JP4065050B2 - ディスク再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトディスク(CD)、ミニディスク(MD)、デジタルビデオディスク(DVD)等のディスクを再生するための装置、特に車載用のディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車載用のCD再生装置は、運転中に操作が簡単に行える操作性と、走行時の振動下でも確実に再生できることが要求されている。そのためには、CDを挿入口に差し込むだけで、自動的に装置がCDを再生装置内に搬送し、適切な再生位置にCDを定置させ、かつ十分な力で保持させることが必要である。また、CDの定置完了後の再生時には、車両からの振動加速度が再生系に伝達しにくい構造にする必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の車載用CD再生装置に要求される諸条件を満たそうとすると、部品点数が増加して装置の構造が複雑になり、コストが増加する問題があった。
【0004】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、最小の部品点数で上記車載用CD再生装置に要求される諸条件を満たすことのできるディスク再生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、ロアシャーシおよびその上に組み立てられるアッパシャーシとからなるメインシャーシと、ロアシャーシに対しダンパおよびダンパばねを介して支持されたサスペンションシャーシと、サスペンションシャーシに取り付けられたディスク再生機構部と、ディスク再生機構部に対しディスクを搬入、搬出するディスク搬送機構部とを備え、ディスクを搬入および搬出する時には、サスペンションシャーシをメインシャーシに固定し、ディスクを再生する時には、サスペンションシャーシをメインシャーシから外すサスペンションロック手段を備えたものである。
【0006】
本発明は、上記構成により、走行時の振動下でもディスクを挿入口に差し込むだけで、自動的に装置がディスクを再生装置内に搬送して適切な再生位置にディスクを定置させ、ディスクの定置完了後の再生時には、ディスク再生機構部を有するサスペンションシャーシをメインシャーシから外してフローティング状態にするので、車両からの振動加速度が再生系に伝達されるのを防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、ロアシャーシおよびその上に組み立てられるアッパシャーシと、ロアシャーシに対しダンパおよびダンパばねを介して支持されたサスペンションシャーシと、前記サスペンションシャーシに取り付けられたディスク再生機構部と、前記ディスク再生機構部に対しディスクを搬入、搬出するディスク搬送機構部とを備え、ディスクを搬入および搬出する時には、前記サスペンションシャーシを前記ロアシャーシとアッパシャーシに対し固定し、ディスクを再生する時には、前記サスペンションシャーシを前記ロアシャーシとアッパシャーシに対する固定を解除するサスペンションロック手段を備えたディスク再生装置であり、運転中の操作性が良好で、走行時の振動下でも確実に再生可能なディスク再生装置を最小の部品点数で構成できるという作用を有する。
【0008】
本発明は、サスペンションロック手段が、ロアシャーシの両側面内側に前後方向に摺動可能に設けられて、前後方向の係止溝を有する左右一対のサスペンションロック板と、前記サスペンションシャーシの両側部に設けられて、前記各サスペンションロック板の係止溝と係合可能な係止溝を含む請求項1記載のディスク再生装置であり、サスペンションロック板とサスペンションシャーシとの係脱を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0009】
本発明は、アッパシャーシに回動可能に取り付けられて、左右一対のサスペンションロック板を連結する連結リングを備え、一方のサスペンションロック板を前進駆動させることにより、他方のサスペンションロック板を後退運動させることを特徴とする請求項2記載のディスク再生装置であり、左右のサスペンションロック板の連係動作を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0010】
本発明は、前進駆動させるサスペンションロック板の後部に、サスペンションシャーシの係止溝と係合する係止溝を設け、後退運動させるサスペンションロック板の前部に、サスペンションシャーシの係止溝と係合する係止溝を設けたことを特徴とする請求項3記載のディスク再生装置であり、左右のサスペンションロック板とサスペンションシャーシとの係脱を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0011】
本発明は、前進駆動させるサスペンションロック板が、ラックギヤを有するラック板を備え、前記サスペンションロック板が前進することにより、前記ラック板のラックギヤが、ロアシャーシの側面に設けられた駆動ギヤを介してディスク搬送機構部のフィードローラギヤを回転させることを特徴とする請求項4記載のディスク再生装置であり、ディスク搬送機構部の動作制御を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0012】
本発明は、ディスク搬送機構部が、ロアシャーシの両側面に回動可能の支持されたフィード板と、前記フィード板の両側部に回転可能に支持されたフィードローラと、前記フィードローラの軸に固定されたフィードローラギヤと、前記フィードローラギヤに駆動力を伝達するためにロアシャーシに設けられたディスク搬送モータと、前記フィード板を前記フィードローラが上方に押圧されるように回動付勢するばねと、前記フィードローラに対向してアッパシャーシに固定された摺動板とを備えた請求項2から5のいずれかに記載のディスク再生装置であり、ディスク搬送機構部を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0013】
本発明は、フィード板の両側部に外側方向に向けて突設した一対のガイドピンと、前記各サスペンションロック板に設けた斜面部とを有し、前記各サスペンションロック板が移動する時に、前記斜面部により前記ガイドピンを押圧して、前記フィード板を回動させることを特徴とする請求項6記載のディスク再生装置であり、ディスク搬送機構部のフィード板をサスペンションロック板とディスク搬送機構部のフィード板との連係動作を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0014】
