JP4072040B2 - リング取出し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば整列されたインレットリング群から所定数のインレットリングを所定箇所へ間欠的に取り出すリング取出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、合い口を有するピストンリングをその合い口が同じ向きとなるように揃えてマガジンに垂直に積層載置し、ピストンリングの合い口に嵌合する爪を備えた押し出し部材によって下側のピストンリングを水平に押し出して加工位置へ所定数(例えば1本)ずつ供給するピストンリング供給装置が知られている(例えば、特許文献1または特許文献2参照。)。
ピストンリングの断面形状は、一般に矩形である。したがって、垂直に積層されたピストンリングは、その上下面(側面)が互いに平面的に重なり合うことになる。また、ピストンリングの場合、その径や平行度、真円度等の精度が高い。このようなことから、リング相互間で平面方向(径方向)に位置ずれを伴う状態で重なり合ったとしても、高さ方向については位置ずれが生じ難い。これにより、例えば押し出し部材によって最下部の1個のピストンリングを押し出す際に、押し出すべきピストンリングの上に重なっている下から2個目のピストンリングをも引っ掛けて同時に2個のピストンリングを押し出してしまうといった、リングの取出しミス(以下、本明細書では、この取出しミスをリングの二重取りという)が発生する可能性は低い。
【0003】
【特許文献1】
実開昭53−48382号公報
【特許文献2】
特許第285924号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、例えば自動車の燃料タンクの給油装置に用いられているインレットリングの場合は、断面形状が円形であり、しかもピストンリングに比べてその径や平行度、真円度等に関する精度が低い。したがって、このようなインレットリングの取出し装置として上述した特許文献1あるいは2に記載のピストンリング供給装置を適用した場合、インレットリングはその上下面(側面)が互いに線的に重なり合うことになるが、その場合、平面方向に(径方向)に位置ずれを伴う状態で重なると、高さ(厚み)方向についても位置ずれを生じる可能性がある。その結果、押し出し部材が所定数以上のインレットリングを引っ掛けて押し出してしまうというリングの二重取りを発生する可能性がある。
因みに、インレットリングは、自動車の燃料タンクの給油装置において、アウタパネルの開口部とインナパネルの開口部との間に架設される円筒形状のゴム製シール部材の口縁部に組み付けられて、該シール部材の口縁部の形状を保持する金属製のリングである。
【0005】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、整列されたリング群から所定数のリングを取出すリング取出し装置において、リングの二重取りを防止または低減する上で有効な技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係るリング取出し装置は、特許請求の範囲の各請求項に記載の通り構成した。
請求項1に記載のリング取出し装置では、リング支持部材と、ストッパ部材と、リング取出し冶具と、昇降駆動手段とを有する。リング支持部材は、合口を有する多数のリングを、その合口が下向きとなる状態で整列状に懸垂支持して斜め下方へ滑り移送するための傾斜したリング支持面を有している。したがって、リング支持面で懸垂支持された多数のリングは、該リング支持面上を滑りながら斜め下方へと移送され、そして、移送方向の先端のリングがストッパ部材によって定位置に停止させられる。リング取出し冶具は、昇降駆動手段によって駆動され、リング支持面よりも上方のリング取出し位置を初期位置として昇降動作を行う。すなわち、リング取出し冶具は、リング支持面よりも下方まで下降してから上昇し、その上昇時に定位置に待機している先端から所定数のリングを掛止してリング取出し位置へ持ち上げ、該リング取出し位置で待機する。これにより、整列されたリング群から所定数のリングが取出される。なお、リング取出し冶具で取出されたリングは、例えば作業者によってリング取出し冶具から取り上げられる(取り除かれる)が、このとき、リングはその合口を通してリング支持部材から抜き上げることができる。また、リング取出し冶具により持ち上げられたリングは、その合口の両リング端末がリング支持部材の下面に当接することで、安定した状態でリング取出し位置に保持される。
