JP4063171B2 - 制振遮音材 - Google Patents
制振遮音材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4063171B2 JP4063171B2 JP2003278355A JP2003278355A JP4063171B2 JP 4063171 B2 JP4063171 B2 JP 4063171B2 JP 2003278355 A JP2003278355 A JP 2003278355A JP 2003278355 A JP2003278355 A JP 2003278355A JP 4063171 B2 JP4063171 B2 JP 4063171B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- damping
- sound
- resin
- compound
- vibration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- CSGAUKGQUCHWDP-UHFFFAOYSA-N CC(C)(CC(CC1(C)C)O)N1O Chemical compound CC(C)(CC(CC1(C)C)O)N1O CSGAUKGQUCHWDP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
この場合、充填材の混入量が多くなると、物性(柔軟性、耐久性、形状安定性、加工性等)が劣化するため、充填材の添加量を増加するには限界があった。また、充填材の添加量が多いと、コストが増大するといった問題もあった。
金属粉末を高充填した制振遮音材が望まれているが、機器の大型化、重量化につながることや、電気機器の設計寸法や製造現場での取り付け条件から自ずと限界があるために、密度3.0g/cm3を超える制振遮音材は殆ど実用化されていない。
遷移金属を含む金属粉末(A)及び樹脂バインダー(B)で構成される本発明に係る混練物は、遷移金属を含む金属粉末を予め無機燐酸系化合物で表面処理しておき、これにラジカル硬化型樹脂を主成分とし有機過酸化物、さらに(C)N−オキシル類化合物を含有させた樹脂バインダーを配合することにより、可使時間を長くした混練物である。必要により、(D)その他添加剤、充填材などを配合しても良い。
本発明に係る混練物に用いられる金属粉末は、純粋な鉄粉や鉄合金粉など遷移金属を含む粉末が使用でき、特に制限されない。
射出成形であれば、平均粒径が100μm以下、好ましくは80μm以下であるものがよい。100μmを超えると、樹脂との分離が起こるなど成形が困難になるので好ましくない。これに対して、圧縮成形では、例えば平均粒径が500μmであっても差し支えない。但し、平均粒径が10μm未満になると圧縮成形で成形体の密度を上げるのが難しくなるので、10μm以上とするのが望ましい。
したがって、金属粉末の平均粒径を10〜500μm、好ましくは10〜100μmとすれば、どのような成形方法でも混練物の成形特性が向上するとともに、高密度化できることから制振遮音材の性能改善にも効果がある。
本発明において樹脂バインダーは、金属粉末の結合材として働く成分であり、ラジカル硬化型樹脂(B−1)を主成分とするものであれば、その種類によって限定されることはない。樹脂の形状は、パウダー、ビーズ、ペレット等、特に限定されないが、金属粉末と均一に混合できるパウダー状が望ましい。
例えば、不飽和多塩基酸及び/又は飽和多塩基酸とグリコール類を予備的に重合させ、オリゴマー化やプレポリマー化することで、平均分子量5000程度以下の樹脂に調製できる。不飽和ポリエステル樹脂には、例えばエポキシ樹脂を原料としたノボラック型や、ビスフェノール型のビニルエステル樹脂など、前記のラジカル硬化性樹脂を混合できる。
また、これらエポキシ樹脂と多塩基酸類および/またはビスフェノール類との付加反応により分子中にエポキシ基を有する化合物でもよい。これらエポキシ化合物は、一種類のみでも、二種類以上を混合してもよい。
本発明において、有機過酸化物は、前記のラジカル硬化性樹脂原料の反応を開始させる硬化剤として用いられ、ラジカル重合反応性を有するラジカル硬化性樹脂に配合される。
本発明において、有機過酸化物は、前記の熱硬化性樹脂原料の反応を開始させる硬化剤として用いられ、ラジカル重合反応性を有する熱硬化性樹脂に配合される。
これらの有機過酸化物は、単独又は2種以上の混合系で用いるが、最終的に得られる金属粉末とラジカル硬化型樹脂の混練物の可使時間をより長く確保するためには、パーオキシケタール系、又はジアルキルパーオキサイド系過酸化物のいずれかを単独で用いることが極めて好ましい。
N−オキシル類化合物は、本発明に係る金属粉末とラジカル硬化型樹脂の混練物において、その保管中の可使時間をより長くさせるために必須成分として添加され、含窒素環状化合物である5員環のピロリジン系化合物、6員環のピペリジン系化合物などの化合物である。
さらに、遷移金属を含む金属粉末、ラジカル硬化性樹脂を含有する組成物に対して、N−オキシル類化合物を添加すると、この特殊な反応の抑制効果に極めて有効に機能することが突きとめられた。
