JP4068675B2 - 廃棄物処理装置及び廃棄物回収システム - Google Patents

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    • Y10T137/86348Tank with internally extending flow guide, pipe or conduit

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物処理装置及び廃棄物回収システムに関し、例えば、廃棄される発泡ポリスチレンの溶解処理装置、及び廃棄された発泡ポリスチレンの回収システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、家電製品やAV(オーディオ・ビジュアル)機器等の梱包には、発泡ポリスチレン(いわゆる発泡スチロール:EPS)の成形体が大量に使用されている。発泡ポリスチレンは、衝撃緩衝性に優れ、任意の形状に加工することが容易であり、しかも価格が安くて外観も良い等の特長を有している。
【0003】
しかしその反面、廃棄処理としての焼却時に高熱を発生して焼却炉の寿命を縮め、また激しい臭気を発生すること、投棄されても土壌中で分解されないこと等の問題点を有しているため、近年において環境保護、省資源化の機運が高まる中で、その大量使用が疑問視されている。
【0004】
そこで、発泡ポリスチレンの代替材料として、牛乳パック、段ボール、新聞紙等を再生して製造したパルプモールド材料が、一部で使用され始めている。ところが、発泡ポリスチレンがそれ自体の弾性によって優れた衝撃緩衝性を発揮するのに対し、パルプモールド材料は紙を凹凸形状に加工することにより緩衝性を付与されているため、強度や緩衝性に限界があり、特性のばらつきも大きい。
【0005】
従って、一般の梱包製品、特に冷蔵庫、洗濯機、テレビ等の大型製品については、当面はやはり発泡ポリスチレンを梱包材として主に使用せざるを得ない。そこで、発泡ポリスチレン成形体を回収し、リサイクル使用することが試みられている。
【0006】
しかし、発泡ポリスチレン成形体の回収率は現状では紙に比べて極めて低い。これは、新聞、雑誌等の古紙は回収業者が多く、紙の価格も安定しているが、発泡ポリスチレンは見かけ上の比重が約0.02と小さいことからも明らかなように、重量の割に体積が大きく、保管場所がなかったり、回収コストに見合わないことが、大きな理由である。
【0007】
また、発泡ポリスチレン成形体を熱で溶融し、ブロック化する装置も一部の工場等に導入されているが、店頭等の一般の流通の拠点や家庭等を含めたより広範な分野でそのような装置を導入することは、コスト、設置場所、ポリスチレンの熱分解に伴う臭気の発生等を考慮すると、容易ではない。また、得られたポリスチレン・ブロック中では、ポリスチレン分子の分子量が熱分解により大幅に低下するため、ポリスチレンを再利用することも難しい。
【0008】
これまで、加熱以外の手段で処理した発泡ポリスチレン成形体を再利用する方法が行われている。こうした方法として、発泡ポリスチレンを一旦有機溶媒に溶解して体積収縮させてから、有機溶媒を蒸発させ、これによってポリスチレンを取り出して再生する方法が挙げられる。この方法においては、加熱処理を行わないので、ポリスチレン分子の分子量を低下させることがなく、ポリスチレンの回収が可能である。
【0009】
このような従来の発泡ポリスチレン処理方法においては、使用済みの発泡ポリスチレンを有機溶媒に溶解させるに際し、未使用の有機溶媒を処理装置(溶液化して体積を収縮させるための減容装置)に供給し、かつ処理後の発泡ポリスチレン溶液を収容してポリスチレンの再生(回収)系へ供給する必要がある。
【0010】
しかしながら、従来では通常、未使用の有機溶媒の容器と溶液を収容する容器とはそれぞれ専用容器として別々に用いられ、処理装置に対してそれぞれ設置されているので、これらの各容器毎に一定量ずつ液量を管理しつつ、供給若しくは排出を行っている。従って、各容器毎に処理装置に着脱する必要があり、また液の管理や搬送等も別々に行わざるを得ないから、操作性及び作業性が悪く、液の濃度管理が不十分となり易い。発泡ポリスチレンの溶液が粘稠であるだけに、常に一定の濃度(粘度)の溶液を得ないことには再生(回収)操作に影響を与えることにもなる。
【0011】
また、従来から、液体を収容する容器には、図36に示す錫めっき鋼板(いわゆるブリキ)製の一斗缶 130Aや、図37に示すポリプロピレン製のポリタンク 130Bが広く使用されている。これらの容器は、開口 131A、 131B(図面では蓋 132A、 132Bで閉塞されている。)が上部の1箇所に在るだけであるため、上記の発泡ポリスチレン成形体の溶解は、図38に示す如き要領で行うことが考えられる。
【0012】
図38は、上記の発泡ポリスチレン溶解装置121 の概略断面図である。この溶解装置121 には容器130(例えば 130A)から溶媒17(例えはリモネン)が供給され、この溶媒に浸漬するように攪拌羽根133 が設けられている。そして、発泡ポリスチレン成形体は予め小片16に破砕されて開口122 から溶媒中に投入され、攪拌羽根133 の回転によって溶媒と共に攪拌されながらこの溶媒に溶け、ポリスチレン溶液18となる。
【0013】
ポリスチレン溶解装置121 の底壁には、バルブ128 を設けた溶液排出管127 が下方へ向けて接続されている。溶液排出管127 のバルブ128 下の部分 127aは、2箇所で折曲し、仮想線位置と実線位置との間で矢印のように回転可能になっている。また、ポリスチレン溶解装置121 の上壁には溶媒供給管129 が接続され、溶媒供給管129 にはポンプ172 が設けられている。そして、ポンプ172 下の部分 129aは、2箇所で折曲し、仮想線位置と実線位置との間で矢印のように回転可能になっている。
【0014】
図38の実線で示す状態は、ポリスチレン溶解装置121 で生成したポリスチレン溶液18を容器130 に導入する状態を示している。排出管127 のバルブ128 下の部分 127aを容器130 の開口131 に挿通し、バルブ128 を開いてポリスチレン溶解装置121 から容器130 へポリスチレン溶液18を導入する。
【0015】
溶媒17をポリスチレン溶解装置121 に供給する場合は、排出管下部 127aを容器130 から外して仮想線のように位置させる。そして、容器130 に溶媒17を収容させておいて、溶媒供給管下部 129aを、仮想線で示すように容器開口131 に挿通し、ポンプ172 を駆動して容器130 からポリスチレン溶解装置へ溶媒17を供給する。
【0016】
このように、容器130 には開口131 が1箇所にしか設けられていないので、ポリスチレン溶液18のポリスチレン溶解装置121 から容器130 への受け入れと、溶媒17の容器130 からポリスチレン溶解装置121 への供給との切り換え毎に、開口131 に排出管下部 127aと溶媒供給管下部 129aとを差し替える必要がある。
【0017】
このためには、例えば、図38の実線位置においてバルブ128 を閉じ、容器130 を下降させて排出管下部 127aを開口131 から抜去し、仮想線位置に回転させた後、実線位置の供給管下部 129aを仮想線位置へ回転させ、更に容器130 を上昇させて開口131 内に挿入する。従って、各管に広いスペースが必要となる。上記の管に替えて、可撓性のあるホースを使用する場合でも、ホースを振り回さねばならず、このため、同様に広いスペースが必要になる。
【0018】
更に、ポリスチレン溶解装置121 から容器130 への粘性の高くなったポリスチレン溶液18を導入する際に、開口131 が狭いために排出管下部 127aを大径にすることができず、導入に時間がかかる。因に、溶媒にd−リモネンを使用した場合、30%濃度のポリスチレン溶液は、10,000cps という高い粘度を示すので、狭い開口131 ではスムーズに導入できない。
【0019】
以上のような次第で、従来の容器130 は、発泡ポリスチレンの廃棄物の処理用として満足できるものではない。
【0020】
また、最近は、図39に示すような容器が開発され、より好適な容器として徐々に普及し始めているが、収容した溶液18の排出には図示のように注入口84及び排出口85の蓋を外してから容器を傾けて排出しなければならない。これは図36の一斗缶 130Aや図37のポリタンク 130Bの場合も同じであり、相当の労力を要し、特に溶液の粘性が高い場合には排出に時間がかかるため、労力の消耗度合は並ではない。
【0021】
図39の容器は、図40に示すように、排出口85にストレーナパイプ87をその都度装入し、ポンプ86で吸引して溶液18を排出することができるが、作業性が悪く、また、ストレーナパイプを排出口85に嵌合可能なように別途作製する必要がある。
【0022】
前述したように、廃棄される発泡ポリスチレン成形体を回収してリサイクルする方式が稼働し始めているものの、溶液を収容する容器の受渡しや処理装置に最適な形状、規格等には考慮がなされておらず、リサイクルの効率化への提案は余りなされていないのが実情である。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、廃棄物(例えば廃棄された発泡ポリスチレン)を容易かつ効率的に処理することのできる廃棄物処理装置、及びこの装置を使用する廃棄物回収システムを提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、
供給された廃棄物を溶媒によって溶解処理するための廃棄物溶解部として構成された 処理部と、
この処理部で生成した廃棄物溶液を貯留するために、前記処理部下に設けられた貯留 部と、
前記廃棄物溶液を前記処理部の下部から受け入れるために前記貯留部に着脱可能に設 けられ、前記廃棄物溶液の注入口を上部に、前記溶媒の排出口を下部に有する液体容器 と、
前記廃棄物溶液を受け入れる前に前記液体容器内に予め収容された前記溶媒を前記処 理部に供給するために、前記処理部下において前記液体容器の上部の前記注入口を前記 処理部の下部に取り付けた状態で、前記液体容器の下部の前記排出口と前記処理部との 間に接続されるポンプ手段と
を有する廃棄物処理装置(以下、これを第1の発明の廃棄物処理装置と称する。)に係るものである。
【0027】
本発明はまた、
供給された廃棄物を溶媒によって溶解処理するための廃棄物溶解部として構成された 処理部と、
この処理部で生成した廃棄物溶液を貯留するために、前記処理部下に設けられた貯留 部と、
前記廃棄物溶液を前記処理部の下部から受け入れるために前記貯留部に着脱可能に設 けられ、前記廃棄物溶液の注入口を上部に、前記溶媒の排出口を下部に有する液体容器 と、
前記廃棄物溶液を受け入れる前に前記液体容器内に予め収容された前記溶媒を前記処 理部に供給するために、前記処理部下において前記液体容器の上部の前記注入口を前記 処理部の下部に取り付けた状態で、前記液体容器の下部の前記排出口と前記処理部との 間に接続されるポンプ手段と
