JP4067196B2 - 懸濁重合トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の複写機及びプリンターに用いられる静電荷像現像用トナーに関する。詳しくは、光沢、透明性、ブロッキング性が良好で、加熱ローラー定着法でトナーを定着した際に、オフセット現象やシートの巻き付き現象が発生せず、さらに定着下限温度が低く、すなわち低温から高温まで定着性が良好な静電荷像現像用懸濁重合トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は米国特許第2297691号、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報などに開示されているとおり、一般には光導電物質を含む感光体上に種々の手段により静電荷の電気的潜像を形成し、次いでこの潜像をトナーで粉像として現像し、必要に応じて紙などに転写した後、加熱、加圧又は溶剤蒸気などにより定着するものである。加熱定着法としては、オーブン定着法、フラッシュ定着法、加圧定着法、加熱ローラー定着法などがあるが、電子写真複写機等では一般的に加熱ローラー定着法が用いられている。この方法は紙やオーバーヘッドブロジェクタ用シートなどの被定着シート上に像を融着する際の熱効率が極めて良好で、迅速に定着することができるので、特に高速度の複写時における定着方法として極めて有効である。しかしながら、この方法では、トナー像と定着ローラー表面が加熱溶融状態で圧接触するために、トナー像の一部が定着ローラー表面に付着し、次の被定着シート上にこれを再移転して被定着シートに汚れを発生させる所謂オフセット現象が生じたり、シートの巻き付き現象が生じたりする。従来、オフセット現象やシートの巻き付き現象を防止する方法として、ローラー表面をシリコンゴムやフッ素系樹脂などのトナーに対して離型性に優れた材料で形成し、かつその表面にシリコンオイル等の離型性の良い液体を供給して、その薄膜でローラー表面を被覆することが行われている。しかし、この方法においても、低温及び高温での定着性は十分とは言えず、更に低温から高温迄定着温度幅の広いトナー、特に省エネルギーの観点から低温定着性の良いトナーが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、加熱ローラー定着法でトナーを定着した際に、定着温度幅が広く、低温から高温まで定着性が良好で、かつ耐ブロッキング性、流動性に優れた静電荷像現像用懸濁重合トナーを提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の変性ポリシロキサンをトナー組成物中に含有させることにより、上記課題が解決できることを見い出し、本発明に到達した。すなわち、加熱定着用懸濁重合トナーにおいては、特定のポリシロキサンを含有させることにより、粉砕トナーではあまり効果がみられなかった「定着下限温度の低下」に効果が見られ、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は、下記の繰り返し単位(a),(b)を有する変性ポリシロキサンを含有することを特徴とする加熱定着用懸濁重合トナーに存する。
【0005】
Figure 0004067196
(式中、R1 は互いに異なっていてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表わし、R2 は平均炭素数16〜200の炭化水素基を表わす。)
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
1 は、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基であり、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基若しくはナフチル基であり、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、特に好ましくはメチル基である。
【0007】
2 は、その平均炭素数が6〜200の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であり、飽和炭化水素基であることが好ましく、平均炭素数12〜100がより好ましく、平均炭素数16〜80が更に好ましい。この平均炭素数が8未満の場合は常温でオイル状となり、トナーがブロッキングしたり、トナーの流動性が低下する。変性ポリシロキサンの融点は30〜150℃であるのが好ましく、55〜130℃であるのが更に好ましい。融点が低い場合はトナーの耐ブロッキング性が不十分であり、高い場合は定着下限温度を下げる効果および離型効果が不十分になる。
【0008】
変性ポリシロキサンの平均分子量は特に限定されないが、好ましくは1.5万〜8万であり、より好ましくは2万〜6万、特に好ましくは2.4万〜5万である。分子量が1.5万未満ではオイル状となりブロッキングしやすくなり、分子量が大きすぎると離型効果が不十分となる。なお、ここでの平均分子量は29Si−NMRで求めた(a),(b)の繰返し単位の存在比及び末端基の存在比から算出される分子量を意味する。
また、繰返し単位(a),(b)の比率は特に限定されないが、好ましくは(a)+(b)に対する(b)の比率が3/4〜1/50、特に好ましくは1/2〜1/30である。
【0009】
変性ポリシロキサンの含有量は、エチレン性不飽和二重結合を有する重合性モノマー組成物100重量部に対して1〜30重量部であるのが好ましいが、1〜25重量部であるのが特に好ましく、7〜20重量部であるのが更に好ましい。含有量が少なすぎる場合は離型性、耐オフセット性、低温定着性が不十分になり、多すぎる場合はトナーの耐ブロッキング性が低下する。
