JP4066445B2 - サンドイッチパネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はサンドイッチパネルに関するもので、更に詳細には、一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、外壁材、屋根材あるいは内装材等にサンドイッチパネルが広く使用されている。このサンドイッチパネルとしては、図23に示すような矩形状のアルミニウム合金製の一対の表面板aと、これら表面板aの周辺部間に介在されるアルミニウム合金製の押出形材等にて形成される枠材bと、両表面板aと枠材bとで形成される空間内に介在される中空状のハニカムコア材cとをろう付けによって一体に形成した構造のものが知られている。
【0003】
上記のように構成されるサンドイッチパネルを成形するには、一方の表面板aの周辺部に枠材bを配設し、この表面板aの上面にハニカムコア材cを配列した後、その上面に他方の表面板aを載置し、その後、型枠にて固定する。そして、固定された状態の一対の表面板a、枠材b、ハニカムコア材cを熱処理炉内に挿入して、適宜温度(例えば610〜620℃)下で加熱処理してろう付けにより一体成形する。この際、ハニカムコア材cの中空部内の空気が膨脹して変形をきたす虞れがあるため、ハニカムコア材cに空気抜き孔dが設けられている。また、ハニカムコア材c内の空気を外部に排出するために、枠材bのハニカムコア材cと接触する側壁に、外部に連通する空気抜き通路eが設けられている。また、枠材bの側壁には通気孔f,gが穿設されて、加熱処理時に膨張する空気を外部に排出するように構成されている。なお、空気抜き通路eは、枠材bの表面板a側の端部からコア材c側に向かって突出する隆起部jによって形成されている。
【0004】
このように、枠材bの側面に、空気抜き通路eを設けると共に、通気孔f,gを設けることにより、加熱処理時の内圧増加を防止し、生産性の向上及び製品歩留まりの向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種のサンドイッチパネルにおいては、図23に示すように、枠材bにボルトhとナットiとをもって取付部材例えばファスナーmにサンドイッチパネルを固定した場合、図23に矢印で示すような風荷重等の外力F(剪断荷重)を受ける。このように、剪断荷重Fを受けると、ハニカムコア材cと枠材bの接合端kに剪断応力が集中し、この応力集中により、空気抜き通路eを設けない全面接合される場合に比べて支持部強度が低下し、パネルが変形するという問題があった。
【0006】
この発明は上記事情に鑑みなされたもので、成形時の膨脹空気を迅速に外部に排出して変形防止及び製品歩留まりの向上を図れるようにし、かつ強度の向上を図れるようにしたサンドイッチパネルを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明のサンドイッチパネルは以下のように構成される。
【0008】
(1)請求項1記載の発明は、一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、上記枠材の側面における上記両表面板側の端部と、これら両端部間の中間部の1又は複数部位に、それぞれ上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、隆起部間に、外部と連通する空気抜き通路を形成してなる、ことを特徴とする。
【0009】
このように構成することにより、加熱処理時に発生する膨張空気を空気抜き通路を介して外部に排出することができる。また、枠材の側面における両端及び中間部の1又は複数部位に形成される隆起部がコア材と接触することで、接触面積が増大すると共に、パネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができるので、パネル自体の強度の向上を図ることができる。
【0010】
(2)請求項2記載の発明は、一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、上記枠材の側部の中間部に、上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、この隆起部の両側に、外部と連通する空気抜き通路を形成してなる、ことを特徴とする。
【0011】
このように構成することにより、加熱処理時に発生する膨張空気を空気抜き通路を介して外部に排出することができる。また、枠材の側面の中間部に形成される隆起部がコア材と接触するので、パネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができる。したがって、パネル自体の強度の向上を図ることができる。
【0012】
(3)請求項3記載の発明は、一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、上記枠材の側面における上記両表面板側の端部に、上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、隆起部間に、外部と連通する凹溝を形成し、上記凹溝とコア材とで形成される空間内に、コア材及び枠材と接触する複数のパイプ部材を列設してなる、ことを特徴とする。
【0013】
このように構成することにより、加熱処理時に発生する膨張空気をパイプ部材の隙間及び凹溝を介して外部に排出することができる。また、凹溝とコア材とで形成される空間内に列設される複数のパイプ部材がコア材と接触することで、接触面積が増大すると共に、パネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができるので、パネル自体の強度の向上を図ることができる。
【0014】
この場合、パイプ部材を長尺材にて形成するときは、パイプ部材に通気孔を穿設することで、この通気孔と凹溝とを連通することができ、膨張空気を外部に排出することができる(請求項4)。