【0007】
したがって、請求項1の発明によれば、リング支持部材のリング支持面によって懸垂支持されるリング群は、各リングがリング支持面による吊下げ箇所を基準にして移送方向に整列する。このため、例えば、インレットリングのような断面形状が円形の金属リングであっても、隣接するリングが少なくとも吊下げ箇所では昇降方向に位置ずれを起し難く、結果として移送方向にも位置ずれを生じ難い。したがって、リング取出し冶具によってリングを掛止するとき、所定数以上のリングを掛止して持ち上げてしまうといったリングの二重取りを防止あるいは低減することができる。また、ピストンリングのような断面形状が矩形の場合であれば、上記のリングの二重取り防止効果はより高いものとなる。
なお、リング支持面の水平線に対する傾斜角を極端に大きく設定したような場合には、後続のリングがさらに後続のリングで押されて先行するリング上に乗り上げる可能性があり、もしもリングが乗り上げられた状態でリング取出し冶具による持ち上げ動作が行われたときは、上記の二重取りが発生するおそれがある。したがって、リング支持面の傾斜角は、上記のことを考慮して必要以上に大きく設定しないことが好ましい。
【0008】
請求項2に記載のリング取出し装置では、リング取出し位置に上昇されたリング取出し冶具にリングが掛止されているか否かを検出する検出器と、検出器の検出信号に基づいて昇降駆動手段を制御する制御手段とを備えている。制御手段は、検出器がリング有りを検出したときは、リング取出し冶具を初期位置としてのリング取出し位置に停止させ、検出器がリング無しを検出したときは、これを起動信号として前記リング取出し冶具にリング取出し位置を初期位置として昇降動作を行わせる構成としている。これにより、リング取出し冶具に掛止されているリングを、例えば作業者が取り上げる(取り除く)毎に、リング取出し冶具が昇降動作を行い、該リング取出し冶具によるリングの取出し作用を行うことができる。また、請求項2のリング取出し装置では、制御手段は、リング取出し冶具の昇降動作後、検出器がリング有りを検出しない場合には、リング取出し冶具が所定回数にわたって昇降動作を繰り返すように昇降駆動手段を制御する構成とされている。これにより、リング取出し冶具によるリングの空取出しを防止あるいは低減することができる。
【0009】
請求項3に記載のリング取出し装置では、リング取出し冶具は、その上昇動作時にリング内周面の上部を掛止して持ち上げるための少なくとも上下2段の掛止部を有し、しかも上下2段の掛止部はそれぞれが単一のリングを掛止する広さの掛止面を有している。これにより、同時に2本のリングを取出すことができるとともに、特に上下2段に分けて取出すことで、2本分の掛止面を有する1つの掛止部で2本のリングを横並びに掛止する構成に比べて、リングが昇降方向に重なる可能性が低くなる。したがって、リングの二重取りを効果的に防止あるいは低減できる。
この場合、請求項4に記載したように、上下2段の掛止部は、昇降方向では互いに一部が重なり合い、リングの移送方向では上部の掛止部が下部の掛止部よりも進行側に位置するように設定されていることが好ましい。このような構成によれば、各掛止部によるリングの二重取りの防止効果がより高められる。
また、請求項5に記載のリング取出し装置では、リング支持部材は、ストッパ部材側の前部を傾動可能に支持する一方、その反対側の後部を上下高さが調整できるように支持する構成としている。これにより、リング支持部材のリング支持面の傾斜角度を調整することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。本実施の形態に係るリング取出し装置は、例えば自動車用燃料タンクの給油装置のゴム製シール部材に金属製のインレットリングを組み付ける作業工程において、作業者が多数のインレットリングの中から所定数、例えば1個のインレットリングを取り上げ易くするために備えられる。図1はリング取出し装置の正面図であり、図2はリング取出し装置の側面図であり、図3はリング取出し装置の平面図である。また、図4〜図6はリング取出し装置によるインレットリングの取出し動作を示す説明図である。
【0011】