を有する廃棄物処理装置と、この廃棄物処理装置の前記貯留部から取り外された前記液体容器を廃棄物再生装置へ搬送する手段と、前記廃棄物溶液を前記液体容器から供給して廃棄物再生処理により少なくとも廃棄物を回収する前記廃棄物再生装置と、空になった前記液体容器に新たな溶媒を収容して前記廃棄物処理装置の前記貯留部に返送する手段とを具備する廃棄物回収システム(以下、これを第2の発明の廃棄物回収システムと称する。)を提供するものである。
【0028】
第1の発明及び第2の発明において前記廃棄物処理装置に用いられ、前記処理済み液を受け入れるための前記液体容器であって、前記貯留部に対して着脱可能に構成され、前記処理済み液を受け入れる際前記処理液を予め収容し、この処理液を前記処理部に供給するように構成され、前記処理済み液を収容した後は前記廃棄物処理装置から廃棄物再生装置へ搬送され、新たな処理液を収容して前記廃棄物再生装置から前記廃棄物処理装置へ搬送される前記液体容器(以下、これを第の液体容器と称する。)が用いられるのがよい
【0029】
また、前記廃棄物処理装置に用いられ、前記処理済み液を受け入れるための前記液体容器であって、前記貯留部に対して着脱可能に構成され、前記処理済み液を受け入れる際前記処理液を予め収容し、この処理液を前記処理部に供給するように構成され、前記処理済み液を収容した後は前記廃棄物処理装置から廃棄物再生装置へ搬送され、新たな処理液を収容して前記廃棄物再生装置から前記廃棄物処理装置へ搬送され、前記処理後に前記処理済み液を前記処理部から受け入れるための少なくとも1個の第一の開口が容器本体の上部に設けられ、液を排出するための少なくとも1個の第二の開口が前記容器本体の底部に設けられ、前記第一の開口が前記第二の開口よりも広くなっている液体容器(以下、これを第の液体容器と称する。)が用いられるのもよい
【0030】
更に、液体注入口及び液体排出口を有し、容器本体内で前記排出口から底面近傍にまで延びる液体排出管部が前記容器本体と一体に形成されている液体容器(以下、これを第の液体容器と称する。)が用いられるのもよい。この第の液体容器は、既述したような従来の問題点を排除するためには、液の送出入性と搬送の安全性に着目し、ストレーナパイプの如き排出管を容器に一体化して設けることにより合理化を実現したものである。
【0034】
【発明の実施の形態】
第1の発明の廃棄物処理装置において、前記液体容器が、前記廃棄物溶解部での廃棄物溶液量に対応した内容積を有しかつ廃棄物溶液収容レベル以下のレベルで溶媒を収容するように構成することが望ましい。これは、第2の発明の廃棄物回収システムでも同様である。
【0035】
また、第1の発明の廃棄物処理装置において、前記廃棄物溶解部に廃棄物破砕手段と廃棄物溶液貯留手段とを有し、上部から前記廃棄物及び前記溶媒が夫々供給されるように構成されていることが望ましい。これは、第2の発明の廃棄物回収システムでも同様である。
【0036】
また、第1の発明の廃棄物処理装置において、前記廃棄物溶解部内にて、液面の変化を検出する検出手段が設けられていることが望ましい。これは、第2の発明の廃棄物回収システムでも同様である。
【0037】
更に、第1の発明の廃棄物処理装置は、少なくとも芳香族系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、モノテルペン系有機溶媒からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる前記溶媒を用い、発泡ポリスチレンからなる前記廃棄物を溶解するのに好ましく用いることができる。これは、第2の発明の廃棄物回収システム、第、第及び第の液体容器でも同様である。
【0038】
溶媒としては、リモネン(特にd−リモネン)、酢酸イソアミル、プロピオン酸ベンジル及び酪酸エステルの少なくとも1種を前記溶媒として用いるのがよい。これは、第2の発明の廃棄物回収システム、第、第及び第の液体容器でも同様である。
【0040】
第2の発明の廃棄物回収システムにおいて、溶媒も廃棄物再生装置で回収することができる。
【0041】
また、第2の発明の廃棄物回収システムにおいて、前述した種々の実施の形態の廃棄物処理装置を具備することができる。
【0042】
更に、第の液体容器は、前記処理液としての溶媒によって前記廃棄物を溶解する廃棄物溶解部として前記処理部が構成され、前記貯留部が前記廃棄物溶解部で生成した廃棄物溶液を貯留するように構成されている第1の発明及び第2の発明における廃棄物処理装置に用いられる液体容器として特に好適である。
【0045】
の液体容器において、前記廃棄物溶解部での廃棄物溶液量に対応した内容積を有し、廃棄物溶液収容レベル以下のレベルで前記溶媒を収容するように構成するのが望ましい。
【0046】
の液体容器は、前記処理液としての溶媒によって前記廃棄物を溶解する廃棄物溶解部として前記処理部が構成され、前記貯留部が前記廃棄物溶解部で生成した廃棄物溶液を貯留するように構成されている第1の発明及び第2の発明における廃棄物処理装置に用いて特に好適である。
【0049】
また、第の液体容器において、前記第二の開口に、加圧時に開き、非加圧時に閉じる自動開閉手段が設けられていることが望ましい。
【0050】
上記において、自動開閉手段が圧力式開閉バルブであることが望ましい。
【0051】
また、第の液体容器において、前記廃棄物溶解部での廃棄物溶液量に対応した内容積を有し、廃棄物溶液収容レベル以下のレベルで溶媒を収容するように構成することが望ましい。
【0052】
の液体容器において、前記液体排出管部が容器本体に一体成形されていることが望ましい。
【0053】
また、この液体排出管部が容器本体に凹凸嵌合手段により固定されていてもよい。そして、この場合、凹凸嵌合手段がねじ式であることが望ましい。
【0054】
更に、この液体排出管部の下端に対向する容器底面が、前記下端の側へ傾斜していることが望ましい。
【0055】
また、この液体排出管部がほぼ鉛直方向に延びていることが望ましく、前記液体排出口の位置において、前記液体排出管部に外部から液体排出管が着脱可能に取り付けられるように形成され、前記液体排出管部が前記液体排出口を有していることが望ましい。
【0056】
また、この液体排出口に、加圧時に開き、非加圧時に閉じる自動開閉手段が設けられていてもよく、この場合、自動開閉手段が圧力式開閉バルブであることが望ましい。
【0057】
また、前記容器本体の上部に凸部が設けられ、前記容器本体の底部の対応位置に凹部が設けられ、前記凸部と嵌合可能な形状及び寸法に形成されていることが望ましく、これにより搬送の安全性が得られる。
【0058】
また、前記液体容器の一方の側面に凸部が設けられ、前記液体容器の他方の側面の対応位置に凹部が設けられ、前記凸部と嵌合可能な形状及び寸法に形成されていてもよい。
【0059】
上記のように構成することにより、前記液体注入口に圧縮空気注入手段が取り付けられ、この圧縮空気注入手段からの圧縮空気を前記容器本体内に導入して、この容器本体内の液体を前記液体排出管部から導出することが可能になる。
【0060】
更に、前記廃棄物処理装置に着脱可能に構成され、前記液体注入口から前記容器本体内に処理液を予め収容した状態で前記廃棄物処理装置へ搬送し、前記処理液を前記廃棄物処理装置に注入し、所定の物質処理して生成される処理済み液を前記液体注入口を介して前記容器本体内に収容し、この収容状態で前記廃棄物処理装置から取り出して搬送する可搬式液体容器として好適に使用できる。
【0061】
そして、この容器は、前記処理液としての前記溶媒を収容して前記廃棄物処理装置に前記溶媒を供給し、この溶媒で前記廃棄物を溶解して生成される溶液を収容して搬送するために使用することが望ましい。
【0062】
また、この容器は、前記廃棄物処理装置が、前記廃棄物破砕手段と前記廃棄物溶解部とを有し、この廃棄物溶解部に容器の前記液体注入口が接続されることが望ましい。
【0065】
上記の如く構成した容器は、液体の収容状態で前記廃棄物再生装置へ搬送され、前記液体の排出後に処理液収容状態で前記廃棄物処理装置へ搬送されるものとして好適に使用することができる。
【0066】
【実施例】
以下、本発明を実施例について更に詳細に説明する。
【0067】
図1〜図11は、第1の発明及び第2の発明を、廃棄される発泡ポリスチレンの処理に適用した実施例を説明するための例を示すものである。
【0068】
図1は、発泡ポリスチレン溶解装置(減容装置)101の概略断面図である。
【0069】
この装置は、発泡ポリスチレンを溶解する目的で店頭等に設置可能なサイズ及び形状を有していて、ハウジング1の上部に、発泡ポリスチレン投入用の開口2と、容器を装着して溶媒を供給する溶媒供給部3とが設けられ、これらの下側に発泡ポリスチレンの破砕溶解部4の側壁5が設けられている。側壁5の下側部分8は、側壁5よりも断面積が狭まるように絞られて鉛直下方に延び、溶解領域7を形成し、側壁下側部分8に連なる底壁8aの中央部は溶液導出口8bとなっている。
【0070】
溶解部4の側壁5の上部内側には、一対の破砕ホイール6、6が設けられ、図示省略した駆動手段によって矢印方向に互いに逆回転するようになっている。また、溶解領域7内には攪拌羽根10が配設され、図示省略した駆動手段によって回転するようになっている。
【0071】
溶媒にはd−リモネンが用いられ、この溶媒は、供給部3に装着された液体容器13(仮想線で示す)から溶媒の自重により溶解領域7に上方から供給される。
【0072】
この溶解領域7の一方の側壁8の内側には、溶媒7が所定量供給されたことを検出する例えば光学式のセンサ19が配されている。そして、溶解領域7の下側を構成する底壁8aの下方には、上記した溶媒の供給後に空になった容器13を溶液導出口8bに対して取り付け、発泡ポリスチレンの溶液を貯留する貯留部11が形成されている。なお、上記の底壁8aは底板9によってハウジング1の一方の側壁に固定されている。
【0073】
次に、廃棄される発泡ポリスチレンの溶解処理について説明する。
【0074】
溶媒供給部3において、容器13から溶媒17の所定量が仮想線のレベルまで溶解領域7に供給され、これをセンサ19が検出すると、破砕用ホイール6、6が回転する。そして、廃棄される発泡ポリスチレン成形体15が開口2から溶解部4に投入され、破砕用ホイール6、6によって破砕され、発泡ポリスチレン小片16となる。
【0075】
この小片16は、溶解領域7内の溶媒17中に落下し、攪拌羽根10で攪拌されながら溶媒17に溶けて溶液18となる。この溶解を促進するため、攪拌羽根10が回転して溶媒及び小片16を攪拌する。溶媒17は発泡ポリスチレンを溶かすため、溶解領域7の液量が実線レベルまで増加する。
【0076】
この場合、発泡ポリスチレン成形体15は、その容積を大幅(例えば1/10〜1/25)に減少することになる。
【0077】
そして、所定量の発泡ポリスチレンを溶かした溶液18の液面は、センサ19の上に位置する例えば光学式のセンサ20によって検出され、これ以上液面が上昇しないように発泡ポリスチレンの供給を停止させる。これは、この処理装置に表示ランプ等によって使用者に対し表示することができる。センサ20は、溶液18のポリスチレン濃度が30%(d−リモネンを溶媒として用いると粘度で10,000cps に相当)であって容量が7〜20lとなる液面レベルに設ける。
【0078】
こうして、1回の溶解処理で常に一定量で一定粘度の溶液を確実に生成させることができ、後述する再生処理にとって有利である。
【0079】
