JP4061757B2 - 駐車支援装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者の死角となる車両周辺の情報を撮像装置で取込み、取込み画像を車室内モニターで表示して、運転者の視界を補完するとともに、駐車操作の助けとなる補助情報をスーパーインポーズする支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車は運転者の四囲を囲む車体を持つことから、運転者の視界が窓部を除く車体部により遮られる死角部分を生じることは避け難いが、狭い道路上での特に背の低い障害物の回避や、移動する障害物に対する安全の確保上、死角の解消が望ましい。そこで、こうした死角部分の情報が間接的に得られるように、車両には、従来から、大型車両のアンダーミラーに代表されるような、死角解消手段が設置されている。また、近時の映像機器の高性能化と小型化に伴って、これを利用した装置も種々提案されている。こうした提案の中で、カメラで撮影した後方視界を運転席近傍のモニター画面に表示することで死角範囲をカバーし、かつ、ハンドル舵角に対応した後進予想軌跡をモニター画面に重畳して表示する軌跡表示手段を備えるものがある。そして、こうしたものにおいて、更に、上記後進予想軌跡を、車体後部の上方部付近の後進軌跡とすることで、障害物に対する回避識別を一層容易にしたものとして、特開平1−168538号公報に開示の技術がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記提案の技術は、予想軌跡をハンドル舵角に対応して変化させるものであるため、ハンドルを一定量切った後の舵角の修正には有効に機能すると考えられるが、ハンドルを切る前や、途中でハンドルの切返しを伴うような操作での進路予測には役立たず、表示上の予想軌跡の変化が却って煩わしいものとなる場合がある。
【0004】
こうした操作の典型例として、後進による駐車操作がある。この操作の場合、一般に、運転者は、目標とする駐車スペースを確認しながら、一旦駐車スペースを横に見て、その前を通過し、所定距離過ぎた所で車両を停車させ、その位置から車両を後退させながら駐車スペースのある側にハンドルを切って、駐車スペース内に導く操作となる。そのため、後進操作に入る前の、最少回転半径が得られる舵角あるいはそれ以下の舵角により車両が目標とする駐車スペースに収まるか否かの予想を最も得たい前進状態又は停車状態では、ハンドルは通常操舵角上の中立位置にあり、この場合、表示される予想軌跡は直線となってしまって、進路予測に役立たない。もっとも、この停車状態で、敢えてハンドルを最大舵角あるいはその付近まで切ってみて、そのときの予想軌跡を表示させる方法もないではないが、こうした方法は、煩わしいばかりでなく、操舵装置にかかる負荷を考えると、車両の保安上好ましい操作とは言えない。
【0005】
見方を変えて、一連の駐車操作の流れを見ると、こうした後退駐車操作においては、実際に後退させるときの舵角修正による所定駐車位置への車両の誘導よりも、むしろ、それに先立つ当初の停車位置の採り方の方がはるかに重要かつ経験による判断を要する困難な操作であって、この位置を適切に採ることさえできれば、後進時の舵角修正は、むしろ殆ど不要と言える程度の簡単な操作となる。したがって、こうした意味でも、予想軌跡をハンドル舵角に対応して変化させる表示方法は、駐車操作における最も困難な操作の判断のための支援には役立たず、操作の実情に合致しているとは言い難い。
【0006】
本発明は、こうした事情に鑑みなされたものであり、駐車スペースを写し込んだモニター画像上に、自車が後進したときの到達可能範囲を表示することで、撮像上の駐車スペースと合成表示された到達可能範囲との対比により、予め後進開始位置の適不適を確認することができる駐車支援装置を提供することを主たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、車両に設置され、外界の情報を取り込む撮像装置と、該撮像装置が取り込む画像を処理する制御装置と、該制御装置により処理される画像を表示するモニターとを備える運転支援装置において、前記制御装置に車両の前後進を選択する情報を入力する入力装置を備え、前記制御装置は、入力装置による前進の情報の入力時に、撮像装置により取り込まれる画像のモニター上の表示に、ハンドルを最大舵角にしての後進により到達した場合に車両左右に必要とする余裕スペース分を含む駐車所要スペースの左右側のうちのいずれか近い側を境とする駐車可能範囲をスーパーインポーズする画像合成手段を備えることを特徴とする。
