JP4073117B2 - 研削研磨保持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ、ミラー、プリズム等の光学素子または成形型等のワークを研削研磨する際の保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、研削研磨するときの光学素子を保持する装置には、特許第2610949号(平成9年2月27日登録)に開示された技術がある。図4を用いて、この技術を説明する。この光学素子(以下ワークという)を保持する装置は、図4に示すように、球帯状もしくは球冠状の凹球面101d、101eをその内周面に有する支持具101と、ワーク102を保持するワークホルダ102Aを中空部103aに回転自在に支承し、かつ支持具101の凹球面101d、101eに対応した曲率半径を有する凸球面103bを有する保持具103とを有する。また、支持具101の凹球面101d、101eには、ノズル孔101a、101b、101cが穿設され、流体Z、X1、X2を凹球面101d、101eと凸球面103bとの間に供給することにより、支持具101と保持具103とを摺動自在にし、かつ凹球面101d、101eと凸球面103bとの間の流体Z、X1、X2によるスラスト方向およびラジアル方向の力を独立に制御するように構成されている。
【0003】
上記構成の研削研磨保持装置を用いて、ワーク102の下方に配置された研磨具104でワーク102を加工するとき、ワーク102の回転軸をずらそうとする力、即ち加工抵抗力Fがワーク102に作用する。この力に対して、それぞれ独立したノズル孔101a、101b、101cにより流体流量が供給されるため、加工中のワーク102には振動が発生せず、また、支持具101と保持具103との干渉が生ぜず、ワーク102の被加工面を均等な加工圧力にて加工でき、安定的な研磨加工ができるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来技術にはつぎのような問題点があった。すなわち、研磨具104でワーク102を加工するとき、ワーク102の回転軸をずらそうとする加工抵抗力Fは、ワーク102の上方よりかかる研磨荷重N、および研磨具104の回転力により変動し、また、ワーク102の被加工面の曲率半径、および、加工径によっても加工抵抗力Fが変動することを見出した。そのため、従来の研削研磨保持装置では、ワークの加工条件またはワーク形状に変更がある場合には、流体Z、X1、X2の供給量の制御をその都度設定する必要があった。もし、供給量が加工抵抗力Fに対して少なかった場合、支持具101の凹球面101d、101eと保持具103の凸球面103bとが接触し、摺動が困難になるため、ワーク102が研磨具104の回転に追従できず、ワーク102の被加工面を均等な加工圧力で加工できなくなり、安定的な研磨加工ができず、被加工面の形状精度が悪化するという問題点があった。
【0005】
また、従来の研削研磨保持装置では、支持具101の凹球面101d、101eおよび保持具103の凸球面103bが半球形状を越えているために、ワーク102に対向する位置に設けている研磨具104が保持具103に干渉しないように、保持具103は研磨具104の外径よりも大きく設定されている。しかし、保持具103が大きくなると、自ずと慣性モーメントが大きくなり、加工中に発生するワーク102の振動への保持具103の追従性が劣るようになる。これによっても、均等な加工圧力で加工ができなくなり、被加工面の形状精度が悪化するという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明の課題は、加工条件またはワーク形状の変更に起因する加工抵抗力が変化しても、均等な加工圧力で加工ができ、高精度なワークを得ることができる研削研磨保持装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、ワークを保持する保持皿と、該保持皿を回転自在に支承するとともに外周に凸球面を形成した保持具と、該保持具の凸球面を摺動自在に支持する支持具とを有する研削研磨保持装置において、前記保持具の凸球面は半球より少ない球面で形成され、該凸球面に前記支持具の支持部が線接触するように構成し、前記支持具の支持部は、前記支持具の内周下部に形成された円錐面であるとともに、ワークの外周位置における接線とワークの回転軸との交点を基準点として、前記円錐面と前記凸球面との接触稜線とワークの回転軸とのなす角が90度未満となるように構成した。
【0008】