【0015】
(4)請求項5記載の発明は、一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、上記枠材の側面における上記両表面板側の端部に、上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、隆起部間に、外部と連通する凹溝を形成し、上記凹溝とコア材とで形成される空間内に、コア材及び枠材と接触すべく波形状に屈曲するシート部材を配設してなる、ことを特徴とする。
【0016】
このように構成することにより、加熱処理時に発生する膨張空気をシート部材の隙間及び凹溝を介して外部に排出することができる。また、凹溝とコア材とで形成される空間内に配設されるシート部材がコア材と接触することで、接触面積が増大すると共に、パネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができるので、パネル自体の強度の向上を図ることができる。
【0017】
この場合、シート部材を通し材材にて形成するときは、シート部材に通気孔を穿設することで、この通気孔と凹溝とを連通することができ、膨張空気を外部に排出することができる(請求項6)。
【0018】
(5)請求項7記載の発明は、一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、 上記枠材の側面における上記両表面板側の端部に、それぞれ上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、隆起部間に、外部と連通する空気抜き通路を形成し、 上記空気抜き通路内の適宜位置に、上記枠材及びコア材と接触し、ろう付け接合される補強部材を介在してなる、ことを特徴とする。
【0019】
このように構成することにより、加熱処理時に発生する膨張空気を空気抜き通路を介して外部に排出することができる。また、枠材の側面における両端に形成される隆起部がコア材と接触することで、接触面積を増大することができる上、更に、補強部材を枠材及びコア材と接触することで、部分的に接触面積を増大することができると共に、パネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができるので、パネル自体の強度の向上に加えてパネルの外部への取付部材の取付を強固にすることができる。
【0020】
(6)請求項8記載の発明は、 一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、 上記枠材の側部の中間部に、上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、この隆起部の両側に、外部と連通する空気抜き通路を形成し、 上記空気抜き通路内の適宜位置に、上記枠材及びコア材と接触し、ろう付け接合される補強部材を介在してなる、ことを特徴とする。
【0021】
このように構成することにより、加熱処理時に発生する膨張空気を空気抜き通路を介して外部に排出することができる。また、枠材の側面における中間部に形成される隆起部がコア材と接触することで、接触面積を増大することができる上、更に、補強部材を枠材及びコア材と接触することで、部分的に接触面積を増大することができると共に、パネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができるので、パネル自体の強度の向上に加えてパネルの外部への取付部材の取付を強固にすることができる。
【0022】
(7)請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載のサンドイッチパネルにおいて、 上記補強部材が、板状部材、パイプ部材又は波形状に屈曲するシート部材のいずれかである、ことを特徴とする。
【0023】
このように構成することにより、補強部材を、板状部材、パイプ部材又は波形状に屈曲するシート部材のいずれかを選択して使用することができ、多種類のサンドイッチパネルを容易に形成することができる。
【0024】
(8)請求項10記載の発明は、請求項7ないし9のいずれかに記載のサンドイッチパネルにおいて、 上記補強部材に通気孔を穿設してなる、ことを特徴とする。
【0025】
このように構成することにより、通気孔及び空気抜き通路を介して膨張空気の一部を外部に排出することができる。したがって、内圧増加によるパネルの変形を防止することができる。
【0026】
(9)請求項11記載の発明は、請求項7ないし10のいずれかに記載のサンドイッチパネルにおいて、上記表面板、コア材、枠材及び補強部材をアルミニウム製部材にて形成し、少なくとも上記補強部材の表面に、ろう材を皮膜してなる、ことを特徴とする。
【0027】
このように構成することにより、補強部材の取付を容易かつ強固にすることができると共に、軽量で耐食性に富むサンドイッチパネルを容易に作製することができる。
【0028】
(10)請求項12記載の発明は、請求項1ないし11のいずれかに記載のサンドイッチパネルにおいて、上記枠材を中空部材にて形成すると共に、この枠材の側面に通気孔を穿設してなる、ことを特徴とする。
【0029】
このように構成することにより、空気抜き通路又は凹溝を流れる膨張空気の一部を枠材の通気孔及び中空部を介して外部に排出することができる。したがって、更に迅速に膨張空気を外部に排出することができ、内圧増加によるパネルの変形を確実に防止することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
◎第一実施形態
図1はこの発明のサンドイッチパネルの第一実施例の断面斜視図、図2はその要部拡大断面図である。
【0031】
上記サンドイッチパネル(以下に単にパネルという)は、例えば矩形状に形成される一対の表面板1,1と、これら表面板1,1間の周辺部に介在される枠材2と、両表面板1,1と枠材2とで形成される空間内に介在される中空状のコア材3とで主要部が構成されている。
