JP4062467B2 - 小型研削式精穀機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、比較的小容量の米または麦を搗精(とうせい)するための小型研削式精穀機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、比較的小容量の米を搗精する精米機として、例えば、特開昭49−35150号公報及び特開昭59−46141号公報に開示されたものがある。上記特開昭49−35150号公報の構成を述べると、搗精タンクを比較的小容量の縦方向の円筒形に形成し、底部に、縦軸で回転することにより該タンク内に装入せしめた米粒を内壁面に向け押圧しながら上昇せしめる回転翼を軸架し、タンクの内壁面には、ゴムなどの弾性資材よりなる複数本の突条を、適宜な間隔をおいて該タンクの軸方向に整列させるか、または該方向に幾分傾斜させて螺旋状に取り付けるものである。これにより、回転翼の回転を上げて、搗精能力を向上する際に、砕米の発生を防止して迅速に搗精することが可能な小型の精米機を提供できるものである。
【0003】
また、特開昭59−46141号公報の構成を述べると、上部に開口した臼型容器の底壁部中央に回転自在に軸止した縦軸に、複数個の攪拌突片をほぼ放射状に配設した螺状精白転子を軸装したものである。これにより、縦軸の支持機構を簡略して騒音を低減し、除糠作用を効率的に実施できるものである。ところが、上記装置は研削ロールを使用したものではなく、長粒種(インディカ米)や麦の搗精を目的としたものでもない。なぜならば、このような摩擦式精米機では、長粒種においては多量の砕米が発生し、麦においては搗精が困難であった。
【0004】
これら長粒種や麦の搗精用とした小型の精米機としては、図10に示す研削式精穀装置60がある。この装置は横軸にした駆動軸61に、砥粒をリング状に固化した研削ロール62を挿入し駆動軸の先端をナット(63)締めして研削ロール62を駆動軸61に固定してあり、その周囲に多孔の除糠壁64を設けて研削ロール62と除糠壁64との間を搗精室としたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記図10の精穀機によれば、小容量の長粒種や麦の精穀が可能であり主にテスト用精穀機として利用されているものである。この精穀機は横軸に駆動軸61が配してあり、精穀途中で研削ロール62がはずれないように駆動軸61先端を締めたナット63をスパナなどの工具によってしっかり締め付けておかなければならず、精穀対象の穀物によっては研削ロール62を取り換えなければならず、工具を使って取り外したり、締め付けたりするテスト用精穀機としては利用できても、家庭で簡便に利用できるものとは言い難い装置であった。
【0006】
更に研削ロール62を横軸に配してあるので、図11のように研削に有効に作用する研削面は、主に穀粒Kが滞留する下方部分であり、回転しているものの下方に接する研削ロール部分のみが精穀に寄与するものとなって、効率的には良い精穀機とは言い難いものであった。
【0007】
以上のことから、少容量の長粒種や麦などの穀粒であっても、砕米の発生が少なく搗精を可能にする精穀機が望まれており、研削ロールの取り付け取り外しが容易でかつ研削ロールを効率良く利用して搗精時間の短縮を可能とした精穀機の提供が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1では、回転駆動手段によって駆動される駆動縦軸を備えた駆動部と、
中央に駆動部によって回転駆動される搗精縦軸を回動可能に立設するとともに逆円錐状の多孔壁円筒部を備える臼型容器と、該臼型容器を着脱自在に収容する外枠と、中央の前記搗精縦軸との嵌合によって前記多孔壁円筒部内で回転駆動されその底面に開口部を有する皿状支持枠と、該皿状支持枠の周囲に固着されリング状でかつ逆円錐状の研削ロールと、を備え、研削ロールと多孔壁円筒底部との間を搗精室とした搗精部と、
駆動部を所定時間にわたり駆動し停止させる操作部と、を有する小型研削式精穀機とした。
【0009】
