JP4062831B2 - ペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液及びペロブスカイト型酸化物薄膜の形成方法 - Google Patents

ペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液及びペロブスカイト型酸化物薄膜の形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気的及び/又は光学的性質により各種の誘電体デバイスへの応用が期待できる金属酸化物系のペロブスカイト型酸化物薄膜を、ゾルゲル法等により形成するためのPbを含有するペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液、このペロブスカイト型酸化物薄膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属酸化物薄膜、特にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)及びそれにランタンをドープした(PLZT:PbxLa1-x(ZryTi1-y1-X/43)はその高い誘電率、優れた強誘電特性から種々の誘電体デバイスへの応用が期待されている。これらの金属酸化物薄膜の成膜法としては、スパッタリング法、MOCVD法などがあるが、比較的安価で簡便に薄膜を作製する手法として、有機金属溶液を基板に塗布するゾルゲル法がある。
【0003】
ゾルゲル法は、原料となる各成分金属の加水分解性の化合物、その部分加水分解物及び/又はその部分重縮合物を含有する原料溶液を基板に塗布し、塗膜を乾燥させた後、例えば空気中で約400℃に加熱して金属酸化物の膜を形成し、さらにその金属酸化物の結晶化温度以上(例えば、約700℃)で焼成して膜を結晶化させることにより強誘電体薄膜を成膜する方法である。
【0004】
このゾルゲル法に似た方法として、有機金属分解(MOD)法がある。MOD法では、熱分解性の有機金属化合物、例えば、金属のβ−ジケトン錯体(例えば、金属アセチルアセトネート)やカルボン酸塩(例えば、酢酸塩)を含有する原料溶液を基板に塗布し、例えば空気中又は含酸素雰囲気中等で加熱して、塗膜中の溶媒の蒸発及び金属化合物の熱分解を生じさせて金属酸化物の膜を形成し、さらに結晶化温度以上で焼成して膜を結晶化させる。従って、原料化合物の種類が異なるだけで、成膜操作はゾルゲル法とほぼ同様である。
【0005】
このようにゾルゲル法とMOD法は成膜操作が同じであるので、両者を併用した方法も可能である。即ち、原料溶液が加水分解性の金属化合物と熱分解性の金属化合物の両方を含有していてもよく、その場合には塗膜の加熱中に原料化合物の加水分解と熱分解が起こり、金属酸化物が生成する。
【0006】
従って、以下において、ゾルゲル法、MOD法、及びこれらを併用した方法を包含して「ゾルゲル法等」と称す。
【0007】
ゾルゲル法等は、安価かつ簡便で量産に適しているという利点に加えて、膜の組成制御が容易で、成膜厚みが比較的均一であるという優れた特長を有する。従って、比較的平坦な基板上に強誘電体薄膜を形成するのには最も有利な成膜法であると言える。
【0008】
このゾルゲル法等の有機金属原料としては金属アルコキシド又は有機酸塩が一般に使用されている。また、これらの有機金属原料を溶解する溶媒としては、アルコール、カルボン酸、エステル、ケトン、エーテル、シクロアルカン、芳香族系溶媒等の有機溶媒があるが、水溶液等の無機溶媒でも良い。また、溶液中の金属原料を安定化させるために、β−ジケトン類、ケトン酸類、ケトン酸のメチル,プロピル,ブチル等の低級アルキルエステル類、オキシ酸類、オキシ酸類の低級アルキルエステル類、オキシケトン類、α−アミノ酸類、アルカノールアミン類等の安定化剤を配合する場合もある。
【0009】
これらの溶媒及び安定化剤の重要な選択基準として、原料溶液塗布後のストリエーションの有無が挙げられる。原料溶液の経時安定性、成膜後の酸化物特性(例えばボイドが無く緻密化されていること、クラックが生じないこと、低温で結晶化すること、表面モフォロジーが良好である等)が良好な原料溶液であっても、ストリエーションが生じるために薄膜形成用原料として用い得ない場合があり、また、限定されたスピン条件で塗布する必要があるために、工業生産に不適当である場合がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、経時安定性、成膜後の酸化物特性が良好である上に、特に塗布後のストリエーションの問題のないペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液と、この原料溶液を用いるペロブスカイト型酸化物薄膜の形成方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液は、Pbを含有するペロブスカイト型酸化物薄膜を成膜するための原料溶液において、該溶液中にシリコーンを含有することを特徴とする。
【0012】
即ち、本発明者らは、ストリエーションの問題のないペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、原料溶液中にシリコーンを含有させることにより、ストリエーションが解消されることを見出し、本発明を完成させた。
【0013】
シリコーンを用いることによりストリエーションが解消することの作用機構の詳細は明らかではないが、シリコーンは化学的安定性が非常に高く、他の有機物と反応しにくいこと、及び非常に低い表面張力を有するため、ストリエーションが消滅するものと考えられる。
【0014】
本発明の原料溶液はより具体的には各成分金属又は2以上の成分金属を含む金属化合物、その部分加水分解物並びにその部分重縮合物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の金属化合物を有機溶媒又は無機溶媒中に含有する溶液からなる。
【0015】
本発明において、用いるシリコーンとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル及びメチル水素シリコーンオイルよりなる群から選ばれる1種又は2種以上、好ましくは、ポリジメチルシロキサン及び/又はジメチルシロキサン、或いは、ポリアルキレンオキシド変性シリコーン、極性シリコーン、ヒドロキシタイプシリコーン、カチオンタイプシリコーン及び両性タイプシリコーンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上、好ましくは、ポリアルキレンオキシド変性シリコーンが挙げられる。
【0016】
このようなシリコーンの含有量は1000ppm以下であることが好ましい。
【0017】
本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液は、特に、PbとZr及び/又はTiを含有するペロブスカイト型酸化物薄膜を成膜するための原料溶液として好適である。
【0018】
本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜の形成方法は、このような本発明の原料溶液を基板に塗布した後、焼成することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0021】
まず、本発明で用いるシリコーンについて説明する。
【0022】
シリコーンとは無機質のシロキサン結合(Si−O−Si)を骨格としており、天然には存在しないポリマーで、その骨格構造、重合度、側鎖の有機基を変えることにより、無色透明なオイル状物、弾性を示すゴム状物、加熱により硬化するレジンが得られる。特に、シリコーンオイルの分子構造は次の通りであり、その反応性により非反応性シリコーンと反応性シリコーンとに大別される。
【0023】
【化1】
Figure 0004062831
【0024】
(Rはメチル基、エチル基、その他のアルキル基、フェニル基、水素、アラルキル基、プロピル基を介在したポリアルキレンオキシ基、ヒドロキシ基、第四級アンモニウム基、ビニル基などを示す。)
非反応性シリコーンオイルとしては、ポリジメチルシロキサンベースの一般オイル(ポリジメチルシロキサン又はジメチルシロキサン)と主な下記の特殊オイルがある。
【0025】
▲1▼ 耐熱性オイル
・ジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサンコポリマー
・ジメチルシロキサン−フェニルメチルシロキサンコポリマー
・フェニルメチルシロキサンホモポリマー
・フェニルメチルシロキサン−ジフェニルシロキサンコポリマー
・フェニルメチルシロキサンオリゴマー(1,1,5,5−テトラフェニル−1,3,3,5−テトラメチルトリシロキサン)
・フェニルメチルシロキサンオリゴマー(1,1,3,5,5−ペンタフェニル1,3,5−トリメチルトリシロキサン)
・テトラクロロフェニルシルセスキオキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
▲2▼ 有機変性シリコーンオイル
・アルキルメチルシロキサンコポリマー(ポリオクチルメチルシロキサン、ポリテトラデシルメチルシロキサン、ポリオクタデシルメチルシロキサン)
・アルキルメチルシロキサン−アラルキルメチルシロキサンコポリマー(エチルメチル−2−フェニルプロピルメチル、ヘキシルメチル−2−フェニルプロピルメチル、デシルメチル−ブチル化アリロキシプロピルメチル、ドデシルメチル−2−フェニルプロピルメチル)
・アルキルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー(オクタデシルメチル−ジメチルシロキサン、トリアコンチルメチル−ジメチルシロキサン)
・ジアルキルシロキサンホモポリマー(ジシクロペンチルシロキサン)
▲3▼ フロロシリコーンオイル
・ポリ(3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサン)
・3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・ビス(トリデカフロロオクチル)テトラメチルシロキサン
・フロロカーボン−フロロシリコーングリース
▲4▼ 親水性シリコーンオイル
(1) ポリアルキレンオキシド変性シリコーン
・ジメチルシロキサン−エチレンオキシドブロックコポリマー
・ジメチルシロキサン−(プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド)ブロックコポリマー
(2) 極性シリコーン
・(N−ピロリドンプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・シアノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
(3) ヒドロキシ及びカチオンタイプシリコーン
・ヒドロキシシリコーン
・カチオニックシリコーン
(4) 両性タイプシリコーン
・ドデシルメチルシロキサン−ヒドロキシポリアルキレンオキシプロピルメチルシロキサンコポリマー
▲5▼ 低温用シリコーンオイル
・ジエチルシリコーンオイル(トリエチルシロキシ末端ポリジエチルシロキサン)
・分岐シリコーンオイル(トリエチルシロキシ末端ポリジエチルシロキサン)
また、主な反応性シリコーンオイルは次の通りである。
【0026】
<1> ビニルシリコーン
・末端ビニルポリジメチルシロキサン
・ヒュームドシリカ強化ビニル末端ポリジメチルシロキサン
・ビニル末端ジフェニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・ビニル末端ポリフェニルメチルシロキサン
・ビニル末端トリクロロプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・ビニル末端ジエチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・ビニルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ基末端
・ビニルガム(ジメチルシロキサン)
・ビニルQレジンディスパージョン
・ビニルメチルシロキサンホモポリマー
・ビニルT構造ポリマー
・ビニルメチルシロキサン三元ポリマー
・ビニルメトキシシロキサンホモポリマー
<2> Hシリコーン
・H末端ポリジメチルシロキサン
・メチルHシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・ポリメチルHシロキサン
・ポリエチルHシロキサン
・ポリフェニル(ジメチルHシロキシ)シロキサンH末端
・メチルHシロキサン−フェニルメチルシロキサンコポリマー
・メチルHシロキサン−オクチルメチルシロキサンコポリマー
・HシロキサンQレジン
<3> シラノールシリコーン
・シラノール末端ポリジメチルシロキサン
・シラノール末端ジフェニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・シラノール末端ポリジフェニルシロキサン
・シラノール末端ポリトリフロロプロピルメチルシロキサン
<4> アミノシリコーン
・アミノプロピル末端ポリジメチルシロキサン
・アミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・アミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・アミノエチルアミノイソブチルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・アミノエチルアミノプロピルメトキシシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・(テトラメチルピペリジニル)オキシプロピルメチルシロキサン
<5> エポキシシリコーン
・エポキシプロポキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン
・(エポキシシクロヘキシルエチル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
<6> カルビノールシリコーン
・カルビノール(ヒドロキシ)末端ポリジメチルシロキサン
<7> メタクリレート・アクリレートシリコーン
・メタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン
・アクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン
・(メタクリロキシプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
・(アクリロキシプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー・メタクリロキシプロピルT構造シロキサン
<8> メルカプトシリコーン
・(メルカプトプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
<9> クロロプロピルシリコーン
・(クロロプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー
<10> カルボキシルシリコーン
・(カルボキシプロピル)ジメチル末端ポリジメチルシロキサン
・コハク酸無水物末端ポリジメチルシロキサン
<11> 加水分解性シリコーン
・クロル末端ポリジメチルシロキサン
・ジアセトキシメチル末端ポリジメチルシロキサン
・ジメチルアミノ末端ポリジメチルシロキサン
・メトキシ末端ポリジメチルシロキサン
・メトキシメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー(メトキシ末端分岐ポリマー)
<12> マクロマー:片末端反応性シリコーン
・ビニル片末端
・メタクリロキシ片末端
・カルビノール片末端
・エポキシ片末端
・アリル−トリメチルシロキサン末端PEO
・メタクリロキシ−トリメチルシロキシ末端PEO
・カルボキシデシル片末端
<13> 反応性シリコーンエマルジョン
・シラノールエマルジョン
・ジアミノアルコキシシロキサンエマルジョン
<14> 水系−シルセスキオキサンオリゴマー
これらのシリコーンの中でも、常温で流動性のあるシリコーンオイル、例えば、25℃の粘度が10〜10000cSt程度のシリコーンオイルが取り扱い性の面で好ましく、その中でも特に一般のシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン、ジメチルシロキサン)、親水性シリコーンオイルが、入手性、溶解性、純度、コストの面から適している。
【0027】
これらのシリコーンは、予め調整されたものを用いても良く、原料溶液中でシリコーンを調製しても良い。原料溶液中でシリコーンを調製する場合には、次のようなシリコーン用触媒、修飾剤及び架橋剤を原料溶液中に配合することができる。
【0028】
(1) Si−H付加反応用触媒
・白金カルボニルビニルメチル錯体
・白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体
・白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体
・白金−オクチルアルデヒド/オクタノール錯体
(2) ビニル付加シリコーン用修飾剤
(2-1) ヒドロシリル化の抑制剤,調整剤
・1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン
・1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチル−シクロテトラシロキサン
(2-2) 接着向上剤
・アリルトリメトキシシラン
(2-3) 特殊架橋剤
・1,3−ジフェニル−1,1,3,3−テトラキス(ジメチルシロキシ)−ジシロキサン
(2-4) ゲル硬度及び指触乾燥度調節用希釈剤
・ポリジメチルシロキサン
・ポリオクチルメチルシロキサン
(3) 縮合硬化シリコーン用架橋剤
(3-1) アセトキシタイプ架橋剤
・ジ−t−ブトキシジアセトキシシラン
・エチルトリアセトキシシラン
・メチルトリアセトキシシラン
・メチルトリアセトキシシラン−エチルトリアセトキシシラン混合物
・ビニルトリアセトキシシラン
(3-2) アルコキシタイプ架橋剤
・ビス(トリエトキシシリル)エタン
・メチルトリエトキシシラン
・メチルトリメトキシシラン
・テラトエトキシシラン
・テトラ−n−プロポキシシラン
・ビニルトリメトキシシラン
(3-3) オキシムタイプ架橋剤
・メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン
・ビニルトリス(メチルエチルケトキシイミノ)シラン
(3-4) フェノキシ(アセトン)タイプ架橋剤
・ビニルトリイソプロペノキシシラン
(3-5) アミノ及びベンゾアミドタイプ架橋剤
・ビス(N−メチルベンゾアミド)エトキシメチルシラン
・トリス(シクロヘキシルアミノ)メチルシラン
このようなシリコーンの原料溶液中の含有量は1000ppm以下とするのが好ましい。シリコーンの含有量が1000ppmを超えるとSiを意図的に含有させない場合では、ペロブスカイト酸化物薄膜にSiのドーピング効果が認められる可能性があるため好ましくない。シリコーンの含有量が少な過ぎると十分なストリエーション防止効果が得られないため、シリコーンは特に、原料溶液に対して1〜100ppm添加するのが好ましい。
【0029】
本発明で成膜するペロブスカイト型酸化物薄膜は、Pbを含有する酸化物材料である。かかるペロブスカイト型酸化物薄膜の例としては、PbとZr及び/又はTiとからなるペロブスカイト型酸化物薄膜(チタン酸ジルコン酸鉛:PZT薄膜)が挙げられる。
【0030】
この酸化物材料には、微量のドープ元素を含有させることができる。ドープ元素の例としては、Ca、Sr、Ba、Hf、Sn、Th、Y、Sm、Dy、Ce、Bi、Sb、Nb、Ta、W、Mo、Cr、Co、Ni、Fe、Cu、Si、Ge、U、Sc、V、Pr、Nd、Eu、Gd、Tb、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Laなどが挙げられ、その含有量は薄膜中の金属原子の原子分率で0.1以下とするのが好ましい。
【0031】
本発明で用いる有機溶媒としては、アルコール、カルボン酸、エステル、ケトン、エーテル、シクロアルカン、芳香族系溶媒などが挙げられ、このうち、アルコールとしては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノールなどのアルカノール類、シクロヘキサノールといったシクロアルカノール類、ならびに2−メトキシエタノール、1−エトキシ−2−プロパノールといったアルコキシアルコール類が使用できる。
【0032】
また、カルボン酸溶媒の例としては、n−酪酸、α−メチル酪酸、i−吉草酸、2−エチル酪酸、2,2−ジメチル酪酸、3,3−ジメチル酪酸、2,3−ジメチル酪酸、3−メチルペンタン酸、4−メチルペンタン酸、2−エチルペンタン酸、3−エチルペンタン酸、2,2−ジメチルペンタン酸、3,3−ジメチルペンタン酸、2,3−ジメチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、3−エチルヘキサン酸などが挙げられる。
【0033】
エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸tert−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸sec−アミル、酢酸tert−アミル、酢酸イソアミルなどが挙げられる。
【0034】
ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルエトン、メチルイソブチルケトンが挙げられ、エーテル系溶媒としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルといった鎖式エーテル、並びにテトラヒドロフラン、ジオキサンといった環式エーテルが挙げられる。また、シクロアルカン系溶媒としては、シクロヘプタン、シクロヘキサンなどが挙げられ、芳香族系溶媒としては、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
【0035】
なお、本発明において、溶媒は上記有機溶媒に限らず、水、酢酸、硝酸、塩酸、アンモニアの水溶液等の無機溶媒であっても良い。
【0036】
また、本発明においては、原料溶液中に安定化剤としてβ−ジケトン類を配合するのが好ましく、安定化剤の配合により、原料溶液の加速分解速度、重縮合速度が抑えられ、その保存安定性が改善される。この場合、安定化剤としてのβ−ジケトン類の添加量は、原料溶液中に存在する金属元素の合計原子数に対するβ−ジケトン類の分子数で0.1〜5倍の量が好ましく、より好ましくは0.2〜3倍である。β−ジケトン類は添加量が多すぎると安定性の低下が危惧され、少なすぎるとβ−ジケトン類の効果が十分に得られない。使用するβ−ジケトン類としては、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルアセトン、ジイソブチルメタン、ジピバロイルメタン、3−メチルペンタン−2,4−ジオン、2,2−ジメチルペンタン−3,5−ジオン、ヘプタフルオロブタノイルピバロイルメタン、トリフルオロアセチルアセトン等が挙げられるが、これらの中でも特に経済性、膜の緻密性、ハロゲン化物を含まない等の観点からアセチルアセトンが望ましい。
【0037】
安定化剤としてのβ−ジケトン類は、原料溶液の製造工程のどの段階で添加しても良いが、後述する共沸蒸留を行う場合には、この蒸留後に添加することが好ましい。また、金属アルコキシドの部分加水分解を行う場合には、その前にβ−ジケトン類を添加しておく方が、加水分解速度の制御が容易となることから好ましい。なお、β−ジケトン類を添加した場合には、塗布後の加水分解を促進させるために、原料溶液に少量の水を添加しても良い。
【0038】
本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液は、シリコーンを配合すること以外は常法に従って調製することができる。
【0039】
原料金属化合物としては、各成分金属又は2以上の成分金属を含む金属化合物、その部分加水分解物並びにその部分重縮合物を用いることができるが、特に好ましい金属化合物は、加水分解性又は熱分解性の有機金属化合物である。例えば、アルコキシド、有機酸塩、β−ジケトン錯体などが代表例であるが、金属錯体については、アミン錯体をはじめとして、各種の他の錯体も利用できる。ここでβ−ジケトンとしては、アセチルアセトン(=2,4−ペンタンジオン)、ヘプタフルオロブタノイルピバロイルメタン、ジピバロイルメタン、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトンなどが挙げられる。
【0040】
原料として好適な有機金属化合物の具体例を示すと、鉛化合物及びランタン化合物としては酢酸塩(酢酸鉛、酢酸ランタン)などの有機酸塩並びにジイソプロポキシ鉛などのアルコキシドが挙げられる。チタン化合物としては、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラi−ブトキシチタン、テトラt−ブトキシチタン、ジメトキシジイソプロポキシチタンなどのアルコキシドが好ましいが、有機酸塩又は有機金属錯体も使用できる。ジルコニウム化合物は上記チタン化合物と同様である。
【0041】
なお、原料の金属化合物は、上述したような1種類の金属を含有する化合物の他に、2種以上の成分金属を含有する複合化した金属化合物であってもよい。かかる複合化金属化合物の例としては、PbO2〔Ti(OC3732、PbO2〔Zr(OC4932などが挙げられる。
【0042】
本発明では、特に、Ti原料化合物としてチタンアルコキシドを、Zr原料化合物としてジルコニウムアルコキシドを、また、Pb原料化合物として酢酸鉛3水和物及び/又は酢酸鉛無水物をそれぞれ用いることが好ましい。
【0043】
本発明では、これらの各成分金属の原料として使用する金属化合物を、有機溶媒又は無機溶媒に溶解し、好ましくは、安定化剤としてβ−ジケトン類を添加して、更にシリコーンを添加して、形成するペロブスカイト型酸化物薄膜の複合金属酸化物(2以上の金属を含有する酸化物)の前駆体を含有する原料溶液を調製する。
【0044】
原料溶液中に含有させる各金属化合物の割合は、成膜しようとするペロブスカイト型酸化物薄膜の金属原子比とほぼ同じでよい。但し、一般に鉛化合物は揮発性が高く、金属酸化物に変化させるための加熱中又は結晶化のための焼成中に蒸発による鉛の欠損が起こることがある。そのため、この欠損を見越して、鉛をやや過剰(例えば、2〜20%過剰)に存在させても良い。この鉛の欠損の程度は、鉛化合物の種類や成膜条件によって異なり、予め実験により求めることができる。
【0045】
なお、原料溶液の金属化合物濃度は特に制限されず、利用する塗布法や部分加水分解の有無によっても異なるが、一般に金属酸化物換算の合計金属含有量として0.1〜20重量%の範囲が好ましい。
【0046】
金属化合物をシリコーンと共に有機溶媒又は無機溶媒中に溶解させた溶液は、そのまま原料溶液としてゾルゲル法等による成膜に使用することができる。或いは、造膜を促進させるため、この溶液を加熱して、加水分解性の金属化合物(例えば、アルコキシド)を部分加水分解ないし部分重縮合させて成膜に使用してもよい。即ち、この場合には、原料溶液は、少なくとも一部の金属化合物については、その部分加水分解物及び/又は部分重縮合物を含有することになる。
【0047】
部分加水分解のための加熱は、温度や時間を制御して、完全に加水分解が進行しないようにする。完全に加水分解すると、原料溶液の安定性が著しく低下し、ゲル化し易くなる上、均一な成膜も困難となる。加熱条件としては、温度80〜200℃で、0.5〜50時間程度が適当である。加水分解中に、加水分解物が−M−O−結合(M=金属)により部分的に重縮合することがあるが、このような重縮合は部分的であれば許容される。
【0048】
原料溶液が、金属アルコキシドと金属カルボン酸塩の両者を含有する場合には、金属アルコキシドと混合する前に、金属カルボン酸塩に付随する結晶水を除去しておくことが好ましい。この結晶水の除去は、金属カルボン酸だけをまず溶媒に溶解させ、この溶液を蒸留して溶媒との共沸蒸留により脱水することにより実施できる。従って、この場合の溶媒は水と共沸蒸留可能なものを使用する。金属カルボン酸塩の結晶水を除去せずに金属アルコキシドと混合すると、金属アルコキシドの加水分解が進行しすぎたり、その制御が困難となることがあり、部分加水分解後に沈殿を生ずることがある。
【0049】
このような本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液によれば、従来のゾルゲル法等と同様にして、本発明の方法に従って、次のような手順に従ってペロブスカイト型酸化物薄膜を成膜することができる。
【0050】
まず、本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液を基板上に塗布する。塗布は、スピンコーティングにより行うのが一般的であるが、ロール塗布、噴霧、浸漬、カーテンフローコート、ドクターブレードなど他の塗布法も適用可能である。塗布後、塗膜を乾燥させ、溶媒を除去する。この乾燥温度は溶媒の種類によっても異なるが、通常は80〜200℃程度であり、好ましくは100〜180℃の範囲でよい。但し、原料溶液中の金属化合物を金属酸化物に転化させるための次工程の加熱の際の昇温中に、溶媒は除去されるので、塗膜の乾燥工程は必ずしも必要とされない。
【0051】
その後、仮焼工程として、塗布した基板を加熱し、有機金属化合物を完全に加水分解又は熱分解させて金属酸化物に転化させ、金属酸化物からなる膜を形成する。この加熱は、一般に加水分解の必要なゾルゲル法では水蒸気を含んでいる雰囲気、例えば、空気又は含水蒸気雰囲気(例えば、水蒸気を含有する窒素雰囲気)中で行われ、熱分解させるMOD法では含酸素雰囲気中で行われる。加熱温度は、金属酸化物の種類によっても異なるが、通常は150〜550℃の範囲であり、好ましくは、300〜450℃である。加熱時間は、加水分解及び熱分解が完全に進行するように選択するが、通常は1分ないし2時間程度である。
【0052】
ゾルゲル法等の場合は、1回の塗布で、ペロブスカイト型酸化物薄膜に必要な膜厚とすることは難しい場合が多いので、必要に応じて、上記の塗布と(乾燥と)仮焼を繰返して、所望の膜厚の金属酸化物の膜を得る。こうして得られた膜は、非晶質であるか、結晶質であっても結晶性が不十分であるので、分極性が低く、強誘電体薄膜として利用できない。そのため、最後に結晶化アニール工程として、その金属酸化物の結晶化温度以上の温度で焼成して、ペロブスカイト型の結晶構造を持つ結晶質の金属酸化物薄膜とする。なお、結晶化のための焼成は、最後に一度で行うのではなく、各塗布した塗膜ごとに、上記の仮焼に続けて行ってもよいが、高温での焼成を何回も繰返す必要があるので、最後にまとめて行う方が経済的には有利である。
【0053】
この結晶化のための焼成温度は通常は500〜800℃の範囲であり、例えば500〜750℃である。従って、基板としては、この焼成温度に耐える程度の耐熱性を有するものを使用する。結晶化のための焼成(アニール)時間は、通常は1分から2時間程度であり、焼成雰囲気は特に制限されないが、通常は空気又は酸素である。
【0054】
このようなペロブスカイト型酸化物薄膜の形成に用いられる耐熱性の基板材料としては、シリコン(単結晶又は多結晶)、白金、ニッケルなどの金属類、酸化ルテニウム、酸化イリジウム、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO3)又はコバルト酸ランタンストロンチウム((LaXSr1-X)CoO3)などのぺロブスカイト型導電性酸化物など、石英、窒化アルミニウム、酸化チタンなどの無機化合物が挙げられる。キャパシター膜の場合には、基板は下部電極であり、下部電極としては、例えば、Pt、Pt/Ti、Pt/Ta、Ru、RuO2、Ru/RuO2、RuO2/Ru、Ir、IrO2、Ir/IrO2、Pt/Ir、Pt/IrO2、SrRuO3又は(LaXSr1-X)CoO3などのぺロブスカイト型導電性酸化物などとすることができる(なお、「/」を用いた2層構造のものは「上層/下層」として示してある。)。
【0055】
このようにして成膜される本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜の膜厚は、誘導体デバイスの用途によっても異なるが、通常は500〜4000Å程度が好ましく、得られた強誘電体薄膜は、各種の誘導体デバイスに有用である。
【0056】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0057】
なお実施例及び比較例で用いた原料金属化合物は次の通りである。
【0058】
Pb原料化合物:酢酸鉛3水和物
La原料化合物:酢酸ランタン1.5水和物
Ti原料化合物:チタンテトライソプロポキシド
Zr原料化合物:ジルコニウムテトラn−ブトキシド
実施例1〜8、比較例1〜4
反応容器内で酢酸鉛3水和物と酢酸ランタン1.5水和物とを表1に示す溶媒に溶解し、結晶水を共沸脱水した後(脱水後に酢酸鉛の沈殿が生じる場合があるが、沈殿があっても良い)、更に、溶媒で希釈し(酢酸鉛は完全に溶解しなくても良い)、次いで、ジルコニウムテトラn−ブトキシドとチタンテトライソプロポキシドを添加して、金属原子比がPb/La/Zr/Ti=110/1/52/48となるように調合した(この時点で金属化合物が完全に溶解していなくても良い)。
【0059】
この液を窒素雰囲気中で3時間還流した後(この時点で金属化合物は完全に溶解される)、安定化剤としてアセチルアセトンを原料溶液中に存在する金属元素の合計原子数に対して1倍の分子数となる量添加した。
【0060】
その後、窒素雰囲気で3時間還流した後、更に溶媒を少量添加して濃度調整した後、表1に示すシリコーンを表1に示す量添加して(ただし、比較例1〜4ではシリコーン添加せず)酸化物換算で5重量%濃度の金属化合物を含有するゾルゲル液を得た。
【0061】
このゾルゲル液をPt(2000Å)/SiO2(5000Å)/Si(100)ウェーハの基板上にスビンコート法により塗布し(3000rpm、15秒)、400℃で5分間空気中で仮焼した。この塗布、仮焼を6回繰返して行った後、700℃で1分間酸素雰囲気中で焼成して結晶化アニール処理して強誘電体薄膜を形成した。
【0062】
この強誘電体薄膜のX線回折像により、薄膜のペロブスカイト相への結晶化の有無を調べ、結果を表1に示した。
【0063】
また、膜のストリエーションについては、各ゾルゲル液をPt(2000Å)/SiO2(5000Å)/Si(100)ウェーハの基板上にスビンコート法により塗布し(2000rpm,3000rpm,4000rpm、15秒)、400℃で5分間空気中で仮焼したもの(1回塗り)について光学顕微鏡で観察することにより調べた。
【0064】
【表1】
Figure 0004062831
【0065】
表1より、シリコーンを配合することにより、成膜性や結晶化等に悪影響を及ぼすことなく、ストリエーションを解消することができることがわかる。
【0066】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、経時安定性、成膜後の酸化物特性が良好である上に、特に塗布後のストリエーションの問題のないペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液により、高特性ペロブスカイト型酸化物薄膜が提供される。

Claims (8)

  1. Pbを含有するペロブスカイト型酸化物薄膜を成膜するための原料溶液において、
    該溶液中にシリコーンを含有することを特徴とするペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液。
  2. 請求項1において、各成分金属又は2以上の成分金属を含む金属化合物、その部分加水分解物並びにその部分重縮合物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の金属化合物を有機溶媒又は無機溶媒中に含有する溶液からなることを特徴とするペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液。
  3. 請求項1又は2において、シリコーンがジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル及びメチル水素シリコーンオイルよりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とするペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液。
  4. 請求項3において、シリコーンがポリジメチルシロキサン及び/又はジメチルシロキサンであることを特徴とするペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液。
  5. 請求項1又は2において、シリコーンがポリアルキレンオキシド変性シリコーン、極性シリコーン、ヒドロキシタイプシリコーン、カチオンタイプシリコーン及び両性タイプシリコーンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とするペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項において、シリコーンの含有量が1000ppm以下であることを特徴とするペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項において、PbとZr及び/又はTiを含有するペロブスカイト型酸化物薄膜を成膜するための原料溶液であることを特徴とするペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載される原料溶液を基板に塗布した後、焼成することを特徴とするペロブスカイト型酸化物薄膜の形成方法。
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