【0032】
上記表面板1はアルミニウム合金製板材にて形成されている。また、上記枠材2はアルミニウム合金製の略中空矩形状の押出形材にて形成されており、この枠材2の内側面すなわちコア材3と接触する側面には、両表面板1側の端部と、これら両端部間の中間部の1箇所に、それぞれコア材3と接触する略台形状の隆起部4が形成されており、これら隆起部4間に、外部と連通する空気抜き通路5が形成されている。また、枠材2の内側面における空気抜き通路5の適宜箇所には、枠材2の中空部2a内と連通する通気孔6が穿設され、外側面には中空部2a内と連通する通気孔7が穿設されている。
【0033】
一方、上記コア材3は、例えばアルミニウム合金製の帯板を丸めた円筒状に形成されており、コア材3の側面には隣接するコア材3同士が連通する空気抜き孔8が設けられている。
【0034】
この場合、上記表面板1、枠材2及びコア材3のうちの少なくともコア材3は、その外表面にろう材がクラッドされたブレージングシートにて形成されている。なお、表面板1、枠材2及びコア材3のいずれかをその表面にろう材を用いたアルミニウムクラッド材にて形成することも可能であり、あるいは、表面板1、枠材2及びコア材3のいずれにもアルミニウムクラッド材を用いずに、それらの間にろう材を挟んで、処理時にろう材を溶かしてろう付するようにしてもよい。なおこの場合、フラックスとして非腐食性フラックス例えばKF+AlF3あるいはKAlF4+K3AlF6+K2AlF5・H2O等のフラックスを用いて表面板1、枠材2及びコア材3を接合する方が望ましい。
【0035】
上記のように構成されるパネルを成形するには、まず、一方の表面板1の辺部に枠材2を配設し、この表面板1と枠材2とで形成される空間内に複数のコア材3を互いに接触させて空気抜き通路5を形成した状態で配列する。次に、枠材2及びコア材3の上面に他方の表面板1を被せた後、図示しない型枠にて固定する。このとき、コア材3同士及びコア材3と枠材2との間に空気抜き空間が形成される。このような状態で、図示しない熱処理炉(図示せず)内に入れて例えば610〜620℃の温度下で加熱して、ろう付により一体成形する。この加熱処理のとき、コア材3の中空部内で膨脹する空気が、コア材3に設けられた空気抜き孔8を介して枠材2の空気抜き通路5に流れ、外部に排出されると共に、枠材2の通気孔6,7及び中空部2aを介して外部に排出される。
【0036】
したがって、ろう付の際の加熱処理によってコア材3内に膨張する空気を迅速に外部に排出することができると共に、内圧増加を防止してパネルの変形を防止することができる。
【0037】
また、枠材2の側面に設けられた両端部及び中間部の隆起部4がコア材3と接触することで、接触面積が増大するので、使用時にパネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができ、パネル自体の強度の向上を図ることができる。
【0038】
◎第二実施形態
図3はこの発明のサンドイッチパネルの第二実施形態を示す要部拡大断面図である。
【0039】
第二実施形態は、パネルの強度を更に向上させるようにした場合である。すなわち、上記枠材2の内側面における両表面板1側の端部と、これら両端部間の中間部の複数例えば2箇所の部位に、それぞれコア材3と接触する隆起部4を形成すると共に、隆起部4間に、外部と連通する空気抜き通路5を形成した場合である。
【0040】
なお、第二実施形態における隆起部4とコア材3との接触面積と、上記第一実施形態における隆起部4とコア材3との接触面積は同一に形成されている。また、第二実施形態において、その他の部分は、上記第一実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、説明は省略する。
【0041】
上記のように、枠材2の内側面における両表面板1側の端部と、これら両端部間の中間部の複数例えば2箇所の部位に、それぞれコア材3と接触する隆起部4を形成すると共に、隆起部4間に、外部と連通する空気抜き通路5を形成することにより、上記第一実施形態の場合に比べて枠材2とコア材3との接触部を分散させることができるので、パネルに加わる荷重による剪断応力集中を更に緩和させることができ、パネルの強度を更に向上させることができる。また、加熱処理時には、コア材3の中空部内で膨脹する空気が、コア材3に設けられた空気抜き孔8を介して枠材2の空気抜き通路5に流れ、外部に排出されると共に、枠材2の通気孔6,7及び中空部2aを介して外部に排出するので、パネルの変形を防止することができる。
【0042】
◎第三実施形態
図4はこの発明のサンドイッチパネルの第三実施形態を示す要部拡大断面図である。
【0043】
第三実施形態は、パネルの強度を更に向上させるようにした場合である。すなわち、上記枠材2の内側面における中間部に、コア材3と接触する隆起部4を形成すると共に、隆起部4の両側に、外部と連通する空気抜き通路5を形成した場合である。
【0044】
なお、第三実施形態における隆起部4とコア材3との接触面積と、上記第一実施形態における隆起部4とコア材3との接触面積は同一に形成されている。また、第三実施形態において、その他の部分は、上記第一実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、説明は省略する。
【0045】
上記のように、枠材2の内側面における中間部に、コア材3と接触する隆起部4を形成すると共に、隆起部4の両側に、外部と連通する空気抜き通路5を形成することにより、枠材2の側面の中間部に形成される隆起部4がコア材3と接触するので、使用時にパネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができ、パネル自体の強度の向上を図ることができる。また、加熱処理時には、コア材3の中空部内で膨脹する空気が、コア材3に設けられた空気抜き孔8を介して枠材2の空気抜き通路5に流れ、外部に排出されると共に、枠材2の通気孔6,7及び中空部2aを介して外部に排出するので、パネルの変形を防止することができる。