この発明では、一合程度の少量の穀物を搗精する場合であっても、砕米が発生しにくく、また搗精時間が短縮できて搗精が確実に行われる。つまり、一合程度の穀粒を臼形容器に投入すると多孔壁円筒部に貯留されるが、研削ロールと多孔壁円筒部との間を搗精室としてあり、円筒とリング状とに挟まれて形成されたリング状の搗精室全円周で穀物の搗精が行われるので、少量の穀物であっても確実に精穀が行われる。また穀物は搗精室から臼型容器の上方へ投げ出され皿状支持枠に落下して、皿状支持枠の開口部から再び搗精室に導入されるので、穀物は循環して繰り返し研削による搗精作用を受ける。
【0010】
つまり、臼型容器に投入された穀粒は搗精室と皿状支持枠とに堆積する。駆動部の回転駆動で研削ロールが回転駆動されると、搗精室の穀粒は研削ロールによる研削作用を受けながら、研削ロールと多孔壁円筒部がともに逆円錐状となっているので、穀粒は研削ロールの回転によって臼型容器の上方に投げ出される。また皿状容器の穀粒は皿状支持枠の底部に設けられた開口部から搗精室に入り、搗精室で研削作用を受けて臼型容器の上方に投げ出される。投げ出された穀粒は皿状支持枠に落下してその開口部から再び搗精室に導入される。また、研削作用ではぎ取られた糠は多孔壁円筒部の多孔壁から臼型容器の外部に放出される。
【0011】
また、多孔壁円筒部と研削ロールが共に逆円錐状となって搗精室も円錐状となるので、皿状支持枠の開口部から搗精室に導入された穀物は、研削ロールの回転によって受ける研削作用で徐々に円周速度の速い、つまり逆円錐状の上方に送り出されることになり、この作用は搗精室に送り込まれた穀粒が等しく受けることになる。このようにして多孔壁円筒部の内面を旋回しながら上昇し、更に、臼形容器の上方に投げ上げられる。そして、米粒は臼形容器内で大きな循環軌跡を形成して搗精が行われるので、米粒が円周方向に飛び散って砕米が発生するおそれは少なくなる。このとき長粒種や麦などの比較的長粒の穀物へは、研削ロールと多孔壁円筒部との間に形成される搗精室の幅を適度に設定することで、穀粒の長さ方向を回転軸として回転させながら研削作用を与えることができて、穀粒の表面から確実に表皮(糠)を取り除くことができ、砕粒の発生を押さえることができる。
【0012】
加えて、皿状支持枠は中央の前記搗精縦軸との嵌合によって前記多孔壁円筒部内で回転駆動されるようにしてあり、またこの皿状支持枠の周囲に研削ロールが取りつけてあり、研削ロールは搗精部の底部に位置しかつ研削ロールの自重によって嵌合が安定しているので、搗精途中ではずれるといった心配はなくなった。つまり搗精途中で搗精縦軸との嵌合を解除するには皿状支持枠を搗精縦軸から抜き取らなくてはならないが、砥粒を固化して製造された研削ロールはそれなりの重量があり、この重量に抗して抜き取るだけの精穀の反作用が生じることはない。
【0013】
請求項2では、皿状支持枠を搗精縦軸に固定する固定部材を搗精縦軸に設けた。これにより皿状支持枠と研削ロールの取り付けをより確実にすることができる。しかも、前述したように皿状支持枠と研削ロールだけでもはずれる心配はないので、ここでの固定部材は、手で簡単に締め付けできる程度の固定部材であってもよい。つまり、工具を必要とせず固定が完了するものである。
【0014】
請求項3では、固定部材と皿状支持枠との間に緩衝部材を設けた。これにより、研削作用において搗精室において何らかの衝撃が生じた場合、例えば一度に多くの穀粒が搗精室に入り込んだときなどに、研削ロールに衝撃が伝わることで皿状支持枠が搗精縦軸に沿って跳ね上がろうとする動作を起こすが、この動作を強制的に押さえ込むと砕粒の発生が懸念されるので、跳ね上がろうとする動作を緩衝部材でその衝撃をある程度受けながら吸収するようにした。したがって、発生した衝撃によっても砕粒が発生するような大きな圧力は搗精室で発生しない。
【0015】
請求項4では、臼型容器と外枠との間に、臼型容器を着脱自在にした糠容器を備え、外枠は糠容器を着脱自在に収容する構成とした。したがって、前記臼形容器及び前記糠容器が前記外枠から着脱可能であり、また、前記臼形容器と前記糠容器とが分離可能となるようにしたので、搗精終了後は、外枠から臼形容器と糠容器とを取り外すことが可能で、搗精済みの穀粒を持ち運ぶことができる。また、臼形容器と糠容器が分離可能であるから、水洗いなどの使用後のメンテナンスが簡単に行える。また、搗精済みの穀粒が持ち運びできるので、単に小容量の穀粒の搗精といった従来のテスト用精穀機といった使用だけでなく、家庭で使用する小型精米機としても気軽に利用できる。