なお、d−リモネンは、柑橘類の皮に含まれており、芳香剤として食品添加物に使用されるものであって、安全性が高く、沸点 176℃であり、引火性も低い。その上に、ポリスチレンを室温でよく溶かす性質を示し、この例における溶媒として好適である。
【0080】
溶媒供給部3で溶媒を供給した後、容器13は空になるが、この空になった容器13は、仮想線位置から出入口12を介し実線位置(貯留部11の溶解領域7の下の位置)に矢印100 方向から挿入される。これは、容器13の底部にキャスタ14が設けられ、取付け決め用凹部21を設けているので、容易である。
【0081】
そして、後述するバルブが開いて溶液18が溶解領域7から容器13の供給孔13aを経由して容器13に収容される。また、容器13には、後述するポリスチレン再生装置に溶液を供給するための排出孔13bが設けられている。
【0082】
図2は、上記供給孔13a及び前記バルブを示す拡大断面図である。溶解領域7の底壁8aには、溶液導出口8bに連通するように管状体8cが接続し、管状体8cにはバルブ8dが設けられ、管状体8cの端部にはシール材8fが取り付けられている。
【0083】
図2(a)は、容器13を溶解領域7に取り付ける直前の状態を示しており、バルブ8dは閉状態にしてある。容器13には溶液導入口13aを形成するための管状体13cが取り付けられている。溶液導入口13の開閉は、可動部材13eの上下方向の運動によってなされる。可動部材13eには拡径部13fが固定され、拡径部13fに固定された軸13gがコイルばね13iによって上方に付勢され、拡径部13fが管状体13cの内向きフランジ13dに接当して溶液導入口13aを閉塞している。コイルばね13iは軸13gに摺動可能に外嵌しかつ管状体13cの先端部に固定された案内環13hに接当している。
【0084】
図2(b)は、容器13を溶解領域7に取り付けた状態を示している。この状態で、管状体8c、13cはシール部材8fによってシールされる。そして、溶解領域7に固定されたプッシュピン8eが可動部材13eを下方に向けて押し、コイルばね13iの付勢力に逆らって管状体13cの内向きフランジ13dから拡径部13fが離れ、溶液導入口13aを開状態にする。然し、この状態では、バルブ8dは閉状態にあり、溶液が容器へ導入されることはない。この状態を保ちながらポリスチレン小片の溶媒への溶解が進行する。
【0085】
上記の溶解が完了すると、図2(c)に示すように、バルブ8dを開状態にし、溶解領域中のポリスチレン溶液18を矢印のように容器13内に導入する。
【0086】
図3は、容器13の溶液排出口13bを示す拡大断面図である。容器13の底壁にはテーパ内周面を有しかつ溶液排出口13b(図4参照)を形成するための貫通孔13nを設けた弁座13jが螺合して嵌入、固定されている。貫通孔13nには、そのテーパ内周面に一致するテーパ外周面を有するポペット弁体13kが嵌入する。ポペット弁体13kは、弁座13jに固定されたキャップ部13lとこれに内設されたコイルばね13mによって下方に向けて付勢され、貫通孔13nを閉塞している。
【0087】
図4は、図1の溶媒供給部3を示す拡大断面図である。ハウジング1の上壁に設けられた溶媒供給口1aに接してプッシュ機構1bが設けられている。プッシュ機構1bは、管状体1cと、環状貫通孔1fを設けたプッシュピン支持板1dと、プッシュピン1eとが一体になって構成されている。管状体1cの上端には環状のシール部材1gが固定されている。
【0088】
溶媒供給部3は、通常は図3と同様の状態を保持している。容器13が図4に示すようにハウジング1の上壁にセットされると、プッシュピン1eがポペット弁体13kに接当し、コイルばね13mの付勢力に逆らってポペット弁体13kが上昇して弁座13jから離れ、これにより貫通孔13nが開いて溶媒供給口13bを通って溶媒17が矢印のように容器13からハウジング1内に供給される。
【0089】
後述する廃棄物再生装置にて容器13中のポリスチレン溶液を供給する場合も、図4と同様の機構によって供給することができる。
【0090】
図5は、溶媒を収容し、上記溶解装置に供されるときの容器13の概略断面図である。溶媒17は、13cに示すレベルまで収容される。そして、上記したようにして発泡ポリスチレンを溶媒で溶解して生成された溶液18は容量が増加し、仮想線で示すレベル13dにまで収容される。容器13内では溶液18上にあえて空間131 が形成されるようにし、安全基準を満たしている。
【0091】
従って、溶液18を収容した容器13は、溶解装置101 から図1に矢印102 方向へ取り外した後、後述する発泡ポリスチレン再生装置へ安全に搬送できる。こうして、容器13は溶解処理装置101 に対し、溶媒供給時と溶液収容後に着脱すればよいので、各操作が容易となる。容器13は半透明のプラスチック製とし、上記2種類の液面の位置にマークを付しておくのが良い。
【0092】
容器13の内容積は、発泡ポリスチレン溶解装置101 の能力に応じて通常5〜30lであるが、10〜26lの範囲内で選ぶのがよく、15〜20lが好適である。これに合わせて溶媒の収容量は7〜20lの範囲とするのがよい。濃度30%のポリスチレン溶液を収容した容器13は、人間が1人で運搬するのに20l(約16Kg)が限度であるので、20l以下の内容積とするのがよい。なお、溶媒17と溶液18との体積比は約1:1.5 であるが、溶解装置101 での処理1回分の容量を最大値で設計し、容器13をそれに対応したサイズに設計した溶媒収容及び溶液収容を兼用する兼用容器とすれば、効果が大きい(これについては後述する)。
【0093】
図1の発泡ポリスチレン溶解装置101 は、電機店、デパート、スーパーマーケット等の店頭に配置され、ここで前述したように、容器13からの溶媒供給によって発泡ポリスチレン成形体が溶解処理され、そして、同じ容器13が溶液18を収容してポリスチレン再生装置に搬送されることになる。ポリスチレン再生装置は、図1の発泡ポリスチレン溶解装置の複数個又は多数個に対して1基設けることができる。
【0094】
図6は、図1の発泡ポリスチレン溶解装置101 からポリスチレン再生装置に、溶液を収容した容器13を多数個同時に搬送するトラックの側面図である。トラック81の荷台32には、容器13が整然と並んで載置される。
【0095】
そして、後述するように、ポリスチレン再生装置では、溶液からはポリスチレンのみならず、溶媒をも抽出再生するので、この再生された新たな溶媒を容器13に収容し、これを各発泡ポリスチレン溶解装置101 に図6と同様にして搬送し、配給することができる。
【0096】
図7は、ポリスチレン再生装置における処理工程を示すプロセスフロー図である。
【0097】
一定量のポリスチレン溶液を図5の液面レベル13dまで収容した容器13からポリスチレン溶液18は、溶解コンテナ13Aから溶解液調整槽41に供給され、均一な組成になる。
【0098】
この均一になったポリスチレン溶液は、ギアポンプ43の駆動によって粗いフィルタの機能を有するストレーナ42を通り、ヒータ44で温められて粘度が低下する。
【0099】
次いで、ポリスチレン溶液は濾過機45に送入されて濾過され、分離機46にてポリスチレンと溶媒とに分離される。この分離機46では、ボイラー50の蒸気で加熱してよい。
【0100】
この分離されたポリスチレンは、ギアポンプ47の駆動により、冷却器48を通って冷却され、ペレタイザ49によってペレットになり、再生ペレット52となって他の工場に搬送され、ここでポリスチレンの成形品又はポリスチレン容器等として再生される。
【0101】
他方、分離機46で分離された溶媒の蒸気は、真空ポンプ56の駆動によってコンデンサ55で液化し、再生溶媒(例えば再生リモネン)17として回収される。
【0102】
溶媒槽中の溶媒17は、上記のようにポリスチレン溶液を溶解液調整槽41へ排出して空になった容器13に収容され、図6に示したようにトラック81によって図1の各発泡ポリスチレン溶解装置101に配給され、発泡ポリスチレンの溶解に再び供することができる。この際、図5で示したような液面レベル13cまで容器13に溶媒17を装入する。
【0103】
d−リモネンは、ポリスチレンを室温で溶解し、かつ、225℃程度の加熱によってもポリスチレンを分解させないという酸化分解抑制作用がある。従って、図7において、ヒータ44による加熱や分離機46による加熱ではポリスチレンは何ら分解することがなく、ポリスチレンとして高分子量のまま再生することができる。
【0104】
容器13は、前述したように、図1の発泡ポリスチレン溶解装置101 から図7のポリスチレン(及び溶媒)再生装置へ、更に再び図1の発泡ポリスチレン溶解装置101 へと繰り返し搬送され、循環して使用可能である。
【0105】
この間に、容器13は、図8(A)のポリスチレン溶液18を収容した状態、同図(B)の空になった状態、及び同図(C)の溶媒17を収容した状態の3種類の状態を繰り返す。また、図1の発泡ポリスチレン溶解装置101 では、容器13は、溶媒17を収容した図8(C)の状態から、溶媒17を発泡ポリスチレン溶解部4に供給して空になった同図(B)の状態、及び貯留部11でポリスチレン溶液18を収容した同図(A)の3種類の状態を繰り返す。
【0106】
このように、同一の容器13が、図8の3種類の状態を繰り返しながら、図1の発泡ポリスチレン溶解装置101 と図7のポリスチレン(及び溶媒)再生装置との間で搬送され、また、図1の発泡ポリスチレン溶解装置101 にて図8の3種類の状態を繰り返して発泡ポリスチレンの溶解に利用されるので、発泡ポリスチレンの溶解とポリスチレン及び溶媒の再生が必要に応じて適宜にしかも連続して行われ、これらの溶解と再生とが効率的に遂行されることになる。
【0107】
上記した溶媒17と溶液18の体積の差は約1:1.5 であるが、溶解(減容)装置101 での処理1回分の容量を最大値で設計し、共通容器13もその容量の専用容器とし、未使用溶媒の輸送容器と溶液の輸送容器を共通化することができる。液輸送容器13は溶解(減容)装置101 の内部に装着し、液の出し入れを容易に行える。
【0108】
そして、溶解濃度を一定に保持した溶液を排出できることは、再生プラントでの処理を容易にさせることから、溶解(減容)装置での溶解処理を1回ごとに行い、濃度管理を可能とし、そのまま専用容器に排出し、輸送可能としたシステムとなる。
【0109】
従って、発泡スチロールの溶媒による溶解リサイクルシステムにおいて、以下の顕著な効果が得られる。
(1)溶解装置における溶解液や溶媒の交換が容易である。これは、容器を装置の外に設置する場合より顕著である。
(2)新、旧液の輸送システムも単一容器で運用が可能。
(3)同一規格で設計された装置と容器との互換性を確保できる。
(4)システムの運用の安全性が増す。
(5)店頭や家庭でも容易に設置し、使用できる溶解装置を提供できる。
【0110】
次に、使用可能な溶媒のうち、特にd−リモネンについて、その使用量と発泡ポリスチレン成形体の体積変化について検討した実験について説明する。この実験は、ポリエチレン袋中で発泡ポリスチレン・ブロックにd−リモネンを噴霧することにより行った。ここで使用した発泡ポリスチレン・ブロックの比重は0.02(50倍発泡)である。
【0111】
