JP4069015B2 - 植栽基盤及び植栽基盤を用いた緑化方法 - Google Patents

植栽基盤及び植栽基盤を用いた緑化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物や道路の防音壁等の立体型構造物の壁面や屋根等を緑化するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市建築物の外壁・屋上・屋根等を緑化し、その美観の向上を図るとともに、これらの緑化対象面への日光の直射を低減させて温度上昇を抑制することによって、省エネルギー化の促進や、ヒートアイランド現象の抑制が図られている。さらに、屋上・ベランダ・バルコニー等は、庭を持つことが難しくなった昨今では、ガーデニングの場として緑化されているものを散見することができる。
このような建築物の緑化に際して、栽培用土壌に植物を植栽したパネル材を、屋上や屋根等に敷設する緑化方法や、外壁にネットや金網等から成る支柱を備え付けて蔓状植物を該支柱に這わせた状態に植栽する緑化方法が採用されている。
【0003】
また、道路においては、従来の擁壁だけでなく、都市内の高速道路等に設けられている防音壁においても、その壁面に植物を植栽して緑化を図ることによって、美観の向上とともに、植物の作用による二酸化炭素・窒素酸化物・硫黄酸化物等の固定浄化の促進が図られている。
【0004】
このような建築物や防音壁等の構造物の、壁面・屋根・屋上等の緑化される面を『緑化対象面』とし、また、この緑化対象面の緑化のために植栽される植物を『緑化植物』とする。
【0005】
前記緑化対象面に植栽される緑化植物の種類を、蔓状植物に限定されることなく自由に選択することができるようにするためには、急な勾配を有する壁面において、いかに植物を植栽し、また、支持させることができるかが、課題となる。
また、緑化対象面に植栽される緑化植物の定着や、育成及び繁殖は、自然の成り行きに任せることになるが、緑化対象面の勾配による採光等の環境の違いにより、勾配の上下方向で植物の生育にばらつきが生じることがある。
【0006】
そこで、例えば、特許文献1では、培地となる栽培用ブロックに緑化植物の苗を植栽して緑化対象面を緑化する緑化方法が提案されている。
また、特許文献2に記載の技術では、多孔質性材料を用いて保水性を有するように構成された板状材に、予め緑化植物を植栽しある程度まで生育させたものを、緑化対象面に取り付ける緑化方法が提案されている。
さらに、特許文献3に記載の技術では、予め緑化植物を植栽しある程度まで生育させた板状材と、該板状材のためのケースとで構成される壁面緑化ユニットを壁面に対して並べて取り付ける緑化方法が提案されている。
前記特許文献2や特許文献3に示すような、予め緑化植物を植栽しある程度まで生育させた板状材を緑化対象面に取り付ける緑化方法においては、緑化対象面を緑化した時点で既に植物が生育しているため早期に良好な美観を得ることができ、さらに、部分的な生育不良が生じた場合には、簡易にその部分を取り替えてメンテナンスを行うことができるという利点がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2003−88239号公報
【特許文献2】
特開2002−305962号公報
【特許文献3】
特開2002−335765号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来文献において示されている緑化植物を植栽する板状材は、植物を生育させることができるように、保水性、排水性等の機能が備えられるとともに、勾配を有する壁面に張設しても落下等することのないように、植物の保持する機能が備えられている。この板状材に、緑化植物の苗を植え付け、適当な大きさに生長するまで平地にて栽培したうえで、緑化対象面に配設することになる。
前記板状材に植え付ける緑化植物はセル苗やポット苗、鉢物苗等の状態であり、その苗をパネル材に移植させるためには、手間が掛かるという不具合があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0010】
即ち、請求項1においては、緑化対象面に配設することによって緑化するための緑化植物植栽基盤であって、該植栽基盤を、セル成型育苗トレイに合わせた大きさの外枠と、セル成型育苗トレイと同配列の緑化植物を植栽するためのセルとを、一体的に形成して構成したものである。
