JP4072211B2 - 立体感付与粉体化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2剤を併用することによって良好な化粧効果を演出する粉体化粧料に関する。更に詳しくは、素肌の光沢を抑制する粉体化粧料と素肌に光沢を付与する粉体化粧料の2剤を併用することにより、仕上りに明暗をつけて立体感を与え、頬や鼻筋等をすっきりと見せる効果に優れた粉体化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、メーキャップにより顔の質感を変化させ、立体感を演出する方法としては、色味の異なるファンデーションを顔の異なる部位に塗布し陰影をつけることでフェイスラインをすっきり見せる方法や、ノーズシャドウ等のように顔の特定の部位に暗色の影を入れ鼻筋等をすっきり見せる等の方法、及び頬等、顔の特定の部位に色を付けて化粧効果を持たせる方法がある。しかしこれらの方法は、幾つかのメーキャップ用品を併せて使用しなければならずメークに熟練を要することや、異なる色調のものを併用しているため、特に顔の側面から見た場合、色の差が目立って仕上がりが不自然になる等の欠点を有していた。
【0003】
また、これらの欠点を改良するため、下地化粧料に低次酸化チタンで着色された雲母チタンを配合した化粧料を用いる方法(特開平5-43417号公報)や、アルミニウム粉末によって被覆された板状粉体を用いる化粧料(特開平7-228509号公報)が検討されているが、いずれも暗部を構成するために肌を着色するものであり、効果的に自然な立体感を演出するのは困難であった。
【0004】
従って、化粧後の肌に立体感を与えることができ、かつ仕上りが自然な粉体化粧料が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、素肌の光沢を抑制する粉体化粧料と素肌に光沢を付与する粉体化粧料の2剤を併用することにより、明部と暗部の色調を変えることなく仕上がりに明暗をつけて立体感を付与することができ、頬や鼻筋等をすっきりと見せることができることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明は次の剤(A)及び(B):
(A)屈折率が2.0以下であり、かつ体積累積平均粒径が0.1μmを超え2μm以下である微粉末を全組成中に10重量%以上、及び体積累積平均粒径が3〜50μmの球状粉体を含有する粉体化粧料
(B)体積累積平均粒径が10μmを超え100μm以下である雲母、合成マイカ、雲母チタン又はオキシ塩化ビスマスを含有する粉体化粧料
の2剤を組み合わせてなる立体感付与粉体化粧料を提供するものである。
【0007】
なお、本発明において、体積累積平均粒径は、測定粒子の体積相当球の径の平均値を示し、1μm以上の粉体についてはレーザー回折法、1μm以下の粉体についてはレーザー散乱法により、エタノールを分散媒として使用して求めたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる(A)剤は、素肌に塗布したときにその光沢を抑える効果を有する粉体化粧料であって、暗色の着色によらずに暗部を構成し得るものであり、(B)剤による光沢効果と相俟って、顔の立体感を効果的に演出するものである。
【0009】
(A)剤に配合される微粉末は、屈折率が2.0以下であることが必要であるが、更に1.3〜2.0、特に1.4〜1.8であるのが好ましい。屈折率が2.0を超えると塗布時の隠蔽力が高く、光沢抑制効果が低くなる。
【0010】
また、(A)剤に配合される微粉末は、体積累積平均粒径が0.1μmを超え2μm以下であることが必要であるが、0.15〜1.5μm、特に0.3〜1.2μmであることが好ましい。体積累積平均粒径が0.1μm以下では使用感が悪く、2μmを超えると、光沢を抑制する効果が低減するので好ましくない。また、特に粒径が0.05μm以下の粒子及び5μmを超える粒子がそれぞれ当該微粉末中の10体積%以下であるのが好ましい。
【0011】
(A)剤に用いられる微粉末としては、上記屈折率及び体積累計平均粒径の条件を満たすものであれば特に限定されず、無機微粉末及び有機微粉末のいずれでもよい。かかる微粉末の具体例としては、無機微粉末としてシリカ、アルミナ、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム等が;有機微粉末としてポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンとアクリル酸の共重合体、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらのうち、無機微粉末としては、シリカ、硫酸バリウム等の低屈折率のものが、有機微粉末としては、ポリアミド樹脂、メタクリル酸メチル樹脂及びシリコーン樹脂が、より自然な仕上がり、良好な感触及び効果を得る上で特に好ましい。また、これらの微粉末に、通常の方法により着色顔料、色素、染料、金属イオン等を被覆又は内包処理し、着色したものを使用することもできる。これら微粉末は、いずれかを単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。また微粉末の形状も、球状、平板状、粒状、針状、棒状、無定形等いずれでもよいが、特に球状及び粒状のものが使用感等の点から好ましい。