本発明は、フィード板が回動してフィードローラが摺動板から離れた時には、ディスク搬送モータからの駆動力を伝達する駆動ギヤとフィードローラギヤとの噛み合いを外すことを特徴とする請求項7記載のディスク再生装置であり、フィード板によるディスク固定解除動作とディスク搬送モータによるディスク搬送停止動作との連係を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0015】
本発明の請求項9に記載の発明は、フィード板の両側部に外側に向けて軸を突設し、この軸をロアシャーシの立ち上がり片の上部に設けたU字溝に挿入して回転可能に支持したことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のディスク再生装置であり、ロアシャーシのフィード板に対する支持を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0016】
本発明は、ディスク再生機構部が、ディスクの信号を読み取る光ピックアップを直線駆動する光ピックアップ駆動部と、ディスクを保持するターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動部と、サスペンションシャーシの上面の後部両側を支点として回動可能に設けられて、前記ターンテーブルの対向するディスククランプを有するクランプ板と、前記ディスククランプを前記ターンテーブルに押圧するように前記クランプ板を回動付勢するばねとを備えたことを特徴とする請求項2から9のいずれかに記載のディスク再生装置であり、ディスク再生機構部を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0017】
本発明は、クランプ板の一側部に外側に向けて突設したガイド片と、前記前進駆動するサスペンションロック板の内側に向けて突設したガイドピンとを有し、前記サスペンションロック板が移動する時に、前記ガイドピンが前記ガイド片上を摺動して、前記クランプ板を回動させることを特徴とする請求項10記載のディスク再生装置であり、サスペンションロック板とクランプ板の連係動作を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0018】
本発明は、クランプ板の上面に復帰ばねを介して回動可能に設けられ、挿入されてきたディスクの周縁により回動する第1検出板と、アッパシャーシの下面に前記第1検出板の復帰ばねよりも強いばね力を有する復帰ばねを介して回動可能に設けられ、前記第1検出板の回動に連動して回動する第2検出板とを有し、前記第2検出板の回動により前記サスペンションロック板のラック板を前進させ、そのラックギヤをディスク搬送モータにより駆動される駆動ギヤと一体のピニオンに噛み合せることを特徴とする請求項11記載のディスク再生装置であり、装置内に挿入されたディスクを検出してディスク搬送系に連係させる動作を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0019】
本発明は、クランプ板の後部に、ディスクの周縁に当接してディスクの移動を阻止するストッパ片を備えた請求項12記載のディスク再生装置であり、装置内に挿入されてきたディスクを所定位置に確実に停止させる機能を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0020】
本発明は、ラック板を後方に向けて押圧付勢するばねを有し、ラック板が前進してラックギヤがピニオンに噛み合った時に、ラック板の後退を阻止するラックロックレバーを備えたことを特徴とする請求項13記載のディスク再生装置であり、ラックギヤとピニオンとの係合を確実にするための機能を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0021】
本発明は、ラックロックレバーが、復帰ばねを介してサスペンションロックレバーに回動可能に取り付けられ、ラック板が前進した時には、その先端部がラック板の突出部の内側に入り込み、ラック板が後退した時には、ロアシャーシに設けられた突起に当たってラック板の突出部から出ることを特徴とする請求項14記載のディスク再生装置であり、ラックロックレバーのラック板に対する係脱を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【0022】
本発明は、ロアシャーシが両側に側板を有し、アッパシャーシが前面板と後面板を有し、それぞれの側板両側と前面板および後面板の両側に設けた係止爪を噛み合せるとともに、アッパシャーシの側板の折り曲げ部に設けたねじ穴に、ロアシャーシの裏面からねじを取り付けることにより、ロアシャーシにアッパシャーシを固定することを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のディスク再生装置であり、最小個数のねじで、しかもねじ頭を外側に出さずに、ロアシャーシをアッパシャーシに確実に固定できるという作用を有する。
【0023】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。なお、サスペンションという用語はサスと略称する。図1の(a)はアッパシャーシ組立体の平面図、(b)はその正面図、図2の(a)はロアシャーシ組立体の平面図、(b)はその左側面図、図3の(a)はロアシャーシ組立体の部分平面図、(b)はその右側面図、図4の(a)は右サスロック板組立体の平面図、(b)はその右側面図、図5の(a)はローディングモータ組立体の平面図、(b)はその右側面図、図6はフィード板組立体の平面図、図7の(a)はサスシャーシ組立体の平面図、(b)はその右側面図、(c)はその部分左側面図である。
【0024】
(アッパシャーシ組立体)
まず、図1を参照してアッパシャーシ組立体について説明する。図1(a)はアッパシャーシ組立体の平面図であり、実際には各部品はアッパシャーシの裏面に取り付けられているが、各部品が分かるように表側に表示したものである。図1において、アッパシャーシ1は、板金で形成され、天板1aと前面板1bと後面板1cを有し、前面板1bにはCD挿入口2を有する。天板1aの裏面には、連結リング3が、その内周部を天板1aに形成された2個の立ち上がり片4と、2個の突起5とでガイドされ、その外周部を4個の折り曲げ片6に挟まれるようにガイドされて、回動可能に支持されている。また、連結リング3は、その外周部に180度方向に伸びる2本のアーム7、8を有し、各アーム先端部には係合穴7a、8aが形成されている。各係合穴7a、8aは、アッパシャーシ1の天板1aに形成された逃げ穴9、10から覗いている。