リング取出し装置10は、図1〜図5に示すように、矩形の水平基板11aと、該水平基板11aの両端部に対向して立設された2枚の直立板11b,11cとから構成されるフレーム11を有し、両直立板11b,11c間には、インレットリング13を懸垂支持して移送するリング支持部材12が架設されている。リング支持部材12は、インレットリング13よりも小径の円筒形(ドラム形)に形成されており、インレットリング13を懸垂支持するリング支持面12a(ドラム上面)が水平線Pに対して所定の傾斜角度θをなすように傾斜した状態で取り付けられる。インレットリング13は、合口13aを下向きにしてリング支持部材12に懸垂支持される。そして、リング支持面12aの傾斜面上を滑りながら斜め下方(図1の左方)へと移送され、傾斜下部側の直立板11cに対して全面的に当接することで定位置に停止される。以下の説明では、インレットリング13に移送側を前側または前方といい、その反対側を後側または後方といい、さらにインレットリング13が直立板11cによって停止される位置をリング待機位置という。上記の傾斜下部側、すなわち前側の直立板11cが本発明でいうストッパ部材に対応する。
【0012】
なお、リング支持面12aの傾斜角度θは、インレットリング13をリング支持部材12に嵌挿して懸垂したとき、該インレットリング13が途中で止まることなく前方へ円滑に滑ることができるような角度に設定されている。リング支持部材12の後側の直立板11bは、リング支持部材12との接合部位付近の外郭形状がインレットリング13をリング支持部材12に水平方向(図1の右方)から嵌め込むことができる形状に形成されている。なお、インレットリング13は、リング支持部材12の上方からでも嵌め込むことができる。また、リング支持部材12の下面には、その全長にわたってガイド部14が設けられており、このガイド部14に合口13aが対応するようにインレットリング13がリング支持部材12に嵌め込まれる(セットされる)。
【0013】
また、リング取出し装置10は、リング支持部材12に懸垂支持されたインレットリング13の中からリング待機位置で待機している1個のインレットリング13を持ち上げて取り出す(切り出す)ためのリング取出し冶具21を有する。リング取出し冶具21は、前側の直立板11cの外面側にブラケット24を介して取り付けられたエアシリンダ23のロッド23aの上端に固着されており、該エアシリンダ23の伸縮動作によって直線的に昇降作動される。上記のエアシリンダ23が本発明でいう昇降駆動手段に対応する。リング取出し冶具21は、リング支持面12aよりも高い位置をリング取出し位置(インレットリング13が持ち上げられる位置)とされ、リング支持面12aを突っ切る態様で昇降動作を行う構成とされている。図1に示す位置および図4に実線で示す位置がリング取出し位置である。
【0014】
リング取出し冶具21は、図2〜図4に示すように、上端部にインレットリング13を下方から掬い取るようにして掛止する掛止部22を備えている。掛止部22は、上面に1個のインレットリング13を掛止可能な広さの断面円弧状の掛止面22aを有するとともに、インレットリング13の弧の一部、すなわちリング内周面の上部を掛止可能な長さを有する。そして、リング取出し冶具21は、リング待機位置の最先端のインレットリング13を掛止部22によって掛止して持ち上げることが可能な位置に配置される。このような配置を成立させるために、前側の直立板11cの上端部と、リング支持部材12のリング支持面12aにおける傾斜下端部には、それぞれ干渉回避用の切り欠き部11d,12bが形成され、その切り欠き部11d,12bを通してリング取出し冶具21が昇降動作されるように設定されている。これにより、リング取出し冶具21はリング支持面12aを突っ切る形態で昇降可能とされている。
【0015】
作業者がインレットリング13を取り上げると、上記のように構成されたリング取出し冶具21は、エアシリンダ23の縮小作動によって掛止部22の掛止面22aが少なくともリング支持面12aよりも下方位置(図4に二点鎖線で示す位置)へ下降されたのち、エアシリンダ23の伸長作動によって上昇される。そして、その上昇動作時に、リング待機位置の1個のインレットリング13を下方から掬い取るように掛止部22で掛止するとともにリング取出し位置へ持ち上げて停止し、その状態で作業者によるインレットリング13の取り上げ(取り除き)を待つ(図4の実線参照)。この状態で待つ位置を初期位置とする。これら一連の動作を1サイクルとして、インレットリング13の取り出し作業が行われる。
なお、本実施の形態では、リング取出し冶具21で持ち上げられたとき、インレットリング13の合口13aの両リング端末がリング支持部材12の下面に当接するように調整されている(図5の実線、図6の実線参照)。これにより、インレットリング13は、掛止部22とリング支持部材12とによって上端部と両リング端末との3点を支持され、さらに前面が直立板11cに当接しているため、安定した状態でリング取出し位置に保持される。この状態では、後続のインレットリング13は、その前面がリング取出し冶具21で持ち上げられたインレットリング13の後面に当接しており、前方へ移送されない。