例えば、ジ−t−ブチルニトロキシル、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−アセテート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−2−エチルヘキサノエート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−ステアレート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−4−t−ブチルベンゾエート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)コハク酸エステル、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジピン酸エステル、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)n−ブチルマロン酸エステル、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)フタレート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)イソフタレート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)テレフタレート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサヒドロテレフタレート、N,N’−ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジパミド、N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カプロラクタム、N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ドデシルサクシンイミド、2,4,6−トリス−N−ブチル−N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−s−トリアジン等が挙げられるが、特に限定されない。これらN−オキシル類は、一種類のみでも、二種類以上を混合してもよい。
重合防止剤としては、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、トルキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン等のキノン類、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、モノ−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン等のハイドロキノン類、ジ−t−ブチル・パラクレゾールハイドロキノンモノメチルエーテル、アルファナフトール等のフェノール類、ナフテン酸銅などの有機ならびに無機の銅塩類、アセトアミジンアセテート、アセトアミジンサルフェート等のアミジン類、フェニルヒドラジン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジン類、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルピリジニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムオキザレート、ジ(トリメチルベンジルアンモニウム)オキザレート、トリメチルベンジルアンモニウムマレエート、トリメチルベンジルアンモニウムタータレート、トリメチルベンジルアンモニウムグリコレート等の第4級アンモニウム塩類、フェニル−β−ナフチルアミン、パラベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン等のアミン類、ニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸などのニトロ化合物、キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類、ピロガロール、タンニン酸、レゾルシン等の多価フェノール類、トリエチルアミン塩酸塩、ジメチルアニリン塩酸塩、ジブチルアミン塩酸塩などのアミン塩酸塩類などが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上を混合して使用できる。
樹脂バインダーには、成形体の用途に応じて、反応性希釈剤、未反応性希釈剤、各種変性剤、増粘剤、滑剤、離型剤、紫外線吸収剤、難燃剤や種々の安定剤、充填材などを添加できる。
未反応性希釈剤としては、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールが挙げられる。各種変性剤としては、液状ポリサルファイドポリマー、フェノール変性芳香族重合体などが挙げられる。
安定剤としては、特に限定されないが、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系、フェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系などが挙げられる。
本発明に係る混練物は、(1)遷移金属を含む金属粉末を、予め無機燐酸系化合物で表面処理し、(2)有機過酸化物を含むラジカル硬化型樹脂バインダー、N−オキシル化合物と混合し、必要によりその他添加剤を配合して混練することで製造される。
遷移金属を含む微細な金属粉末は、空気や水分に含まれる酸素によって酸化されやすく、酸化されると成形性、制振遮音性を低下させることから、無機燐酸などで表面処理する必要がある。
また、無機燐酸以外には、燐酸一アンモニウム、燐酸アンモニウムマグネシウムなど、更には金属粉末表面でホパイト、フォスフォフェライト等を形成する燐酸亜鉛系、ショルツァイト、フォスフォフィライト、ホパイト等を形成する燐酸亜鉛カルシウム系、マンガンヒューリオライト、鉄ヒューリオライト等を形成する燐酸マンガン系、ストレンナイト、ヘマタイト等からなる燐酸鉄系などの被膜を形成する化合物が挙げられる。上記の無機燐酸系化合物は、通常、キレート剤、中和剤等と混合して処理剤とされる。これら無機燐酸系化合物のうち、燐酸、燐酸マンガン系、燐酸鉄系化合物が好ましく、これらは単独でも複数を組合せてもよい。