請求項1に係る発明の研削研磨保持装置では、保持具の凸球面は半球面より少ない球面で形成され、該凸球面に支持具の支持部が線接触するように構成したことにより、研磨具の回転および揺動による加工抵抗力および上方より作用する加工圧力を、保持具の凸球面から支持具の支持部に受け、発生した加工抵抗力に対する抗力を発生させてバランスを保つ。また、支持部がワークを保持する保持具の凸球面に線接触しているので、ワークと研磨具との相対的な運動に伴う保持具と支持具との摺動運動が円滑に行われる。
【0011】
また、上記作用に加え、支持具の支持部が、支持具の内周下部に形成された円錐面であるとともに、ワークの外周位置における接線とワークの回転軸との交点を基準点として、円錐面と凸球面との接触稜線とワークの回転軸とのなす角が90度未満となるように構成したことにより、円錐面が凸球面に線接触して摺動運動しながら加工抵抗力と抗力とのバランスを保つとともに、球面状の被加工面を有するワークの保持装置を小型にすることが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
まず、研削研磨保持装置の実施の形態の概要について説明する。研磨機による精研削加工または研磨加工のとき、研磨具が回転し、かつ、研磨機の下軸または上軸が水平方向に揺動運動する。また、研磨機の上軸により加工圧力が加えられる。加工圧力は支持具および保持具の凸球面部に伝わり、ベアリング、保持皿、Oリングを介して、ワークに伝わり、研磨具の加工面に押し付けられる。ノズルより研削液または研磨材を含む遊離砥粒がワークおよび研磨具に供給される。また、研磨具とワークとの摩擦力および相対速度の差によりワークは研磨具と同方向に連れ回り(従属回転)しながら精研削加工または研磨加工される。
【0013】
このとき、ワークには、研磨具の回転および揺動運動による加工抵抗力が発生する。この加工抵抗力に対して、保持具の凸球面部と支持具の環状稜線との接触稜線におけるラジアル方向の力が抗力となる。また、加工圧力に対しては、保持具の凸球面と支持具の環状稜線との接触稜線におけるアキシアル方向の力が抗力となる。これにより、加工抵抗力によるワークの回転軸のズレを防ぐことができる。また、保持具の凸球面部が、支持具の中空部と下端面とで形成される環状稜線に線接触しているので、容易に摺動が可能であり、研磨具の加工面の回転時の振れ、および、研磨機の上軸と下軸との傾きに対して、保持具の凸球面部が摺動することにより、研磨具の加工面にワークが追従する。これにより、ワークには、常に均等な加工圧力が加わるようになっている。
【0014】
加工が終了すると、研磨機の上軸が上昇してワークを回収する。そのとき、押さえ部材の突起部に保持具の凸球面部の下端面が接触し、保持具が落下しないようになっている。なお、加工中は押さえ部材の突起部と凸球面部の下端面との間には、隙間が設けられているので、接触することはない。
【0015】
つぎに、他の研削研磨保持装置の実施の形態の概要について説明する。研磨機の上軸の吸排出ユニットによりエアーを吸引すると、軟質材であるダイヤフラムは支持具の中空部の天井面と接触し、エアーは保持皿の貫通孔のみから吸引される。この状態でワークを保持皿に挿入すると、ワークが吸引される。研磨機の上軸が下降して、研磨具にワークが当接する。研磨具が回転し、かつ、研磨機の下軸がワークの被加工面の曲率半径の中心を揺動中心として球心揺動(または、遊星球心揺動)する。また、研磨機の上軸により加工圧力が加わる。加工圧力は、支持具、Oリング、保持具の凸球面部に伝わり、ベアリング、保持皿およびOリングを介して、ワークに伝わり、研磨具の加工面に押し付けられる。ノズルより研削液、または、研磨材を含む遊離砥粒がワークおよび研磨具に供給される。また、研磨具とワークとの摩擦力、および、相対速度の差によりワークは従属回転しながら精研削加工または研磨加工される。
【0016】
このとき、ワークには、加工圧力と、研磨具の回転および揺動による加工抵抗力とが加わる。この加工抵抗力に対して、保持具の凸球面部と支持具に保持されたOリングとの間で、ラジアル方向の力とアキシアル方向の力が抗力となる。これにより、加工抵抗力によるワークの回転軸のズレを防ぐことができる。また、保持具の凸球面部が、支持具に保持されたOリングと線接触しているので、容易に摺動が可能である。研磨具の回転時の加工面の振れ、および、研磨機の上軸と下軸との傾きに対して、保持具の凸球面部が摺動することにより、研磨具の加工面にワークが追従する。これにより、ワークには、常に均等な加工圧力が加わるようになっている。
【0017】
加工が終了すると、加工前と同様に、研磨機の上軸の給排出ユニットによりエアーを吸引しながら上軸を上昇させる。このとき、ワークはこの吸引力により、保持皿に保持された状態が維持され、研磨機の上軸が上昇したのち、ワークを回収する。なお、ワークが上昇し始めると、保持具は重力により下方に下がるが、外輪ナットの傾斜部と支持部の突起とが接触し、保持具の落下を防止するとともに、エアー漏れを防止する。また、加工中は外輪ナットの傾斜部と支持具の突起部とは、一定の隙間を有しているので、保持具の動きを損なうことはない。