結果を図9に示す。図中、横軸は発泡ポリスチレン1g当たりのd−リモネン使用量(g)を表し、縦軸は収縮前の体積を1とした場合の収縮後の発泡ポリスチレンの規格化体積(相対体積)、及び体積収縮率(%)を示す。この図より、発泡ポリスチレン1kg(体積約50l)に対してd−リモネンを0.75kg噴霧すれば体積は約1/10の5lに、また1kg噴霧すれば約1/25の2l に収縮できることがわかった。
【0112】
次に、d−リモネンを溶媒として発泡ポリスチレンを溶解したポリスチレン溶液から再生したポリスチレンの性質を調べた実験について説明する。この実験では、ポリスチレンの物性に大きく影響する分子量変化について、ゲル浸透クロマトグラフィにより分子量測定を行った。
【0113】
ポリスチレン溶液は、酸素を遮断した雰囲気中で加熱し、d−リモネンを除去した。このときの加熱は、 180℃、 200℃、 250℃の温度にて夫々10分間づつ行った。なお、比較のために、加熱を行わずにd−リモネンを減圧除去したサンプルも用意した。
【0114】
このゲル浸透クロマトグラフィの結果を図10に示す。図中、縦軸はポリスチレンの重量平均分子量Mw、横軸は加熱時間(分)を表す。また、白色のプロットは本例で回収されたポリスチレン、黒色のプロットは従来の熱収縮により回収されたポリスチレンのデータを表し、四角形のプロット(□、■)は加熱温度180℃、円形のプロット(○、●)は加熱温度200℃、三角形のプロット(△、▲)は加熱温度225℃の場合をそれぞれ表す。
【0115】
加熱を行わない(加熱時間ゼロ)ポリスチレン・サンプルの重量平均分子量Mwは、31.6×104である。加熱収縮により回収されたポリスチレンでは、加熱時間と共に、また加熱温度の上昇と共に重量平均分子量Mwが顕著に低下した。これに対し、本例で回収されたポリスチレンでは、このような現象はみられなかった。特に、180℃、200℃程度の加熱では、むしろ分子量が増大する傾向もみられる領域があり、d−リモネン自体にポリスチレンの酸化分解を抑制する効果があることがわかった。
【0116】
このように、d−リモネンによる回収は、ポリスチレンの再利用の観点からも極めて有利である。
【0117】
次に、溶媒として、上記のd−リモネンと、そのほかに、酢酸イソアミル、プロピオン酸ベンジル及び酪酸エチルを用いた実験について説明する。
【0118】
リモネンは、植物界に広く存在するモノテルペン炭化水素の1つであり、d型、l型、dl型が知られている。特にd型は、オレンジ様の快香を有する沸点 176℃の無色液体であり、食品添加物として認可され、香料の原料として広く用いられている。
【0119】
リモネン以外の上記溶媒も、食品添加物として使用されている合成エステル系化合物である。酢酸イソアミルは、バナナ、リンゴ、ナシ等の芳香成分として用いられ、沸点 141℃の無色液体である。プロピオン酸ベンジルはジャスミン様の香気を有する沸点 222℃の無色液体である。酪酸エチルは、果実及びジャスミン様の香気を有する沸点 120℃の無色液体である。
【0120】
上記したと同様の実験がなされた。即ち、ポリエチレン袋の中に体積50ccの発泡ポリスチレン・ブロックを入れ、ポリスチレン袋の入口を絞って内部を密閉状態とした。上記発泡ポリスチレン・ブロックの重量は1g、比重は0.02(50倍発泡)である。ここで、ポリスチレン袋の入口に、溶媒を入れた注射器の針の部分を挿入し、発泡ポリスチレン・ブロックの向きを適当に変えながら1mlの溶媒を段階的に噴霧した。噴霧後の発泡ポリスチレン・ブロックの体積及び体積収縮率を下記の表1にまとめる。
【0121】
【表1】
Figure 0004068675
【0122】
表1より、いずれの溶媒を使用した場合にも、体積を50%以下に減少できることが明らかとなった。特にプロピオン酸ベンジルを使用した場合には、80%もの高率で体積を収縮させることができた。なお、これは溶媒の使用量を1mlに規定した場合の結果であり、いずれの化合物についても、使用量を増やせばより一層の収縮が可能である(図9参照)。
【0123】
以上のように、表1に示したいずれの溶媒も、発泡ポリスチレンの溶解に好ましく使用できることが理解される。また、上記溶媒の2種以上を混合した溶媒も同様に使用可能である。
【0124】
以上の例に使用した容器13は、底壁に排出孔13bを設けているが、これに替えて、その側壁13f’に排出孔を設けることができる。図11は、このように構成した容器の断面図である。
【0125】
即ち、図11の容器63は、底壁13e’を水平面に対して角度θだけ傾斜させ、最深位置の側壁13f’の下部に、最浅位置の水平レベルより下方に底壁13e’に接して排出孔63bを設けている。
【0126】
排出孔63bをこのように側壁13f’から横方向に向けることにより、図1の溶媒供給部3の構造を簡単にすることができる。何故なら、排出孔63bが図1のハウジング1内に僅か挿入するだけで、角度θで傾斜した容器底面に沿って溶媒17を安全かつ容易に発泡ポリスチレン溶解装置に供給できるからである。即ち、底壁13e’を傾斜させ、その最深位置に接して排出孔63bを設けることにより、発泡ポリスチレン溶解装置に溶媒17を供給する際に、溶媒17の容器63内に残る量を僅かにでき、好都合である。これらの利点は、ポリスチレン溶液18を、図7のポリスチレン再生装置に供給するときも同様である。
【0127】
なお、傾斜角θは、ポリスチレン溶液の粘度を考慮して5°〜15°程度とするのが良い。この場合、ポリスチレン溶液の粘度は、30%の濃度で10,000cpsであることを考慮するのが良い。なお、図6に示したトラックに容器63を整然と積むことができるように、容器全体を略水平にするために高低差のある脚部13g’、13h’を底壁13e’の下側に設けるのが良い。
【0128】
図12は、第1の発明及び第2の発明を、廃棄される発泡ポリスチレン溶解処理に適用した実施例を示すものである。
【0129】
本実施例による溶解装置111は、図1の溶解装置101と比べて、容器13を貯留部11に取り付けた状態で、溶媒の供給とポリスチレン溶液の収容とを行うようにしたことが異なっている。なお、図12は、図1と基本的には同様の発泡ポリスチレン溶解装置111の概略断面図であって、図1と共通する部分は同じ符号を付して表してある。
【0130】
即ち、ハウジング1の底壁を貫通する導管71がポンプ72に接続され、ポンプ72に接続された導管73がハウジング1の側壁上部を貫通し、その先端部73aが溶解部4の上方に位置している。導管71は容器13に着脱可能であり、また導管73はハウジング1に固定されていてよい。
【0131】
導管71の端部71aは、貯留部11に置かれた容器13の排出孔13bに着脱可能になっている。その他は、図1の発泡ポリスチレン溶解装置におけると同様である。
【0132】
発泡ポリスチレンの溶解は、次のようにして遂行される。まず、溶媒17を収容した容器13が貯留部11に搬入されると、容器13の排出孔13bに管71の端部71aが接続され、後述するバルブが開く。次いで、ポンプ72が駆動して容器13内の溶媒17が、管71、73を経由して吸引され、溶解部4の溶解領域7に供給される。容器13内の溶媒が供給され尽くすと、ポンプ72の駆動が停止すると共に、後述するバルブが閉じる。
【0133】
次いで、先に図1で説明したと同様にして、溶解領域7にて発泡スチロール小片16が溶媒17に溶け、ここでポリスチレン溶液18となる。
【0134】
この溶解中に導管71が容器13の排出孔13bから外され、この溶解が完了すると、溶媒を供給して空になった容器13に、図1の例におけると同様にしてポリスチレン溶液18が収容される。そして、この容器は、上述したと同様にしてポリスチレン再生装置へ送られ、新たな溶媒を収容して再び溶解装置111 に戻される。
【0135】
図12の発泡ポリスチレン溶解装置111 では、容器13を貯留部111 に設置したまま、溶媒の供給とポリスチレン溶液の収容とがなされるので、1回の溶解作業中に容器を移動させる必要がなく、作業がより容易となる。
【0136】
図13は、図12の導管71の端部71a及び排出孔13bを示す拡大断面図である。図13(a)は、導管先端部71aに容器13を接続する直前の状態を示している。容器13は、図3、図4に示したと同じ構造である。導管先端部71aは、ソケット(図示省略)を介して導管本体(図12の71)に接続している。導管先端部71aには、図4に示したと類似のプッシュ機構71bが設けられている。即ち、プッシュ機構71bは、管状体71cと、環状貫通孔71fを設けたプッシュピン支持板71dと、プッシュピン71eとが一体になって構成されている。管状体71cの上端には環状のシール部材71gが固定されている。
【0137】
容器13が導管先端部71aに接続されると、図13(b)に示すように、プッシュピン71eがポペット弁体13kに接当し、コイルばね13mの付勢力に逆らってポペット弁体13kが上昇して弁座13jから離れ、これにより貫通孔13nが開いて溶媒供給口13bを通って溶媒17が矢印のように容器13から導管先端部71a、図12の導管71、73、ポンプ72を通って溶解領域7に供給される。
【0138】
図14は、導管73がハウジング1の側壁を貫通する部分の周辺を示す拡大断面図である。導管先端部73aは、ハウジング1の一方の側壁を貫通し、ハウジング1に熔接によって気密に固定されている。導管先端部73aと導管73とは、ユニオン継手74によって接続されている。ユニオン継手74は、ユニオンねじ74a、ユニオンつば74b及びユニオンナット74cによって構成される。ユニオン継手による管の接続は、管を回すことなくユニオンナットを回すだけでなされ、その上、導管先端部73aに対して導管73が着脱可能であるので、装置の組み立てや点検、修理に好都合である。
【0139】
なお、ユニオン継手は、溶媒が導通するので、溶媒に溶けるおそれのあるガスケットを使用するのは好ましくなく、ユニオン継手には、金属同士の密着によってシールがなされるブラスユニオンを使用するのが望ましい。
【0140】
上記した各実施例ではいずれも、溶解領域7の上方で発泡ポリスチレン成形体15を破砕し、この破砕された発泡ポリスチレン小片16が溶解領域7に落下して溶媒に溶け、ポリスチレン溶液となる。
【0141】
これに対し、上記の破砕を溶解領域7中で行い、上記の破砕と溶解とを同時に行うように構成することができる。図15は、このように構成した発泡スチロール溶解装置121 を示す、図1、図12と同様の概略断面図である。
【0142】
図15において、図1のものより広い溶解領域97内に一対の破砕用ホイール92、93が配設されている。破砕用ホイール92、93には夫々、破砕用刃92a、93aが多数設けられていて、これらの刃92a、93aは互いに非接触で噛み合うようになっている(これは、図1のホイール6も同様であってよい)。
【0143】
溶解領域97の一方の側壁81にはセンサ19、20が配されていて、溶媒17がセンサ19の仮想線レベルまで供給される。
【0144】
溶媒17は、図1の例におけると同様に容器13から直接に溶解領域97に供給される。或いは、図12のように、貯留部11に置かれた容器13からポンプ72によって溶解領域97に供給されてもよい。
【0145】