【0008】
更に、前記制御装置は、入力装置により後進の情報が入力されたとき、前記駐車可能範囲に代えて、車両最外側ラインを地面に投影して車両後方に延長した最外側延長ラインをスーパーインポーズする画像合成手段を備える構成とするのが有効である。
【0009】
あるいは、前記制御装置は、入力装置により後進の情報が入力されたとき、前記駐車可能範囲に代えて、ハンドル舵角に対応した車両角部の後進予測軌跡をスーパーインポーズする画像合成手段を備える構成としてもよい。
【0010】
また、前記制御装置は、更に、車両を正確に駐車した場合の駐車スペース形状を模した目標駐車枠基準線をスーパーインポーズする画像合成手段を備える構成とするのも有効である。
【0011】
【発明の作用及び効果】
上記請求項1記載の構成では、側方に駐車スペースを見ながら駐車操作に入るときに、モニター画面を参照して、駐車スペースが駐車可能範囲の中に収まる位置で車両を停止させれば、その後は、ハンドルの切り加減で、確実に駐車スペースに車両を導くことができるので、駐車スペースを確認する段階で、車両をどの位置に停止させればよいかの判断を容易に行うことができる。したがって、この構成によれば、駐車操作において最も困難とされる当初の車両停止位置の選択を有効に支援することができる。
【0012】
次に、請求項2記載の構成では、停止位置を定めて車両を停止させた後、実際の後進操作に入る際には、その段階での車両誘導の助けとなる最外側延長ラインが、駐車可能範囲に代わって表示されるため、操作段階に応じた適切な補助情報が得られることになり、駐車スパースに対する自車の車幅を確認しながら、後進操作をスムーズに行うことができる。
【0013】
また、請求項3記載の構成では、停止位置を定めて車両を停止させた後、実際の後進操作に入る際には、その段階での車両誘導の助けとなるハンドル舵角に対応した後進予測軌跡が、駐車可能範囲に代わって表示されるため、操作段階に応じた適切な補助情報が得られることになり、後進予測軌跡を参照しながら、駐車スパースに合わせた舵角の修正で、後進操作をスムーズに行うことができる。
【0014】
そして、請求項4記載の構成では、駐車操作の後半の段階で、目標駐車枠基準線に駐車スペースを合わせるようにハンドル操作及びブレーキ操作を行うことで、最終的に駐車スペースに対する車両の左右間隔及び前後位置を正確に合わせることができるので、駐車終了時に駐車スペースに対して整った位置に車両を停車させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿い、本発明の実施形態を説明する。本発明の主題とする駐車支援装置を包含する運転支援装置の概要を、図2及び図3に示す。図2にシステム構成をブロックで示すように、この装置は、制御装置1を主体として、制御に必要な各種情報を取り込む入力装置2と、運転者が運転操作のために必要とする情報を適宜選択する選択スイッチ3とから構成され、更に、ナビゲーション装置との情報交換が可能なように、データベース4とディスプレー5とを具備するナビゲーション装置のナビECU6に接続されている。これにより、本形態では、ディスプレー5を本装置の情報表示のためのモニターに利用している。なお、図中の選択スイッチ3については、本装置に専用のものを設けてもよいが、ナビゲーション装置のディスプレー5を利用したタッチパネル方式や音声認識装置を用いた音声入力方式としてもよい。
【0016】
