JP4064492B2 - 電気化学電池およびその電圧遅延を減少させる方法 - Google Patents
電気化学電池およびその電圧遅延を減少させる方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は非水電解質アルカリ金属電気化学電池、より詳しくは、高電流パルス放電を要する場合に使用されるべく設計されたリチウム電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体電解質中間相(solid−electrolyte interphase:SEI)として公知のアノード表面フィルムは1次または2次アルカリ金属電気化学電池、特に、リチウム電池の放電性能に極めて重要な役割を果たすことは周知である。
【0003】
優れたSEIは高い放電容量、長い有効寿命、2次電池としての優れた再充電性および高電流パルス使用中の電圧遅延が僅少または皆無であることを含めた電池性能の向上に寄与している。アルカリ金属、特に、リチウムのアノード、およびリチウムが挿入(インターカレート)された炭素(lithium intercalated carbon)のアノードにおいて、表面フィルムの形成は、その低電位および有機電解質に対する高反応性の故に、避けられないので、アノード表面フィルムの化学組成と形態(morphology)の調節に多くの努力が集められてきた。
【0004】
理想的なアノード表面フィルムは電気絶縁性とイオン伝導性とを有していなければならない。ほとんどのアルカリ金属、特にリチウム電気化学システムは第1の要件を満足させるが、第2の要件は達成するのが困難である。その結果、この表面層形成のために高いインピーダンスが電池内に発生し、これがしばしば低放電電圧と低電池容量の原因となる。高電流パルス放電される電池の場合、大きい電圧遅延と電圧降下が発生し、このような条件下での電池の効果を制限することがある。表面フィルムは、また2次アルカリ金属電池の効率および循環性(cyclability)にも影響を与える。
【0005】
上述の問題に対する公知の解決法の一つとして、電解質溶液を二酸化炭素CO2で飽和させる方法がある。サイクル効率(cycling efficiency)は、リチウムアノードを備え、CO2で飽和された電解質で活性化された2次電池系において大きく改善されている(V.R.KochとS.B.Brummer,Electrochimica Acta,1978,23,55−62;Ebner他の米国特許第4,853,304号;D.Aurbach,Y.Gofer,M.Ben−ZionおよびP.Aped,J,Electroanal.Chem.1992,339,451−471)。同じ効果がリチウムがインターカレートされた炭素アノード2次電池でも知られている(D.Aurbach,Y.Ein−Eli,O.Chusid,Y.Carmeli,M.BabaiおよびH.Yamin,J.Electrochem.Soc.1994,141,603−611)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
CO2による成功にもかかわらず、電気化学電池におけるその使用はその濃度の調整が困難なために制限される。最良の結果を達成するために、50psigもの高い圧力を使用する必要があり、このことがCO2の添加の実用性を減じている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
二酸化炭素の代りに本発明は有機炭酸塩添加物質(organic carbonate additives)を電解質溶液中に溶解させてアノード表面フィルムを変えることに向けられている。この炭酸塩添加物質は線状炭酸塩(linear carbonates)または環状炭酸塩(cyclic carbonates)のいずれでもよく、カルボニル基(carbonyl group)の両側の共有結合O−XおよびO−Y(covalent O−X andO−Y bonds)を含む一般構造式X−O−CO−O−Yを有する。O−XおよびO−Y結合の少なくとも一つは比較的低い解離エネルギ(dissociation energy)を有している。この炭酸塩添加物質は、活性電解質溶液中に溶解されると、アノード表面フィルムに作用して望ましくそのイオン伝導度を変化させる。
【0008】
本発明の目的は1次アルカリ金属化学電池、特に、リチウム電気化学電池を一群の炭酸塩添加物質の少なくとも一つを非水電解質溶液中に溶解させることによって改良することである。本発明の他の目的は、この電解質溶液を細動除去器(defibrillator)に組み込まれた電気化学システムに作用関係に配置して、高電流パルス放電条件下で電圧遅延を最小にするかまたは除くことである。本発明は2次アルカリ金属電気化学電池にも適用可能である。
【0009】
前述の目的は少なくとも一つの有機添加物質、好ましくは炭酸塩添加物質をアルカリ金属電気化学電池の電解質溶液中に溶解添加することによって達成される。従来の電池に使用されたCO2とは異なり、本発明は取扱いと電解質溶液の調製を容易にする固体または液体有機添加物質を使用する。この添加物質はアルカリ金属アノード、特にリチウムアノードと反応して保護アノード表面層を形成し、この層が電池の放電性能を改善し、高電流放電条件下における電圧遅延を最小にするかまたは皆無にする。
【0010】
本発明のこれらの目的と他の目的は次の説明と図面を参照することにより、当業者に一層明らかになるであろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の電気化学電池は元素の周期律表のIA族から選ばれた元素のアノードを含み、これにはリチウム、ナトリウム、カリウム等、並びに、これらの合金および金属間化合物、例えばLi−Si、Li−B、Li−Si−B合金および金属間化合物が含まれる。好ましいアノードはリチウムからなり、より好ましいアノードはリチウム合金からなり、好ましいリチウム合金はアルミニウムが合金の約0から約50重量%のリチウム−アルミニウム合金である。合金中のアルミニウム量が多ければ多いほど電池のエネルギ密度が低くなる。
【0012】
アノードの形状は種々変えることができるが、アノードは好ましくはアノード金属の薄いシートまたは箔を、好ましくはニッケルからなる金属アノード集電体上にプレスまたは展延して、アノード構成要素を形成する。本発明の一実施例において、アノード構成要素はアノード集電体と同じ材料、すなわち、好ましくはニッケルからなり、例えば溶接によってアノードと一体に形成された長尺タブまたはリード線を有し、このタブまたはリード線はケースを負電位とする構成においては導電性金属の電池ケースへ溶接によって接続されている。あるいはまた、アノードは他の形状、例えばボビン、シリンダまたはペレット状にして、電池を表面積の小さいデザインとすることができる。
【0013】
カソードにおける電気化学反応は、アノードからカソードへ移動するイオンの原子または分子形態への変換を含む。固体カソード物質は金属元素、金属酸化物、混合金属酸化物(mixed metal oxide)、金属硫化物、炭素質化合物(carbonaceous compounds)、およびこれらの組合せからなる。適当なカソード物質としては酸化バナジウム銀(silvervanadium oxide)、酸化バナジウム銀銅(copper silver vanadium oxide)、二酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化バナジウム銅(copper vanadium oxide)、二硫化チタン、酸化銅、硫化銅、硫化鉄、二硫化鉄およびフッ化炭素(fluorinated carbon)などがある。固体カソードは優れた熱安定性を示し、また一般的に非固体カソードよりも安全であり、反応性が低い。
【0014】
好ましくは、カソード活物質は種々の金属硫化物、金属酸化物または金属酸化物/元素金属の組合せの化学的付加、反応もしくは他の緊密接触または熱スプレーコーテイング法(thermal spray coating process)によって生成された混合金属酸化物からなる。生成された物質は、元素の周期律表のIB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIBおよびVIII族の金属および酸化物を含み、これは貴金属および/またはその酸化物を含む。カソード活物質は例えば、以下に限定されないが、一般式AgxV2Oyを有する種々の相(phase)の酸化バナジウム銀(silver vanadiumoxide:SVO)、すなわち、この一般式においてx=0.35、y=5.18のβ−相酸化バナジウム銀、およびx=0.74、y=5.37のγ−相酸化バナジウム銀、およびx=1.0、y=5.5のε−相酸化バナジウム銀、並びにこれらの相の結合および混合物からなる。