【0025】
第2検出板11は、樹脂で成形され、中心部に軸12を有し、その外周部に4本の突片11a、11b、11c、11dを有する。第2検出板11は、その軸12を天板1aの穴13に挿入し、その突片11a、11cを天板1aの2個の折り曲げ片14に支持されて、天板1aの裏面に回動可能に設けられている。突片11dは、その中間部が天板1aの逃げ穴15から覗いており、その先端部にはガイドピン16が下向きに突設されており、突片11bは天板1aのガイド穴17から覗いている。第2検出板11は、突片11bと天板1aの突起18との間に引張コイル状の第2検出板ばね19が掛け渡されて、反時計回り方向に回動付勢されており、突片11a、11cが折り曲げ片14を形成した抜き穴14aの端部に当たることにより位置規制される。
【0026】
ディスク摺動板20は、4弗化フルオロエチレン樹脂のような摩擦係数の小さな樹脂で成形され、5個の突片21が、天板1aに形成された5個の突片22に係止され、また2個の突片23の先端部が、天板1aに形成された2個の角穴24に係止されることにより、天板1aの裏面の取り付けられている。ディスク摺動板20の表面には、2個または3個の発光ダイオード25を有するプリント基板26が、その位置決め穴27をディスク摺動板20の突起28に嵌合させるとともに、4個の引っ掛け爪29により取り付けられており、発光ダイオード25は、ディスク摺動板20の設けられた発光窓30から下方に向けて発光する。
【0027】
(ロアシャーシ組立体)
次に、図2および図3を参照してロアシャーシ組立体について説明する。ロアシャーシ31は、板金で形成され、底板31aと左側板31bと右側板31cを有する。底板31aには、大きな開口部32を有し、その後部と左右の周辺部分に3個のダンパ33が上向きに固定され、各ダンパ33には圧縮コイルスプリングであるダンパばね34が嵌め込まれている。このダンパばね34は、後述するサスシャーシを保持するものである。
【0028】
ロアシャーシ31の左側板31bの内側には、左サスロック板35が前後方向に摺動可能に設けられている。図2(b)に示すロアシャーシの左側面図では、実際には左側板31bの内側に設けられた左サスロック板35が、表側に見えるように図示されている。左サスロック板35は、板金で形成され、側板35aと、その上部内側方向に向けて折り曲げた上部折り曲げ片35bと、その下部内側方向に向けて折り曲げた下部折り曲げ片35cとを有する。左サスロック板35は、その側板35aに前後方向に設けられた2つの細長いガイド穴36、37が、ロアシャーシ31の左側板31bから折り曲げて突設されたT字突起38、39に挿入されて、前後方向に摺動可能に設けられている。左サスロック板35は、その上部折り曲げ片35bの後部に形成された折り曲げ突起40と、ロアシャーシ31の左側板31aに設けられた折り曲げ突起41との間に引張コイル状の左サスばね42が掛け渡されて、常態において前方に押圧付勢されている。左サスロック板35は、その上部折り曲げ片35bの内側端部に、上方に向けて突設された係合ピン43を有し、またその下部折り曲げ片35cには、その前端部にY字形に切り込まれた係止溝44を有する。
【0029】
(右サスロック組立体)
ロアシャーシ31の右側板31cの内側には、右サスロック板組立体が前後方向に摺動可能に設けられている。図3(b)に示すロアシャーシの右側面図では、実際には右側板31cの内側に設けられた各部品が、表側に見えるように図示されている。右サスロック板組立体は、右サスロック板45を主体とする。右サスロック板45は、板金で形成され、側板45aと、その上部に内側方向に向けて折り曲げた上部折り曲げ片45bと、その下部に内側方向に向けて折り曲げた下部折り曲げ片45cとを有する。右サスロック板45は、その側板45aに前後方向に設けられた2つの細長いガイド穴46、47が、ロアシャーシ31の右側板31cから折り曲げて突設されたT字突起48と、右側板31cに加締められた固定軸49に挿入されて、前後方向に摺動可能に設けられている。
【0030】
右サスロック板45は、図4に示すように、その上部折り曲げ片45bの内側端部に、上方に向けて突設された係合ピン50を有し、またその下部折り曲げ片45cには、その後端部にY字形に切り込まれた係止溝51を有する。右サスロック板45の内側側面には、その上部折り曲げ片45bに設けられた折り曲げ部45dとピン52とにより、ラックギヤ53を形成された樹脂製のラック板54が前後方向に僅かな距離だけ摺動可能に支持されている。ラック板54の後端部のフック54aと右サスロック板45の折り曲げ部45eとの間には、引張コイル状のラック板ばね55が掛け渡されて、ラック板54を常態において後方に押圧付勢している。ラック板54には、その側面に内側方向に向けてロック突起54bが形成され、ラック板54が前方へ移動した際に、このロック突起54bの後端側にラックロックレバー56の先端折り曲げ部56aが係合して、ラック板54の移動を規制するようになっている。ラックロックレバー56は、軸57により右サスロック板45の上部折り曲げ片45bに回動可能に支持され、軸57を中心に上部折り曲げ片45bの折り曲げ部45fと、ラックロックレバー56の折り曲げ部56bとの間に掛け渡された捩りコイル状のラックロックばね58により反時計回り方向に回動付勢されている。また、右サスロック板45の側板45aには、内側に向けてガイドピン59が突設され、下部折り曲げ片45cには、上方向に向けてガイドピン60が突設されている。
【0031】
図2(a)において、ロアシャーシ31の右奥側には、サスロックレバー61が右サスロック板45の下部折り曲げ片45cの下側に配置され、軸62によりロアシャーシ31に回動可能に支持されている。サスロックレバー61の折り曲げ部61aとロアシャーシ31の折り曲げ部31dとの間には引張コイル状のサスロックばね63が掛け渡されて、サスロックレバー61を常態において時計回り方向に回動付勢している。サスロックレバー61の先端部には、ガイド突起61bが形成され、ロアシャーシ31に形成された円弧状のガイド穴64の下に潜り込んで移動できるようになっている。サスロックレバー61の背中部61cは、右サスロック板45の下部折り曲げ片45cに突設されたガイドピン60に当接して、サスロックレバー61の反時計回り方向の回動を阻止している。
【0032】