【0018】
つぎに、さらに他の研削研磨保持装置の実施の形態の概要について説明する。ワークを保持した磁性材料からなる貼付皿を保持皿に挿入すると、磁石の磁力により貼付皿が保持される。研磨機の上軸が下降して、研磨具にワークが当接される。研磨具が回転し、かつ、研磨機の下軸がワークの被加工面の曲率半径の中心を揺動中心として球心揺動(または、遊星球心揺動)する。また、研磨機の上軸により加工圧力が加わる。加工圧力は、支持具の円錐面を介して保持具の凸球面部に伝わり、ベアリング、保持皿および貼付皿を介してワークに伝わり、研磨具の加工面に押し付けられる。ノズルより研削液または研磨材を含む遊離砥粒がワークおよび研磨具に供給される。また、研磨具とワークとの摩擦力、および、相対速度の差によりワークは従属回転しながら精研削加工または研磨加工される。
【0019】
このとき、ワークには、加工圧力と、研磨具の回転および揺動による加工抵抗力とが加わる。この加工抵抗力に対して、保持具の凸球面部と支持具の円錐面との間で、ラジアル方向の力とアキシアル方向の力が抗力となる。これにより、加工抵抗力によるワークの回転軸のズレを防ぐことができる。また、保持具の凸球面部が、支持具の円錐面と線接触しているので、容易に摺動が可能である。研磨具の加工面の回転時の振れ、および研磨機の上軸と下軸との傾きに対して、保持具の凸球面部が摺動することにより、研磨具の加工面にワークが追従する。これにより、ワークには、常に均等な加工圧力が加わるようになっている。
【0020】
加工が終了すると、磁石により貼付皿は保持皿に保持された状態で、上軸が上昇する。なお、ワークが上昇し始めると、保持具は重力により下方に下がるが、外輪ナットの傾斜部と支持部の突起とが接触し、保持具の落下を防止する。また、加工中は外輪ナットの傾斜部と支持具の突起部とは、一定の隙間を有しているので、保持具の動きを損なうことはない。以下、具体的な実施の形態について説明する。
【0021】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1を示し、研削研磨保持装置の縦断面図である。図1において、図示しない研磨機の下軸9に装着された研磨具7の平面状の加工面7aに対向して、被加工面1aが平面である円板状のミラー、レンズ、プリズムなどのワーク1が当接されている。ワーク1の上方側には、保持皿4が配設され、凹状に穿設した保持部4bによってワーク1の上面および側面を保持している。保持皿4の保持部4bの底面には、Oリング5が嵌装され、ワーク1の上面に接触するようになっている。保持皿4の軸部4aは、円柱状に形成され、ベアリング6の内輪が装着されている。ベアリング6の外輪は保持具3に嵌装し、保持具3と保持皿4とは回転自在に連結されている。
【0022】
保持具3の下部には、逃げ穴3cが形成され、保持皿4とは接触しないようになっている。保持具3の外周は凸球面としての凸球面部3aが形成され、下端面3bは平面状に形成されている。また、凸球面部3aの曲率半径の中心位置は、ワーク1の被加工面1aとワーク1の回転軸h(下軸9の回転中心軸線と一致する軸)との交点Oとほぼ一致して設定されている。この保持具3の下端面3bは、凸球面部3aの曲率半径の中心位置を通る平面(即ち、研磨具7の加工面7a)よりも上方に設定されているので、凸球面部3aは、半球より少ない球面に形成されている。
【0023】
研磨機の下軸9に対向する上方には、図示しない上軸が配設され、上軸には、ワーク1を加工する際の加工圧力Nを与えるための図示しないエアシリンダが連結されている。上軸の下端側には、円柱空間状の中空部2aを形成した支持具2が配設され、支持具2は回転しないように上軸に固着されている。支持具2の中空部2aの内周面と下端面2bとにより、支持部としての環状稜線2cを形成している。支持具2の中空部2aには、保持具3の凸球面部3aが嵌入し、保持具3の凸球面部3aと支持具2の環状稜線2cとは、線接触するように構成されている。この場合、交点Oを基準とし、保持具3の凸球面部3aと支持具2の環状稜線2cとの接触稜線と、回転軸hとのなす角θは、90°未満に設定されている。
【0024】
支持具2の下端面2b側の外周面には、ネジ2dが螺刻され、断面がL字状の押さえ部材である押さえ環8が螺着されている。押さえ環8の内側方向へ延設された突起部8aの内径は、保持具3の凸球面部3aの下端面3bの最大外径となる外周の径寸法より小さく設定されている。従って、研磨具7とワーク1とを離間した非加工時には、押さえ環8の突起部8aは、保持具3の下端面3bを支持可能になっている。また、図1に示すように、研磨具7にワーク1が当接して、ワーク1の加工が実施される際には、押さえ環8の突起部8aの上面と、保持具3の下端面3bとの間には、隙間が形成されるようになっている。なお、上記下軸9と上軸のいずれか一方は、下軸9の回転中心軸線に対して、直交する方向に移動自在(いわゆる揺動自在)となっている。この移動自在とする揺動手段は周知であるので図および説明を省略する。