【0016】
その後、リング取出し冶具21に掛止されて待機中のインレットリング13は、作業者によってリング取出し冶具21から取り上げられるが、このとき、図6に二点鎖線で示すように、インレットリング13は合口13aを押し広げられながらリング支持部材12から上方へと抜き取られる。インレットリング13がリング取出し冶具21から取り上げられると、それまで該インレットリング13に当接して滑り移動を阻止されていた後続のインレットリング13が前方へ滑り移動し、直立板11cに当接して停止する。すなわち、インレットリング13がリング取出し冶具21から取り上げられたときに、後続のインレットリング13がリング待機位置へと移送されることになる。
リング取出し冶具21の掛止部22は、インレットリング13との対向面である後面が直立面22bと斜め前方に傾斜する傾斜面22cとを有している。このため、リング取出し冶具21の下降動作時には、直立板11cに当接しているインレットリング13は、傾斜面22cによって後方へ一旦押し戻され、そして直立面22bが通過する、つまりリング取出し冶具21がリング支持面12aの下方へ下降すると、該リング支持面12aの傾斜に沿って前方へ滑り移動され、直立板11cに当接するリング待機位置に停止される。したがって、その後におけるリング取出し冶具21の上昇動作時に上記の如く掛止部22に掛止されて持ち上げられる。
本実施の形態に係るリング取出し装置10は、上述したように、リング取出し冶具21がリング取出し位置を起点にして昇降動作を行うことによりリング支持部材12に懸垂支持されたインレットリング13の中からリング待機位置の1個のインレットリング13をリング取出し位置へ持ち上げて待機するものである。
【0017】
次に、リング取出し装置10のリング取出し動作を制御するための構成を説明する。図1に示すように、前側の直立板11cには、リング取出し位置に上昇されたリング取出し冶具21がインレットリング13を掛止(保持)しているか否かを検出する検出器としての近接スイッチ25がブラケット25aを介して取り付けられている。近接スイッチ25はリング取出し冶具21がインレットリング13を掛止しているとき、該インレットリング13の一部と対向(図5の実線参照)することでオン(ON)となり、作業者によってリング取出し冶具21からインレットリング13が取り上げられる(取り除かれる)とオフ(OFF)になる。近接スイッチ25のオン・オフ信号は、エアシリンダ23を制御する制御手段としての制御部26に入力される。また、前側の直立板11cには、エアシリンダ23の上昇端を検出する上昇端検出器としての上昇端スイッチ27aと、下降端を検出する下降端検出器としての下降端スイッチ27bが備えられており、これら上昇端スイッチ27aおよび下降端スイッチ27bの検出信号が制御部26に入力される。制御部26は近接スイッチ25のオン・オフ信号、上昇端スイッチ27aの上昇端検出信号および下降端スイッチ27bの下降端検出信号に基づいてエアシリンダ23の作動制御用の切替バルブ28に対して駆動信号を出力するように構成される。なお、制御部26には、時間を計測するタイマーおよび所定の処理回数をカウントするカウンターが内蔵されており、これらは以下に説明するリング取出し処理に用いられる。
【0018】
次に、制御部26を用いたリング取出し装置10のリング取出し処理について図7を参照して説明する。図7はリング取出し処理のフローチャートを示す。リング取出し処理は、切替バルブ28の切替動作を制御する形態で実施されるものであり、図中のステップS10〜S18を用いる。リング取出し位置に待機中のリング取出し冶具21にインレットリング13が掛止されている状態では、エアシリンダ23が上昇されており、上昇端スイッチ27aがオンになり、この状態において、作業者によってリング取出し冶具21からインレットリング13が取り上げられると、近接スイッチ25がオフになる(ステップS10)。次に、近接スイッチ25のオフ後の経過時間Nが計測され(ステップS11)、そして経過時間Nが、所定時間(例えば1.5〜2秒)に達すると、切替バルブ28が下降側に切り替えられる(ステップS12)。これにより、圧力供給源29から切替バルブ28を経てエアシリンダ23の上室に圧縮空気が供給され、下室の空気が切替バルブ28を経て大気に放出される。このため、エアシリンダ23が縮小作動され、リング取出し冶具21が下降される。