【0046】
◎第四実施形態
図5はこの発明のサンドイッチパネルの第四実施形態を示す要部拡大断面図である。
【0047】
第四実施形態は、枠材2とコア材3との間に、パイプ部材9を介在させてパネルの強度を向上させるようにした場合である。すなわち、枠材2の側面における両表面板1側の端部に、コア材3と接触する隆起部4を形成すると共に、隆起部4間に、外部と連通する凹溝10を形成し、この凹溝10とコア材3とで形成される空間内に、コア材3及び枠材2と接触する複数のパイプ部材9を列設して、表面板1、枠材2、コア材3及びパイプ部材9を一体ろう付するようにした場合である。
【0048】
この場合、パイプ部材9は、アルミニウム合金製の円形パイプにて形成されており、枠材2とコア材3の双方がアルミニウムクラッド材にて形成されない場合には、図6に示すように、アルミニウム製母材9aの表面にろう材9bを皮膜(クラッド)したクラッドパイプにて形成されている。
【0049】
また、上記パイプ部材9は、枠材2に沿う枠材2と同等の長さを有する長尺材であってもよく、あるいは、ピース状の物を適宜間隔をおいて直線上に配設したもののいずれであってもよいが、パイプ部材9を長尺材にて形成した場合には、図7に示すように、パイプ部材9の適宜位置に通気孔11を穿設する必要がある。
【0050】
なお、枠材2のにおける凹溝10側及び外側面にはそれぞれ通気孔6,7が穿設されており、加熱処理時にコア材3内に発生する膨張空気を凹溝10から外部に排出すると共に、通気孔6,7及び枠材2の中空部2aを介して外部に排出するように構成されている。
【0051】
なお、第四実施形態において、その他の部分は上記第一実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0052】
上記のように構成されるパネルを成形するには、まず、一方の表面板1の辺部に枠材2を配設し、この枠材2の凹溝10内に複数のパイプ部材9を列設する。なお、予め枠材2の凹溝10内に複数のパイプ部材9を列設した状態で、枠材2を配設してもよい。次に、この一方の表面板1と枠材2とで形成される空間内に複数のコア材3を互いに接触させて空気抜き通路5を形成した状態で配列する。そして、枠材2及びコア材3の上面に他方の表面板1を被せた後、図示しない型枠にて固定する。このとき、コア材3同士及びコア材3、パイプ部材9及び枠材2との間に空気抜き空間が形成される。このような状態で、図示しない熱処理炉(図示せず)内に入れて例えば610〜620℃の温度下で加熱して、ろう付により一体成形する。この加熱処理のとき、コア材3の中空部内で膨脹する空気が、コア材3に設けられた空気抜き孔8、パイプ部材9の隙間あるいはパイプ部材9の通気孔11を介して枠材2の凹溝10に流れて、外部に排出されると共に、枠材2に穿設された通気孔6,7及び中空部2aを介して外部に排出される。
【0053】
したがって、ろう付の際の加熱処理によってコア材3内に膨張する空気を迅速に外部に排出することができると共に、内圧増加を防止してパネルの変形を防止することができる。
【0054】
また、枠材2の側面に設けられた凹溝10内に列設された複数のパイプ部材9がコア材3と接触することで、接触面積が増大するので、使用時にパネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができ、パネル自体の強度の向上を図ることができる。
【0055】
なお、上記説明ではパイプ部材9が円形パイプにて形成される場合について説明したが、図8(a)に示すような断面矩形状のパイプ部材9A、あるいは図8(b)に示すような断面台形状のパイプ部材9Bを用いてもよく、このような断面矩形状パイプ部材9aあるいは断面台形状パイプ部材9Bを用いることにより、パイプ部材9A,9Bと枠材2及びコア材3との接着性の向上を図ることができる。また、これら形状のパイプ部材9,9A,9B以外に例えば三角、六角等のパイプにてパイプ部材を形成することも可能である。
【0056】
◎第五実施形態
図9はこの発明のサンドイッチパネルの第五実施形態を示す要部拡大断面図である。
【0057】
第五実施形態は、枠材2とコア材3との間に波形状のシート部材12を介在させてパネルの強度を向上させるようにした場合である。すなわち、枠材2の側面における両表面板1側の端部に、コア材3と接触する隆起部4を形成すると共に、隆起部4間に、外部と連通する凹溝10を形成し、この凹溝10とコア材3とで形成される空間内に、コア材3及び枠材2と接触すべく例えば二次曲線のような波形状に屈曲するシート部材12を配設して、表面板1、枠材2、コア材3及び波形状シート部材12を一体ろう付するようにした場合である。
【0058】
この場合、シート部材12は、アルミニウム合金製の波形板にて形成されており、枠材2とコア材3の双方がアルミニウムクラッド材にて形成されない場合には、図10に示すように、アルミニウム製母材12aの表面にろう材12bを皮膜(クラッド)したブレージングシートにて形成されている。
【0059】
また、上記シート部材12は、枠材2に沿う枠材2と同等の長さを有する通し材であってもよく、あるいは、ピース状の物を適宜間隔をおいて直線上に配設したもののいずれであってもよいが、シート部材12を通し材にて形成した場合には、図11に示すように、シート部材12の適宜位置に通気孔13を穿設する必要がある。
【0060】
なお、枠材2のにおける凹溝10側及び外側面には、上記第四実施形態と同様に、それぞれ通気孔6,7が穿設されており、加熱処理時にコア材3内に発生する膨張空気を凹溝10から外部に排出すると共に、通気孔6,7及び枠材2の中空部2aを介して外部に排出するように構成されている。
【0061】