【0011】
請求項2においては、緑化対象面に配設することによって緑化するための緑化植物植栽基盤であって、該植栽基盤を、セル成型育苗トレイに合わせた大きさのマット状に構成し、該植栽基盤にセル成型育苗トレイのセル位置に合わせた凹部を構成したものである。
【0012】
請求項3においては、前記植栽基盤を、緑化対象面に固定された取付部材と、該取付部材と締結可能な固定部材との間に介挿して緑化対象面に固定可能としたものである。
【0013】
請求項4においては、緑化植物植栽基盤を緑化対象面に配設することによって緑化対象面を緑化する緑化方法であって、前記植栽基盤に播種機を用いて緑化植物の種子を播種し、緑化植物が適当な大きさに生長するまで栽培したのち緑化対象面の存在する現場まで搬送し、緑化対象面に植栽基盤を配設したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は植栽基盤としての植栽シートの側面図、図2は植栽基盤としての植栽シートの平面図、図3は植栽基盤としての植栽シートの一部を示す下方斜視図である。図4は育苗箱に嵌入した植栽シートを示す側面図、図5は播種機での播種の様子を示す図である。
図6は屋上に敷設した植栽基盤の様子を示す図、図7はプランタに移植した植栽基盤の様子を示す図、図8は壁面に張設した植栽基盤の様子を示す正面図、図9は壁面に張設した植栽基盤の様子を示す側面図である。
図10は植栽基盤としての植栽マットの側面図、図11は植栽基盤としての植栽マットの一部を示す上方斜視図、図12は壁面に張設した植栽基盤の様子を示す正面図、図13は壁面に張設した植栽基盤の様子を示す平面図である。
【0015】
本発明は、緑化植物Pを植栽した、或いは、緑化植物Pを植栽するための板状材である緑化植物植栽基盤(以後『植栽基盤F』とする)を、緑化対象面に配設し、緑化の対象である構造物を緑化する、緑化方法及びこの緑化方法に用いる緑化植物植栽基盤に関するものである。
【0016】
前記植栽基盤Fとして、緑化植物Pの種子を発芽させ生長させるためのシート材(植栽シート10)或いはマット材(植栽マット20)を利用する。この植栽基盤Fは、従来、稲・野菜・果樹等のセル成型苗を生育するために利用されるセル成型育苗トレイの標準規格に準じた形状のものである。これにより、既存の播種機や移植機等の農業機械や農業設備等を利用した、植栽基盤Fにおける緑化植物の栽培を可能としている。
【0017】
緑化植物Pの種子が植え付けられて、該緑化植物Pが適度な大きさとなるまで養生された植栽基盤Fは、構造物の屋根や屋上や壁面等の緑化対象面の存在する構造物まで搬送され、緑化対象面に配設される。
【0018】
ここで、前記緑化方法において、植栽基盤Fとして植栽シート10を採用した第一実施例と、植栽基盤Fとして植栽パネル20(植栽マット20)を採用した第二実施例とについて説明する。
【0019】
[第一実施例]
図1乃至図3に示す如く、第一実施例では、緑化植物Pを植栽する植栽基盤Fとして植栽シート10を利用する。植栽シート10は、野菜や果樹等の「セル成型苗」を生育するために利用されるセル成型育苗トレイの標準規格に準じた形状としている。
【0020】
近年では、セル成型育苗トレイは、野菜の規格化した苗を作り、全自動移植機による能率的な移植作業を行うために、セル成型育苗トレイが農林水産省により標準規格化され、この標準規格に応じたセル成型育苗トレイが製造されている。セル成型育苗トレイは同形状のセルを集合して配置したトレイである。
標準規格により定められたセル成型育苗トレイは、育苗する野菜の種類や機械移植に対応するセルの形状や容積を備え、外形の大きさは、育苗面積や運搬を考慮したものになっている。下記、[表1]にセル成型育苗トレイの標準規格を示す。
【0021】
【表1】
Figure 0004069015
【0022】
上記の如く、外形が約30cm×約60cmであって、一枚のセル成型育苗トレイに形成されるセル数を違えて、三種のセル成型育苗トレイが標準規格化されている。
なお、セル成型育苗トレイは、標準規格以外にも、育苗する植物の種類に応じたものが考案され、販売されているが、いずれもその短尺方向長さは約30cmとされ、播種機や全自動移植機等の農業機械において使用することができるものとしている。
【0023】