図3(b)において、サスロック板45に固定されて、ガイド穴47をガイドする固定軸49には、一体に形成されたピニオン65および駆動ギヤ66が回転可能に取り付けられている。ピニオン65は、ラック板54が前方に移動した場合にラック板54のラックギヤ53と噛み合い可能となる。駆動ギヤ66は、中間ギヤ67に噛み合い、中間ギヤ67と一体成形されたウオームホイール68がウオームギヤ69と噛み合い、ウオームギヤ69はディスク搬送モータ70の回転軸71に圧入により固定されている。
【0033】
図5はディスク搬送モータ組立体を示しており、ディスク搬送モータ70は、モータブラケット72にねじにより固定され、モータブラケット72には固定軸73が加締められ、これにウオームホイール68および中間ギヤ67が回転可能に取り付けられている。モータブラケット72には、その両側に大小の支持片72aおよび72bが形成され、大きい方の支持片72aには、2つの位置決め穴74、75と1つのねじ取付穴76が形成されている。そして、図3(a)に示すように、支持片72aおよび72bをロアシャーシ31に当てがい、位置決め突起77、78を位置決め穴74、75に挿入して、ねじ取付穴76にねじを挿入して固定する。なお、ウオームホイール68および中間ギヤ67を回転可能に支持する固定軸73は、その先端部がロアシャーシ31の支持片79に形成された回転穴に挿入されることにより、両端支持となる。
【0034】
(フィード板組立体)
図2(a)において、ロアシャーシ31の前部には、フィード板組立体が配置されている。フィード板組立体は、全体に細長い鼓状の2本のフィードローラ80、81が回転可能に挿入されたローラ軸82を有し、その右端部にはローラギヤ83が圧入され、上記した駆動ギヤ66と噛み合い可能になっている。フィード板組立体は、図6に示すように、板金製のフィード板84の両側板84a、84bに、それぞれローラ軸82に通された左右のローラ軸受85、86が圧入により固定され、ローラ軸82を回転可能に支持している。フィード板84の両側板84a、84bにはまた、ガイドピン87、88がそれぞれ外側方向に突設されている。また、両側板84a、84bからの立ち上がり片84c、84dには、支持軸89、90が加締めにより固定されている。そして、図2(a)に示すように、ロアシャーシ31前部の左右両側に設けられた立ち上がり片91、92に形成されたU字溝91a、92aに、フィード板組立体の支持軸89、90が乗せられとともに、フィード板84の両側に下方に向けた折り曲げ部84e、84fと、ロアシャーシ31の折り曲げ部31e、31fとの間には、引張コイル状のフィード板ばね93、94が掛け渡されて、フィード板84を上方向に回動付勢して、ローラ軸82のローラギヤ83を駆動ギヤ66に噛み合せている。
【0035】
図2(a)において、ロアシャーシ31の裏面の前部から左側部分にかけては、プリント基板95が配置され、ねじにより固定されている。プリント基板95には、図1に示したアッパシャーシ1のプリント基板26に設けられた発光ダイオード25に対応するフォトディテクタ96が2、3箇所設けられており、フィード板84のフォトディテクタ96に対応する部分は、光を透過させるための逃げ溝84g、84hが形成されている。また、プリント基板95の左側後端部の上面には、マイクロスイッチ97が設けられて、左サスロック板35が後方に移動した時の最終停止位置を検出している。
【0036】
(サスシャーシ組立体)
次に、図7を参照してサスシャーシ組立体について説明する。図7において、サスシャーシ101には、上面に2本のディスク位置決めピン102が立設され、下面には3本のダンパ軸103が立設されている。サスシャーシ101の右側後部には、下方に向けて折り曲げ片101aが形成され、そこに前方に向けてY字形に切り込まれた係止溝104が形成されている。サスシャーシ101の左側前部にも、下方に向けて折り曲げ片101bが形成され、そこに後方に向けてY字形に切り込まれた係止溝105が形成されている。サスシャーシ101の上面には、両側を軸106、107によりサスシャーシ101の立ち上がり片101c、101dに回動可能の支持されたクランプ板108が配置されており、クランプ板108の下方に向いた折り曲げ部108aと、サスシャーシ101の下方に向いた折り曲げ部101eとの間に、引張コイル状のクランパ押圧ばね109が掛け渡されて、クランプ板108を下方に回動付勢している。クランプ板108の右側前部には、下方から水平に向けて折り曲げられたガイド片110が形成されている。クランプ板108の中央前部には、板ばね状のクランプ支持ばね111を介してディスククランプ112が遊動可能の取り付けられている。ディスククランプ112の下方には、ターンテーブル113がスピンドルモータ114の回転軸に固定されている。
【0037】
図7において、クランプ板108の下方に位置する部品は、実際には見えないが、見えるように表に出して図示してある。トラバースモータ115は、モータブラケット116にねじで取り付けられ、モータブラケット116は、下方からサスシャーシ101にねじで固定されている。トラバースモータ115の回転軸には、モータプーリ117が固定され、モータブラケット116に加締められた固定軸118に回転可能の設けられた駆動プーリ119との間にベルト120が掛け渡されている。駆動プーリ119には駆動ヘリカルギヤ121が一体に形成され、この駆動ヘリカルギヤ121は従動ヘリカルギヤ122に噛み合っている。従動ヘリカルギヤ122は、送りねじ123の一端部に固定され、その一端部は軸受124に回転可能に支持され、他端部は、スラスト調整ばね125を介して軸受126に回転可能に支持されている。送りねじ123には、光ピックアップユニット127の一側部が螺合しており、光ピックアップユニット127は、送りねじ123の回転により半径方向に駆動される。
【0038】
図7において、クランプ板108の中央後部の上面には、第1検出板128が軸129を中心に回動可能に設けられており、クランプ板108の折り曲げ部108bと第1検出板128の折り曲げ部128aとの間に捩りコイルばね130が軸129を中心に設けられている。第1検出板128は、その軸129の近くに突片128bを備え、クランプ板108に設けられた折り曲げ片108cの下に潜り込んで、外れるのを防止されており、反対側の端部には、下方に向けてガイドピン131が突設され、このガイドピン131は、クランプ板108に形成された円弧状のガイド穴132を通って下側に延びている。
【0039】
(全体の組立)