【0016】
請求項5では、駆動部を収容した下部外枠と搗精部を収容した上部外枠とから外枠を構成するとともに上部外枠と下部外枠とを着脱自在としたので、臼型容器を取り外せば搗精された穀粒を取り出すことができ、多孔壁円筒部から排出された糠は、外枠内に糠収容部を形成することで集糠できて、外枠を糠容器として利用できる。つまり、搗精完了後においては、上部外枠を下部外枠から取り外すことで糠の取り出しができる。ここにおいても、単に小容量の穀粒の搗精といった従来のテスト用精穀機といった使用だけでなく、家庭で使用する小型精穀機としても気軽に利用できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1乃至図3に基づいて説明する。図1は本発明による精穀機の内部構造を示す中央縦断面図である。符号1は精穀機であり、符号2は、下部に駆動源となるモータ3等を収容し上部に臼形容器4等を収容する基台である。臼形容器4は、蓋5の取り外しで上部を開口することが可能なホッパー状に形成してあり、この臼形容器4の少なくとも下部を、逆円錐状の周壁とし、これを除糠用多孔壁6に形成してある。更に、この除糠用多孔壁6の下部周壁部は、その内径が前記臼形容器4上端縁の内径よりも小さい円筒部7に形成してある。符号8は円筒部7の底部であり、符号9は臼形容器4を糠容器10に固定する固定手段である。符号23は糠容器10の突起部であり、該突起部23の外周に円筒部7の固定手段9を嵌合させて無孔状の底部8を固定するものである。
【0018】
前記臼形容器4の外周は、円筒状の糠容器10により包囲してある。この時、除糠用多孔壁6の下部周壁が、径の小さい円筒部7に形成してあるから、臼形容器4と糠容器10との間隙に除糠室11が形成される。そして、臼形容器4は突起部23と糠容器10上端部により外枠2aに固定されている。臼形容器4の底部8中央には、搗精縦軸12を回転自在に軸架する軸受部24を備え(図2参照)ている。軸受部24に軸架される縦軸12の下部にはモータ3からの回転力を伝導・切り離し可能な継手14の一方側を接続してある。更に、搗精縦軸12には、周縁部に断面逆円錐の傾斜部を備える皿状支持枠35をその下部に軸着した管状軸36が軸装してあり、前記皿状支持枠35にはリング状砥石の研削ロール37が周設してある。搗精縦軸12と管状軸36とは抜き差し自在な嵌合状態にすることが好ましい。このとき、搗精縦軸12の嵌合面である内面形状と管状軸36の嵌合面である外形を同じ多角形として、搗精縦軸12の回転が管状軸36に確実に伝導されるようにするとよい。また、皿状支持枠35の底部には穀粒が通過可能な開口部38が複数設けてある。ここで研削ロール37と円筒部7との間を搗精室39に形成している。以上で搗精部を構成している。
【0019】
次に、基台2に収容された駆動源等の構成を図1と図3により説明する。基台2には回転数を変更可能なモータ3を収容するとともに、搗精縦軸12の直下に軸受15により回転自在な駆動縦軸16を立設してある。そして、モータ3のモータ軸27にはモータプーリ17を軸装する一方、駆動縦軸16の上部には中継プーリ18を、該中継プーリ18の上部には前記継手14に係合する他方側継手26を軸装してある。モータプーリ17と中継プーリ18との間には、ベルト19を巻回し、モータ3の回転力が縦軸16へ、例えば、減速比1対3で伝達するように形成してある。以上で駆動部を構成する。
【0020】
符号20は駆動縦軸16の回転数を検出する回転センサであり、符号21は精穀機の制御装置であり、符号22は操作盤である。操作盤22には図3で示す精穀機のオン・オフを切換える運転スイッチ28、1合から5合までの5段階の搗精量を設定できる搗精量スイッチ29、3ぶ(再搗精)から上白までの4段階の白度を設定する白度スイッチ30及び各スイッチで設定したときに点灯するLED31が備えられている。以上で操作部を構成する。
【0021】
