JP4068308B2 - 光情報媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生専用光ディスク、光記録ディスク等の光情報媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、再生専用光ディスクや光記録ディスク等の光情報媒体では、動画情報等の膨大な情報を記録ないし保存するため、記録密度向上による媒体の高容量化が求められ、これに応えるために、高記録密度化のための研究開発が盛んに行われてきた。
【0003】
その中のひとつとして、例えばDVD(Digital Versatile Disk)にみられるように、記録・再生波長を短くし、かつ、記録・再生光学系の対物レンズの開口数(NA)を大きくして、記録・再生時のレーザービームスポット径を小さくすることが提案されている。DVDをCDと比較すると、記録・再生波長を780nmから650nmに変更し、NAを0.45から0.6に変更することにより、6〜8倍の記録容量(4.7GB/面)を達成している。
【0004】
しかし、このように高NA化すると、チルトマージンが小さくなってしまう。チルトマージンは、光学系に対する光情報媒体の傾きの許容度であり、NAによって決定される。記録・再生波長をλ、記録・再生光が入射する透明基体の厚さをtとすると、チルトマージンは
λ/(t・NA3)
に比例する。また、光情報媒体がレーザービームに対して傾くと、すなわちチルトが発生すると、波面収差(コマ収差)が発生する。基体の屈折率をn、傾き角をθとすると、波面収差係数は
(1/2)・t・{n2・sinθ・cosθ}・NA3/(n2−sin2θ)-5/2
で表される。これら各式から、チルトマージンを大きくし、かつコマ収差の発生を抑えるためには、基体の厚さtを小さくすればよいことがわかる。実際、DVDでは、基体の厚さをCD基体の厚さ(1.2mm程度)の約半分(0.6mm程度)とすることにより、チルトマージンを確保している。一方、基体の厚みムラマージンは、
λ/NA4
で表される。基体に厚みムラが存在すると、さらに波面収差(球面収差)が発生する。基体の厚みムラを△tとすると、球面収差係数は、
{(n2−1)/8n3}・NA4・△t
で表される。これら各式から、NAを大きくした場合の球面収差を抑えるためには、厚みムラを小さく抑える必要があることがわかる。例えば、CDでは△tが±100μmに対して、DVDでは±30μmに抑えられている。
【0005】
ところで、より高品位の動画像を長時間記録するために、基体をさらに薄くできる構造が提案されている。この構造は、通常の厚さの基体を剛性維持のための支持基体として用い、その表面にピットや記録層を形成し、その上に薄型の基体として厚さ0.1mm程度の光透過層を設け、この光透過層を通して記録・再生光を入射させるものである。この構造では、従来に比べ基体を著しく薄くできるため、高NA化による高記録密度達成が可能である。このような構造をもつ媒体は、例えば特開平10−320859号公報および特開平11−120613号公報に記載されている。
【0006】
上記特開平10−320859号公報に記載された媒体は、光磁気記録媒体である。この光磁気記録媒体は、基板上に、金属反射膜、第1の誘電体膜、光磁気記録膜、第2の誘電体膜および光透過層が順次積層形成されたものである。同公報では、スパッタ法により形成される金属反射膜は表面粗さが大きいため、再生信号のノイズが増加してしまうとして、誘電体膜と金属反射膜との界面における金属反射膜の表面粗さを8.0nm未満としている。同公報では、このような表面粗さを得るために、金属反射膜構成材料としてAlを含有する材料、好ましくはAlにFe、Cr、Ti、Siの少なくとも1種を添加した材料を用いるか、AuまたはAgを用い、形成方法としてイオンビームスパッタまたはマグネトロンスパッタを利用している。
【0007】
また、上記特開平11−120613号公報に記載された媒体は、相変化型光記録媒体である。この媒体は、基板上に、特定組成の反射膜、相変化型記録膜および光透過層を順次積層して形成される。この媒体においても、反射膜を特定組成とすることにより、反射膜の表面粗さを小さくしている。同公報に「反射膜の結晶性や反射膜の組成に依存する粒径により形成される界面形状」という記載があることから、同公報では結晶粒径を小さくすることにより反射膜の表面粗さを小さくしていると考えられる。
