JP4065201B2 - 流動接触分解方法用のガソリン硫黄減少用触媒 - Google Patents

流動接触分解方法用のガソリン硫黄減少用触媒 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、流動接触分解方法(fluid catalytic cracking processes)で有用な改良された触媒組成物に向けたものである。本触媒組成物は、前記方法のガソリン溜分流れの一部として通常見られる硫黄化合物を減少させる能力を有する。本発明は、更に、本主題触媒組成物を用いることで硫黄含有化合物の量が実質的に低下した軽質および重質ガソリン溜分の生成物流れがもたらされるようにする改良された流動接触分解方法にも向けたものである。
【背景技術】
【0002】
接触分解は商業的に非常に大規模に適用されている石油精製方法である。米国の精油所の多量のガソリンブレンド用プール(gasoline blending pool)は流動接触分解(FCC)方法を用いて製造されたものである。この方法では、重質炭化水素原料に転化反応を触媒の存在下で高温で受けさせて軽質生成物を生じさせるが、その大部分は気相中で行われる。それによって、その原料をガソリン、留出油および他の液状溜分生成物流れ、ならびに1分子当たりの炭素原子数が4以下の気体状軽質分解生成物に転化させる。接触分解方法の特徴的な3段階には下記が含まれる:重質炭化水素供給流れを軽質生成物に転化させる分解段階、触媒材料が吸着していた炭化水素を除去するストリッピング(stripping)段階、そして生じたコークスを触媒材料から焼失(burn off)させる再生段階。その後、その再生された触媒を再循環させて分解段階で再び用いる。
【0003】
接触分解用原料には一般に有機硫黄化合物、例えばメルカプタン、スルフィドおよびチオフェンなどばかりでなく他の硫黄含有種が含まれている。それに相当して、そのような硫黄化合物のほぼ半分は主にチオフェンでない硫黄化合物が接触分解を受けることで分解過程中に硫化水素に転化するにも拘らず、分解工程の生成物は硫黄不純物を含有する傾向がある。チオフェン化合物は除去が最も困難であることが確認されている。分解生成物に入っている硫黄の比分布は供給材料、触媒の種類、存在する添加剤、転化率および他の操作条件を包含する数多くの要因に依存するが、如何なる場合にも、ある比率で硫黄が軽質もしくは重質ガソリン画分の中に入り込んで製品プールの中に持ち込まれる傾向がある。石油原料には一般にいろいろな硫黄媒介混入物が入っているが、主な関心の1つは、置換されていないチオフェンおよびヒドロカルビルで置換されているチオフェンそしてそれの誘導体、例えばチオフェン、メチルチオフェン、エチルチオフェン、プロピルチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ベンゾチオフェンなどがFCC工程の重質および軽質ガソリン溜分製品流れの中に存在する点にある。そのようなチオフェン化合物の沸点は一般に軽質および重質ガソリン溜分の沸点の範囲内であり、従って、製品流れの中に濃縮して来る。石油製品にかけられる環境規制が厳しくなってきており、例えば改質ガソリン(Reformulated Gasolin)(RFG)規制などに伴って、製品の硫黄含有量、特にチオフェン化合物に起因する硫黄含有量を減らす試みが数多く成されてきた。
【0004】
分解を開始する前にFCC供給材料に水素化処理を行なうことで硫黄を除去する1つのアプローチが成された。このようなアプローチは高い効果を示しはするが装置の投資費用の点ばかりでなく操作的に水素消費量が高いことから高価である傾向がある。分解生成物に水素化処理を行なうことで硫黄を除去する別のアプローチも成された。再び、そのような解決法も有効ではあるが、高オクタンオレフィン成分(high octane olefinic components)が飽和状態になった時に製品の価値有るオクタンが失われる可能性があると言った欠点を有する。
【0005】
分解工程自身を行っている時にチオフェン系硫黄(thiophenic sulfur)の除去を達成することができれば、これは経済性の観点から望ましいことである、と言うのは、それによって追加的処理を行うことなくガソリンブレンド用プールの主成分に脱硫を有効に行なうことができるからである。FCC工程サイクル中に硫黄を除去する目的でいろいろな触媒作用材料が開発されてきた。例えば、FCC用触媒にバナジウムおよびニッケル金属を含浸させると生成物の硫黄濃度が低下することが示された(非特許文献1を参照)。この文献にはまた亜鉛をアルミナに含浸させることを基にした硫黄減少用添加剤(sulfur reduction additive)を用いるとFCC製品に入っている硫黄が有効に減少することも示された。しかしながら、金属を含浸させたFCC触媒をそのような硫黄減少用添加剤と混合するとそれの効果が抑制された。
【0006】
製品の硫黄を減少させる別の進展は再生装置の排煙から硫黄を除去することが中心であった。Chevronが進展させた初期のアプローチでは、FCC再生装置に入っている硫黄酸化物を吸着する添加剤としてアルミナ化合物を用い、これを分解用触媒のインベントリー(inventory)に添加すると、その吸着された硫黄化合物は供給材料に入って工程の中に入り込み、そのサイクルの分解部分中に硫化水素として放出された後、これがその装置の製品回収セクションの中に入り込み、そこからそれを除去することが行われた(非特許文献2を参照)。再生装置の煙道ガスから硫黄を除去しても、製品の硫黄濃度はほとんど全く影響を受けない。
【0007】
再生装置の煙道ガスから硫黄酸化物を除去する代替技術は、FCC装置の中を循環している触媒インベントリーに添加する添加剤としてマグネシウム−アルミニウムスピネルを用いることが基になった技術である。この種類の硫黄除去用添加剤を開示している典型的な特許には特許文献1、2、3、4などが含まれる。しかしながら、再び、液状製品、例えばガソリンなどに入っている硫黄の量はあまり影響を受けない。
【0008】