【0015】
本発明の電池は、アノードおよびカソード活性電極間を物理的に分離するセパレータを含む。このセパレータは電気絶縁物質であって、電極間の内部短絡を阻止する。セパレータ物質はアノードおよびカソード活物質と化学的に反応せず、また、電解質とも化学的に反応せず、かつ、それに不溶である。さらに、セパレータ物質は電池の電気化学反応中に電解質溶液の流通を許容するのに十分な多孔性を有している。セパレータ物質の例としては、不織ガラス(non−woven glass)、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリエチレン(polyethylene)、ガラスファイバー物質(glass fiber material)、セラミック(ceramics)、ZITEX(ケムプラスト・インコーポレイテッド)の商標で市場で入手できるポリテトラフルオロエチレン膜(polytetrafluoroethylene membrane)、CELGARD(セラニーズ・プラスチック・カンパニ・インコーポレイテッド)の商標で市場で入手できるポリプロピレン膜およびDEXIGLAS(C.H.Dexter.Div.,Dexter Corp.)の商標で市場で入手できる膜がある。
【0016】
セパレータの典型的な形態は、アノードおよびカソード電極間に両者間の物理的接触を阻止するように配置されたシートである。この場合、アノードはへび状に折りたたまれアノードひだの間に複数のカソード板が挟持されてケース内に収容されるか、あるいは、電極組合わせ体が巻回その他の方法で円筒形の「ゼリーロール」状に形成される。
【0017】
本発明の電気化学電池は、さらにアノードおよびカソード電極に作用関係に置かれた非水イオン伝導性電解質を含んでいる。この電解質は電池の電気化学反応中、アノード電極とカソード電極間のイオン移動の媒体として作用する。本発明に適した非水溶媒はイオン移動に必要な物理的特性(低粘性、低表面張力、および湿潤性)を有するものが選ばれる。適当な電解質としては、非水溶媒中に溶解させた無機塩、より好ましくは、有機エステル、エーテル、炭酸ジアルキル(dialkyl carbonates)およびこれらの混合物を含む低粘度溶媒(low viscosity solvents)と、環状炭酸塩(cyclic carbonates)、環状エステル(cyclic esters)、環状アミド(cyclic amides)およびこれらの混合物を含む高誘電率溶媒(high permittivity solvents)とからなる非プロトン性(aprotic)有機溶媒混合物中に溶解させたアルカリ金属塩がある。
【0018】
低粘度溶媒としてはテトラヒドロフラン(tetrahydrofuran:THF)、酢酸メチル(methyl acetate:MA)、ジグリム(diglyme)、トリグリム(triglyme)、テトラグリム(tetraglyme)、炭酸ジメチル(dimethyl carbonate:DMC)、1,2−ジメトキシエタン(1,2−dimethoxyethane:DME)、炭酸ジエチル(diethyl carbonate)等がある。高誘電率溶媒としては、炭酸プロピレン(propylene carbonate:PC)、炭酸エチレン(ethylene carbonate:EC)、アセトニトリル(acetonitrile)、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)、ジメチルホルムアミド(dimethyl form amide)、ジメチルアセトアミド(dimethyl acetamide)、γ−ブチロラクトン(γ−butyrolactone:GBL)、N−メチル−ピロリジノン(N−methyl−pyrrolidinone:NMP)等がある。適当な非水溶媒はアノードおよびカソード電極物質に対し実質上不活性であり、好ましい溶媒は炭酸プロピレン(PC)とジメトキシエタン(DME)の50/50(体積比)混合物からなる。
【0019】
好ましい電解質は、一般式MM’F6またはMM’F4を有する無機塩からなり、ここにMはアノードのアルカリ金属に類似のアルカリ金属であり、M’はリン(phosphorous)、ヒ素(arsenic)、アンチモン(antimony)およびホウ素(boron)からなる群から選択された元素である。M’F6を生成する塩の例としてはヘキサフルオロリン酸塩(hexafluorophosphate:PF6)、ヘキサフルオロヒ酸塩(hexafluoroarsenate:AsF6)およびヘキサフルオロアンチモン酸塩(hexafluoroantimonate:SbF6)がある。一方、テトラフルオロホウ酸塩(tetrafluoroborate:BF4)がM’F4を生成する塩の例である。従って、リチウムからなるアノードの場合、本発明の電解質のアルカリ金属塩は適当な溶媒混合物中に溶解されたヘキサフルオロリン酸リチウム(lithium hexafluorophoshate)、ヘキサフルオロヒ酸リチウム(lithium hexafluoroarsenate)、ヘキサフルオロアンチモン酸リチウム(lithium hexafluoroantimonate)またはテトラフルオロホウ酸リチウム(lithium tetrafluoroborate)からなる。この他、対応するナトリウム塩またはカリウム塩も使用できる。本発明に有効な他の無機塩としては、LiClO4、LiAlCl4、LiGaCl4、LiC(SO2CF3)3、LiN(SO2CF3)2およびLiCF3SO3、並びにこれらの混合物がある。
【0020】
本発明では、一定の有機炭酸塩添加物質を電解質溶液に添加するこにより、電池が電流パルス放電条件に置かれたときに、電圧遅延を最小にしまたは除去する有効な効果を生じる。本発明による有機炭酸塩添加物質はカルボニル基の両側に共有結合O−XおよびO−Yを含む一般構造X−O−CO−O−Yを有する線状または環状炭酸塩であり、この式で、XおよびYは同一であるかまたは異なり、XはNR1R2とCR3R4R5から選ばれ、YはNR’1R’2とCR’3R’4R’5から選ばれ、ここでR1、R2、R3、R4、R5、R’1、R’2、R’3、R’4およびR’5は同一であるかまたは異なり、XがCR3R4R5でありYがCR’3R’4R’5である場合は、少なくともR2は不飽和置換基(unsaturated substituent)であり、O−XおよびO−Y結合の少なくとも一つは約80kcal/moleより小さい解離エネルギを有している。
【0021】
本発明に有用な有機炭酸塩添加物質の例には次のものが含まれる。
【0022】
X=Y=NR1R2
【0023】
ジ(スクシンイミジル)カーボネート(di(succinimidyl)carbonate)
【0024】
【化1】
【0025】
ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート(di(1−benzotriazolyl)carbonate)
【0026】
【化2】
【0027】
X≠Yで、X=N1R1R2およびY=CR3R4R5
【0028】
N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(benzyloxycarbonyloxy)succinimide)
【0029】
【化3】
【0030】
スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(succinimidy1−2,2,2−trichloroethyl carbonate)
【0031】
【化4】
【0032】
2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(2−(4−methoxybenzyloxycarbonyloxyimino)−2−phenylacetonitrile)
【0033】
【化5】
【0034】
1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン(1,5−bis(succinimidooxycarbonyloxy)pentane)
【0035】
【化6】
【0036】