無機燐酸系化合物の添加量は、その種類や濃度により異なるが、金属粉末100重量部に対して0.01〜10重量部とする。0.05〜7重量部、特に0.1〜5重量部が好ましい。これによって、磁性粉末に厚さ5〜100nm程度の燐酸系化合物の膜を形成できる。添加量が0.01重量部未満の場合は、膜が十分に形成されず、また10重量部を超えると金属粉末の密度が低下してしまう。
次に、表面処理された金属粉末に樹脂バインダーを配合し、混練する。
ラジカル硬化性樹脂バインダーは、300〜3000mPa・sの粘度のものがさらに好ましい。この粘度が、100mPa・s未満であると、射出成形時に金属粉末とバインダーの分離現象が生じるため成形できない。また、5000mPa・sを超えると著しい混練トルクの上昇、流動性の低下を招き成形困難になるため、本発明の効果が得られない。
この粘度に調整するために、粘度や性状の異なるラジカル重合反応性を有する数種類のラジカル硬化性樹脂同士を混合したり、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム等の二価金属の酸化物類や水酸化物類、ジイソシアナート類、アリジリン化合物類、アルミニウムイソプロポキシド等を加えたりしてもよい。
金属粉末と樹脂バインダーで構成される混練物は、30℃の密閉静置状態において120時間以上の可使時間を有するが、特に、同一条件で350時間以上の可使時間を有する金属粉末と樹脂バインダーで構成される混練物が好ましい。
希土類磁粉に、N−オキシル類化合物をゲル化防止剤(重合防止剤)として十分な量含む樹脂バインダーを混合することで、高温成形時に受ける酸化劣化が原因の磁気特性低下を防止し、配向性が重要となる異方性磁石材料の高配向化を可能にすることができた。また、磁気特性に極めて優れるばかりでなく、形状自由度、成形性、機械強さにも優れた遷移金属を多量に含有する樹脂結合型磁石を得ることができた。
しかしながら、希土類磁粉の代わりに鉄粉を用いて、同様の構成で制振遮音材の製造を検討したが、N−オキシル類化合物によるゲル化防止あるいは重合防止降下を十分に引き出すことができず、機械強度、制振遮音性に優れる成形体を得ることができなかった。
この原因は、未だ完全には解明された訳ではないが、非酸化状態の鉄は、ラジカル硬化性樹脂バインダーの成分と反応性が高いため、予め表面処理しておかないと反応が進行してゲル状態になってしまうためと推測される。
本発明に係る成形体は、金属粉末と樹脂バインダーで構成される混練物を、ラジカル硬化性樹脂の溶融温度で加熱溶融した後、所望の形状に成形したものである。
本発明に係る混練物を用いれば、密度が3.5g/cm3以上、好ましくは4.0g/cm3以上、さらに好ましくは4.5g/cm3以上の成形体を得ることができる。
制振遮音材は、上記成形法で所望の形状にした成形体を用い、制振遮音を必要とする物体に埋め込み、あるいは騒音や振動を発生する物体の少なくとも一部を覆い、あるいは貼り付けて用いるものである。このような機能が期待されるものであれば、適用分野は特に限定されない。
また、洗濯機であれば、洗濯槽を駆動するモーターからの音を遮断するように、制振遮音材を防音カバーとして配置するとともに、モーターからの振動が構造材である鉄板に伝わりにくくするように、構造材の内外少なくとも一方の面に制振遮音シートを貼り付けることが効果的である。
(A)金属粉末
(A−1)鉄粉末 粒径100μm以下の粒径を99重量%含有
(A−2)表面処理剤(燐酸化合物) 燐酸(試薬特級)、関東化学(株)製
(B)樹脂バインダー
(B−1)不飽和ポリエステル樹脂(UP樹脂と略す)
「商品名:ポリセット2212」、日立化成工業(株)製。25℃における粘度:500mPa・s。
(B−2)有機過酸化物(硬化剤と略す)
パーオキシケタール系過酸化物(1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン)、「商品名:トリゴノックス22−B75、化薬アグゾ(株)製」、10時間の半減期を得るための分解温度93℃。
(C)オキシル類
2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、「商品名:アデカスタブ LA−7RD」、旭電化(株)製。
(i)燐酸化合物での表面処理
金属粉末100重量部に対して、10重量部のIPA等のアルコール系有機溶媒に、所定量の燐酸化合物を溶解し、この溶液と金属粉末とをプラネタリーミキサー中で、十分に混合攪拌(40rpm、20℃、保持・撹拌時間10分間)した後、−760mmHg、120℃の真空オーブン中で24時間乾燥させ、表面処理済みの金属粉末を得た。
表面処理済みの金属粉末と樹脂バインダーで構成される混練物に、あらかじめ所定の比率になるよう計量混合しておいたラジカル硬化性樹脂、硬化剤、N−オキシル類化合物などをそれぞれの金属粉末全量に加え(各重量部)、水冷ジャケット付プラネタリーミキサー中で十分混合撹拌(40rpm、30℃、10分)し、最終の成形体用ペレットコンパウンドとした。
(iii)機械強さ評価
射出成形にて、幅5mm×高さ2mm×長さ10mmの試験片を成形し、JIS K7214(プラスチックの打ち抜きによる剪断試験方法)に準じて剪断打ち抜き強さを測定した。各組成物の調製直後に成形した成形体の機械強さを初期値とした。100MPa以上の機械強さを有するものを「効果有り」と判断した。
