JP4062696B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、連結画像を形成するための複数の画像読取装置と画像出力装置の各組み合わせ毎に作成した画像調整データに基づき連結画像を作成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機のような画像形成装置においては、原稿読取装置、または画像出力装置の内部機構の経時的な状態変化等により、同じ原稿の複写画像を出力した場合でも、出力画像が異なったものになってしまう場合がある。この忠実性は、写真画像のような階調性が要求される画像においては特に厳しく、さらにカラー画像を形成する場合には、モノクロ画像よりも格段の品質が必要となる。この問題を解決するためには、装置のキャリブレーションを行う必要があった。従来から、画像出力装置から所定のテストチャートをプリントアウトし、プリントアウトされたそのテストチャートを画像読取装置により読み取り、その読取データを解析することにより画像形成装置の記録特性を検知し、最適な処理を行うための画像調整データを自動的に取得する方法が提案されている(特許文献1)。
【0003】
ところで、近年のデジタル複写機においては、1ジョブあたりのコピー量が増加していているため高速化することによりジョブ終了までの時間を短縮しているが、1台の装置での処理量には限界がある。そこで、たとえば1枚の複写原稿から100枚の印刷を効率的に処理するためのシステムとして、デジタル複写機などの画像形成装置を通信回線を介して複数連結し、それぞれ並行して複写を行う、いわゆる連結モードによるコピー動作が知られている。このような連結画像形成システムにおいて、各読取装置と各画像形成装置の組み合わせによってそれぞれ画像調整データが変わるにも拘わらず、従来の手法においては、それらの点があまり考慮されていなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−307750号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、連結画像形成システムで連結コピーを行う場合、どの読取装置、画像出力装置の組み合わせにもよらず最適な画像が得られるようにすることであり、さらに具体的にいえば、連結画像形成システムにおいては、原稿読取装置と画像出力装置の表面もしくは裏面との組み合わせによって、色合い、濃度等、出力画像が異なったものとなる。そこで、本発明の第1の目的は、どんな原稿読取装置と画像出力装置の面との組み合わせであっても、常に同じ出力画像が得られるようにすることである。また、連結画像形成システムにおいて、原稿読取装置と画像出力装置の表面出力、裏面出力との組み合わせでの画像調整データが存在しない場合に、その連結コピーで無理に出力してしまうと、予期しない不良な画像が出力されてしまう場合がある。そこで、本発明の第2の目的は、どんな原稿読取装置と画像出力装置の面との組み合わせであったとしても、不良な画像が出力されないようにすることである。更に、連結画像形成システムにおいて、原稿読取装置と画像出力装置の表面出力、裏面出力との組み合わせでの画像調整データについて、ある一定期問の間自動画像調整を行っていない場合、その画像調整データを使用すると予期しない不良な画像が出力されてしまう場合がある。そこで、本発明の第3の目的では、長い間、自動画像調整を行っていない場合においても、不良な画像を出力されないようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数の画像形成装置で構成され、該画像形成装置のうちの一つの画像読取装置で読み取った画像を複数の画像出力装置で画像出力する連結画像形成システムにおいて使用可能画像形成装置であって、連結画像形成時に組み合わされる自身又他の画像読取装置と自身の画像出力装置における画像調整データを蓄積する手段、前記蓄積された画像調整データを用いて前記画像読取装置で読み取った画像を形成する手段と、前記画像調整データの形成又は更新から所定の期間が経過したか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって所定の期間が経過したと判断されたとき、警告を出すか又は画像出力を不可にする手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
請求項2の発明は、画像読取装置と画像出力装置とを有する画像形成装置を複数備え、前記複数の画像形成装置のうちの所定の画像読取装置で読み取った画像を、前記複数の画像形成装置のうちの所定の画像出力装置で画像出力する連結画像形成システムにおいて使用可能な画像形成装置であって、連結画像形成時に組み合わされる自身又は他の画像読取装置と自身の画像出力装置における画像調整データを蓄積する手段と、前記蓄積された画像調整データを用いて前記画像読取装置で読み取った画像を形成する手段と、前記画像調整データの形成又は更新から所定の期間が経過したか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって所定の期間が経過したと判断されたとき、警告を出すか又は画像出力を不可にする手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
請求項3の発明は、前記画像調整データは、連結画像形成時に組み合わされる自身又は他の画像読取装置と自身の画像出力装置における画像の表又は裏面ごとの画像調整データであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4の発明は、第1の像担持体、第2の像担持体及び第3の像担持体を有し、前記第1の像担持体から第2の像担持体へ転写し、さらに第2の像担持体から第3の像担持体に転写した顕像を記録媒体の一方の面に転写するとともに、前記第1の像担持体から第2の像担持体へ転写した顕像を記録媒体の他方の面に転写することにより記録媒体の両面に顕像を転写可能な画像形成装置であって、読み取った原稿をRGB画像データに展開可能で、且つRGB画像データをKCMY画像データに色変換可能なカラー原稿読取装置と、KCMY画像データを前記複数の第1の像担持体にて顕像する像形成手段を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項5の発明は、連結画像形成時に組み合わされる自身又は他の画像読取装置と自身の画像出力装置の画像調整データの有無を判断する画像調整データ有無判断手段をさらに備え、前記警告を出すか又は画像出力を不可にする手段は、前記画像調整データ有無判断手段によって画像調整データが存在していないと判断されたとき、警告を出すか又は画像出力を不可にすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を添付図面を参照し説明する。まず、本実施形態で使用する両面画像形成装置について説明する。現在、複写機、プリンター等の電子写真装置においては記録媒体への両面転写画像形成がすでに一般的となっており、両面画像形成における記録媒体への転写方法としては、記録媒体へ第一面を転写、定着した後に、両面反転装置等を用いて記録媒体の第二面へ転写、定着のプロセスが実施されている。ただ、この方法によると、記録媒体への両面印字では両面反転装置等が必要不可欠となり、両面時のファーストプリントが遅くなるのは否めないことであった。また、作像装置を記録媒体の第一面用、及び第二面用に夫々有しているため、省スペースが必要とされる昨今においては機械サイズが大きく、さらには作像装置を記録媒体の各面に必要としていることからコスト面でも非常に不利である。他方、例えば、特開2000−352889号公報に記載されているような両面反転装置等を用いずに両面印字を行うものが開示されているので、本実施形態では両面反転装置を有することなく両面印字を可能とする両面画像形成装置を例に採って説明する。
【0008】
図1は本発明を含む記録媒体の両面にほぼ同時に画像が形成可能な画像形成装置の略中央断面図である。図中、回転可能に支持され矢印方向に回転する第1の像担持体(感光体)1の外周部には除電装置L、クリーニング装置2、帯電装置3、現像装置5が配備されている。帯電装置3と現像装置5の間には、露光装置4から発せられる光情報の入るスペースが確保されている。第1の像担持体(感光体)1は4個(a,b,c,d)あるが、それぞれ周囲に設けられる画像形成用の部品構成は現像装置5が扱う色材(トナー)の色が異なることを除き同じである。
【0009】
第1の像担持体1は直径が30から100mm程度のアルミニュム円筒表面に、光導電性物質である有機半導体の層を設けた感光体である。その一部が、第2の像担持体(中間転写ベルト)10に接している。ベルト状の感光体も採用可能である。第2の像担持体10は矢印方向に移動可能に、回転するローラ11、12、13間に支持、張架されていて、裏側(ループの内側)には、第1の転写手段20が第1の像担持体1の近傍に配備されている。ベルトループの外側に、第2の像担持体用クリーニング装置25が配備されている。第2の像担持体10より転写した後にその表面に残留する不要のトナーを拭い去る。
【0010】
露光装置4は公知のレーザ方式で、フルカラー画像形成に対応した光情報を、一様に帯電された感光体表面に潜像として照射する。LEDアレイと結像手段から成る露光装置も採用可能である。第2の像担持体(中間転写体)10は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトで、第1の像担持体からトナーを転写可能とする抵抗値を備えている。
【0011】
図中右方にはベルト状の第3の像担持体100が配備されている。第3の像担持体100は矢印方向に移動可能に、回転ローラ111、112、113間に支持、張架されていて、裏側(ループの内側)には、第2の転写手段120が配備されている。ベルトループの外側に、第3の像担持体用クリーニング装置250、チャージャCH、などが配備されている。クリーニング装置250は、用紙にトナーを転写した後、残留する不要のトナーを拭い去る。前記転写手段120、ローラ113、第2の像担持体10を支持するローラ11により、第2の像担持体10と第3の像担持体100は接触し、あらかじめ定められた転写ニップを形成する。
【0012】
第3の像担持体(中間転写体)100は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトで、第2の像担持体からトナーを転写可能とする抵抗値を備えるベルトである。記録媒体(用紙)(P)は図の下方の給紙装置(給紙カセット)26−1、26−2に収納されており、最上の用紙が給紙ローラ27でつ、複数のガイド29を経てレジストローラ対28に搬送される。図の上方に、定着用加熱手段30、排紙ガイド対31、排紙ローラ対32、排紙スタック部40が配備されている。第2の像担持体10の上方で、排紙部40の下方には、補給用のトナーが収納できる収納部TSが設けてある。トナーの色はマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの四色があり、カートリッジTCの形態にしてある。粉体ポンプ等により対応する色の現像装置に適宜補給される。本体の一部の開閉フレーム50は、開閉支軸50Aを中心として、回動・開放が可能な構造にしてあるので、記録媒体の搬送路は大きく開き、ジャムした記録媒体(用紙)の処理を容易にしている。
【0013】
(動作の説明)
以上の構成において、記録媒体(用紙)の両面に画像を得る場合、まず第1の像担持体1(感光体)による作像が行われる。露光装置4の作動により、不図示のLD光源からの光は、不図示の光学部品を経て、帯電装置3で一様に帯電された第1の像担持体(感光体)1のうち、aと記した感光体上に至り、書き込み情報(色に応じた情報)に対応した潜像を形成する。第1の像担持体1上の潜像は現像装置5で現像され、トナーによる顕像が第1の像担持体1の表面に形成・保持される。このトナー像は、第1の転写手段20により、第1の像担持体と同期して移動する第2の像担持体10の表面に転写される。第1の像担持体1の表面は、残存するトナーがクリーニング装置2でクリーニングされ、除電装置Lで除電され次の作像サイクルに備える。
【0014】
第2の像担持体10は、表面に転写されたトナー像を坦持し、矢印の方向に移動する。bと記された第1の像担持体(感光体)1に、別の色に対応する潜像が書き込まれ、対応する色のトナーで現像され顕像となる。この像は、すでに第2の像担持体に乗っている前の色の顕像に重ねられ、最終的に4色重ねられる。このとき同期して第3の像担持体100は矢印方向に移動していて、第2の転写手段120の作用で、第3の像担持体100の表面に第2の像担持体表面に作られた画像が転写される。いわゆるタンデム形式である4個の感光体上で画像が形成されながら、第2、第3の像担持体が移動し、作像が進められるので、その時間が短縮できる。
【0015】
第2の像担持体10が、所定のところまで移動すると、記録媒体(用紙)の別の面に作成されるべきトナー画像が、前述したような工程で再度第1の像担持体1により作像され、給紙が開始される。給紙ローラ27が反時計方向に回転すると、給紙装置(給紙カセット:26−1、26−2)内の最上部にある記録媒体(用紙)Pが引き出され、レジストローラ対28に搬送される。レジストローラ対28を経て、第2の像担持体10と第3の像担持体100の間に送られる記録媒体(用紙)の片側の面に、第2の像担持体10表面のトナー像が、第2の転写手段120により転写される。更に記録媒体は上方に搬送され、第3の像担持体100表面のトナー像が、チャージャCHにより記録媒体のもう一方の面に転写される。転写に際して、記録媒体(用紙)は画像の位置が正規のものとなるよう、タイミングがとられて搬送される。
【0016】
本実施例では、第1の像坦持体1に作像されるトナーの極性はマイナスである。第1の転写手段20にプラスの電荷を与えることで、第1の像坦持体に作像されたトナーは第2の像坦持体10に転写される。第2の転写手段120にプラスの電荷を与えることで、第2の像坦持体に作像されたトナーは第3の像坦持体100に転写される。また第2の像担持体表面のトナーも、記録媒体の片側の面に転写される。チャージャCHからプラス極性の電荷与えることで、第3の像担持体100表面のマイナス極性のトナーは吸引されて、記録媒体の他の面に転写される。
【0017】
上記のステップで両面にトナー像が転写された記録媒体Pは、定着手段30に送られ、記録媒体(用紙)上のトナー像(両面)が一度に溶融、定着され、ガイド対31を経て排紙ローラ対32により本体フレーム上部の排紙スタック部40に排出される。図1のように、排紙部40を構成した場合、両面画像のうち後から記録媒体(用紙)に転写される面(頁)、すなわち第2の像担持体10から記録媒体(用紙)に直接転写される面が下面となって、排紙スタック部40に載置されるから、頁揃えをしておくには2頁目の画像を先に作成し、第3の像担持体100にそのトナー像を保持し、1頁目の画像を第2の像担持体10から記録媒体(用紙)に直接転写するようにすればよい。
【0018】
第2の像担持体10から記録媒体に転写される画像は、第1の像担持体表面で正像にし、第3の像担持体100から記録媒体に転写されるトナー像は、第1の像担持体(感光体)表面で逆像(鏡像)になるよう露光される。このような頁揃えのための作像順は画像データをメモリーに貯蔵する公知の技術で、また正、逆像(鏡像)に切り換える露光も、公知の画像処理技術により、既に実現されている。
【0019】
第3の像担持体100から記録媒体(用紙)に転写した後、内部に公知のブラシローラ、回収ローラ、ブレード等を備えたクリーニング装置250は、第3の像担持体表面に残留する不要のトナーや紙粉を除去する。図ではブラシローラ250が第3の像担持体表面から離れた状態にある。支点250Aを中心として揺動可能で、第3の像担持体表面に接離可能な構造になっている。記録媒体に転写する以前で、第3の像担持体がトナー像を担持しているとき離し、クリーニングが必要のとき、図で反時計方向に揺動し接触させる。除去された不要トナーはトナー収納部250Bに集められる。
【0020】
図2は、以上で述べた両面画像形成装置を適用した連結画像形成システムを概略的に示した図である。図2に示す連結画像形成システムにおいては、原稿画像を読み取りその画像データを他の装置に転送する機能を備えた複数の画像形成装置を通信媒体を介して相互に接続し、各画像形成装置間で画像データを相互に転送して画像を出力させるようにする。例えば、少なくとも1台の画像形成装置を使用して原稿画像を読み取り、その印刷処理を少なくとも2台以上の画像形成装置に分担させるなどの処理を行う。
【0021】
第1の実施形態
連結画像形成システムにおいて、各画像形成装置の原稿読取装置と画像出力装置の組み合わせごとに画像調整データを持たせる。
図3はその1例を示す連結画像形成システムを概略的に示す図である。図示のように、原稿読取装置1(302)と画像出力装置1(303)と同じ画像形成装置内の組み合わせでの画像調整データを持たせることは当然であるが、それ以外の、原稿読取装置1(302)と画像出力装置2(313)といった違う画像形成装置同士の組み合わせにおいての画像調整データについても、持たせるようにする。また、同じ画像出力装置でも図1のような両面同時出力が出来る画像出力装置においては、表面出力と裏面出力とは大きくその現像方法が違うため、面ごとにその出力特性も違ってくる。そのため、表面と裏面とで画像調整データが大きく違うため、表面、裏面それぞれで画像調整データを持たせる必要がある。
【0022】
図4は各原稿読取装置と画像出力装置の各出力面との組み合わせ例を示す図である。組み合わせとしては、図示のように、411、412等のような同じ画像形成装置内における実線の組み合わせ以外にも点線で引かれた他の画像形成装置との組み合わせについても、その画像調整データを持たせることとする。画像調整データ算出方法としては、従来の手法、例えば特開平9−307750号公報に示されているように、所定のテストチャートを画像出力装置から出力し、そのテストチャートを原稿読取装置によって読み取らせることによって記録特性を検知し、最適な処理を行うための画像調整データを自動的に取得するようにする。図3に示す連結画像形成システムの場合、例えば、画像形成装置1(301)の原稿読取装置1(302)と、画像形成装置2(311)の画像出力装置2(313)の表面出力との組み合わせ(413)においての画像調整データを取得する場合においては、画像出力装置2(313)より所定のテストチャートを表面に出力し、その出力されたテストチャートを原稿読取装置1(302)で読み取りを行うことにより、画像調整データの取得を行う。
【0023】
図4に示すように、各原稿読取装置と画像出力装置の各出力面との組み合わせ毎に画像調整データの取得を行う。画像調整データを持たせるのは、この場合、原稿読取装置側でも画像出力装置側でもよい。連結コピー時においては、そのときの組み合わせにおける画像調整データを使用して画像処理を行い、画像を出力する。
【0024】
第2の実施形態
ある原稿読取装置と画像出力装置との組み合わせでは自動画像調整を行っていない場合には、その組み合わせでの画像調整データが存在しないこととなる。
即ち、本実施形態では、該画像調整データが存在しないときに、適当な画像調整データを使用して出力すると不良な画像が出力されてしまう可能性がある。
そこで、第2の実施形態では、連結画像形成システムで連結コピーを行う場合に、使用する特定の画像読取装置と画像出力装置との組み合わせでの画像調整データの有無を判断し、該画像調整データが存在していないときは、画像形成装置の操作部でユーザーに画像調整データが存在しないことの警告を行い、自動画像調整を行うようユーザーに処理を促す警告を出すようにする。または、その組み合わせの場合では、出力をさせないようにしてもよい。
【0025】
第3の実施形態
実施形態の連結画像形成システムにおいて、ある原稿読取装置と画像出力装置との組み合わせで、画像調整データの作成又は更新から一定期間の間自動画像調整を行っていない場合は、画像調整データが現状の状態と一致しなくなってしまい、適切な画像処理が行われないようになる。つまり、連結コピーを行う場合に、連結コピーを行いたい原稿読取装置と画像出力装置との組み合わせでの画像調整データが古く、適切なデータでない場合、そのままのデータを使用して出力を行うと、不良な画像が出力されてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、ある原稿読取装置と画像出力装置との組み合わせにおける自動画像調整データを作成又は更新した時を記録しておき、その作成又は更新時期から所定時間経過したときは、つまり一定期間の間、調整動作を行っていない適切でない画像調整データを保持している組み合わせで連結コピーを行う場合に、画像形成装置の操作部でユーザーに画像調整データが適切でない(古い)ことの警告を行い、自動画像調整を行うようユーザーに処理を促す警告を出すようにする。または、その組み合わせの場合では、出力をさせないようにしてもよい。
以上の実施例では、複数色のトナーを使った、カラー画像の作像に関して述べたが、モノクロ画像の作成にも本発明が適用できることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】
請求項1ないし5に対応する効果:古くなって適切でない画像調整データを保持している原稿読取装置と画像形成装置との組み合わせでの連結コピー時においては、画像出力を行わない、もしくはユーザーに警告を出すため、画像調整が不完全で不良な画像が出力されることを防ぐことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成装置の略中央断面図である。
【図2】 両面画像形成装置を適用した連結画像形成システムを概略的に示した図である。
【図3】 連結画像形成システムを概略的に示す図である。
【図4】 原稿画像読取装置と画像出力装置との組み合わせ例を示す図である。
【符号の説明】
A…排紙方向、L…除電ランプ、P…記録媒体(用紙)、CH…チャージャ、TS…トナー収納部、TC…トナー(カートリッジ)、1…第1の像担持体(感光体)、2…第1の像担持体(感光体)用クリーニング装置、3…帯電装置、4…露光装置、5…現像装置、10…第2の像担持体(中間転写ベルト)、11、12、13…ローラ(第2の像担持体の支軸)、20…第1の転写手段、25…クリーニング装置(第2の像担持体用)、26−1、26−2…給紙装置(給紙カセット)、27…給紙ローラ、28…レジストローラ対、29…搬送ガイド、30…加熱装置、31…(排紙)ガイド対、32…排紙ローラ対、40…排紙スタック部、50…開閉フレーム、50A…開閉支軸、100…第3の像担持体(中間転写ベルト)、111、112、113…ローラ(第3の像担持体の支軸)、120…第2の転写手段、250…クリーニング装置(第3の像担持体用)、250A…クリーニング揺動支点、250B…トナー収納部。

Claims (5)

  1. 複数の画像形成装置で構成され、該画像形成装置のうちの一つの画像読取装置で読み取った画像を複数の画像出力装置で画像出力する連結画像形成システムにおいて使用可能な画像形成装置であって、
    連結画像形成時に組み合わされる自身又他の画像読取装置と自身の画像出力装置における画像調整データを蓄積する手段
    前記蓄積された画像調整データを用いて前記画像読取装置で読み取った画像を形成する手段と、
    前記画像調整データの形成又は更新から所定の期間が経過したか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって所定の期間が経過したと判断されたとき、警告を出すか又は画像出力を不可にする手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像読取装置と画像出力装置とを有する画像形成装置を複数備え、前記複数の画像形成装置のうちの所定の画像読取装置で読み取った画像を、前記複数の画像形成装置のうちの所定の画像出力装置で画像出力する連結画像形成システムにおいて使用可能な画像形成装置であって、
    連結画像形成時に組み合わされる自身又は他の画像読取装置と自身の画像出力装置における画像調整データを蓄積する手段と、
    前記蓄積された画像調整データを用いて前記画像読取装置で読み取った画像を形成する手段と、
    前記画像調整データの形成又は更新から所定の期間が経過したか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって所定の期間が経過したと判断されたとき、警告を出すか又は画像出力を不可にする手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記画像調整データは、連結画像形成時に組み合わされる自身又は他の画像読取装置と自身の画像出力装置における画像の表又は裏面ごとの画像調整データであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 第1の像担持体、第2の像担持体及び第3の像担持体を有し、前記第1の像担持体から第2の像担持体へ転写し、さらに第2の像担持体から第3の像担持体に転写した顕像を記録媒体の一方の面に転写するとともに、前記第1の像担持体から第2の像担持体へ転写した顕像を記録媒体の他方の面に転写することにより記録媒体の両面に顕像を転写可能な画像形成装置であって、読み取った原稿をRGB画像データに展開可能で、且つRGB画像データをKCMY画像データに色変換可能なカラー原稿読取装置と、KCMY画像データを前記複数の第1の像担持体にて顕像する像形成手段を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 連結画像形成時に組み合わされる自身又は他の画像読取装置と自身の画像出力装置の画像調整データの有無を判断する画像調整データ有無判断手段をさらに備え、
    前記警告を出すか又は画像出力を不可にする手段は、前記画像調整データ有無判断手段によって画像調整データが存在していないと判断されたとき、警告を出すか又は画像出力を不可にすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置
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JP7565188B2 (ja) * 2020-10-27 2024-10-10 シャープ株式会社 画像形成装置、設定方法及びシステム

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