N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(9−fluorenylmethoxycarbonyloxy)succinimide)
【0037】
【化7】
【0038】
N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド(N−benzyloxycarbonyloxy−5−norbornene−2,3−dicarboximide)
【0039】
【化8】
【0040】
X=Y=CR3R4R5で、R3=不飽和基
【0041】
ジベンジルカーボネート(dibenzyl carbonate)
【0042】
【化9】
【0043】
ジアリルカーボネート(diallyl carbonate)
【0044】
【化10】
【0045】
X≠Yで、X=CR3R4R5、R3=不飽和基、およびY=CR’3R’4R’5
【0046】
アリルエチルカーボネート(allyl ethyl carbonate)
【0047】
【化11】
【0048】
4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(4−phenyl−1,3−dioxolan−2−one)
【0049】
【化12】
【0050】
本発明によれば、適当な有機炭酸塩添加物質は、さらにX≠Yで、X=NR1R1およびY=NR’1R’2であるものを含む。
【0051】
上述の化合物は本発明に有用であるものの例を示すに過ぎず、これに限定されるものではない。当業者は上述した一般式の範囲にあり、電圧遅延を小さくする電解質の炭酸塩添加物質として有用な化合物を容易に認識できるであろう。
【0052】
上に例示したような化合物はアルカリ金属電池の高電流パルス放電性能を改善することが知られている。ジ(N−スクシンイミジル)カーボネート(di−(N−succinimidyl)carbonate(DSC)、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート(benzyl−N−succinimidyl carbonate(BSC))およびジベンジルカーボネート(dibenzyl carbonate(DBS))並びにこれらの混合物が電解質に添加物として使用されたときに、最大の効果が見られる。
【0053】
一般式X−O−CO−O−Yを有する本化合物においてカルボニル基の両側に約80kcal/moleより小さい解離エネルギを有する共有結合O−XおよびO−Yの少なくとも一つが存在することが、アルカリ金属電池、特にリチウム電池の性能の改善に重要である。上に掲げた添加物質は、そのO−XおよびO−Y結合の低い解離エネルギのために、電解質溶液の溶媒または溶質と効果的に競合してリチウムアノードと反応する。多量の炭酸リチウムがアノード表面に沈着してイオン伝導性保護フィルムを形成するものと思われる。その結果、アノード表面保護層の化学的組成およびおそらくその形態が変化して電池の放電特性に対する付随的効果を及ぼすものと思われる。
【0054】
本発明において、アノードはリチウム金属であり、カソードは混合遷移金属酸化物(transition mixed metal oxide)AgV2O5.5(SVO)であるのが好ましい。好ましい電解質は、既述の低粘度溶媒の少なくとも一つと既述の高誘電率溶媒の少なくとも一つとからなる非プロトン性溶媒混合物に溶解された1.0Mから1.2MのLiAsF6である。好ましい非プロトン性溶媒混合物は、炭酸プロピレンとジメトキシエタンの50/50(体積比)混合物からなる。上述の有機添加物質の濃度は約0.001Mから約0.2Mの範囲であるのが好ましい。これらの添加物質の積極的な効果は室温および約37℃までの温度で達成される。
【0055】
ここに記述した電池は巻回素子電池(wound element cell)の形態が好ましい。すなわち、製作されたカソード、アノードおよびセパレータを一緒に巻回して「ゼリーロール」または「巻回素子電池積層体(woundelement cell stack)」を形成し、アノードをロールの外側に配置してケースを負極とする構成の電池ケースに電気的に接触させる。適当な上部および底部絶縁体を用いて、巻回電池スタックを適当な寸法の金属ケースに挿入する。この金属ケースはステンレススチール、軟鋼、ニッケルメッキ軟鋼、チタンまたはアルミニウムのような物質からなるが、電池の構成要素と共に使用するのに適合する限り、これら物質に限定されない。
【0056】
電池ヘッダーは、ガラス−金属シール/端子ピンフィードスルー(glass−to−metal seal/terminal pin feedthrough)を収容する第1の穴と、電解質溶液を充填するための穴とを備えた円板状金属体からなる。使用されるガラスは、例えばCABAL12、TA23またはFUSITE425もしくはFUSITE435のような約50重量%までのシリコンを含有する耐腐食性タイプのものである。正端子ピンフィードスルーはチタンであるのが好ましいが、モリブデン、アルミニウム、ニッケル合金またはステンレススチールも使用可能である。電池ヘッダーは電気化学電池の他の構成要素に対して適合性と耐腐食性のある素子からなる。カソードリード線は、ガラス−金属シール内の正端子ピンに溶接され、ヘッダーは電極スタックを収容しているケースに溶接される。その後、この電池は上述した有機炭酸塩添加物質の少なくとも一種を含む電解質溶液を充填され、これに限定されないが、充填穴を覆うステンレススチール円板または球で密接溶接することによって流体密にシールされる。この集合体は、本発明の電池の好ましい構成であるケースが負の電池である。当業者に周知のように、本発明の電気化学システムはケースが正の形態としても構成できる。
【0057】
以下の例は本発明による電気化学電池の態様および方法を記述し、本発明を実施する最良の方法を述べたものであるが、これに限定されるものではない。
【0058】
例I
リチウムアノード物質と酸化バナジウム銀カソード物質をニッケルリード線に接続されたチタン集電スクリーン上にそれぞれプレスした。単一アノードと単一カソードと、これらの間に挟持させた2層のポリプロピレンセパレータとで平坦電池スタック集合体を製作した。このように構成された電極集合体をゴム隔膜でシールされたガラス容器内に配置し、非水電解質で活性化した。これらの電気化学電池を10の電池グループに分けた。
【0059】
非水電解質は表1に掲げた溶媒混合物のそれぞれにLiAsF6塩を溶解させて調製した。
【0060】
【0061】
電解質溶液を室温まで冷却した後、これに表2に掲げた各有機炭酸塩添加物質を添加し、溶液をさらに所望の濃度に希釈した。
【0062】
【0063】
本発明の有機添加物質に起因する電池性能の向上を示すために、10の電池グループの各々から標準試験電池を表1に掲げたものと類似の電解質で活性化した。ただし本有機添加物質は加えなかった。
【0064】
全ての電池、すなわち、各電解質溶液中に溶解した本発明の有機添加物質を有する電池と、標準試験電池とを1kΩの負荷で1時間放電させ、次いで2kΩの負荷で放電させた。これらの電池は、各パルス間に15秒の休止を入れた4個の17.7mA/cm210秒パルスからなるパルス列を2日毎に1回放電させた。四つのパルス列を各電池に放電させた。一般に、上述の標準試験電池全てに第3および第4パルス列の第1パルス中に電圧遅延が観測できた。電圧遅延とはパルス1の終端電位からパルス1の最小電位を引いたものとして規定される。すなわち、図1に示すようにパルス放電曲線10において、パルス1の終端電位は12で示され、パルス1の最小電位は14で示される。正の値が電圧遅延の存在を示している。この値が大きくなればなるほど、電圧遅延が大きくなる。この電圧遅延に対する有機添加物質の有利な効果は、本発明の有機添加物質を電解質溶液中に溶解させた試験電池と標準電池の結果をパルス列3、4で比較することによって得られる。パルス列4による結果を表3に示す。
【0065】
【0066】
表3の結果は種々の電池グループの電解質溶液に溶解された本発明の有機炭酸塩添加物質の電池パルス放電特性に対する有益な効果を明白に示している。電池グループ1、3および7で電圧遅延は存在しない。他の全ての電池グループにおいても、電圧遅延は炭酸塩添加物質の添加によって低下している。より重要なことは、上例での電圧遅延の最小化の改善は電池放電性能に対して他の有害な影響なしに達成されたことである。電圧遅延の注目される改善に加えて炭酸塩添加物質(DSC、BSC)は電池電位の低下を阻止するのにも有効であることが発見された。これらの添加物質を含む電解質で活性化されたアルカリ金属電池は、添加物質のない電池と同等またはより高いプレパルス放電電位(prepulsedischarge potential)を常に有している。これは、相対的により反応性の高い溶媒、例えばGBL、NMPおよびMAが使用されるときに特にそうである。従って、より高い電池性能が期待される。電池グループ5、8および対照電池のプレパルス電位のデータを表4に掲げる。