前記変性ポリシロキサンを一般にトナーに添加するとオフセット防止に効果があるが、特に懸濁重合トナーに添加した場合に限り意外にも定着下限温度を下げる効果がある。
また、粉砕トナーに対しては該変性ポリシロキサンの添加量はトナーが装置に付着するため高々6重量%程度までが限界だが、懸濁重合トナーに対しては粉砕工程などがないため6重量%以上添加することができ、より該物質の効果が発揮されるので、特に懸濁重合トナーへの添加が好適である。
【0010】
本発明において用いられるエチレン性不飽和二重結合を有する重合性モノマーとは、トナーを製造する際に用いられるものであれば特に限定されるものではなく、具体的にはスチレン系単量体あるいはアクリル酸系単量体が用いられる。スチレン系単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、p−クロルスチレン、p−n−ブチルスチレン等が挙げられ、好ましくはスチレン又はビニルトルエンが用いられる。アクリル酸系単量体としては、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸プロピル等が挙げられ、好ましくはアクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル又はメタクリル酸メチルが用いられる。なお、これらの単量体は各々単独でもまた混合してもよく、更に必要に応じてカチオン性基を有するモノマーや、アニオン性基を有するモノマーを併用してもよい。カチオン性基を有するモノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノ(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノビニルサルファイド、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ビニルベンジル−N,N′−ジメチルアミン、ビニルピリジン、ビニルキノリン等が挙げられる。
【0011】
アニオン性基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、ビニルスルホン酸、スルホン化スチレン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホメチル(メタ)アクリレート、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、3−スルホエチル(メタ)アクリレート、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、アリルスルホン酸、1−フェニルビニルスルホン酸、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−アミドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を有するビニル系単量体が挙げられる。
【0012】
懸濁重合トナーのベース樹脂の分子量分布は、1山分布、2山以上分布のいずれでもよいが、カラートナーとして用いられる場合には、分子量が40万以上である高分子量成分及びTHF不溶のゲル分の総和は樹脂全体の10wt%以下が好ましい。より好ましくは3wt%以下、特に好ましくは1wt%以下である。分子量40万以上の成分やゲル分が多すぎると、光沢性、OHPシート上の画像の投影時色再現性に劣る。
変性ポリシロキサンをトナー中へ含有させる方法は、重合性モノマー組成物中に着色剤、重合開始剤、その他の添加剤を加えるのと同時に変性ポリシロキサンを加え、ホモジナイザー等で均一に溶解又は分散させたモノマー系を、懸濁安定剤を含有する水系媒体中にホモミキサー等で懸濁し、加温して重合を行う方法がとられる。
その際、トナー用ベース樹脂として使用できる組成の、重合性モノマー組成物と同一組成又は異なった組成の樹脂を重合性モノマー組成物に溶解させて懸濁重合してもよい。また、必要に応じ帯電制御剤を添加してもよい。
【0013】
着色剤としては、カーボンブラック、ニグロシン、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料など、公知の任意の染顔料を単独あるいは混合して用いることができる。フルカラートナーの場合には、イエローはベンジジンイエロー、モノアゾ系染顔料、縮合アゾ系染顔料、マゼンタはキナクリドン、ローダミン系染顔料、モノアゾ系染顔料、シアンはフタロシアニンブルーをそれぞれ用いるのが好ましい。着色剤は、通常、重合性モノマー組成物100重量部に対し3〜20重量部となるように用いられる。
【0014】
トナーの帯電制御は、アニオン性又はカチオン性の重合性モノマーや、着色剤自体で行っても良いが、必要に応じて帯電制御剤を併用しても良い。正帯電性制御剤として、4級アンモニウム塩、塩基性・電子供与性の有機物質、負帯電性制御剤として、金属キレート類、含金属染料、酸性もしくは電子求引性の有機物質等を用いることができる。カラートナーの場合、カラートナー適応性(帯電制御剤自体が無色ないしは淡色でトナーへの色調障害がないこと)を勘案すると、正荷電性としては4級アンモニウム塩化合物が、負帯電性としてはサリチル酸もしくはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウムなどとの金属塩、金属錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物等が望ましい。この他、金属酸化物等の無機粒子や前記有機物質で表面処理した無機物質を用いても良い。
【0015】