前記植栽シート10は、セル成型育苗トレイの外形に相当する大きさのシート11に、該シート11より下方へ突出するように規則的に配置された複数のセル12・12・・・を、一体的に形成したものである。
シート11の大きさは、標準規格のセル成型育苗トレイの外枠の大きさに準じたものとし、例えば、(長尺方向L=約60cm)×(短尺方向W=約30cm)の矩形状としている。また、植栽シート10に形成するセル12・12・・・の配列は、標準規格のセル成型育苗トレイのセルの配列に準じたものとし、例えば、8列×10行、10列×20行、12列×24行のいずれかとしている。また、植栽シート10に形成するセル12・12・・・の大きさは、標準規格のセル成型育苗トレイのセルの大きさや形状に準じたものとしている。なお、セル成型育苗トレイのセルは凹状に窪みを有し全体が略同じ厚みに構成しているが、本実施例の植栽シート10のセル12は中実であり、用土等を入れる必要はない構成としている。
但し、植栽シート10に形成するセル12・12・・・の大きさは、標準規格のセル成型育苗トレイに限定するものではなく、該植栽シート10に植栽される緑化植物Pに応じて多少の変更を加えることができる。
【0024】
植栽シート10は不織布より成り、その形状を保持することができる程度であって、且つ、植栽シート10において生育する緑化植物Pの根の生長を妨げることのない程度に、繊維の絡み合いによって固めたものである。但し、植栽シート10の補強のために、シート11の周縁部を固化剤により固めたり、シート11に金網等の補強材を組み込んだりすることができる。
【0025】
このように、植栽シート10を一つの単位として取り扱うことができるようにしている。
そして、植栽シート10は、土壌ではなく不織布で構成されているため、土壌を利用する時と比較して、軽く、その取り扱いが容易であるとともに、勾配を有する緑化対象面に配設する際にも、該緑化対象面に与える荷重を少なくすることができる。
【0026】
また、植栽シート10は可燃性の繊維から成ることが好ましい。これは、植栽シート10に植栽した緑化植物Pが枯れたときに、植栽シート10ごと消却することができるようにするためである。さらに、植栽シート10は生分解性の繊維から成ることが好ましい。これは、植栽シート10に植栽した緑化植物Pが枯れたときに、土壌に帰すことができるようにするためである。
なお、植栽シート10を構成する材料は、不織布に限定されず、植栽シート10の形状を保持することができ、植物を植栽することの可能な材料であればよい。例えば、木の繊維を絡み合わせたものや、固めたもの等を採用することができる。また、植栽シート10は後述するように一辺を緑化対象面19に吊り下げる場合があるので、緑化植物Pが成長したときに自重で引きちぎられない材質で構成する。
【0027】
そして、植栽シート10に形成した各セル12に、緑化植物Pの生長に必要な養分等が備えられた培養土層13と、緑化植物Pの生長に必要な水分を保持するための水分保持層14とを、植栽シート10より溶出することのないように保持している。この水分保持層14によって、水やり作業において与えた水分が保持される。植栽シート10において、緑化植物Pの根は、培養土層13や水分保持層14の存在する部分において、不織布の絡み合った繊維の間を縫って生長することになる。
なお、培養土層13と、水分保持層14とは、層状に構成することもできるが、これらを混合させた層を構成して各セル12に備えることもできる。
【0028】
上述の如く構成した植栽基盤Fとしての植栽シート10への、緑化植物Pの種子の植え付けは、野菜や果物等の種子をセル成型育苗トレイに播種するために使用される、既存の播種機30を用いて行う。図4に示す如く、播種機30は、コンベア31を備えた台32に搭載され、コンベア31によって連続的に搬送される植栽基盤Fに対して、播種を行う。
植栽基盤Fとしての植栽シート10は、播種機30に使用することのできるセル成型育苗トレイの形状と類似し、播種機30によって播種できる形状であるため、既存の播種機30を用いて播種を行うことができる。播種機30では、セル成型育苗トレイに形成されたセルの数に合わせた播種作業をすることができ、植栽シート10においても、該植栽シート10に形成されたセル12・12・・・の位置や数に応じた播種作業を行うように操作する。
但し、播種機30の形態は本実施例に限定されるものではなく、播種機30として、播種機や施肥機、施水機、土壌装填機等を連続的に配置した装置や、枠等より成る手動式の播種器を用いることができる。