【0012】
上記微粉末の(A)剤中の配合量は、10重量%以上であることが必要であるが、特に10〜30重量%が好ましい。
【0013】
また、本発明に用いられる(B)剤は、光沢粉体を配合した粉体化粧料であって、素肌に塗布したときに光沢感を与える効果を有し、(A)剤による光沢抑制効果と相俟って、顔の立体感を効果的に演出するものである。
【0014】
(B)剤に用いられる光沢粉体は、体積累積平均粒径が10μmを超え100μm以下であることが必要であるが、更に10μmを超え50μm以下であることが好ましい。体積累積平均粒径が10μm以下では光沢感が低下し、100μmを超える場合は、ぎらつき等が生じ仕上りが悪化するので好ましくない。
【0015】
また、この光沢粉体は、雲母、合成マイカ、雲母チタン及びオキシ塩化ビスマスから選ばれるものであるが、これらのいずれかを単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。上記光沢粉体の(B)剤中の配合量は、その粉体の反射特性や粒径によって大きく異なり、特に限定されるものではないが、全組成中に1〜70重量%、特に3〜50重量%が好ましい。
【0016】
また、(A)剤に配合される光沢抑制微粉末及び(B)剤に配合される光沢粉体として、本発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧料用粉体に用いられる処理剤、例えばシリコーン、金属石鹸、レシチン、アミノ酸、コラーゲン、フッ素化合物等で表面処理したものを用いることもできる。
【0017】
(A)剤及び(B)剤には、上述の粉体のほか、通常の化粧料に用いられる粉体、例えばケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン、カーボンブラック等及びこれらの複合体などの無機粉体;ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、シルクパウダー、セルロース等及びこれらの複合体などの有機粉体;更にこれらの粉体を、界面活性剤、シリコーン、金属石鹸、レシチン、アミノ酸、コラーゲン、ポリマー、フッ素化合物等で表面処理したもの;上記粉体をを着色顔料、色素、染料、金属イオン等で被覆又は内包処理したもの;有機タール系色素、レーキ等の有機着色料が挙げられる。これらの粉体を配合する場合には、配合量は(A)剤又は(B)剤それぞれの全組成中に0.1〜70重量%であるのが好ましい。また、これらの中でも、化粧料がメイクアップ化粧品等である場合には、タルク、セルサイト、カオリン、酸化チタン等の無機粉体が好ましい。
【0018】
また、本発明の立体感付与粉体化粧料においては、(A)剤中に前記微粉末のほかに体積累積平均粒径が3〜50μmの球状粉体を配合した場合に、肌上でののび等の使用感が特に良好な化粧料が得られる。かかる球状粉体としては、体積累積平均粒径が3〜50μmのものであれば特に制限されず、無機球状粉体、有機球状粉体のいずれでもよく、またこれらの球状粉末に、通常の方法により着色顔料、色素、染料、金属イオン等を被覆又は内包処理し、着色したものであってもよい。かかる球状粉体としては、例えば球状シリカ、球状アルミナ、球状ポリアミド樹脂、球状ポリスチレン樹脂、球状セルロース系樹脂等の有機球状粉体、更に、体質顔料、着色顔料等を通常の方法により球状に造粒したものなどが挙げられる。これらの球状粉体のうち、特に球状シリカ、球状アルミナ、球状ポリアミド樹脂、球状ポリメタクリル酸メチル樹脂、球状シリコーン樹脂が、使用感等の点から好ましい。これらの球状粉体は、体積累積平均粒径が3〜50μm、更に5〜20μm、特に5〜10μmであることが好ましい。体積累積平均粒径が3μm未満では化粧料の肌上でののびが悪くなり、50μmを超えると肌への付着性が悪くなるので好ましくない。
【0019】
また、(A)剤及び(B)剤には、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えばワセリン、ラノリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等の固形・半固形油分;スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセライド、シリコーン油等の液油分;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤;水溶性及び油溶性ポリマー、界面活性剤、エタノール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0020】