溶媒17が仮想線のレベルにまで供給されると、破砕用ホイール92、93が矢印のように回転し、上方の開口2から投入された発泡ポリスチレン成形体15は一対のガイド板103 、103 の間を通って破砕用刃92a、93a上に落ち、これらの刃92a、93aの回転によって破砕されて発泡ポリスチレン小片16となる。
【0146】
これらの発泡ポリスチレン小片16は、溶媒17に溶けてポリスチレン溶液18となり、溶媒17よりも容積が増大していく。ポリスチレン溶液18の液面が実線レベルに上昇すると、センサ20がこれを検出して発泡スチロール成形体15の投入を停止すべき旨の信号を出す。
【0147】
溶解領域97の底壁上には、図1のような攪拌羽根が設けられてもよい。但し、上記のホイール92、93によって、破砕と同時に攪拌も十分に行えるので、攪拌羽根は必ずしも設けることを要しない。
【0148】
上記溶解が完了すると、溶解領域の底壁下でバルブ(図2のバルブ8d)が開き、一定量のポリスチレン溶液18が容器13の供給孔13aを通って容器13内に収容される。その他は、図1の例におけると同様である。
【0149】
図15の構造では、破砕用ホイール92、93を溶解領域97内に配することにより、発泡ポリスチレン溶解装置を簡単な構造にかつ小型にできる。
【0150】
図16〜図21は、廃棄される発泡ポリスチレンの処理に適用した例を示すものである。
【0151】
図16は、この例による発泡ポリスチレン溶解装置及び液体容器の概略断面図である。
【0152】
発泡ポリスチレン溶解装置101 の下に容器13が位置している。発泡ポリスチレン溶解装置101 の底壁には、バルブ28を設けた溶液排出管32が接続し、溶液排出管32の先端部は容器13の開口13aに挿通している。
【0153】
発泡ポリスチレン溶解装置101 内には、容器13から後述のようにして溶媒17(例えばリモネン)が供給され、この溶媒に浸漬するように攪拌羽根10が設けられている。発泡ポリスチレン溶解装置101 の開口2から発泡ポリスチレン成形体15が投入されると、攪拌羽根10が回転し、発泡ポリスチレン成形体15を砕きながらこれを溶媒と共に攪拌し、発泡ポリスチレン成形体15は溶媒に溶けてポリスチレン溶液18となる。
【0154】
上記の溶解が完了すると、攪拌羽根10の回転を停止してバルブ28を開き、発泡ポリスチレン溶解装置101 内で生成したポリスチレン溶液18が溶液排出管32を通って容器13に収容される。
【0155】
図16は、この例による発泡ポリスチレン溶解装置101 と容器13との関係を極めて概略的に示したものであり、これらは具体的には図17に示すように構成されている。
【0156】
発泡ポリスチレン溶解装置101 のハウジング1の上部に、開閉可能な蓋体93が設けられており、この蓋体93を開放して開口2から発泡ポリスチレン成形体15を発泡ポリスチレン溶解装置101 内に投入できるようになっている。
【0157】
他方、ハウジング1の側壁には、内面に破砕補助板80が複数列互いに平行に並んで固定されていて(A部拡大斜視部分参照)、これら破砕補助板80の間を通るように複数列の攪拌羽根10が配設されている。
【0158】
攪拌羽根10の半分以上及び破砕補助板80は、容器13から供給された溶媒17に浸漬する位置に配されている。攪拌羽根10は、モータMの駆動により、ベルト94及びプーリー92A、92Bを介して回転し、破砕補助板80と共に、投入された発泡ポリスチレン成形体15を破砕して発泡ポリスチレン小片16とし、溶媒17に溶け易くすると共に、この小片16及び溶媒17を攪拌して小片16の溶媒17への溶解を促進するようにしてある。
【0159】
ハウジング1の上壁には、超音波センサ(或いは光学式センサ)99が配されていて、溶媒17又は溶液18の液面レベルを検出するようになっている。溶媒17は所定量を供給する必要があり、ポリスチレンを溶解すると容積が増大し、ポリスチレン溶液は所定濃度(例えば30%)にする必要があるので、これら液面の検出は重要である。これら液面が所定レベルになったら、溶媒供給又は発泡ポリスチレン成形体の投入を停止すべき信号を発するようにしてある。なお、溶媒17は容器13に所定量収容されているので、溶媒液面の検出は、念の為に行われる。
【0160】
また、ハウジング1の下部には、温度センサ29及びヒータ30が配されていて、寒冷地において溶液を保温できるようになっている。
【0161】
ハウジング1の側壁には、溶媒導入管31が接続し、溶媒導入管31の先端に、溶媒17を収容した容器13が仮想線の如くに支持され、容器13のポペット弁34が溶媒導入管31の先端上に位置している。この位置決めは、通例の手段によるので、図示省略した。
【0162】
容器13が溶媒導入管31の先端にセットされると、ポペット弁34がプッシュピン31eの圧力で開いて、容器13内の溶媒17がそれ自体の自重で溶媒導入管31を通って発泡ポリスチレン溶解装置101 の溶解領域7に供給される。この溶媒17の導入時には、容器13内が減圧されて溶媒の導入を妨げないように、キャップ24(仮想線で示す)を外しておく。ポペット弁34の開閉については、後に図19によって説明する。
【0163】
ハウジング1の最低部には、溶液排出管32が接続し、溶液排出管32の先端部が開口13aに挿通するように容器13が溶液貯留部11に位置している。この位置決めも通例の手段によってなされる。
【0164】
容器13のこの状態では、ポペット弁34は閉状態にある。溶解領域7での前記溶解が完了すると、バルブ28を開いてポリスチレン溶液18が溶液排出管32を通って容器13に収容される。
【0165】
上記したことから、容器13は1個を使用すれば、溶媒17の供給と溶液18の収容との両機能をなすことができる。溶媒の供給が終わったら、空になった容器を溶媒導入管31から外し、これを移動して溶液排出管32に接続することができる。
【0166】
図18は、容器13を示し、同図(A)は上から見た斜視図、同図(B)は底面側から見た斜視図である。この例において注目すべきことは、開口13aを容器上面に、開口13bを容器底面に夫々設けることにより、者には導入管31を、者には排出管32をそれぞれ選択的に結合できるため、溶液18の排出と、溶媒17の供給とを行うに際し、前述したような管やホースの差し替えに伴うこれらの回転或いは振り回しの必要がなく、小さなスペースで済むことになる。
【0167】
更に、この例で注目すべきことは容器13の上面の開口13aを、底面の開口13bよりも大きくしていることである。容器13をこのようにすることにより、溶液排出管32の先端部を大きな開口13aに挿通するのが容易になると共に、溶液排出管32を大径にして、前述したように粘度が 10,000cpsにも達するポリスチレン溶液18は流れ易くなり、容器13内に短時間で導入することができるので、作業性が改善される。また、容器13に溶媒17を収容する作業も容易になる。
【0168】
また、図7で述べた如きポリスチレン再生装置にポリスチレン溶液18を容器13から供給するには、排出口13bからは勿論であるが、容器13を上下反転して大きな開口13aから溶液18を排出できる。後者の場合は溶液18の排出作業も容易になる。
【0169】
また、ポリスチレン溶液18をポリスチレン再生装置に供給するのに、ポンプで吸い出す場合、底面に設けられた開口13bから溶液を導出すると、溶液18の自重による排出作用を利用でき、ポンプ駆動のための消費電力も低減される。なお、開口13aと13bの面積比は1:1を超えればよいが、(1:0.8 )〜(1:0.2 )が望ましい。
【0170】
なお、この例による容器13は、側面の1つに凹部33Aを設け、凹部33Aの両側の間に把手33Bを架設し、手作業による運搬を容易ならしめている。
【0171】
本実施例においても、図3に示したものと同様の溶液排出口13b(図17のB部)を容器13に設けているが、ここではその図示と説明は省略する。
【0172】
図19は、図17の容器13の溶媒排出口13b(図17のC部)を示す拡大断面図である。溶媒供給管31の先端部にプッシュ機構31bが設けられている。プッシュ機構31bは、管状体31cと、環状貫通孔31fを設けたプッシュピン支持板31dと、プッシュピン31eとが一体になって構成されている。管状体31cの上端には環状のシール部材31gが固定されている。
【0173】
容器13は、通常は図3と同様の状態を保持している。容器13が図19に示すようにハウジング1の上壁にセットされると、プッシュピン31eがポペット弁体13kに接当し、コイルばね13mの付勢力に逆らってポペット弁体13kが上昇して弁座13jから離れ、これにより貫通孔13nが開いて溶媒供給口13bを通って溶媒17が矢印のように容器13からハウジング1内に供給される。
【0174】
前述した図7の廃棄物再生装置にて容器13中のポリスチレン溶液を供給する場合も、図19と同様の機構によって供給することができる。
【0175】
本実施例においても、図5に示したように、溶媒を収容し、上記溶解装置に供されるときの容器13において、溶媒17は13cに示すレベルまで収容される。そして、上記したようにして発泡ポリスチレンを溶媒で溶解して生成された溶液18は容量が増加し、仮想線で示すレベル13dにまで収容される。容器13内では溶液18上にあえて空間131 が形成されるようにし、安全基準を満たしている。
【0176】
なお、溶液18を収容した容器13を溶解装置101 から取り外した後、発泡ポリスチレン再生装置へ安全に搬送する方法をはじめ、容器13の構造、溶解装置101 の使用状態、ポリスチレンの再生等は上述した図1〜図11の実施例で述べたと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0177】
また、溶媒として、上記のd−リモネンと、そのほかに、酢酸イソアミル、プロピオン酸ベンジル及び酪酸エチルを用いた実験の結果についても、上述した表1と同様の結果を示した。
【0178】
本実施例においても、発泡スチロールの溶媒による溶解リサイクルシステムにおいて、上述した(1)〜(5)の顕著な効果が得られる。
【0179】
図20は、廃棄される発泡ポリスチレン溶解処理に適用した他の実施例を示す、図16と同様の概略断面図である。
【0180】
本実施例による溶解装置111 は、図16の溶解装置101 と比べて、容器13を接続した状態で、溶媒の供給とポリスチレン容器の収容とを行うようにしたことが異なっている。なお、図20は、図16と基本的には同様の発泡ポリスチレン溶解装置111 の概略断面図であって、図16と共通する部分は同じ符号を付して表してある。
【0181】
即ち、この例では、発泡ポリスチレン溶解装置111 の上壁に開口 111aを設け、開口 111aと容器13の底壁の開口13bとを導管71、73で接続している。導管71、73はポンプ72によって接続されている。
【0182】
容器13には溶媒17を収容しておき、溶媒17を、ポンプの駆動により導管71、73を経由して発泡ポリスチレン溶解装置111 に供給する。このとき、バルブ28は閉じておく。
【0183】
次に、図16の例におけると同様にして発泡ポリスチレン成形体15を溶媒17に溶かしてポリスチレン溶液18とする。この溶解が完了したら、バルブ28を開いてポリスチレン溶液18を、溶液排出管32を経由して発泡ポリスチレン溶解装置から容器13に導入する。
【0184】
