JP4071544B2 - 手摺構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階段やスロープ等に設置される手摺の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近では、老人人口の増加等の理由から屋内、屋外の階段やスロープ等には、多くの手摺が設置されるようになった。一般的な手摺は、図17に示すように、棒状の手摺部材1と、この手摺部材1を基準面2から所定高さに支持する支持体3とから構成されている。基準面2は例えば階段のステップの上面であり、数ステップ毎に支持体3が設けられている。
【0003】
このような手摺構造においては、例えば脚力の衰えた老人が階段を上る場合には、手摺部材1の手が届く上の部位をその手でつかんで体をゆっくりと引き寄せるようにして足を踏み出す。そして、足が1つ上のステップに確実にのって体が安定したときに、手摺部材1から手を離して、その手で手摺部材1のさらに上の部位をつかむ。この繰り返しにより、少しづつ階段を上ることができる。
【0004】
また、階段を下る場合には、手摺部材1の手が届く下の部位をその手でつかんで体をゆっくりと引き離すようにして足を踏み出す。そして、足が1つ下のステップに確実にのって体が安定したときに、手摺部材1から手を離して、その手で手摺部材1のさらに下の部位をつかむ。この繰り返しにより、少しづつ階段を下ることができる。
【0005】
手摺は、このように、老人等の脚力の衰えを手の力で補うための補助具として使用されるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、脚力の衰えた老人等は、手の力も衰えていることが多い。このため、手摺部材1をしっかりとつかむことが困難であり、手摺部材1をつかむ手が滑って階段の上り下りが困難となることがある。
【0007】
一方、手摺部材1に単純に凹凸をつけて、滑りを防止する例もあるが、手摺部材1から手を離すときに、この凹凸が手に引っかかったのでは、体のバランスを崩してしまうおそれがある。
【0008】
すなわち、補助具としての手摺本体は、手でつかみやすいことと、手がはなれやすいことといった、相反する2つの機能を持たせることが要求される。従来の手摺では、この相反する2つの機能を同時に満足するものがなかった。
【0009】
他方、手摺部材1に握り部を設けて、滑りを防止する例もあるが、この握り部をせっかく手で握ったとしても、それが手摺部材1に対して左右に回転したのでは、体のバランスを崩してしまうおそれがある。
【0010】
すなわち、補助具としての手摺本体は、さらに手でつかんだときに左右に回転しないことをも要求される。従来の手摺では、このことを満足するものがなかった。
【0011】
本発明は、こうした従来技術の課題を解決するものであり、手でつかみやすいことと、手がはなれやすいことといった、相反する2つの機能を同時に満足させること等により、手摺本来の機能を発揮することのできる構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、把持可能な棒状部材を基準面から所定高さに支持する手摺構造において、棒状部材に所定間隔で設けられこの棒状部材の少なくとも上面側と下面側との一方にあって把持時の滑りを防止する滑止部材と、滑止部材を棒状部材に取り付けるための取付部材とを備え、滑止部材は、棒状部材の上面側又は下面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材を備え、取付部材は滑止部材を棒状部材に取り付けた状態でこの滑止部材から突出しないように形成されているものであって、上記弾性部材の裏面に埋設されるナットと、棒状部材の上記弾性部材が被さる側の反対側からこの棒状部材を挿通して上記ナットに螺合可能なボルトとを備えていることを特徴とするものである。
【0013】
上記構成によれば、棒状部材に所定間隔で設けられこの棒状部材の少なくとも上面側と下面側との一方にあって把持時の滑りを防止する滑止部材と、滑止部材を棒状部材に取り付けるための取付部材とが備えられているので、棒状部材をつかむ手が滑ってステップ等の上り下り等が困難となる事態が回避される。
【0014】
また、取付部材は滑止部材を棒状部材に取り付けた状態でこの滑止部材から突出しないように形成されているので、滑止部材から手をはなすときに、この滑止部材が手に引っかかって、体のバランスを崩してしまうような事態が回避される。
【0015】
すなわち、補助具としての手摺は、手でつかみやすいことと、手がはなれやすいことといった、相反する2つの機能を持たせることが要求されるが、本構造では、この相反する2つの機能を同時に満足させることにより、補助具としての手摺本来の機能が発揮されるようになる。