【0029】
上述の如く、播種機30を用いて植栽シート10に緑化植物Pの種子を播種することができるため、複数の植栽シート10に対して連続して素早く種子を植えることができ、作業効率が高まり、特に、量産する場合に都合が良い。
なお、播種と同時に、前記培養土層13及び水分保持層14をセル12に装填するようにしたり、水や液体肥料等を施すようにしたりすることができる。
【0030】
続いて、前述の如く播種機30にて種子の植え付けを行った植栽シート10を、図5に示す如く、育苗箱35にて、適した大きさに成長するまで養生する。この場合も、植栽シート10を、稲等の育苗に利用されるセル成型育苗トレイと略同形状としているため、セル成型育苗トレイに対応した既存の育苗箱35を利用して、植栽シート10に植えられた緑化植物Pを栽培することができる。
また、育苗箱35を利用するのみならず、セル成型育苗トレイに対応した既存の育苗施設等を利用することができ、既存の設備や機器を利用して、効果的に緑化植物Pの栽培を行うことができる。
このように、セル成型育苗トレイに対応した形状の植栽シート10の利用により、緑化植物Pの栽培のシステム化を図ることが容易となる。
【0031】
そして、植栽シート10のセル12・12・・・にて、緑化植物Pを「セル苗式」で栽培するため、植栽シート10で生長する緑化植物Pの株間を均一にしやすい環境となる。よって、「セル苗式」で栽培した緑化植物Pは、品質が揃い易く、構造物の緑化に供される植栽基盤Fに植栽された緑化植物Pを、より美観に優れたものとすることができる。
また、「セル苗式」にて栽培することは、緑化植物Pの苗が、病気にかかりやすく、害虫にも弱い時期に、これらを防ぐ薬を一斉に施薬することができるため、都合が良い。
【0032】
上述の如く、植栽基盤Fとしての植栽シート10に植え付けられた緑化植物Pの種子が、適度な大きさとなるまで生長すれば、緑化の対象物となる構造物まで植栽基盤Fを搬送し、構造物の壁面や屋上、屋根等の緑化対象面の緑化のために供する。
【0033】
例えば、図6に示す如く、植栽基盤Fとしての植栽シート10を複数の連結し、構造物の屋上の所定範囲に敷設することによって、緑化を行うことができる。
また、図7に示す如く、植栽シート10をプランタ29の大きさに合わせて適当に切断し、プランタ29に移植して、ベランダや屋上等の緑化に供することもできる。このとき、植栽シート10を生分解性繊維より成るもので構成すれば、プランタ29に充填した土28と混合させることができ、都合が良い。
【0034】
そして、図8及び図9に示す如く、構造物の壁面等の勾配を有する緑化対象面19に植栽シート10の一辺を取り付けることのできるブラケット15を固設し、植栽基盤Fとしての植栽シート10を構造物の外壁等の勾配を有する緑化対象面19に張設して緑化を図ることができる。
【0035】
前記ブラケット15は、緑化対象面19に固設した取付部材となるステー16と、該ステー16に対してボルト等の止具18・18によって固定することのできる固定部材となる押圧プレート17とで成る。前記ステー16と、押圧プレート17との間に、植栽シート10のシート11部分の一辺を介挿し、押圧プレート17にて植栽シート10をステー16側に押圧した状態に、止具18・18で固定する。すなわち、ステー16と押圧プレート17にて植栽シート10を挟持して、緑化対象面19に植栽基盤Fを張設した状態に取り付ける。
【0036】
なお、ステー16や押圧プレート17に植栽シート10を係止可能な突起を形成し、より植栽シート10を強固に固定することもできる。
また、緑化対象面19に固設したステー16にはフックを突設し、押圧プレート17自体で植栽シート10の一辺を固定し、押圧プレート17に前記フックに係止するための係止孔または係止具を設けることで容易に着脱できるように構成することもできる。また、植栽シート10側の一辺にフックを設ける構成としてもよい。
【0037】
上述の如く植栽基盤Fを張設することで緑化対象面19を緑化することができ、従来のように緑化対象面19に固設した枠体に植栽基盤を保持させる構成のものと比較して、壁面緑化の導入コストを大幅に削減させることができる。
【0038】