【0019】
その後、エアシリンダ23が下降端に達すると、このことが下降端スイッチ27bによって検出される(ステップS13)。次に、エアシリンダ23の下降端到達後における経過時間がタイマーによって計測(ステップ14)され、その経過時間Nが所定時間(例えば1.5〜2秒)に達すると、切替バルブ28が上昇側に切り替えられる(ステップS15)。これにより、圧力供給源29から切替バルブ28を経てエアシリンダ23の下室に圧縮空気が供給され、上室の空気が切替バルブ28を経て大気に放出される。このため、エアシリンダ23が伸長作動され、リング取出し冶具21が上昇される。リング取出し冶具21はこの上昇動作時に前述したようにリング支持部材12によって支持されているリング待機位置の1本のインレットリング13を掛止してリング取出し位置へ持ち上げる。
【0020】
つづいて、エアシリンダ23が上昇端に達してリング取出し冶具21がリング取出し位置に達すると、上昇端スイッチ27aがオンになり、そのときリング取出し冶具21がインレットリング13を掛止しているか否かを近接スイッチ25が検出する(ステップS16)。そして、インレットリング13が掛止されているときは、近接スイッチ25がオンになる。これにより、エアシリンダ23が上昇端に停止され、リング取出し冶具21はインレットリング13を掛止した状態でリング取出し位置に待機する。このように、リング取出し冶具21によるリング取出し動作が正常に行われたときは、その後、ステップS10に戻り、上記の処理が繰り返される。
【0021】
一方、上昇端スイッチ27aがオンのときに、リング取出し冶具21にインレットリング13が掛止されていないときは、近接スイッチ25がオフのままであり、リング取出し冶具21によるリングの取出し動作が正常に行われず、いわゆる空作動であったと判断され、このときはステップS17に進む。ステップS17では、リング取出し冶具21の空作動数mがカウントされるとともに、空作動数mが所定回数、例えば3回に達しているか否かを判断される。そして、3回に達していないときは、ステップS18に進んで空作動数mに1を加算してステップS11に戻る。以下、この処理が繰り返され、そして空作動数mが3回に達したときに、リング取出し冶具21によるリング取出し作業を終了する。すなわち、本実施の形態では、リング取出し冶具21が空作動の場合は、リング取出し動作を3回繰り返し、これによってリング取出し冶具21によるインレットリング13の空取出しを防止あるいは低減することができる。
【0022】
上述したように、本実施の形態に係るリング取出し装置10によれば、リング取出し冶具21がリング支持部材12に懸垂支持されたリング待機位置のインレットリング13を1本ずつリング取出し位置に持ち上げて待機する構成としたので、作業者によるインレットリング群からのインレットリング13の取り上げ作業を楽に行うことができる。
この場合において、リング支持部材12のリング支持面12aによって懸垂支持されるインレットリング13は、リング支持面12aの傾斜によって滑り移送される構成であり、各インレットリング13がリング支持面12aによる吊下げ箇所を基準にして移送方向に整列する。このため、断面形状が円形であっても、隣接するインレットリング13が少なくとも吊下げ箇所(リング支持面12aとの当接部)では昇降方向に位置ずれを起し難く、結果として移送方向にも位置ずれを生じ難い。すなわち、インレットリング13が上下に重なり難い。したがって、リング取出し冶具21によってインレットリング13を掛止するとき、2本のインレットリング13を同時に掛止して持ち上げる、リングの二重取りを防止あるいは低減することができる。
【0023】
リング支持部材12に懸垂支持されたインレットリング13には、全体として傾斜の下り方向に力が作用しているため、インレットリング13が上下方向に重なる可能性がある。仮にリング待機位置でインレットリング13が重なっていたとしても、本実施の形態では、リング取出し冶具21の掛止部22をインレットリング1個分の広さに設定してあるため、掛止部22で持ち上げるときに重なっているインレットリング13が滑り落ちることになり、リングの二重取りが防止される。
また、本実施の形態ではリング取出し冶具21の掛止部22の掛止面22aを断面円弧状に形成してあるため、掛止されたインレットリング13を持ち上げ途中で脱落することを防止して安定して保持できる。なお、掛止面22aの断面形状は円弧面に変えて、例えばV字形であってもよい。
【0024】