図20は、この例による発泡ポリスチレン溶解装置111 と容器13との関係を極めて概略的に示したものであり、これらは具体的には図21に示すように構成されている(図21では、図17と共通部分には共通符号を付している)。
【0185】
即ち、図21に示すように、図17の溶媒導入管31に替えて、導管73を発泡ポリスチレン溶解装置111 の上壁に接続し、導管73にポンプ72を介して導管71を接続している。導管71の先端部は、図17の溶媒導入管31の先端部と同様の構造としてあり、導管71は容器13の底壁のポペット弁34に接続するようにしてある。その他は図17と同様の構造である。
【0186】
溶媒17を収容した容器13が導管71の先端部に仮想線のようにセットされると、先に図19で説明したようにポペット弁34が開く。次に、ポンプ72が駆動して溶媒17が発泡ポリスチレン溶解装置111 に供給される。
【0187】
容器13が空になったら、容器13を仮想線位置から実線位置へ昇降装置(例えばカム機構)により僅か上昇させる。すると、ポペット弁34は、先に図3で説明したように閉状態になる。前述したように、発泡ポリスチレン溶解装置111 での溶解が完了したら、バルブ28を開いてポリスチレン溶液を発泡ポリスチレン溶解装置111 から空になっている容器13へ導入する。
【0188】
この溶液導入が完了したら容器13を若干上昇させてポペット弁34から充分に離間させて、溶液排出管32から外して溶液貯留部11から撤去する。容器13の上面の開口13aは大きくしてあるので、この撤去作業は容易になされる。
【0189】
この例では、図17の例によるのと同様の効果が奏せられると共に、溶媒17をポンプ72で供給しているので、容器を装置上部に装着しなくてよいために装置全体の高さ寸法を小さくできる。更に、容器13から発泡ポリスチレン溶解装置111 へ溶媒17を供給するのに、排出口13bから先ず下方に溶媒を導出するので、溶媒の自重による導出作用が働き、ポンプ駆動のための消費電力が低減する。これは、溶液18を容器13内から排出するときも同様である。
【0190】
図22〜図35は、廃棄される発泡ポリスチレンの処理に適用した他の実施例を示すものである。
【0191】
図22は、本実施例による容器181 を示し、(a)は(b)のa−a線断面図、(b)は平面図である。
【0192】
本実施例の容器181 は、図示の如く、概ね直方体に近い形状に形成され、本体122 に一体に成形された排出管(ストレーナパイプ:以下、同様)124の上部が排出口123 を形成し、反対側の下端部 124aは本体122 の底面近傍まで延設されている。この排出口123 の横には注入口126 が並設され、双方共に外嵌する蓋125 により密閉するようになっている。
【0193】
注入口126 及び排出口123 が設けられている部分以外の上面は、若干の段差を形成してせり上がり、図22(b)に示すように、上面中央の両側部に凹部を設けて上面中央部に括(くびれ)部を形成し、更にそこに貫通孔 127aを設けて把手127 を形成している。そして、底面128 は排出管下端部 124a位置にかけて傾斜して下った底面 128aに形成されている。
【0194】
容器本体122 の下面には、一方には左右に凸状の脚129 が、そしてこの反対側には同じく凸状の脚130 が幅方向に長くして設けられている。図22(b)において破線による表示はこれらを表したものである。
【0195】
この脚129 、130 により本体122 の底は直に接地することがなく、地面等と摩擦して摩耗することがなく、しかも容器181 は水平に保たれ、溶媒17(例えばリモネン)は底面128 の最低部 128aが最深部となり、排出管124 の下端部 124aを介して効果的に排出される(これは、後述の溶液18の排出時も同様である)。このためには、排出管124 は可能な限り鉛直に設けることが望ましい。
【0196】
本実施例によれば、排出管124 が容器181 の本体122 に一体成形されているため、内容液を排出する際にストレーナパイプをその都度装入する必要がなく、しかも一体成形により製作費が軽減される。更に好適に把手が設けられていることにより持ち運びが容易である。
【0197】
図23は、他の実施例を示すものであり、(a)は(b)のa−a線断面図、(b)は平面図である。
【0198】
図示の如く、本実施例の容器191 は上記した図22の実施例と形態及び機能は同じであり、異なるところは、排出管134 がねじ式により本体132 と一体化されていることであり、他の部分は同様に形成されている。
【0199】
このため、排出管134 の設置部の本体132 の内部には受け部(ボス部)132aが突設されて雌ねじ 132bが設けられ、受け部 132aに嵌合する排出管134 には雄ねじ 134bが設けられて螺合している。これ以外は図22の実施例と同じであるので説明は省略する。
【0200】
図24(a)は、他の実施例の容器の排出口133付近の拡大断面図であるが、この部分については同図(b)のようにすることもできる。
【0201】
即ち、容器本体132 外への排出管141 の露出部に鍔 141cを設け、この鍔 141cと本体132 との間にパッキン142 を設けることにより、密閉度が高まり、液漏れが完全に防げる。更に、蓋135 もパッキン143 を挟み、排出管141 の上部とねじ式に結合すれば更に効果が上がる。
【0202】
本実施例によれば、製作費についても図22の実施例に比べて大きな差はなく、図22の実施例と同様の効果を奏することができることに加え、例えば、排出管134 や141 に不具合が生じた場合には簡単に交換が可能なメリットがある。
【0203】
図25は、他の実施例自動式バルブであって、これが設けられている排出口133を示し、(a)は閉じの状態、(b)は開きの状態を表している。
【0204】
即ち、上記した図23の実施例におけるねじ込み型と同様に、排出管145 がねじ146 により本体132 に結合されている。排出管145 の排出口133 近傍にはばね座147 が設けられ、ばね148 を介してポペット149 の鍔 149bが排出口133 で内向きに形成した排出管145 のフランジ 145aに当接して内外を遮蔽するようになっており、ポペット149 の軸 149aがばね座147 のガイド穴 147aに摺動自在に嵌合し、ポペット149 が垂直に上下動するようになっている。
【0205】
このバルブの開閉は容器が装着される外部機構によって行われる。即ち、後述する溶解装置にこの容器をセットすることにより、その装置に設けられているジョイントパイプ150 をこの容器の排出口133 に係合及び離脱させることにより、自動的に開閉する。
【0206】
図示のように、吸い上げ用のジョイントパイプ150は先端にパッキン152が設けられ、容器本体132の排出口133のフランジ145aに当接してシールする。そしてジョイントパイプ150の中央にはプッシュピン151が設けられており、図25(b)に示すように係合時にはこのプッシュピン151がポペット149を押し込むようになる。従って、排出される溶媒17(例えばリモネン)は矢印の如く流出し、ジョイントパイプ150により導出され、容器から排出される(これは、溶液18の排出時も同様である)。このジョイントパイプ150による溶媒17の導出駆動については後述する。
【0207】
この自動式バルブは図26の如く容器の注入口136 にも取り付けることができる。注入口136 の場合は、上記した排出の場合のような排出管145 に相当するものは不要であり、バルブ機構の枠153 が容器本体132 とねじ 153aにより結合され、他の部分は上記した排出の場合と同様の構成及び作用により、装置によって生成された溶液18(例えば発泡ポリスチレンのリモネン溶液)が装置側から容器内へ溶液の自重によって流れ込む。
【0208】
また、本例ではポペット149 の圧接手段としてコイルばね148 を使用しているが、これに代わるものとして磁石の反発力を利用することもできる。なお、この容器へ溶液18を注入する装置についても後述する。
【0209】
この実施例によれば、自動式バルブが容器の蓋を兼ねているので、蓋付きの場合に比べて蓋着脱の手間がなくなり、容器をセットするだけで注入又は排出も行うことが可能であり、将来の自動化への対応が容易になる。
【0210】
図27及び図28は、他の実施例を示すものであり、容器の表面に凹凸の嵌合部を形成して、輸送車両等による搬送の安全性を高めるための機能を付加したものである。
【0211】
先ず、図27の場合は、凹凸部を容器の上面と底面とに設けた例であり、(a)は容器の平面図、(b)は同正面図、(c)は同底面図である。図示のとおり、(b)及び(c)図における脚129(139)及び脚130(140)は、前記した図22の実施例及び図23の実施例における容器の脚であり、これらの位置に対応する容器の上面の位置に同形状、同寸法の凹部が形成されている。
【0212】
これにより、積み重ねた場合に、上に積み重ねた容器181(191)の脚129(139)及び130(140)が、その下方に位置する容器181(191)の上面の凹部156 及び157 へ嵌入する。従って、保管時は勿論、搬送時にも荷崩れしにくく安定性が保てる。
【0213】
図28は、この凹凸158 、159 を側面に設けた例であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。この場合も同様の機能により、例えば並列に並べた場合には前後にずれ動くことが防がれ、また、例えば横倒しの状態で上下に積み重ねて搬送することも可能となる。また、仮想線で表示したように、凹部160 と対応する反対側の凸部161 の如く前後方向に設けることもできる。
【0214】
図29は、上記した凹凸嵌合を設けた容器を示した斜視図である。容器をこのように形成することにより、複数の容器を例えば構内等で短い距離を簡易台車等に載せて移動する場合にも、容器が安定し、安全が保たれる。
【0215】
殊に、図30のように輸送車両162 に積載して輸送する場合には積み重ねて大量を同時に輸送することが可能となり、しかも安全に輸送することができる。
【0216】
本実施例の液体容器は、上記のような特長を有するものであるが、この液体容器は後述する発泡ポリスチレン溶解装置と再生処理装置との間の処理液の受け渡しに使用されるものである。
【0217】
従って、図22及び図23は溶解装置へ供給する溶媒17を液面レベル 181a及び 191aまで容した状態を表し、図31は供給した溶媒により生成された溶液18を再生処理装置から液面レベル 191bまで注入した状態を表している。なお、以降は説明の便宜上、図23の容器及び符号を用いる。
【0218】
図31のように、溶液18を注入した容器191 は後述する再生処理装置へ輸送され、そこで溶液を排出する。しかし、前述したように従来方式の吸い出し用のポンプを使用するのではなく、再生処理装置における溶液の排出には、本実施例では図32に示すように、圧縮空気による排出を目的に開発された容器である。
【0219】
図32は、その方法を概略的に示したものである。即ち、送気管164 及び導出管166 等は再生処理装置に設備されており、図示のように、送気管164 のアダプタ165 を容器191 の注入口136 へ係合され、導出管166 のアダプタ167 を容器191 の排出口133 へ係合される。
【0220】
次に送気管164 から圧縮空気Aを容器191 内へ注入すれば、容器191 内の液面全体に高い気圧がかかり、溶液18は排出管134 の下端 134aから導出管166 へ容易に押し出される。
【0221】
実験の結果、2気圧の圧縮空気により高粘性の溶液でも、従来のポンプによる場合の 1/2程度の時間で排出することができる。このような圧縮空気の威力は顕著であり、ちなみに小さな容器から溶液を取り出す場合は、注射器や手動ポンプを用いて10g/cm2 程度の圧力でも有効に行うことができる。
【0222】
図33は、上記したような容器と溶解装置とを概略的に示した図である。容器181 から溶媒17をポンプ195 により吸い上げて減容器1へ供給し、減容器1へ投入される発泡ポリスチレン15を攪拌羽根10によって攪拌しながら発泡ポリスチレン15を溶解して溶解液18を生成する状況を示しているが、詳しくは、例えば図34のような装置が使用される。
【0223】
図34は、その溶解装置200 に容器181 を装着した状態の断面図である。即ち、減容器1の下部は断面が半円形に形成され、上部のフラット面の半分に開閉式の蓋152 を設けて投入口 152aが形成されている。そして、減容器1の中には軸 153aを減容器1に軸着した攪拌羽根153 が複数設けられ、この軸 153aが外部に設けたモータ157 によりチェーン156 を介して駆動され、攪拌羽根153 の先端が減容器1の底面近傍まで攪拌する。
【0224】
減容器1の中には、その底部寄りの一方の壁面から破砕補助板151 が突設されており、投入口 152aから投入される発泡ポリスチレン15の攪拌羽根153 による破砕機能を高めるようになっている。
【0225】
減容器1の上部の一方の側面には導入口 110aが設けられ、そこから導入管110 が鉛直方向に延設されて、その延長部にはジョイントパイプ150 が設けられている。そして、導入管110 とジョイントパイプ150 の間にはモータ194 により駆動されるギヤポンプ195 が設けられ、その下にはバルブ193 が設けられている。
【0226】
ジョイントパイプ150 の先端には、容器181 の排出口123 に結合し、容器181 に一体に設けられた排出管124 を経由して容器181 内の仮想線で示す溶媒17を減容器1へ供給する。一方、減容器1の底部には導出口112 が設けられ、そこから導出管113 が下方に延設されて途中にバルブ199 が設けられ、導出管113 の先端のジョイント部154 が容器181 の注入口136 に結合される。
【0227】
容器181 は着脱式であり、装置の下部に設けた上下動可能なトレイ192 に搭載すれば、トレイ192 を上昇させることにより上記したジョイントパイプ150 と排出口123 との結合及びジョイント部154 と注入口136 との結合は、ほぼ自動的に密着、結合される。ここにおいても前述した自動式バルブ機構を設けることができる。
【0228】
容器181 内の溶媒17は、初めに導入管110 のバルブ193 を開き、ギアポンプ195 の駆動により導入口 110aから減容器1の中へ供給されて容器181 は空にされる。そして、移し替えられた溶媒17が減容器1内で所定量に達したことは液面高さ検出センサ(例えば、超音波センサ或いは光学式センサ)154によって検知される。
【0229】
減容器1の底部近傍には温度センサ196 及びヒータ190 が設置されており、これらの温度センサ196 とヒータ190 が連動して、供給された溶媒17は常時常温近辺に保たれる。そして寒冷地の場合には上記した液面高さ検出センサ154 によっても監視され、この液面高さ検出センサ154 は溶解率監視の目的を兼ねている。
【0230】
図示のように、投入口 152aから投入された発泡ポリスチレン15は、上記したように減容器1の中で攪拌羽根153 と破砕補助板151 とによって破砕されると同時に減容器1に入れられた溶媒17により溶解されて溶液18が生成される。
【0231】
そして、生成された溶液18は導出口112 のバルブ199 を開くことによって、その自重により、再び空になっている容器181 内に収容される。そして、容器181 はトレイ192 を下降させて溶解装置200 から取り出され、上述した再生処理装置へ搬送される。
【0232】
図22〜図31に示した液体容器は上記したような溶解装置に着脱して液体を授受し、再生処理装置と溶解装置との間の液体の搬送用として使用される専用の容器である。
【0233】
図7に示したポリスチレン再生装置における処理工程は、本実施例でも同様に行う。
【0234】
なお、溶液18を収容した容器を溶解装置200 から取り外した後、発泡ポリスチレン再生装置へ安全に搬送する方法をはじめ、容器の構造、溶解装置の使用状態、ポリスチレンの再生等は上述した図1〜図11の実施例で述べたと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0235】
また、溶媒として、上記のd−リモネンと、そのほかに、酢酸イソアミル、プロピオン酸ベンジル及び酪酸エチルを用いた実験の結果についても、上述した表1と同様の結果を示した。
【0236】
本実施例においても、発泡スチロールの溶媒による溶解リサイクルシステムにおいて、上述した(1)〜(5)の顕著な効果が得られる。
【0237】
前記した液体容器は図35のような発泡ポリスチレン溶解装置220 にも使用可能である。
【0238】
この装置は、ハウジング221 の上部に、発泡ポリスチレン投入用の開口222 が設けられ、これらの下側に発泡ポリスチレンの破砕、溶解部224 の側壁223 が設けられている。側壁223 の下側部分226 は、側壁223 よりも断面積が狭まるように絞られて鉛直下方に延び、溶解領域225 を形成し、側壁下側部分227 に連なる底壁228 の中央部は溶液導出口229 となっている。
【0239】
破砕、溶解部224 の側壁223 の上部内側には、一対の破砕ホイール230 が設けられ、図示省略した駆動手段による矢印方向に互いに逆回転するようになっている。また、溶解領域225 内には攪拌羽根10が配設され、図示省略した駆動手段によって回転するようになっている。
【0240】
溶解領域225 の下側を構成する底壁228 の下方には、容器の装着部238 が設けられ、容器231 は出入口232 から矢印のように出入し、床面に設けたキャスタ233 上に搭載されて装着される。
【0241】
また、ハウジング221 の開口222 の反対側の側面には、溶媒導入口234 が設けられ、この導入口234 から下方へ導入管235 が延設され、途中をポンプ236 に接続して、導入管235 は、更に容器231 の排出口239 に接続される。
【0242】
従って、前記した図34の溶解装置200 の場合と同様に、先ず、この装置220 へ供給する溶媒17を収容した容器231 を装着部238 へ装着し、上記した導入管235 によりポンプ236 を駆動させて導入口234 から破砕、溶解部224 へ供給する。供給された溶媒17は自然に溶解領域へ留る。
【0243】
ハウジング221 の開口から投入される発泡ポリスチレン15は、破砕ホイール230 により細かく砕かれて図示のように15Aとなって溶解領域225 の中へ落下し、攪拌羽根10により溶媒17の中で攪拌されながら溶液18に生成される。
【0244】
このようにして生成された溶液は、図示省略したバルブを開き溶液導出口229 から、その下方に延設された導出管 229aを経由して容器231 の注入口から空になっている容器231 の中へ収容される。以後は装置から取り出されて前述したように再生処理装置へ搬送される。
【0245】
以上、本発明の実施例を説明したが、上述の実施例は本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0246】
例えば、上述した溶解装置や容器の構成や形状、材質等は種々採用してよい。その他、各部の構造も上述した例に限定されるものではない。上述した攪拌羽根又は破砕用ホイール、破砕補助板は必ずしも必要ではない。また、溶解処理及び再生する対象物は、発泡ポリスチレン成形体以外の種々の廃棄物とすることができる。
【0247】
また、容器については、その液導入及び排出口(上述の開口)の少なくとも一方は、少なくとも1個でよく、2つ以上設けてもよいし、またその形成位置も変更可能である。
【0248】
また、図22〜図35に示した実施例の排出管は容器本体と一体成形又はねじ式による嵌合で一体にして排出口を形成したが、本体自体に内部へも突出する排出口を設けて、容器内で突出した排出口に排出管を嵌合させてもよい。または、ねじ式ではなく、本体と接着剤や溶接により一体化させることもできる。また、ストレーナパイプの位置や形状、方向も種々であってよい。
【0249】
また、自動式バルブ機構や蓋による密閉の方法及びその構造も上述した実施例以外に各種の方式を採用することができ、注入口や排出口の位置も上面以外に設けることができる。
【0250】
また、表面に設けた凹凸嵌合の形状、位置及び数等も任意の方式にすることができ、また、把手の形状も他の形状に変えて凹凸嵌合手段を兼ねることもできる。
【0251】
更に、使用する溶媒は、少なくとも芳香族系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、モノテルペン系有機溶媒からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる溶媒を用い、発泡ポリスチレンからなる廃棄物を溶解することができる。これらには、上述したリモネン以外にも、酢酸イソアミル、プロピオン酸ベンジル及び酪酸エステルの少なくとも1種が挙げられる。
【0252】
また、上述した実施例の容器は、廃棄する発泡ポリスチレンの溶解、再生システムのため以外にも、例えば、酸性品をアルコールにより中和してエステルを生成したり、逆にエステルからアルコールを分離する場合の容器としても好適に使用することが可能である。
【0253】
この場合、廃棄物の溶解処理及び再生以外の処理、例えば廃棄物としての酸をアルコールの供給で処理してエステルに変化させる如き処理も可能である。
【0254】
【発明の作用効果】
第1及び第2の発明は、上述した如く、供給された廃棄物を溶媒で処理するための処理部で生成した廃棄物溶液を貯留するために、前記処理部下に設けられた貯留部に対し、前記廃棄物溶液を受け入れるための液体容器を着脱可能に設け、前記液体容器内に予め収容された前記溶媒を前記処理部に供給するために、前記液体容器の上部の注入口を前記処理部の下部に取り付けた状態で、前記液体容器の下部の排出口と前記処理部との間にポンプ手段を接続しているので、前記廃棄物溶液を受け入れる際、この受け入れ位置に、前記溶媒を予め収容した前記液体容器を前記貯留部に取り付けたまま、この溶媒を前記ポンプ手段によって前記処理部に供給することができる。従って、前記液体容器を前記貯留部に設置したまま、前記溶媒の供給と前記廃棄物溶液の収容とを行えるので、1回の処理作業中に前記液体容器を移動させる必要がなく、作業がより容易となり、また、処理1回分の前記液体容器の容量を最大値で設計し、未使用溶媒の輸送容器と廃棄物溶液の輸送容器とを共通化することができ、廃棄物処理を容易かつ効率的に行える。