液状の分解生成物に入っている硫黄の濃度を低くする触媒組成物が特許文献5および6に記述された(これの教示は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)。この文献はアルミナ担持ルイス酸で構成させた添加剤を通常のゼオライト含有分解用触媒に少量添加することを提案している。このような系は分解工程中に硫黄を減少させると言った利点を有するが、一般に、その記述した添加剤をその組成物に入れて用いる量が約10重量パーセントを超えると利点(例えば、他の生成物の選択率を保持しながら硫黄を高度に除去する)がその添加剤の濃度に比例しなくなると考えられている。FCCUの中で流動している粒子の量は固定された量であり得ることを考慮に入れると、添加剤、例えばアルミナに担持されているルイス酸である添加剤(WormsbecherおよびKimの)などを含有させるとFCCUの中に入っている基礎の分解用触媒の量が少なくなり、従って重質原料から所望生成物への転化が比例して少なくなる可能性がある。
【特許文献1】
米国特許第4,963,520号
【特許文献2】
米国特許第4,957,892号
【特許文献3】
米国特許第4,957,718号
【特許文献4】
米国特許第4,790,982号
【特許文献5】
WormsbecherおよびKimの米国特許第5,376,608号
【特許文献6】
WormsbecherおよびKimの米国特許第5,525,210号
【非特許文献1】
Myrstad他、「Effect of Nickel and Vanadium on Sulfur Reduction of FCC Naphta」、Applied Catalyst A:General 192(2000)、229−305頁
【非特許文献2】
Krishna他、Additives Improved FCC Process,Hydrocarbon Processing、1991年11月、59−66頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
FCC工程で用いるに適していて原料から所望生成物への転化を実質的に保持しながら軽質および重質ガソリン溜分のチオフェンおよびこれらの誘導体の濃度を有意に低くする能力を有する触媒組成物が得られたならば、これは望ましいことである。
【0010】
更に、FCC工程で用いるに適していてチオフェンおよびこれの誘導体の濃度低下をFCCUで実施する工程の機能の一部としてもたらし得る触媒が得られたならば、これは望ましいことである。
【0011】
更にその上、FCC工程で用いるに適していて全体として分解活性および生成物選択性を実質的に保持しながらチオフェンおよびこれの誘導体の濃度をFCC工程の機能の一部として実質的に低くする能力を有する触媒が得られたならば、これは望ましいことである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、FCC工程の軽質および重質ガソリン溜分に含まれる硫黄(例えばチオフェンおよびこれらの誘導体)含量を減少させるような改良された触媒組成物およびこれを用いたFCC方法に向けたものである。更に、本発明の触媒組成物は、FCCUから回収した軽質および重質ガソリン溜分に含まれる硫黄の除去の向上も示す。
【0013】
具体的には、本発明は、本明細書の以下に定義する如き本発明の仮想平衡(simulated equilibrium)分解用触媒組成物が少なくとも2の動的転化活性(kinetic conversion activity)を示すと言った組成物が生じるようにルイス酸含有アルミナとY型ゼオライト含有触媒で構成させたFCC用触媒組成物に向けたものである。
(発明の詳細な説明)
本発明は、流動接触分解(FCC)工程で用いるに有用な触媒組成物に向けたものである。本触媒組成物は工程操作様式を変えることなくFCCUに入れる触媒材料のインベントリーとして使用可能である。
【0014】
本組成物は、本明細書の以下に詳細に記述するように、Y型シリカ−アルミナゼオライト触媒組成物をルイス酸含有アルミナ材料と組み合わされた状態で含んで成る。前記ルイス酸含有アルミナ材料を本触媒組成物の総量の少なくとも50重量パーセント存在させる必要があり、その結果として生じた組成物は少なくとも約2の仮想平衡活性を示す。本発明は、更に、本FCC用触媒組成物をFCCUに入れてこれに硫黄含有炭化水素原料を接触させる改良されたFCC方法も包含する。
【0015】
流動分解用触媒はケイ素とアルミニウムの酸化物で構成されている微細な多孔質粉末状材料である。ある場合にはまた他の元素を少量存在させることも可能である。FCCU反応槽に導入した石油炭化水素原料がこの反応槽の条件下でカーボカチオン(carbocation)反応を起こして前記炭化水素の分子の大きさが小さくなる。気体を吹き込むと前記触媒作用を示す粉末状材料が流体様状態を達成して、これが液体のように挙動する。そのような特性によって前記触媒と炭化水素原料の接触が向上しかつそれらが前記反応槽と工程全体の他の装置(例えば再生装置)の間を循環し得る。従って、本産業ではそのような材料を記述する目的で用語「流動」が採用されている。
【0016】
「新鮮な」流動分解用触媒は、製造そして販売されたままの触媒組成物である。
【0017】
「平衡」流動分解用触媒は、FCC装置の中を循環している触媒組成物がFCCU環境の中で定常状態を達成した後のインベントリーである。
【0018】
「仮想平衡」は、FCCUの平衡分解用触媒を模擬するように実験室で蒸気処理された流動分解用触媒を指す。そのような仮想平衡状態を達成する1つの実験室手順は、新鮮な触媒に1500度F(816℃)の蒸気を1気圧の蒸気下で4時間当てる手順である。別の不活性化手順はいわゆるCPS(循環プロピレン蒸気)不活性化であり、この場合には、蒸気による不活性化効果に加えてREDOX工程を模擬するようにプロピレンと空気を用いる[American Chemical Society Symposium Series、No.634、171−183頁(1996)を参照]。
【0019】
新鮮な触媒がFCCU内で平衡状態になる時、それはいろいろな条件、例えば原料混入物の付着および苛酷な再生操作条件などにさらされる。このように、平衡触媒は金属混入物を高い濃度で含有し、示す活性がいくらか低くなっており、ゼオライト骨組の中のアルミニウム原子含有量が低くなっておりかつ新鮮な触媒とは異なる物性を有する可能性がある。精油者は、循環している触媒インベントリーの品質(例えばこれの活性および金属含有量)を調節する目的で平衡触媒を再生装置から少量取り出してそれを新鮮な触媒と交換することを通常の操作で行っている。用語「平衡触媒」、「使用済み触媒」(FCC装置から取り出した)および「再生触媒」(再生装置から出る触媒)は本発明の目的で等しいと見なす。
【0020】