次に、本発明の他の実施形態を図8および図9に基づいて説明する。この実施形態は、リング取出し装置10において、リング取出し冶具21によって2個のインレットリング13を同時に取出すことができるようにしたものであり、この点を除いたリング取出し装置10の全体については前述した実施の形態と同様に構成される。したがって、リング取出し装置全体の図示および説明についてはこれを省略する。他の実施形態では、リング取出し冶具21に上下2段の掛止部31,32を形成している。上下の掛止部31,32は、それぞれが単一のインレットリング13を掛止することが可能な広さの断面円弧形状に形成された掛止面31a,32aを有している。
上下2段の掛止部31,32は、昇降方向では一部が互いに重なり合い、インレットリング13の移送方向では上部の掛止部31が下部の掛止部32よりも前側(進行側)に位置するように設定されている。すなわち、下段の掛止部32はその掛止面32aが上段の掛止部31の鉛直方向投影面内に入り込むように抉られている。なお、下段の掛止部32の後面には、前述した実施の形態と同様な直立面22bと、傾斜面22cが形成されている。
【0025】
上記のように構成された他の実施形態においては、上下の掛止部31,32について、上記のような位置関係に設定したことで、リング取出し冶具21が図8に実線で示す下降位置から上昇するとき、その上昇途中において、まず上段の掛止部31がリング支持面12aに懸垂支持されて直立板11cに当接しているリング待機位置のインレットリング13の内周面上部に掛止し、これを持ち上げる(二点鎖線のI参照)。引き続いて、下段の掛止部32が後続のインレットリング13に掛止してこれを持ち上げる(二点鎖線のII参照)。すなわち、他の実施形態によれば、上下2段の各掛止部31,32にそれぞれインレットリング13を掛止し、同時に2本のインレットリング13をリング取出し位置へ持ち上げることができる。
なお、リング取出し冶具21にて持ち上げられた2個のインレットリング13は、その後作業者によって掛止部31,32から取り上げられるが、この場合において、作業者がインレットリング13を1個取り上げただけでは、リング取出し冶具21は、下降せず、2個とも取り上げたときに、下降動作を開始するように構成される。そのためには、図示はしないが、例えば上段側インレットリング用と、下段側インレットリング用の上下2個の近接スイッチが設置され、インレットリング13の有無の検出信号が個々に制御部26に入力されるように構成される。
【0026】
また、他の実施形態では、上下の掛止部31,32に形成される掛止面31a,32aの広さがそれぞれリング1個分であり、しかも下段の掛止部32が上段の掛止部31の鉛直方向投影面に入り込む構成としている。このため、図9に示すように、例えばリング待機位置でインレットリング13が重なり合っているような場合であっても、掛止部31,32でインレットリング13を持ち上げたとき、掛止部31,32に直接掛止されないインレットリング13については二点鎖線で示す如く押し退けられることになり、これにより、リングの二重取りを防止あるいは低減することができる。
【0027】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、リング支持部材12は、前部を前側の直立板11cに対して上下方向に傾動可能に支持する一方、後部側をシリンダやモータ等を用いて上下高さが調整できるように支持することで、水平線に対するリング支持面12aの傾斜角度θを調整できる構成としてもよい。
また、インレットリング13を懸垂支持するリング支持部材12の形状については、特に限定するものではなく、要するに水平線に対して所定の傾斜角度θで傾斜して直線的に延びるリング支持面12aを有していればよい。また、リング取出し冶具21を昇降動作させる昇降駆動手段は、エアシリンダ23から、例えば電動モータに変更してもよい。
【0028】
また、実施の形態では、直線的に昇降するリング取出し冶具21の掛止部22の後面に直立面22bと傾斜面22cとを形成し、リング取出し冶具21が下降する際に、傾斜面22cによって後続のインレットリング13を後側へ一旦押し戻す構成としているが、このような構成に変えてリング取出し冶具21が上昇時と下降時で移動軌跡を変える構成に変更してもよい。例えば、リンクや板カム等の機構を用いて、下降時には掛止部22がリング待機位置のインレットリング13の前方を干渉することなく通り抜ける構成に変更してもよい。