なお、第五実施形態において、その他の部分は上記第一実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0062】
上記のように構成されるパネルを成形するには、まず、一方の表面板1の辺部に枠材2を配設し、この枠材2の凹溝10内に波形状のシート部材12を配設する。なお、予め枠材2の凹溝10内にシート部材12を配設した状態で、枠材2を配設してもよい。次に、この一方の表面板1と枠材2とで形成される空間内に複数のコア材3を互いに接触させて空気抜き通路5を形成した状態で配列する。そして、枠材2及びコア材3の上面に他方の表面板1を被せた後、図示しない型枠にて固定する。このとき、コア材3同士及びコア材3、シート部材12及び枠材2との間に空気抜き空間が形成される。このような状態で、図示しない熱処理炉(図示せず)内に入れて例えば610〜620℃の温度下で加熱して、ろう付により一体成形する。この加熱処理のとき、コア材3の中空部内で膨脹する空気が、コア材3に設けられた空気抜き孔8、シート部材12の隙間あるいはシート部材12の通気孔13を介して枠材2の凹溝10に流れて、外部に排出されると共に、枠材2の通気孔6,7及び中空部2aを介して外部に排出される。
【0063】
したがって、ろう付の際の加熱処理によってコア材3内に膨張する空気を迅速に外部に排出することができると共に、内圧増加を防止してパネルの変形を防止することができる。
【0064】
また、枠材2の側面に設けられた凹溝10内に配設された波形状のシート部材12がコア材3と接触することで、接触面積が増大するので、使用時にパネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができ、パネル自体の強度の向上を図ることができる。
【0065】
なお、上記説明ではシート部材12が二次曲線状の波形状に形成される場合について説明したが、二次曲線以外の波形例えば三角、台形等の波形状のシート部材であってもよい。
【0066】
◎第六実施形態
上記実施形態では、枠材2が表面板1の辺部に介在される場合について説明したが、枠材2を表面板1の中間部に介在させて補強材を兼用する場合においても適用することができる。すなわち、図12に示すように、表面板1の中間部に介在される補強用枠材2Aを、アルミニウム合金製の略中空矩形状の押出形材にて形成すると共に、この枠材2Aのコア材3と接触する両側面に、上記第一実施形態と同様に、両表面板1側の端部と、これら両端部間の中間部の1箇所に、それぞれコア材3と接触する略台形状の隆起部4を形成し、これら隆起部4間に、外部と連通する空気抜き通路5を形成してもよい。なお、枠材2の内側面における空気抜き通路5の適宜箇所には、枠材2の中空部2a内と連通する通気孔6が穿設されている。
【0067】
このように構成することにより、加熱処理時に、コア材3の中空部内で膨脹する空気を、コア材3に設けられた空気抜き孔8を介して枠材2の空気抜き通路5に流して外部に排出すると共に、枠材2Aの通気孔6,7及び中空部2aを介して外部に排出することができる。
【0068】
なお、上記説明では、枠材2Aの両側面に形成される空気抜き通路5等の構造を、上記第一実施形態のようにした場合について説明したが、空気抜き通路5等の構造は、第一実施形態のものに限定されるものではなく、上記第二実施形態ないし第五実施形態のものを適用してもよいことは勿論である。
【0069】
◎第七実施形態
図13はこの発明のサンドイッチパネルの第七実施形態の要部を示す拡大断面図である。
【0070】
第七実施形態は、パネルへの取付部材の取付を考慮して、パネルにおける取付部材の周辺部自体を更に強固にした場合である。すなわち、図13及び図15に示すように、上記第一実施形態と同様に主要部が構成されるサンドイッチパネルにおいて、枠材2の内側面すなわちコア材3と接触する側面には、両表面板1側の端部に、それぞれコア材3と接触する隆起部4Aを形成すると共に、これら隆起部4A間に、外部と連通する空気抜き通路5を形成し、この空気抜き通路5内の適宜位置すなわち取付部材30の取付箇所を含む部位に、枠材2及びコア材3と接触する補強部材20を介在した場合である。
【0071】
この場合、補強部材20は、アルミニウム合金製の矩形状板材にて形成されており、枠材2とコア材3の双方がアルミニウムクラッド材にて形成されない場合には、図14に示すように、アルミニウム製母材20aの表面にろう材20bを皮膜(クラッド)したブレージングシートにて形成されている。
【0072】
なお、第七実施形態において、その他の部分は、上記第一実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0073】
上記のように構成されるパネルを成形するには、まず、一方の表面板1の辺部に枠材2を配設し、この枠材2の空気抜き通路5内の適宜位置すなわち取付部材30の取付位置を含む部位に、補強部材20を配設する。なお、予め枠材2の空気抜き通路5内に補強部材20を配設した状態で、枠材2を配設してもよい。次に、この一方の表面板1と枠材2とで形成される空間内に複数のコア材3を互いに接触させて配列する。そして、枠材2及びコア材3の上面に他方の表面板1を被せた後、図示しない型枠にて固定する。このとき、コア材3同士及びコア材3、補強部材20及び枠材2との間に空気抜き空間が形成される。このような状態で、図示しない熱処理炉(図示せず)内に入れて例えば610〜620℃の温度下で加熱して、ろう付により一体成形する。この加熱処理のとき、コア材3の中空部内で膨脹する空気が、コア材3に設けられた空気抜き孔81を介して空気抜き通路5に流れて、外部に排出されると共に、枠材2に穿設された通気孔6,7及び中空部2aを介して外部に排出される。
【0074】