【0008】
しかし、実際の媒体設計において記録感度および反射率の最適化を考慮すると、表面粗さを小さくするために金属反射膜構成材料が限定されることは実用的ではない。
【0009】
また、本発明者らの研究によれば、光磁気記録媒体や相変化型光記録媒体など、ヒートモードを利用する光記録媒体では、反射層の結晶粒径が小さすぎると記録特性に問題が生じることがわかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、支持基体表面に反射層が形成され、反射層形成面側から再生光が入射する光情報媒体において、再生信号のノイズを低減することである。また、本発明の他の目的は、支持基体表面に反射層および記録層がこの順で積層され、反射層形成面側から記録光および再生光が入射する光情報媒体において、再生信号のノイズを低減すると共に、記録特性の悪化を防ぐことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、下記(1)〜(5)の本発明により達成される。
(1) 支持基体上に反射層が形成され、前記支持基体の前記反射層側から再生光が入射するように構成された光情報媒体であって、前記反射層の結晶子径が30nm以下で、かつ、前記反射層の平均結晶粒径が20nm以上であることを特徴とする光情報媒体。
(2) さらに、反射層上に記録層を備え、前記支持基体の前記反射層側から記録光が入射するように構成されたことを特徴とする(1)の光情報媒体。
(3) 前記反射層の結晶子径が25nm以下であることを特徴とする(1)または(2)の光情報媒体。
(4) 前記反射層の平均結晶粒径が100nm以下であることを特徴とする(1)ないし(3)のいずれかの光情報媒体。
(5) 前記反射層の平均結晶粒径が30nm以上、70nm以下であることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれかの光情報媒体。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の光情報媒体の構成例を、図1に示す。図1に示す光情報媒体は相変化型光記録媒体であり、支持基体20上に、反射層5、第2誘電体層32、記録層4、第1誘電体層31および透光性基体2を、この順で積層して形成したものである。記録光および再生光は、透光性基体2を通して入射する。なお、支持基体20と反射層5との間に、誘電体材料からなる中間層を設けてもよい。
【0013】
本発明は、記録層の種類によらず適用できる。すなわち、例えば、相変化型記録媒体であっても、ピット形成タイプの記録媒体であっても、光磁気記録媒体であっても適用できる。また、本発明は、記録媒体に限らず、例えばプリピットを設けた再生専用型媒体にも適用できる。
【0014】
以下、図1に示す媒体について、各部の具体的構成を説明する。
【0015】
支持基体20
支持基体20は、媒体の剛性を維持するために設けられる。支持基体20の厚さは、通常、0.2〜1.2mm、好ましくは0.4〜1.2mmとすればよく、透明であっても不透明であってもよい。支持基体20は、通常の光記録媒体と同様に樹脂から構成すればよいが、ガラスから構成してもよい。光記録媒体において通常設けられる案内溝21は、図示するように、支持基体20に設けた溝を、その上に形成される各層に転写することにより、形成できる。
【0016】
反射層5
本発明では、反射層5の結晶子径を30nm以下、好ましくは25nm未満、より好ましくは24nm以下とする。結晶子径をこの範囲とすることにより、反射層の光入射側の表面性が良好となる。その結果、再生信号のノイズを低減することができる。
【0017】
本発明では、反射層の結晶粒径ではなく、結晶子径を限定する。結晶子とは、結晶粒中において同一の結晶方位をもつ領域である。本発明において結晶子径は、X線回折法により測定する。具体的には、反射層に対し、粉末X線回折装置または薄膜X線回折装置により測定を行い、
【0018】
【数1】
