JP4070306B2 - 自動車エンジンへの燃料供給装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、燃料節減と有害排気ガス浄化の向上を図ることができる自動車のエンジンへの燃料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジンには、ガソリンを使用するガソリンエンジンや軽油を使用するディーゼルエンジン等がある。この様な自動車のエンジンに燃料を供給する燃料供給装置としては図1に示したようなものがある。
【0003】
図1において、30は4気筒のエンジンで、エンジン30の図示しない4つのシリンダの燃焼室にはインテークマニホールド(図示せず)の4つの分岐管がそれぞれ接続されている。
【0004】
このインテークマニホールド(吸気側)には、エアフィルター10がエアフローセンサー20,エアホース40及びスロットルバルブ60を介して接続されている。このスロットルバルブ60はアクセルペダル50により開閉操作される様になっている。
【0005】
また、インテークマニホールドの分岐管又はエンジン30の各シリンダの燃焼室には、噴射ノズル31から燃料が噴射可能に設けられている。しかも、エアフローセンサー20の出力信号がマイコン70に入力される様になっている。このマイコン70は、エアフローセンサー20からの出力信号に基づいて、吸い込まれるエアの流量が増減に対応して噴射ノズル31から噴射される燃料の量を増減制御するようになっている。
【0006】
従って、この様な燃料供給装置においては、エンジン30を作動させると、図示しないインテークマニホールド内に図示しない燃焼室から吸気負圧が作用させられ、この吸気負圧により大気中のエアがエアフィルター10を介してエアホース40側に吸い込まれる。この際、エアに含まれる塵埃等の汚染物質がエアフィルター10で捕集されて、エアフィルター10を透過するエアが清浄される。この清浄されたエアは、エアフローセンサー20,エアホース40,スロットルバルブ60及びインテークマニホールド(図示せず)を介して、エンジン30の各シリンダの燃焼室に吸い込まれる。一方、噴射ノズル31から図示しないインテークマニホールドの4つの分岐管又は燃焼室に燃料が噴射されて、この燃料はエンジン30に供給されるエアと混合される。そして、このエアと燃料との混合気は燃焼室内で燃焼させられた後に大気中に排気される。
【0007】
また、アクセルペダル50の踏み込み操作によりスロットルバルブ60の開度を増減させると、エアフィルター10から吸い込まれるエアの量が増減させられ、スロットルバルブ60の部分で生成される混合気の量が増減させられると共に、噴射ノズル31から図示しないインテークマニホールドの4つの分岐管に噴射される燃料の量が増減させられて、エンジン30の出力が増減させられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の燃料供給装置でエンジンの出力を急激に増大させるためには、アクセルペダル50を大きく踏み込んでスロットルバルブ60の開度を大きくすればよい。
【0009】
しかしながら、この踏み込み初期においては、エンジン30のガスが逆流する現象が生じる。そして、この場合には、エアの吸込量が少なくなるにも拘わらず燃料噴射ノズル31から噴射される燃料の量が増加するために、濃い混合気がエンジン30の燃焼室に吸い込まれて、混合気が完全燃焼されない状態になる。この結果、アクセルペダル50の大きな踏み初期においては、大気環境や人体に有害な一酸化炭素、炭化水素等の排気ガスがエンジン30から大気中に排出されて、環境の主な汚染の原因になる。これにより、エンジン出力効率が落ち自動車の性能が低下する問題点がある。
【0010】
この様な問題を解決するものとしては、排気ガスで回転させられるタービンによりエアコンプレッサを駆動して、正規の量以上のエアをエンジンに供給する様にしたターボチャージャーや、エンジンの出力軸に連動するエアコンプレッサーで正規の量以上のエアをエンジンに供給するスーパーチャージャー等が考えられている。
【0011】
しかし、これらのターボチャージャーやスーパーチャージャー等のエア過給手段は後からエンジンに組み込む構造となっていないため、従来からある自動車にエア過給手段を簡易に組み込むことは困難であった。
【0012】
また、ターボチャージャーやスーパーチャージャー等のエア過給手段はエンジンの排気や動力を利用して作動するようなっているため、エンジンに負荷が常時作用している。この結果、アイドリング時にエンジンが停止するのを回避するために、アイドリング時のエンジンの回転をある程度高く設定する必要がある。しかし、交差点での停車や渋滞時における停車等が頻繁に行われる場合には、アイドリング時のエンジンの回転がある程度高く設定された分だけ、余分な燃料を消費するため、燃費上好ましいものではない。
【0013】
更に、この様なエア過給手段はエンジンの排気や動力を利用して作動するようなっているため、エンジンに供給されるエアの量をエンジン回転数に応じて必ずしも適正に制御できないものであった。
【0014】
本発明の第1の目的は、上記の従来技術の問題点を解決するためになされたもので、自動車の加速及び低速時のエンジンへの吸込空気量に合った量の燃料を噴射することにより、完全燃焼可能な混合気を生成して、燃料の節減とエンジンの効率を高め、大気環境と人体に有害な排気ガスを浄化するための自動車エンジンへの燃料供給装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明の第2の目的は、従来の自動車にも簡易に組み付けることができる自動車エンジンへの燃料供給装置を提供することにある。
【0016】