【0067】
【0068】
例II
リチウムアノード物質をニッケル集電体スクリーン上にプレスし、酸化バナジウム銀のカソード物質をチタンの集電体スクリーン上にプレスした。アノードとカソードの間に挟持された微孔性ポリプロピレン膜セパレータの2層からなる平板状積層集合体を調製した。この電極集合体をケースを負極とするステンレススチールケース内に密封し、炭酸プロピレンと1、2−ジメトキシエタンの50/50(体積比)混合物中に溶解した1.0M LiAsF6からなる電解質で活性化させた。本例の電池のいくつかは電解質溶液中に0.01MのDSCを溶解させ、標準電池は有機添加物質を溶解させないで製作した。これらの電池を200Ωの負荷の下で37℃で70時間部分的に放電させた。電池を開路状態で37℃で8週間貯蔵した後、各パルス間に15秒の休止をいれた4個の18.4mA/cm210秒パルスからなるパルス列を37℃で放電させた。電圧遅延の結果を表5に掲げるが、これを第2図では有機炭酸塩添加物質、すなわち、ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート(di−(N−succinimidyl)carbonate)(DSC)を溶解含有する電解質溶液で活性化させた電池についてグラフに示し、また、第3図では有機炭酸塩添加物質を含まない電解質溶液で活性化させた同様の電池についてグラフで示す。すなわち、第2図において、曲線20はDSC電解質添加物質を含む本発明による電池のパルス放電によるもので、パルス1終端電位を22で示し、また、パルス1最小電位を24で示す。第3図に示すパルス放電曲線30においては、パルス1終端電位を32で示し、また、パルス1最小電位を34で示す。
【0069】
【0070】
DSC添加物質を含むこれらの電池に関し、電池性能の改善は高電流パルス放電中の電圧遅延の減少から明白である。
【0071】
例III
密封された細動除去器用Li/SVO電池を例IIに記述した電池と同様に構成し、炭酸プロピレンと1、2−ジメトキシエタンの50/50(体積比)混合物に溶解した1.0M LiAsF6からなる電解質で活性化させた。これらの電池の数個は電解質溶液中に0.01M BSCを溶解させ、また他の数個の電池は電解質溶液中に0.03M DBCを溶解させた。これら二つの電池グループに対して電解質中に有機添加物質を含まない標準電池を作った。これらの電池をさらに二つのサブ(下位)グループに分けた。一つのサブグループは200Ωで約56時間一部放電させて、800mAhの容量を消費させた。第2のサブグループの電池は200Ωで約87時間放電させ、1200mAhの容量を消費させた。これらの電池を37℃で8週間開路状態で貯蔵した後、各パルス間に15秒の休止を入れた4個の18.4mA/cm210秒パルスからなるパルス列を37℃で放電させた。電圧遅延の結果を表6に掲げ、第4図〜第9図にグラフで示す。
【0072】
パルス放電曲線40(第4図)は、炭酸ポリプロピレンと1、2−ジメトキシエタンの50/50(体積比)混合物に溶解させた1.0M LiAsF6の電解質で添加物質を加えずに活性化させたLi/SVO電池によるもので、パルス1終端電位を42で示し、また、パルス1最小電位を44で示す。第5図のパルス放電曲線50は第4図で用いた電池と同様の電池を、PC/DMEの50/50(体積比)混合物中に溶解させた1.0M LiAsF6の電解質に0.01M BSC添加物質を添加したもので活性化させ、800mAhの容量を消費させた後に得られたものであり、パルス1終端電位を52で示し、また、パルス1最小電位を54で示す。第6図のパルス放電曲線60は第5図で使用した電池と同様の電気化学系から構成されたものであるが、電解質が0.03M DBC添加物質を溶解含有しており、800mAhの容量の消費後のもので、パルス1終端電位を62で示し、また、パルス1最小電位を64で示す。
【0073】
第7図のパルス放電曲線は、PC/DMEの50/50(体積比)混合物に溶解させた1.0M LiAsF6の電解質に添加物質を加えないもので活性化させたLi/SVO電池から1200mAhの容量を消費させた後に得られたのもので、パルス1終端電位を72で示し、また、パルス1最小電位を74で示す。第8図のパルス放電曲線80は、第7図で使用されたものと同様の電気化学系から得られたものであるが、電解質が0.01M BSC添加物質を溶解含有し、1200mAhの容量が消費された後のものであり、パルス1終端電位を82で示し、また、パルス1最小電位を84で示す。さらに、第9図のパルス放電曲線90は、第7図、第8図で使用されたものと同様の電気化学系から得られたものであるが、電解質が0.03M DBC添加物質を溶解含有し、1200mAhの容量が消費された後のものであり、パルス1終端電位を92で示し、また、パルス1最小電位を94で示す。
【0074】
【0075】
BSCおよびDBC添加物質を含む電解質で活性化されたこれらの電池において、電池性能の改善は高電流パルス放電中電圧遅延がなくなることによって明白に示される。
【0076】
例IV
本発明による有機炭酸塩添加物質は、カソードとして一フッ化炭素(carbon monofluoride)を用いた低率(low rate)リチウム電池に対しても有益であることが判明した。
【0077】
密封シールされたLi/CFx電池を例IIで示したものと同様に構成し(ただし多微孔性膜ポリプロピレンセパレータの代りに不織ポリプロピレンセパレータを使用した)、GBL中に溶解させた1.0M LiBF4電解質で活性化させた。これらの電池のあるものは電解質溶液に0.01M DSCを溶解させ、一方電解質溶液に有機添加物質を加えない標準電池を作った。これらの電池をさらに三つのサブグループに分割した。これらの三つのサブグループをそれぞれ2.0kΩ、5.1kΩおよび10.0kΩの定負荷の下で放電させた。結果を表7、8、9に要約する。
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
電解質中にDSC添加物質を含む電池性能の改善は試験を通してより高い放電電位として明らかに示されている。より高い電池容量(mAh)とより高い放電可能なエネルギ(mWh)が、電解質中に添加された有機炭酸塩DSC添加物質によって期待される。
【0082】
本発明による有機炭酸塩が還元されて生成される生成物がアノード面に沈着するものと考えられる。この表面フィルムは添加物質の存在しない場合に形成されるフィルムに比べてイオン伝導性が高く、それが電池性能の増加向上に寄与している。炭酸リチウムはリチウム面上に優れたイオン伝導性フィルムを形成することが知られているので、本発明の炭酸塩添加物質中のO−Xおよび/またはO−Y結合の還元開裂(reductive cleavage)が最終生成物として炭酸リチウムを生成する。
【0083】
以上本発明を詳細に説明したが、ここに記述した本発明の概念に対する種々の変形は、添付の請求の範囲に規定された本発明の精神および範囲を逸脱しないで当業者に明らかであろう。
【0084】
以下本発明の諸態様を要約する。
(1)アルカリ金属アノードと、カソードと、アノードとカソードに作用的に関連させられた電解質溶液とからなる電気化学電池において、電解質溶液に有機添加物質を溶解させ、前記添加物質が線状または環状であり、カルボニル基の両側において共有結合O−XおよびO−Yを含む一般式X−O−CO−O−Yを有し、O−XおよびO−Y結合の少なくとも一つが約80kcal/moleより小さい解離エネルギを有し、XおよびYが同一であるかまたは異なり、XがNR1R2とCR3R4R5から選ばれ、YがNR’1R’2とCR’3R’4R’5から選ばれ、R1、R2、R3、R4、R5、R’1R’2、R’3、R’4およびR’5が同一であるかまたは異なり、XがCR3R4R5でありYがCR’3R’4R’5であれば、少なくともR3が不飽和置換基であることを特徴とする電気化学電池。