【0019】
で表されるシェラーの式に測定データを代入することにより、結晶子径Dhklを算出する。上記式(1)において、Kは定数であり、本発明ではK=0.9としてDhklを算出する。λはX線波長(単位:nm)であり、βは回折線の半値幅(単位:rad)であり、θはその回折線に関するブラッグ角である。結晶子径算出には、強度の最も大きい回折線を用いることが好ましい。例えば面心立方構造の金属反射層では、通常、(111)面の回折線を利用して結晶子径を求めることになる。
【0020】
結晶子径が小さいということは、結晶粒中において同一方向に成長している領域が狭いことを意味する。したがって、結晶粒径が同じであっても結晶子径が小さければ、反射層表面の凹凸は小さくなり、再生信号のノイズを少なくすることができる。
【0021】
本発明において反射層の結晶子径の下限は特になく、X線回折パターンに明瞭なピークが現れなくても、すなわち多結晶ではなくアモルファス状態であってもよい。
【0022】
なお、特開平9−63118号公報には、基板上に記録層および金属反射層が形成されている光記録媒体において、金属反射層の結晶子サイズを250Å以上、その膜厚を700〜1500Åとすることが記載されている。金属反射層の結晶子径を限定する点において、同公報記載の発明と本発明とは類似する。しかし同公報記載の媒体は、記録層形成後に金属反射層が形成され、記録層を通して再生光が入射する構成であり、この点が本発明の媒体と異なる。また、同公報では、温度および湿度に関する金属反射層の耐久性を向上させるために結晶子径の下限を限定しており、この点も本発明とは異なる。
【0023】
本発明を、相変化型光記録媒体や光磁気記録媒体などのヒートモードを利用する光記録媒体に適用する場合、反射層の平均結晶粒径は好ましくは20nm以上、より好ましくは30nm以上である。平均結晶粒径が小さいと、熱伝導率が低くなるので、記録光照射時に記録層に熱が滞留してしまい、その結果、記録特性が損なわれる。例えば相変化型光記録媒体では、滞留した熱により記録マークの一部が消去されてしまい、CNR(carrier to noise ratio)が低くなってしまう。したがって、ヒートモードを利用する光記録媒体に本発明を適用する場合、結晶粒径をある程度大きくした状態で、結晶子径だけを小さくすることが好ましい。ただし、平均結晶粒径が大きすぎると、反射層の表面性が悪くなるので、平均結晶粒径は、好ましくは100nm以下、より好ましくは70nm以下とする。
【0024】
本発明では、結晶子径の制御によってノイズ低減が実現するので、光記録媒体において良好な記録特性を確保するために結晶粒径を比較的大きくした場合でも、再生信号のノイズを低減することが可能である。
【0025】
なお、この場合の平均結晶粒径は、反射層の透過型電子顕微鏡像を用い、結晶粒を球形と仮定して求める。具体的には、透過型電子顕微鏡像において、単位長さの直線と交わる結晶粒の数をNL(単位:個/nm)とし、単位面積中の結晶粒の数をNS(単位:個/nm2)としたとき、平均結晶粒径dは
d=4NL/(πNS)
で表される。なお、NLを求めるに際しては、長さ0.2μm以上の試験線を透過型電子顕微鏡像に描き、この試験線と交わる結晶粒の数を測定して、単位長さあたりの交差数を算出することが好ましい。試験線が短すぎると、十分な測定精度が得られない。ただし、試験線は0.5μmを超える長さとする必要はない。また、NSを求めるに際しては、一辺が0.2μm以上の試験矩形を透過型電子顕微鏡像に描き、この試験矩形内に存在する粒子数を測定して、単位面積中の粒子数を算出することが好ましい。試験矩形の一辺の長さが短すぎると、十分な測定精度が得られない。ただし、試験矩形の一辺は、0.5μmを超える長さとする必要はない。
【0026】
結晶子は結晶粒の一部または全部を占めるため、結晶子径は結晶粒径以下となるはずであるが、上記方法で求めた結晶子径および平均結晶粒径については、結晶子径が平均結晶粒径よりも大きくなることもある。
【0027】