【0016】
さらに、滑止部材は、棒状部材の上面側又は下面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材を備え、取付部材は、この弾性部材の裏面に埋設されるナットと、棒状部材の上記弾性部材が被さる側の反対側からこの棒状部材を挿通して上記ナットに螺合可能なボルトとを備えているため、手の力の衰えた老人等であっても、弾性部材がその手に応じた形状に変形するので、その弾性部材をつかむことが容易となる。しかも、ボルトとナットの結合部は弾性部材の上面側又は下面側に突出することがないので、手にひっかかるおそれがなくなり、手を離すことが容易となる。
【0017】
請求項記載の発明のように、滑止部材は、棒状部材の下面側又は上面側に被さるように弾性変形可能で、かつ、上記ボルトのヘッド部を埋没可能な補助弾性部材を備えたこととすれば、手の力の衰えた老人等であっても、補助弾性部材がその手に応じた形状に変形するので、弾性部材とともにその補助弾性部材をつかむことが容易となる。しかも、ボルトヘッド部も補助弾性部材の下面側又は上面側に突出することがないので、手にひっかかるおそれがなくなり、手を離すことが容易となる。
【0018】
請求項記載の発明は、把持可能な棒状部材を基準面から所定高さに支持する手摺構造において、棒状部材に所定間隔で設けられこの棒状部材の少なくとも上面側と下面側との一方にあって把持時の滑りを防止する滑止部材と、滑止部材を棒状部材に取り付けるための取付部材とを一体として備え、滑止部材は、棒状部材の上面側又は下面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材を備え、取付部材は滑止部材を棒状部材に回転不能に取り付けるように形成されているものであって、上記弾性部材の裏面から突出し、棒状部材内の少なくとも前後2箇所にて脱出不能に嵌め込み可能な先端部を備えていることを特徴とするものである。
【0019】
上記構成によれば、棒状部材に所定間隔で設けられこの棒状部材の少なくとも上面側と下面側との一方にあって把持時の滑りを防止する滑止部材と、滑止部材を棒状部材に取り付けるための取付部材とを一体として備え、取付部材は滑止部材を棒状部材に回転不能に取り付けるように形成されているので、滑止部材を手でつかんだときに、この滑止部材が棒状部材に対して左右に回転して、体のバランスを崩してしまうような事態が回避される。
【0020】
すなわち、補助具としての手摺は、さらに手でつかんだときに左右に回転しないことをも要求されるが、本構造では、このことをも満足するようになる。
【0021】
さらに、滑止部材は、棒状部材の上面側又は下面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材を備え、取付部材は、この弾性部材の裏面から突出し、棒状部材内の少なくとも前後2箇所にて不可逆的に嵌め込み可能な先端部を備えているため、手の力の衰えた老人等であっても、弾性部材がその手に応じた形状に変形するので、その弾性部材をつかむことが容易となる。しかも、弾性部材をつかんだときに、この弾性部材が棒状部材に対して左右に回転して、体のバランスを崩してしまうような事態が回避される。
【0022】
請求項記載の発明のように、滑止部材は、棒状部材の長手方向に沿って上面側と下面側とに交互に設けられていることとすれば、老人等は階段を上るときには下面側の滑止部材をつかんでより上り易くなり、また階段を下るときには上面側の滑止部材をつかんでより下り易くなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る手摺の全体構造を示す斜視図、図2はその特徴となる滑止部材まわりを示す分解斜視図、図3は組立て状態を示す斜視図、図4は図3におけるA−A線断面図である。以下、屋外の階段に設置される手摺構造を例にとって説明する。
【0024】
本実施形態1に係る手摺は、図1〜図4に示すように、把持可能な棒状の手摺部材(棒状部材に相当する。)を基準面2から支持体3で所定高さに支持する構造であるが、その手摺部材1に所定間隔で設けられこの手摺部材1の少なくとも上面側にあって把持時の滑りを防止する滑止部材4と、滑止部材4を手摺部材1に取り付けるための取付部材5とを備え、取付部材5は滑止部材4を手摺部材1に取り付けた状態でこの滑止部材4から突出しないように形成されている。なお、上記所定間隔は、老人等の歩幅等を考慮して適宜設定される。
【0025】
手摺部材1は、例えば中空のステンレス鋼製パイプを所定寸法にカットしたもので、その端部は下方に屈曲されて端末部材6が嵌合されている。そして、滑止部材4が取り付けられる各位置には略垂直方向の貫通孔11が穿設されている。