得られた金属粉末と樹脂バインダーで構成される混練物をガラス瓶に充填し、アルミ製の蓋にて密閉した後、30±0.5℃にコントロールされた恒温槽内に入れ、成形後の成形体機械強さが初期値の80%まで低下したときの時間を求めた。なお、オキシル類を添加しない比較例1〜3、9については、成形体の機械強さの低下をまねく前に、成形不可能となる急激な粘度上昇、固化する現象を示したため、その固化に達するまでの時間を記した。
試験は、JIS A 1418(建築物の現場における床衝撃音レベルの測定方法)の規定に準拠して行った。
燐酸処理した鉄粉、UP樹脂、硬化剤、オキシル類の各成分を所定の割合で配合し、上述の手順・方法にて鉄粉と樹脂バインダーで構成される混練物を調製した。これを用いて成形体を製造し、その特性を評価した。その評価結果を表1に示す。
燐酸処理した鉄粉、UP樹脂、硬化剤の各成分を用い、所定の割合で配合し、オキシル類を添加せずに、上述の手順・方法にて鉄粉と樹脂バインダーで構成される混練物及び成形体を製造し、その特性を評価した。その評価結果を表2に示す。
鉄粉(燐酸処理せず)、UP樹脂、硬化剤、オキシル類の各成分を所定の割合で配合し、上述の手順・方法にて鉄粉と樹脂バインダーで構成される混練物及び成形体を製造し、その特性を評価した。その評価結果を表2に示す。
鉄粉(燐酸処理せず)、UP樹脂、硬化剤の各成分を用い、所定の割合で配合し、オキシル類を添加せずに、上述の手順・方法にて鉄粉と樹脂バインダーで構成される混練物及び成形体を製造し、その特性を評価した。その評価結果を表2に示す。
これら実施例から、燐酸処理した鉄粉にラジカル硬化性樹脂、N−オキシル類化合物を配合した本発明に係る混練物は、可使時間を有し、密度が大きく、かつ該混練物を用いた成形体の機械強さ等に優れることが分かる。
また得られた成形体の制振遮音性能評価試験は、JIS A 1418(建築物の現場における床衝撃音レベルの測定方法)の規定に準拠して行ったが、63〜4000Hzの複数の周波数帯で効果が認められた。
これに対し、比較例からは、ラジカル硬化性樹脂の混練物を作る際に、鉄粉に燐酸処理をしないか、N−オキシル類化合物を配合しないかまたは両方の対応をしないので、可使時間が短くなる、または機械強度が弱くなるなどの問題が発生することが分かる。
Claims (8)
- 遷移金属を含む金属粉末(A)及び樹脂バインダー(B)を含む混練物が、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法、またはトランスファー成形法のいずれかで成形された成形体を用いてなる制振遮音材であって、
金属粉末(A)が無機燐酸系化合物で表面処理されており、かつ樹脂バインダー(B)がラジカル硬化型樹脂(B−1)を主成分とし有機過酸化物(B−2)を含み、さらにN−オキシル類化合物(C)が配合されていることを特徴とする制振遮音材。 - 金属粉末(A)は、混練物の50重量%以上を占めることを特徴とする請求項1に記載の制振遮音材。
- ラジカル硬化型樹脂(B−1)の粘度が、25℃において5000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の制振遮音材。
- ラジカル硬化型樹脂(B−1)が、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、及びポリエステル(メタ)アクリレート樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の制振遮音材。
- 有機過酸化物(B−2)は、ジアルキルパーオキサイド系又はパーオキシケタール系化合物であることを特徴とする請求項1に記載の制振遮音材。
- N−オキシル類化合物(C)は、分子鎖末端に、次の一般式(1)
- N−オキシル類化合物(C)は、ラジカル硬化型樹脂(B−1)100重量部に対して、0.1〜10重量部配合することを特徴とする請求項1に記載の制振遮音材。
- 混練物が、30℃の密閉静置状態において120時間以上の可使時間を有することを特徴とする請求項1に記載の制振遮音材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003278355A JP4063171B2 (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | 制振遮音材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003278355A JP4063171B2 (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | 制振遮音材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005042025A JP2005042025A (ja) | 2005-02-17 |
JP4063171B2 true JP4063171B2 (ja) | 2008-03-19 |
Family
ID=34264787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003278355A Expired - Fee Related JP4063171B2 (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | 制振遮音材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4063171B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7022761B2 (ja) * | 2017-11-01 | 2022-02-18 | 富士フイルム株式会社 | 音響整合層用樹脂組成物、硬化物、音響整合シート、音響波プローブ、音響波測定装置、音響波プローブの製造方法、及び音響整合層用材料セット |