結晶子径および結晶粒径の制御は、反射層の形成条件を制御することにより行うことができる。反射層はスパッタ法により形成することが好ましいが、スパッタパワーを高くするほど、また、スパッタ圧力を低くするほど結晶子径および結晶粒径を小さくすることができる。このとき、スパッタ条件を適宜制御することにより、結晶粒径の変化量を比較的小さくし、かつ、結晶子径の変化量を比較的大きくすることも可能である。
【0028】
本発明において反射層構成材料は特に限定されないが、通常、Al、Au、Ag、Pt、Cu、Ni、Cr、Ti、Si等の金属または半金属の単体あるいはこれらの1種以上を含む合金などから構成すればよい。
【0029】
反射層の組成を制御することにより、結晶粒径の変化量に対し結晶子径の変化量を比較的大きくすることが可能である。具体的には、AgやAl等の高反射率金属を主成分とし、これに微量の副成分金属を少なくとも1種、好ましくは2種以上添加することにより、結晶粒径の減少や副成分金属元素の偏析を抑えながら、結晶構造欠陥を生じさせることができ、その結果、結晶粒径に対し比較的小さな結晶子径を実現することができる。反射層中における副成分金属の添加量は、各金属について好ましくは0.05〜2.0モル%、より好ましくは0.2〜0.5モル%であり、副成分全体として好ましくは0.2〜5モル%、より好ましくは0.5〜3モル%である。添加量が少なすぎると添加による効果が不十分となる。一方、添加量が多すぎると、結晶粒径も小さくなってしまう。主成分金属としては、熱伝導率の高いAgが好ましい。一方、副成分金属は、主成分金属と合金化しやすい元素ないし主成分金属に対する固溶限の高い元素が好ましい。特に好ましい組み合わせは、主成分金属がAg、副成分金属がAu、Cu、Pt、PdおよびSbの少なくとも1種、好ましくは2種以上である。
【0030】
また、反射層をアモルファス状態として形成するためには、反射層が、2種以上の元素を含有し、かつ、共融混合物を含有しうるものであることが好ましい。本明細書において反射層が共融混合物を含有しうるとは、溶融状態から結晶化させたときに共融混合物が存在しうることを意味する。共融混合物を含有しうる合金としては、例えば、Alに、Au、Ce、Ge、In、La、Ni、Pd、Pt、Si、TeおよびCuから選択される少なくとも1種の元素を添加した合金、Agに、Ce、Cu、Ge、La、S、Sb、Si、TeおよびZrから選択される少なくとも1種の元素を添加した合金、Auに、Co、Ge、In、La、Mn、Sb、SiおよびTeから選択される少なくとも1種の元素を添加した合金、Cuに、Fe、Ge、Sb、Si、TeおよびTiから選択される少なくとも1種の元素を添加した合金が好ましい。具体的に例示すると、Al−Pd合金における共融混合物の組成は原子比でAl92.5Pd7.5である。本発明では、反射層を共融混合物と同じ組成としてもよいが、後述する実施例において使用したAl79.3Pd20.7合金のように、共融混合物とは異なる組成であっても共融混合物を含有しうるものであれば、アモルファス状態の反射層が得られる。したがって、アモルファス状反射層を形成可能な組成は、実験的に決定することができる。
【0031】
反射層の厚さは、通常、10〜300nmとすることが好ましい。厚さが前記範囲未満であると十分な反射率が得にくくなる。また、前記範囲を超えても反射率の向上は小さく、コスト的に不利になる。ただし、再生信号のノイズは、反射層厚さが20nm以上、特に30nm以上となると臨界的に大きくなるため、本発明では、このような厚さの反射層を有する媒体に対して特に有効である。ところで、反射層が薄いと、反射層の厚さのばらつきによる反射率変化が大きくなるため、量産の際に性能ばらつきが大きくなってしまう。したがって本発明では、性能ばらつきが小さく、しかも再生信号のノイズが少ない媒体が得られる。
【0032】
反射層は、スパッタ法や蒸着法等の気相成長法により形成することが好ましい。
【0033】
第1誘電体層31および第2誘電体層32
これらの誘電体層は、記録層の酸化、変質を防ぎ、また、記録時に記録層から伝わる熱を遮断ないし面内方向に逃がすことにより、支持基体20や透光性基体2を保護する。また、これらの誘電体層を設けることにより、変調度を向上させることができる。各誘電体層は、組成の相異なる2層以上の誘電体層を積層した構成としてもよい。
【0034】