【0255】
そして、濃度を一定に保持した溶液を前記処理部から前記液体容器に排出できるので、この液体容器を貯留部から取り外した後に再生装置に搬送すれば、再生処理を容易に行える。このため、廃棄物処理を1回ごとに行い、濃度管理を可能とし、そのまま専用容器としての前記液体容器に排出し、前記再生装置へと輸送可能となる。
【0256】
なお、第2の液体容器は、上述した如く、前記廃棄物溶液を前記処理部から受け入れるために本体上部に設けた第一の開口を、液(特に前記処理後に前記廃棄物溶液)を排出するために本体底部に設けた第二の開口よりも広くしているので、これらの各開口を液の排出と導出にそれぞれ選択的に使用でき、液の排出と供給とを行うに際し、管やホースの差し替えに伴うこれらの回転或いは振り回しの必要がなく、小さなスペースで済むことになる。
【0257】
また、溶液排出管の先端部等を大きな第一の開口に挿通するのが容易になると共に、溶液排出管を大径にして、高粘度の液でも短時間で導入することができるので、作業性が改善される。
【0258】
また、液を供給するのに、ポンプで吸出す場合、底面に設けられた第二の開口から溶液を導出すると、液の自重による排出作用を利用でき、ポンプ駆動のための消費電力も低減される。
【0259】
また、この溶液は、処理1回分の容量を最大値で設計し、未使用溶媒の輸送用と廃棄物溶液の輸送用とを共通化することができ、廃棄物処理を容易かつ効率的に行える上に、濃度を一定に保持した液を収容できるので、再生プラントでの処理を容易にさせることから、処理部での処理を1回ごとに行い、濃度管理を可能とし、そのまま容器に収容し、輸送可能となる。
【0260】
更に、第液体容器は、上述した如く、液体の注入口及び排出口を有し、容器本体内で前記排出口から底面近傍にまで延びる液体排出管部が容器本体と一体に形成されているため、液体を排出する場合にストレーナパイプを装入する必要がなく、排出作業が容易になり、自動化にも対応し易く、システムの合理化が可能となる。
【0261】
従って、第1及びの発明は、以下の顕著な効果が得られる。
(1)処理装置における液の交換が容易である。
(2)新、旧液の輸送システムも単一容器で運用が可能。
(3)同一規格で設計された装置と容器との互換性を確保できる。
(4)システムの運用の安全性が増す。
(5)処理装置を店頭や家庭でも容易に設置し、使用できる溶解装置を提供できる。また、液体容器だけを搬送すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1及びの発明の実施例を説明するための発泡ポリスチレン溶解装置の断面図である。
【図2】同装置のA部の拡大断面図である。
【図3】同装置のB部の拡大断面図である。
【図4】同装置のC部の拡大断面図である。
【図5】同装置に用いる液体容器の断面図である。
【図6】同容器の運搬用トラックの側面図である。
【図7】同容器に収容された溶液の再生システムのフロー図である。
【図8】同容器の液収容状況を示す断面図である。
【図9】リモネン使用量による発泡ポリスチレンの体積変化を示すグラフである。
【図10】リモネンで処理された発泡ポリスチレンの加熱時間による分子量変化を加熱収縮処理と比較して示すグラフである。
【図11】使用可能な他の液体容器の断面図である。
【図12】 第1及び第2の発明の実施例による発泡ポリスチレン溶解装置の断面図である。
【図13】同装置のB部の拡大断面図である。
【図14】同装置のD部の拡大断面図である。
【図15】 第1及びの発明の他の実施例による発泡ポリスチレン溶解装置の断面図である。
【図16】 同他の実施例による発泡ポリスチレン溶解装置の概略断面図である。
【図17】同装置の詳細な断面図である。
【図18】同液体容器を示すもので、同図(A)は上から見た斜視図、同図(B)は底面側から見た斜視図である。
【図19】同装置のC部の拡大断面図である。
【図20】 他の実施例による発泡ポリスチレン溶解装置の概略断面図である。
【図21】同装置の詳細な断面図である。
【図22】 同他の実施例による液体容器を示し、(a)は(b)のa−a線断面図、(b)は平面図である。
【図23】同他の実施例による液体容器を示し、(a)は(b)のa−a線断面図、(b)は平面図である。
【図24】同他の実施例による液体容器の排出口付近を示し、(a)は拡大断面図、(b)はその変形例を示す拡大断面図である。
【図25】同他の実施例による液体容器の排出口の要部を示し、(a)は閉じの状態の拡大断面図、(b)は開きの状態の拡大断面図である。
【図26】同他の実施例による液体容器の注入口の要部を示し、(a)は閉じの状態の拡大断面図、(b)は開きの状態の拡大断面図である。
【図27】同他の実施例による液体容器を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。
【図28】同他の実施例による液体容器を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図29】同他の実施例による液体容器の斜視図である。
【図30】同実施例による液体容器の輸送車両への積載状態を示す斜視図である。
【図31】同液体容器に溶液を収容した状態の断面図である。
【図32】同液体容器から溶液の排出方法を示す概略図である。
【図33】溶解装置の構成を示す概略図である。
【図34】溶解装置の要部を示す断面図である。
【図35】他の溶解装置の要部を示す断面図である。
【図36】従来の液体容器の斜視図である。
【図37】従来の他の液体容器の斜視図である。
【図38】本発明完成前に案出された発泡ポリスチレン溶解装置の概略断面図である。
【図39】従来例による溶液の排出方法を示す概略図である。
【図40】同他の排出方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1…ハウジング(減容器)、2…投入用開口、3…溶媒供給部、4…溶解部、
6、92、93…破砕用ホイール、7…溶解領域、8b…溶液導出口、
10…攪拌羽根、11…貯留部、13…液体容器、13a、63a…導入用開口、
13b、63b…排出用開口、13c…溶媒レベル、13d…溶液レベル、
15…発泡ポリスチレン成形体、16…発泡ポリスチレン小片、17…溶媒、
18…溶液、19、20、29、99…センサ、31e、151 …プッシュピン、
34…ポペット弁、71、73…導管、72…ポンプ、80…破砕補助板、
101 、111 、121 …発泡ポリスチレン溶解装置、181 、191 …液体容器、
122 、132 …本体、124 、134 、141 、145 …排出管(ストレーナパイプ)、
125 、135 …蓋、129 、130 、139 、140 …脚、146 、 153a…ねじ部、
148 …ばね、149 …ポペット、150 、154 …ジョイントパイプ

Claims (13)

  1. 供給された廃棄物を溶媒によって溶解処理するための廃棄物溶解部と して構成された処理部と、
    この処理部で生成した廃棄物溶液を貯留するために、前記処理部下に設けられた貯留 部と、
    前記廃棄物溶液を前記処理部の下部から受け入れるために前記貯留部に着脱可能に設 けられ、前記廃棄物溶液の注入口を上部に、前記溶媒の排出口を下部に有する液体容器 と、
    前記廃棄物溶液を受け入れる前に前記液体容器内に予め収容された前記溶媒を前記処 理部に供給するために、前記処理部下において前記液体容器の上部の前記注入口を前記 処理部の下部に取り付けた状態で、前記液体容器の下部の前記排出口と前記処理部との 間に接続されるポンプ手段と
    を有する廃棄物処理装置。
  2. 前記液体容器が、前記廃棄物溶解部での廃棄物溶液量に対応した内容積を有しかつ廃棄物溶液収容レベル以下のレベルで前記溶媒を収容する、請求項に記載した廃棄物処理装置。
  3. 前記廃棄物溶解部に廃棄物破砕手段と廃棄物溶液貯留手段とを有し、上部から前記廃棄物及び前記溶媒が夫々供給されるように構成されている、請求項に記載した廃棄物処理装置。
  4. 前記廃棄物溶解部内にて、液面の変化を検出する検出手段が設けられている、請求項に記載した廃棄物処理装置。
  5. 少なくとも芳香族系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、モノテルペン系有機溶媒からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる前記溶媒を用い、発泡ポリスチレンからなる前記廃棄物を溶解する、請求項に記載した廃棄物処理装置。
  6. リモネン、酢酸イソアミル、プロピオン酸ベンジル及び酪酸エステルの少なくとも1種を前記溶媒として用いる、請求項に記載した廃棄物処理装置。
  7. 供給された廃棄物を溶媒によって溶解処理するための廃棄物溶解部と して構成された処理部と、
    この処理部で生成した廃棄物溶液を貯留するために、前記処理部下に設けられた貯留 部と、
    前記廃棄物溶液を前記処理部の下部から受け入れるために前記貯留部に着脱可能に設 けられ、前記廃棄物溶液の注入口を上部に、前記溶媒の排出口を下部に有する液体容器 と、
    前記廃棄物溶液を受け入れる前に前記液体容器内に予め収容された前記溶媒を前記処 理部に供給するために、前記処理部下において前記液体容器の上部の前記注入口を前記 処理部の下部に取り付けた状態で、前記液体容器の下部の前記排出口と前記処理部との 間に接続されるポンプ手段と
    を有する廃棄物処理装置と、この廃棄物処理装置の前記貯留部から取り外された前記液体容器を廃棄物再生装置へ搬送する手段と、前記廃棄物溶液を前記液体容器から供給して廃棄物再生処理により少なくとも廃棄物を回収する前記廃棄物再生装置と、空になった前記液体容器に新たな溶媒を収容して前記廃棄物処理装置の前記貯留部に返送する手段とを具備する廃棄物回収システム。
  8. 前記溶媒も前記廃棄物再生装置で回収する、請求項に記載した廃棄物回収システム。
  9. 前記液体容器が、前記廃棄物溶解部での廃棄物溶液量に対応した内容積を有しかつ廃棄物溶液収容レベル以下のレベルで前記溶媒を収容する、請求項に記載した廃棄物回収システム。
  10. 前記廃棄物溶解部に廃棄物破砕手段と廃棄物溶液貯留手段とを有し、上部から前記廃棄物及び前記溶媒が夫々供給されるように構成されている、請求項に記載した廃棄物回収システム。
  11. 前記廃棄物溶解部内にて、液面の変化を検出する検出手段が設けられている、請求項に記載した廃棄物回収システム。
  12. 少なくとも芳香族系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、モノテルペン系有機溶媒からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる前記溶媒を用い、発泡ポリスチレンからなる前記廃棄物を溶解する、請求項に記載した廃棄物回収システム。
  13. リモネン、酢酸イソアミル、プロピオン酸ベンジル及び酪酸エステルの少なくとも1種を前記溶媒として用いる、請求項12に記載した廃棄物回収システム。
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