図3に配置を示すように、入力装置の1つを構成する撮像装置として、図に○印で示すCCDカメラ21(以下、カメラと略記し、個々のカメラを区別するとき、符号に代えて位置を表す添字付きの略号CF L , CF R , CR L , CR R , CM L , CM R を付す)が、車両の4箇所の角部と左右両側の中央に設置され、また、△印で示す距離検出装置としての障害物検出センサー28(同様に、略号SF L , SF R , SR L , SR R , SM L , SM R ,SF M , SR M を付す)が、カメラ21と同様の位置に設置されている他、前後端部の中央にも設置されている。これら距離検出装置28は、超音波センサーやレーザー、ミリ波レーダー等の距離を直接検出する既知の装置とすることも、上記複数のカメラ21の取込み画像を制御装置1内で画像処理することにより間接的に距離を求める演算手段とすることもできる。
【0017】
本発明の主題とする駐車操作を含む運転上の各種操作を行うときに必要な画像情報は、運転者が運転席に座っている状態での視界感覚に一致させるように提供することが、装置の実用性を高める上で必須である。そこで、この装置では、その実現のために、撮像装置について、カメラ21の取付け方法、より詳しくは、設置姿勢と設置位置が工夫され、制御装置については、画像の表示方法と表示タイミングに工夫が加えてある。これらの点について、まず、カメラ21の設置姿勢から順次説明する。
【0018】
(撮像装置の設置姿勢)
図1に示すように、運転席に座った運転者から物理的に見えない死角範囲は、点DF L ,DF R ,DR R ,DR L に囲まれる図に斜線を付した範囲となる。ただし、ドアの窓枠や屋根を支えるピラーにより見えない部分は図示を省略している。これに対して、この見えない範囲をカバーし、しかも得られる画像情報を運転者の感覚に一致させるために、設置姿勢の第1の工夫として、各カメラ21は、その取込み画像上の上側を車両の前方に向け、かつ垂直下方に光軸を向けた姿勢を基準とし、車両に対する配設位置の前後左右に応じ、基準の姿勢に対して前後左右方向に傾斜を付し、少なくとも車両の縁部、すなわち前後については前後の端部、左右については左右側端部を写し込む姿勢で設置する。
【0019】
この趣旨に沿い、車両角部に設置する各カメラ21については、その設置位置に対応する車両の縁部としての自車体の角部と、その近傍を含む車両周辺と、無限遠方を同時に俯瞰するような方向になるように設置する。この車両の角部について、特に近時の乗用車等においては、デザイン上の工夫から丸みを持たせてあるため、必ずしも判然としないが、本発明に言う車両の角部とは、自車両を平面で見たときの縁部すなわち最外縁を含むその近傍を意味し、より具体的には、車両の前端及び側端又は後端及び側端が延在する方向が推測できる形状になる範囲、例えば角部をバンパーとする場合、バンパーの角の丸みがほぼ直線に近い曲率まで小さくなることで、バンパーの前縁及び側縁又は後縁及び側縁の延びる方向から、車両の前端及び側端又は後端及び側端がどのへんの位置となるかを推測できる範囲を言う。そのため、図4に各角部のカメラの画像例PF L , PF R , PR L , PR R を示すように、各々車体の前後端、左右端の延長が推測できる形状になる範囲まで画像に含むように、各カメラCF L , CF R , CR L , CR R の姿勢を設定する。図において、略号WL L ,WL R は路面の白線、W’L L ,W’L R は映像上の白線、符号90’は映像上の自車角部としてのバンパーを示す。この場合、カメラ21の取付け位置については、後に詳述するが、概括的には、車体の各必要箇所において、可能な限り高い所に設置し、広い視界を確保するようにする。
【0020】
設置姿勢の第2の工夫として、カメラ21の水平方向の向きは、図1に示すように運転者が運転席に座って、その必要方向を見るときの視線の方向と概略一致するような方向、すなわち、光軸Xが、運転者とカメラ21を結ぶ直線を含む垂直面の方向と実質上同様の方向を向く姿勢に設置され、前記第1の工夫による姿勢との関係で、光軸Xが地面と交わる点は、図中で点AF L , AF R , AR L , AR R となる。これにより、各々のカメラ21のカバーする上下方向の画角範囲をαF ,αR 、横方向の画角範囲をαF L ,αF R ,αR L , αR R で示す。なお、上記の運転者とカメラ21を結ぶ直線は、運転者の体格や好みの姿勢によりシートのスライド位置やリクライニングの傾きが異なり、更には各時々の姿勢の変化によっても異なるため、厳密には、それらに伴って向きが変動し、上記直線を含む垂直面の向きも変動することになるが、本発明にいう垂直面の方向と実質上同様の方向とは、こうした運転者の位置のずれや姿勢の変化に伴う方向のずれを許容する範囲での同方向であればよく、例えば、こうした全ての要素を加味した標準的な位置を統計的に割り出して運転者の位置を決定する等の手法で、それに合わせて方向を設定すればよい。
【0021】
そして、このままカメラ21の映像上の横軸が水平になるように設置したのでは、図4を参照して、自車のバンパー角部90’は、例えばカメラCF L について、画面の中央下方に位置することになり、自車両と並行する路面の白線WL L が画面を左下(又は右下)から右上(又は左上)方向に対角線状に横切る映像となってしまう。そこで、更に設置姿勢の第3の工夫として、カメラ21を光軸X周りに傾斜を付した姿勢に設置する。例えば、車両に対して左側のカメラについては、光軸周りに右に捩じることで右回り傾斜を付す。これにより画面は、図4に示すように前進方向が運転者の感覚に合うような向きとなる。具体的には、画像PF L は左前角部に設置のカメラCF L の画像であり、右下隅に左前角部90’が写し込まれ、前進方向への直線状の白線W’L L が画面中央下方から斜め右上方向へ、概ね直線で写り、運転席から実際に自車の左側白線WL L を見たときの角度と遠近感に実感が合うようになる。更に言えば、この画像は、例えば、前左の画像PF L と前右の画像PF R を同時に画面の左右に配置した場合に、そのときの画像PF L 上の自車線左側白線W’L L と、画像PF R 上の自車線右側白線W’L R が、あたかも一つのカメラで前方を撮影したときのように、無限遠方で交わるように見える配置である。このように画面に与える傾斜は、右側及び後ろ左右についても同様である。
【0022】
(撮像装置の設置位置)
次に、撮像装置の設置位置について、図5及び図6に左前角部へのカメラCF L の取付け例を示し、詳細に説明する。本例ではカメラCF L は、図に示すように前照灯91と一体構成されたサイドランプ92に組み込む構成となっており、この構造により既存の車両にも僅かな改変で安価に取り付け可能としている。当然のことながら、ランプを小さくして、その余ったスペースに組み込んだり、ランプ以外の外板に組み込んだり、車体表面に直接取り付けることも可能である。これによって、前記のようにカメラCF L 直下の自車体左前角部最外縁(図では前バンパーの左角部)90と同時に車両周辺及び無限遠方を取り込むわけであるが、上記の諸条件を満足するように、できるだけ広い範囲を取り込むためには、車種によっても異なるが、上下方向の画角αF について概ね90°程度からそれより若干大きく、左右方向の画角αF L についても概ね90°程度からそれより若干大きいて程度を確保できる広角レンズのカメラCF L が必要となる。しかしながら、あまり画角を広くすると、運転者の見る実体の距離感とのずれが大きくなるので、自ずと限界がある。そのため、本実施形態では、一例として、上下方向の画角αF を97°、左右方向の画角αF L を125°としたカメラCF L を使用している。
【0023】
このような設置姿勢と設置位置により本発明の狙いとする自然な画像が得られる。図7に自車前左角部のカメラCF L の画像PF L の詳細例を示す。図では、路面上に描いた進行方向の白線WL L と、それに直交する白線WL C の交点の垂直上方に自車の左前角部を合わせた場合の画像の見え方を表している。この画面では、自車のバンパー角部90’を基準にして、自車の進行方向の右側白線W’L R を含めた自車走行車線L’1 、左隣の車線L’2 、更に直交する白線W’L C 左側方向までの広い範囲を見渡し、無限遠方(図に破線で示す)を、画面の左右幅全体に写すことが可能となっている。そして、このように左右幅全体に写る無限遠方の中に、車両の正面、すなわち車両の前後方向中心軸の延長上の無限遠方が含まれ、この正面の無限遠方は、モニター上で自車両のバンパー角部90’の上方に、水平に表示される。
【0024】
(制御装置の画像表示方法)
次に、表示手段としてのモニターは、本形態では、ナビゲーション装置のディスプレー5を用いている。こうしたモニターは、運転者の正面のインストゥルメントパネル近辺に設置されている。そして、運転者がこの画面を覗くときの感覚は、画面上方を物理学的な上と捉えると同時に、道路上の交通標識や案内図等が全て表示面の上方が前方を示す表記とされているように、進行方向の前方と自ずと認識することになる。画面下方が物理学的な下と捉えると同時に、後方と認識されることもまた自然である。そこで、本発明の画面表示は、こうした認識を原則としてなされている。
【0025】
実際の方法は、図4に示す各画像が得られるようにカメラ21の姿勢を設定する。具体的には車両後方のカメラCR L ,CR R の向きは、いわゆる上下逆さに取り付ける。即ち、図1に示すように、まず、運転者が運転席に座った状態の垂直線に光軸を合わせ、車体前方が画面上方となるようにして真下を俯瞰するカメラCO を仮想して、その状態から光軸を前方かつ左方に傾け、更に光軸回りに右に傾けたのがカメラCF L であり、同様に光軸を前方かつ右方に傾け、更に光軸回りに左に傾けたのがカメラCF R である。また、同様にして、光軸を後方かつ左右に傾け、更に光軸回りに左右に捩じったのがカメラCR L , CR R である。ただし、図には前後方向の傾き及び左右方向の傾きが示され、光軸回りの捩じりは示されていない。このような姿勢に設定すると、ディスプレー5にはそのまま表示するだけで所望の画面が得られる。この点に関して、後方をカメラで撮影し、その画像情報を左右反転処理してモニターに表示するという、いわゆるバックミラーで覗くような鏡像とすることも考えられるが、システムが複雑化する割に感覚的には合わないので、本装置ではこうした形態は採らない。こうして得られる画像は、図4に示すように、画面上の左右の白線W’L L ,W’L R が運転者の位置から見た実際の白線WL L ,WL R の向きに合致するようになる。
【0026】
こうして得られる画像情報は、その表示を運転者の要求に応じた必要最小限に留めることを基本原則として、場所、状況等に応じて選択して運転者に提供するものとしている。この趣旨に沿って構成されたシステム全体の処理フローを図8に示す。このシステムは基本的に、運転操作の種類に沿って分けられ、図上で○印を付した符号Aで示す縁寄せ操作、同じくBで示す障害物回避操作、以下同様にCで示す駐車操作、Dで示すブラインドコーナー操作、Eの後方死角確認、及びFの白線確認をそれぞれ支援する意図で構成されている。
【0027】
上記のA〜Fの支援内容を実現すべく、最初のステップS−1では、図2のシステムを構成する入力装置2と選択SW(スイッチ)3からデータ読込みを行う。そして、次のステップS−2で、速度域により安全性、必要性を考慮して、作動する機能を分ける。すなわち、車速センサー25の入力から低車速域の判断が成立するときは、次のステップS−3で、選択SWのオン判断を行い、これが成立するときには、Aの縁寄せ操作、Bの障害物回避操作、Cの駐車操作又はDのブラインドコーナー操作の選択に応じた画面表示を行う。一方、ステップS−2の低車速域の判断が不成立の中高車速域のときは、Eの後方死角確認、Fの白線確認の表示処理を行う。なお、詳細な速度域については、それぞれの機能毎に異なる基準が必要であるが、それらの具体的な設定は試験評価等により、個別に設定すればよい。
【0028】
次に、低車速の場合にA〜Dの何れかのスイッチ選択がなされたときに、その選択SWに対応した機能が作動する。これらの機能は、基本的には独立した別目的の機能なので、複数選択はできないように構成している。なお、スイッチが選択されてない場合でも、Bの障害物回避操作とDのブラインドコーナー操作の表示機能については安全性を考慮して、自動的に作動するようにシステムを構成している。これらについて、図中に○印を付した符号B’、D’で示している。また、中高速域の場合には、Fの白線確認の機能からEの後方死角確認の機能に繋がって行く。以下にこれら個別の機能について、本発明の主題に係る駐車操作を主として説明し、一部駐車操作時と同様の表示方法を採る他の操作については概略を説明する。