これらの誘電体層に用いる誘電体としては、例えば、Si、Ge、Zn、Al、Zr、Ta、B、アルカリ土類元素、希土類元素等から選択される少なくとも1種の金属成分を含む各種化合物が好ましい。化合物としては、酸化物、窒化物、フッ化物または硫化物が好ましく、これらの化合物の2種以上を含有する混合物を用いることもできる。具体的には、例えば硫化亜鉛と酸化ケイ素との混合物(ZnS−SiO2)、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムなどが好ましい。なお、第1誘電体層および第2誘電体層の厚さは、保護効果や変調度向上効果が十分に得られるように適宜決定すればよいが、通常、第1誘電体層31の厚さは好ましくは30〜300nm、より好ましくは50〜250nmであり、第2誘電体層32の厚さは好ましくは10〜50nm、より好ましくは13〜45nmである。各誘電体層は、スパッタ法により形成することが好ましい。
【0035】
記録層4
記録層の組成は特に限定されず、各種相変化材料から適宜選択すればよいが、少なくともSbおよびTeを含有するものが好ましい。SbおよびTeだけからなる記録層は、結晶化温度が130℃程度と低く、保存信頼性が不十分なので、結晶化温度を向上させるために他の元素を添加することが好ましい。この場合の添加元素としては、In、Ag、Au、Bi、Se、Al、P、Ge、H、Si、C、V、W、Ta、Zn、Ti、Sn、Pb、Pdおよび希土類元素(Sc、Yおよびランタノイド)から選択される少なくとも1種が好ましい。これらのうちでは、保存信頼性向上効果が特に高いことから、希土類元素、Ag、InおよびGeから選択される少なくとも1種が好ましい。
【0036】
SbおよびTeを含有する組成としては、以下のものが好ましい。SbおよびTeをそれぞれ除く元素をMで表し、記録層構成元素の原子比を
式I (SbxTe1-x)1-yMy
で表したとき、好ましくは
0.2≦x≦0.90、
0≦y≦0.25
であり、より好ましくは
0.55≦x≦0.85、
0.01≦y≦0.20
である。
【0037】
上記式Iにおいて、Sbの含有量を表すxが小さすぎると、結晶化速度が遅くなりすぎる。また、記録層の結晶質領域での反射率が低くなるため、再生信号出力が低くなる。また、xが著しく小さいと、記録も困難となる。一方、xが大きすぎると、結晶状態と非晶質状態との間での反射率差が小さくなってしまう。
【0038】
元素Mは特に限定されないが、保存信頼性向上効果を示す上記元素のなかから少なくとも1種を選択することが好ましい。元素Mの含有量を表すyが大きすぎると結晶化速度が低下してしまうので、yは上記範囲内であることが好ましい。
【0039】
記録層の厚さは、好ましくは4nm超50nm以下、より好ましくは5〜30nmである。記録層が薄すぎると結晶相の成長が困難となり、結晶化が困難となる。一方、記録層が厚すぎると、記録層の熱容量が大きくなるため記録が困難となるほか、再生信号出力の低下も生じる。
【0040】
記録層の形成は、スパッタ法により行うことが好ましい。
【0041】
透光性基体2
透光性基体2は、記録再生光を透過するために透光性を有する。本発明の効果は、透光性基体2の構成材料および厚さには影響を受けない。例えば、支持基体20と同程度の厚さの樹脂板やガラス板を透光性基体2として用いてもよい。
【0042】
ただし、本発明は、高密度記録を行う場合に特に有効である。したがって、記録再生光学系の高NA化による高記録密度達成のために、前記特開平10−320859号公報に記載された光透過層と同様に、透光性基体2を薄型化して透光性層とすることが好ましい。
【0043】
透光性層の形成に際しては、例えば、透光性樹脂からなる光透過性シートを各種接着剤や粘着剤により第1誘電体層31に貼り付けて透光性層としたり、塗布法を利用して透光性樹脂層を第1誘電体層31上に直接形成して透光性層としたりすればよい。また、透光性層は、反射層や記録層を十分に保護できるものであればよいので、透光性層を例えば無機材料からなる薄膜から構成してもよい。透光性層に用いる無機材料は、例えば上記誘電体層の説明において挙げた各種無機化合物から選択することができ、また、炭化ケイ素やダイヤモンドライクカーボンなどの炭化物、炭素またはこれらの混合物を用いてもよい。無機材料からなる透光性層は、例えばスパッタ法等の気相成長法によって形成することができる。