したがって、ろう付の際の加熱処理によってコア材3内に膨張する空気を迅速に外部に排出することができると共に、内圧増加を防止してパネルの変形を防止することができる。また、枠材2の側面に設けられた空気抜き通路5内に配設された補強部材20がコア材3と接触することで、接触面積が増大するので、使用時にパネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができ、パネル自体の強度の向上を図ることができる。更に、図15に示すように、取付部材30をボルト31及び図示しないナットをもってパネルに取り付ける場合の強度を維持することができる。
【0075】
なお、上記説明では、補強部材が矩形状板材20にて形成される場合について説明したが、補強部材は必ずしも矩形状板材20である必要はなく、例えば図16に示すように、複数(図面では4本の場合を示す)の短尺状のパイプ部材21を列設したもの、あるいは、図17に示すように、波形状に形成される短尺状のシート部材22にて補強部材を形成してもよい。なおこの場合、パイプ部材21及びシート部材22は、アルミニウム合金製部材にて形成されており、枠材2及びコア材3の双方がアルミニウムクラッド材にて形成されない場合には、図6及び図10で示したと同様に、アルミニウム製母材の表面にろう材を皮膜(クラッド)したクラッドパイプあるいはブレージングシートにて形成されている。また、パイプ部材21を円形パイプに代えて矩形、あるいは台形パイプ等にしてもよく、またシート部材22の波形を、二次曲線に代えて例えば三角、台形等の波形にしてもよい。
【0076】
また、取付部材30をパネルのコーナー部に取り付ける場合には、図18に示すように、取付部材30を取り付ける辺部と共にこの辺部に隣接する辺部にも同様に補強部材20を取り付けることで、パネルの強度を更に強固にすることができる。
【0077】
◎第八実施形態
図19はこの発明のサンドイッチパネルの第八実施形態の要部を示す拡大断面図、図20は第八実施形態の要部を示す断面斜視図である。
【0078】
第八実施形態は、枠材2の側部の中間部に、コア材3と接触する隆起部4Bを形成すると共に、この隆起部4Bの両側に、外部と連通する空気抜き通路5を形成し、空気抜き通路5内の適宜位置すなわち取付部材30の取付箇所を含む部位に、枠材2及びコア材3と接触する例えば矩形状板材にて形成される補強部材20を介在した場合である。
【0079】
なお、第八実施形態において、その他の部分は、上記第一実施形態及び第七実施形態と同じであるので、同一部部には同一符号を付して説明は省略する。また、補強部材20を矩形状板材に代えて上記第七実施形態と同様に、例えばパイプ部材あるいは波形状シート部材にて形成してもよい。
【0080】
上記のように構成することにより、ろう付の際の加熱処理によってコア材3内に膨張する空気を迅速に外部に排出することができると共に、内圧増加を防止してパネルの変形を防止することができる。また、枠材2の側面に設けられた空気抜き通路5内に配設された補強部材20がコア材3と接触することで、接触面積が増大するので、使用時にパネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができ、パネル自体の強度の向上を図ることができる。更に、図20に示すように、取付部材30をボルト31及び図示しないナットをもってパネルに取り付ける場合の強度を維持することができる。
【0081】
◎第九実施形態
図21はこの発明のサンドイッチパネルの第九実施形態の要部を示す拡大断面図、図22は第九実施形態の要部を示す分解斜視図である。
【0082】
第九実施形態は、パネルの中間部に配設される補強用枠材2Aへの取付部材30の取付を考慮した場合である。すなわち、図21及び図22に示すように、上記第六実施形態と同様にパネルの中間部に補強用枠材2Aを具備するサンドイッチパネルにおいて、補強用枠材2Aの両側面すなわちコア材3と接触する側面には、両表面板1側の端部に、それぞれコア材3と接触する隆起部4Cを形成すると共に、これら隆起部4C間に、外部と連通する空気抜き通路5を形成し、この空気抜き通路5内の適宜位置すなわち取付部材30の取付箇所を含む部位に、枠材2及びコア材3と接触する補強部材20を介在した場合である。
【0083】
なお、第九実施形態において、その他の部分は、上記第一実施形態及び第六実施形態と同じであるので、同一部部には同一符号を付して説明は省略する。また、補強部材20を矩形状板材に代えて上記第七実施形態と同様に、例えばパイプ部材あるいは波形状シート部材にて形成してもよい。
【0084】
上記のように構成することにより、ろう付の際の加熱処理によってコア材3内に膨張する空気を迅速に外部に排出することができると共に、内圧増加を防止してパネルの変形を防止することができる。また、補強用枠材2Aの側面に設けられた空気抜き通路5内に配設された補強部材20がコア材3と接触することで、接触面積が増大するので、使用時にパネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができ、パネル自体の強度の向上を図ることができる。更に、図21に示すように、取付部材30をボルト31及びナット32をもってパネルに取り付ける場合の強度を維持することができる。
【0085】
◎その他の実施形態
(1)上記第七ないし第九実施形態では、補強部材20〜22が、板状部材、パイプ部材又は波形状に屈曲するシート状部材にて形成される場合について説明したが、図15ないし図17に想像線で示すように、これら補強部材20〜22に通気孔23を穿設してもよい。このように補強部材20〜22に通気孔23を穿設することにより、通気孔23及び空気抜き通路5を介して膨張空気を外部に排出することができる。
【0086】
(2)上記実施形態では、表面板1、枠材2、2A及びコア材3等をろう付により一体接合する場合について説明したが、加熱処理によって表面板1、枠材2及びコア材3等を一体接合するものであれば、接着剤による接合の場合においても適用することができる。
【0087】
(3)上記実施形態では、コア材3が円形の筒状体である場合について説明したが、コア材3は円形以外例えば三角、四角、五角、あるいは六角等の筒状体であってもよく、あるいは例えば台形波形状の帯板を接合したハニカムコア材としてもよい。