【0026】
滑止部材4は、手摺部材1の上面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材41と、手摺部材1の下面側に被さるように弾性変形可能な補助弾性部材42とを備えている。弾性部材41の裏面中心には有底穴43が設けられ、補助弾性部材42の中心には貫通孔44が穿設されている。弾性部材41及び補助弾性部材42は、例えば合成ゴム製であって、老人等が手で両部材をつかんだときに容易に弾性変形してその手のグリップ力を手摺部材1に伝え、手を離したときにはもとの形状に弾性復帰して、繰り返し使用に十分に耐えるものである。
【0027】
取付部材5は、弾性部材41の上記有底穴43に埋設されるナット51と、手摺部材1の下面側から補助弾性部材42の貫通孔44と手摺部材1の貫通孔11とを略垂直方向に順に挿通してナット51に螺合可能なボルト52とを備えている。ここでは、ナット51とボルト52は、ステンレス鋼製のものを使用している。
【0028】
弾性部材41等の各寸法は、老人等の手の大きさ等を基準に設定される。例えば弾性部材41の高さHは老人等が手で容易につかむことができる範囲で、かつ、ナット51の厚みよりも若干高くなるように設定され、その幅Bは手摺部材1の直径程度に設定され、その奥行Dは老人等の手のひらサイズに設定される。また、ボルト52のヘッド部下の全長は、手摺部材1の直径にナット51の厚みを加えた寸法に設定される。また、補助弾性部材42の高さhは、上記弾性部材41とともに老人等が手で容易につかむことができる範囲で、かつ、ボルト52のヘッド部が埋没可能な高さに設定され、その幅bと奥行dとは上記弾性部材41のそれよりも小さく設定される。このような寸法設定により、滑止部材2を老人等が手で容易につかむことができるとともに、ボルト52とナット51の結合部は弾性部材41の上面側に突出することがなくなり、また、ボルト52のヘッド部も補助弾性部材42の下面側に突出することがなくなる。
【0029】
本実施形態1においては、例えば脚力の衰えた老人が階段を上る場合には、手摺部材1の手が届く上の部位にある滑止部材4をその手でつかんで体をゆっくりと引き寄せるようにして足を踏み出す。そして、足が1つ上のステップに確実にのって体が安定したときに、滑止部材4から手を離して、その手で手摺部材1のさらに上の部位の滑止部材4をつかむ。この繰り返しにより、確実に階段を上ることができる。
【0030】
また、階段を下る場合には、手摺部材1の手が届く下の部位にある滑止部材4をその手でつかんで体をゆっくりと引き離すようにして足を踏み出す。そして、足が1つ下のステップに確実にのって体が安定したときに、滑止部材4から手を離して、その手で手摺部材1のさらに下の部位にある滑止部材4をつかむ。この繰り返しにより、確実に階段を下ることができる。
【0031】
本実施形態1によれば、滑止部材4を手でつかみながら階段のステップの上り下りができるので、手摺部材1をつかむ手が滑ってステップ等の上り下り等が困難となる事態が回避される。また、滑止部材4の取付部材5の突出がないので、滑止部材4から手をはなすときに、この滑止部材4の取付部材5が手に引っかかって、体のバランスを崩してしまうような事態が回避される。
【0032】
すなわち、補助具としての手摺は、手でつかみやすいことと、手がはなれやすいことといった、相反する2つの機能を持たせることが要求されるが、本実施形態1では、この相反する2つの機能を同時に満足させることにより、補助具としての手摺本来の機能が発揮されるようになる。たとえ、滑止部材4を手でつかむことなく、手摺部材1を手でつかんで階段の上り下りをするような場合であって、たまたま手が滑ったとしても、その前後の滑止部材4で直ちにその滑りが抑止されるので、体のバランスを崩してしまうような事態が回避される。
【0033】
(実施形態2)
図5は本発明の実施形態2に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す斜視図、図6は図5におけるB−B線断面図である。なお、上記実施形態1と共通する要素には同一番号を付してその説明を省略する。
【0034】
本実施形態2に係る手摺では、図5,図6に示すように、手摺部材1は、滑止部材4aが取り付けられる各位置に略水平方向の貫通孔11aが穿設されている。また、滑止部材4aは、手摺部材1の上面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材41aのみを備えており、その左右両側面側には貫通孔43a,43bが穿設されている。
【0035】