【0044】
樹脂からなる透光性層の厚さは、30〜300μmの範囲から選択することが好ましい。透光性層が薄すぎると、透光性層表面に付着した塵埃による光学的な影響が大きくなる。一方、透光性層が厚すぎると、高NA化による高記録密度達成が難しくなる。無機材料からなる透光性層の厚さは、5〜500nmの範囲から選択することが好ましい。無機材料からなる透光性層が薄すぎると、保護効果が不十分となり、厚すぎると、内部応力が大きくなってクラックが発生しやすくなる。なお、塵埃の影響を考慮する必要がなければ、樹脂からなる透光性層の厚さは30μm未満であってもよく、例えば0.5〜15μmの厚さとすれば十分な保護効果が得られる。透光性層の厚さが30μm未満である場合、ハードディスクのような密閉タイプの固定ディスクとしたり、ディスクをカートリッジに収容した構造の媒体としたりすることが好ましい。
【0045】
【実施例】
実施例1(光記録ディスク)
以下の手順で、図1に示す構造の光記録ディスクサンプルを作製した。
【0046】
支持基体20には、射出成形によりグルーブを同時形成した直径120mm、厚さ1.2mmのディスク状ポリカーボネートを用いた。
【0047】
反射層5は、Ar雰囲気中においてスパッタ法により支持基体20上に形成した。反射層の組成、形成時のスパッタ圧力およびスパッタパワーを表1に示す。なお、サンプルNo.101、No.102では合金ターゲットを用い、サンプルNo.107ではAgターゲットに他の金属のチップを貼り付けたターゲットを用い、サンプルNo.109ではAlターゲットとPdターゲットとを用いた。反射層の厚さは100nmとした。
【0048】
第2誘電体層32は、ZnS(50モル%)−SiO2(50モル%)ターゲットを用いてAr雰囲気中でスパッタ法により形成した。第2誘電体層の厚さは28nmとした。
【0049】
記録層4は、Ag−In−Sb−Te合金を用い、Ar雰囲気中でスパッタ法により形成した。記録層の組成(モル比)は、
(Sb0.72Te0.28)0.9(Ag0.6In0.4)0.1
とした。記録層の厚さは15nmとした。
【0050】
第1誘電体層31は、ZnS(80モル%)−SiO2(20モル%)ターゲットを用いてAr雰囲気中でスパッタ法により形成した。第1誘電体層の厚さは230nmとした。
【0051】
透光性基体2は、第1誘電体層31の表面に、厚さ0.6mmのポリカーボネートディスクを接着することにより形成した。
【0052】
各サンプルの記録層をバルクイレーザーにより初期化(結晶化)した後、各サンプルを光記録媒体評価装置に載せ、
レーザー波長:634nm、
開口数NA:0.6、
線速度:3.5m/s、
リードパワー:0.9mW
の条件で再生動作を行って、周波数4.3MHz(8−16変調の3T信号に相当する周波数)におけるノイズレベルを測定した。また、上記条件で8−16変調の3T単一信号を記録し、そのCNRを測定した。なお、反射層の組成によって媒体の反射率が異なるため、ノイズレベルの測定に際しては反射率に基づく較正を行った。これらの結果を表1に示す。
【0053】
また、結晶子径および結晶粒径を測定するために、反射層5だけを設けた測定用サンプルも作製した。これらの測定用サンプルについて、薄膜X線回折装置を用い、前記した方法により結晶子径を算出した。また、これらの測定用サンプルについて、透過型電子顕微鏡により結晶粒径を測定し、前述した方法により平均結晶粒径を算出した。なお、前記試験線は長さ0.4μmとし、前記試験矩形は一辺が0.4μmの正方形とした。これらの結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
表1から、本発明の効果が明らかである。すなわち、結晶子径が30nm以下であるサンプルでは、再生信号のノイズレベルが低くなっている。また、サンプルNo.101、No.102間での比較およびサンプルNo.103、No.104間での比較から、反射層の組成が同じであっても、スパッタ圧力を下げるかスパッタパワーを上げることにより結晶子径を小さくでき、その結果、ノイズレベルを低くできることがわかる。また、サンプルNo.103とサンプルNo.104とでは、平均結晶粒径が同等で結晶子径が異なることから、結晶子径と平均結晶粒径とを独立して制御できることがわかる。また、ノイズレベルが平均結晶粒径ではなく結晶子径に依存することもわかる。