流動分解用触媒が仮想平衡状態で示す動的転化率は、重質炭化水素原料の転化パーセント[即ち、一単位の原料から生じた生成物のパーセント(生成物はコークスおよび沸点が430度F(221℃)以下の生成材料である)]を100引く重質原料の転化パーセント(この上に定義した如き)で割った値で評価する如き転化率である。
【0021】
「動的転化活性」は、ASTM微細活性(microactivity)試験(ASTM−5154)に従って、典型的なガスオイル(gas oil)供給材料、例えば本明細書の以下に示す表1に記述する如き供給材料を用いてオイルに対する触媒の重量比を4にして測定した動的転化率を指す。
【0022】
平衡ゼオライト触媒を新鮮な触媒に交換することは一般に活性に対する費用を基にして行われる。精油者は所望炭化水素生成物溜分の生産に対して新鮮な触媒をインベントリーに導入する費用の均衡を取る必要がある。そのような平衡触媒が示す動的転化活性を少なくとも2、好適には2から3またはそれ以上の値に維持するのが望ましい。しかしながら、本分野の技術者は、添加剤をほんの少量でも添加剤として存在させると存在する量の触媒が希釈され、それによって、平衡触媒組成物が全体として示す活性が経済的に有効な方法を得るに望まれる活性よりも低くなってしまうと理解していた(非特許文献2参照)。本FCC分解用触媒は特定のY型ゼオライト含有触媒材料を少なくとも約50重量パーセントのルイス酸含有アルミナ添加剤と組み合わせることで構成させた触媒である(それらの各々を本明細書の以下に詳細に記述する)。本組成物は高い動的転化活性を示すと同時にFCCU原料に存在しているチオフェンおよびこれの誘導体を実質的に減少させる。従って、本触媒組成物は、環境的に魅力のある生成物を経済的に魅力のある様式でもたらす手段を提供するものである。
【0023】
本分解用触媒組成物のゼオライト成分はY型ゼオライト、例えばY、MgUSY、ZnUSY、MnUSY、HY、REY、CREY、USYおよびREUSY型のゼオライトである。
【0024】
FCC用組成物は、これの主な動的転化活性源としてゼオライトに頼っている。用語「ゼオライト」は一般に大きな鉱物群の結晶性材料を指す。しかしながら、本発明は特にY型ゼオライト(ファウジャス石)含有基礎触媒に頼るものである。
【0025】
ファウジャス石は天然に存在する材料であるが、これは稀でありかつこれの組成を制御する必要があることから、これを通常は商業的合成で得ている。ファウジャス石の結晶構造単位は四面体であり、これは1個のケイ素と4個の酸素原子と1個のアルミニウム原子と4個の酸素原子で構成されている。四面体が先が切り取られた八面体を構成していて前記八面体が六角プリズムで結合することで、ファウジャス石が構成されている。ファウジャス石の各繰り返し単位が「単位セル(unit cell)」(UC)である。前記八面体と六角プリズムの間の連結部が開口部の各々を取り巻きかつ限定しており、それらはシリカもしくはアルミナ四面体のいずれかの頂点に位置する酸素原子である。従って、12個の酸素原子が単位セルの各開口部を限定しておりそしてこれらの開口部は約7から9Åである。
【0026】
標準的Y型ゼオライトはケイ酸ナトリウムおよびアルミン酸ナトリウムの結晶化で商業的に製造されている。このゼオライトを脱アルミニウムすることでそれをUSY型に変換することができ、これのケイ素/アルミニウム原子比は親の標準的Yゼオライト構造が有するそれよりも高い。脱アルミニウムは蒸気による焼成または化学処理で達成可能である。
【0027】
標準的Y型およびUSY型の両方のゼオライトにイオン交換による処理を受けさせて存在するナトリウム原子を他のカチオンに通常は希土類金属の混合物、例えばセリウム、ランタン、ネオジム、天然に存在する希土類およびこれらの混合物として交換することでそれぞれREYおよびREUSYグレードを生じさせることができる。これらのゼオライトに焼成によるさらなる処理を行なうことでCREYおよびCREUSY型の材料を生じさせることも可能である。別法として、MgUSY、ZnUSYおよびMnUSYを用いることも可能である。REUSYを生じさせる時に用いた希土類金属の酸化物の代わりに酸化マグネシウム、酸化亜鉛または酸化マンガンを用いる以外はこの上にUSYの生成に関して記述した様式と同じ様式でMg、ZnもしくはMnまたはこれらの混合物の金属酸化物を用いることで、そのようなゼオライトを生じさせることができる。
【0028】
好適なゼオライトはUSY、REY、REUSY、CREYおよびCREUSYであり、希土類グレードが最も好適である。これらのゼオライトの調製は米国特許第3,293,192号(USY)、3,402,996号(CREY)、3,607,043号および3,676,368号(REYおよびREUSY)(これらの教示は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に記述されている。
【0029】
ゼオライトの単位セルサイズ(UCS)の測定はASTM D3942の手順を用いたx線分析で実施可能である。本触媒組成物で用いるに有用であることを確認したY型ゼオライトの平衡触媒単位セルサイズ(equilibrium catalyst unit cell size)は少なくとも24.25Å、好適には24.30から24.50Å、より好適には24.30から24.38Åである。流動分解用触媒のゼオライトおよびマトリックス(matrix)は両方ともそれ自体シリカおよびアルミナの両方を含有するが、この触媒が有するSiO/Alの比率とゼオライトのそれを混同すべきでない。平衡触媒にx線分析を受けさせた時、それによって測定されるUCSはそれに含まれる結晶性ゼオライトのUCSのみである。
【0030】
通常は、ゼオライトに含まれるケイ素とアルミニウム原子の相対量とそれの単位セルの大きさの間には直接的な関係が存在する。この関係はD.W.Breck著、Zeolite Molecular Sieves,Structural Chemistry and Use(1974)の911頁(これの教示は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に詳述されている。新鮮なYゼオライトが有する単位セルサイズは約24.6から24.7Åである。そのようなファウジャス石がFCC再生装置の環境にさらされるとサイズが大きなアルミニウム原子が結晶構造から取り除かれることが理由で前記値が小さくなる。従って、そのようなファウジャス石をFCCインベントリーで用いると、それの骨組のSi/Al原子比が約3:1から約30:1にまで高くなる。それに対応して、アルミニウム原子がセル構造から取り除かれることが原因で収縮が起こって単位セルサイズが小さくなる。
