JP4070503B2 - パイプ式ラジエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱液体を循環させるためのパイプ構造物と、パイプ構造物に接続され、加熱液体をパイプ構造物内に供給しパイプ構造物から排出するための配管とを含むパイプ式ラジエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パイプ式ラジエータは、パイプ構造物が通常銅からなり、対流表面構造物がパイプ構造物をリブ状に取り囲むアルミニウム板からなり、例えば、鋼または鉄の構造物が環境の腐食性物質または流体によって腐食するかまたは少なくとも腐食を受ける場所で使用される。しかしながら、そのようなラジエータは、ラジエータの外観または高い価格が問題にならない場合には当然他の場所でも使用することができる。
【0003】
そのようなラジエータは、一方の側、例えば、配管がパイプ構造物のパイプ端に直接接合されたラジエータの端側、あるいはパイプ構造物が端側から加熱液体システムに接続されたラジエータ・モデルと同じ場合には配管が補助配管によって設けられるラジエータの下側に固定配管を備える。したがって、同じ基本構造物に関して2つの異なる接続方法を実現するには、2つの異なるラジエータ・モデルが必要であり、また、構造物の一方には、補助配管が必要なために技術的な問題が生じる。技術的な問題の他に、戦略的な観点から、同じ製品のいくつかのモデルを提供し、単に異なる設置方法のためにそのような様々なモデルを保管しておくことは不利である。
【0004】
この問題は、鋼からなるパネル式ラジエータにおいては、既にずっと以前に解決されている。しかしながら、ラジエータ内部に液体が自由に流れるようにするそのようなラジエータに使用された技術は、誘導された液体循環によって実現される前述のラジエータには適用できず、この場合、加熱液体は、パイプ・システム内にその一端から強制的に入れられ、所定の経路に沿ってパイプ・システム内で循環され、他方の端からパイプ・システムから取り出される。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、前述のパイプ式ラジエータを改善して前述の問題を解決することである。この目的は、本発明によるラジエータによって達成され、そのラジエータは、配管が、ラジエータの少なくとも2つの隣り合った側に配置され、第1の側の入力および出力配管が、第1の連絡管によって接続され、第2の側の入力および出力配管が、第2の連絡管によって接続され、連絡管のいずれかを、隣り合った側の配管を介して当該の連絡管に取り付けることができる閉プラグによって閉じることができるので、第2の側の第1の連絡管と配管が閉じられたときに、加熱液体が、第1の側の入力配管からパイプ構造物に導かれ、そこから第2の連絡管を介して第1の側の出力配管まで導かれ、第1の側の第2の連絡管と配管が閉じられたときに、加熱液体が、第2の側の入力配管から第1の連絡管を介してパイプ構造物まで導かれ、そこから第2の側の出力配管に案内されることを特徴とする。
【0006】
本発明は、パイプ構造物の入口と出口の間で一体化されたバルブ構造物に基づき、ラジエータを2つの異なる方向から接続するための配管を備える。したがって、バルブ構造物内に配置される連絡管と閉プラグを使用して、閉プラグの位置を変え、使用していない配管に栓をするだけで、対になった配管と各対の配管との間の加熱液体の2つの流路を切り換えることができる。
【0007】
本発明による機構の利点は、実際に必要とされる設備のすべての方式に単一のラジエータを利用することができ、それによりラジエータの製造および保管に関連するすべてのコストが削減されることである。
【0008】
本発明は、以下において、好ましい実施形態によって添付図面を参照して詳細に説明される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、本発明によるパイプ式ラジエータは、加熱液体を循環させるための例えば銅や銅合金からなるパイプ構造物1と、パイプ構造物1に接続された対流表面構造物2と、やはりパイプ構造物1に接続され、加熱液体をパイプ構造物に供給しパイプ構造物から排出するためのバルブ構造物3とを含む。対流表面構造物2は、例えばアルミニウムからなり、かつパイプ構造物1のまわりに固定された対流パネル4からなる。アルミニウムは、その軽さと高い熱伝導率によって有利な材料である。
【0010】
バルブ構造物は、2対の配管5、6を含み、その一方が、ラジエータの垂直側に配置され、他方が水平側に配置されている。
【0011】
図2から図4に示したように、第1の対の配管5の入力配管7と出力配管8は、第1の連絡管9によって接続され、第2の対の配管6の入力配管11と出力配管12は、第2の連絡管13によって接続され、したがって、第1の対の配管5の入力配管7と第2の対の配管6の出力配管12は、同時に正流接続されている。
【0012】
代替として、連絡管9、13のどちらかが、閉プラグ14によって閉じられることもで き、閉プラグ14は、連絡管と直列となった配管8または11を介して当該の連絡管9または13内に配置することができる。
【0013】
図2において、第1の連絡管9が、閉プラグ14によって閉じられ、第2の対の配管6の配管11、12が、例えば、配管12内にバルブ・インサート15とサーモスタット16を入れ、配管11内に単なるプラグ17を入れることによって閉じられており、加熱液体が、第1の対の配管5の入力配管7からパイプ構造物1に導かれ、そこから第2の連絡管13を介して第1の対の配管5の出力配管8に導かれる。
【0014】
一方、図3において、第2の連絡管13が閉プラグ14によって閉じられ、第1の対の配管5の配管7、8がプラグ18、19によって閉じられており、加熱液体は、第2の対の配管6の入力配管11から第1の連絡管9を介してパイプ構造物1に導かれる。この図には、配管12内に配置されることがあるバルブ・インサートとサーモスタットが示されていない。
【0015】
閉プラグ14は、また、連絡管9、13よりも実質的に小さい直径のバイパス管20を備え、このバイパス管は、第2の閉プラグ21によって開閉可能であり、それにより、閉プラグ21を取り去りバイパス管20を開いたときに、加熱液体の一部がこのバイパス管20を通ってラジエータの方に流れるように導くことができる。図4は、図2に示した接続でのそのようなバイパス循環の使用を示すものである。
【0016】
例えば、両方の閉プラグ14、21は、ねじ式に取り付けられることが好ましく、したがって、例えば、六角レンチによってプラグを当該の各管9、13、20にねじ込むことができる。
【0017】
さらに、前述の構成を逆方向に実現することもでき、すなわち入力配管7が、出力配管としてはたらくことができ、出力配管8が入力配管としてはたらくことができ、それに対応して、入力配管11が出力配管としてはたらくことができ、出力配管12が入力配管としてはたらくことができることに注意されたい。図2と図4に示したケースでは、配管8に栓をすることもでき、そのケースでは、配管11は、配管8の代わりの機能をする。それに対応して、図3に示したケースでは、プラグ19を配管11内に配置することができる。
【0018】
本発明の以上の説明は、創意に富む基本的な概念を示すためだけのものである。したがって、当業者は、その詳細を、併記の特許請求の範囲で定義された本発明の範囲から逸脱することなく様々な方法で実施することができる。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるラジエータの外形図である。
【図2】 第1の動作位置にある図1によるラジエータの一体化バルブ構造物の拡大断面図である。
【図3】 第2の動作位置にある図2によるバルブ構造物の図である。
【図4】 第1の動作位置と関連してバイパス流を可能にする構成における図2と図3によるバルブ構造物の図である。
【0020】
【符号の説明】
1 パイプ構造物
2 対流表面構造物
3 バルブ構造物
4 対流パネル
5,6,7,8 配管
9,13 連絡管
11,12 配管
14 閉プラグ
15 バルブ・インサート
16 サーモスタット
17,18,19 プラグ
20 バイパス管
21 閉プラグ
Claims (4)
- 加熱液体を循環させるためのパイプ構造物(1)と、該パイプ構造物に接続され、加熱液体をパイプ構造物内に供給しパイプ構造物から排出するための配管(7、8;11、12)とからなるパイプ式ラジエータにおいて、ラジエータの少なくとも2つの隣り合った側に配置された入力及び出力配管(7,8 ; 11,12)、該入力配管と出力配管をそれぞれ接続する2つの連絡管 ( 9 ; 13 ) 及び前記2つの連絡管の内少なくとも1つの連絡管を閉じる閉プラグ(14)とを備え、第1の側の入力および出力配管(7、8)が、第1の連絡管(9)により接続され、第2の側の入力および出力配管(11、12)が、第2の連絡管(13)により接続され、前記連絡管(9、13)のいずれかを、隣り合った側の配管を介して当該の連絡管内に取り付けることができる閉プラグ(14)によって閉じることができるので、第2の側の第1の連絡管(9)と配管(11、12)が閉じられたときに、加熱液体が、第1の側の入力配管(7)からパイプ構造物(1)に導かれ、そこから第2の連絡管(13)を介して第1の側の出力配管(8)まで導かれ、一方、第2の側の第2の連絡管(13)と配管(7、8)が閉じられたときに、加熱液体が、第2の側の入力配管(11)から第1の連絡管(9)を介してパイプ構造物(1)に導かれ、そこから第2の側の出力配管(12)に導かれることを特徴とするパイプ式ラジエータ。
- 前記閉プラグ(14)が、第2の閉プラグ(21)によって開閉されるバイパス管(20)を備えているので、該バイパス管が開いているときに、加熱液体の一部がバイパス管を通ってラジエータの方に流れることができることを特徴とする請求項1に記載のラジエータ。
- 前記閉プラグ(14、21)が、ねじで取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載のラジエータ。
- 前記パイプ構造物(1)が、対流表面構造物(2)に接続されたことを特徴とする請求項1または2に記載のラジエータ。
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