次に、上記各部を組み立てた状態について説明する。図8において、ロアシャーシ31の3個のダンパ33には、サスシャーシ101の3本のダンパ軸103が挿入され、その周囲をダンパばね34が囲んでいる。このように、サスシャーシ101は、ロアシャーシ31にフローティング状態で支持されているが、サスシャーシ101の右側折り曲げ部101aに形成されたY字形の係止溝10が、右サスロック板45のY字形の係止溝51に直角に噛み合っており、同様にサスシャーシ101の左側のY字形の係止溝105も、左サスロック板35のY字形の係止溝44に直角に噛み合っているので、サスシャーシ101とロアシャーシ31とが一体化される。この結合は、サスロックレバー61の後端部が、サスシャーシ101の右側折り曲げ片101aを押さえることにより確実にされる。
【0040】
図9に示すように、アッパシャーシ1は、ロアシャーシ31の上から組み込まれ、ロアシャーシ31の側板31a、31bの前部両側に折り曲げによって形成した係止爪135に、アッパシャーシ1の前面板1bの両側に折り曲げによって形成した係止爪136が差し込まれ、係止爪136の突片136aが、係止爪135の奥側の壁135aに入り込むことによって強固な箱構造を形成している。また、アッパシャーシ1の前面板1bの両側に形成された折り曲げ部137にねじ穴138が形成され、ロアシャーシ31に形成されたねじ取付穴134にねじ133を挿通し、ねじ穴138に固定することにより、ロアシャーシ31とアッパシャーシ1とが強固に固定される。同様に、アッパシャーシ1の後面板1cとロアシャーシ31の側板31a、31bの後部においても、係止爪139および140が形成され、それぞれの突片139a、140aを噛み合せ、ねじ133で固定することにより強固に固定される。
【0041】
図8において、連結リング3の左側アーム7に設けられた係合穴7aに、左サスロック板35の内側端部に上方に向けて突設された係合ピン43が下方から挿入され、連結リング3の右側アーム8に設けられた係合穴8aに、右サスロック板45の内側端部に上方に向けて突設された係合ピン50が下方から挿入されている。これにより、連結リング3が時計回り方向に回動すると、左サスロック板35が後退し、右サスロック板45が前進し、逆に連結リング3が反時計回り方向に回動すると、左サスロック板35が前進し、右サスロック板45が後退するようになる。
【0042】
図10において、サスシャーシ101の後部両側の軸106、107により回動可能取り付けられたクランプ板108は、その右側に形成されたガイド片110が、右サスロック板45のガイドピン59の上に乗っており、サスシャーシ101に対し開いた状態になり、ディスククランプ112がターンテーブル113から離れている。第1検出板128の先端部には、第2検出板11のガイドピン16が当接しており、第1検出板128の捩りコイル状の第1検出板ばね130は、第2検出板11の引張コイルばね19よりもばね力が弱いので、第1検出板128は、第2検出板11のガイドピン16に押され、第2検出板11の停止位置まで戻されている。ラック板54は、ラック板ばね55により後方に押圧付勢されているので、ラックギヤ53はピニオン65と噛み合っていない。
【0043】
(ディスク再生装置のディスクローディング動作)
(動作1)
次に、上記のように構成されたディスク再生装置にローディング動作について説明する。図11において、ディスクDをアッパシャーシ1の前方のディスク挿入口2から挿入すると、アッパシャーシ1に設けた発光ダイオード25aからの光がディスクDによって遮られ、ロアシャーシ31に設けたフォトダイオード96で受光されないため、その信号によりディスクDの挿入が検知される。この検知信号によりディスク搬送モータ70が反時計回り方向に回転を開始し、モータ70の回転軸71に固定されたウオームギヤ69からウオームホイール68、中間ギヤ67、駆動ギヤ66を通じてローラ軸82に固定されたローラギヤ83が回転する。
【0044】
(動作2)
ディスクDをさらに押し込むと、ディスクDは、フィードローラ80、81とその上のアッパシャーシ1に固定されたディスク摺動板20との間に入り込む。フィードローラ80、81は、フィード板84に支持されて、その回転軸89、90をロアシャーシ31のU字溝91a、92aに支持され、引張コイルばね93、94により下方向に回動付勢されているので、ディスクDをディスク摺動板20に押し当て、ディスクDを後方へ搬送する。搬送されたディスクDは、サスシャーシ101の下面に立設された2本のディスク位置決め用の軸102の間を通る。もし、ディスクDが直進せずに左右の方向にずれても、この2本の軸102により方向が矯正される。
【0045】
(動作3)
ディスクDがさらに搬送されると、ディスクDは、図12に示すように、第1検出板128のガイドピン131に当たり、第1検出板128が軸129を中心に反時計回り方向に回動するとともに、その先端部128cが第2検出板11のガイドピン16を押し、第2検出板11を軸12を中心に時計回り方向に回動させる。ディスクDはさらに搬送され、クランプ板108の後部に下方に折り曲げて形成された2つのストッパ片108d、108eに当たって停止する。このとき、ローラ軸82は回転を続けているので、フィードローラ80、81がローラ軸82に対しスリップし、ディスクDに搬送力を与えながら、ディスクDを確実にストッパ片108d、108eに押し当て、規定位置に位置させる。
【0046】
(動作4)
図12において、第2検出板11が時計回り方向に回動すると、その突片11bが、ラック板54の後端部突起54cを押すので、ラック板54が前進し、ラックギヤ53がピニオン65に噛み合い、ラック板54を前方に押し出す。このラック板54の前進は、図4に示すように、ラック板54の後端部の折り曲げ突起54cが、サスロック板45のガイド端部45gに当たるまでの限定されたものであり、このストロークを移動すると、ラックロックレバー56の先端折り曲げ部56aが、捩りコイルばね58の付勢力により、ラック板54のロック突起54bの後端側に入り込み、ラック板54をサスロック板45に固定する。
【0047】
(動作5)
ラック板54を一体化したサスロック板45は、駆動ギヤ66と一体のピニオン65がラックギヤ53に噛み合っているので、さらに前進する。このサスロック板45の前進は、図8に示すように、その係合ピン50を通じて連結リング3の右側アーム8を時計回り方向に回動させるので、連結リング3の左側アーム7が、左サスロック板35を係合ピン43を介して後退させる。
【0048】
(動作6)
右サスロック板45が前進すると、図13(a)に示すように、まず右サスロック板45の先端部の斜面部45hが、フィード板84のガイドピン88を押し下げるので、フィード板84が軸90を中心に時計回り方向に回動して、フィードローラ80、81を押し下げ、続いて図13(b)に示すように、斜面部45hに続く直線部45iにガイドピン88が係止されることにより、フィード板84の回動位置が保持される。同時に、図14(a)に示すように、左サスロック板35の斜面部35cが、同様にフィード板84のガイドピン87を押し下げるので、フィード板84が軸89を中心に反時計回り方向に回動して、フィードローラ80、81を押し下げ、続いて図14(b)に示すように、斜面部35cに続く直線部35dにガイドピン87が係止されることにより、その回動位置が保持される。以上の連動動作により、フィードローラ80、81はディスクDから離れる。