また、実施の形態では、ストッパ部材としての直立板11cがインレットリング13の全体に当接する構成としたが、一部、例えば前面上部に当接する構成とし、インレットリング13がリング取出し冶具21で持ち上げられる途中において、ストッパ部材との当接が解除されて自由になる構成に変更してもよい。
また、実施の形態はインレットリングに適用した場合で説明したが、インレットリングに限るものではなし、また金属リングに限らず、例えば樹脂リングであっても差し支えない。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、整列されたリング群から所定数のリングを取出すリング取出し装置において、リングの二重取りを防止または低減する上で有効な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るリング取出し装置の正面図である。
【図2】リング取出し装置の側面図である。
【図3】リング取出し装置の平面図である。
【図4】リング取出し装置によるインレットリング取出し動作の説明図である。
【図5】リング取出し装置によるインレットリング取出し動作の説明図である。
【図6】リング取出し装置によるインレットリング取出し動作の説明図である。
【図7】リング取出し処理のフローチャートである。
【図8】他の実施形態に係るリング取出し冶具を示す正面図であり、リング取出し動作を二点鎖線で示す。
【図9】リングの二重取り防止例を説明する模式図である。
【符号の説明】
10…リング取出し装置
11c…前側の直立板(ストッパ部材)
12…リング支持部材
12a…リング支持面
13…インレットリング
13a…合口
21…リング取出し冶具
22…掛止部
22a…掛止面
23…エアシリンダ(昇降駆動手段)
25…近接スイッチ(検出器)
26…制御部(制御手段)
31…掛止部
32…掛止部
31a,32a…掛止面

Claims (5)

  1. 合口を有する多数のリングを、前記合口を下向きにした状態で整列状に懸垂支持して斜め下方へ滑り移送する傾斜されたリング支持面を有するリング支持部材と、移送されたリングを前記リング支持面による懸垂支持を維持した状態で定位置に停止させるストッパ部材と、前記リング支持面を突っ切って昇降動作を行い、上昇動作時に前記定位置に停止された所定数のリングを下方から掛止して前記リング支持面よりも上方のリング取出し位置へ持ち上げて待機するリング取出し冶具と、前記リング取出し位置を初期位置として前記リング取出し冶具に昇降動作を行わせる昇降駆動手段とを備え
    前記リングが前記リング取出し位置に持ち上げられたときに、該リングの合口の両リング端末が前記リング支持部材の下面に当接される構成とした
    ことを特徴とするリング取出し装置。
  2. 請求項1に記載のリング取出し装置であって、前記リング取出し位置に上昇された前記リング取出し冶具にリングが掛止されているか否かを検出する検出器と、前記検出器の検出信号に基づいて前記昇降駆動手段を制御する制御手段とを備えており、前記制御手段は、前記検出器がリング有りを検出したときは、前記リング取出し冶具を初期位置としてのリング取出し位置に停止させ、前記検出器がリング無しを検出したときは、これを起動信号として前記リング取出し冶具に前記リング取出し位置を初期位置とする昇降動作を行わせ、しかも当該昇降動作で前記検出器がリング有りを検出しない場合には、前記リング取出し冶具が所定回数にわたって昇降動作を繰り返すように前記昇降駆動手段を制御する構成とされていることを特徴とするリング取出し装置。
  3. 請求項1または2に記載のリング取出し装置であって、前記リング取出し冶具は、その上昇動作時にリング内周面の上部を掛止して持ち上げるための少なくとも上下2段の掛止部を有し、しかも上下2段の掛止部はそれぞれが単一のリングを掛止する広さの掛止面を有していることを特徴とするリング取出し装置。
  4. 請求項3に記載のリング取出し装置であって、前記上下2段の掛止部は、昇降方向では互いに一部が重なり合い、リングの移送方向では上部の掛止部が下部の掛止部よりも進行側に位置するように設定されていることを特徴とするリング取出し装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のリング取出し装置であって、前記リング支持部材は、前記ストッパ部材側の前部を傾動可能に支持する一方、その反対側の後部を上下高さが調整できるように支持する構成としたことを特徴とするリング取出し装置。
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