更に、本発明の第3の目的は、エンジンに供給されるエアの量をエンジン回転数に応じて適正に制御できる自動車エンジンへの燃料供給装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述の第1,第2の目的を達成するため、請求項1の発明は、エアである大気を吸い込んでエンジンの吸気側に案内させる吸気通路と、前記吸気通路に吸い込まれるエアの量を検出するエア流量検出手段と、駆動モータにより駆動される軸流ターボファンにより前記吸気通路に吸引されたエアを圧縮して前記エンジンに供給するターボ装置と、前記吸気通路途中に配設されたスロットルバルブと、前記スロットルバルブを介して前記エンジンに供給されるエアに燃料を噴射する燃料噴射装置と、前記エア流量検出手段からの出力信号に基づいて前記燃料噴射装置から噴射される燃料の量を前記吸気通路に吸い込まれるエアの流量の増減に応じ増減制御する燃料噴射制御手段を備え、開度が所定値以上のときの前記スロットルバルブの操作を検出して検出信号を出力するバルブ操作検出手段が設けられ、前記バルブ操作検出手段からの検出信号を受けて前記駆動モータを駆動制御するモータ制御手段が設けられている自動車のエンジンへの燃料供給装置であって、前記ターボ装置は放射方向に延びて前記軸流ターボファンで送風する空気に螺旋方向の渦流を形成させる整流板を有する自動車のエンジンへの燃料供給装置としたことを特徴とする。
【0018】
請求項2の発明は、前記軸流ターボファンは放射方向に延び且つ板面が前記軸流ターボファンの軸線に対して傾斜する複数のターボ羽根を有し、前記整流板は前記ターボ羽根と同方向に傾斜することを特徴とする。
【0019】
請求項3の発明は、前記整流板は、空気を螺旋方向且つ前記ターボ羽根に向けて流す第1の整流板と、前記ターボ羽根で圧縮吐出される空気を螺旋方向に流して渦流とする第2の整流板であることを特徴とする。
【0026】
請求項4の発明は、前記軸流ターボファンのターボ羽根及び前記整流板は、渦流を生成しながら空気の圧力を増加させ且つエンジンからのエアの逆流を防止するために、翼の角度が15°から30°に設定されていることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図2〜図13に基づいて説明する。
(1)第1実施例
<機械的構成>
図2において、10はエアフィルター(エアクリーナ)、20はエアフローセンサー(流量検出手段)、30はエンジン、31a〜31dは燃料噴射装置(燃料噴射ノズル)、40,41はエアホース、50はアクセルペダル、60はスロットルバルブ、70は燃料噴射制御回路(燃料噴射制御手段)としてのマイコンコントローラ、80はアクセルペダル50によりON・OFFさせられるマイクロスイッチ(バルブ操作検出手段)、90はマイコン(マイクロコンピュータ)を有するモータ制御回路(モータ制御手段)、100はモータ駆動式のターボ装置(エア過給手段)である。
【0028】
エアフィルター10は、図3に示したように、フィルタ保持容器11と、フィルタ保持容器11内に配設されたフィルタ部材12を有する。このフィルタ容器11は、エア吸込口11aを有すると共に、エア出口11bを有する。このエア出口11bには、エアホース40がエアフローセンサー20のケーシング21を介して接続されている。
【0029】
このエアホース40とエアホース41との間にはターボ装置100が配設されている。このターボ装置100は、図3,図5(a),図6に示したように、細長く延び且つ扁平に形成されたケーシング101と、ケーシング101の解放端を閉成する蓋体102を有する。このケーシング101及び蓋体102の長手方向の一端部には、互いに反対方向に突出し且つ同心に設けられた筒部101a及び102bがそれぞれ形成されている。
【0030】
この筒部101a及び102a内には、放射方向に延びる複数の整流板(固定翼)103及び複数の整流板(固定翼)104がそれぞれ一体に設けられている。しかも、整流板103及び104は、板面が筒部の101a及び102aの軸線に沿う方向に延びていると共に、筒部101a及び102aの軸線Oに対してα及びγだけそれぞれ傾斜させられている。また、複数の整流板103の中心部にはボス部105が一体に設けられ、複数の整流板104の中心部にはボス部106が一体に設けられている。
【0031】
この筒部101a,102a間にはエア圧縮用の軸流ターボファン(ターボ手段)107が配設されている。この軸流ターボファン107は、ボス部105,106に保持された支持軸(図示せず)に回転自在に保持されたボス部107aと、このボス部107aから放射方向に延びる複数のターボ羽根(回転翼)108と、ボス部107aと同心に設けられ且つターボ羽根108と一体に設けられた筒状のタイミングギヤ109を有する。このターボ羽根108は、板面がタイミングギヤ109の軸線(ボス部107aの軸線と一致)に沿う方向に延びていると共に、この軸線Oに対してβだけ傾斜させられている。尚、整流板103,104及びターボ羽根108は図5(b)から明らかなように同方向に傾斜している。また、この様な整流板103,104及びターボ羽根108の傾斜角度α,γ及びβは、図5(b)に示した様に15°〜30°に設定される。
【0032】
また、ケーシング10の他端部外面には駆動モータ110が固定され、ケーシング101及び蓋体102の長手方向の他端部間にはタイミングギヤ111が配設されている。このタイミングギヤ111は駆動モータ110の出力軸110aに固定されている。しかも、タイミングギヤ109及び111にはタイミングベルト112が掛け渡されている。従って、駆動モータ110を作動させることにより、駆動モータ110の出力軸110aの回転が、タイミングギヤ111,タイミングベルト112を介して軸流ターボファン107に伝達されて、軸流ターボファン107が回転駆動される。この際、軸流ターボファン107は、筒部102a側のエアを圧縮して筒部101a側に吐出する様になっている。
【0033】