取付部材5aは、図6において、手摺部材1の左側から弾性部材41aの貫通孔43aと手摺部材1の貫通孔11aと弾性部材41aの貫通孔43bを略水平方向に順に挿通してナット51に螺合可能なボルト52とを備えており、組立て状態では、ナット51とボルト52のヘッド部は弾性部材41aに埋没されるようになっている。
【0036】
本実施形態2では、上記実施形態1と同様の作用効果を奏することに加えて、さらに滑止部材4aの構造が簡単化される。
【0037】
(実施形態3)
図7は本発明の実施形態3に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す斜視図、図8は図7におけるC−C線断面図である。なお、上記実施形態1と共通する要素には同一番号を付してその説明を省略する。
【0038】
本実施形態3に係る手摺では、図7,図8に示すように、手摺部材1は、滑止部材4bが取り付けられる各位置上面側に前後2箇所づつ略垂直方向のねじ孔11b,11cが設けられている。また、滑止部材4bは、手摺部材1の一側面側からはまり込むように弾性変形可能な取手状の弾性部材41bのみを備えており、その前後両上面側には貫通孔43c,43dが穿設されている。そして、組立て状態では、この弾性部材41bは、階段のステップの上面に対してほぼ水平となる部分41cを有している。
【0039】
取付部材5bは、図8において、手摺部材1の上側から弾性部材41bの貫通孔43c,43dを略垂直方向に挿通して手摺部材1のねじ孔11b,11cに直接螺合可能なボルト52a,52bを備えており、組立て状態では、ボルト52a,52bのヘッド部は弾性部材41bに埋没されるようになっている。
【0040】
本実施形態3では、上記実施形態1と同様の作用効果を奏することに加えて、弾性部材41bを取手状にしたことにより、滑止部材4bはさらにつかみやすくなる。
【0041】
(実施形態4)
図9は本発明の実施形態4に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す側面図、図10は図9におけるD−D線断面図である。なお、上記実施形態1と共通する要素には同一番号を付してその説明を省略する。
【0042】
本実施形態4に係る手摺では、図9,図10に示すように、手摺部材1は、滑止部材4cが取り付けられる各位置に略水平方向の貫通孔11aが穿設されている。また、滑止部材4cは、手摺部材1の上記貫通孔11aを中心にして前後方向に揺動可能でかつ弾性変形可能な環状の弾性部材41cのみを備えており、その左右両側面側には貫通孔43a,43bが穿設されている。
【0043】
取付部材5cは、図10において、手摺部材1の左側から弾性部材41cの貫通孔43aと手摺部材1の貫通孔11aと弾性部材41cの貫通孔43bを略水平方向に順に挿通してナット51に螺合可能なボルト52とを備えており、組立て状態では、ナット51とボルト52のヘッド部は弾性部材41cに埋没されるようになっている。
【0044】
本実施形態4では、上記実施形態1と同様の作用効果を奏することに加えて、弾性部材41cを揺動可能な環状にしたことにより、滑止部材4bは手摺部材1の前後いずれの方向からもつかみやすくなる。
【0045】
(実施形態5)
図11は本発明の実施形態5に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す側面図、図12は図11におけるE−E線断面図である。なお、上記実施形態1と共通する要素には同一番号を付してその説明を省略する。
【0046】
本実施形態5に係る手摺では、図11,図12に示すように、手摺部材1は、滑止部材4dが取り付けられる位置下面側に略垂直方向のねじ孔11dが設けられている。また、滑止部材4dは、手摺部材1の一側面側からはめ込んで重ね合わせるように切れ目を入れた弾性変形可能な太鼓状の弾性部材41dのみを備えており、その下面側には組立て時に上記ねじ孔11dと同軸となるように貫通孔43eが穿設されている。
【0047】
取付部材5dは、図12において、手摺部材1の下側から弾性部材41dの貫通孔43eを略垂直方向に挿通して手摺部材1のねじ孔11dに直接螺合可能なボルト52cを備えており、組立て状態では、ボルト52cのヘッド部は弾性部材41dに埋没されるようになっている。
【0048】
本実施形態5では、上記実施形態1と同様の作用効果を奏することに加えて、弾性部材41dを太鼓状にしたことにより、滑止部材4dはさらに簡単化される。
【0049】
(実施形態6)
図13は本発明の実施形態6に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す平面図、図14は図13におけるF−F線断面図、図15は図13におけるG−G線断面図である。なお、上記実施形態1と共通する要素には同一番号を付してその説明を省略する。