【0088】
(4)上記実施形態では、表面板1が矩形状に形成される場合について説明したが、表面板1は必ずしも矩形状である必要はなく、矩形状以外の例えば三角形、台形等任意の形状であってもよい。
【0089】
【実施例】
以下に、この発明のサンドイッチパネルと従来のサンドイッチパネルの強度を調べるために行った強度解析結果について説明する。
【0090】
試料として、図23に示した比較例と、第一実施形態で示した実施例1(図2参照)と、第三実施形態で示した実施例2(図4参照)を準備する。但し、隆起部4(j)とコア材3(c)との接触面積は同一とする。
【0091】
上記比較例、実施例1,実施例2の試料を以下の仕様について、FEM(Finite Element Method)解析でコアの最大剪断応力割合を調べたところ、表1に示すような結果が得られた。
【0092】
☆解析条件
・解析1
パネル厚さ:50mm、表面板厚さ:1.5mm、
コア材の厚さ:0.2mm、コア材の直径:27mm
・解析2
パネル厚さ:50mm、表面板厚さ:2.5mm、
コア材の厚さ:0.2mm、コア材の直径:27mm
・解析3
パネル厚さ:100mm、表面板厚さ:2.5mm、
コア材の厚さ:0.2mm、コア材の直径:30mm。
【0093】
【表1】
Figure 0004066445
上記実験の結果、解析1における比較例では、コアの最大剪断応力の割合が1.00であるのに対し、実施例1では、0.82、実施例2では、0.80であった。また、解析2における比較例では、コアの最大剪断応力の割合が1.00であるのに対し、実施例1では、0.88、実施例2では、0.82であった。また、解析3における比較例では、コアの最大剪断応力の割合が1.00であるのに対し、実施例1では、0.78、実施例2では、0.79であった。
【0094】
上記のような結果から、実施例1、2のものは、比較例に比べて剪断応力が低下しており、この剪断応力の低下により、パネルを使用した場合の支持部強度が12〜20%向上することが判った。また、実施例2のものは、表面板の強度、表面板とコア材の接合強度、表面板と枠材の接合強度が高い場合に有効であることが判った。なお、上記第二実施形態、第四実施形態及び第五実施形態のパネルにおいても、比較例のものに比べて剪断応力が低下することが推測される。
【0095】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明のサンドイッチパネルによれば、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
【0096】
(1)請求項1〜6,12記載の発明によれば、表面板、枠材及びコア材を接合するための加熱処理時に発生する膨張空気を迅速に外部に排出することができるので、内圧増加によるパネルの変形を防止することができると共に、生産性の向上及び製品歩留まりの向上を図ることができる。
【0097】
また、枠材の空気抜き部におけるコア材との接触面積を増大することで、パネルに加わる荷重による剪断応力の集中を分散(緩和)することができるので、パネル自体の強度の向上を図ることができる。
【0098】
(2)請求項7〜12記載の発明によれば、枠材の側面に形成される空気抜き通路内に、枠材及びコア材と接触する補強部材を介在するので、上記(1)に加えてパネル自体の強度を更に強固にすることができると共に、パネルの外部への取付部材の取付を強固にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のサンドイッチパネルの第一実施形態を示す断面斜視図である。
【図2】第一実施形態の要部拡大断面図である。
【図3】この発明のサンドイッチパネルの第二実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図4】この発明のサンドイッチパネルの第三実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図5】この発明のサンドイッチパネルの第四実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図6】第四実施形態におけるパイプ部材の拡大断面図である。
【図7】第四実施形態における枠材とパイプ部材の取付状態を示す斜視図である。
【図8】第四実施形態における別のパイプ部材を用いた要部拡大断面図である。
【図9】この発明のサンドイッチパネルの第五実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図10】第五実施形態における波形状シート部材を示す拡大断面図である。
【図11】第五実施形態における枠材とシート部材の取付状態を示す斜視図である。
【図12】この発明のサンドイッチパネルの第六実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図13】この発明のサンドイッチパネルの第七実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図14】第七実施形態における補強部材の拡大断面図である。
【図15】第七実施形態の要部を示す断面斜視図である。
【図16】第七実施形態における補強部材の別の形態を示す断面斜視図である。
【図17】第七実施形態における補強部材の更に別の形態を示す断面斜視図である。
【図18】第七実施形態における補強部材の別の取付形態を示す断面斜視図である。
【図19】この発明のサンドイッチパネルの第八実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図20】第八実施形態の要部を示す断面斜視図である。
【図21】この発明のサンドイッチパネルの第九実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図22】第九実施形態の要部を示す分解斜視図である。