【0031】
本発明の触媒組成物は流動接触分解方法で高い炭化水素原料転化活性を保持しながらガソリン溜分からチオフェンおよびチオフェン誘導体を通常達成される度合よりも高い度合で除去する能力を有することを見いだした。本触媒組成物は、仮想平衡が達成されるように不活性化した後に少なくとも約3、好適には約3から約6の平衡動的転化活性を示すY型ゼオライト含有触媒で構成させた組成物である。本明細書で用いる最も好適なY型ゼオライトが示す活性は約3.5から5.5である。本触媒組成物ではまたルイス酸含有アルミナを結果として生じる組成物の主成分として用いる必要がある。
【0032】
この上に示したように、本主題組成物のY型ゼオライト含有成分が示す動的転化活性は少なくとも約3でなければならない。そのような活性は、仮想平衡Y型ゼオライト含有分解用触媒、即ち蒸気処理を1気圧の蒸気圧下1500度F(815℃)で4時間受けさせた触媒に関して測定した活性である。そのような処理によって、FCC装置がFCCUの環境(environs)の中で定常状態に到達した後の平衡触媒の不活性化度合と実質的に同じ度合に不活性化された触媒材料が生じる。そのような仮想平衡触媒をFCCUで用いそして沸点が430度F(220℃)以下の生成物の生成量を測定する。ある触媒材料が示す活性は、FCCUの原料の転化パーセントを100引く前記転化パーセントで割った値である。これは触媒の活性部位を測定するBreck式を再吟味することで確認可能である。Breckは、触媒の活性部位とそれのUCSとそれのゼオライト含有量の関係は下記:
活性部位=(UCS−24.19)115x触媒中のゼオライト%
であると定義している。
【0033】
FCC用ゼオライト触媒はアルミナと天然もしくは合成ファウジャス石の複合体の種類の材料である。Y型ゼオライトを本主題組成物の関連成分の中に充分な量で入れることで本明細書で要求するY型ゼオライトの所望活性を達成することができ、例えばY型ゼオライトをY型ゼオライト含有成分の少なくとも約40、例えば少なくとも約50、好適には少なくとも60、より好適には少なくとも65重量パーセント存在させることで達成することができる。Y型ゼオライトが触媒インベントリーの中でその記述した仮想平衡分解活性を示すようにする別の方法は、置き換わった希土類金属イオンを充分な量で含有するゼオライトを用いる方法である。そのようなY型ゼオライトに希土類金属イオンを含有させる時、置き換わった希土類金属イオンの量がゼオライトを基準にして希土類酸化物として0から約24、好適には5から24、より好適には8から12重量パーセントになるようにしてもよい。従って、置き換わった希土類イオンを構造の中に含有するY型触媒(例えばREYまたはREUSY型のゼオライト)を用いる場合、通常、そのような触媒の交換速度は希土類イオンでないイオンを含有するUSYまたは他のY型ゼオライト触媒を用いた時に比べて低い。ゼオライトに入っている置き換わった希土類イオンの数が多くなればなるほど、結果として生じるゼオライトのUCSが大きくなり、従って、本触媒組成物で要求する如き仮想平衡Y型ゼオライト活性がより大きくなる。通常のゼオライト触媒では、通常、アルミナ/粘土マトリックスの中に入っているゼオライトの量は低い。
【0034】
Y型ゼオライト触媒がその必要な活性を示すようにしようとする時、これは、本触媒組成物のアルミナ−ゼオライト成分の中に入れるゼオライトの量を多くしそして/またはゼオライト成分の単位セルサイズを大きくすることで達成可能である。好適な触媒は、ゼオライトとアルミナゾルを他の活性マトリックス成分も粘土材料も存在させることなく一緒にすることで生じさせた触媒である。この場合、前以て生じさせておいたアルミナゾルがアルミナゲルに変化する前にそれをゼオライトと混合してもよいか、或はアルミナゾルそしてそれからゲルが生じる前にゼオライトをアルミナゾルを生じる適切な成分のいずれかと一緒に混合してもよい。本明細書で用いるに適したそのような触媒および他の触媒の生成は同時に提出した米国特許出願連続番号09/833,603(これの教示は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に記述した方法を用いて実施可能である。
【0035】
本FCC用触媒組成物に更にルイス酸含有アルミナ粒子で構成させた添加剤も含有させる。この添加剤は触媒マトリックス(本明細書の以下に更に記述する)の一体式成分であってもよいか或はこの上に記述したY型ゼオライト含有平衡FCC用触媒と組み合わせて用いる個別の粒子であってもよい。
【0036】
本発明を用いると原料から所望生成物への高い転化率(活性値が高いことで示されるように)を保持しながら軽質および重質ガソリン溜分の硫黄含有量(通常はチオフェンおよびこれの誘導体に起因する)を低くし得るFCC用触媒組成物が得られることを予想外に見いだした。そのような添加剤を以前にWormsbecher他(特許文献5および6)が提案してはいたが、添加剤を通常のゼオライト触媒と一緒に多量に用いると結果としてもたらされる触媒の活性が容認される範囲以下にまで低下してしまうと通常信じられていた。ここに、以下に記述する高濃度の添加剤を高い活性を有する仮想平衡Y型ゼオライト触媒と一緒に組み合わせるとこの基礎触媒の高い活性が実質的に保持されながらFCC工程のガソリン溜分に存在する硫黄化合物が実質的に少なくなることを見いだした。
【0037】
前記ルイス酸含有アルミナはアルミナマトリックスを含有していてこれの一部としてルイス酸化合物を有する。そのようなルイス酸はNi、Cu、Zn、Ag、Cd、In、Sn、Hg、Tl、Pb、Bi、B、Al(Alを除く)もしくはGaまたはこれらの混合物から選択される金属の化合物であってもよい。好適なルイス酸はZn、Ti、Co、MoもしくはFeまたはこれらの混合物から選択される金属の化合物、より好適にはZnが単独もしくは主成分、最も好適にはZnが実質的に単独の金属であるルイス酸金属の化合物である。
【0038】
そのような添加剤を、ルイス酸化合物を反応/含浸させておいたアルミナ粒子基質で構成させる。そのような基質を1から約150、典型的には約15から100μmの粒子サイズを有しかつ約30から400m/g、好適には約150から400m/gの高い表面積を有するアルミナ粒子で構成させる。このアルミナ粒子をルイス酸金属の塩が入っている溶液に接触させる。典型的には、可溶性ルイス酸金属塩、例えば亜鉛の硝酸塩、塩化物、硫酸塩などを約10から20重量パーセント入れておいた水溶液を用いてこれをアルミナに初期湿り(incipient wetness)、即ち基質の孔容積が実質的に満たされる所まで含浸させる。