また、ブラケット15によって植栽シート10を挟持するだけの簡易な設置方法であるため、容易に植栽シート10の交換を行うことができる。従って、緑化対象面19を緑化している一部範囲の緑化植物Pが何らかの原因によって枯れた等の不具合が生じた際には、その不具合のある植栽シート10のみを交換することができ、また、長期のうちに日照条件等による生育のばらつきが生じた際には、植栽シート10の配置を交換することによって、調整することができる。
さらに、植栽シート10を交換することによって緑化植物Pの種類を変更することが可能であり、例えば、季節毎に植栽シート10を交換して緑化植物Pを楽しむことができる。
このように、本実施例に係る緑化方法では、緑化のための導入コストを安価とすることができ、そして、緑化植物Pの維持管理に要する労力や経費を低減することができる。
【0039】
そして、上述の如く植栽シート10を利用した緑化方法は、大がかりな設備や機器等を必要とすることがなく、導入コストが抑えられており、設置方法や手入れ等が簡易であるため、専門の業者のみならず、一般家庭で園芸の一環として実施することができる。
さらに、本実施例に係る植栽シート10を用いた緑化方法では、植栽基盤としての植栽シート10は、その大きさがほぼ統一されることとなり、ブラケット15もその大きさや規格がほぼ統一されることになる。これにより構造物の緑化のために必要となる部材を汎用化せることができ、工業的に量産すれば、大幅なコストダウンが期待できる。
【0040】
[第二実施例]
第二実施例では、図10及び図11に示す如く、緑化植物Pを植栽する植栽基盤Fとして植栽マット20を利用する。該植栽マット20は、その組成等に関しては、前記第一実施例に記載の植栽基盤Fとしての植栽シート10とほぼ同様であり、その形状がマット状であるところが前記植栽シート10と異なる点である。
【0041】
前記植栽基盤Fとしての植栽マット20は、野菜や果樹等の「セル成型苗」を生育するために利用されるセル成型育苗トレイの標準規格に準じた形状としている
植栽マット20は、セル成型育苗トレイの外形に相当する大きさのマット21に、規則的に配置された凹状に構成した複数のセル22・22・・・が、一体的に穿設されたものである。各セル22には、緑化植物Pの生長に必要な養分等が備えられた培養土層25と、緑化植物Pの生長に必要な水分を保持するための水分保持層24とを、溶出したり抜け出したりすることのないように保持している。
【0042】
植栽マット20を構成するマット21の大きさは、標準規格のセル成型育苗トレイの外枠の大きさに準じたものとし、例えば、(約30cm)×(約60cm)×(セル配列に合わせた高さ)としている。また、植栽マット20に形成するセル22・22・・・の配列は、標準規格のセル成型育苗トレイのセルの配列に準じたものとし、例えば、8列×10行、10列×20行、12列×24行のいずれかとしている。また、植栽マット20に形成するセル22・22・・・の大きさは、標準規格のセル成型育苗トレイのセルの大きさに準じたものとしている。
但し、植栽マット20に形成するセル22・22・・・の大きさは、標準規格のセル成型育苗トレイに限定するものではなく、該植栽マット20に植栽される緑化植物Pに応じて多少の変更を加えることができる。
【0043】
そして、前記植栽マット20の各セル22に対し、前記第一実施例と同様に、播種機30を用いて緑化植物Pの種子を植え、育苗箱等を用いて、適当な大きさになるまで栽培したうえで、緑化する構造物まで植栽マット20を搬送し、緑化対象面19の緑化のために供する。
【0044】
例えば、図6に示す如く、植栽基盤Fとしての植栽マット20を複数の連結し、構造物の屋上の所定範囲に敷設することによって、緑化を行うことができる。
また、図12及び図13に示す如く、構造物の外壁等の勾配を有する緑化対象面19に取り付けた取付部材23にて緑化対象面19に植栽基盤Fとしての植栽マット20を張設した状態に取り付けることができる。
【0045】
前記取付部材23は、緑化対象面19に固定された枠体であり、断面視コ字、または、H状に構成して、凹部の幅を植栽マット20の高さに合わせて構成し、対向する凹部に植栽マット20の左右縁及び下縁を支持するとともに、該植栽マット20の面方向への移動を規制するものである。取付部材23の上方より、該取付部材23に植栽マット20を挿入することができ、また、植栽マット20が取付部材23に収容されたときに該植栽マット20に植栽された緑化植物Pを露出させることができる。