(2)添加物質が、a)X=Y=NR1R2; b)X≠Yで、X=NR1R2およびY=CR3R4R5;c)X≠Yで、X=NR1R2およびY=NR’1R’2; d)X=Y=CR3R4R5でR3が不飽和基; e)X≠Yで、X=CR3R4R5、R3が不飽和基、およびY=CR’3R’4R’5;並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(1)項の電気化学電池。
(3)添加物質が、ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート(di−(N−succinimidyl)carbonate)、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート(benzyl−N−succinimidyl carbonate)、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート(di(1−benzotriazolyl)carbonate)、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(benzyloxycarbonyloxy)succinimide)、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド(N−benzyloxycarbonyloxy−5−norbornene−2,3−dicarboximide)、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(9−fluorenylmethoxycarbonyloxy)succinimide)、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(2−(4−methoxybenzyloxycarbonyloxyimino)−2−phenylacetonitrile)、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン(1,5−bis(succinimidooxycarbonyloxy)pentane)、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(succinimidyl−2,2,2−trichloroethyl carbonate)、ジアリルカーボネート(diallyl carbonate)、アリルエチルカーボネート(allyl ethyl carbonate)、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(4−phenyl−1,3−dioxolan−2−one)およびジベンジルカーボネート(dibenzyl carbonate)、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(1)項の電気化学電池。
(4)アノードがアルカリ金属で、電解質溶液が非水電解質溶液で、その中にアノードをなすアルカリ金属に類似のアルカリ金属塩が溶解されている(1)項の電気化学電池。
(5)a)電気化学的に酸化可能で、放電時に電池内で金属イオンを生成して、電池に接続された外部電気回路に電子流を発生させるアルカリ金属からなるアノードと;
b)カソード活物質からなり、アルカリ金属アノードの酸化によって生成された金属イオンのカソード活物質へのインターカレーション(intercalation)によって電子流を発生させるカソードと;
c)アノードとカソードに作用関係に配備され、アノードをなすアルカリ金属に類似のアルカリ金属塩が溶解された非水電解質溶液とからなり、
この非水電解質溶液に有機添加物質が溶解され、この有機添加物質が線状または環状で、カルボニル基の両側に共有結合O−XおよびO−Yを含む一般式X−O−CO−O−Yを有し、O−XおよびO−Y結合の少なくとも一つが約80kcal/mole以下の解離エネルギを有し、XおよびYが同一であるかまたは異なり、XがNR1R2とCR3R4R5から選ばれ、YがNR’1R’2とCR’3R’4R’5から選ばれ、R1、R2、R3、R4、R5、R’1、R’2、R’3、R’4、R’5が同一であるかまたは異なり、XがCR3R4R5でありYがCR’3R’4R’5であれば、少なくともR3が不飽和置換基である電気化学電池。
(6)添加物質が、a)X=Y=NR1R2; b)X≠Yで、X=NR1R2およびY=CR3R4R5; c)X≠Yで、X=NR1R2およびY=NR’1R’2; d)X=Y=CR3R4R5で、R3が不飽和基;e)X≠Yで、X=CR3R4R5、R3が不飽和基、およびY=CR’3R’4R’5;並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(5)項の電気化学電池。
(7)添加物質が、ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート(di−(N−succinimidyl)carbonate)、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート(benzyl−N−succinimidyl carbonate)、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート(di(1−benzotriazolyl)carbonate)、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(benzyloxycarbonyloxy)succinimide)、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド(N−benzyloxycarbonyloxy−5−norbornene−2,3−dicarboximide)、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(9−fluorenylmethoxycarbonyloxy)succinimide)、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(2−(4−methoxybenzyloxycarbonyloxyimino)−2−phenylacetonitrile)、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン(1,5−bis(succinimidooxycarbonyloxy)pentane)、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(succinimidyl−2,2,2−trichloroethyl carbonate)、ジアリルカーボネート(diallyl carbonate)、アリルエチルカーボネート(allyl ethyl carbonate)、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(4−phenyl−1,3−dioxolan−2−one)およびジベンジルカーボネート(dibenzyl carbonate)、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(5)項の電気化学電池。
(8)非水電解質溶液が、エステル、エーテルおよび炭酸ジアルキル並びにこれらの混合物からなる群から選ばれた低粘度溶媒(low viscosity solvent)からなる(5)項の電気化学電池。
(9)低粘度溶媒が1,2−ジメトキシエタン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、ジグリム、トリグリムおよびテトラグリム並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(8)項の電気化学電池。
(10)非水溶媒が、環状炭酸塩、環状エステル、および環状アミド並びにこれらの混合物からなる群から選ばれた高誘電率溶媒(high permittivity solvent)からなる(5)項の電気化学電池。
(11)高誘電率溶媒が、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミド、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(10)項の電気化学電池。