図2は前記臼形容器4の多孔壁円筒部7周辺の拡大断面図である。この図2により研削ロール37の作用を詳細に説明する。研削ロール37は、円筒部7との間の搗精室39内の穀粒を研削ロール37で削り取る作用と、回転によって搗精室39内の穀粒を円筒部7に沿って上昇させる作用とを備えている。投入された穀粒Kは、搗精室39と皿状支持枠35内に一旦貯留され、研削ロール37が回転を始めると、搗精室39内の穀粒Kは研削作用を受けながら上昇し臼型容器4の上方に投げ出され、一方皿状支持枠35の開口部38からから下降する穀粒Kが搗精室39に導入される。臼型容器4の上方に投げ出された穀粒Kは皿状支持枠35内に落下し、開口部38を通って再び搗精室39に導入される。
【0022】
図4は精穀機の内部構成の脱着状態を示す概略部品図である。この図4を参照すれば、臼形容器4及び糠容器10が外枠2aから一体で着脱可能であり、また、臼形容器4と集糠容器10とが分離可能となることが分かり、搗精終了後に米粒と糠の持ち運びが可能で、使用後のメンテナンスも簡単に行える。符号4Aは臼形容器4上部周縁に設けた、臼形容器4を集糠容器10に載置するためのフランジであり、符号10Aは集糠容器10上部周縁に設けた、外枠2aから取り出す際の把手用の鍔部である。
【0023】
また、図5は搗精量スイッチ29及び搗精度スイッチ30の設定の組み合わせにより、モータ3を制御する構成のブロック図を示すものである。符号32は中央制御装置(CPU)であり、入力側に搗精量スイッチ29、搗精度スイッチ30及び回転センサ20が接続されている。符号33は記憶装置(ROM)であり、搗精量及び搗精度の設定によりモータの回転数と駆動時間が予め記憶されている。
【0024】
この記憶装置(ROM)33は前記中央制御装置(CPU)32と接続され、データを読み出し可能に構成されている。中央制御装置(CPU)32の出力側にはモータ3が接続され、モータ3の回転数と駆動時間が制御される。モータ3は、例えば、200W程度の交流モータを使用すれば、出力が大きいので、搗精量の多小に拘わらず対応が可能である。
【0025】
次に、上記構成における本発明の精穀機の作用を説明する。3合程度の少量の長粒種を搗精する場合、蓋5を取り外し、臼形容器4の開口面から計量カップなどで計量した穀粒を投入すると、搗精室39と皿状支持枠35内に貯留される。このとき、円筒部7の内径を比較的小さくしておけば、少量の穀粒であっても薄層で堆積することはなく、研削ロール37がほぼ隠れる程度の高さの層厚で堆積される。次に、蓋5を臼形容器4に嵌め、操作盤22の搗精量スイッチ29により搗精量を「3合」に設定するとともに、搗精度スイッチ30により搗精度を例えば「上白」に設定し、更に、運転スイッチ28をオンにして搗精を開始する。すると、中央制御装置(CPU)32が記憶装置(ROM)33のデータを読み出し、モータ3に伝達する。例えば、搗精量を「3合」、搗精度を「上白」に設定すると、回転数が2,600rpm、駆動時間が300秒と読み出されモータ3を駆動する。
【0026】
モータ3の回転力がベルト19を介して縦軸16に伝達されると、継手26,継手14を経て臼形容器4内の縦軸12に伝達される(このときの縦軸12の回転数は、減速比が1対3であるから、約860rpmである)。これにより、縦軸12に軸装した管状軸36が回転し研削ロール37が回転するが、投入された長粒種により研削ロール37が隠れる程に堆積されているので、十分な搗精力が与えられることになる。ここでの搗精作用は前述のとおりである。研削ロールの回転によって研削作用を受けながら上方へ投げ出された穀粒Kは、例えば図6で示すように、穀粒Kは臼形容器4内で大きな循環軌跡を形成して搗精が行われるので(図6の二点鎖線で示す軌跡を参照)、穀粒Kが円周方向に飛び散って砕米が発生する虞(おそれ)はない。
【0027】
さて、駆動時間(例えば、300秒)が経過し、搗精が終了すると、図4で説明した蓋5を取り外すとともに、鍔部10Aを手で持って臼形容器4及び糠容器10を基台2から取り外すと、搗精後の穀粒を持ち運ぶことができる。また、臼形容器4と糠容器10とが分離可能であるため、食品用に糠を利用したい場合には糠容器10から糠を取り出すこともできるし、使用後の水洗いなどのメンテナンスも簡単に行うことができる。なお、臼形容器4と糠容器10とを分離し易くするため、図2に示すように継手14の底辺と集糠容器10底面との間隙Lを設けるとよい。これにより、臼形容器4及び糠容器10を基台2から取り外し、そのまま水平な床面に置けば、糠容器10が間隙Lだけ降下してフランジ4Aが浮き上がり、臼形容器4と糠容器10とが分離し易くなる。
【0028】
以上のようにして搗精された長粒種の搗精時間を従来のものと比較すると、
縦軸研削ロール(本発明) 900g/8分(112.5g/分)
横軸研削ロール(従来技術) 200g/3分(66.7g/分)
と大きく搗精能率が向上していることが解る。
【0029】
つぎに、図7により前記基台2を臼型容器4側とモータ3側とに分割した実施例を示す。なお前述した実施例と同じ部分については同符号で示している。この例では基台を搗精部側外枠40と駆動部側外枠41とに分割してある。このようにすると、外枠40を糠容器として利用することができるので、部品点数を削減することができる。この精穀機で搗精が終了すると、蓋5を取り除いて臼型容器4だけを取り出して穀類を取り出し、その後外枠41から外枠40を取り外して糠を排出することができる。あるいは、外枠40ごと外枠41から取り外して、別の場所で臼型容器4を取り外し穀類を取り出して、その後外枠40から糠を取り除くこともできる。なお、搗精部側外枠40と駆動部側外枠41との接合面を互いに平面42,43とすること、外枠の周辺に嵌合部44,45を設けること、外枠40,41を固定するための係止部46,47を設けて、上下の外枠の係合を強固にすることができる。
【0030】
次に皿状支持枠35を設けた管状軸36の固定手段について図8乃至図9により説明する。管状軸36は、搗精室39において大きな衝撃が生じたときに、その衝撃が研削ロール37から皿状支持枠35に伝わり、皿状支持枠35を設けた管状軸36は搗精縦軸12に沿って先端方向に瞬間的に上昇しそして下降する。これによって搗精室39は粗密状態となり、砕粒が発生する要因となるが、本発明では、この粗密状態ができるだけ小さくなるようにしてある。つまり、図8のように、搗精縦軸12の先端にねじ部51を形成して、管状軸36が上下方向に移動しないようにねじ部51と螺合する固定部材、たとえばナット50で締め付けて固定する。更に、衝撃を瞬間的に吸収するために、ナット50と管状軸との間に緩衝部材、例えばコイルバネ52を設けた。これによって、管状軸36を搗精縦軸12に単に装着しただけの状態に比べて管状軸36の上下方向への移動は更に規制される。
【0031】
管状軸36が搗精縦軸12から抜け落ちるためには、搗精縦軸12の長さだけ移動する必要があるが、搗精縦軸12を、衝撃による管状軸36の上下方向の移動幅以上となる適度な長さにすることにより、何ら固定手段を設けることなく、研削ロール37と皿状支持枠35の自重によって、ほぼ一定位置に保持させることができる。つまり本発明では何ら別の手段を講じなくとも良いのであるが、更に確実な固定を実現するために上記手段を講じたのである。したがってナット50の締め付けは手作業で締め付ける程度でよい。つまり、特別の工具を要することなく作業は終了する。ここで特に図9のように、コイルバネ52を設けたものにおいては、コイルバネ52が衝撃を吸収して、その反発力によってすぐさま搗精室39の間隙を通常の状態に復帰させる作用があるので、間隙の粗密状態が発生しても砕粒の発生は最小限に抑えることができる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1では、多孔壁円筒部と逆円錐状の研削ロールの回転によって研削ロールの周面全体で穀粒が研削作用を受けるので、穀粒が研削ロールによる研削作用を受ける時間が長くなり搗精の能率が向上した。また、皿状支持枠が中央の前記搗精縦軸との嵌合によって前記多孔壁円筒部内で回転駆動されるようにしてあり、この皿状支持枠の周囲に研削ロールが取りつけてあることで、研削ロールは搗精部の底部に位置しかつ研削ロールの自重によって嵌合は安定しており、搗精途中ではずれるといった心配がないので、取り付け取り外しのための固定手段が不要となる。つまり搗精途中で搗精縦軸との嵌合を解除するには皿状支持枠を搗精縦軸から抜き取らなくてはならないが、砥粒を固化して製造された研削ロールはそれなりの重量があり、この重量に抗して抜き取るだけの精穀の反作用は生じない。
【0033】
請求項2では、皿状支持枠と研削ロールだけでもはずれる心配はないので、ここでの固定部材は、手で簡単に締め付けできる程度の固定部材であってよい。つまり、専用工具を必要とせず固定が完了するのでものであり、取り扱いが容易となった。
【0034】
請求項3では、研削作用において搗精室において何らかの衝撃が生じた場合、例えば一度に多くの穀粒が搗精室に入り込んだときなどの衝撃によって跳ね上がろうとする動作を緩衝部材でその衝撃をある程度受けながら吸収し更に反発力でもとの状態に戻すように作用するので、発生した衝撃によっても砕粒が発生するような大きな圧力は搗精室で発生しない。
【0035】
請求項4では、搗精終了後は、外枠から臼形容器と集糠容器とを取り外すと、搗精済みの穀粒は臼形容器内に残り、糠は糠容器に排出されているので、搗精済みの穀粒だけを持ち運び可能で、水洗い等の使用後のメンテナンスも簡単に行える。
【0036】
請求項5では、搗精終了後は、外枠と臼型容器とを同時に取り外すことができる。このとき搗精済みの穀粒は臼型容器内に残り、糠は外枠に排出されているので、搗精済みの穀粒だけを持ち運び可能である。また外枠と糠容器が兼用できるので部品数もすくなくなり取り扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の精穀機の内部構成を示す中央縦断面図である。
【図2】除糠用多孔壁の円筒部周辺の拡大断面図である。
【図3】操作盤の一例を示す正面図である。
【図4】精穀機の内部構成の脱着状態を示す概略部品図である。
【図5】精穀機の駆動部を制御する構成の制御ブロック図である。
【図6】臼形容器内における穀粒の循環軌跡を示す該略図である。
【図7】精穀機を搗精部と駆動部に分割した一例を示す概略側断面図である。
【図8】管状軸の固定手段を示す第1の実施例である。
【図9】管状軸の固定手段を示す第2の実施例である。
【図10】従来の研削式精穀装置の構造を示す斜視部品図である。
【図11】従来の研削ロールによる搗精の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 家庭用精米機
2 基台
2a 外枠
3 モータ
4 臼形容器
4A フランジ
5 蓋
6 除糠用多孔壁
7 円筒部
8 底部
9 固定手段
10 集糠容器
10A 鍔部
11 除糠室
12 搗精縦軸
14 継手
15 軸受
16 縦軸
17 モータプーリ
18 中継プーリ
19 ベルト
20 回転センサ
21 制御装置
22 操作盤
23 突起部
24 軸受部
26 他方側継手
27 モータ軸
28 運転スイッチ
29 搗精量スイッチ
30 白度スイッチ
31 LED
32 中央制御装置(CPU)
33 記憶装置(ROM)
35 皿状支持枠
36 管状軸
37 研削ロール
38 開口部
39 搗精室
40 搗精部側外枠
41 駆動部側外枠
42 平面
43 平面
44 嵌合部
45 嵌合部
46 係止部
47 係止部
50 ナット
51 ねじ部
52 コイルバネ
60 研削式精穀装置
61 駆動軸
62 研削ロール
63 ナット
64 除糠壁
K 穀粒

Claims (5)

  1. 回転駆動手段によって駆動される駆動縦軸を備えた駆動部と、
    中央に駆動部によって回転駆動される搗精縦軸を回動可能に立設するとともに逆円錐状の多孔壁円筒部を備える臼型容器と、該臼型容器を着脱自在に収容する外枠と、中央の前記搗精縦軸との嵌合によって前記多孔壁円筒部内で回転駆動されその底面に開口部を有する皿状支持枠と、該皿状支持枠の周囲に固着されリング状でかつ逆円錐状の研削ロールと、を備え、研削ロールと多孔壁円筒底部との間を搗精室とした搗精部と、
    駆動部を所定時間にわたり駆動し停止させる操作部と、
    を有することを特徴とする小型研削式精穀機。
  2. 皿状支持枠を搗精縦軸に固定する固定部材を搗精縦軸に設けたことを特徴とする請求項1記載の小型研削式精穀機。
  3. 固定部材と皿状支持枠との間に緩衝部材を設けたことを特徴とする請求項2記載の小型研削式精穀機。
  4. 臼型容器と外枠との間に、臼型容器を着脱自在にした糠容器を備え、外枠は糠容器を着脱自在に収容することを特徴とする請求項1記載の小型研削式精穀機。
  5. 駆動部を収容した下部外枠と搗精部を収容した上部外枠とから外枠を構成するとともに上部外枠と下部外枠とを着脱自在としたことを特徴とする請求項1記載の小型研削式精穀機。
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