この取付部材23により緑化対象面19に張設した状態に取り付けられた植栽マット20は、該取付部材23からの脱着が容易であり、不具合の生じた植栽マット20を容易に交換することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0047】
即ち、請求項1に示す如く、緑化対象面に配設することによって緑化するための緑化植物植栽基盤であって、該植栽基盤を、セル成型育苗トレイに合わせた大きさの外枠と、セル成型育苗トレイと同配列の緑化植物を植栽するためのセルとを、一体的に形成して構成したので、
セル成型育苗トレイを利用することのできる播種機等の農業機械や農業設備を利用して、植栽基盤での緑化植物の栽培を行うことができる。
【0048】
請求項2に示す如く、緑化対象面に配設することによって緑化するための緑化植物植栽基盤であって、該植栽基盤を、セル成型育苗トレイに合わせた大きさのマット状に構成し、該植栽基盤にセル成型育苗トレイのセル位置に合わせた凹部を構成したので、
セル成型育苗トレイを利用することのできる播種機等の農業機械や農業設備を利用して、植栽基盤での緑化植物の栽培を行うことができる。
【0049】
請求項3に示す如く、前記植栽基盤を、緑化対象面に固定された取付部材と、該取付部材と締結可能な固定部材との間に介挿して緑化対象面に固定可能としたので、
簡易な作業にて植栽基盤を緑化対象面に配設することができる。また、植栽基盤の緑化対象面への脱着が容易である。
【0050】
請求項4に示す如く、緑化植物植栽基盤を緑化対象面に配設することによって緑化対象面を緑化する緑化方法であって、前記植栽基盤に播種機を用いて緑化植物の種子を播種し、緑化植物が適当な大きさに生長するまで栽培したのち緑化対象面の存在する現場まで搬送し、緑化対象面に植栽基盤を配設したので、
植栽基盤での緑化植物の栽培を機械化することによって、作業性が向上し、また、大量生産が可能となり植栽基盤の汎用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】植栽基盤としての植栽シートの側面図。
【図2】植栽基盤としての植栽シートの平面図。
【図3】植栽基盤としての植栽シートの一部を示す下方斜視図。
【図4】育苗箱に嵌入した植栽シートを示す側面図。
【図5】播種機での播種の様子を示す図。
【図6】屋上に敷設した植栽基盤の様子を示す図。
【図7】プランタに移植した植栽基盤の様子を示す図。
【図8】壁面に張設した植栽基盤の様子を示す正面図。
【図9】壁面に張設した植栽基盤の様子を示す側面図。
【図10】植栽基盤としての植栽マットの側面図。
【図11】植栽基盤としての植栽マットの一部を示す上方斜視図。
【図12】壁面に張設した植栽基盤の様子を示す正面図。
【図13】壁面に張設した植栽基盤の様子を示す平面図。
【符号の説明】
F 植栽基盤
P 緑化植物
10 植栽シート(植栽基盤)
11 シート
12 セル
15 ブラケット
16 ステー(取付部材)
17 押圧プレート(固定部材)
20 植栽マット(植栽基盤)
21 マット
22 セル
30 播種機

Claims (4)

  1. 緑化対象面に配設することによって緑化するための緑化植物植栽基盤であって、
    該植栽基盤を、セル成型育苗トレイに合わせた大きさの外枠と、セル成型育苗トレイと同配列の緑化植物を植栽するためのセルとを、一体的に形成して構成したことを特徴とする植栽基盤。
  2. 緑化対象面に配設することによって緑化するための緑化植物植栽基盤であって、
    該植栽基盤を、セル成型育苗トレイに合わせた大きさのマット状に構成し、該植栽基盤にセル成型育苗トレイのセル位置に合わせた凹部を構成したことを特徴とする植栽基盤。
  3. 前記植栽基盤を、緑化対象面に固定された取付部材と、該取付部材と締結可能な固定部材との間に介挿して緑化対象面に固定可能とした、請求項1又は請求項2に記載の植栽基盤。
  4. 緑化植物植栽基盤を緑化対象面に配設することによって緑化対象面を緑化する緑化方法であって、
    前記植栽基盤に播種機を用いて緑化植物の種子を播種し、緑化植物が適当な大きさに生長するまで栽培したのち緑化対象面の存在する現場まで搬送し、緑化対象面に植栽基盤を配設したことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の植栽基盤を用いた緑化方法。
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