
なお、粒子担持体5の外周面の表面状態を検査する方法としては、検査者による目視で外観検査する方法や、CCDなどの光学的素子による検査方法などが適用でき、後者の方法では画像認識による自動化を図ることも可能となる。
【0027】
この第1実施形態の検査装置1によれば、クリーニングブレード2の実際の使用形態に極めて近い条件下で、クリーニング性能を検査することができる。すなわち、検査装置1では、像担持体に類似した粒子担持体5に、実際と同様に電気的な吸着力によって検査媒体の粒子7として現像トナーを付着させ、この現像トナーをクリーニングブレード2が粒子担持体5から掻き落としてクリーニングできるかで判断している。これに加えて、ブレード本体3とホルダ4との接合状態がクリーニング性能に与える影響を検査していることになる。このため、クリーニングブレード2が感光体などの像担持体のクリーニングに使用される場合には、このようなブレード2を検査する装置として検査装置1が最適となり、検査品質を向上できる。
【0028】
従来の検査装置が、ブレード稜線3aをその全長の長さ方向に走査して検査するように構成されているので、ブレード稜線3aの長さよりも長い動作スペースを確保する必要がある。これに対して、この検査装置1では、ブレード稜線3aに直交する方向に回転運動する粒子担持体5に付着した粒子7を堰き止められるかで検査するように構成されているので、ブレード稜線3aの長さと同程度のスペースを確保すればよく、コンパクト化を図れる。これに加えて、前者の検査装置では、ブレード稜線3aを長さ方向に走査しているので、この一方向の走査途中でブレード稜線3aの欠損や傷を検出する機会は1回だけとなる。これに対して、この検査装置1では、回転駆動される粒子担持体5の外周面に回転ローラ12によって粒子7を連続的に供給しているので、ブレード稜線3aの全域に渡って粒子7が供給され、検査中は継続的にブレード稜線3aの欠損や傷を検出していることになる。このため、欠損や傷を誤検出する機会が減少され、検査の信頼性や検査品質を向上できる。
【0029】
他方、プリント画像によりブレード稜線3aを検査する方法に比べて、この検査装置1によれば、検査に必要な各種のコストを大幅に削減できる。すなわち、この検査装置1では、プリント画像を得て検査していないので、プリント用紙やトナーを消費せずに済み、しかも検査媒体としての粒子7は、電気的吸着力により粒子担持体5に付着されてブレード稜線3aにより物理的に阻止されているだけなので、何ら変質や消耗、消費されることがなく、検査に繰り返し使用できる。このため、検査装置1の運用コストが必要最小限となる。この結果、低コストでクリーニングブレード2を検査でき、ブレード再使用の促進を図ることができる。
【0030】
これに加えて、前者の方法では、ブレード稜線3aの傷や欠損をすり抜けた像担持体上のトナーをプリント用紙に転写することにより確認しているので、トナーの状態を間接的に確認していることになる。これに対して、後者の検査装置1では、ブレード稜線3aの傷や欠損をすり抜けた粒子7の状態を、粒子7がすり抜けて粒子担持体5に付着した状態のまま、直接的に把握している。このため、ブレード稜線3aの傷や欠損を反映した粒子7がすり抜けている状態を、直接的に、かつ詳細に把握できる。この結果、検査の信頼性や確実性を向上でき、高い検査性能を得ることができる。
【0031】
次に、この発明の第2実施形態を図面により説明する。図3は、この実施形態の検査装置の全体構成を示す概略図である。なお、上記の第1実施形態と同一の構成の部材には、同一の符号を付して、説明を簡略化する。この第2実施形態では、検査装置20が、粒子担持体5に印加する電圧を可変にできるバイアス電源21を有し、粒子担持体5と粒子7との間に作用する電気的吸着力を任意に調整可能にしている。
【0032】
すなわち、バイアス電源21は、プラス端子が粒子担持体5の回転軸5aに摺接されて粒子担持体5に接続され、マイナス端子が接地されている。バイアス電源21は、粒子担持体5に印加する電圧を可変にできるよう構成されている。したがって、バイアス電源21によって、粒子担持体5に印加する電圧を加減することにより、粒子担持体5の電位を任意に調整できる。このため、粒子担持体5と一定電位に帯電された粒子7との間の電位差を任意に増減できる。したがって、両者5,7間に作用する電気的吸着力を任意に調整できる。この結果、粒子担持体5の外周面に付着する粒子7の付着量、つまり付着密度や付着力を任意に調整できる。
【0033】
粒子7Aは、フッ化ビニリデン樹脂からなるカイナなどの潤滑性の高い粒子が用いられている。したがって、このような粒子7Aにより検査を行なった場合には、潤滑剤の塗布を不要として、ブレード捲れを防止できる。すなわち、クリーニングブレード2の接触部分に潤滑性のある粒子7が付着されているので、クリーニングブレード2がクリーニング動作を開始するときに発生しやすい、初期巻き込みの防止に有効となる。
【0034】
この第2の実施形態によれば、要求性能が異なる各種のクリーニングブレード2の検査を、単一の検査装置20により実施できる。すなわち、電気的な吸着力を任意に調整することにより、クリーニングブレード2の要求性能に応じた条件を設定して、クリーニングブレード2を検査することができる。このため、各種のクリーニングブレード2ごとに専用の検査装置を必要としないので、各専用装置ごとの製作コストを削減でき、各装置ごとの設置スペースも不要となる。この結果、検査コストを低減できる。他方、クリーニングブレード2の検査を、異なる電気的な吸着力を設定した複数の検査とでき、検査内容の豊富化や高度化を図ることができる。特に、使用履歴などが異なる再生クリーニングブレード2を検査する場合には、各使用履歴など応じた検査を行なうこが可能となる。このように、よりきめ細かい調整を行なうことにより、各クリーニングブレード2のクリーニング性能を高度に検査するのに適した検査装置20とすることができる。
【0035】
なお、上述した各実施形態では、感光体などの像担持体のように、回転運動する回転体の外周面をクリーニングするクリーニングブレード2を検査する構成としたが、これに限られることなく、検査装置1,20の検査対象は、画像形成装置が有した外周面を清浄に保つ必要がある回転体、例えば定着装置が有した定着ローラなどをクリーニングするクリーニングブレードや、車両などのワイパを検査対象としてもよい。要は、クリーニングブレードが、クリーニング対象に接して相対移動することによりクリーニングする構成で、このクリーニング中にブレード稜線3aが常にほぼ一定の形状を保っているものであれば、検査対象としてよい。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、検査対象のクリーニングブレードの稜線が、回転駆動された粒子担持手段の外周面に圧接された位置に、外周面に付着させた粒子を供給しているので、このような粒子がブレード稜線で阻止されるブレードの性能、つまりクリーニングブレードのクリーニング性能を検査できる。すなわち、ブレード稜線に欠損や傷が生じている場合には、これらの欠損や傷を粒子が通過してブレード稜線をすり抜ける。したがって、このようにすり抜けた粒子の痕跡が、粒子担持手段の外周面にスジ状に形成される。このため、粒子担持手段の圧接位置よりも下流側の外周面の状態を確認することにより、ブレード稜線に欠損や傷が生じているかを把握できる。特に、ブレード稜線の欠損や傷が微細な場合にも、粒子担持手段が回転駆動されていることから、これらの微細な欠損や傷を通過した微少量の粒子が外周面上に重ね合わされた軌跡となる。このため、スジ状の痕跡として明確に判別できる。この結果、安定した高い検査性能を得ることができる。また、粒子担持手段は、印加電圧を任意に可変としたバイアス電源に接続されており、この可変電圧により粒子担持手段と粒子との間に作用する電気的吸着力が調整可能となっているので、要求性能が異なる種々のクリーニングブレードの検査を、単一の検査装置により実施できる。すなわち、印加電圧を可変にできるバイアス電源を粒子担持手段に接続して、粒子担持手段に印加されるバイアス電圧を可変としたので、粒子担持手段と粒子との間に作用する電気的吸着力を任意に調整することができる。このため、クリーニングブレードの要求性能に応じた電気的吸着力を設定した条件下で、クリーニングブレードを検査できる。このため、各クリーニングブレードごとに専用の検査装置が不要となる。この結果、検査コストを低減できる。
【0037】