【0025】
つぎに、上記構成の研削研磨保持装置の作用について説明する。研磨機によるワーク1の研削研磨加工時には、下軸9の回転によって研磨具7が回転し、かつ、研磨機の下軸9(また上軸(不図示)でもよい)が水平揺動し、研磨機の上軸により加工圧力Nが加えられる。加工圧力Nは、支持具2、保持具3の凸球面部3aと伝わり、さらにベアリング6、保持皿4およびOリング5を介して、ワーク1に伝えられ、ワーク1の被加工面1aが研磨具7の加工面7aに押し付けられる。図示しないノズルより、研削液または研磨材を含む遊離砥粒がワーク1の被加工面1aおよび研磨具7の加工面7aに供給される。そして、研磨具7の加工面7aとワーク1の被加工面1aとの摩擦力、および両者の相対速度の差により、ワーク1は研磨具7の回転方向と同方向に連れ回り(以下、従属回転という)しながら、ワーク1の被加工面1aは研磨具7によって研削、または研磨加工される。
【0026】
このとき、ワーク1には、研磨具7の回転および水平揺動により加工抵抗力Fが加わる。この加工抵抗力Fに対して、保持具3の凸球面部3aと支持具2とが接触する環状稜線2cのラジアル方向の力Frが抗力となる。また、加工圧力Nに対しては、保持具3の凸球面部3aと支持具2とが接触する環状稜線2cのアキシアル方向の力Faが抗力となる。すなわち、ラジアル方向の抗力Frと、加工抵抗力Fとのバランスにより、ワーク1の回転軸hのズレを防ぐことができる。また、保持具3の凸球面部3aが、支持具2の環状稜線2cとリング状に線接触しているので、容易に保持具3の摺動が可能であり、研磨具7の加工面7aの回転時に発生する振れが有っても、あるいは、研磨機の上軸と下軸との間の各回転軸線が同一線上にならずに傾いたとしても、保持具3の凸球面部3aが支持具2の環状稜線2cに対して摺動することにより、研磨具7の加工面7aにワーク1の被加工面1aが常に全面当接して追従する。これにより、ワーク1の被加工面1aには常に均等な加工圧力が加わるようになっている。
【0027】
加工が終了すると、研磨機の上軸が上昇し、押さえ環8の突起部8aに保持具3の下端面3bが接触し、保持具3とともに保持皿4が持ち上げられる。この動作によって保持皿4内に配備されたワーク1が研磨具7の加工面7a上に残され、ワーク1の回収が行われる。なお、Oリング5は保持皿4内に残った状態になっている。上述のように、ワーク1の加工中は、押さえ環8の突起部8aと保持具3の下端面3bとの間には、隙間が形成されているので、互いに接触することはない。なお、ワーク1の加工終了後、ワーク1を保持皿4ごと取り外す場合は、押さえ環8は不要となる。
【0028】
本実施の形態によれば、保持具3の凸球面部3aと支持具2は摺動抵抗の少ない線接触で加工抵抗力Fに対する抗力Frを得ているので、加工条件またはワーク形状の変更があっても、均等な加工圧力で加工することができる。また、ワーク1の被加工面1aと回転軸hとの交点Oを基準点として、保持具3の凸球面部3aと支持具2の環状稜線2cとの接触点と、回転軸hとのなす角度θが90度未満なので、研磨具7の大きさに影響されずに保持具3の大きさを設定することができる。故に、保持具3を小型にすることができ、慣性モーメントの影響を抑えることができる。これによっても、ワークを均等な加工圧力で安定して加工することができ、高精度なワークが得られる。
【0029】
(実施の形態2)
図2は実施の形態2を示し、研削研磨保持装置の縦断面図である。本実施の形態は、実施の形態1と同一の部材を用いているので、同一の部材には同一の符号を付し説明を省略する。
【0030】
図2において、図示しない研磨機の下軸9に装着された研磨具17の凹球面状の加工面17aに対向して、被加工面11aが凸球面で、外形が円形状のレンズ(または成形型)からなるワーク11が当接されている。ワーク11の上方側には、保持皿14が配設され、凹状に穿設した保持部14bによってワーク11の上面および側面を保持している。保持皿14の保持部14bの底面には、Oリング5が嵌装され、ワーク11の上面に接触するようになっている。保持皿14の軸部14aは、円柱状に形成され、ベアリング16A、16Bの内輪が装着されている。ベアリング16A、16Bの外輪は保持具13に嵌装し、保持具13と保持皿14とは回転自在に連結されている。ベアリング16A、16Bの内輪と外輪との間には、それぞれ環状のスペーサ18、19が介装されている。また、保持皿14の軸部14aの中心部には、貫通孔14cが穿設され、保持部14bから上方に貫通している。
【0031】
保持皿14の軸部14aの上端部に螺刻した雄ネジには、内輪ナット21が螺合し、ベアリング16Bの内輪の上端を押圧、固定している。また、保持具13の上端部に螺刻した雄ネジには、外輪ナット20が螺合し、ベアリング16Bの外輪の上端を押圧、固定している。外輪ナット20の外周には、傾斜部20aが形成されている。保持具13の外周は凸球面としての凸球面部13aが形成され、下端面13bは平面状に形成されている。また、凸球面部13aの曲率半径の中心位置は、ワーク11の被加工面11aの外周位置における接線と、ワーク11の回転軸h(ワーク11が従属回転するときにワーク11の回転中心軸線となる軸)との交点O1とほぼ一致して設定されている(好ましくは交点O1と一致であるが、加工面11aの外周位置における接線に対し±10度の範囲ならば加工は可能である)。
【0032】
研磨機の下軸9に対向する上方には、図示しない上軸が配設され、上軸には、ワーク11を加工する際の加工圧力N(不図示)を与えるための図示しないエアシリンダが連結されている。上軸の下端側には、円柱空間状の中空部12aを形成した支持具12が配設され、支持具12は回転しないように上軸に固着されている。支持具12の中空部12aの内周面下端には、段付部12bが形成され、硬質ゴム、樹脂またはテフロンなどの硬質で変形しにくく且つ摺動(潤滑)性に優れた材料で形成された支持部としてのOリング15が装着され、保持具13の凸球面としての凸球面部13aに線接触するようになっている。この場合、ワーク11の被加工面11aの外周位置における接線とワーク11の回転軸hとの交点O1を基準点として、保持具13の凸球面部13aと支持具12に保持されたOリング15との接触稜線と、回転軸hとのなす角θは90°未満に設定されている。
【0033】
支持具12の中空部12aの内周面の上下方向の中間位置には、突起部12cが内側方向へ延設されており、突起部12cは、加工時に外輪ナット20の傾斜部20aとの間に一定間隔の隙間ができるように、傾斜部20aに対向して傾斜面12eを形成している。支持具12の中空部12aの天井面12fには、貫通孔12dが穿設され、中空部12aより上方に貫通している。貫通孔12dは、研磨機の上軸(不図示)内部に配設されたエアーの吸引、排出を行う吸排出ユニット(不図示)に連通している。保持具13に螺合している内輪ナット21の外周面に周設された溝21aには、ゴム、シリコン等の材料からなる円環状のダイヤフラム22が嵌装されており、その下面22aと外輪ナット20の上面20bとの間には、一定の隙間が設けられている。
【0034】
上記構成の研削研磨保持装置の作用について説明する。研磨機の上軸(不図示)の吸排出ユニット(不図示)によりエアーを吸引すると、支持具12の突起部12cの傾斜面12eに当接していた外輪ナット20の傾斜部20aが離れて、この外輪ナット20は吸引作用で持ち上げられ、軟質材であるダイヤフラム22は支持具12の天井面12fと接触し、エアーは保持皿14の貫通孔14cのみから吸引される。この状態でワーク11を保持皿14に挿入すると、ワーク11が吸引されて、保持皿14に保持される。研磨機の上軸が下降して、研磨具17にワーク11が当接する。研磨具17が回転し、かつ、研磨機の下軸9がワーク11の被加工面11aの曲率半径の中心O2を揺動中心として、ワーク11の回転軸hに対する傾斜角αの位置を基準にして球心揺動(または遊星球心揺動)する。
【0035】
また、研磨機の上軸により加工圧力N(不図示)が加えられる。加工圧力Nは、支持具12、Oリング15、保持具13の凸球面部13aと伝わり、さらにベアリング16A、16B、保持皿14およびOリング5を介して、ワーク11に伝えられ、ワーク11の被加工面11aが研磨具17の加工面17aに押し付けられる。図示しないノズルより、研削液または研磨材を含む遊離砥粒がワーク11の被加工面11aおよび研磨具17の加工面17aに供給される。そして、研磨具17の加工面17aとワーク11の被加工面11aとの摩擦力、および両者の相対速度の差により、ワーク11は従属回転しながら、ワーク11の被加工面11aは研磨具17によって研削、または研磨加工される。
【0036】
このとき、ワーク11には、加工圧力N、研磨具17の回転および揺動により加工抵抗力F(不図示)が加わる。この加工抵抗力Fに対して、保持具13の凸球面部13aと支持具12の保持されたOリング15との接触稜線でラジアル方向の力Fr(不図示)とアキシアル方向の力Fa(不図示)とが抗力となる。すなわち、ラジアル方向の抗力Frと加工抵抗力Fとのバランスにより、ワーク11の回転軸hのズレを防ぐことができる。また、保持具13の凸球面部13aが、支持具12に保持されたOリング15と線接触しているので、保持具13は容易に摺動することができる。特に、Oリング15の材質がテフロンの場合は摺動抵抗が低い。研磨具17の加工面17aの回転時に発生する振れ、および、研磨機の上軸と下軸との揺動による傾きの変化に対して、保持具13の凸球面部13aが支持具12に保持されたOリング15に対して摺動することにより、研磨具17の加工面17aにワーク11の被加工面11aが常に全面当接して追従する。これにより、ワーク11の被加工面11aには常に均等な加工圧力が加わるようになっている。
【0037】
加工が終了すると、加工前と同様に、研磨機の上軸の吸排出ユニット(不図示)により、エアーを吸引しながら上軸を上昇させる。このとき、ワーク11はこの吸引力により保持具14に保持された状態が維持され、研磨機の上軸が上昇したのち、保持皿14側からワーク11を回収する。なお、上軸が上昇し始めると、保持具13は重力により下方に下がるが、外輪ナット20の傾斜部20aと支持具12の突起部12cの傾斜面12eとが接触し、保持具13の落下を防止するとともに、エアー漏れも防止する。また、加工中は、外輪ナット20の傾斜部20と支持具12の突起部12cの傾斜面12eとは、一定の隙間を維持しているので、保持具13の動きを損なうことはない。
【0038】
本実施の形態によれば、保持具13の凸球面部13aと支持具12とは摺動抵抗の少ない線接触で加工抵抗力Fに対する抗力Frを得ているので、加工条件またはワーク形状の変更があっても、均等な加工圧力で加工することができる。また、ワーク11の被加工面11aの外周位置における接線と、ワーク11の回転軸hとの交点O1を基準点として、保持具13の凸球面部13aと支持具12の保持されたOリング15との接触稜線と、回転軸hとのなす角θが90度未満なので、研磨具17の大きさに影響されずに保持具13の大きさを設定することができる。故に、保持具3を小型にすることができ、慣性モーメントの影響を抑えることができる。これによっても、ワークを均等な加工圧力で安定して加工することができ、高精度なワークを得ることができる。さらに、研磨機の上軸部に内蔵されたエアーによる吸引にて、ワーク11を保持しつつ、研磨機の上軸を上昇させることができるので、ワーク11の着脱を容易に行うことができ、自動搬送にも対応することができる。
【0039】
なお、本実施の形態では、凸球面を有するワークを例として説明したが、凹球面を有するワークであっても、各部材の寸法を設定変更して本実施の形態を適用することができる。また、研磨機の揺動方式は、研磨機の上軸がワーク11の被加工面11aの曲率半径中心O2を中心として球心揺動しても、同様な作用効果が得られる。さらに、下軸を傾斜させた状態で上軸を直進揺動(オスカー式)または遊星揺動させた研磨機では、外輪ナット20の傾斜部20aと支持具12の突起部12cとの隙間を保持具13の動きが最大のときに干渉しないように大きく設定すればよい。
【0040】
(実施の形態3)
図3は実施の形態3を示し、研削研磨保持装置の縦断面図である。本実施の形態は、貼付皿に熱可塑性のワックス等で固定された凹球面を有するワークを保持するための研削研磨保持装置であり、実施の形態1および実施の形態2と共通の構造が多いので、異なる部分のみ説明し、同一の部材には、同一の符号を付し説明を省略する。
【0041】
図3において、図示しない研磨機の下軸9に装着された研磨具27の凸球面状の加工面27aに対向して、被加工面31aが凹球面で、外形が円形状のレンズ(または成形型)からなるワーク31が当接されている。ワーク31の上方側には、貼付皿33が配設され、貼付皿33には熱可塑性のワックスによりワーク31が貼付されている。貼付皿33には、中心部に軸部33aが立設され、軸部33aはその周囲に配設された保持皿32の有底穴32aに嵌装されている。有底穴32aの底面には、磁石34が配設され、磁力により貼付皿33を吸引し、保持皿32に固定している。保持皿32には、有底穴32aの周囲に円筒部32bを形成しており、実施の形態2と同様に、ベアリング16A、16Bおよびスペーサ18、19を介して保持具13に回転自在に保持されている。
【0042】
支持具12の中空部12aの内周面下部には、支持部としての円錐面12gが形成され、保持具13の凸球面部13aと線接触するようになっている。この場合、ワーク31の被加工面31aの外周位置における接線とワーク31の回転軸hとの交点O1を基準点として、保持具13の凸球面部13aと支持具12の円錐面12gとの接触稜線と、回転軸hとのなす角θは、90°未満に設定されている。その他の構成は、内輪ナット21にダイヤフラム22が除去されている点を除いて、実施の形態2と同様である。
【0043】
上記構成の研削研磨保持装置の作用について説明する。ワーク21を貼付した磁性材料からなる貼付皿33を保持皿32に挿入すると、磁石34の磁力により貼付皿33が保持される。研磨機の上軸(不図示)が下降して、研磨具27にワーク31が当接する。研磨具27が回転し、かつ、研磨機の下軸9がワーク31の被加工面31aの曲率半径の中心O4を揺動中心として、ワーク31の回転軸hに対する傾斜角αの位置を基準にして、球心揺動(または遊星球心揺動)する。
【0044】
また、研磨機の上軸により加工圧力N(不図示)が加えられる。加工圧力Nは、支持具12の円錐面12gを介して、保持具13の凸球面部13aに伝わり、さらにベアリング16A、16B、保持皿32および貼付皿33を介して、ワーク31に伝えられ、ワーク31の被加工面31aが研磨具27の加工面27aに押し付けられる。図示しないノズルより、研削液または研磨材を含む遊離砥粒がワーク31の被加工面31aおよび研磨具27の加工面27aに供給される。そして、研磨具27の加工面27aとワーク31の被加工面31aとの摩擦力、および両者の相対速度の差により、ワーク31は従属回転しながら、ワーク31の被加工面31aは研磨具27によって研削、または研磨加工される。
【0045】
このとき、ワーク31には、加工圧力N、研磨具27の回転および揺動により加工抵抗力F(不図示)が加わる。この加工抵抗力Fに対して、保持具13の凸球面部13aと支持具12の円錐面12gとの接触稜線でラジアル方向の力Fr(不図示)とアキシアル方向の力Fa(不図示)とが抗力となる。すなわち、ラジアル方向の抗力Frと、加工抵抗力Fとのバランスにより、ワーク31の回転軸hのズレを防ぐことができる。また、保持具13の凸球面部13aが、支持具12の円錐面12gと線接触しているので、保持具13は容易に摺動することができる。研磨具27の加工面27aの回転時に発生する振れ、および、研磨機の上軸と下軸との揺動による傾きの変化に対して、保持具13の凸球面部13aが支持具12に形成された円錐面12gに対して摺動することにより、研磨具27の加工面27aにワーク31の被加工面31aが常に全面当接して追従する。これにより、ワーク31の被加工面31aには常に均等な加工圧力が加わるようになっている。
【0046】
なお、支持具12は回転しないように研磨機の上軸(不図示)に固着されているので、研磨具27の加工面27aの回転時の振れ、および、研磨機の上軸と下軸との傾きによる保持具の摺動運動が必要以上に発生することはない。
【0047】
加工が終了すると、磁石34により貼付皿33は保持皿32に保持された状態で上軸が上昇する。上軸の上昇が停止したところで、ワーク31と一体になった貼付皿33を保持皿32より引き出して回収する。なお、上軸が上昇し始めると、保持具13は重力により下方に下がるが、外輪ナット20の傾斜部20aと支持具12の突起部12cの傾斜面12eとが接触し、保持具13の落下を防止する。また、加工中は、外輪ナット20の傾斜部20aと支持具12の突起部12cの傾斜面12eとは、一定の隙間を維持しているので、保持具13の動きを損なうことはない。
【0048】
本実施の形態によれば、凹球面を有するワークの場合、およびワークが貼付された貼付皿の場合であっても、実施の形態2と同様に、ワークを均等な加工圧力で安定して加工することができ、高精度のワークを得ることができる。また、保持皿の有底穴の底面には、磁石が配設されているので、貼付皿を保持皿に保持しつつ、研磨機の上軸を上昇させることができるので、ワークの着脱を容易に行うことができ、自動搬送にも対応可能である。
【0049】
本実施の形態では、凹球面を有するワークを例として説明したが、凸球面を有するワークであっても、各部材の寸法を設定変更して本実施の形態を適用することができる。また、本実施の形態においては、支持具12の貫通孔12を介して、研磨機の上軸(不図示)よりエアーを供給することにより、支持具12の中空部12aは圧力が上がり、研削液または研磨液のベアリング16A、16Bへの侵入を防止することができ、ベアリングの寿命が延びるという効果がある。
【0050】
なお、本発明の具体的な実施の形態から、つぎのような技術的思想が導き出される。
(付記)
(1) ワークを保持する保持皿と、該保持皿を回転自在に支承するとともに外周に凸球面を形成した保持具と、該保持具の凸球面を摺動自在に支持する支持具とを有する研削研磨保持装置において、
前記保持具の凸球面は半球よりも少ない球面で形成され、前記支持具は円柱空間状の中空部と該中空部の下端に環状稜線とを形成し、前記保持具を前記中空部に収納し、かつ、前記保持具の凸球面と前記環状稜線とで線接触させるように構成したことを特徴とする研削研磨保持装置。
【0051】
付記(1)に係る研削研磨保持装置によれば、保持具の凸球面部と支持具の環状稜線とは、摺動抵抗の少ない線接触で加工抵抗力に対する抗力を得ているので、加工条件またはワーク形状の変更があっても、均等な加工圧力で安定した加工ができ、高精度のワークを得ることができる。
【0052】
(2) ワークを保持する保持皿と、該保持皿を回転自在に支承するとともに外周に凸球面を形成した保持具と、該保持具の凸球面を摺動自在に支持する支持具とを有する研削研磨保持装置において、
前記保持皿は中心部に貫通孔が形成され、前記保持具はベアリングを介して前記保持皿を回転自在に保持し、前記凸球面は半球よりも少ない球面で形成され、前記支持具は円柱空間状の中空部とエアーの給排出装置に連通する貫通孔とを形成し、前記中空部の下端にOリングを装着して、前記保持具を前記中空部に収納し、かつ、前記保持具の凸球面と前記Oリングとで線接触させるように構成したことを特徴とする研削研磨保持装置。
【0053】
付記(2)に係る研削研磨保持装置によれば、保持具の凸球面部と支持具の下端に装着したOリングとは、摺動抵抗の少ない線接触で加工抵抗力に対する抗力を得ているので、加工条件またはワーク形状の変更があっても、均等な加工圧力で安定した加工ができ、高精度のワークを得ることができる。また、ワークをエアーによる吸引にて保持しつつ、研磨機の上軸を上昇させることができるので、ワークの着脱を容易に行うことができ、自動搬送に対応可能となる。
【0054】
(3) ワークを保持する保持皿と、該保持皿を回転自在に支承するとともに外周に凸球面を形成した保持具と、該保持具の凸球面を摺動自在に支持する支持具とを有する研削研磨保持装置において、
前記保持皿は中心部の有底穴に磁石を装備してワークを貼付した貼付皿を保持し、前記保持具はベアリングを介して前記保持皿を回転自在に保持し、前記凸球面は半球よりも少ない球面で形成され、前記支持具は円柱空間状の中空部と該中空部の内周下部に円錐面とを形成して、前記保持具を前記中空部に収納し、かつ、前記保持具の凸球面と前記円錐面とで線接触させるように構成したことを特徴とする研削研磨保持装置。
【0055】
付記(3)に係る研削研磨保持装置によれば、保持具の凸球面部と支持具の内周下部の円錐面とは、摺動抵抗の少ない線接触で加工抵抗力に対する抗力を得ているので、加工条件またはワーク形状の変更があっても、均等な加工圧力で安定した加工ができ、高精度のワークを得ることができる。また、ワークを貼付した貼付皿を磁石により吸引しているので、貼付皿を保持皿に保持しつつ、研磨機の上軸を上昇させることができるので、ワークの着脱を容易に行うことができ、自動搬送に対応可能となる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、研磨具の回転および揺動による加工抵抗力および上方より作用する加工圧力を、保持具の凸球面から支持具の支持部に受け、発生した加工抵抗力に対する抗力を発生させてバランスを保つ。また、支持部がワークを保持する保持具の凸球面に線接触しているので、ワークと研磨具との相対的な運動に伴う保持具と支持具との摺動運動が円滑に行われる。これにより、加工条件またはワーク形状に変更があっても、均一な加工圧力で安定した加工ができ、高精度のワークを得ることができる。また、上記効果に加え、円錐面が凸球面に接触して摺動運動しながら加工抵抗力と抗力とのバランスを保つとともに、球面状の被加工面を有するワークの保持装置を小型にすることが可能となるので、保持具による慣性モーメントの影響を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の研削研磨保持装置の縦断面図である。
【図2】実施の形態2の研削研磨保持装置の縦断面図である。
【図3】実施の形態3の研削研磨保持装置の縦断面図である。
【図4】従来技術の研削研磨装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 ワーク
2 支持具
2c 環状稜線
3 保持具
3a 凸球面部
Claims (1)
- ワークを保持する保持皿と、該保持皿を回転自在に支承するとともに外周に凸球面を形成した保持具と、該保持具の凸球面を摺動自在に支持する支持具とを有する研削研磨保持装置において、
前記保持具の凸球面は半球より少ない球面で形成され、該凸球面に前記支持具の支持部が線接触するように構成し、
前記支持具の支持部は、前記支持具の内周下部に形成された円錐面であるとともに、ワークの外周位置における接線とワークの回転軸との交点を基準点として、前記円錐面と前記凸球面との接触稜線とワークの回転軸とのなす角が90度未満となるように構成したことを特徴とする研削研磨保持装置。
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