(12)カソードが、酸化バナジウム銀、酸化バナジウム銀銅、二酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、フッ化炭素、酸化銅、硫化銅、硫化鉄、二硫化鉄、二硫化チタンおよび酸化バナジウム銅、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれたカソード活物質からなる(11)項の電気化学電池。
(13)電解質溶液を構成するアルカリ金属塩が、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiClO4、LiAlCl4、LiGaCl4、LiC(SO2CF3)3、LiN(SO2CF3)2およびLiCF3SO3、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(5)項の電気化学電池。
(14)a)電気化学的に酸化可能で、放電時に電池内に金属イオンを生成し、電池に接続された外部回路に電子流を生ぜしめるアルカリ金属からなるアノードと;
b)カソード活物質からなり、アルカリ金属アノードの酸化によって生成された金属イオンのカソード活物質へのインターカレーション(intercalation)によって電子流を発生させるカソードと;
c)アノードとカソードに作用関係に配置され、アノードを構成するアルカリ金属に類似のアルカリ金属のヘキサフルオロヒ酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩およびヘキサフルオロアンチモン酸塩並びにこれらの混合物からなる群から選ばれた少なくとも一つのイオン形成アルカリ金属塩からなる電解質溶液と;
d)電解質溶液中に溶解された有機添加物質であって、線状または環状であり、カルボニル基の両側に共有結合O−XおよびO−Yを含む一般構造X−O−CO−O−Yを有し、O−XおよびO−Y結合の少なくとも一つが約80kcal/mole以下の解離エネルギを有し、XおよびYが同一であるかまたは異なり、XがNR1R2とCR3R4R5から選ばれ、YがNR’1R’2とCR’3R’4R’5から選ばれ、R1、R2、R3、R4、R5、R’1、R’2、R’3、R’4およびR’5が同一であるかまたは異なり、XがCR3R4R5でありYがCR’3R’4R’5であれば、少なくともR3が不飽和置換基である有機添加物質と;
からなる電気化学電池。
(15)添加物質が、a)X=Y=NR1R2; b)X≠Yで、X=NR1R2およびY=CR3R4R5; c)X≠Yで、X=NR1R2およびY=NR’1R’2; d)X=Y=CR3R4R5で、R3が不飽和基;e)X≠Yで、X=CR3R4R5、R3が不飽和基、およびY=CR’3R’4R’5、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(14)項の電気化学電池。
(16)添加物質が、ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート(di−(N−succinimidyl)carbonate)、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート(benzyl−N−succinimidyl carbonate)、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート(di(1−benzotriazolyl)carbonate)、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(benzyloxycarbonyloxy)succinimide)、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド(N−benzyloxycarbonyloxy−5−norbornene−2,3−dicarboximide)、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(9−fluorenylmethoxycarbonyloxy)succinimide)、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(2−(4−methoxybenzyloxycarbonyloxyimino)−2−phenylacetonitrile)、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン(1,5−bis(succinimidooxycarbonyloxy)pentane)、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(succinimidyl−2,2,2−trichloroethyl carbonate)、ジアリルカーボネート(diallyl carbonate)、アリルエチルカーボネート(allyl ethyl carbonate)、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(4−phenyl−1,3−dioxolan−2−one)およびジベンジルカーボネート(dibenzyl carbonate)、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(14)項に記載の電気化学電池。
(17)a)アルカリ金属からなるアノードを用意し;
b)電子伝導性物質の固体カソードを用意し;
c)アノードとカソードに作用関係に配置され、アノードをなすアルカリ金属に類似のアルカリ金属の塩が溶解された非水電解質溶液で電気化学電池を活性化し;
d)線状または環状であり、カルボニル基の両側に共有結合O−XおよびO−Yを含む一般構造X−O−CO−O−Yを有する有機添加物質であって、O−XおよびO−Y結合の少なくとも一つが約80kcal/mole以下の解離エネルギを有し、XおよびYが同一であるかまたは異なり、XがNR1R2とCR3R4R5から選ばれ、YがNR’1R’2とCR’3R’4R’5から選ばれ、R1、R2、R3、R4、R5、R’1、R’2、R’3、R’4およびR’5が同一であるかまたは異なり、XがCR3R4R5でありYがCR’3R’4R’5であれば、少なくともR3が不飽和置換基である有機添加物質を電解質溶液中に溶解させる;
ことからなることを特徴とする非水電解質で活性化された電気化学電池の電圧遅延を減少させる方法。
(18)添加物質が、a)X=Y=NR1R2; b)X≠Yで、X=NR1R2およびY=CR3R4R5; c)X≠Yで、X=NR1R2およびY=NR’1R’2; d)X=Y=CR3R4R5で、R3が不飽和基;e)X≠Yで、X=CR3R4R5、R3が不飽和基、およびY=CR’3R’4R’5;並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる(17)項の方法。
(19)添加物質を、ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート(di−(N−succinimidyl)carbonate)、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート(benzyl−N−succinimidyl carbonate)、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート(di(1−benzotriazolyl)carbonate)、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(benzyloxycarbonyloxy)succinimide)、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド(N−benzyloxycarbonyloxy−5−norbornene−2,3−dicarboximide)、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(9−fluorenylmethoxycarbonyloxy)succinimide)、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(2−(4−methoxybenzyloxycarbonyloxyimino)−2−phenylacetonitrile)、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン(1,5−bis(succinimidooxycarbonyloxy)pentane)、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(succinimidyl−2,2,2−trichloroethyl carbonate)、ジアリルカーボネート(diallyl carbonate)、アリルエチルカーボネート(allyl ethyl carbonate)、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(4−phenyl−1,3−dioxolan−2−one)およびジベンジルカーボネート(dibenzyl carbonate)並びにこれらの混合物からなる群から選択することを含む(17)項の方法。
(20)エステル、エーテルおよび炭酸ジアルキル並びにこれらの混合物からなる群から選択した低粘度溶媒からなる非水電解質溶液を用意する(17)項の方法。
(21)環状炭酸塩、環状エステルおよび環状アミド並びにこれらの混合物からなる群から選択した高誘電率溶媒からなる非水電解質溶液を用意する(17)項の方法。
(22)a)アルカリ金属からなるアノードを用意し;
b)導電性物質の固体カソードを用意し;
c)アノードとカソードに作用関係に配置され、アノードをなすアルカリ金属に類似するアルカリ金属のヘキサフルオロリン酸塩、ヘキサフルオロヒ酸塩およびヘキサフルオロアンチモン酸塩、並びにこれらの混合物から選ばれた少なくとも一つのイオン形成アルカリ金属塩からなる非水電解質溶液で電気化学電池を活性化させ;
d)線状または環状で、カルボニル基の両側に共有結合O−XおよびO−Yを含む一般構造X−O−CO−O−Yを有し、O−XおよびO−Y結合の少なくとも一つが約80kcal/mole以下の解離エネルギを有し、XおよびYが同一であるかまたは異なり、XがNR1R2とCR3R4R5から選ばれ、YがNR’1R’2とCR’3R’4R’5から選ばれ、R1、R2、R3、R4、R5、R’1、R’2、R’3、R’4およびR’5が同一であるかまたは異なり、XがCR3R4R5でありYがCR’3R’4R’5であれば、少なくともR3が不飽和置換基である有機添加物質を非水電解質溶液に溶解させること;
からなる非水電解質を用いる電気化学電池の電圧遅延を減少させる方法。
(23)添加物質を、a)X=Y=NR1R2; b)X≠Yで、X=NR1R2およびY=CR3R4R5; c)X≠Yで、X=NR1R2およびY=NR’1R’2; d)X=Y=CR3R4R5で、R3が不飽和基;e)X≠Yで、X=CR3R4R5、R3が不飽和基、およびY=CR’3R’4R’5;並びにこれらの混合物からなる群から選択する(22)項の方法。
(24)ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート(di−(N−succinimidyl)carbonate)、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート(benzyl−N−succinimidylcarbonate)、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート(di(1−benzotriadyl)carbonate)、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(benzyloxycarbonyloxy)succinimide)、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド(N−benzyloxycarbonyloxy−5−norbornene−2,3−dicarboximide)、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(9−fluorenylmethoxycarbonyloxy)succinimide)、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(2−(4−methoxybenzyloxycarbonyloxyimino)−2−phenylacetonitrile)、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン(1,5−bis(succinimidooxycarbonyloxy)pentane)、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(succinimidyl−2,2,2−trichloroethyl carbonate)、ジアリルカーボネート(diallyl carbonate)、アリルエチルカーボネート(allyl ethyl carbonate)、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(4−phenyl−1,3−dioxolan−2−one)およびジベンジルカーボネート(dibenzyl carbonate)、並びにこれらの混合物からなる群から添加物質を選択することを含む(22)項の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有機炭酸塩添加物質を含まない非プロトン性有機溶媒中に溶解されたアルカリ金属塩からなる電解質で活性化された対照電気化学電池のパルス放電曲線10を示すグラフである。
【図2】本発明による有機炭酸塩添加物質を含む非プロトン性有機溶媒中に溶解されたアルカリ金属塩からなる電解質で活性化された電気化学電池のパルス放電曲線20を示すグラフである。
【図3】図2のグラフの放電を生じた電池と同様の電池で有機添加物質を含まない電気化学電池のパルス放電曲線30を示すグラフである。
【図4】試験前に800mAhの容量を除いた、添加物質を含まない電気化学電池の放電曲線を示すグラフである。
【図5】試験前に800mAhの容量を除いた、0.01M BSC添加物質を含む電気化学電池の放電曲線を示すグラフである。
【図6】試験前に800mAhの容量を除いた、0.03M DBC添加物質を含む電気化学電池の放電曲線を示すグラフである。
【図7】試験前に1200mAhの容量を除いた、添加物質を含まない電気化学電池の放電曲線を示すグラフである。
【図8】試験前に1200mAhの容量を除いた、0.01M BSC添加物質を含む電気化学電池の放電曲線を示すグラフである。
【図9】試験前に1200mAhの容量を除いた、0.03M DBC添加物質を含む電気化学電池の放電曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
10、20、30、40、50、60、70、80、90・・・・・放電曲線
12、22、32、42、52、62、72、82、92・・・・・パルス1終端電位
14、24、34、44、54、64、74、84、94・・・・・パルス1最小電位
Claims (14)
- アルカリ金属アノードと、カソードと、アノードとカソードに作用的に関連させられた電解質溶液とからなる電気化学電池において、電解質溶液に、ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート(di−(N−succinimidyl)carbonate)、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート(benzyl−N−succinimidyl carbonate)、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート(di(1−benzotriazolyl)carbonate)、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(benzyloxycarbonyloxy)succinimide)、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド(N−benzyloxycarbonyloxy−5−norbornene−2,3−dicarboximide)、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−(9−fluorenylmethoxycarbonyloxy)succinimide)、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(2−(4−methoxybenzyloxycarbonyloxyimino)−2−phenylacetonitrile)、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン(1,5−bis(succinimidooxycarbonyloxy)pentane)、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(succinimidyl−2,2,2−trichloroethyl carbonate)、ジアリルカーボネート(diallyl carbonate)、アリルエチルカーボネート(allyl ethyl carbonate)、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(4−phenyl−1,3−dioxolan−2−one)およびジベンジルカーボネート(dibenzyl carbonate)、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる有機添加物質を溶解させることを特徴とする電気化学電池。