帯電制御剤の添加量は重合性モノマー組成物から生成する樹脂の帯電性、その他の添加剤の帯電性等の条件を考慮した上で決めることができるが、重合性モノマー組成物100重量部に対して0.1〜10重量部が適当である。
本発明のトナーには、所望ならばこれに更にワックスその他の成分を含有させることができる。
ワックス類としては、公知の任意のものを単独ないしは併用して用いることができる。具体例としては、オレフィン系ワックス、特に好ましくは低分子量ポリプロピレン、パラフィンワックス、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石鹸等が好ましい。その使用量は重合性モノマー組成物100重量部に対し0.1〜10重量部が好ましい。ただしカラートナーの場合には、ワックス類の結晶性のために多量に用いると透明性を悪化させる場合もある。
さらに、懸濁重合粒子の表面に乳化重合またはソープフリー乳化重合で得られた微粒子を付着させることなどによりいわゆるカプセルトナーを好適に得ることもできる。
【0016】
上記以外の成分としては、微粉末のシリカ、アルミナ、チタニア等の流動性向上剤、マグネタイト、フェライト、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、導電性チタニア等の無機微粉末やスチレン樹脂、アクリル樹脂等の抵抗調節剤や滑剤などが内添剤又は外添剤として用いられる。これらの添加剤の使用量は所望する性能により適宜選定すればよく、通常、該懸濁重合トナー100重量部に対し0.05〜10重量%程度が好適である。
【0017】
本発明トナーは、乾式1成分現像剤及び2成分現像剤のいずれにも使用でき、1成分現像剤に使用される磁性体としては、フェライト、マグネタイト等をはじめとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す合金、或いは化合物または強磁性元素を含まないが適当に熱処理することによって強磁性を示すようになる合金、例えば、マンガン−銅−アルミニウムあるいはマンガン−銅−スズ等のマンガンと銅とを含むホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、または二酸化クロム等を挙げることが出来る。磁性体は、平均粒径0.3〜30μm、好ましくは0.3〜5μmの微粉末の形で重合性モノマー組成物中に均一に分散される。磁性体粒子の含有量は、重合性モノマー組成物100重量部当り20〜70重量部、中でも特に40〜70重量部が望ましい。
【0018】
本発明でトナーを2成分系現像剤として用いる場合、キャリアとしては鉄粉、マグネタイト粉、フェライト粉等の磁性物質またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したものや磁性キャリア等公知のものを用いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆樹脂としては一般的に知られているスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、またはこれら樹脂の混合物等が利用できる。
【0019】
【実施例】
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお以下の実施例において懸濁重合トナーのテトラヒドロフラン可溶分の分子量{数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)}、融点、耐オフセット性、耐ブロッキング性は、それぞれ下記により測定した。
【0020】
バインダー樹脂のテトラヒドロフラン可溶分の分子量{数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)}はゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
装置:TOSO GPC装置HLC−8020
カラム:Polymer Laboratory社
PL−gel Mixed 10μ、
リファレンスカラム TOSO TSKgel GMH
検出器:屈折率(RI)検出器
検量線:Pressure Chemical Co.の11種類の標準ポリスチレン(分子量2.6×103 〜1.3×106 )を用いて作成
測定:温度40℃において、テトラヒドロフランを1.0ml/分で流し、これに試料(濃度0.1wt%)を100μl注入した。
融点:試料をDSC(セイコー電子工業(株)製DSC−20)にて測定し、その最大吸熱ピークを融点とした。
変性ポリシロキサンの平均分子量:29Si−NMRを測定し、シリコーン主鎖末端、繰返し単位(a)(b)の構成比を求め算出した。
【0021】
耐オフセット性:有機光導電体を感光体とした電子写真方式の複写機を用いて未定着画像を作成したトナーの付着量は0.7mg/cm2 とした。この未定着画像を紙に転写して、表面がフッ素樹脂からなる加熱ローラー定着機を用い、定着速度120mm/secで定着させた。なお、定着に際し、ローラーにオフセット防止用のシリコンオイルを供給して実施した。定着ローラー表面の温度を5℃きざみで変え、非オフセット域を目視により評価した。
耐ブロッキング性:トナーに一定荷重を加え、50℃の環境下に5時間放置した後、凝集の有無を確認し、ブロッキング性の良否を判定した。
○ 凝集なし
△ 塊があるが指で押すとすぐにくずれ粉状になる
× 凝集あり
【0022】
<実施例1>
スチレン 73部、2ーエチルヘキシルアクリレート 27部、 ジビニルベンゼン 0.5部 カーボンブラック(三菱化学製 MA−100S)5部、ディスパロン(楠本化成 製)1.5部及び、下記の繰り返し単位を有する変性ポリシロキサン(日本ユニカー社製FZ−3155 融点58°、平均分子量2.7万)