【0056】
サンプルNo.109は、反射層の平均結晶粒径が20nm未満(アモルファス状態)であるため、良好な記録が行えず、CNRが低くなった。これに対し反射層の平均結晶粒径が20nm以上であるサンプルでは、十分に高いCNRが得られており、記録が良好に行われたことがわかる。
【0057】
サンプルNo.107では、Agを主成分とし、副成分元素を微量添加した反射層を有するため、Agだけからなる反射層を有するサンプルNo.106に比べ、結晶子径が小さい。しかも、サンプルNo.107では平均結晶粒径が40nmであり、熱伝導率の低下が少ないので、サンプルNo.106に対しCNRはほとんど低下していない。
【0058】
実施例2(光記録ディスク)
以下の手順で、図1に示す構造の光記録ディスクサンプルを作製した。
【0059】
支持基体20には、射出成形によりグルーブを同時形成した直径120mm、厚さ1.1mmのディスク状ポリカーボネートを用いた。
【0060】
反射層5は、Ar雰囲気中においてスパッタ法により支持基体20上に形成した。反射層の組成、形成時のスパッタ圧力およびスパッタパワーを表2に示す。反射層の厚さは100nmとした。なお、表2のサンプルNo.201〜No.209の反射層は、表1のサンプルNo.101〜No.109の反射層とそれぞれ同条件で形成したものである。
【0061】
第2誘電体層32は、Al2O3ターゲットを用いてAr雰囲気中でスパッタ法により形成した。第2誘電体層の厚さは25nmとした。
【0062】
記録層4は、Ar雰囲気中でスパッタ法により形成した。記録層の組成(モル比)は、
(Sb0.8Te0.2)0.93(Ag0.07In0.07Ge0.86)0.07
とした。記録層の厚さは12nmとした。
【0063】
第1誘電体層31は、ZnS(80モル%)−SiO2(20モル%)ターゲットを用いてAr雰囲気中でスパッタ法により形成した。第1誘電体層の厚さは140nmとした。
【0064】
透光性基体2(透光性層)は、第1誘電体層31の表面に、紫外線硬化型樹脂を塗布して硬化することにより形成した。透光性基体2の厚さは100μm とした。
【0065】
各サンプルの記録層をバルクイレーザーにより初期化(結晶化)した後、各サンプルを光記録媒体評価装置に載せ、
レーザー波長:405nm、
開口数NA:0.85、
線速度:6.5m/s、
リードパワー:0.3mW
の条件で再生動作を行って、周波数4.7MHz{(1,7)RLL変調の8T信号に相当する周波数}におけるノイズレベルを測定した。また、上記条件で(1,7)RLL変調の8T単一信号を記録し、そのCNRを測定した。なお、反射層の組成によって媒体の反射率が異なるため、ノイズレベルの測定に際しては反射率に基づく較正を行った。これらの結果を表2に示す。
【0066】
また、これらのサンプルについて、実施例1と同様にして結晶子径および結晶粒径を測定した。結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】
表2から、本発明の効果が明らかである。すなわち、結晶子径が30nm以下であるサンプルでは、再生信号のノイズレベルが低くなっている。
【0069】
サンプルNo.209は、反射層の平均結晶粒径が20nm未満であるため、良好な記録が行えず、CNRが低くなった。これに対し反射層の平均結晶粒径が20nm以上であるサンプルでは、十分に高いCNRが得られており、記録が良好に行われたことがわかる。
【0070】
実施例3(再生専用光ディスク)
以下の手順で、再生専用型光ディスクサンプルを作製した。
【0071】
8−16変調のランダム信号を保持するピット(最短ピット長0.224μm)を形成したディスク状支持基体(ポリカーボネート製、外径120mm、厚さ1.2mm)の表面に、スパッタ法により厚さ100nmの反射層を形成した。反射層の組成、形成時のスパッタ圧力およびスパッタパワーを、表3に示す。次いで、反射層上に、紫外線硬化型樹脂をスピンコート法により塗布し硬化することにより、厚さ100μmの透光性層を形成し、光ディスクサンプルを得た。