【0050】
本実施形態6に係る手摺では、図13〜図15に示すように、手摺部材1は、滑止部材4eが取り付けられる各位置上面側に前後2箇所づつ略垂直方向の嵌合孔11e,11fが設けられている。また、滑止部材4eは、手摺部材1の上面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材41eのみを備えており、下記取付部材5eと一体に形成されている。
【0051】
すなわち、取付部材5eは、弾性部材41eの下面(裏面)側から手摺部材1の嵌合穴11e,11fに対応するようにそれぞれ突出し、この嵌合穴11e,11fに脱出不能に嵌め込み(いわゆる無理嵌め)できる楔形状の先端部51e,51fを備えている。ただし、取付部材5eの先端部51e,51fと手摺部材1の嵌合孔11e,11fの組数は、強度確保等のためにさらに多くすることもある。
【0052】
そして、組立て状態では、弾性部材41eは取付部材5eの先端部51e,51fが手摺部材1の嵌合穴11e,11fにそれぞれ無理嵌めされて回転不能となっている。
【0053】
本実施形態6では、上記実施形態1と同様の作用効果を奏することに加えて、弾性部材41eを手でつかんだときに、この弾性部材41eが手摺部材1に対して左右に回転して、体のバランスを崩してしまうような事態が回避される。
【0054】
すなわち、補助具としての手摺は、さらに手でつかんだときに左右に回転しないことをも要求されるが、本構造では、このことをも満足するようになる。
【0055】
なお、上記実施形態1〜6では、いずれも滑止部材4は、棒状部材1の長手方向に沿って上面側に設けられているが、必ずしもそのすべてを上面側に設ける必要はなく、例えばその一部又は全部を下面側に設けることとしてもよい。さらに、例えば図16に示すように、滑止部材4は、棒状部材1の長手方向に沿って上面側と下面側とに交互に設けることとしてもよい。その場合には、老人等は階段を上るときには下面側の滑止部材4をつかんでより上り易くなり、また階段を下るときには上面側の滑止部材4をつかんでより下り易くなるという優れた効果が得られることが本発明者らの実験によりわかった。
【0056】
また、上記実施形態1では、滑止部材4として、弾性部材41と、補助弾性部材42を別体で設けているが、上記実施形態3〜5のように、両者を一体化してもよい。また、上記実施形態2,6のように、弾性部材41のみを設けて、補助弾性部材42を省略することとしてもよい。
【0057】
また、上記実施形態6では、取付部材5eの先端部51e,51fを手摺部材1の嵌合穴11e,11fに無理嵌めしているが、この代わりに、取付部材5eを手摺部材1へボルト,ナット等で締結することとしてもよい。すなわち、取付部材5eは弾性部材41eに必ずしも一体形成されている必要はなく、その組立て後に一体構造となることで足りる。
【0058】
また、上記実施形態1〜6では、いずれも屋外の階段の上り下りに使用される手摺構造を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、本発明は、例えば屋内の階段や屋外のスロープその他の手摺であっても同様に適用できる。その場合に、手摺部材1等の材料は、適宜選択される。例えば屋内で使用される手摺部材1としては、手になじみやすい木製の丸棒等他の適当な材料を使用することもできる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、棒状部材をつかむ手が滑ってステップ等の上り下り等が困難となる事態を回避できる。また、滑止部材から手をはなすときに、この滑止部材が手に引っかかって、体のバランスを崩してしまうような事態を回避できる。
【0060】
すなわち、補助具としての手摺は、手でつかみやすいことと、手がはなれやすいことといった、相反する2つの機能を持たせることが要求されるが、本構造では、この相反する2つの機能を同時に満足させることにより、補助具としての手摺本来の機能を発揮することができる。
【0061】
とくに、手の力の衰えた老人等であっても、弾性部材がその手に応じた形状に変形するので、その弾性部材をつかむことが容易となる。しかも、ボルトとナットの結合部は弾性部材の上面側に突出することがないので、手にひっかかるおそれがなくなり、手を離すことが容易となる。
【0062】
請求項記載の発明によれば、手の力の衰えた老人等であっても、補助弾性部材がその手に応じた形状に変形するので、弾性部材とともにその補助弾性部材をつかむことが容易となる。しかも、ボルトヘッド部も補助弾性部材の下面側に突出することがないので、手にひっかかるおそれがなくなり、手を離すことが容易となる。
【0063】