- アノードがアルカリ金属で、電解質溶液が非水電解質溶液で、その中にアノードをなすアルカリ金属に類似のアルカリ金属塩が溶解されている請求項1の電気化学電池。
- a)電気化学的に酸化可能で、放電時に電池内で金属イオンを生成して、電池に接続された外部電気回路に電子流を発生させるアルカリ金属からなるアノードと;
b)カソード活物質からなり、アルカリ金属アノードの酸化によって生成された金属イオンのカソード活物質へのインターカレーションによって電子流を発生させるカソードと;
c)アノードとカソードに作用関係に配備され、アノードをなすアルカリ金属に類似のアルカリ金属塩が溶解された非水電解質溶液とからなり、
電解質溶液に、ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート、ジアリルカーボネート、アリルエチルカーボネート、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オンおよびジベンジルカーボネート、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる有機添加物質が溶解されることを特徴とする電気化学電池。 - 非水電解質溶液が、エステル、エーテルおよび炭酸ジアルキル並びにこれらの混合物からなる群から選ばれた低粘度溶媒からなる請求項3の電気化学電池。
- 低粘度溶媒が1,2−ジメトキシエタン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、ジグリム、トリグリムおよびテトラグリム、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項4の電気化学電池。
- 非水溶媒が、環状炭酸塩、環状エステル、および環状アミド並びにこれらの混合物からなる群から選ばれた高誘電率溶媒からなる請求項3の電気化学電池。
- 高誘電率溶媒が、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミド、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項6の電気化学電池。
- カソードが、酸化バナジウム銀、酸化バナジウム銀銅、二酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、フッ化炭素、酸化銅、硫化銅、硫化鉄、二硫化鉄、二硫化チタンおよび酸化バナジウム銅、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれたカソード活物質からなる請求項7の電気化学電池。
- 電解質溶液を構成するアルカリ金属塩が、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiClO4、LiAlCl4、LiGaCl4、LiC(SO2CF3)3、LiN(SO2CF3)2およびLiCF3SO3、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項3の電気化学電池。
- a)電気化学的に酸化可能で、放電時に電池内に金属イオンを生成し、電池に接続された外部回路に電子流を生ぜしめるアルカリ金属からなるアノードと;
b)カソード活物質からなり、アルカリ金属アノードの酸化によって生成された金属イオンのカソード活物質へのインターカレーションによって電子流を発生させるカソードと;
c)アノードとカソードに作用関係に配置され、アノードを構成するアルカリ金属に類似のアルカリ金属のヘキサフルオロヒ酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩およびヘキサフルオロアンチモン酸塩並びにこれらの混合物からなる群から選ばれた少なくとも一つのイオン形成アルカリ金属塩からなる電解質溶液と;
d)電解質溶液中に溶解された有機添加物質であって、ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート、ジアリルカーボネート、アリルエチルカーボネート、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オンおよびジベンジルカーボネート、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれるものと;からなる電気化学電池。 - a)アルカリ金属からなるアノードを用意し;
b)電子伝導性物質の固体カソードを用意し;
c)アノードとカソードに作用関係に配置され、アノードをなすアルカリ金属に類似のアルカリ金属の塩が溶解された非水電解質溶液で電気化学電池を活性化し;
d)ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート、ジアリルカーボネート、アリルエチルカーボネート、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オンおよびジベンジルカーボネート、並びにこれらの混合物からなる群から選択される有機添加物質を非水電解質溶液中に溶解させる;ことからなる非水電解質で活性化された電気化学電池の電圧遅延を減少させる方法。 - エステル、エーテルおよび炭酸ジアルキル並びにこれらの混合物からなる群から選択した低粘度溶媒からなる非水電解質溶液を用意する請求項11の方法。
- 環状炭酸塩、環状エステルおよび環状アミド並びにこれらの混合物からなる群から選択した高誘電率溶媒からなる非水電解質溶液を用意する請求項11の方法。
- a)アルカリ金属からなるアノードを用意し;
b)導電性物質の固体カソードを用意し;
c)アノードとカソードに作用関係に配置され、アノードをなすアルカリ金属に類似するアルカリ金属のヘキサフルオロリン酸塩、ヘキサフルオロヒ酸塩およびヘキサフルオロアンチモン酸塩、並びにこれらの混合物から選ばれた少なくとも一つのイオン形成アルカリ金属塩からなる非水電解質溶液で電気化学電池を活性化し;
d)ジ−(N−スクシンイミジル)カーボネート、ベンジル−N−スクシンイミジルカーボネート、ジ(1−ベンゾトリアゾリル)カーボネート、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−ベンジルオキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、2−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル、1,5−ビス(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)ペンタン、スクシンイミジル−2,2,2−トリクロロエチルカーボネート、ジアリルカーボネート、アリルエチルカーボネート、4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−オンおよびジベンジルカーボネート、並びにこれらの混合物からなる群から選択される有機添加物質を非水電解質溶液に溶解させる;ことからなる非水電解質を用いる電気化学電池の電圧遅延を減少させる方法。
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