【0039】
次に、前記含浸を受けさせたアルミナに中程度の温度(例えば100から150℃)の乾燥に続いて焼成を200から850℃の範囲の温度で受けさせることで、前記ルイス酸金属塩のアニオン成分を除去する。その結果として生じたルイス酸含有アルミナは金属がゼロ価の状態の形態であるか或は金属酸化物として存在するか或はこれらの混合物の状態である。前記アルミナの表面積をできるだけ高くしておくべきである。そのようにすると、前記ルイス酸金属成分がアルミナの全体に渡って可能な限り高い度合で分散するであろう。初期湿り含浸方法を用いてそのような分散を達成する。その上、公知方法、例えば初期含浸(incipient−impregnation)などを用いて、そのようにしてルイス酸金属を含有させたアルミナをランタンもしくはランタンが豊富な希土類塩の水溶液と一緒にした後に乾燥そして焼成を行うことで、前記アルミナ粒子の表面領域をランタナもしくはバリアで安定にすると、それに入っているルイス酸金属の高い分散が更に向上し得る。そのようなランタンもしくはバリウムの初期湿り含浸は前記希土類金属成分の含浸と同時または逐次的に実施可能である。
【0040】
そのようなルイス酸含有アルミナ粒子である添加剤はルイス酸金属を約1から約50重量パーセント、好適には約10から40重量パーセント(金属酸化物として表して)含有しそしてその残りはアルミナである(僅かなパーセントの希土類金属を除き)。その結果として得た本発明の触媒組成物が含有する前記添加剤の量は50重量パーセントを超える。
【0041】
そのようなルイス酸含有アルミナ添加剤を用いて流動分解用触媒マトリックスの一成分を形成させてもよいか或はFCC工程装置に入れる流動分解用触媒と混合してもよい。そのようなルイス酸含有アルミナが触媒組成物全体を基準にして組成物の少なくとも約50から約75重量パーセントを構成するようにしてもよく、55から75重量パーセントが好適であり、55から60重量パーセントが最も好適である。そのようなルイス酸含有アルミナである添加剤を高い平衡分解活性を示す分解用触媒と一緒に用いる時に前記添加剤の含有量を高くするとこの系が示す高い活性を保持しながらチオフェンおよびこれの誘導体ばかりでなく他の硫黄含有材料をFCC工程のガソリン溜分から実質的に除去する触媒組成物がもたらされることを見いだした。
【0042】
本発明の仮想平衡触媒組成物が示す動的転化活性は少なくとも約2であり、2から4.5を容易に達成し、たいていは、2から4の活性を示し、2から3.3が容易に得られることを確認した。
【0043】
本発明の分解用触媒組成物は、特に、炭化水素原料を水素の添加なしに分解して分子量がより低い化合物を生じさせる通常のFCC工程で用いるに有用である。典型的なFCC工程は、分解ゾーンの中で炭化水素原料を分解用触媒粒子の存在下で分解することを伴う。その後、前記粒子を再生装置に送り込んで、それらを酸化雰囲気にさらすことで再生させる。次に、この再生された粒子を循環させて前記分解ゾーンに戻して、それがさらなる炭化水素分解に触媒作用を及ぼすようにする。このように、分解工程全体に渡って、触媒粒子のインベントリーを分解ゾーンと再生装置の間で循環させる。典型的なFCC工程は約450から600℃の分解温度を必要とすることに加えて約600から850℃の触媒再生温度を必要とする。
【0044】
分解工程を進行させながら本触媒粒子を循環している触媒粒子インベントリーに添加してもよいか、或はそれらをFCC操作の開始時にインベントリーに存在させてもよい。本触媒粒子を分解ゾーンに直接にか、分解装置の再生ゾーンにか、或は他の適切な任意地点に添加してもよい。望まれるならば、本発明の分解用触媒を他の分解用触媒および/または通常の添加剤混和材粒子、例えばSOx還元用添加剤、金属不動態化用添加剤などと組み合わせて用いることも可能である。如何なる分解用触媒を用いる場合にも、本技術分野で良く知られているように、分解工程で用いる触媒の量はFCC装置、原料、操作条件および所望生産量に伴って変わるであろう。
【0045】
本触媒粒子の調製は標準的技術を用いて実施可能であり、通常は、ここで要求するゼオライトを粘土および場合により活性マトリックス材料と一緒に混合する段階を包含する。次に、結合剤(binder)を添加し、これらの成分を均一な水性分散液にした後、それに乾燥そして場合により焼成を行なう。そのような手順が米国特許第3,957,689号、4,126,579号、4,226,743号、4,458,023号およびカナダ特許第967,136号に開示されている。これらの文献の教示は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる。
【0046】
本発明の分解用触媒粒子はいろいろな成分を用いて構成可能である。本触媒を本明細書の上に記述したY型ゼオライト含有材料1種または2種以上で構成させるべきであり、前記Y型ゼオライトが前記粒子のファウジャス石成分の重量パーセントの少なくとも約40重量パーセントを構成するようにする(本実施例の材料はゼオライトを約75%含有する)。加うるに、本分解用触媒粒子に好適にはまた比較的不活性なマトリックス材料(例えば粘土)も約20から50重量パーセント含有させかつ結合剤(例えばシリカゾルまたはアルミナゾル)もこれらの成分に粒状材料としての一体性を与えるに充分な量、例えば約25重量パーセント以下、好適には5から20重量パーセントの量で含有させる。本分解用触媒粒子に更にいろいろな活性マトリックス成分(例えばアルミナ、シリカおよび多孔質アルミナ−シリカ)を含有させることも可能である。前記Y型ゼオライト含有成分を流動状態で容易に用いることができるように、それの粒子サイズを約20から約100ミクロンにすべきである。この上に記述したアルミナが本分解用触媒の活性マトリックス成分の全部または一部を構成するようにしてもよい。別法として、前記ルイス酸含有アルミナを本触媒組成物に個別の粒状材料として導入することが可能な時には、そのような活性マトリックス成分を存在させなくてもよいか或はそれらを他の通常の活性マトリックス作用剤で構成させることも可能である。別法として、これらの成分全部を混合して各単一粒子にしてもよいか或は異なる機能を有する個々の粒子のブレンド物で構成させてもよい。本触媒組成物の粒子の全部が示す平均粒子サイズが20から100ミクロン、好適には50から75ミクロンの範囲になるようにすべきである。そのような粒状の材料はいろいろなFCC工程装置の全体に渡って要求される流動特性を示し得る。