請求項記載の発明によれば、滑止部材を手でつかんだときに、この滑止部材が棒状部材に対して左右に回転して、体のバランスを崩してしまうような事態を回避できる。
【0064】
すなわち、補助具としての手摺は、さらに手でつかんだときに左右に回転しないことをも要求されるが、本構造では、このことを満足することもできる。
【0065】
とくに、手の力の衰えた老人等であっても、弾性部材がその手に応じた形状に変形するので、その弾性部材をつかむことが容易となる。しかも、弾性部材をつかんだときに、この弾性部材が棒状部材に対して左右に回転して、体のバランスを崩してしまうような事態を回避できる。
【0066】
請求項記載の発明によれば、老人等は階段を上るときには下面側の滑止部材をつかんでより上り易くなり、また階段を下るときには上面側の滑止部材をつかんでより下り易くなるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る手摺の全体構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す分解斜視図である。
【図3】本実施形態1の組立て状態を示す斜視図である。
【図4】図3におけるA−A線断面図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す斜視図である。
【図6】図5におけるB−B線断面図である。
【図7】本発明の実施形態3に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す斜視図である。
【図8】図7におけるC−C線断面図である。
【図9】本発明の実施形態4に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す側面図である。
【図10】図9におけるD−D線断面図である。
【図11】本発明の実施形態5に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す側面図である。
【図12】図11におけるE−E線断面図である。
【図13】本発明の実施形態6に係る手摺構造の滑止部材まわりを示す 平面図である。
【図14】図13におけるF−F線断面図である。
【図15】図13におけるG−G線断面図である。
【図16】本発明の変形例に係る手摺の全体構造を示す斜視図である。
【図17】一般的な手摺の全体構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 手摺部材(棒状部材に相当する。)
2 階段のステップ上面(基準面に相当する。)
3 支持体
4 滑止部材
41 弾性部材
42 補助弾性部材
5 取付部材
51 ナット
52 ボルト

Claims (4)

  1. 把持可能な棒状部材を基準面から所定高さに支持する手摺構造において、
    棒状部材に所定間隔で設けられこの棒状部材の少なくとも上面側と下面側との一方にあって把持時の滑りを防止する滑止部材と、滑止部材を棒状部材に取り付けるための取付部材とを備え、
    滑止部材は、棒状部材の上面側又は下面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材を備え、
    取付部材は滑止部材を棒状部材に取り付けた状態でこの滑止部材から突出しないように形成されているものであって、上記弾性部材の裏面に埋設されるナットと、棒状部材の上記弾性部材が被さる側の反対側からこの棒状部材を挿通して上記ナットに螺合可能なボルトとを備えていることを特徴とする手摺構造。
  2. 滑止部材は、棒状部材の下面側又は上面側に被さるように弾性変形可能で、かつ、上記ボルトのヘッド部を埋没可能な補助弾性部材を備えたことを特徴とする請求項記載の手摺構造。
  3. 把持可能な棒状部材を基準面から所定高さに支持する手摺構造において、
    棒状部材に所定間隔で設けられこの棒状部材の少なくとも上面側と下面側との一方にあって把持時の滑りを防止する滑止部材と、滑止部材を棒状部材に取り付けるための取付部材とを一体として備え、
    滑止部材は、棒状部材の上面側又は下面側に被さるように弾性変形可能な鞍状の弾性部材を備え、
    取付部材は滑止部材を棒状部材に回転不能に取り付けるように形成されているものであって、上記弾性部材の裏面から突出し、棒状部材内の少なくとも前後2箇所にて脱出不能に嵌め込み可能な先端部を備えていることを特徴とする手摺構造。
  4. 滑止部材は、棒状部材の長手方向に沿って上面側と下面側とに交互に設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の手摺構造。
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