請求項2の発明によれば、粒子担持手段の外周面の色が、粒子の色と識別しやすい色となっているので、ブレード欠陥の識別精度を向上できる。すなわち、ブレード稜線の欠損や傷が微細なことから、微量の粒子が圧接位置を通過した場合にも、粒子担持手段の外周面に希薄な状態で粒子が付着していることを判別できる。このため、ブレード稜線に生じた微細な欠損や傷などの欠陥を確実に検出できる。この結果、良品判定されたクリーニングブレードの品質保証性を充分に確保できる。
【0039】
請求項の発明によれば、粒子供給手段から供給される粒子が潤滑性を有しているので、検査装置による検査を実施するときや、クリーニングブレードによりクリーニングを実施するときに、クリーニングブレードの潤滑が不足してブレードが捲れることを防止できる。他方、クリーニングブレードに潤滑剤を塗布する工程を不要とすることが可能となる。このため、塗布コストが削減でき、コストダウンを図ることができる。
【0040】
請求項の発明によれば、稜線が形成されたブレード本体がホルダに接合された状態のクリーニングブレードを、クリーニングブレード圧接保持手段が保持して検査を実施しているので、ブレード稜線の良否に加えて、ブレード本体とホルダとの接合の良否を検査できる。すなわち、部分的にでも接合不良がある場合には、ブレードがホルダーにより均等に保持されないので、ブレード稜線の全長に亘って当接圧力が不均一化する。したがって、当接圧力が不足して、粒子がすり抜ける箇所が生じる。このため、ブレード稜線の欠損や傷と同様に、粒子担持手段の外周面にスジ状の痕跡が形成される。したがって、この痕跡の確認によりブレード本体とホルダとの接合の良否も判定できる。このため、ブレード稜線の欠陥以外によるクリーニングブレードの品質劣化を検査できる。この結果、良品判定されたクリーニングブレードの品質保証性を、さらに充分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の検査装置の全体構成を示す正面図である。
【図2】第1実施形態の検査装置によりブレード稜線の欠陥を検出した状態を示す側面図である。
【図3】この発明の第2実施形態の検査装置の全体構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1,20 検査装置 2 クリーニングブレード
3 ブレード本体 3a ブレード稜線
4 ホルダ 5 粒子担持体
6 回転駆動手段 7 粒子
8 粒子供給手段 9 クリーニングブレード圧接保持手段
11 ケース 12 回転ローラ
13 一定電圧のバイアス電源 21 可変電圧のバイアス電源
C1,C2 ブレード稜線の欠損
L1,L2 欠損をすり抜けた粒子が生成したスジ状の痕跡

Claims (4)

  1. 円筒体の外周面に摺接するクリーニングブレードの先端側稜線が真直度を保っているか否かを検査する電子写真装置用クリーニングブレードの検査装置において、
    円筒状の粒子担持手段と、この粒子担持手段を回転駆動する回転駆動手段と、前記粒子担持手段の外周面に粒子を供給して付着させる粒子供給手段と、前記粒子担持手段に粒子が供給される位置よりも下流側の位置に、前記稜線を圧接させるようにクリーニングブレードを保持したクリーニングブレード圧接保持手段とを具え、
    前記粒子担持手段は、印加電圧を任意に可変としたバイアス電源に接続されており、この可変電圧により粒子担持手段と粒子との間に作用する電気的吸着力が調整可能となっていることを特徴とした電子写真装置用クリーニングブレードの検査装置。
  2. 粒子担持手段の外周面の色は、粒子の色と識別できる色となっている請求項1記載の電子写真装置用クリーニングブレードの検査装置。
  3. 粒子供給手段から供給される粒子が、潤滑性を有している請求項1又は2に記載の電子写真装置用クリーニングブレードの検査装置。
  4. クリーニングブレードが、前記稜線が形成されたブレード本体と、このブレード本体が接合されたホルダとを有しており、
    クリーニングブレード圧接保持手段が、前記ホルダを介してブレード本体を保持している請求項1ないし3のいずれかに記載の電子写真装置用クリーニングブレードの検査装置。
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