しかも、この際、筒部101a側のエアは整流板104の作用により螺旋方向に流れてターボ羽根108で圧縮吐出され、この吐出されたエアは整流板103の作用により螺旋方向(整流板104による螺旋方向の流れと同じ方向)に流れて渦流となり、エアの逆流を防止する。
【0034】
この様なターボ装置100の筒部102aはエアホース40に接続され、筒部101aはエアホース41及びスロットルバルブ60のケーシング61を介してインテークマニホールド62に接続されている。このインテークマニホールド62は図4に示したように4つの分岐管62a〜62dを有する。
【0035】
エンジン30は、図4(b)に示したように、エンジン本体32、シリンダヘッド33、ヘッドカバー34を有する。そして、シリンダ本体31には図4(a),(b)に示したように4つのシリンダ32a〜32dが設けられ、シリンダ32とa〜32d内にはピストンPa〜Pd配設され、ピストンPa〜Pdとの間には燃焼室33a〜33dが形成されている。また、シリンダヘッド33には、各燃焼室33a〜33dにそれぞれ分岐して連通する吸気ポート35a〜35dが形成されていると共に、各燃焼室33a〜33dにそれぞれ分岐して連通する排気ポート36a〜36dが形成されている。37a〜37dは吸気弁、38a〜38dは排気弁である。
【0036】
そして、上述のインテークマニホールド62の分岐管62a〜62dはエンジン30の吸気ポート35a〜35dにそれぞれ接続されている。39は排気ポート36a〜36dに接続された排気マニホールドである。また、上述の燃料噴射装置(燃料噴射ノズル)31a〜31dは、各吸気ポート35a〜35dに燃料を噴射可能にシリンダヘッド33に取り付けられている。尚、燃料噴射装置(燃料噴射ノズル)31a〜31dは、インテークマニホールド62の分岐管62a〜62dに取り付けることもできる。また、ディーゼルエンジンの場合には、燃焼室に燃料を噴射するようにする。
<制御回路>
上述のエアフローセンサー20には周知の構造が採用されている。また、バルブ操作検出手段としてのマイクロスイッチ80は、アクセルペダル50を所定量以上踏み込んで、スロットルバルブ60の開度が所定値以上になったときに、アクセルペダル50によりONさせられる様になっている。例えば、スロットルバルブ60の開度がアイドリング時の状態のとき、又は、スロットルバルブ60の開度がアイドリング時より僅かに開いている状態のときのアクセルペダル50の位置では、マイクロスイッチ80はOFF状態となる様に設定されている。
【0037】
このマイクロスイッチ80をONさせる構造としては、例えば、アクセルペダル50と一体のアクセルレバー(図示せず)の基部に筒部を設け、この筒部を支持軸を介して自動車の車体に回動自在に保持させ、この筒部にカム部を設けて、このカム部でマイクロスイッチ80をONさせるようにしてもよい。このカム部は、アクセルペダル50が所定量以上踏み込まれている間は、マイクロスイッチ80をONし続けるるようにしても良い。また、マイクロスイッチ80をONさせる構造としては、アクセルペダル50にワイヤ等で連動するカム部材を設け、アクセルペダル50が所定量以上踏み込まれている間は、カム部材がマイクロスイッチ80をONし続けるようにしても良い。
【0038】
エアフローセンサー20からの出力信号及びマイクロスイッチ80のON信号(検出信号)は、図2,図7に示したようにモータ制御回路90に入力される。このモータ制御回路90は、エアフローセンサー20からの出力信号をマイコンコントローラ70に入力する。また、このモータ制御回路90は、マイクロスイッチ80がONしたときに駆動モータ110を作動させて、エアフローセンサー20からの出力信号に基づいて駆動モータ110の回転を増減制御する様になっている。さらに、マイコンコントローラ70は、エアフローセンサー20からの出力信号に基づいて燃料噴射装置31a〜31dから吸気ポート吸気ポート35a〜35dに噴射される燃料の量を増減制御する様になっている。
【0039】
尚、上述のエアフィルター10のエア吸込口11aからエンジン30の吸気ポート36a〜36dまでの通路は、外気をエンジン30の燃焼室33a〜33dに吸い込むための吸気通路120を構成している。
<作用>
次に、この様な構成の自動車エンジンへの燃料供給装置の作用を主に図8に示したフローチャートに基づいて説明する。
<燃料噴射31a〜31dとターボ装置100の個別の作用>
自動車の図示しないイグニッションキーシリンダは、OFF位置、付属部品の電源をONするアクセサリ位置(ACC位置)、点火回路をONさせるイグニッション位置(IG位置)、スターターを作動させてエンジン30を作動させるスタート位置等を有する。この構成は周知の構成であるので、図示及び詳細な説明は省略してある。
(i).マイコンコントローラ70による燃料噴射制御
ステップS1
このイグニッションキーシリンダを操作して、ACC位置に移動させると、燃料噴射制御回路であるマイコンコントローラ70が初期化され、ステップS2に移行する。
ステップS2
本ステップでは、イグニッションキーシリンダを操作して、スタート位置に移動させ、スターターを作動させ、エンジン30を稼働操作することにより、エンジン30の燃焼室33a〜33dに発生する負圧が吸気通路120に作用して、この吸気負圧により大気中のエアが吸気通路120を介してエンジン30の吸気ポート35a〜35dに吸い込まれる。この際、マイコンコントローラ70は、燃料噴射装置31a〜31dから吸気ポート35a〜35dに燃料を噴射させて、吸気ポート35a〜35dの部分で混合気を生成させる。尚、エアフィルター10に吸い込まれた大気中のエアはフィルタ部材12を透過してエアフローセンサー20側に流れる。この際、エアに含まれる塵埃がフィルタ部材12により捕集され、フィルタ部材12を透過したエアは清浄される。
【0040】
また、生成された混合気は、エンジン30の燃焼室33a〜33dに吸い込まれて、図示しない点火プラグにより点火されて燃焼させられる。尚、燃焼後の排気ガスは、排気ポート36a〜36d,排気マニホールド39及び図示しない排気管を介して大気に排気される。この様にしてエンジン30が稼働させられる。この際、エアフローセンサー20は、吸気通路120に吸い込まれるエアの流量を計測して、エアの流量に応じた信号を測定信号として出力し、この測定信号を出力信号としてモータ制御回路90に入力する。また、この出力信号は、モータ制御回路90を介して燃料噴射制御回路であるマイコンコントローラ70に入力される。
【0041】
そして、エンジン30が稼働した後、イグニッションキーシリンダから操作力を解除すると、イグニッションキーシリンダがスタート位置からIG位置に戻って、ステップS3に移行する。
ステップS3
本ステップにおいて、マイコンコントローラ70は、イグニッションキーシリンダがIG位置に戻されると、燃料噴射装置31a〜31dから吸気ポート36a〜36dに噴射される燃料の量を、エアフローセンサー20から出力される出力信号に基づいて増減制御し、ステップS4に移行する。この際、吸気通路120に吸い込まれてエアフローセンサー20で計測されるエアの量が増減させられると、燃料噴射装置31a〜31dから吸気ポート36a〜36dに噴射される燃料の量が増減させられる。尚、この吸気通路120に吸い込まれるえあの量(吸込エア量)は、アクセルペダル50を踏み込み操作して、スロットルバルブ60を操作することにより、増減される。
ステップS4
本ステップでは、イグニッションキーシリンダの位置がイグニッション(IG)位置か否かが判断され、IG位置であればYESでステップS3に戻っループし、IG位置でなければNOで終了する。
(ii).モータ制御回路90によるターボ装置100の制御
ステップS10
イグニッションキーシリンダを操作して、ACC位置に移動させると、本ステップではモータ制御回路90がが初期化され、ステップS11に移行する。
ステップS11
本ステップでは、イグニッションキーシリンダを操作して、スタート位置に移動させ、スターターを作動させ、エンジン30を稼働操作することにより、エンジン30の燃焼室33a〜33dに発生する負圧が吸気通路120に作用して、この吸気負圧により大気中のエアが吸気通路120を介してエンジン30の吸気ポート35a〜35dに吸い込まれる。この際、マイコンコントローラ70は、上述したように、燃料噴射装置31a〜31dから吸気ポート35a〜35dに燃料を噴射させて、吸気ポート35a〜35dの部分で混合気を生成させる。尚、エアフィルター10に吸い込まれた大気中のエアはフィルタ部材12を透過してエアフローセンサー20側に流れる。この際、エアに含まれる塵埃がフィルタ部材12により捕集され、フィルタ部材12を透過したエアは清浄される。
【0042】
また、生成された混合気は、エンジン30の燃焼室33a〜33dに吸い込まれて、図示しない点火プラグにより点火されて燃焼させられる。尚、燃焼後の排気ガスは、排気ポート36a〜36d,排気マニホールド39及び図示しない排気管を介して大気に排気される。この様にしてエンジン30が稼働させられる。
この際、エアフローセンサー20は、吸気通路120に吸い込まれるエアの流量を計測して、エアの流量に応じた信号を測定信号として出力し、この測定信号を出力信号としてモータ制御回路90に入力させる。
【0043】
そして、エンジン30が稼働した後、イグニッションキーシリンダから操作力を解除すると、イグニッションキーシリンダがスタート位置からIG位置に戻って、ステップS12に移行する。
ステップS12
本ステップでは、アクセルペダル50が所定量以上踏み込まれたか否か、即ちアクセルペダル50が所定量以上踏み込まれてマイクロスイッチ80がONしたか否かが判断される。この判断において、マイクロスイッチ80がONしていなければNOでループし、ONしていればYE2でステップS13に移行する。尚スロットルバルブ60の開度がアイドリング時の状態のとき、又は、スロットルバルブ60の開度がアイドリング時より僅かに開いている状態のときのアクセルペダル50の位置では、マイクロスイッチ80はOFF状態となる様に設定されている。
ステップS13
本ステップでは、スロットルバルブ60の開度がアイドリング時の開度又はアイドリングより僅かに開いた角度以上になって、マイクロスイッチ80がONしているので、このON信号を受けているモータ制御回路90によりターボ装置100の駆動モータ110が作動制御させられ、出力軸110aが回転させられる。この駆動モータ110の出力軸110aの回転はタイミングギヤ111,タイミングベルト112を介して軸流ターボファン107に伝達されて、軸流ターボファン107が回転駆動される。これにより軸流ターボファン107は、筒部102a側のエアを圧縮して筒部101a側に吐出する様になっている。
【0044】
この際、筒部102a側のエアは整流板104の作用により螺旋方向に流れてターボ羽根108で圧縮され吐出され、この吐出されたエアは整流板103の作用により螺旋方向(整流板104による螺旋方向の流れと同じ方向)に流れて図5(a)の矢印Aに示したように渦流となり、エアの逆流を防止する。
【0045】
一方、モータ制御回路90は、エアフローセンサー20からの出力信号に基づいて駆動モータ110を作動制御して、吸気通路120に吸い込まれるエアの増減に応じて駆動モータ110の回転を増減制御し、ステップS14に移行する。これにより、軸流ターボファン107の回転が増減されて、軸流ターボファン107により圧縮して筒部102a側に吐出されるエアの量が増減させられる。
【0046】
この様なターボ装置100によるエアの増減量は、ターボ装置100が設けられていない状態で、吸気負圧のみによりエンジン30に吸い込まれるエアの流量よりも十分に多い状態に設定されている。そして、このターボ装置100によって増減されるエアは、インテークマニホールド62を介して吸気ポート35a〜35dに供給されて、燃料噴射装置31a〜31dからエンジン30に供給される燃料と混合され、燃料を完全燃焼するに必要な混合比の混合気を生成する。この際、ターボ装置100によって供給されるエアは渦流となっているので、このエアの渦流に噴射される燃料は十分に攪拌されてエアと均一に混合される。これにより、混合気はより完全に燃焼できることになる。
【0047】
上述の様に、アイドリング時にはターボ装置100が作動しないので、エネルギーの無駄な消費が無い。また、アイドリング時のエンジン30の回転も高く設定する必要がないので、アイドリング時に無駄な燃料を消費しない。更に、アイドリング時以外は、燃料噴射装置31a〜31dからエンジン30に供給される燃料が完全燃焼できる量のエアを十分に確保できるので、混合気の燃焼時に有害ガスが発生するのを未然に防止できることになる。
ステップS14
本ステップでは、イグニッションキーシリンダの位置がイグニッション(IG)位置か否かが判断され、IG位置であればYESでステップS12に戻っループし、IG位置でなければNOで終了する。
(2).エア供給量制御及び燃料噴射制御の総合的説明
上述したエア供給量制御及び燃料噴射制御動作を図9に基づいて総合的に説明する。
【0048】
イグニッションキーシリンダを操作して、ACC位置に移動させると、マイコンコントローラ70及びモータ制御回路90がS110で初期化される。そして、このS110で、イグニッションキーシリンダをスタート位置に移動させると、燃料噴射装置31a〜31dから吸気ポート35a〜35dに燃料が噴射される一方、エンジン30がスターターにより稼働されて、S111及びS115に移行する。
【0049】
S116では、エンジン30の燃焼室33a〜33dに発生する負圧が吸気通路120に作用して、この吸気負圧により大気中のエアが吸気通路120を介してエンジン30の燃焼室36a〜37aに吸い込まれる。この際、エアに含まれる塵埃がS115でエアフィルター10により捕集されて、清浄されたエアがエアフローセンサー20を流れ、S116でエアフローセンサー116が作動する。このエアフローセンサー116は吸い込まれるエアの量を検出して出力する。そして、このエアフローセンサー116の出力信号は、モータ制御回路90に入力されると共に、モータ制御回路90を介してマイコンコントローラ70に入力される。
【0050】
S111において、アクセルペダル50が踏み込まれていない場合にはループし、アクセルペダル50が踏み込まれると、S112及びS113に移行する。そして、アクセルペダル50が所定量以上踏み込まれると、マイクロスイッチ80がS112でONしてS114に移行する。
【0051】
また、S113ではアクセルペダル50の踏み込み量に応じてスロットルバルブ60の開度が増減させられ、S119に移行する。
【0052】
S114では、マイコンコントローラ70がマイクロスイッチ80からのON信号が入力されたかどうかを判断する。そして、マイクロスイッチ80がONしておらずNOの場合はステップS112に移行し、マイクロスイッチ80がONしてYESの場合にはS117に移行する。
【0053】
S117では、モータ制御回路90がターボ装置100の駆動モータ110を作動させて、S119に移行する。この際、吸気通路120に吸い込まれるエアの吸込量がエアフローセンサー20で検出(計測)され、このエアフローセンサー20からエア吸込量に応じた信号が出力される。この出力信号はモータ制御回路90に入力される。このモータ制御回路90は、エアフローセンサー20から入力される信号に基づいて、エアの吸込量の増減に応じて駆動モータ110の回転を増減制御する。
【0054】
この駆動モータ110の出力軸110aの回転はタイミングギヤ111,タイミングベルト112を介して軸流ターボファン107に伝達されて、軸流ターボファン107が回転駆動される。これにより軸流ターボファン107は、筒部102a側のエアを圧縮して筒部101a側に吐出する様になっている。
【0055】
この際、筒部102a側のエアは整流板104の作用により螺旋方向に流れてターボ羽根108で圧縮吐出され、この吐出されたエアは整流板103の作用により螺旋方向(整流板104による螺旋方向の流れと同じ方向)に流れて図5(a)の矢印Aで示したように渦流となり、エアの逆流を防止する。これにより、軸流ターボファン107の下流のエアホース41内には渦流による圧力が生じ、この圧力はエアの吸込量の増減に応じて増減させられる。
【0056】
S118では、モータ制御回路90は、エアフローセンサー20から入力される信号をマイコンコントローラ70に入力する。このマイコンコントローラ70は、燃料噴射装置31a〜31dから吸気ポート35a〜35dに燃料が噴射される。この燃料噴射量は、吸気通路120に吸い込まれるエアの吸込量の増減に応じて(比例して)増減させられ、S119に移行する。
【0057】
S119では、燃料噴射装置31a〜31dから吸気ポート35a〜35dに噴射される燃料と、吸気通路120を介して吸気ポート35a〜35dに吸い込まれるエアとが混合されて、燃料とエアの混合気が生成される。この混合気は、エンジン30の燃焼室33a〜33dに吸い込まれた後、図示しない点火プラグで点火されて燃焼する。この燃焼後の排気ガスは、排気ポート36a〜36d、排気マニホールド39等を介して大気中に排気される。
(3)第2実施例
以上説明した実施例では、エアフローセンサー20の検出信号を基に、エンジン30の吸気負圧で吸気通路120に吸い込まれるエア吸込量の増減に応じて、駆動モータ110の回転数をモータ制御回路90で増減駆動制御するようにしたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、エンジン作動時のアイドリング時からアクセルペダル50を踏み込んで、マイクロスイッチ80がONしている間は、モータ制御回路90がマイクロスイッチ80からの信号を受けて駆動モータ110を一定回転数で回転制御する様にしてもよい。即ち、エンジン30のアイドリング時以外は、アクセルペダル50の踏み込み量に拘わらず、即ちスロットルバルブ60の開度の増大に拘わらず、駆動モータ110を一定回転数(例えば9000rpm)にするようにしてもよい。
【0058】
この場合、スロットルバルブ60が全開させられたときにエンジン30に吸い込まれるエアの流量を最大吸込流量とすると、駆動モータ110の作動により軸流ターボファン107が作動したときに、このターボファン107でエンジン側に供給されるエアの量が常に最大吸込流量以上になるように設定しておくことにより、常にスロットルバルブ60にエアを十分に供給して、スロットルバルブ60からエンジン30に供給されるエアの量を燃料の燃焼に必要な十分な量だけ確保できるようにすることができる。
【0059】
また、この際、燃料供給装置31a〜31dによる燃料噴射量は、アクセルペダル50の踏み込み量の増減、又はスロットルバルブ60の開度の増減に応じて増減制御させるようにすると良い。このスロットルバルブ60の開度の増減量の検出は、図13に示したようにスロットルバルブ60と同軸にポテンショメータ131を開度センサ(バルブ操作検出手段)として設け、このポテンショメータ131で行っても良い。また、アクセルペダル50の踏み込み量の増減の検出は、アクセルペダル50に連動する可変抵抗を開度センサ(バルブ操作検出手段)として設けて、この可変抵抗で行ってもよい。
【0060】
本実施例でも、アイドリング時にはターボ装置100が作動しないので、エネルギーの無駄な消費が無い。また、アイドリング時のエンジン30の回転も高く設定する必要がないので、アイドリング時に無駄な燃料を消費しない。更に、アイドリング時以外は、燃料噴射装置31a〜31dからエンジン30に供給される燃料が完全燃焼できる量のエアを十分に確保できるので、混合気の燃焼時に有害ガスが発生するのを未然に防止できることになる。
<第1評価例>
図10は、エンジン回転数が1500rpm、駆動モータ110の回転数が9000rpmで6000km走行した場合において、一酸化炭素,炭化水素,二酸化炭素,温度等その他の量の測定結果の平均値を示すグラフである。また、表1は、図10の測定結果の1500rpmにおけるデータを示したものである。
【0061】
尚、走行距離については、駆動モータ110の回転数を9000rpmとすると共に、エンジン回転数を1500rpmにして走行した場合において、燃料1リットルで走行できる距離を示したものである。尚、本評価例では、エンジンの排気量は省略して示している、しかし、本評価例は、同じエンジンが用いられた従来の自動車において、本発明の装置を適用する前のデータと、本発明の装置を適用した場合についてのデータを示したものである。
【0062】
【表1】
上記の表1と図10を参照すれば本発明は大気環境や人体に有害な一酸化炭素と炭化水素の比率が従来のものより顕著に減少していることが分かる。
【0063】
また、燃料の量及びエンジン回転数が同じ条件の下で走行距離を比較した場合に、本願発明が従来のものより走行距離が延びている点で優れているので、エンジン燃焼効率は従来のものより優秀である事が分かる。
<第2評価例>
更に、通常の燃料供給装置を用いた従来の1500ccのエンジンで回転数を1600rpmにした場合の走行距離は1リットル当たり12kmであった。これに対して、本発明の燃料供給装置を用いた1500ccのエンジンで回転数を1600rpm、駆動モータ110の回転数を9000rpmにした場合には、走行距離が1リットル当たり18kmとなった。この例からも分かるように、1500ccのエンジンで回転数を1600rpmにした場合、1リットル当たりの走行距離は本発明のものが従来のものよりも6km長く、燃費が従来のものよりも優れていることが分かる。
(4)第3実施例
尚、以上説明した実施例では、スロットルバルブ60の開度を検出するセンサとしてマイクロスイッチ80を用いた例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図11に示したようにインテークマニホールド62の吸気負圧を検出する負圧センサ130を開度センサ(バルブ操作検出手段)として設けて、スロットルバルブ60の開度が所定以上になったときのインテークマニホールド62内の吸気負圧を負圧センサ130で検出し、このときの負圧センサ130からの検出信号をモータ制御回路90に入力して、上述した実施例と同様に駆動モータ110を作動させるようにしてもよい。
【0064】
図12は、負圧センサ130の原理を示したものである。図12において、負圧センサ130は、本体ケース140,141と、本体ケース140,141間に間周縁部を保持させたダイアフラム142を有する。このダイアフラム142は本体ケース140,141間に形成される空間を負圧室143と大気室144に区画している。
【0065】
また、負圧センサ130は、本体ケース140の端壁中央に設けられた軸受筒部145と、軸受筒部145の軸線と同心に本体ケース140内に設けられた検出コイル146と、一端部147aがダイアフラム142の中央に保持され且つ他端部147bが軸受筒部145内に軸線方向に移動可能に保持されたロッド147と、ロッド147に一体に設けられ且つ検出コイル145内に配設された鉄心148を有する。この負圧室143は、端壁に設けた連通孔141aを介してインテークマニホールド62に連通させられる。
【0066】
また、本体ケース141の端壁中央には軸受筒部150が設けられ、軸受筒部150内には調整ネジ151が進退調整可能に螺着されている。この調整ネジ151の端部には負圧室143内に位置するバネ受け152が保持され、このバネ受け152とダイアフラム142との間には圧縮コイルスプリング153が介装されている。このダイアフラム142を図12中左方に付勢する付勢力は、調整ネジ151を左右に移動調整することで行うことができる。154は、軸受筒部150の端部に着脱可能に取り付けられたシールキャップである。
【0067】
従って、負圧室143内にインテークマニホールド62の吸気負圧が作用すると、この吸気負圧によりダイアフラム142はコイルスプリング153のバネ力に抗して負圧室143側に変位させられ、ロッド147及び鉄心148が負圧室143側に移動変位させられ、負圧室143内の吸気負圧とコイルスプリング153のバネ力が均衡した位置で移動が停止する。また、この鉄心148の移動に伴って検出コイル146から出力される検出信号は変化するので、この検出信号の変化がインテークマニホールド62内の吸気負圧に対応して変化することになる。
【0068】
また、ダイアフラム142を図12中左方に付勢する付勢力は、調整ネジ151を左右に移動調整することで行うことができるので、検出コイル148による吸気負圧の検出信号と吸気負圧との対応関係の調整を行うことができ、この調整により駆動モータ110を作動開始させるタイミングを調整することができる。
【0069】
この様に、インテークマニホールド62の吸気負圧の増減を直接検出して、この検出信号により駆動モータ110の回転の増減を直接制御し、ターボファン107によるエアの供給量を増減制御するようにしているので、ターボファン107によるエアのエンジン30への供給量を正確に制御できる。この場合、軸流ターボファン107によるエンジン30へのエアの供給量を、エンジン30の作動に伴う吸気負圧によりエンジン30に吸い込まれるエアの吸込量よりも多くすることができる。この場合のエアの供給制御は、燃料噴射装置31a〜31dにより噴射される燃料が完全燃焼するに必要な量に容易に設定することができる。
【0070】
本実施例でも、アイドリング時にはターボ装置100が作動しないので、エネルギーの無駄な消費が無い。また、アイドリング時のエンジン30の回転も高く設定する必要がないので、アイドリング時に無駄な燃料を消費しない。更に、アイドリング時以外は、燃料噴射装置31a〜31dからエンジン30に供給される燃料が完全燃焼できる量のエアを十分に確保できるので、混合気の燃焼時に有害ガスが発生するのを未然に防止できることになる。
(5)第4実施例
更に、上述したように、スロットルバルブ60と同軸にポテンショメータ131を開度センサとして設けて、スロットルバルブ60の開度が所定以上になったのをポテンショメータ131で検出し、このときのポテンショメータ131からの検出信号をモータ制御回路90に入力して、第1実施例と同様に駆動モータ110を作動させるようにしてもよい。また、アクセルペダル50の踏み込み量を可変抵抗を用いた検出器で検出して、この検出信号をモータ制御回路90に入力して、上述した実施例と同様に駆動モータ110を作動させるようにしてもよい。これらの場合には、アクセルペダル50の踏み込み量の増減、即ちスロットルバルブ60の開度の増減に応じて駆動モータ110の回転が増減させられるように、駆動モータ110がモータ制御回路90により作動制御させられることになる。
【0071】
この様に、アクセルペダル50の踏み込み量の増減又はスロットルバルブ60の回動の増減を直接検出して、この検出信号により駆動モータ110の回転の増減を直接制御し、ターボファン107によるエアの供給量を増減制御するようにしているので、ターボファン107によるエアのエンジン30への供給量を正確に制御できる。この場合、軸流ターボファン107によるエンジン30へのエアの供給量を、エンジン30の作動に伴う吸気負圧によりエンジン30に吸い込まれるエアの吸込量よりも多くすることができる。また、エアの供給制御は、燃料噴射装置31a〜31dにより噴射される燃料が完全燃焼するに必要な量に容易に設定することができる。
【0072】
本実施例でも、アイドリング時にはターボ装置100が作動しないので、エネルギーの無駄な消費が無い。また、アイドリング時のエンジン30の回転も高く設定する必要がないので、アイドリング時に無駄な燃料を消費しない。更に、アイドリング時以外は、燃料噴射装置31a〜31dからエンジン30に供給される燃料が完全燃焼できる量のエアを十分に確保できるので、混合気の燃焼時に有害ガスが発生するのを未然に防止できることになる。
【0073】
尚、従来のターボファンでは、エンジンの排気流により回転させられる排気側ファンを排気通路に設け、この排気側ファンに連動して回転する吸気側ファンを吸気通路に設けて、この吸気側ファンでエアをエンジンの回転の増減に応じてエンジンに供給する様にしたものが一般的である。しかし、この構成では、吸気側ファンによるエアのエンジンへの供給量は排気流の増減量に影響されることになるので、エンジンへのエアの供給量をアクセルペダルの踏み込み量やスロットルバルブの開度の増減に応じて最適且つ迅速に追従制御することは困難である。即ち、吸気側ファンは、アクセルペダル50の踏み込み操作に遅れて回転が変化することになる。
【0074】
しかし、第3実施例によればインテークマニホールド62の吸気負圧の増減を直接検出して、又、第4実施例によればアクセルペダル50の踏み込み量の増減又はスロットルバルブ60の回動の増減を直接検出して、これらの検出信号により駆動モータ110の回転の増減を直接制御し、ターボファン107によるエアの供給量を増減制御するようにしているので、エンジンへのエアの供給量をアクセルペダルの踏み込み量やスロットルバルブの開度の増減に応じて最適且つ迅速に制御することができる。即ち、アクセルペダルの踏み込み操作に対し高い追従性でエアの供給制御を行うことができるので、燃料が完全燃焼に必要な量のエアを常に迅速に供給できる。
【0075】
また、第4実施例によれば、駆動モータ110の回転数は、エンジン30の回転出力や排気ガスの流量等に直接影響されず、アクセルペダル50の踏み込みに直接連動して増減制御されるので、アクセルペダル50の踏み込み操作に対する追従性がよい。
【0076】
【発明の効果】
以上説明した請求項1〜3の発明は、自動車の加速及び低速時のエンジンへの吸込空気量に合った量の燃料を噴射することにより、完全燃焼可能な混合気を生成して、燃料の節減とエンジンの効率を高め、大気環境と人体に有害な排気ガスを浄化できる。
【0077】
しかも、アイドリング時にはターボ手段が作動しないので、エネルギーの無駄な消費が無い。また、アイドリング時のエンジンの回転も高く設定する必要がないので、アイドリング時に無駄な燃料を消費しない。更に、アイドリング時以外は、燃料噴射装置からエンジンに供給される燃料が完全燃焼できる量のエアを十分に確保できるので、混合気の燃焼時に有害ガスが発生するのを未然に防止できることになる。この結果、エンジンに吸入空気量を増加させる事で高出力、低燃費、低公害を実現する効果があり、エンジン騒音を減少することで自動車を運転する運転者が快適な雰囲気で運転できる効果を有する。
【0078】
更に、この構成によれば、モータ駆動式のターボ手段を従来の自動車に単に組み付けるのみで本発明を構成できるので、本発明の装置を従来の自動車に簡易に組み付けることができる。その上、モータ駆動式のターボ装置をエア通路途中に介装することで、エンジンからの逆流する空気の流れを防止し、これによってエンジンの燃焼効率を増大させ、燃費の向上を図ることができる。
【0087】
また、請求項4の発明は、前記軸流ターボファンのターボ羽根及び前記整流板は、渦流を生成しながら空気の圧力を増加させ且つエンジンからのエアの逆流を防止するために、翼の角度が15°から30°に設定されている構成としたので、エンジンに供給されるエアに燃料を噴射が噴射されたときに、燃料とエアとの攪拌混合を効果的に行う渦流を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の自動車に使用されている空気供給と混合燃焼過程の概略図である。
【図2】本発明にかかる自動車エンジンへの燃料供給装置を説明するための概略説明図である。
【図3】図2に示した燃料供給装置のエア吸気通路を示す断面図である。
【図4】(a)は図2のエンジンの概略説明図、(b)は(a)の一部を破断して示したエンジンの縦部分断面図である
【図5】(a)は図2,図3に示したターボ装置の斜視図、(b)は図6に示した固定板及びターボ羽根の角度を示す展開説明図である。
【図6】図2,図3に示したターボ装置の分解斜視図である。
【図7】図2に示した燃料供給装置の制御回路部分を取り出して示したブロック図である。
【図8】(A)はマイコンコントローラによる燃料噴射制御のフローチャート、
(B)はモータ制御回路によるターボ装置制御のフローチャートである。
【図9】本発明の空気供給と混合燃焼過程を説明するための説明図である。
【図10】(A)〜(E)は従来と本発明によって実験した測定データを比較分析して説明したグラフである。
【図11】(a)はこの発明に係る燃料供給装置の他の例を示す要部説明図、(b)は(a)の構成を有する燃料供給装置の制御回路図である。
【図12】負圧センサの一例を示す断面図である。
【図13】(a)はこの発明に係る燃料供給装置の更に他の例を示す要部説明図、(b)は(a)の構成を有する燃料供給装置の制御回路図である。
【符号の説明】
20・・・エアフローセンサー
30・・・エンジン
31a〜31d・・・燃料噴射装置
50・・・アクセルペダル
60・・・スロットルバルブ
80・・・マイクロスイッチ(バルブ操作検出手段)
90・・・モータ制御回路(モータ制御手段)
107・・・軸流ターボファン(ターボ手段)
108・・・ターボ羽根(回転翼)
100・・・ターボ装置
110・・・駆動モータ
120・・・吸気通路
Claims (4)
- エアである大気を吸い込んでエンジンの吸気側に案内させる吸気通路と、
前記吸気通路に吸い込まれるエアの量を検出するエア流量検出手段と、
駆動モータにより駆動される軸流ターボファンにより前記吸気通路に吸引されたエアを圧縮して前記エンジンに供給するターボ装置と、
前記吸気通路途中に配設されたスロットルバルブと、前記スロットルバルブを介して前記エンジンに供給されるエアに燃料を噴射する燃料噴射装置と、
前記エア流量検出手段からの出力信号に基づいて前記燃料噴射装置から噴射される燃料の量を前記吸気通路に吸い込まれるエアの流量の増減に応じ増減制御する燃料噴射制御手段を備え、
開度が所定値以上のときの前記スロットルバルブの操作を検出して検出信号を出力するバルブ操作検出手段が設けられ、
前記バルブ操作検出手段からの検出信号を受けて前記駆動モータを駆動制御するモータ制御手段が設けられている自動車のエンジンへの燃料供給装置であって、
前記ターボ装置は放射方向に延びて前記軸流ターボファンで送風する空気に螺旋方向の渦流を形成させる整流板を有することを特徴とする自動車のエンジンへの燃料供給装置。 - 前記軸流ターボファンは放射方向に延び且つ板面が前記軸流ターボファンの軸線に対して傾斜する複数のターボ羽根を有し、前記整流板は前記ターボ羽根と同方向に傾斜することを特徴とする請求項1に記載の自動車のエンジンへの燃料供給装置。
- 前記整流板は、空気を螺旋方向且つ前記ターボ羽根に向けて流す第1の整流板と、前記ターボ羽根で圧縮吐出される空気を螺旋方向に流して渦流とする第2の整流板であることを特徴とする請求項2に記載の自動車のエンジンへの燃料供給装置。
- 前記軸流ターボファンのターボ羽根及び前記整流板は、渦流を生成しながら空気の圧力を増加させ且つエンジンからのエアの逆流を防止するために、翼の角度が15°から30°に設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の自動車のエンジンへの燃料供給装置。
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