JP4252867B2 - 光学的情報記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、光学的情報記録媒体に関し、より詳しくは、保護層と反射層との反応を有効に抑制した、記録特性及び保存安定性に優れる光学的情報記録媒体に関する。
記録層を有する光学的情報記録媒体は、CD−RWやDVD−RW等の書換可能光ディスクとして実用化されている。これらの光学的情報記録媒体は、基板上に保護層、記録層、保護層及び反射層の4層構成をとるのが通常である。ここで、反射膜にはAl合金を用いるのが一般的である。
書換可能な光学的情報記録媒体として現在実用化されているものは、結晶化状態が未記録・消去状態に対応し、非晶質状態の非晶質マークが記録状態に対応する。記録、即ち非晶質マークは、記録層を融点より高い温度まで加熱した後、急冷することによって形成される。一方、消去、即ち結晶化状態は、記録層の結晶化温度よりは高く、融点よりは低い温度まで記録層を加熱することによって形成される。
上記の通り、記録層は記録及び消去の際に加熱及び冷却されるため、このような熱履歴によって記録層の蒸発又は変形が起こりやすくなる。従って、前記記録層の蒸発又は変形を防ぐために、記録層の上下を耐熱性が高く且つ化学的に安定な保護層で挟むのが通常である。また、この保護層は、記録時の記録層からの熱拡散を促進させることにより、記録層を過冷却状態として非晶質マークの形成にも寄与する。
さらに、前記記録層の上下を保護層で挟んだ構造の上部に金属反射膜を設けることで、光学的な干渉効果により再生時の信号変調度を増大すると共に、熱拡散を更に促進させて非晶質マークをより安定に形成し、さらには消去特性や繰り返し記録特性が改善されるようになる。
ここで、記録層と反射層との間の保護層を薄くする等していわゆる急冷構造をとることで、記録層の放熱がさらに促進されて非晶質マークの形成がより容易となり、高速記録、記録感度、及び繰り返し記録耐久性を改善することができる。さらに、高速記録の実現のために、反射層の材料を従来のAl合金よりさらに放熱効果の高いAgを主成分とする材料に変更することが検討されている(特許文献1参照)。Agを用いることにより、記録層の放熱が更に促進され高速での非晶質マーク形成が可能となる。
特開平11−238253号公報
しかしながら、Agを主成分とする反射層を保護層の上に直接形成すると、保護層の材質によっては、反射層中のAgが腐蝕してしまい、光学的情報記録媒体の保存安定性が悪化する問題がある。特に、ZnS−SiOのように硫黄を含む保護層に接してAgを主成分とする反射層を用いた場合に、上記Agの腐食が顕著となる。これは、ZnS中の硫黄がAgと反応するために発生すると考えられる。本発明者等の検討によれば、Agは、AlやAuに比べて硫黄との反応による腐食を特に生じやすいことがわかった。従って、Agを主成分とした材料を反射層に用いた場合においては、前記Agの腐食を抑制することが重要となる。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、良好な記録特性を有し且つ保存安定性に優れた光学的情報記録媒体を提供することにある。
本発明者等は、上記実情に鑑み、Agを主成分とする反射層と硫黄を含有する保護層の材料との反応によるAgの腐食を抑制すべく鋭意検討した。その結果、反射層と保護層との間にNb等の所定の材料を主成分とする層を設ければ、前記Agの腐食による光学的情報記録媒体の記録特性及び保存安定性の劣化を抑制できることを見出し本発明を完成した。
本発明の要旨は、基板、記録層、硫黄を含有する保護層、前記保護層に接する界面層、及び前記界面層に接するAgを主成分とする反射層を有し、前記界面層がNb及び/又はMoを主成分とし、前記界面層の膜厚が1nm以上10nm以下であることを特徴とする光学的情報記録媒体に存する。
本発明によれば、高感度で繰り返し記録耐久性に優れ、且つ保存安定性に優れた光学的情報記録媒体を得ることが出来る。
特にAgを主成分とする反射層と硫黄を含有する保護層とを用いた場合に問題となる、反射層と保護層との反応によるAgの腐食を、反射層と保護層との間にNb等の所定の元素を主成分とする層を設けるようにすることによって、有効に抑制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、発明の実施の形態という。)について説明する。先ず、本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体における界面層、反射層、保護層、及び記録層について説明する。その後、本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体の具体的な態様について説明する。
(1)界面層
本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体においては、Nb及び/又はMoを主成分とする界面層が、硫黄を含有する保護層とAgを主成分とする反射層との間に設けられる。
本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体において、「所定元素を主成分とする」とは、所定元素が含有される層全体のうち、前記所定元素の含有量が50原子%以上であることを意味する。
Agを主成分とする反射層においては、それに接する硫黄を含有する保護層の材料とAgとが反応してAgが腐食する場合がある。この傾向は、保護層に硫化物を含む材料(例えばZnS−SiO)を用いると顕著に発生する。これは、保護層に含まれる硫黄成分がAgを腐食させるためと考えられる。このため、本発明においては、Nb等の所定の元素を主成分とする界面層を反射層と保護層の間に形成することにより、Ag反射層の腐食を確実に抑制する。
本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体においては、Nb及び/又はMoを界面層の材料として用いる。ここで、界面層の材料として、Nb及びMoを併用してもよいことはいうまでもない。ただ、生産効率やコストの面からは、Nb又はMoを単独で用いることが好ましい。Nb又はMoの少なくとも1つを主成分とする層を用いるのは、これら元素が耐食性や耐熱性に優れた安定な金属であるので、保護層材料や反射層材料と反応することなく上記保護層と反射層との反応を良好に抑制できるからである。また、これら元素は、工業的に非常に安価であるという長所がある。さらに、Nbについては、展延性があり薄膜にしたときの内部応力による膜剥離等の問題が発生しにくいというさらなる利点がある。
さらにまた、NbやMoは、Ta等の他の材料と比較して、熱伝導率が比較的高いため、Agを主成分とする反射層への放熱性を妨げないという利点もある。
界面層におけるNb及び/又はMoの含有量は、好ましくは80原子%以上であり、より好ましくは90原子%以上であり、特に好ましくは95原子%以上であるが、最も好ましくは100原子%(界面層にNbを用いる例において、界面層を純Nbとすること)とすることである。Nb及び/又はMoの含有量が多いほど、保護層と反射層との反応を良好に抑制できるようになる。
Nb及びMoを併用する場合においては、Nb又はMoそれぞれの含有量は、界面層に求められる特性に応じて適宜調整すればよい。
界面層は、必要に応じ、層の特性を損なわない程度に他の元素を含んでいてもよい。他の元素を含む場合、前記元素の含有量は、好ましくは20原子%以下、より好ましくは10原子%以下、特に好ましくは5原子%以下、最も好ましくは2原子%以下である。また、前記元素としては、Ni、Pd、Pt、Si、O、Se、V、Ti、Ta等を挙げることができる。
界面層の光透過率は、光学的情報記録媒体に記録を行う際に使用する光の中心波長において50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、80%以上であることが特に好ましく、85%以上であることが最も好ましい。
界面層の光透過率が過度に小さい、換言すれば、界面層の光吸収が過度に大きいと、光学的情報記録媒体の記録感度の低下を招くことになる。記録感度が低下する理由としては、界面層が記録に使用する波長に対して過度な大きな光吸収を持つと、1)入射レーザ光を吸収してしまい、吸収したレーザ光が記録に利用できなくなる(結果的に反射層での反射率が低下する)、2)界面層でのレーザ光の吸収とそれに続く発熱により、Agを主成分とする反射層の利点の一つである高い放熱性を利用することができずに記録層の冷却速度が遅くなり、非晶質マーク形成時に再結晶化部分が大きくなり非晶質マークが小さくなることが挙げられる。
尚、記録に用いる光は通常レーザ光である。レーザ光は、コヒーレント光であるためスペクトル幅の極めて狭い単色光とはなるものの、中心波長から若干の波長分布を持っている。従って、本発明において界面層の光透過率を測定する場合においては、前記若干の波長分布を有するレーザ光の中心波長での光透過率の値を用いることとする。
界面層の光透過率は常法で測定すればよい。界面層は、光学的情報記録媒体内で用いられる状態と同一の状態において光透過率を測定する必要がある。このため、例えば、スライドガラス基板上に、光学的情報記録媒体の製造時と同一条件により界面層を形成し、この界面層の光透過率を公知の分光光度計(例えば、島津製作所社製 型名UV−3100S)を用いて測定すればよい。
界面層の膜厚は、好ましくは1nm以上、より好ましくは2nm以上である。界面層の膜厚が過度に薄いと、保護層と反射層との反応を有効に抑制できなくなる場合があるが、上記範囲とすれば、高温高湿下(例えば、80℃/85%RH)という過酷な環境の下における信頼性試験においても、光学的情報記録媒体の信頼性が良好に確保されるようになる。
一方、界面層の膜厚は、好ましくは10nm以下、より好ましくは9nm以下、更に好ましくは8nm以下、特に好ましくは6nm以下である。上記範囲とすれば、界面層の透過率を良好に確保しつつ、反射層中のAgと保護層中のSとの反応を抑制することができるようになる。
本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体の界面層に用いる材料であるNb、Moは、反射層に用いるAgよりも熱伝導率が低いことから、仮に界面層の光吸収が極めて小さいと仮定しても、界面層の膜厚が過度に厚くなるとAgを主成分とする反射層の放熱効果が損なわれるおそれがある。つまり、界面層を厚膜化する場合、上記放熱効果の低下を相殺するために、再結晶化による非晶質マークの大きさの減少分を補うべく、より高い記録パワーを照射してより広い溶融領域を形成しなければならないことになる。これは光学的情報記録媒体の記録感度が低下することを意味する。また、膜厚が過度に厚くなると、記録に使用する光の中心波長における前記界面層の単層の光透過率が低くなる。このため、界面層を上記膜厚範囲とすれば、界面層の放熱効果及び光透過率を良好に確保できるようになる。
界面層は通常スパッタリング法で形成されるが、ターゲットそのものの不純物量や、成膜時に混入する水分や酸素量を抑えることが好ましい。このために界面層をスパッタリングによって形成する際、プロセスチャンバの到達真空度は1×10−3Pa未満とすることが望ましい。また、界面層の膜密度を高くするためには、低圧でスパッタリングすることが望ましく、成膜圧力は1Pa以下、より好ましくは0.5Pa以下とする。
NbやMoの原子量は、反射層に含有されるAgに比較的近く、スパッタリング法での成膜時にターゲットからの各元素の出射角度がAgとほぼ同一になるので、ターゲットに対向する基板上での膜厚分布が確保され、均一性を確保しやすいという利点がある。
また、NbやMoは、原料1Kg当たりの値段が、Ta等の他の材料の1/10〜1/100と非常に安価であり、ターゲットを安価に製造できる利点もある。
(2)反射層
反射層には、従来Alを主成分としTa、Ti、Co、Cr等の元素を含む合金が用いられてきたが、本発明においては、熱伝導率がAlより更に高いAgを用いることで放熱効果を高める。それにより記録感度や繰り返し記録耐久性を向上することができる。
Agを主成分とする反射層におけるAgの含有量は、好ましくは80原子%以上であり、より好ましくは90原子%以上であり、特に好ましくは95原子%以上である。Agの含有量を多くすればするほど反射層の熱伝導率を大きくすることができる。従って、より熱伝導率を高くするために反射層はAgのみ(純銀)を用いてもよい。
反射層に含有されるAg以外の成分としては、Ti、V、Ta、Co、Cr、Si、Ge、Sn、Sc、Hf、Pd、Rh、Au、Pt、Mg、Zr、Cu、Mo及びMnからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素が挙げられる。上記元素の含有量は、通常0.2原子%以上、5原子%以下である。上記範囲とすれば、Agを主成分とする反射層の耐食性を向上させつつも、熱伝導率の低下を抑制することができるようになる。
反射膜の膜厚は、通常50nm以上、好ましくは100nm以上である。この範囲とすれば、記録感度の低下を良好に抑制することができる。一方、反射層の膜厚は、通常300nm以下であるが、好ましくは250nm以下である。上記範囲とすれば、十分な放熱効果を持たせることができる。
反射層は、通常スパッタリング法や真空蒸着法で形成される。スパッタリング法を用いる場合、ターゲットや蒸着材料に含有される不純物量と、成膜時に混入する水分や酸素量等との合計不純物量を2原子%未満とするのが好ましい。このために反射層をスパッタリングによって形成する際、プロセスチャンバの到達真空度は1×10−3Pa未満とすることが望ましい。また、10−4Paより低い到達真空度で成膜する場合、成膜レートを1nm/秒以上、好ましくは10nm/秒以上として不純物が取り込まれるのを防ぐことが望ましい。あるいは、意図的な添加元素を1原子%より多く含む場合は、成膜レートを10nm/秒以上として付加的な不純物混入を極力防ぐことが望ましい。
(3)保護層
保護層に用いられる材料は、屈折率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度、密着性等に留意して決定される。一般的には透明性が高く高融点である金属や半導体の酸化物、硫化物、窒化物、炭化物やCa、Mg、Li等のフッ化物を用いることが出来る。これらの酸化物、硫化物、窒化物、炭化物、フッ化物は必ずしも化学量論的組成をとる必要はなく、屈折率等の制御のために組成を制御したり、混合して用いることも有効である。
本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体においては、界面層と接して設けられる保護層には硫黄を含有させる。保護層が硫黄を含有すると、硫黄とAgとが反応して光学的情報記録媒体の記録特性を劣化させるため、界面層を用いる効果が顕著となる。
保護層が硫黄を含有する形態としては、希土類元素、Zn、及びTaのいずれかの元素の硫化物又は酸硫化物の形態を挙げることができる。ここで、希土類元素とは、周期表3B族元素をいい、具体的には、Sc、Y、ランタノイド元素、及びアクチノイド元素をいうが、好ましいのは、La、Ce、Nd、及びYからなる群から選ばれるものである。
上記硫化物又は酸硫化物としては、具体的には、La、Ce、Nd、Y等の希土類の硫化物又は硫酸化物として含有する形態、Zn、Taの硫化物として含有する形態を挙げることができる。このような硫化物及び硫酸化物としては、より具体的には、ZnS、TaSやYSを挙げることができる。
La、Ce、Nd、Y等の希土類元素の硫化物又は酸硫化物を用いる場合、このような硫化物は、保護層中に50mol%以上90mol%以下含有させることが好ましい。また、ZnS、TaSを用いる場合、これら硫化物は、保護層中に70mol%以上90mol%以下含有させることが好ましい。
上記硫化物や酸硫化物を用いる場合、これら硫化物や酸硫化物と併用して他の化合物を用いてもよい。このような化合物としては、通常、誘電体材料を挙げることができる。誘電体材料としては、例えば、Sc、Y、Ce、La、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Zn、Al、Cr、In、Si、Ge、Sn、Sb、及びTe等の酸化物、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Sb、及びPb等の窒化物、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Zn、B、Al、Ga、In、及びSi等の炭化物、又はこれらの混合物を挙げることができる。また、誘電体材料としては、Zn、Y、Cd、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、及びBi等のセレン化物もしくはテルル化物、Mg、Ca等のフッ化物、又はこれらの混合物を挙げることができる。
硫化物としてZnSを用いる場合、保護層に混合されるべき材料としてはSiOが好ましい。ZnS−SiOは、成膜速度が速く、膜応力の小さく、温度変化による体積変化率が小さく、及び優れた耐候性を有するため、相変化型の記録層を有する光学的情報記録媒体の保護層に用いられる場合が多い。
硫化物としてTaSを用いる場合、保護層に混合されるべき材料としてはTaが好ましい。同一金属のTaの硫化物と酸化物とを併用することにより、高硬度かつ密着性に優れる保護層を得ることができる。
これらの保護層の膜密度は、バルク状態の80%以上とすることが機械的強度の面及び繰り返し記録特性の面から望ましい。誘電体の混合物を用いる場合には、バルク密度として後述の式(1)の理論密度を用いる。
保護層の膜厚は、保護層が用いられる位置によって異なる。保護層の膜厚については、具体的な光学的情報記録媒体の層構成を説明するに際に詳述するが、一般的には以下の通りである。すなわち、保護層の膜厚は、記録層の変形防止効果を十分なものとし保護層として機能するために、5nm以上が好ましい。一方、保護層を構成する誘電体自体の内部応力や接している膜との弾性特性の差を小さくし、クラックが発生しにくくするためには、膜厚を500nm以下とするのが好ましい。一般に、保護層を構成する材料は成膜レートが小さく成膜時間が長い。成膜時間を短くし製造時間を短縮しコストを削減するためには、保護層膜厚を200nm以下に抑えるのが好ましい。より好ましくは150nm以下である。
保護層は通常スパッタリング法で形成される。スパッタリング法を用いる場合、ターゲットそのものの不純物量、及び、成膜時に混入する水分や酸素量等の合計不純物量を2原子%未満とするのが好ましい。このために保護層をスパッタリングによって形成する際、プロセスチャンバの到達真空度は1×10−3Pa未満とすることが望ましい。
(4)記録層
記録層としては、例えば、GeSbTe、InSbTe、AgSbTe、及びAgInSbTeといった系列の化合物が繰り返し記録可能な材料として選ばれる。これらの中で、SbTeとGeTeの疑似2元合金を主成分とする組成、より具体的には、{(SbTe1−α(GeTe)α1−βSbβ組成(ただし、0.2≦α≦0.9、0≦β≦0.1)、あるいは、Sbを50原子%以上含むSbを主成分とする組成のいずれかであることが多い。
本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体においては、結晶化速度を高めるために、前記記録層にSbを主成分とする組成を用いることが特に好ましい。なお、本発明において、「Sbを主成分とする」とは、記録層全体のうち、Sbの含有量が50原子%以上であることを意味する。Sbを主成分とする理由は、Sbの非晶質は、非常に高速で結晶化できるため、非晶質マークを短時間で結晶化することが可能となる。このため、非晶質状態の記録マークの消去が容易となる。この点から、Sbの含有量は60原子%以上であることが好ましく、70原子%以上であることがより好ましい。しかし、一方で、Sb単独で用いるよりも、非晶質形成を促進させ、かつ非晶質状態の経時安定性を高めるための添加元素をSbと共に併用することが好ましい。記録層の非晶質形成を促進させ、かつ非晶質状態の経時安定性を高めるためには、上記添加元素の含有量を、通常1原子%以上、好ましくは5原子%以上、より好ましくは10原子%以上とし、一方、通常30原子%以下とする。
非晶質形成を促進させ、かつ非晶質状態の経時安定性を高める上記添加元素は、結晶化温度を高める効果もある。このような添加元素としては、Ge、Te、In、Ga、Sn、Pb、Si、Ag、Cu、Au、希土類元素、Ta、Nb、V、Hf、Zr、W、Mo、Cu、Cr、Co、窒素、酸素、及びSe等を用いることができる。これら添加元素のうち、非晶質形成の促進、非晶質状態の経時安定性の向上、及び結晶化温度を高める観点から、好ましいのはGe、Te、In、Ga、及びSnからなる群から選ばれる少なくとも1つとすることであり、特に好ましいのは、Ge及び/又はTeを用いるか、In、Ga、及びSnの少なくとも1つを用いることである。
上述の通り、本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体においては、記録層の材料として、SbとGe及び/又はTeとを併用することが特に好ましい。Ge及び/又はTeをSbに添加する際に、記録層中におけるGe又はTeそれぞれの含有量を、1原子%以上30原子%以下とすることが好ましい。つまり、Ge及びTeは、それぞれ単独で1原子%以上30原子%以下ずつ含有されていることが好ましい。但し、記録層の主成分をSbとした場合にSbの含有量は50原子%以上となるため、Sbと共にGe及びTeを記録層に含有させる場合、Ge及びTeの合計量は50原子%よりは少なくなる。
記録層中におけるGe又はTeのそれぞれの含有量は、より好ましくは3原子%以上、さらに好ましくは5原子%以上とする。この範囲とすれば、非晶質マークを安定化する効果が十分に発揮されるようになる。一方、記録層中におけるGe又はTeのそれぞれの含有量は、より好ましくは20原子%以下、さらに好ましくは15原子%以下とする。この範囲とすれば、非晶質が安定になりすぎて逆に結晶化が遅くなるという傾向を良好に抑制することができるようになり、結晶粒界での光散乱によるノイズを抑制することができるようになる。
上記Sbを主成分とする組成は、記録層中に含有されるTeの量によって、2種類に分類することができる。一つは、Teを10原子%以上含有する組成であり、もう一つはTeを10原子%未満含有する組成(Teを含有しない場合を含む)である。
そのひとつは、記録層材料を、Teを概ね10原子%以上含みつつ、Sb70Te30共晶組成よりも過剰のSbを含有する合金が主成分である組成範囲とすることである。この記録層材料を、以下において、SbTe共晶系と呼ぶ。ここで、Sb/Teは3以上とすることが好ましく、4以上とすることがより好ましい。
記録層中に含有されるTeの量によって分類することができる、上記Sbを主成分とするもう一つの組成としては以下のものをあげることができる。すなわち、記録層の組成を、Sbを主成分としつつ、Teを10原子%未満とし、さらにGeを必須成分として含有するようにするのである。上記記録層の組成の具体例としては、Sb90Ge10近傍組成の共晶合金を主成分とし、Teを10原子%未満含有する合金(本明細書においては、この合金をSbGe共晶系と呼ぶ。)を好ましく挙げることができる。
Te添加量が10原子%未満の組成は、SbTe共晶系ではなく、SbGe共晶系としての性質を有するようになる。このSbGe共晶系の合金は、Ge含有量が10原子%程度と高くても、初期結晶化後の多結晶状態の結晶粒径は比較的微細なために結晶状態が単一相となりやすく、ノイズが低い。SbGe共晶系の合金においては、Teは、付加的に添加されるにすぎず必須元素とはならない。
SbGe共晶系合金では、Sb/Ge比を相対的に高くすることで、結晶化速度を速めることができ、再結晶化による非晶質マークの再結晶化が可能である。
記録層にSbを主成分とする組成を用い、結晶状態を未記録・消去状態とし、非晶質マークを形成して記録を行う場合、冷却効率を良くすることが非常に重要となる。これは以下の理由による。
すなわち、上記SbTe共晶系又はSbGe共晶系等のSbを主成分とする記録層は、高速記録に対応するために、Sb70Te30共晶点あるいはSb90Ge10共晶点近傍よりもさらにSbを過剰に添加して、結晶核生成速度ではなく結晶成長速度を高めることにより結晶化速度を高めている。このため、これら記録層においては、記録層の冷却速度を速くして、再結晶化による非晶質マークの変化(非晶質マークが所望のサイズよりも小さくなる)ことを抑制することが好ましい。従って、記録層を溶融した後に非晶質マークを確実に形成するために記録層を急冷することが重要となり、記録層の冷却効率を良くすることが非常に重要となるのである。そのため、上記記録層組成においては、反射層に放熱性の高いAg又はAg合金を用いることが特に好ましい。
本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体では、上記、SbTe共晶系又はSbGe共晶系等のSbを主成分とする組成を用いる記録層において、さらに、In、Ga、及びSnの少なくとも1つを含有し、前記記録層中におけるIn、Ga、及びSnのそれぞれの含有量が1原子%以上30原子%以下であることが特に好ましい。
以下、Sbを主成分とする組成の具体例についてさらに説明する。
Sbを主成分とする組成としては、まず、(SbTe1−x1−y(ただし、0.6≦x≦0.9、0≦y≦0.3、MはGe、Ag、In、Ga、Zn、Sn、Si、Cu、Au、Pd、Pt、Pb、Cr、Co、O、S、Se、V、Nb、及びTaより選ばれる少なくとも1種)合金を主成分とするSbTe共晶系の組成を好ましく挙げることができる。なお、上記組成式は、原子数比で組成を表している。従って、例えばx=0.6は、60原子%を意味する。
上記(SbTe1−x1−y組成においては、Mとしては、Ge、Ga、Ag又はInを単独又は併用して用いることが、オーバーライト特性等の記録特性の観点から特に好ましい。
上記(SbTe1−x1−y組成においては、xは、通常0.6以上、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.75以上であり、一方、通常0.9以下とする。また、yは、通常0以上、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上であり、一方、通常0.3以下、好ましくは0.2以下、より好ましくは0.1以下である。x、yを上記範囲とすれば、高速記録に対応可能な記録層を得ることができるようになる。
上記(SbTe1−x1−y組成においてMとしてGeを用いる組成について更に説明する。この組成としては、Sb70Te30共晶点組成を基本として大幅に過剰のSbを含むSb70Te30合金を母体とし、さらにGeを含む、Ge(SbTe1−x1− ただし、0.01≦y≦0.06、0.82≦x≦0.9)であらわされる組成を用いることが好ましい。Ge量は、Ge(SbTe1−x1−yにおけるyの値として0.01以上、特に、0.02以上であることが好ましい。一方、このようにSb含有量が多いSbTe共晶組成では、Ge量が多すぎると、GeTeやGeSbTe系の金属間化合物が析出するとともに、SbGe合金も析出しうるために、記録層中に光学定数の異なる結晶粒が混在すると推定される。そして、この結晶粒の混在により、記録層のノイズが上昇しジッタが増加することがある。また、Geをあまりに多く添加しても非晶質マークの経時安定性の効果が飽和する。このため、通常Ge量は、Ge(SbTe1−x1−yにおけるyの値として、0.06以下、好ましくは0.05以下、より好ましくは0.04以下である。
上記GeSbTe共晶系の組成においては、さらにIn、Ga、Snを含有させることが特に好ましい。すなわち、M1Ge(SbTe1−x1−y−z(0.01≦z≦0.4、0.01≦y≦0.06、0.82≦x≦0.9であり、M1は、In、Ga及びSnからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を表す。)で表される組成を用いることが特に好ましい。上記M1=In、Ga及びSnで示される一群の元素のうち少なくとも1種を添加することによりさらに特性が改善される。In、Ga、Snの元素は、結晶状態と非晶質状態の光学的コントラストを大きくでき、ジッタを低減する効果もある。M1の含有量を示すzは、通常0.01以上、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.05以上、一方、通常0.4以下、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下、特に好ましくは0.1以下とする。この範囲とすれば、上記特性改善の効果が良好に発揮されるようになる。
上記GeSbTe共晶系の組成においてIn、Ga、Sn以外に含みうる元素としては、窒素、酸素及び硫黄を挙げることができる。これら元素は、繰返しオーバーライトにおける偏析の防止や光学特性の微調整ができるという効果がある。窒素、酸素及び硫黄の含有量は、Sb、Te及びGeの合計量に対して5原子%以下であることがより好ましい。
また、Sn、Cu、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Coを上記GeSbTe共晶系の組成に含有させることもできる。これら元素は、ごく微量の添加により、結晶成長速度を低下させることなく、結晶化温度を上昇させ、さらなる経時安定性の改善に効果がある。ただし、これら元素の量が多すぎると特定の物質の経時的偏析や繰返しオーバーライトによる偏析が起こりやすくなるため、添加量は5原子%以下、特に3原子%以下とするのが好ましい。偏析が生じると、記録層が初期に有する非晶質の安定性や再結晶化速度等が変化して、オーバーライト特性が悪化することがある。
一方、Sbを主成分とする組成であるSbGe共晶系組成としては、SbGe共晶系にTeを添加するTeGeSb系を主成分とする組成、SbGe共晶系にIn、Ga又はSnを添加した、InGeSb系、GaGeSb系、又はSnGeSb系3元合金を主成分とする組成を挙げることができる。SbGe共晶系の合金に、Te、In、Ga、又はSnを添加することにより、結晶状態と非晶質状態の光学的特性差を大きくする効果を顕著とすることができるが、特にSnを添加することが好ましい。
このようなSbGe共晶系合金の好ましい組成としては、TeγM2δ(GeεSb1−ε1−δーγ(ただし、0.01≦ε≦0.3、0≦δ≦0.3、0≦γ<0.1、2≦δ/γ、0<δ+γ≦0.4であり、M2はIn、Ga、及びSnからなる群から選ばれる一つである。)を挙げることができる。SbGe共晶系合金に、In、Ga、又はSnを添加することにより、結晶状態と非晶質状態との光学的特性差を大きくできる効果を顕著とすることができる。
元素M2としてIn、Gaを用いることで、超高速記録におけるジッタが改善され、光学的なコントラストも大きくすることができるようになる。このため、In及び/又はGaの含有量を示すδは、通常0以上、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上とする。ただし、In又はGaが過度に多いと、消去状態として使用する結晶相とは別に、非常に低反射率のIn−Sb系、又はGa−Sb系の他の結晶相が形成される場合がある。従って、δは、通常0.3以下、好ましくは、0.2以下とする。尚、InとGaとを比較すると、Inの方がより低ジッタを実現できるため、上記M2はInとすることが好ましい。
一方、元素M2としてSnを用いることで、超高速記録におけるジッタが改善され、光学的なコントラスト(結晶状態と非晶質状態の反射率差)が大きくとれるようになる。このため、Snの含有量を示すδは、通常0以上、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上とする。ただし、Snが過度多いと、記録直後の非晶質相が、低反射率の他の非晶質相に変化する場合がある。特に、長時間保存した場合に、この安定化非晶質相が析出して消去性能が低下する傾向がある。従って、δは、通常0.3以下、好ましくは0.2以下とする。
元素M2として、In、Ga、及びSnのうち複数の元素を用いることもできるが、特に、In及びSnを含有させることが好ましい。In及びSnを含有させる場合、これら元素の合計含有量は、通常1原子%以上、好ましくは5原子%以上とし、通常40原子%以下、好ましくは30原子%以下、より好ましくは25原子%以下とする。
上記TeM2GeSb系の組成においては、Teを含有することで超高速記録における消去比の経時的変化を改善することができるようになる。このため、Teの含有量を示すγは、通常0以上とするが、好ましくは0.01以上、特に好ましくは0.05以上とする。ただし、Teが過度に多いと、ノイズが高くなる場合があるため、γは、通常0.1より小とする。
尚、上記TeM2GeSb系の組成において、Teと元素M2とを含有させる場合は、これらの合計含有量を制御することが有効である。従って、Te及び元素M2の含有量を示すδ+γは、通常0より大きくするが、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上とすることである。δ+γを上記範囲とすることで、Te及び元素M2を同時に含有させる効果が良好に発揮されるようになる。一方、GeSb系共晶合金を主成分とする効果を良好に発揮されるために、δ+γは、通常0.4以下、好ましくは0.35以下、より好ましくは0.3以下とする。一方、元素M2とTeとの原子数比を表すδ/γは2以上とするのが好ましい。Teを含有させることによって光学的コントラストが低下する傾向にあるため、Teを含有させた場合には、元素M2の含有量を若干多くする(δを若干大きくする)ことが好ましい。
上記TeM2GeSb系の組成に添加しうる元素としては、Au、Ag、Pd、Pt、Si、Pb、Bi、Ta、Nb、V、Mo、希土類元素、N、O等があり、光学特性や結晶化速度の微調整等に使われるが、その添加量は、最大で10原子%程度である。
以上において最も好ましい組成の一つは、InSnTeGeSb(0≦p≦0.3、0≦q≦0.3、0<p+q≦0.3、0≦r<0.1、0<s≦0.2、0.5≦t≦0.9、p+q+r+s+t=1)なる合金系を主成分とする組成である。TeとIn及び/又はSnとを併用する場合は、(p+q)/r≧2とするのが好ましい。
記録層の膜厚は、十分な光学的コントラストを得、また結晶化速度を速くし短時間での記録消去を達成するためには5nm以上あるのが好ましい。また反射率を十分に高くするために、より好ましくは10nm以上とする。
一方、クラックを生じにくく、かつ十分な光学的コントラストを得るためには、記録層膜厚は100nm以下とするのが好ましいが、より好ましくは50nm以下とする。これは、熱容量を小さくし記録感度を上げるためである。また、上記範囲とすれば相変化に伴う体積変化を小さくできるため、上下の保護層に対する、繰り返しオーバーライトによる繰り返し体積変化の影響を小さくすることもできる。ひいては、不可逆な微視的変形の蓄積が抑えられノイズが低減され、繰り返しオーバーライト耐久性が向上する。
書き換え可能型DVDのような高密度記録用媒体では、ノイズに対する要求が一層厳しいため、より好ましくは記録層膜厚を30nm以下とする。
上記記録層は、通常、所定の合金ターゲットを不活性ガス、特にArガス中でDCまたはRFスパッタリングにより得ることができる。
また、記録層の密度は、バルク密度の通常80%以上、好ましくは90%以上とする。ここでいうバルク密度ρとは、通常下記(1)式による近似値を用いるが、記録層を構成する合金組成の塊を作成して実測することもできる。
ρ=Σmρ (1)
(ここで、mは各元素iのモル濃度であり、mρは元素iの原子量である。)
スパッタ成膜法においては、成膜時のスパッタガス(通常、Ar等の希ガス。以下、Arの場合を例に説明する。)の圧力を低くしたり、ターゲット正面に近接して基板を配置するなどして、記録層に照射される高エネルギーAr量を多くすることによって、記録層の密度を上げることができる。高エネルギーArは、通常スパッタのためにターゲットに照射されるArイオンが一部跳ね返されて基板側に到達するものか、プラズマ中のArイオンが基板全面のシース電圧で加速されて基板に達するものかのいずれかである。
このような高エネルギーの希ガスの照射効果をatomic peening効果というが、一般的に使用されるArガスでのスパッタではAtomic peening効果により、Arがスパッタ膜に混入される。膜中のAr量により、Atomic peening効果を見積もることができる。すなわち、Ar量が少なければ、高エネルギーAr照射効果が少ないことを意味し、密度の疎な膜が形成されやすい。
一方、Ar量が多ければ、高エネルギーArの照射が激しくなり、膜の密度は高くなるものの、膜中に取り込まれたArが繰り返しオーバーライト時にvoidとなって析出し、繰り返しの耐久性を劣化させやすい。従って、適度な圧力、通常は10−2〜10−1Paのオーダーの範囲で放電を行う。
(5)具体的態様
以下、本発明に用いる光学的情報記録媒体の具体的な態様をいくつか説明する。但し、本発明は、下記具体的態様に限定されるものではない。
本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体の第1の具体的な態様としては、基板上に、第一保護層、記録層、硫黄を含有する第二保護層、界面層、Agを主成分とする反射層をこの順に有する層構成をとり、基板を通してレーザ光を照射することにより信号の記録再生を行う光学的情報記録媒体を挙げることができる。本構成を構成1と呼ぶことにする。本発明においては、光学的情報記録媒体が、基板、記録層、硫黄を含有する保護層、前記保護層に接する界面層、及び前記界面層に接するAgを主成分とする反射層を有することを特徴とする。これに加えて、構成1においては、通常、基板と記録層との間に第一保護層が挿入される。
また、本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体の第2の具体的な態様としては、基板上に、Agを主成分とする反射層、界面層、硫黄を含有する第一保護層、記録層、第二保護層をこの順に有する層構成をとり、第二保護層を通じてレーザ光を照射することにより信号の記録再生を行う光学的情報記録媒体を挙げることができる。本構成を構成2と呼ぶことにする。本発明においては、光学的情報記録媒体が、基板、記録層、硫黄を含有する保護層、前記保護層に接する界面層、及び前記界面層に接するAgを主成分とする反射層を有することを特徴とする。これに加えて、構成2においては、通常、記録層の上に第二保護層が設けられる。
構成2においては、基板の両側にAgを主成分とする反射層、界面層、硫黄を含有する第一保護層、記録層、第二保護層の層構成をそれぞれ有してもよい。構成2では、基板を通さずに第二保護層側からレーザ光を照射することにより信号の記録再生を行うため、記録層と光ヘッドの距離を数百ミクロン以下に接近させることが可能となり、開口数が0.7以上の対物レンズを使用することで媒体の記録密度を向上させることが出来る。
(5−1)構成1の光学的情報記録媒体
構成1の光学的情報記録媒体について詳細に説明する。
基板には、例えば、ポリカーボネート、アクリル、ポリオレフィンなどの樹脂、あるいはガラスを用いることができる。なかでもポリカーボネート樹脂はCD−ROM等において最も広く用いられている実績もあり安価でもあるので最も好ましい。基板の厚さは、通常0.1mm以上、好ましくは0.3mm以上であり、一方、通常20mm以下、好ましくは15mm以下である。一般的には0.6mm〜1.2mm程度とされる。構成1においては、基板はレーザ光を透過する必要があるため、レーザ光に対して透明である必要がある。
第一保護層の材料については、屈折率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度、密着性等に留意して決定される。一般的には透明性が高く高融点である金属や半導体の酸化物、硫化物、炭化物、窒化物やCa、Mg、Li等のフッ化物等の誘電体を用いることができる。
この場合、これらの酸化物、硫化物、炭化物、窒化物、フッ化物は必ずしも化学量論的組成をとる必要はなく、屈折率等の制御のために組成を制御したり、混合して用いることも有効である。繰り返し記録特性を考慮すると誘電体の混合物が好ましい。より具体的には、ZnSや希土類硫化物等のカルコゲン化合物と酸化物、窒化物、炭化物、弗化物等の耐熱化合物の混合物が挙げられる。例えば、ZnSを主成分とする耐熱化合物の混合物や、希土類元素の硫酸化物、特にYSを主成分とする耐熱化合物の混合物は好ましい保護層組成の一例である。
保護層を形成する材料としては、通常、誘電体材料を挙げることができる。誘電体材料としては、例えば、Sc、Y、Ce、La、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Zn、Al、Cr、In、Si、Ge、Sn、Sb、及びTe等の酸化物、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Sb、及びPb等の窒化物、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Zn、B、Al、Ga、In、及びSi等の炭化物、又はこれらの混合物を挙げることができる。また、誘電体材料としては、Zn、Y、Cd、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、及びBi等の硫化物、セレン化物もしくはテルル化物、Mg、Ca等のフッ化物、又はこれらの混合物を挙げることができる。
さらに誘電体材料の具体例としては、ZnS−SiO、SiN、SiO、TiO、CrN、TaS、YS等を挙げることができる。これら材料の中でも、ZnS−SiOは、成膜速度の速さ、膜応力の小ささ、温度変化による体積変化率の小ささ及び優れた耐候性から広く利用される。
第一保護層の材料は、上述の通り様々なものを用いることができるが、好ましくは、上記(3)において説明した硫黄を含有する保護層の材料と同様のものを用いることである。同じ材料を用いれば生産効率や量産性が向上する。
第一保護層の膜厚は、通常10nm以上、好ましくは20nm以上、より好ましくは40nm以上、一方、通常400nm以下、好ましくは300nm以下、より好ましくは150nm以下である。上記範囲とすれば、基板や記録層の熱による変形を抑制する効果が十分となり、保護層の役目を十分果たすようになる。また、過度に厚すぎると膜自体の内部応力によりクラックが発生しやすくなり、生産性も劣ることとなるが、上記範囲とすればクラックの発生及び生産性を良好に保つことができるようになる。
記録層については上記(4)で説明した通りである。
なお、記録層および保護層の厚みは、上記機械的強度、信頼性の面からの制限の他に、多層構成に伴う干渉効果も考慮して、レーザー光の吸収効率が良く、記録信号の振幅すなわち記録状態と未記録状態のコントラストが大きくなるように選ばれる。
前述の記録層、保護層、反射層、界面層はスパッタリング法などによって形成される。各スパッタリングターゲットを同一真空チャンバー内に設置したインライン装置で膜形成を行うことが各層間の酸化や汚染を防ぐ点で望ましい。また、生産性の面からも優れている。
硫黄を含有する第二保護層の材料は、上記(3)で説明したものを用いればよい。第二保護層の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、より好ましくは15nm以上とする。この範囲とすれば、記録層の変形を有効に抑制できるようになる。一方、第二保護層の膜厚は、通常60nm以下、好ましくは30nm以下である。この範囲とすれば、繰り返し記録中において保護層内部に微視的な塑性変形が蓄積されることがなくなる。また、記録層の冷却速度も十分確保できるようになる。
界面層及び反射層については、上記(1)、(2)で説明した通りである。
これらの層の上に、紫外線硬化樹脂などからなる保護コート層を設けて保護しても良い。この保護コート層は、基板上のスパッタ膜を水や塵埃から保護する目的で設けられ、一般に光硬化性樹脂を硬化させたものからなることが多い。特にアクリル酸エステル系の紫外線硬化樹脂は、その安定性、耐水性、硬化性、硬化時の低収縮率という点で優れている。またその厚さは水分、塵埃からスパッタ膜を保護する機能を有し、かつ硬化後の媒体のそりを抑制するためには2μm以上15μm以下の範囲が好ましい。保護コート層は、通常スピンコート法により作製され、未硬化の光硬化樹脂を滴下、回転塗布した後、光照射による硬化により作製される。
また、構成1の光学的情報記録媒体においては、記録容量を大容量化するために、基板上に記録層を2層以上設けてもよいし、或いは基板上に上記各層を形成したのち、接着剤で貼り合わせても良い。さらには、基板と保護層との間に下地層を設けてもよい。
(5−2)構成2の光学的情報記録媒体
構成2の光学的情報記録媒体は、基板上に、Agを主成分とする反射層、界面層、硫黄を含有する第一保護層、記録層、第二保護層をこの順に有する構成をとる。ここで、Agを主成分とする反射層、界面層、硫黄を含有する第一保護層、記録層、及び第二保護層としては、上記(5−1)の構成1の光学的情報記録媒体で説明したものと同様のものを用いることができる。ただ、構成2における硫黄を含有する第一保護層が、構成1における「硫黄を含有する第2保護層」となり、構成2における第2保護層が、構成1における「第一保護層」となる。また、構成2においては、基板は透明である必要はないため、基板に用いることができる材料の選択の自由度が高くなる。
これらの層の上に、紫外線硬化樹脂などからなる光透過層を設けても良い。光透過層は、構成1の光学的情報記録媒体における保護コート層と同様の材料を用いることができる。光透過層は、前記保護コート層と同様にスパッタ膜を水分や塵埃から保護すると同時に、薄い入射基板としての役割も必要とされる。従って、光透過層は、記録・再生に用いられるレーザー光に対して透明であることが好ましい。同時に、光透過層の厚さは、50μm以上150μm以下であることが好ましく、光学的情報記録媒体内で5μm以内の均一な厚み分布を実現することが好ましい。光透過層は、紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布した後硬化することで、あるいは透明シートを貼り合せることで形成される。
また、構成2の光学的情報記録媒体においては、基板と反射層との間に下地層を設けても良い。下地層は、基板と反射層との剥離を抑制する効果があり、より耐候性に優れた光学的情報記録媒体を得ることが可能となる。下地層は、基板及び反射層に対し良好な密着性をもち、反射層を腐蝕させず、また反射層に対して拡散せず、成膜表面の平坦性に優れたものが好ましい。下地層の材料は、上記条件を満たすような、金属、半導体、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、半導体酸化物、半導体窒化物、半導体炭化物、フッ化物、非晶質カーボン等などの単体もしくは混合物から適宜選択して用いればよい。
次に、実施例によって本実施の形態が適用される光学的情報記録媒体を更に詳細に説明する。ただし、本実施の形態は以下の実施例によって限定されるものではない。
(実験1〜3、参考実験1)
基板のトラックピッチが0.74μm、溝幅0.32μm、溝深さ32nm、厚み0.6mm、直径12cmのポリカーボネート基板上に、Arガスを用いたスパッタリング法により(ZnS)80(SiO20保護層を80nm、InGeSb70Te24記録層(InGe(Sb74.5Te25.594)を14nm、(ZnS)80(SiO20保護層を22nm、Nb層(界面層)、Ag反射膜を150nm、この順に形成した。ここでNb層の膜厚は2nm(実験1)、5nm(実験2)、8nm(実験3)、20nm(参考実験1)の4種類とした。
各層の成膜は到達真空度4×10−4Pa以下になってから実施した。第一保護層はArガスを導入し成膜圧力を2.6×10−1Paとし成膜パワー2kWのRFスパッタリングで、記録層は成膜圧力2.1×10−1Paとし成膜パワー300WのRFスパッタリングで、第二保護層は成膜圧力3.9×10−1Paとし成膜パワー1.2kWのRFスパッタリングで、Nb層は成膜圧力1.7×10−1Paとし成膜パワー500WのDCスパッタリングで、反射層は成膜圧力6.4×10−1Paとし成膜パワー750WのDCスパッタリングで、それぞれ形成した。
その上に紫外線硬化樹脂からなる保護コート層を塗布成膜したのち、直径12cm、0.6mm厚ポリカーボネート円盤と貼り合わせて1.2mm厚の光学的情報記録媒体とした。
(実験4)
基板のトラックピッチが0.74μm、溝幅0.32μm、溝深さ32nm、厚み0.6mm、直径12cmのポリカーボネート基板上に、Arガスを用いたスパッタリング法により実験1〜3と同じ成膜条件で(ZnS)80(SiO20保護層を80nm、InGeSb70Te24記録層を14nm、(ZnS)80(SiO20保護層を22nm、Mo層(界面層)を5nm、Ag反射膜を150nm、この順に形成した。その上に紫外線硬化樹脂からなる保護コート層を塗布成膜したのち、直径12cm、0.6mm厚ポリカーボネート円盤と貼り合わせて1.2mm厚の光学的情報記録媒体とした。
(測定)
上記のようにして得た光学的情報記録媒体の初期結晶化は、線速度5m/sにおいて高出力半導体レーザを用いて行った。ここで初期化レーザパワーは1400Wとした。
記録及び該記録信号の特性評価には波長650nm、NA=0.65のパルステック社製光ディスクテスタDDU1000を用いた。基準線速度を3.5m/s、基準クロック周波数を26.2MHzとする。記録は、基準線速度の2倍(7m/s)の線速度において、基準クロック周波数の2倍(52.4MHz)の周波数で実施した。最適記録パワーは10回オーバーライト後のアシンメトリー(Asym)が概ゼロとなるパワーと定義する。尚、本定義の最適記録パワーにおいて、ジッターもほぼ最小値となった。
ここで、アシンメトリーの定義を、図1に基づき説明する。図1は、8−16変調信号の再生波形(アイパターン)の模式図である。図1に示されたアイパターンには、3Tから11T及び14Tの非晶質マーク及び結晶状態のスペースの再生波形が実質的にランダムに含まれている。ここで、nTマークとは、時間的長さが基準クロック周期Tのn倍であるマークのことである。再生波形は、反射光強度を電圧信号として取り出しオシロスコープ上で観察した波形である。この際、再生信号は直流成分を含んでいる。図1にあるI14Hは14Tスペース再生波形の包絡線の出力電圧であり、I14Lは14Tマーク再生波形の包絡線の出力電圧であり、I3Hは3Tスペース再生波形の包絡線の出力電圧レベルであり、I3Lは3Tマーク再生波形の包絡線の出力電圧レベルである。アシンメトリー(Asym)とは、図1において、下記式で定義される値である。
Figure 0004252867
最適記録パワーで10回オーバーライトした後、ディスクの回転スピードを基準線速度3.5m/sに設定して、ジッター、変調度(図1において、変調度は(I14H−I14L)/I14Hで定義される。)、DVD規格で定義されるところのPIエラーを測定した。尚、PI(Parity (of the) Inner(code))エラー(個数)とは、DVD−ROM規格、例えばECMAの268頁19及び25〜27に規定されており、DVDの品質判断基準の指標である。PIエラーは、DVD規格においては280以下であることが必要である。ここで、PIエラーについては、パルステック社製テスターDDU1000で記録後、シバソク製再生専用テスターLM220Aを使用して測定した。
また、透過率を測定するためにNb層およびMo層を上記実験1〜4の光学的情報記録媒体の製造における成膜方法、条件及び膜厚でスライドガラス基板上に成膜して、島津製作所製の分光光度計(型番UV−3100S)を使用して、波長650nmでの透過率を測定した。以上、実験結果を表1にまとめた。
Figure 0004252867
通常、ジッターは9%以下、変調度は0.6以上であれば良好な記録特性であるとされる。また、記録パワーの上限は通常15mWまで許容される(例えば、DVD+RW規格(ECMA 337)を参照)。実験1〜4の記録特性及び記録感度はこれらの基準を満たし良好であることがわかる。実験1〜3においてNb層の膜厚が厚くなるに従い最適記録パワーが高くなることがわかる。記録に要するパワーが高くなるということは即ち記録感度が低下するということである。実験3の最適記録パワーは14.4mWであり、実験1と比較すると1.8mW高い値となっている。この記録感度の低下は、Nb層の膜厚が厚くなったことで、記録に使用する波長に対する透過率が低下するとともにAg反射膜への放熱が阻害されることに原因があると考えられる。Nb層の膜厚が20nmである参考実験1においては、記録特性は比較的良好であるものの記録感度の低下が更に進み、最適記録パワーは17.8mWとなった。
更に、実験1〜4の光学的情報記録媒体の長期保存安定性を、80℃、85%RHの環境下に500時間曝してPIエラーの増加をみることで評価した。結果を表2に示す。
Figure 0004252867
500時間後にPIエラーは増加しているが50以下であり、DVD規格ではPIエラーは280まで許容されていることから判断しても、500時間加速後もエラーは十分低く保たれており、実験1〜4の光学的情報記録媒体の保存安定性の高さが確認できた。
本発明によれば、高い放熱性を有するAgを主成分とする反射層と硫黄を含有する保護層とを用いた場合に問題となる反射層と保護層との反応によるAgの腐食を、反射層と保護層との間に、Nb及び/又はMoを主成分とする界面層を設けるようにすることによって、有効に抑制することができる。この結果、記録特性及び耐久性に優れた、非常に高性能な光学的情報記録媒体を得ることができるようになる。
8−16変調信号の再生波形(アイパターン)の模式図である。

Claims (8)

  1. 基板、記録層、硫黄を含有する保護層、前記保護層に接する界面層、及び前記界面層に接するAgを主成分とする反射層を有し、
    前記界面層がNb及び/又はMoを主成分とし、
    前記界面層の膜厚が1nm以上10nm以下である
    ことを特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. 前記界面層は、前記光学的情報記録媒体に記録を行う際に使用する光の中心波長における光透過率が50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  3. 前記反射層がAgを80原子%以上含有することを特徴とする請求項1または2に記載の光学的情報記録媒体。
  4. 前記反射層がAg以外の元素として、Ti、V、Ta、Co、Cr、Si、Ge、Sn、Sc、Hf、Pd、Rh、Au、Pt、Mg、Zr、Cu、Mo及びMnからなる群から選ばれた少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項に記載の光学的情報記録媒体。
  5. 前記保護層中の硫黄が、希土類元素、Zn、及びTaのいずれかの元素の硫化物又は酸硫化物として保護層中に存在することを特徴とする請求項1乃至いずれか1項に記載の光学的情報記録媒体。
  6. 前記記録層がSbを主成分とする組成であることを特徴とする請求項1乃至いずれか1項に記載の光学的情報記録媒体。
  7. 前記記録層がさらにGe及び/又はTeを含有し、前記記録層中におけるGe又はTeのそれぞれの含有量が1原子%以上30原子%以下であることを特徴とする請求項に記載の光学的情報記録媒体。
  8. 前記記録層が、さらに、In、Ga、及びSnの少なくとも1つを含有し、前記記録層中におけるIn、Ga及びSnのそれぞれの含有量が1原子%以上30原子%以下であることを特徴とする請求項に記載の光学的情報記録媒体。
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