(A)剤及び(B)剤は、通常の方法に従って製造することができ、例えば、ファンデーション、頬紅、おしろい、アイシャドウ等のメイクアップ化粧品などの剤型とすることができる。
【0021】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例において示した平均粒径は体積累積平均粒径を示し、エタノールを分散媒として、セイシン企業製のSKレーザーミクロンサイザーを用い、1μm以上の粉体についてはレーザー回折法、1μm以下の粉体についてはレーザー散乱法による粒度分布から求めた。
【0022】
実施例1(本発明品1〜7,比較品1〜2)
表1〜4に示す組成の固形ファンデーション〔表1:本発明品(A)剤,表2:本発明品(B)剤,表3:比較品(A)剤,表4:比較品(B)剤〕を製造し、これを使用したときの使用感及び仕上がりについて評価し、結果を表1〜4に示す。また、同じ処方ナンバーの(A)剤及び(B)剤を組み合わせて用いた場合の立体感についても評価し、結果を表5に示す。
【0023】
(製法)
粉体をヘンシェルミキサーを用いて混合し、これに油分を加えて更に混合した。これを中皿に充填し、固形ファンデーションを得た。
【0024】
(評価方法)
表1〜4の固形ファンデーションについて、10人の専門パネラーによる官能評価を行った。評価は「3:非常に良好,2:良好,1:普通,0:劣る」の4段階とし、10人の平均により以下の基準に基づいて判定した。なお、(A)剤は全顔に塗布し、(B)剤は額部、鼻すじ、目の下等、立体感を演出するために必要な部位に塗布した。
【0025】
◎:平均2.3以上
○:平均1.5〜2.2
△:平均0.8〜1.4
×:平均0.8未満
【0026】
【表1】
Figure 0004072211
【0027】
【表2】
Figure 0004072211
【0028】
【表3】
Figure 0004072211
【0029】
【表4】
Figure 0004072211
【0030】
【表5】
Figure 0004072211
【0031】
実施例2(本発明品8〜10)
表6に示す組成の固形ファンデーションを実施例1と同様にして製造し、これを使用したときの使用感、仕上がり及び立体感について、実施例1と同様に評価した。結果は、使用感及び仕上りについては表6に、立体感については表7に示す。
【0032】
【表6】
Figure 0004072211
【0033】
【表7】
Figure 0004072211
【0034】
実施例3(本発明品11)
表8に示す組成の固形ファンデーション((A)剤)を実施例1と同様にして製造した。得られた粉体化粧料は、肌上でのすべりが良好で、毛穴や小ジワ等を目立たなくする効果に優れており、実施例1の本発明品処方1Bと組み合わせた場合、良好な立体感が演出できた。
【0035】
(球状ナイロンの被覆処理)
球状ナイロンパウダー(5μm)60gと酸化チタン(0.5μm)40gをハイブリダイゼーションシステム(奈良機械社製)を用いて複合化し、酸化チタン被覆球状ナイロン90gを得た。また、同様にして、酸化チタンに代えて黄酸化鉄、ベンガラ及び黒酸化鉄を用い、それぞれ黄酸化鉄被覆球状ナイロン、ベンガラ被覆球状ナイロン及び黒酸化鉄被覆球状ナイロンを得た。
【0036】
【表8】
Figure 0004072211
【0037】
実施例4(本発明品12〜18,比較品3〜4)
表9〜12に示す組成のルースタイプ粉体化粧料〔表9:本発明品(A)剤,表10:本発明品(B)剤,表11:比較品(A)剤,表12:比較品(B)剤〕を製造し、これを使用したときの使用感、仕上がり及び立体感について、実施例1と同様に評価した。結果は、使用感及び仕上りについては表9〜12に、立体感については表13に示す。
【0038】
(製法)
粉体成分をヘンシェルミキサーを用いて混合し、これに油分を加えて更に混合した後、ふるいを通してルースタイプ粉体化粧料を得た。
【0039】
【表9】
Figure 0004072211
【0040】
【表10】
Figure 0004072211
【0041】
【表11】
Figure 0004072211
【0042】
【表12】
Figure 0004072211
【0043】
【表13】
Figure 0004072211
【0044】
実施例5(本発明品19)
実施例1の本発明品処方において、(A)剤及び(B)剤のそれぞれの成分(8)〜(13)の微粉末に代え、それぞれ米国特許第3632744号明細書記載の方法に準じ、パーフルオロアルキルエチルリン酸エステルジオキシエチルアミン塩〔(CnF2n+1C2H4O)yP(=O)(ONH2(CH2CH2OH)2)3-y〕(n=6〜18,nの平均=9,2>y>1)の水溶液に成分(8)〜(13)の微粉末をそれぞれ分散し、室温で撹拌した後、濾過、乾燥することにより得られた処理粉体を用い、更に成分(14)のメチルポリシロキサンに代えてパーフルオロアルキルエーテル(フォンブリンHC/04;アウシモント社製)を用い、それぞれ実施例1と同量ずつ添加し、同様にして粉体化粧料(A)剤及び(B)剤を得た。
得られた粉体化粧料(A)剤及び(B)剤は、いずれも肌上でのすべりが良好で、毛穴や小ジワ等の凹凸を目立たなくする効果に優れており、(A)剤と(B)剤を組み合わせた場合、良好な立体感が演出できた。
【0045】
実施例6(本発明品20)
実施例2の本発明品処方8A〜10Aの成分(8)の微粉末に代えて、米国特許第3632744号明細書記載の方法に準じ、ジパーフルオロオクチルエチルリン酸〔(C8F17C2H4O)2P(=O)(OH)〕とパーフルオロオクチルエチルリン酸〔(C8F17C2H4O)P(=O)(OH)2)〕のほぼ1:1の混合物のイソプロピルアルコール溶液に成分(8)の微粉末を分散し、減圧して溶媒を除去することによって得られた処理粉体を用い、更に成分(10)のメチルポリシロキサンに代えてパーフルオロアルキルエーテル(フォンブリンHC/04;アウシモント社製)を用いて、それぞれを実施例2と同量ずつ添加し、同様にして粉体化粧料を得た。
得られた粉体化粧料(A)剤は、いずれも肌上でのすべりが良好で、毛穴や小ジワ等の凹凸を目立たなくする効果に優れており、粉体化粧料(B)剤(本発明品処方8B〜10B)と組み合わせた場合、良好な立体感が演出できた。
【0046】
実施例7(本発明品21)
実施例3の成分(7)の球状粉体に代え、これを米国特許第3632744号明細書記載の方法に準じ、ジパーフルオロオクチルエチルリン酸〔(C8F17C2H4O)2P(=O)(OH)〕とパーフルオロオクチルエチルリン酸〔(C8F17C2H4O)P(=O)(OH)2)〕を用いて実施例6と同様に処理した球状粉体を用い、更に成分(8)のメチルポリシロキサンに代えてパーフルオロアルキルエーテル(フォンブリンHC/04;アウシモント社製)を用いて、それぞれ実施例3と同量ずつ添加し、同様にして粉体化粧料を得た。
得られた粉体化粧料(A)剤は、いずれも肌上でのすべりが良好で、毛穴や小ジワ等の凹凸を目立たなくする効果に優れており、粉体化粧料(B)剤(本発明品処方1B)と組み合わせた場合、良好な立体感が演出できた。
【0047】
実施例8(本発明品22)
実施例4の本発明品(A)剤処方の成分(5)〜(9)の微粉末に代え、これらの微粉末をそれぞれ米国特許第3632744号明細書記載の方法に準じ、パーフルオロアルキルエチルリン酸エステルジオキシエチルアミン塩〔(CnF2n+1C2H4O)yP(=O)(ONH2(CH2CH2OH)2)3-y〕(n=6〜18, nの平均=9,2>y>1)を用いて実施例5と同様に処理した粉体を用い、更に成分(10)のメチルポリシロキサンに代えてパーフルオロアルキルエーテル(フォンブリンHC/04;アウシモント社製)を用いて、それぞれを実施例4と同量ずつ添加し、同様にしてルースタイプ粉体化粧料を得た。
得られた粉体化粧料(A)剤は、いずれも肌上でのすべりが良好で、毛穴や小ジワ等の凹凸を目立たなくする効果に優れており、粉体化粧料(B)剤(本発明品処方12B〜18B)と組み合わせた場合、良好な立体感が演出できた。
【0048】
実施例9(本発明品23)
表14に示す組成の粉体化粧料を製造した。
【0049】
(製法)
粉体成分をヘンシェルミキサーを用いて混合し、これに油分を加えて更に混合した。これを中皿に充填し、粉体化粧料を得た。
【0050】
【表14】
Figure 0004072211
【0051】
得られた粉体化粧料は肌上でのすべりが良好で、(A)剤と(B)剤を組み合わせて用いた場合、立体感を演出する効果に優れていた。
【0052】
【発明の効果】
本発明の立体感付与粉体化粧料は、素肌の光沢を抑制する効果を有する粉体化粧料と、素肌に光沢感を与える効果を有する粉体化粧料の2剤を組み合わせることにより、仕上がりに明暗をつけて自然な立体感を付与し、頬や鼻筋等をすっきりと見せることができる。

Claims (3)

  1. 次の剤(A)及び(B):
    (A)屈折率が2.0以下であり、かつ体積累積平均粒径が0.1μmを超え2μm以下である微粉末を全組成中に10重量%以上、及び体積累積平均粒径が3〜50μmの球状粉体を含有する粉体化粧料
    (B)体積累積平均粒径が10μmを超え100μm以下である雲母、合成マイカ、雲母チタン又はオキシ塩化ビスマスを含有する粉体化粧料
    の2剤を、色調を変えることなく組み合わせてなる立体感付与粉体化粧料。
  2. 剤(A)の微粉末が、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、ポリアミド樹脂、メタクリル酸メチル樹脂及びシリコーン樹脂から選ばれるものである請求項1記載の立体感付与粉体化粧料。
  3. 剤(A)の球状粉体が、球状ナイロンである請求項1又は2記載の立体感付与粉体化粧料。
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