【0047】
通常のFCC工程でもたらされるガソリン溜分に含まれる硫黄化合物の正確な量は、FCC工程に供される原料の硫黄含有量に依存する。しかしながら、本FCC用触媒組成物は、ガソリンに入っている置換および未置換チオフェンおよびこれの誘導体(通常はガソリン溜分の硫黄含有量の大部分を構成する)の硫黄が約30%削減されることで硫黄量が実質的に低下した所望のガソリン溜分をFCC工程から高い転化率で得る手段を与えるものである。FCC工程で得られるガソリン溜分が示す沸点は一般に430度F(220℃)以下の範囲である。FCCガソリン溜分全体の硫黄含有量は一般に100ppm(重量)を超え、通常は500ppm(重量)を超える。蒸留の終点が200℃を超える時の硫黄含有量はしばしば1000ppm(重量)を超え、ある場合には4000から5000ppm(重量)の桁になる。本発明のFCC触媒組成物を用いると硫黄混入物の除去が有利に達成される。
【0048】
FCC工程を通常のFCC装置で実施するが、その場合の反応温度は約400から700℃の範囲であることに加えて再生は約500から850℃の温度で行われる。その詳細は処理される石油原料、所望の生成物流れおよび精油者に良く知られている他の条件に依存するであろう。ここで要求するゼオライトUCSを示す平衡触媒を反応槽内に保持しながらこの上に記述したアルミナ担持亜鉛被覆添加剤(alumina supported zinc coated additive)の存在下でFCC用触媒(即ちインベントリー)を前記装置の中に通して接触分解反応と再生の間で連続様式で循環させる。
【0049】
通常は、Y型ゼオライトおよびルイス型酸含有アルミナ粒子材料を用いる最も便利な様式はそれらを個別の粒子としてFCCUの中に導入する様式である。それらをそのような様式で用いるとFCC工程にかけられる個々の原料に対する本主題触媒組成物の成分の正確な比率を容易に達成することができる。通常は、前記Y型ゼオライト含有成分の20から90、好適には50から80、より好適には60から80重量パーセントをY型ゼオライトで構成させ、その残りに無機酸化物マトリックスを含める。前記ルイス酸含有アルミナ粒子をこの2種類の粒状材料の50重量パーセントを超える量で存在させる。
【0050】
別法として、硫黄含有量が低下した液状の軽質生成物が得られるように、本明細書で要求する前記2種類の成分を一緒にして一体型FCC用触媒組成物を生じさせることも可能である。これは、前記2成分にスプレー乾燥と焼成を同時に行なって前記2成分が適切な比率で入っている一緒になった単一の粒状複合製品を生じさせることで達成可能である。具体的には、このような粒子がY型ゼオライトを20から40重量パーセントおよびルイス酸含有アルミナを少なくとも50重量パーセント含有しそしてその残り(例えば10から30重量パーセント)が無機酸化物である結合剤で構成されるようにしてもよい。
【0051】
本触媒組成物をFCCUに導入する前記方法のいずれにおいても、本触媒組成物のルイス酸含有成分の量がY型ゼオライトとルイス酸含有アルミナ成分を一緒にした含有量を基準にして組成物の50重量パーセントより高くなるようにすべきである。
【0052】
適切であると思われるならば、FCCUに導入する材料に更に他の通常材料、例えばオクタン向上用触媒、CO燃焼促進剤、釜残分解促進剤などを本分野の技術者に良く知られている量で含めてもよい。
【0053】
本発明のFCC方法を用いて、有機硫黄化合物を含有する重質炭化水素原料を、有機硫黄含有量がY型の分解用触媒が用いられていないか或はルイス酸含有アルミナ材料が多い量で入っていないか或は両方である通常の方法を用いて通常達成される有機硫黄含有量に比べて有機硫黄含有量が実質的に低い軽質生成物、例えばガソリンなどに変換させる。本方法は、本発明の流動接触分解用触媒インベントリーを循環させながらそれに供給材料を周期的触媒再循環分解方法(cyclic catalyst recirculation cracking process)で接触させることを伴う。前記触媒を通常は大きさが約20から約100ミクロンの粒子で構成させる。この上に述べたように、本方法の重要な段階は通常公知の段階であり、このような段階は、a)重質炭化水素原料を接触分解ゾーンの中に導入することを含んで成る。その原料を本発明の熱い平衡触媒の源に接触させることで、流出する生成物を生じさせるが、それに加えて、コークスを含有する使用済み触媒および蒸留可能な(strippable)炭化水素が生じ、b)その取り出した流出物にある様式の処理を行なうことで固体(使用済み触媒)を気相流出物から分離除去する。その気相流出物を分別カラムに送り込むことで、ガソリンを包含するいろいろな軽質生成物の分離を行い、そしてc)前記使用済み触媒に通常は蒸気を用いたストリッピングを行なう(stripped)ことで、その固体状触媒に吸蔵されていた炭化水素を除去する。次に、その固体に酸化による再生を行なうことで、熱い再生触媒を生じさせ、それを接触分解ゾーンに平衡状態が維持される比率で戻す。
【0054】
本触媒組成物そしてこれを用いた方法の効果は、FCCUから得られる軽質生成物に含まれる硫黄の量、特にチオフェンおよびこれの誘導体(例えば沸点が約430度F以下、即ち220℃以下のガソリン溜分に含まれるそれら)に関連した硫黄含有量が低くなる点にある。ルイス酸含有アルミナが用いられていないか或はルイス酸の量が低くそして/またはY型ゼオライト触媒以外の分解用ゼオライト触媒が基になっている通常のFCCを用いた時に得られる生成物に比較して少なくとも約15重量パーセント、より通常には少なくとも約30重量パーセントの有機硫黄成分減少度合が容易に達成される。その硫黄は一般に無機形態に変化して硫化水素として放出される。その材料はFCC工程で通常行われている如き通常様式で容易に回収可能である。硫化水素回収量が多くなることで負荷が増大することは、向上した、即ち硫黄含有量が低い軽質炭化水素生成物が生じることを考慮に入れると、重要でなくかつ経済的に有害でないと思われる。
【0055】
以下に示す実施例は単に説明の目的で示すものであり、添付請求の範囲に対する限定を意味するものでない。部およびパーセントは全部特に明記しない限り重量である。
【0056】