【0023】
【化3】
Figure 0004067196
【0024】
(Rは平均炭素数36の炭化水素基を表わす(a′):(b′)は約14:1)16部を分散容器に取り、ウルトラディスパーザー(特殊機化工業製)を用いて窒素雰囲気下18000rpmで30分間分散させた。
次いでスチレン/アクリル樹脂(日本カーバイド社製SA−302)15部、を加え、マグネチックスターラーで攪拌しながら溶解させた。続いて、重合開始剤V−65(和光純薬製)5部を加えてマグネチックスターラーで攪拌しながら溶解させ、着色剤分散モノマー組成物を調製した。
別にリン酸三カルシウム5重量%、塩化カルシウム40重量%を含む水性スラリーを、ウルトラディスパーザーにより10000rpmで10分間分散させた懸濁剤スラリーを調製しておき、上記の着色剤分散モノマー組成物を懸濁剤スラリー4倍量を入れた懸濁浴に注下し、続いてホモミキサー(特殊機化工業社製)により8000rpmで3分間分散させて、モノマー組成物の懸濁微粒子を形成させた。顕微鏡観察によると粒径はほぼ10μm以下であった。
【0025】
次いで攪拌機を平羽根攪拌機に交換し、窒素雰囲気下200rpmで攪拌しながら65℃に昇温して、8時間重合を行った。重合終了後、冷却し、少量生成した凝集粗粒を目開き100μmの金網で除去し、希塩酸で洗浄後、ろ過、水洗をして乾燥し、Mn1.3万、Mw4.1万、ゲル分6.5%の粒子を得た。
さらにこの粒子100重量部に対し商品名「アエロジルR−972」(日本アエロジル(株)製)0.3重量部を加えて混合し、本発明のトナー粒子を得た。
【0026】
<実施例2>
スチレンを80部、2−エチルヘキシルアクリレートを20部とした他は実施例1と同様にしてMn1.1万、Mw4.0万、ゲル分5.2%のトナー粒子を得た。
【0027】
<実施例3>
スチレンを85部、2−エチルヘキシルアクリレートを15部とした他は実施例1と同様にしてMn1.0万、Mw3.8万、ゲル分6.0%のトナー粒子を得た。
【0028】
<実施例4>
変性ポリシロキサンを下記の繰り返し単位を有する変性ポリシロキサン(融点33℃、平均分子量2.2万)商品名「L−49」日本ユニカー(株)製)
【0029】
【化4】
Figure 0004067196
【0030】
(R′は平均炭素数18の炭化水素基を表わす。(a″):(b″)は約2:1)に変更する以外は実施例1と同様にMn1.2万、Mw4.2万、ゲル分5.6%のトナー粒子を得た。
【0031】
<実施例5>
変性ポリシロキサン(日本ユニカー社製FZ−3155)を8部とした他は実施例1と同様にして、Mn1.4万、Mw4.3万、ゲル分6.6%のトナー粒子を得た。
【0032】
<比較例1>
変性ポリシロキサンを使用しなかった他は、実施例1と同様にしてMn1.3万、Mw4.2万、ゲル分6.7%のトナー粒子を得た。
【0033】
<比較例2>
樹脂A(スチレン/アクリル系、Mn1.8万 Mw4.8万)100重量部に対し、カーボンブラック「MA−100」(三菱化学(株)製)4重量部、帯電制御剤「ボントロンE−81」(オリエント化学(株)製)5重量部、前記の商品名「FZ−3340」(日本ユニカー(株)製)から溶媒を留去することにより得られた変性ポリシロキサン6重量部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、次いで超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、平均粒径11μmのトナーを得た。さらにこのトナー100重量部に対し商品名「アエロジルR−972」(日本アエロジル(株)製)0.3重量部を加えて混合し、トナーを得た。
【0034】
【表1】
Figure 0004067196
【0035】
表−1からわかるように、本発明のトナーは、変性ポリシロキサンを添加していない比較例1に比べてより低温から定着し、かつ耐ブロッキング性、流動性が良好である。
さらに変性ポリシロキサンを粉砕トナーに添加できる上限である6部添加したトナーは比較例2に示したように定着温度が実施例に比べて高かった。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、より低温で定着し十分な非オフセット域を持ち、かつ耐ブロッキング性、流動性が良好なトナーを得ることができる。

Claims (6)

  1. 下記の繰り返し単位(a),(b)を有する変性ポリシロキサンを含有することを特徴とする加熱定着用懸濁重合トナー。
    Figure 0004067196
    (式中、R1 は互いに異なっていてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表わし、R2 は平均炭素数16〜200の炭化水素基を表わす。)
  2. 1 がメチル基である請求項1に記載の加熱定着用懸濁重合トナー。
  3. 2 が平均炭素数16〜100の飽和炭化水素基である請求項1又は2に記載の加熱定着用懸濁重合トナー。
  4. 変性ポリシロキサンの融点が30℃〜150℃である請求項1〜3のいずれかに記載の加熱定着用懸濁重合トナー。
  5. 変性ポリシロキサンの含有量がエチレン性不飽和二重結合を有する重合性モノマー組成物100重量部に対して1〜30重量部である請求項1〜4いずれかに記載の加熱定着用懸濁重合トナー。
  6. 繰り返し単位(a),(b)の存在比が、(a)+(b)に対して(b)が3/4〜1/50であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の加熱定着用懸濁重合トナー。
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