JP4043722B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、詳しくは、複数のローラに張架されたベルト状の像担持体を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像形成装置におけるベルト状の像担持体(感光体、中間転写体等)は、通常、上下左右に間隔を有する複数のローラに張架されて実装されている。近年、画像形成装置の小型化、高密度化の要望が高まり、例えば特開平8−16057号公報には、ベルト状の像担持体の張架構成によって形成される内方空間を活用すべく、該内方空間に該ベルト状の像担持体からクリーニングされた廃トナーを蓄える廃トナータンクを設ける構成が開示されている。
このように、ベルト状の像担持体の内方空間に廃トナータンク等を搭載することにより、これまで無駄になっていた装置内の空間が有効に活用できるようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
感光体や中間転写体等のベルト状の像担持体は、経時的使用により感光特性(画像形成能力)が劣化したり、寿命が来ることを避けられない。このため、一定の使用時間の後には交換する必要がある。
ベルト状の像担持体の張架構成によって形成される内方空間に何も存在しない場合には、複数のローラの一部を該ベルト状の像担持体より内側へ移動させることにより、ベルトを緩めることができ、ベルト状の像担持体を外して交換することができる。
【0004】
しかしながら、上述のように内方空間に廃トナータンク等の内方設置部材が存在する構成では、ローラの内方への移動スペースが少なく困難であるため、ベルト状の像担持体の交換は極めて作業操作性が悪いという問題があった。
また、廃トナータンクは内方空間の大部分を占めるため、廃トナーを捨てるための該廃トナータンクの取り外し作業もスペースが少ないために困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、ベルト状の像担持体の内方空間に廃トナータンク等の内方設置部材が存在しても容易にベルト状の像担持体の交換作業が行える画像形成装置の提供を、その目的とする。
また、本発明は、ベルト状の像担持体の内方空間に廃トナータンクが設けられる構成において、廃トナーの廃棄作業が容易に行える画像形成装置の提供を、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、側板間に支持された複数のローラと、該複数のローラに張架されたベルト状の像担持体と、該ベルト状の像担持体の内方空間を利用して設けられた内方設置部材を有する画像形成装置において、上記各側板のうち一方の側板が、上記複数のローラのうち何れかの端部を支持する固定側板と、該固定側板に着脱自在に設けられ上記複数のローラのうち残りのローラの端部を支持する取り外し用側板から構成され、該取り外し用側板を該固定側板から取り外したときに上記残りのローラも該取り外し用側板と一体に取り外されるように設けられ、前記内方設置部材が前記取り外し用側板に一体に設けられている、という構成を採っている。
【0007】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の画像形成装置において、上記一方の側板が、装置本体の操作面側に位置する側板である、という構成を採っている。
【0008】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の画像形成装置において、上記残りのローラが1本である、という構成を採っている。
【0009】
請求項4記載の発明では、請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像形成装置において、上記内方設置部材が、廃トナーを収容する廃トナータンクである、という構成を採っている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図7に基づいて説明する。
先ず、本実施形態における画像形成装置としての電子写真方式カラープリンタ(以下、単にカラープリンタという)1の概略構成及び動作について説明する。カラープリンタ1は、感光体ユニット10と、書き込み光学ユニット20と、現像手段としての現像ユニット30と、中間転写ユニット40と、転写手段としての2次転写ユニット50と、定着装置としての定着ユニット60と、両面印刷用紙反転ユニット70等を有している。
カラープリンタ1は、Black:黒(以下、Bkという)、Cyan:シアン(以下、Cという)、Magenta:マゼンタ(以下、Mという)、Yellow:イエロー(以下、Yという)のカラー画像を感光体ユニット10の像担持体としての感光体ベルト11上に順次顕像化し、これらを重ね合わせて最終的な4色フルカラー画像を形成する。
【0013】
ベルト状の像担持体としての感光体ベルト11は矢印Aで示す時計回り方向に回転し、その周りには、感光体クリーニング装置12、帯電ローラ13、現像ユニット30の選択された現像器、中間転写ユニット40の中間転写ベルト41などが配置されている。
感光体ベルト11は、駆動ローラ14、1次転写対向ローラ15、張架ローラ16間に張架され、矢印A方向に図示しない駆動モータによって回転移動する。なお、つなぎ目のある感光体ベルト11を用いる場合には、感光体ベルト11端部の非画像領域につなぎ目マークを設け、図示しないセンサにより検出を行い、つなぎ目を避けて画像形成を行う。
【0014】
書き込み光学ユニット20は、カラー画像データを光信号に変換して、各色画像に対応した光書き込みを行い、感光体ベルト11に静電潜像を形成する。書き込み光学ユニット20は、光源としての半導体レーザー21、図示しないレーザー発光駆動制御部、ポリゴンミラー22、3つの反射ミラー23a,23b,23c等で構成されている。
【0015】
現像ユニット30は、Bk現像器31K、C現像器31C、M現像器31M、Y現像器31Yと、各現像器を図中左右方向へ移動させ感光体ベルト11に対し接離動作を行う図示しない接離機構等で構成されている。
各現像器31K,31C,31M,31Yは、感光体ベルト11表面の静電潜像を現像するために現像剤を表面に担持して回転する現像スリーブ32K,32C,32M,32Yと、現像剤を汲み上げて攪拌するために回転する現像剤パドル33K,33C,33M,33Yと、現像剤を収容する現像剤収容ケース34K,34C,34M,34Y等で構成されている。
各現像剤収容ケース34K,34C,34M,34Yには、現像剤としての各色のトナーからなる一成分現像剤がそれぞれ収容されている。図示の例では、装置本体下側から順に、黒トナーを収容したBk現像器31K、シアントナーを収容したC現像器31C、マゼンタトナーを収容したM現像器31M、イエロートナーを収容したY現像器31Yが設けられている。
【0016】
各現像器31K,31C,31M,31Y内のトナーは所定の極性に帯電され、また、各現像スリーブ32K,32C,32M,32Yには図示しない現像バイアス電源によって現像バイアスが印加され、現像スリーブ32K,32C,32M,32Yが感光体ベルト11に対して所定電位にバイアスされている。
また、上記接離機構は、図示しないモータから各現像器31K,31C,31M,31Yに駆動を伝達するための図示しない電磁クラッチがオンになるとその駆動力で現像剤収容ケース34K,34C,34M,34Yを感光体ベルト11側(図中右側)に移動させるようになっている。現像時には、各現像器31K,31C,31M,31Yのうち選択されたいずれか一つが移動し、感光体ベルト11に当接する。一方、電磁クラッチをオフにして駆動伝達を解除すると、感光体ベルト11に当接していた現像器が感光体ベルト11から離間する方向(図中左側)に移動する。
【0017】
カラープリンタ本体の待機状態では、現像ユニット30のいずれの現像器31K,31C,31M,31Yも感光体ベルト11と離間した位置にセットされている。プリント動作が開始されると、カラー画像データに基づき、レーザー光による光書き込み、静電潜像形成が始まる(以下、Bk画像データによる静電潜像をBk静電潜像という。C、M、Yについても同様)。
Bk静電潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像位置にBk静電潜像の先端部が到達する前にBk現像スリーブ32Kを回転開始して、Bk静電潜像をBkトナーで現像する。以後、Bk静電潜像領域の現像動作を続けるが、Bk静電潜像の後端部がBk現像位置を通過した時点で、Bk現像器31Kが感光体ベルト11から離間し、速やかに次の色の現像器が感光体ベルト11に当接する。これは少なくとも、次の画像データによる静電潜像先端部が現像位置に到達する前に完了させる。
【0018】
中間転写ユニット40は、ベルト状の像担持体としての中間転写ベルト41、べルトクリーニング装置42、位置検出用センサ43等で構成されている。中間転写ベルト41は、駆動ローラ44、1次転写ローラ45、2次転写対向ローラ46、クリーニング対向ローラ47及びテンションローラ48に張架されており、図示しない駆動モータにより矢印B方向に駆動制御される。
中間転写ベルト41端部の非画像領域には図示しない複数の位置検出用マークが設けられており、これらの位置検出用マークのうちのいずれか一つ(画像形成動作開始時に位置検出用センサ43を最初に通過した位置検出用マーク)を位置検出用マークで検出し、この検出タイミングで画像形成を開始する。
【0019】
べルトクリーニング装置42は、クリニーングブラシ42a、図示しない接離機構等で構成されており、1色目のBk画像を中間転写ベルト41に転写している間、及び、2、3、4色目の画像を中間転写ベルト41に転写している間は接離機構によって中間転写ベルト41面からクリニーングブラシ42aを離間させておく。中間転写ベルト41面からクリーニングされたトナーは、中間転写ユニット40内部(内方空間)に設けられた内方設置部材としての廃トナータンク49に蓄えられる。
【0020】
装置本体下部に設けられた転写紙カセット80内には、転写材としての転写紙が収容されており、該転写紙は給紙コロ81a、81b、81cによってレジストローラ対82へ向けて給紙、搬送される。
カラープリンタ1の右側面には、OHP用紙や厚紙などの手差し給紙用の手差しトレイ83が設けられている。
【0021】
2次転写ユニット50は、2次転写ローラ51、該2次転写ローラ51を中間転写ベルト41に対して接離するためのクラッチ等を備えた図示しない揺動機構等で構成されている。転写紙が転写位置に到達するタイミングに合わせて2次転写ローラ51が揺動機構の回転軸を中心に揺動する。
2次転写ローラ51と2次転写対向ローラ46とにより転写紙と中間転写ベルト41とを一定の圧力で接触させる。2次転写ローラ51は中間転写ユニット40に設けられた図示しない位置決め部材により2次転写対向ローラ46との平行度の位置精度が保たれている。2次転写ローラ51に設けた図示しない位置決めコロにより、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の接触圧を均一にしている。
2次転写ローラ51を中間転写ベルト41に接触させると同時に、2次転写ローラ51はトナーと逆極性の転写バイアスを印加され、中間転写ベルト41上の重ねトナー像を転写紙に一括転写する。
【0022】
なお、上記各ユニットは装置本体に対して容易に着脱できるようになっている。例えば、図1において、中間転写ユニット40を外す場合には、図示しない前面カバーを開け、紙面の奥側から手前側にユニットをスライドさせる。
【0023】
上記構成のカラープリンタ1において、画像形成サイクルが開始されると、まず感光体ベルト11は矢印Aの時計回り方向に、中間転写ベルト41は矢印Bの反時計回り方向に図示しない駆動モータによって回転される。
中間転写ベルト41上に設けられた図示しない位置検出用マークを位置検出用センサ43で検出し、位置検出用マークの検知タイミングに応じて感光体ベルト11上にBkトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形成、Yトナー像形成が行われ、最終的にBk、C、M、Yの順に中間転写ベルト41上に重ねてトナー像が形成される。このとき、1次転写ローラ45に印加するバイアスは順次電圧を高くすることが一般的であるが、中間転写ベルト41の抵抗特性等に応じて異なる。
【0024】
Bkトナー像形成は次のように行われる。図示しない電源の印加電圧により、帯電ローラ13は感光体ベルト11を一様に帯電する。書き込みのためのレーザー光LDはBkカラー画像信号に基づいて露光を行う。この露光が行われたとき、当初一様荷電された感光体ベルト11の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。このBk静電潜像にBk現像スリーブ32K上のBkトナーが接触することにより、感光体ベルト11の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分すなわち露光された部分にはBkトナーが吸着され、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
感光体ベルト11上に形成されたBkトナー像は、1次転写位置において中間転写ベルト41に接する。この1次転写位置では、1次転写ローラ45と1次転写対向ローラ15とにより中間転写ベルト41と感光体ベルト11との間にニップが形成されており、1次転写ローラ45にBkトナー像と逆極性のバイアスを印加することによりBkトナー像を中間転写ベルト41に転写する。
【0025】
感光体ベルト11上の若干の未転写残留トナーは、感光体ベルト11の再使用に備えて感光体クリーニング装置12で清掃される。ここで回収されたトナーは図示しない回収パイプを経由して図示しない廃トナータンクに蓄えられる。
【0026】
感光体ベルト11側では、Bk画像形成工程の次にC画像形成工程に進み、位置検出用センサ43の検知タイミングに応じてC画像データによるレーザー光LDによる書き込みが行われ、C静電潜像が形成される。先のBk静電潜像の後端部が通過した後で、且つ、C静電潜像の先端部が到達する前にBk現像器31Kが現像位置から退避し、C現像器31Cが現像位置にセットされてC静電潜像がCトナーで現像される。以後、C静電潜像領域の現像を続けるが、C静電潜像の後端部が通過した時点で、先のBk現像器31Kの場合と同様にC現像器31Cが現像位置から退避し、次のM現像器31Mを現像位置に移動させる。これもやはり次のM静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。
なお、M及びYの画像形成工程については、それぞれの静電潜像形成、現像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
【0027】
中間転写ベルト41には、感光体ベルト11に順次形成するBk、C、M、Yのトナー像を、同一面に順次位置合わせして、4色重ねのトナー像が形成され、次の2転写工程において、この4色のトナー像が転写紙に一括転写される。
【0028】
上記画像形成動作が開始される時期に、転写紙は転写紙カセット80又は手差しトレイ83のいずれかから給送され、レジストローラ対82のニップで待機している。2次転写ローラ51に中間転写ベルト41上の4色重ねのトナー像の先端がさしかかるときに、丁度転写紙の先端がこのトナー像の先端に一致するようにレジストローラ対82が駆動され、転写紙とトナー像との位置合わせが行われる。そして、転写紙が中間転写ベルト41上のトナー像と重ねられて2次転写位置を通過する。このとき、2次転写ローラ51による転写バイアスで転写紙が荷電され、トナー画像のほとんどが転写紙上に転写される。
【0029】
中間転写ベルト41から4色重ねトナー像を一括転写された転写紙は、定着ユニット60に搬送される。所定温度に制御された定着ベルト61と加圧ローラ62のニップ部でトナー像が溶融定着され、装置本体外に送り出され(矢印C方向)、排紙トレイ84に裏向きにスタックされてフルカラーコピーを得る。
【0030】
両面印刷を行う場合には、定着ユニット60を通過した転写紙は、両面切替爪85により矢印D方向に案内され、両面印刷用紙反転ユニット70に送られる。転写紙後端が反転切替爪71を通過した後、反転ローラ対72が停止し、転写紙も停止する。反転ローラ対72が一定のブランク時間ののち逆転を開始し、転写紙はスイッチバックを始める。このとき反転切替爪71が切り替わり、転写紙は矢印E方向に案内され、レジストローラ対82に送られる。
レジストローラ対82に送られた転写紙は、表裏反転した状態でレジストローラ対82のニップ部で待機する。所定のタイミングでレジストローラ対82が駆動され、転写紙は2次転写位置に送られて中間転写ベルト41から4色重ねトナー像を一括転写された後、定着ユニット60でトナー像が溶融定着され、装置本体外に送り出される。
【0031】
1次転写後の感光体ベルト11の表面は、感光体クリーニング装置12でクリーニングされ、図示しない除電ランプで均一に除電される。転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト41の表面は、べルトクリーニング装置42のクリニーングブラシ42aを接離機構で押圧することによってクリーニングされる。
中間転写ベルト41からクリーニングされたトナーは、廃トナータンク49に蓄えられる。
【0032】
次に、中間転写ユニット40におけるベルト状の像担持体としての中間転写ベルト41の交換を容易にするための構成を説明する。
図2は、装置本体の操作面側と反対側の装置奥側に位置するローラ支持板としての側板90の、駆動ローラ44,1次転写ローラ45,2次転写対向ローラ46,クリーニング対向ローラ47,テンションローラ48に対する支持構成を示している。1次転写ローラ45とテンションローラ48は、それらの回転軸45a,48aを側板90に直接支持されている。駆動ローラ44,2次転写対向ローラ46,クリーニング対向ローラ47は、それらの回転軸44a,46a,47aをそれぞれ、側板90に設けられた軸受90a,90b,90cに支持されている。
【0033】
図3は、装置本体の操作面側に位置するローラ支持板としての側板92の、駆動ローラ44,1次転写ローラ45,2次転写対向ローラ46,クリーニング対向ローラ47,テンションローラ48に対する支持構成を示している。該側板92は側板90に対して略平行に対向配置されている。
側板92は、駆動ローラ44,1次転写ローラ45,2次転写対向ローラ46,テンションローラ48の他方の端部を支持する固定側板94と、該固定側板94にネジ96によって着脱自在に設けられた取り外し用側板98とから構成されている。
1次転写ローラ45とテンションローラ48は、それらの回転軸45a,48aを固定側板94に直接支持されている。駆動ローラ44,2次転写対向ローラ46は、それらの回転軸44a,46aをそれぞれ、固定側板94に設けられた軸受94a,94bに支持されている。
【0034】
クリーニング対向ローラ47は、その回転軸(他方の端部)47aを取り外し用側板98に設けられた軸受98aに支持されている。また、取り外し用側板98には廃トナータンク49が一体に形成されている。廃トナータンク49の廃トナーの収容容量は、中間転写ベルト41の交換時点までに回収される廃トナー回収量と略同一に設定されている。この収容容量は、例えば、中間転写ベルト41の交換時点までに回収される廃トナーの平均回収量によって決定することができる。
【0035】
クリーニング対向ローラ47は、取り外し用側板98を固定側板94から取り外したときに該取り外し用側板98と一体に取り外されるように設けられている。従って、取り外し用側板98、クリーニング対向ローラ47、廃トナータンク49は一つのユニットを構成している。
クリーニング対向ローラ47の一体取り外し構成は、例えば側板90に対する軸受90cを非固定とし、取り外し用側板98に対する軸受98aを固定とすることによって可能となる。
【0036】
図4は、取り外し用側板98側の単独のユニット構成を示しており、図5は、固定側板94側の単独のユニット構成を示している。図5において、符号94cは、ネジ96の螺合穴を示す。
図5に示すように、2本のネジ96を外して、固定側板94から取り外し用側板98を分離した場合、中間転写ベルト41に対するクリーニング対向ローラ47の張架が無くなるので、中間転写ベルト41は実線で示す緊張状態から二点鎖線で示すように緩んだ状態が得られる。
【0037】
次に、図6及び図7に基づいて、中間転写ベルト41の交換動作及び廃トナーの廃棄動作を説明する。
中間転写ベルト41の画像形成能力が低下した場合、あるいは寿命が来た場合、中間転写ベルト41の交換を行う。交換作業において、まず、装置本体の図示しない前面カバーを開け、図6に示すように、中間転写ユニット40のネジ96を外す。
ネジ96を外した後、取り外し用側板98を装置手前側へ引き出す。取り外し用側板98の引き出し動作に伴って、クリーニング対向ローラ47及び廃トナータンク49が1つのユニットとして一体に引き出される。なお、図6において、中間転写ベルト41は判りやすいように二点鎖線で示している。
【0038】
図7に示すように、取り外し用側板98を含むユニットを引き出した後、緩んだ中間転写ベルト41を固定側板94を含むユニットから装置手前側へ引き出す。引き出された取り外し用側板98を含むユニットを裏返しにして、あるいは傾けて所定箇所に廃トナーを捨てる。
【0039】
新しい中間転写ベルト41を固定側板94を含むユニットへ緩んだ状態で装着した後、廃トナータンク49が空になった取り外し用側板98を含むユニットを所定位置に位置付け、ネジ96により取り外し用側板98を固定側板94に固定する。
取り外し用側板98を含むユニットの固定により、新しい中間転写ベルト41は所定の張架状態となる。
【0040】
上記実施実施形態では、中間転写ユニットへでの実施例を示したが、ベルト状の像担持体としての感光体ベルト11を有する感光体ユニット10においても同様に実施することができる。また、ベルト状の像担持体だけでなく、交換やメンテナンスを必要とするベルト状体を有する他のユニットにおいても同様に実施することができる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、側板間に支持された複数のローラと、該複数のローラに張架されたベルト状の像担持体と、該ベルト状の像担持体の内方空間を利用して設けられた内方設置部材を有する画像形成装置において、上記各側板のうち一方の側板が、上記複数のローラのうち何れかの端部を支持する固定側板と、該固定側板に着脱自在に設けられ上記複数のローラのうち残りのローラの端部を支持する取り外し用側板から構成され、該取り外し用側板を該固定側板から取り外したときに上記残りのローラも該取り外し用側板と一体に取り外されるように設けられ、前記内方設置部材が前記取り外し用側板に一体に設けられている構成としたので、内方設置部材が存在しても画像形成能力が劣化し又は寿命が来たベルト状の像担持体を取り外し用側板を取り外すことによって容易に交換することができる。
【0042】
請求項2記載の発明によれば、上記一方の側板が、装置本体の操作面側に位置する側板である構成としたので、装置本体の前面カバーを開けることによって容易に交換作業を行うことができ、交換作業の容易化をさらに向上させることができる。
【0043】
請求項3記載の発明によれば、上記残りのローラが1本である構成としたので、取り外し用側板の着脱操作を少ない重量で容易に行うことができる。
【0044】
請求項4記載の発明によれば、上記内方設置部材が、廃トナーを収容する廃トナータンクである構成としたので、ベルト状の像担持体で形成される内方空間を有効に活用することができる。
取り外し用側板の引き出し動作に伴って廃トナータンクを引き出すことができ、廃トナータンク内の廃トナーの廃棄作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタの概要正面図である。
【図2】装置本体奥側に位置する側板と複数のローラとの支持関係を示す拡大正面図である。
【図3】装置本体手前側に位置する側板と複数のローラとの支持関係を示す拡大正面図である。
【図4】装置本体手前側に位置する側板における取り外し用側板を含むユニットのみの拡大正面図である。
【図5】装置本体手前側に位置する側板における固定側板を含むユニットのみの拡大正面図である。
【図6】中間転写ユニットから取り外し用側板を含むユニットのみを引き出した状態の概要斜視図である。
【図7】中間転写ユニットから取り外し用側板を含むユニットのみを引き出した状態で、ベルト状の像担持体が緩んで引き出し可能である状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
44 ローラとしての駆動ローラ
45 ローラとしての1次転写ローラ
46 ローラとしての2次転写対向ローラ
47 残りのローラとしてのクリーニング対向ローラ
48 ローラとしてのテンションローラ
49 内方設置部材としての廃トナータンク
90 側板
92 一方の側板
94 固定側板
98 取り外し用側板

Claims (4)

  1. 側板間に支持された複数のローラと、該複数のローラに張架されたベルト状の像担持体と、該ベルト状の像担持体の内方空間を利用して設けられた内方設置部材を有する画像形成装置において、
    上記各側板のうち一方の側板が、上記複数のローラのうち何れかの端部を支持する固定側板と、該固定側板に着脱自在に設けられ上記複数のローラのうち残りのローラの端部を支持する取り外し用側板から構成され、該取り外し用側板を該固定側板から取り外したときに上記残りのローラも該取り外し用側板と一体に取り外されるように設けられ、前記内方設置部材が前記取り外し用側板に一体に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    上記一方の側板が、装置本体の操作面側に位置する側板であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
    上記残りのローラが1本であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像形成装置において、
    上記内方設置部材が、廃トナーを収容する廃トナータンクであることを特徴とする画像形成装置。
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