【図23】従来のサンドイッチパネルを示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 表面板
2 枠材
2A 補強用枠材
3 コア材
4,4A,4B,4C 隆起部
5 空気抜き通路
6,7 通気孔
9 パイプ部材
10 凹溝
11 通気孔
12 波形状シート部材
13 通気孔
20 補強部材
20a アルミニウム合金製母材
20b ろう材
21 パイプ部材(補強部材)
22 波形状シート部材(補強部材)
23 通気孔
30 取付部材

Claims (12)

  1. 一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、
    上記枠材の側面における上記両表面板側の端部と、これら両端部間の中間部の1又は複数部位に、それぞれ上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、隆起部間に、外部と連通する空気抜き通路を形成してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  2. 一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、
    上記枠材の側部の中間部に、上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、この隆起部の両側に、外部と連通する空気抜き通路を形成してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  3. 一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、
    上記枠材の側面における上記両表面板側の端部に、上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、隆起部間に、外部と連通する凹溝を形成し、
    上記凹溝とコア材とで形成される空間内に、コア材及び枠材と接触する複数のパイプ部材を列設してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  4. 請求項3記載のサンドイッチパネルにおいて、
    上記パイプ部材を枠材に沿う長尺材にて形成すると共に、パイプ部材に通気孔を穿設してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  5. 一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、
    上記枠材の側面における上記両表面板側の端部に、上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、隆起部間に、外部と連通する凹溝を形成し、
    上記凹溝とコア材とで形成される空間内に、コア材及び枠材と接触すべく波形状に屈曲するシート部材を配設してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  6. 請求項5記載のサンドイッチパネルにおいて、
    上記シート部材を枠材に沿う通し材にて形成すると共に、シート部材に通気孔を穿設してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  7. 一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、
    上記枠材の側面における上記両表面板側の端部に、それぞれ上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、隆起部間に、外部と連通する空気抜き通路を形成し、
    上記空気抜き通路内の適宜位置に、上記枠材及びコア材と接触し、ろう付け接合される補強部材を介在してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  8. 一対の表面板と、これら表面板間に介在されるコア材と、上記両表面板の中間部又は辺部のうちの少なくとも辺部間に介在される枠材とを具備するサンドイッチパネルにおいて、
    上記枠材の側部の中間部に、上記コア材と接触し、ろう付け接合される隆起部を枠材の長手方向に沿って形成すると共に、この隆起部の両側に、外部と連通する空気抜き通路を形成し、
    上記空気抜き通路内の適宜位置に、上記枠材及びコア材と接触し、ろう付け接合される補強部材を介在してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  9. 請求項7又は8記載のサンドイッチパネルにおいて、
    上記補強部材が、板状部材、パイプ部材又は波形状に屈曲するシート部材のいずれかである、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  10. 請求項7ないし9のいずれかに記載のサンドイッチパネルにおいて、
    上記補強部材に通気孔を穿設してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  11. 請求項7ないし10のいずれかに記載のサンドイッチパネルにおいて、
    上記表面板、コア材、枠材及び補強部材をアルミニウム製部材にて形成し、少なくとも上記補強部材の表面に、ろう材を皮膜してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載のサンドイッチパネルにおいて、
    上記枠材を中空部材にて形成すると共に、この枠材の側面に通気孔を穿設してなる、ことを特徴とするサンドイッチパネル。
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