WO2021038846A1 (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | トランスファー成形用樹脂被覆鉄合金粒子、タブレット、及びその製造方法 |
-
2003
- 2003-07-23 JP JP2003278355A patent/JP4063171B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005042025A (ja) | 2005-02-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2787015B1 (en) | Unsaturated polyester resin composition and encapsulated motor | |
EP2447293B1 (en) | Unsaturated polyester resin composition and encapsulated motor | |
KR20140119075A (ko) | 에폭시-비닐 공중합형 액상 수지 조성물, 그의 경화물 및 당해 경화물을 이용한 전자·전기 기기 및 당해 경화물의 제조 방법 | |
JP2018145280A (ja) | 電気電子部品封止用結晶性ラジカル重合性組成物、当該組成物を使用した電気電子部品用封止体、及び当該封止体の製造方法 | |
JP5337762B2 (ja) | コイル固着用不飽和ポリエステル樹脂組成物 | |
WO2018159387A1 (ja) | 電気電子部品用結晶性ラジカル重合性組成物、当該組成物を使用した電気電子部品成形体、及び当該電気電子部品成形体の製造方法 | |
JP5057879B2 (ja) | 成形材料及び成形品 | |
JP2007329294A (ja) | 樹脂結合型磁石の製造方法および樹脂結合型磁石 | |
JP4063171B2 (ja) | 制振遮音材 | |
JP2010144109A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物 | |
JP4096535B2 (ja) | 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石 | |
JP5033576B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、硬化物および高熱伝導コイル | |
JP2007142032A (ja) | 樹脂結合型磁石用組成物、それを用いた樹脂結合型磁石及びその製造方法 | |
JP2019137774A (ja) | 成形材料及びその成形品 | |
JP5017160B2 (ja) | 液状熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、及び金属張積層板 | |
JP2007142090A (ja) | 平板状ベルトプレス成形樹脂結合型磁石及びその製造方法 | |
JPWO2018131484A1 (ja) | 不飽和ポリエステル樹脂組成物 | |
JP7547067B2 (ja) | 電気電子部品固定用結晶性ラジカル重合性組成物、車載ロータコア、及びロータコア固定体の製造方法 | |
JP2008288383A (ja) | 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石 | |
JP4096563B2 (ja) | 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石 | |
JP2003297619A (ja) | 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石 | |
WO2021200817A1 (ja) | 回転電機ロータコアの磁石固定用結晶性ラジカル重合性組成物、当該組成物を使用した回転電機ロータコア、及び当該回転電機ロータコアの製造方法 | |
JP2004266149A (ja) | 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石 | |
JP2002003819A (ja) | 制振用熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 | |
JP2024127938A (ja) | 電気電子部品固定用結晶性ラジカル重合性組成物、車載ロータコア、及びロータコア固定体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070608 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070828 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071024 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071211 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071224 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |