JP4067212B2 - ミュート装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ機器、特にカー用オーディオ機器やポータブルのオーディオ機器に用いて好適なミュート回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
カー用オーディオ機器、例えばカーCDやカーMDなどにおいては、CDやMDを再生するための光ピックアップ及び信号復調回路、そしてスピーカを駆動するためのパワーアンプが備えられている。一般のパワーアンプでは、電源電圧のエネルギーを出力信号のエネルギーに効率よく変換することが出来ないので、ロス分が熱として放出され、この熱によってオーディオ機器内部の温度が上昇する。また、光ピックアップは熱に強くないため、パワーアンプからの熱によってオーディオ機器の内部温度が上昇すると、光ピックアップが温まり、その結果によりオーディオ信号の状態が悪化していた。
【0003】
そこで、従来では、図3のように温度によって抵抗値が変わるサーミスタやポジスタ等の可変抵抗素子31を利用して、温度が上昇するとオーディオ信号をミュートするようにしていた。温度によって可変抵抗素子31からの出力電圧が変化すると、それに応じてミューティング信号発生回路32からミューティング信号が発生する。ミューティング信号に応じてミュート回路33が動作し、パワーアンプ34の入力信号が減衰され、その結果パワーアンプ34の出力信号が減衰される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のミュート回路における減衰特性は、図4のようになる。ミューティング信号発生回路2は1段の差動対によって構成されているので、ある温度になると急激にミューティング信号が発生し、その為前記ある温度以上になると急激に減衰率が大きくなる。図4のように減衰率が急激に変化すると、その時点でパワーアンプの動作が不安定になって発振が起こったり、急激なミュートによるショック音が発生するという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、パワーアンプの出力信号をミュートするためのミュート回路において、温度に応じて特性が変化する素子が接続可能な外付け端子と、前記外付け端子を介して印加される電圧及び第1基準電圧を入力とし、第1ミューティング信号を発生する第1差動対と、前記外付け端子を介して印加される電圧及び前記第1基準電圧と異なる第2基準電圧を入力とし、第2ミューティング信号を発生する第2差動対と、を備え、前記第1及び第2ミューティング信号によってミュートによる減衰量が略リニアに変化することを特徴とする。
【0006】
また、前記第1ミューティング信号に応じて前記パワーアンプの前段入力部の入力または出力信号をミュートし、前記第2ミューティング信号に応じて前記パワーアンプの出力増幅段を不動作とする方向にミュートをかけることを特徴とする。
【0007】
特に、前記外付け素子に接続される素子の抵抗値が温度変化に対して負の傾きを有する場合、前記第2基準電圧を前記第1基準電圧より低く設定することを特徴とする。さらに、前記外付け素子に接続される素子の抵抗値が温度変化に対して正の傾きを有する場合、前記第2基準電圧を前記第1基準電圧より高く設定することを特徴とする。
【0008】
またさらに、前記第1及び第2差動対の線形領域幅を拡大するように構成されることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、温度に応じて素子の特性が変化していくと、第1及び第2差動対が順次オンし、第1及び第2ミューティング信号が順次発生する。第1ミューティング信号に応じて前記パワーアンプの前段入力部の入力または出力信号をミュートし、前記第2ミューティング信号に応じて前記パワーアンプの出力増幅段を不動作とする方向にミュートをかけることにより、ミュートによる減衰量が温度に応じて略リニアに変化する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態を示す図であり、1は入力オーディオ信号を増幅し、駆動信号を発生する駆動段、2は駆動段1の出力信号にミュートをかけるミュート回路、3はミュート回路2の出力信号に重畳されるバイアスを発生するバイアス回路、4はミュート回路2の出力信号を増幅し、スピーカやヘッドホン等の負荷を駆動するための増幅信号を発生する出力段、5は温度に応じて抵抗値が変化する可変抵抗素子、6は抵抗R1及びR2を介してエミッタが共通接続されたトランジスタTr1及びTr2から成る差動対、7は差動対6の出力信号に応じてバイアス回路3にミュート信号M1を発生する出力段、8は抵抗R3及びR4を介してエミッタが共通接続されたトランジスタTr3及びTr4から成る差動対、9は差動対8の出力信号に応じてミュート回路2にミュート信号M2を発生する出力段である。
【0011】
図1の差動対6及び8のトランジスタは、抵抗を介して接続されている。この場合には、トランジスタのエミッタを直接接続した場合に比べ、差動対の線形動作領域を広がる。その為、差動接続されたトランジスタのうち、一方のトランジスタから他方のトランジスタにオン状態が移るとき、トランジスタのエミッタを直接接続した場合に比べると緩やかに移る。
【0012】
図1の動作について説明する。オーディオ機器の内部温度により可変抵抗素子5の抵抗値が変化する。可変抵抗素子5及び抵抗R5の抵抗分割により得られた電圧は、トランジスタTr1及びTr3のベースに印加される。差動対6及び8において、前記電圧は基準電圧Vref1及びVref2(Vref1<Vref2)と比較される。比較結果に応じて、差動対6及び8から出力信号が発生する。
【0013】
まず、内部温度が温度T1より低い場合、抵抗分割によって得られる電圧はV1となる。電圧V1は、Vref1<Vref2<V1の関係になるので、差動対6及び8のトランジスタTr1及びTr3がオンする。その為、出力段からミュート信号は発生しない。従って、パワーアンプの駆動段1及び出力段4は通常動作でオーディオ信号を増幅する。
【0014】
内部温度が上昇し、温度T2になると、可変抵抗素子5の抵抗値が小さくなり、抵抗分割による電圧はV2になる。電圧V2は基準電圧Vref1及びVref2に対して、Vref1<V2<Vref2となるため、差動対8のトランジスタTr4がオンする。トランジスタTr4がオンすると、トランジスタTr4のコレクタ電流が電流ミラー回路IM2を介して出力段9に供給される。出力段9において、抵抗R7に電圧降下が発生し、出力段トランジスタTr6がオンする。すると、出力段9からミュート信号が発生し、ミュート信号によってミュート回路2が動作する。
【0015】
上記のように差動対8には抵抗R3及びR4が挿入されるので、抵抗分割による電圧がV2付近になると、線形動作領域の拡大によりトランジスタTr4のコレクタ電流が緩やかに変化する。内部温度がT1からT2の間は、トランジスタTr2のコレクタ電流は小電流であり、ミュート回路2のミュートが徐々に効き始める。その後、内部温度が徐々に高くなると、トランジスタTr4のコレクタ電流も徐々に大きくなり、ミュートによる減衰量が徐々に大きくなる。
【0016】
さらに内部温度が上昇し、温度がT3になると、可変抵抗素子5の抵抗値がさらに低下し、抵抗分割による電圧はV3になる。電圧V3はV3<Vref1<Vref2となるので、今度は差動対6のトランジスタTr2がオンする。すると、トランジスタTr2のコレクタ電流により、トランジスタTr5がオンし、出力段7からミュート信号が発生する。出力段7からのミュート信号によって、バイアス回路3から発生するバイアス電流の大きさは低下し、パワーアンプの出力パワー段の動作が低下する。
【0017】
また、差動対7に抵抗R1及びR2が挿入されるので、抵抗分割による電圧がV3付近になると、トランジスタTr2のコレクタ電流は緩やかに変化する。よって、内部温度が徐々に高くなると、トランジスタTr2のコレクタ電流も徐々に大きくなり、出力パワー段4の動作は徐々に動作しなくなる方向に制御される。
【0018】
第1及び第2基準電圧は、内部温度が上昇したとき、差動対8のトランジスタTr4が完全にオンした後に、差動対6のトランジスタTr2の動作が開始するように設定される。このように基準電圧を設定することで、温度に対する減衰率は図2のように変化する。図2によれば、従来と比べて、減衰率の変化がリニアにかつ緩やかに変化するので、パワーアンプの発振やショック音を起こす原因が取り除かれる。
【0019】
尚、図1において、可変抵抗素子5として温度の上昇に伴い抵抗値が下がる素子(例えば、サーミスタ)を使用したが、これに限らず温度の上昇に伴い抵抗値が上がる素子(例えば、ポジスタ)を使用しても良い。但し、素子の特性に合わせて、基準電圧の設定を変更する必要がある。
【0020】
また、温度が上昇すると、出力パワー段自体の動作が停止する方向に制御されるので、出力パワー段の発熱を抑えられ、その結果オーディオ機器の内部を低下させることが出来る。
【0021】
【発明の効果】
本発明に依れば、温度が上昇すると、リニアにミュートをかけることが出来るので、パワーアンプの発振やショック音を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す回路図である。
【図2】図1の回路における温度と減衰量との関係を示す特性図である。
【図3】従来例を示す回路図である。
【図4】図3における温度と減衰量との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 駆動段
2 ミュート回路
3 バイアス回路
4 出力段
6 第1差動対
8 第2差動対
Claims (3)
- 信号をミュートするためのミュート装置において、
温度に応じて特性が変化する素子が接続可能な端子と、
前記端子を介して印加される電圧及び第1基準電圧が比較され、その差に応じて、リニアな第1ミューティング信号を発生する第1差動対と、
前記端子を介して印加される電圧及び第2基準電圧が比較され、その差に応じて、リニアな第2ミューティング信号を発生する第2差動対と、
入力を増幅する入力段と、
出力を増幅する出力段と、を備え、
温度上昇に対して、前記第1ミューティング信号と前記第2ミューティング信号の発生するタイミングに順番を設け、前記第1及び前記第2ミューティング信号によってミュートによる減衰量がリニアに変化し、
前記第1ミューティング信号に応じて前記入力段の出力信号を減衰させ、前記第2ミューティング信号に応じて前記出力段の出力信号を減衰させることを特徴とするミュート装置。 - 前記素子の抵抗値が温度上昇に対して負の傾きを有する場合、前記第2基準電圧を前記第1基準電圧より低く設定することを特徴とする請求項1記載のミュート装置。
- 前記素子の抵抗値が温度上昇に対して正の傾きを有する場合、前記第2基準電圧を前記第1基準電圧より高く設定することを特徴とする請求項1記載のミュート装置。
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