【0049】
(動作7)
このサスロック板45の前進動作に連動して、図15に示すように、クランプ板108のガイド片110を支持していたサスロック板45のガイドピン59が移動するので、引張コイルばね109(図7参照)により下方に回動付勢されているクランプ板108が下方に落下する。このとき、ディスクDはターンテーブル113上に位置しているので、落下してくるクランプ板108のディスククランプ112の中心部が、ディスクDの中心穴を捕らえてターンテーブル113の円錐台に挿入し、ディスクDがディスククランプ112とターンテーブル113との間に挟持される。この時点で、ディスクDは、クランプ板108の後端部の位置決め用の折り曲げ部108c、108eから離れる。
【0050】
(動作8)
また、右サスロック板45の前進および左サスロック板35の後退により、図16に示すように、右サスロック板45の後端部のY字形の係止溝51と、サスシャーシ101の後端部のY字形の係止溝104との係合が完全に分離され、同様に左サスロック板35の中間部のY字形の係止溝44と、サスシャーシ101の前端部のY字形の係止溝105との係合が完全に分離される。また、サスロックレバー61が、右サスロック板45のガイドピン60に押されて、ばね63の付勢力に抗して軸62を中心に反時計回り方向に回動するので、サスロックレバー61の先端部61dがサスシャーシ101の折り曲げ片101aに干渉するのを防ぐことができる。この結果、サスシャーシ101は、ダンパ33およびダンパばね34だけに支持されたフローティング状態になり、サスシャーシ101が振動しても、周辺部品に干渉することがない。
【0051】
(動作9)
このフローティング状態では、図15に示すように、第2検出板11の突片11bが、サスロック板45の後端部の折り曲げ部45jにより前方に押されており、これにより第2検出板11のガイドピン16と第1検出板128の先端部128cとの係合が外れて、第1検出板128は、捩りコイルばね130の復帰力により、軸129を中心に反時計回り方向に回転して、ガイドピン131がディスクDに当たるのを防止している。
【0052】
(動作10)
上記した一連の動作が終了した状態では、ラック板54のラックギヤ53のない部分にピニオン65が位置するので、ラックギヤ53とピニオン65との噛み合いが外れる。この位置で、左サスロック板35の折り曲げ部35d(図2(a)参照)がマイクロスイッチ97のアクチュエータ97aをオンにすると、その信号によりディスク搬送モータ70の回転が停止する。この状態では、ラック板54は、ラックばね55に引かれて後方に戻され、ラックギア53はピニオン65に噛合しようとするが、ピニオン65の回転が停止しているため、ラックギア53の歯とピニオン65の歯とが接触した状態でラック板54は止まっている。また、この状態で上記動作4で述べたように、ラックロックレバー56の先端部56aが、ラック板54のロック突起54bの後端側に入り込み、ラック板54をサスロック板45に固定しているため、ラック板54は、ラックギヤ53がピニオン65との噛み合いが外れた位置で止まっている。
【0053】
以上の動作により、ディスクのローディングが完了し、ディスク搬送モータ70の回転停止と同時にディスクDの再生開始信号が出力され、フローティング状態のサスシャーシ組立体においてディスクDの再生が開始される。
【0054】
(ディスク再生装置のディスクイジェクト動作)
次に、ディスク再生終了後のディスクのイジェクト動作について説明する。このイジェクト動作は、上記したローディング動作の逆と考えてよい。
【0055】
(動作11)
ディスクDの再生が終了して、イジェクトボタンを押すと、ディスク搬送モータ70が時計回り方向に回転して、ピニオン65がローディング時とは逆に回転し、動作10で説明したように、このピニオン65に噛合していたラックギア53が駆動されて、ラック板54を後退させる。ラック板54は、ラックロックレバー56により右サスロック板45と一体化された状態になっているため、ラック板54とともに右サスロック板45も後退する。同時に、連結リング3を介して左サスロック板35も前進する。
【0056】
(動作12)
図16において、サスロック板45が後退すると、サスロックレバー61が、ばね63の付勢力により、その先端部61dがサスシャーシ101の折り曲げ片101aの後端部に入り込んでこれを支持する。また、右サスロック板45の後端部のY字形の係止溝51と、サスシャーシ101の後端部のY字形の係止溝104とが係合する。同様に左サスロック板35の中間部のY字形の係止溝44と、サスシャーシ101の前端部のY字形の係止溝105とが係合して、サスシャーシ101がロアシャーシ31に固定される。
【0057】
(動作13)
図15において、サスロック板45が後退すると、サスロック板45のガイドピン59が、クランプ板108のガイド片110を支持して持ち上げ、クランプ板108をディスクDから離間させる。
【0058】
(動作14)
図14、図13において、サスロック板45が後退し、その先端部の斜面部45hの位置に、フィード板84のガイドピン88が位置すると、ばね93、94(図11参照)の付勢力により、フィード板84が軸90を中心に反時計回り方向に回動して、フィードローラ80、81を押し上げる。同時に、左サスロック板35の斜面部35cに、フィード板84のガイドピン87が位置して、フィード板84が軸89を中心に時計回り方向に回動して、フィードローラ80、81を押し上げる。
【0059】
(動作15)
図12において、サスロック板45が後退して、ロアシャーシ31の折り曲げ部31gに、ラックロックレバー56の後端部56cが当たり、ラックロックレバー56が反時計回り方向に回動して、ラックロックレバー56の先端折り曲げ部56aが、ラック板54のロック突起54bの後端側から抜け出て、ラック板54がサスロック板45から外れる。この係合が外れると、サスロック板45の後退は止まるが、ラックギヤ53はピニオン65に噛み合っているので、さらに後退してラックギヤ53のない部分で噛み合いが外れる。この噛み合いが外れると、ラック板54は、ラックばね55の付勢力によりさらに後退し、ピニオン65から十分離れて位置に位置する。
【0060】
(動作16)