更に、本明細書または請求の範囲に数値、例えば特定の組の特性、測定の単位、条件、物理的状態またはパーセントなどを表す数値の範囲を示す場合にはいずれも文字通り前記範囲内に入る如何なる数(その示したある範囲内に入る如何なるサブセットの数も包含)も言及するか或は他の様式で示す如く前記範囲内に明らかに入ることを意図する。
【実施例1】
(参考例)
【0057】
18リットルの水に水分含有量が25%でRE23含有量が9.01%でNa2O含有量が4.02%で表面積が822m2/gのREUSYゼオライトを18416グラム入れてスラリー状にした後、19048グラムのアルミニウムクロロヒドロール(aluminum chlorohydrol)と一緒にして混合した。この混合物を湿式粉砕機に通すことで粒子サイズを小さくした後、スプレー乾燥した。そのスプレー乾燥した生成物を焼成しそして硫酸アンモニウムによる交換を行なうことでNa2O含有量を低くした。完成触媒はH2O PVが0.46cc/gでRE23が6.91%でNa2Oが0.53%でゼオライト表面積が468m2/gでマトリックス表面積が93m2/gであった。この触媒は実験室の仮想CPS不活性化(3500ppmのNi、5500ppmのV/1450F)下で175m2/gのゼオライト表面積および60m2/gのマトリックス表面積を保持しそしてこれが示したASTM微細活性は75であった(即ち、動的転化活性は3であった)。
【実施例2】
(参考例)
【0058】
3リットルの水にREUSY(この上に記述)を6665グラム加えた後、アルミニウムクロロヒドロールを7143グラムそして希土類塩化物の濃厚溶液(REを28%含有)を905グラム加えた。この混合物を湿式粉砕機に通した後、スプレー乾燥を行なった。その完成触媒に焼成そして硫酸アンモニウムによる交換を行なうことでNaO含有量を低くした。完成触媒はHO PVが0.33cc/gでREが10.49%でNaOが0.46%でゼオライト表面積が496m/gでマトリックス表面積が61m/gであった。この触媒はCPS不活性化(3500ppmのNi、5500ppmのV/1450F)下で186m/gのゼオライト表面積および52m/gのマトリックス表面積を保持しそしてこれが示したASTM微細活性は81であった(即ち、動的転化活性は4.3であった)。
【実施例3】
【0059】
この実施例では、実施例1の手順に従って調製した高活性のY型ゼオライト含有触媒をルイス酸含有アルミナ(ZnO/アルミナ)と混合した。
【0060】
米国特許第5,376,608号に記述されている手順に従ってアルミナ基質(表面積が約350m/gで水細孔容積が1cc/g)[これは市販のベーマイトである]を約75kgの生成物がもたらされる量で用いてこれに含浸させることにより、ZnO/アルミナを生じさせる手順を実施した。
【0061】
実施例1のY型ゼオライト触媒の含有量が25%でこの上に記述したZnO/アルミナの含有量が75%のブレンド物を生じさせた。このブレンド物全部にCPSプロトコルによる不活性化を788℃(1450度F)で受けさせた。仮想不活性化プロトコルにニッケルを1000ppmおよびバナジウムを1500ppm含めた。この触媒にGrace Davison Circulating Riser(DCR)パイロットプラントの中でガスオイル供給材料を用いた試験を行なった。その結果を、市販触媒(Orion)(これはSi−ゾル/REUSY含有触媒である)を用いて同じ方法で得た結果と比較した。原料の特性に加えて本触媒の特性を以下の表1および2に示す。
【0062】
ガソリン範囲の生成物(gasoline rage product)に硫黄GC(AED)による分析を受けさせて、各々の物質収支からガソリンの硫黄濃度を決定した。ガソリンの溜分境界点(distillation cut point)が変動することに関連した硫黄濃度の実験誤差を低くする目的で、合成原油に含まれるチオフェンからC−チオフェンに至る範囲の硫黄種(ベンゾチオフェンおよび沸点がより高いS種を除く)を量化して、それらの合計を「ガソリン溜分のS(cut−gasoline S)」と定義した。ベンゾチオフェンを硫黄報告値に含める時には、それを「全ガソリン硫黄」と呼ぶ。
【0063】
DCR結果を以下の表3に示す。参考触媒であるOrionに比較して、Zn/アルミナと高活性分解用触媒が75:25のブレンド物は約20%のガソリン留分の硫黄低下および全ガソリン硫黄低下を示した。このブレンド物はまた参考触媒より良好なガソリン選択性、良好な釜残転化率および高い活性も示した。
【0064】
【表1】
Figure 0004065201
【0065】
【表2】
Figure 0004065201
【0066】
【表3】
Figure 0004065201
本発明の好ましい実施の態様は次のとおりである。
1.流動接触分解装置の中に保持されて有機硫黄含有化合物を含有する炭化水素原料の分解で使用可能な平衡分解用触媒組成物であって、
a)無機酸化物マトリックスの中に含まれていて少なくとも約3の動的転化活性を示すY型ゼオライト、
b)この組成物の約50重量パーセントより多い量で存在するルイス酸含有アルミナ複合体、
を含んで成っていて少なくとも約2の動的転化活性を示す組成物。
2.前記Y型ゼオライトがUSY、REY、REUSY、CREY、CREUSY、MgUSY、ZnUSYまたはMnUSYゼオライトおよびこれらの混合物から選択される上記1記載の組成物。
3.前記Y型ゼオライトがUSY、REY、REUSY、CREYおよびCREUSYゼオライトから選択される上記1記載の組成物。
4.前記Y型ゼオライトがこのゼオライトのセル構造の中に希土類金属イオンを含有する上記3記載の組成物。
5.前記平衡ゼオライトの平均単位セルサイズが少なくとも24.25Åである上記1記載の組成物。
6.前記平衡ゼオライトの平均単位セルサイズが少なくとも24.25Åである上記3記載の組成物。
7.前記ゼオライトの平均単位セルサイズが約24.3から24.5Åである上記5記載の組成物。
8.前記ゼオライトの平均単位セルサイズが約24.3から24.5Åである上記6記載の組成物。
9.前記ゼオライトがこのゼオライトのセル構造の中に希土類原子を含有する上記5記載の組成物。
10.前記ゼオライトがこのゼオライトのセル構造の中に希土類原子を含有する上記6記載の組成物。
11.成分a)の少なくとも50重量パーセントがY型ゼオライトで構成されている上記1記載の組成物。
12.成分a)の少なくとも50重量パーセントがY型ゼオライトで構成されている上記3記載組成物。
13.成分a)の少なくとも50重量パーセントがY型ゼオライトで構成されている上記4記載の組成物。
14.成分a)の少なくとも50重量パーセントがY型ゼオライトで構成されている上記5記載の組成物。
15.成分a)の少なくとも50重量パーセントがY型ゼオライトで構成されている上記6記載の組成物。
16.成分a)の少なくとも50重量パーセントがY型ゼオライトで構成されている上記7記載の組成物。
17.成分a)の少なくとも50重量パーセントがY型ゼオライトで構成されている上記9記載の組成物。
18.前記ルイス酸含有アルミナ成分b)がNi、Cu、Zn、Ag、Cd、In、Sn、Hg、Tl、Pb、Bi、B、Al(Al23を除く)、Mg、MnもしくはGaまたはこれらの混合物から成る群から選択される金属をゼロ原子価状態でか或は酸化物として有する上記1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17記載の組成物。
19.前記ルイス酸含有アルミナ成分b)がZn、Ti、Co、MoもしくはFeまたはこれらの混合物から成る群から選択される金属をゼロ原子価状態でか或は酸化物として有する記17記載の組成物。
20.前記アルミナ成分b)のルイス酸金属がZnを含んで成る上記17記載の組成物。
21.前記成分b)のルイス酸金属基質がアルミニウムである上記17記載の組成物。
22.前記アルミナが1から150μの粒子サイズおよび30から400m2/gの表面積を有する上記20記載の組成物。
23.成分b)が更にランタナもしくはバリアもしくはこれらの混合物も含有するルイス酸含有アルミナである上記18記載の組成物。
24.この組成物が粒子を含んでいて、この粒子が成分a)の一部として前記Y型ゼオライトを20から40重量パーセント含有し、前記成分b)を50重量パーセント以上含有しかつ無機結合剤を10から30重量パーセント含有して成り、前記Y型ゼオライトが成分b)の50重量パーセント未満の量で存在する上記1記載の組成物。
25.この組成物がY型ゼオライト含有量が20から90重量パーセントで無機酸化物マトリックス含有量が80から10重量パーセントの成分a)の粒子と成分b)の粒子の混合物を含んで成る上記1記載の組成物。
26.成分a)の粒子がY型ゼオライトを60から80重量パーセント含んで成る上記24記載の組成物。
27.流動接触分解装置の接触分解反応槽の中で有機硫黄化合物を含有する炭化水素原料を流動分解用触媒組成物のインベントリーと接触させ、前記反応槽から液状および気体状生成物流れを取り出し、前記インベントリーの一部を前記装置に含まれる再生装置に移送して混入物を除去した後、それを前記反応槽に戻し、前記インベントリーの一部を前記装置から取り出すと同時にそれを新鮮な触媒組成物と交換することで前記インベントリーを平衡状態にすることを含んで成る有機硫黄化合物含有炭化水素原料の改良接触分解方法であって、前記装置の中の流動分解用触媒組成物のインベントリーを上記1、2または3記載の組成物で構成させそして沸点が約220℃以下の液状生成物を回収するが、前記液状生成物の硫黄含有量が、平衡活性が3未満であるか或はルイス酸含有アルミナが50重量パーセント未満であるか或は両方であるFCC用ゼオライト触媒で構成されている組成物を用いた時に達成される硫黄含有量よりも少なくとも15重量パーセント低いことを含んで成る改良された接触分解方法。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1−2】図1および2に、本発明の触媒組成物と市販のシリカ−ゾルFCC用触媒(W.R.Grace & Co.−Connが販売しているOrion)を比較した時に本発明の触媒が高オクタン製品(high octane product)を保持しながら硫黄含有量を低くすることを表示するグラフを示す。図1のグラフに前記2種類の触媒の各々が示した原料転化率を全ガソリン硫黄含有量と対比させた関係を示す。図2のグラフに原料転化率をガソリン溜分硫黄含有量と対比させた関係を示す。

Claims (5)

  1. 有機硫黄含有化合物を含有する炭化水素原料を分解する為の流動接触分解用触媒組成物であって、
    a)無機酸化物マトリックスの中に含まれていて少なくとも3の動的転化活性を示すY型ゼオライト、
    b)この組成物の50重量パーセントより多い量で存在し、Znをゼロ原子価状態でか或は酸化物として有するルイス酸含有アルミナ複合体、
    を含んで成っていて少なくとも2の動的転化活性を示す組成物。
  2. 前記Y型ゼオライトがこのゼオライトのセル構造の中に希土類金属イオンを含有する請求項1記載の組成物。
  3. 成分b)が粒子サイズ1〜150μで表面積が30〜400m2/gであり、更にラン
    タナもしくはバリアもしくはこれらの混合物も含有するルイス酸含有アルミナである請求項1記載の組成物。
  4. この組成物が(1)成分a)の粒子を20〜40重量パーセント含んでいて、この粒子がY型ゼオライトを20から90重量パーセントおよび無機酸化物マトリックスを80〜10重量パーセント含有し、(2)前記成分b)の粒子を50重量パーセント以上含有し、(3)かつ無機結合剤を10から30重量パーセント含有して成り、ここで成分(a)の前記Y型ゼオライトが成分b)の50重量パーセント未満の量で存在する請求項1記載の組成物。
  5. 流動接触分解装置の接触分解反応槽の中で有機硫黄化合物を含有する炭化水素原料を流動分解用触媒を含んでなる組成物と接触させ、前記反応槽から液状および気体状生成物流れを取り出し、前記組成物の一部を前記装置に含まれる再生装置に移送して混入物を除去した後、それを前記反応槽に戻し、前記組成物の一部を前記装置から取り出すと同時にそれを新鮮な触媒組成物と交換することで前記組成物を平衡状態にすることを含んで成る有機硫黄化合物含有炭化水素原料の改良接触分解方法であって、前記装置の中の流動分解用触媒組成物を請求項1または2記載の組成物で構成させそして沸点が220℃以下の液状生成物を回収するが、前記液状生成物の硫黄含有量が、平衡活性が3未満であるか或はルイス酸含有アルミナが50重量パーセント未満であるか或は両方であるFCC用ゼオライト触媒で構成されている組成物を用いた時に達成される硫黄含有量よりも少なくとも15重量パーセント低いことを含んで成る改良された接触分解方法。
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