【0072】
これらのサンプルについて、光記録媒体評価装置を用い、
レーザー波長:405nm、
開口数NA:0.85、
線速度:5.5m/s
の条件で信号再生を行って、再生信号のジッタを測定した。結果を表3に示す。なお、このジッタはクロックジッタであり、再生信号をタイムインターバルアナライザにより測定し、検出窓幅をTwとして
σ/Tw (%)
により算出した。上記条件においては、Tw=13.3nsとなる。このジッタが13%以下であれば、エラーが許容範囲内に収まる。また、各種マージンを十分に確保するためには、このジッタが10%以下であればよい。
【0073】
また、これらのサンプルについて、実施例1と同様にして結晶子径および結晶粒径を測定した。結果を表3に示す。
【0074】
【表3】
【0075】
表3から、本発明の効果が明らかである。すなわち、最短ピット長が短い高記録密度ディスクにおいて、反射層の結晶子径を小さくすれば、特に、アモルファス状態とすれば、再生信号のジッタを著しく低減できることがわかる。
【0076】
なお、反射層の厚さを50nmとしたほかは表3に示すサンプルNo.301およびNo.303とそれぞれ同様にして、光ディスクサンプルを作製し、ジッタを測定した。その結果、サンプルNo.301の反射層厚さを50nmに変更したサンプルではジッタが10.6%であり、サンプルNo.303の反射層厚さを50nmに変更したサンプルではジッタが8.1%であった。この結果から、反射層厚さが50nmであっても、反射層の結晶子径の制御が有効であることがわかる。
【0077】
また、表3に示す各サンプル、および、反射層厚さを変更したほかはこれらのサンプルと同様にして作製したサンプルについて、反射光量を測定した。反射層厚さと反射光量との関係を、図2に示す。図2において、Ag98Pd1Cu1はAPCで表し、Al79.3Pd20.7はAlPdで表してある。図2から、反射層を厚くすることにより、反射層の厚さ変動に対する反射光量の変動率が小さくなることがわかる。
【0078】
【発明の効果】
本発明では、支持基体表面に反射層が形成された光情報媒体において、結晶子径を制御することにより再生信号のノイズを低減することができる。また、支持基体表面に、反射層および記録層がこの順で積層された光情報媒体において、結晶子径を平均結晶粒径と独立して制御することにより、記録特性に悪影響を与えずにノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光情報媒体の構成例を示す部分断面図である。
【図2】反射層の厚さと反射光量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 透光性基体
20 支持基体
21 案内溝
31 第1誘電体層
32 第2誘電体層
4 記録層
5 反射層
Claims (5)
- 支持基体上に反射層が形成され、前記支持基体の前記反射層側から再生光が入射するように構成された光情報媒体であって、前記反射層の結晶子径が30nm以下で、かつ、前記反射層の平均結晶粒径が20nm以上であることを特徴とする光情報媒体。
- さらに、反射層上に記録層を備え、前記支持基体の前記反射層側から記録光が入射するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の光情報媒体。
- 前記反射層の結晶子径が25nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光情報媒体。
- 前記反射層の平均結晶粒径が100nm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光情報媒体。
- 前記反射層の平均結晶粒径が30nm以上、70nm以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光情報媒体。
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