この状態で、第2検出板11の突片11bは、サスロック板45の後端部の折り曲げ部45jの押さえから解放され、ばね19の付勢力により反時計回り方向に回動し、ガイドピン16が第1検出板128の先端部128cを押し、第1検出板128は、ガイドピン131がディスクDの外周面に当たったところで停止する。
【0061】
(動作17)
上記の動作14でフィード板84が十分に押し上げられると、ディスクDがフィードローラ80、81によりディスク摺動板20に押し付けられるとともに、ローラギヤ83が駆動ギヤ66に噛み合い、ディスクDを前方向に送り出す。ディスクDが前方に送り出されると、第1検出板128は、第2検出板11のガイドピン16に押されて、所定の位置まで戻される。
【0062】
(動作18)
図11において、ディスクDが前方に送り出され、ディスクDにより遮られていた発光ダイオード25aの光が、その真下のフォトディテクタに受光されると、その信号によりディスク搬送モータ70の回転が停止し、ディスクDはその前方部分が装置外に露出するので、ディスクDを手で掴んで装置から取り出すことができる。以上でイジェクト動作が完了する。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、走行時の振動下でもディスクを挿入口に差し込むだけで、自動的に装置がディスクを再生装置内に搬送して適切な再生位置にディスクを定置させ、ディスクの定置完了後の再生時には、ディスク再生機構部を有するサスペンションシャーシをメインシャーシから外してフローティング状態にするので、車両からの振動加速度が再生系に伝達されるのを防止することができるとともに、サスペンションシャーシをロアシャーシとアッパシャーシに対し固定またはその固定を解除するサスペンションロック手段におけるラックギヤとピニオンとの係合を確実にするための機能を簡単な構成により実現できるという作用を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態におけるアッパシャーシ組立体の平面図
(b)本発明の実施の形態におけるアッパシャーシ組立体の正面図
【図2】(a)本発明の実施の形態におけるロアシャーシ組立体の平面図
(b)本発明の実施の形態におけるロアシャーシ組立体の左側面図
【図3】(a)本発明の実施の形態におけるロアシャーシ組立体の部分平面図
(b)本発明の実施の形態におけるロアシャーシ組立体の右側面図
【図4】(a)本発明の実施の形態における右サスロック板組立体の平面図
(b)本発明の実施の形態における右サスロック板組立体の右側面図
【図5】(a)本発明の実施の形態におけるローディングモータ組立体の平面図
(b)本発明の実施の形態におけるローディングモータ組立体の右側面図
【図6】本発明の実施の形態におけるフィード板組立体の平面図
【図7】(a)本発明の実施の形態におけるサスシャーシ組立体の平面図
(b)本発明の実施の形態におけるサスシャーシ組立体の右側面図
(c)本発明の実施の形態におけるサスシャーシ組立体の部分左側面図
【図8】(a)本発明の実施の形態におけるアッパ/ロアシャーシ組立体の平面図
(b)本発明の実施の形態におけるアッパ/ロアシャーシ組立体の右側面図
【図9】(a)本発明の実施の形態におけるアッパシャーシとロアシャーシの前部結合部の分解斜視図
(b)本発明の実施の形態におけるアッパシャーシとロアシャーシの後部結合部の分解斜視図
【図10】(a)本発明の実施の形態におけるアッパ/サス/ロアシャーシ組立体の平面図
(b)本発明の実施の形態におけるアッパ/サス/ロアシャーシ組立体の右側面図
【図11】(a)実施の形態におけるディスクローディング時のフィード板組立体の動作を説明する装置平面図
(b)同装置右側面図
【図12】(a)実施の形態におけるディスクローディング時の検出板および右サスロック板の動作を説明する装置平面図
(b)同装置右側面図
【図13】(a)実施の形態におけるディスクローディング時の右サスロック板とフィード板の動作を説明する概略右側面図
(b)右サスロック板の移動終了時の状態を示す概略右側面図
【図14】(a)実施の形態におけるディスクローディング時の左サスロック板とフィード板の動作を説明する概略左側面図
(b)左サスロック板の移動終了時の状態を示す概略左側面図
【図15】(a)実施の形態におけるディスクローディング終了時の検出板および右サスロック板の動作を説明する装置平面図
(b)同装置右側面図
【図16】(a)実施の形態におけるディスクローディング終了時のサスロックレバーとサスロック板の動作を説明する装置平面図
(b)同装置右側面図
【符号の説明】
1 アッパシャーシ
2 CD挿入口
3 ロック連結板
4 立ち上がり片
5 突起
6 折り曲げ片
7、8 アーム
9、10 逃げ穴
11 第2検出板
12 軸
13 穴
14 折り曲げ片
15 逃げ穴
16 ガイドピン
17 ガイド穴
18 突起
19 第2検出板ばね
20 ディスク摺動板
21、22 23 突片
24 角穴
25 発光ダイオード
26 プリント基板
27 位置決め穴
28 突起
29 引っ掛け爪
30 発光窓
31 ロアシャーシ
32 開口部
33 ダンパ
34 ダンパばね
35 左サスロック板
36、37 ガイド穴
38、39 T字突起
40、41 折り曲げ突起
42 左サスばね
43 係合ピン
44 係止溝
45 右サスロック板
46、47 ガイド穴
48 T字突起
49 固定軸
50 係合ピン
51 係止溝
52 ラックギヤ
54 ラック板
55 ラック板ばね
56 ラックロックレバー
57 軸
58 ラックロックばね
59、60 ガイドピン
61 サスロックレバー
62 軸
63 サスロックばね
64 ガイド穴
65 ピニオン
66 駆動ギヤ
67 中間ギヤ
68 ウオームホイール
69 ウオームギヤ
70 ディスク搬送モータ
71 回転軸
72 モータブラケット
73 固定軸
74、75 位置決め穴
76 ねじ取付穴
77、78 位置決め突起
79 支持片
80、81 フィードローラ
82 ローラ軸
83 従動ギヤ
84 フィード板
85、86 ローラ軸受
87、88 ガイドピン
89、90 支持軸
91、92 立ち上がり片
91a、92a U字溝
93、94 フィード板ばね
95 プリント基板
96 フォトディテクタ
97 マイクロスイッチ
101 サスシャーシ
102 ディスク位置決めピン
103 ダンパ軸
104、105 係止溝
106、107 軸
108 クランプ板
108d、108e ストッパ片
109 クランパ押圧ばね
110 ガイド片
111 クランプ支持ばね
112 ディスククランプ
113 ターンテーブル
114 スピンドルモータ
115 トラバースモータ
116 モータブラケット
117 モータプーリ
118 固定軸
119 駆動プーリ
120 ベルト
121 駆動ヘリカルギヤ
122 従動ヘリカルギヤ
123 送りねじ
124 軸受
125 スラスト調整ばね
126 軸受
127 光ピックアップユニット
128 第1検出板
129 軸
130 第1検出板ばね
131 ガイドピン
132 ガイド穴
133 ねじ
134 ねじ取付穴
135、136 係止爪
137 突片
138 ねじ穴
139、140 係止爪
Claims (12)
- ロアシャーシおよびその上に組み立てられるアッパシャーシと、ロアシャーシに対しダンパおよびダンパばねを介して支持されたサスペンションシャーシと、前記サスペンションシャーシに取り付けられたディスク再生機構部と、前記ディスク再生機構部に対しディスクを搬入、搬出するディスク搬送機構部と、ロアシャーシの両側面内側に前後方向に摺動可能に設けられて前後方向の係止溝を有する左右一対のサスペンションロック板と前記サスペンションシャーシの両側部に設けられて前記各サスペンションロック板の係止溝と係合可能な係止溝を含みディスクを搬入および搬出する時には前記サスペンションシャーシを前記ロアシャーシとアッパシャーシに対し固定しディスクを再生する時には前記サスペンションシャーシを前記ロアシャーシとアッパシャーシに対する固定を解除するサスペンションロック手段と、前記サスペンションロック板に摺動可能に設けられたラック板と、前記ラック板に設けられたラックギヤと、前記サスペンションロック板に固定されて前記ラック板に設けられたガイド穴をガイドする固定軸に形成されたピニオンと、前記ラック板を後方に向けて押圧付勢するラック板ばねとを有し、前記ラック板が前進して前記ラックギヤがピニオンと噛み合った場合のラック板の後退を阻止するラックロックレバーを備えたことを特徴とするディスク再生装置。
- 前記ラックロックレバーが、軸によりサスペンションロックレバーに回動可能に取り付けられ、前記軸を中心に前記サスペンションロック板と前記ラックロックレバーとの間に掛け渡されたラックロックばねにより回動付勢され、前記ラック板が前進した時にその先端部がラック板の突出部の内側に入り込み前記ラック板が後退した時には前記ロアシャーシに設けられた突起に当たってラック板の突出部から出ることを特徴とする請求項1記載のディスク再生装置。
- 前記アッパシャーシに回動可能に取り付けられて、左右一対のサスペンションロック板を連結する連結リングを備え、一方のサスペンションロック板を前進駆動させることにより、他方のサスペンションロック板を後退運動させることを特徴とする請求項1記載のディスク再生装置。
- 前進駆動させるサスペンションロック板の後部に、前記サスペンションシャーシの係止溝と係合する係止溝を設け、後退運動させるサスペンションロック板の前部に、前記サスペンションシャーシの係止溝と係合する係止溝を設けたことを特徴とする請求項3記載のディスク再生装置。
- 前記ディスク搬送機構部が、前記ロアシャーシの両側面に回動可能に支持されたフィード板と、前記フィード板の両側部に回転可能に支持されたフィードローラと、前記フィードローラの軸に固定されたフィードローラギヤと、前記フィードローラギヤに駆動力を伝達するために前記ロアシャーシに設けられたディスク搬送モータと、前記フィード板を前記フィードローラが上方に押圧されるように回動付勢するばねと、前記フィードローラに対向して前記アッパシャーシに固定された摺動板とを備えた請求項1から請求項4のいずれかに記載のディスク再生装置。
- 前記フィード板の両側部に外側方向に向けて突設した一対のガイドピンと、前記各サスペンションロック板に設けた斜面部とを有し、前記各サスペンションロック板が移動する時に、前記斜面部により前記ガイドピンを押圧して、前記フィード板を回動させることを特徴とする請求項5記載のディスク再生装置。
- 前記フィード板が回動して前記フィードローラが前記摺動板から離れた時には、前記ディスク搬送モータからの駆動力を伝達する駆動ギヤと前記フィードローラギヤとの噛み合いを外すことを特徴とする請求項6記載のディスク再生装置。
- 前記フィード板の両側部に外側に向けて軸を突設し、この軸を前記ロアシャーシの立ち上がり片の上部に設けたU字溝に挿入して回転可能に支持したことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載のディスク再生装置。
- 前記ディスク再生機構部が、ディスクの信号を読み取る光ピックアップを直線駆動する光ピックアップ駆動部と、ディスクを保持するターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動部と、前記サスペンションシャーシの上面の後部両側を支点として回動可能に設けられて、前記ターンテーブルの対向するディスククランプを有するクランプ板と、前記ディスククランプを前記ターンテーブルに押圧するように前記クランプ板を回動付勢するばねとを備えたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のディスク再生装置。
- 前記クランプ板の一側部に外側に向けて突設したガイド片と、前記前進駆動するサスペンションロック板の内側に向けて突設したガイドピンとを有し、前記サスペンションロック板が移動する時に、前記ガイドピンが前記ガイド片上を摺動して、前記クランプ板を回動させることを特徴とする請求項9記載のディスク再生装置。
- 前記クランプ板の上面に復帰ばねを介して回動可能に設けられ、挿入されてきたディスクの周縁により回動する第1検出板と、前記アッパシャーシの下面に前記第1検出板の復帰ばねよりも強いばね力を有する復帰ばねを介して回動可能に設けられ、前記第1検出板の回動に連動して回動する第2検出板とを有し、前記第2検出板の回動により前記サスペンションロック板のラック板を前進させ、そのラックギヤをディスク搬送モータにより駆動される駆動ギヤと一体のピニオンに噛み合せることを特徴とする請求項10記載のディスク再生装置。
- ロアシャーシが両側に側板を有し、アッパシャーシが前面板と後面板を有し、それぞれの側板両側と前面板および後面板の両側に設けた係止爪を噛み合せるとともに、アッパシャーシの側板の折り曲げ部に設けたねじ穴に、ロアシャーシの裏面からねじを取り付けることにより、ロアシャーシにアッパシャーシを固定することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のディスク再生装置。
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