【0029】
(縁寄せ操作)
縁寄せ操作における表示方法は、図9に示すように、車両の最外側ラインWB L ,WB R を地面に垂直に投影し、そのラインを車両前後方向に延長した最外側延長ライン(車両中心軸に平行)LB L ,LB R を画面上に重ねて表示することを基本とする。この場合、最外側延長ラインLB L ,LB R の代わりにタイヤの外側延長ラインを表示してもよい。更に、これら外側延長ラインは、必ずしも厳密な車両の最外側あるいはタイヤの最外側に合わせる必要はなく、それらの最外側から20cmぐらいまでのマージンを持たせたラインとすることも可能である。別の方法として、図10に示すようにステアリング舵角量に対応し車両の最外側予測軌跡又はタイヤの外側ラインの予測軌跡LB S ,LT S を図の(1)又は(2)に示すように表示する方法も考えられる。この予測軌跡を表示する方法については、障害物回避操作のところで詳細に説明する。
【0030】
次に表示を行う条件は、図2に示す選択SWにより、運転者が縁寄せを選択することを条件とする。この選択による処理フローを図11に示す。縁寄せ操作は低車速のみとし、高車速では作動させない。何故なら、高速走行時はこのような縁寄せ操作は危険であり、また、画像情報そのものが運転者の注意力を分散させる可能性があるからである。まず、前進走行中に左側にある溝にできるだけ寄せて停車することを意図する場合、運転者は左寄せSWを選択する。この選択は、ステップSA−1で判定される。その状態であらかじめ設定した車速以下になると、ステップSA−2の判断により前進走行中が成立するので、ステップSA−4の処理画像PF L が表示される。そこで、運転者は画面上の溝を目標に、スーパーインポーズされる自車の最左外側延長ラインLB L を合わせるように運転操作することで、容易に縁寄せができる。縁寄せが終わり、シフトレバーを“P”レンジポジションに入れれば、それによるポジションSW(スイッチ)23の入力がステップSA−11で判断されて、ステップSA−12で選択SWが解除され、縁寄せ支援は完了する。この解除条件は、他に、シフトレバーが“N”レンジポジションで車両停止一定時間以上、ブレーキSW(スイッチ)オンで車両停止一定時間以上、あるいは、エンジン停止等も考えられる。縁寄せ操作の途中、状況により後進する必要がある場合には、シフトレバーを“R”レンジポジションにすると、ポジションSW23の入力によるステップSA−2の判断で、ステップSA−5により画像がPR L に代わり、後進支援画面となる。特に、後進の場合は、車両の前左角部が左右に振れるので、図11の右上に示すように画像PF L 、PR L を同時に表示する表示方法を採るのが有効である。なお、以上の説明は、一般的な前輪ステアリング機構を前提にしているが、一部の車に採用されている4輪ステアリング機構の場合には、前進時にも、図11右上に示すように2画像同時表示とするのが有効である。
【0031】
一方、状況により、車両を右側に寄せたい場合には、右寄せSWの選択によりステップSA−1の右寄せ判断が成立し、ステップSA−3の前後進判断に応じてステップSA−6又はステップSA−7の画面表示となる。また、狭い道ですれ違う時や障害物等で狭くなっている所を通過するとき等は、縁寄せ中央SWを選択すれば、ステップSA−1、ステップSA−8による判断で、前・後進いずれかの左右画像をステップSA−9又はステップSA−10により一画面に同時に表示することができ、運転操作に合った支援を行うことができる。なお、図11における左縁寄せ画面以外は、取込み画像を一部省略して画面を簡略化して示したもので、実際の表示画面は、左縁寄せ画面と同様に撮像画像を含むものとなる。
【0032】
(障害物回避操作)
障害物回避操作の場合の表示方法は、図12(左前コーナーの画像で前に駐車中の車を避ける例)に示すように、ステアリング舵角に応じた左前角部の通過予測軌跡LB S を表示する。当然のことながら、前進時の予測軌跡LB S F と後進時の予測軌跡LB S R とで区別して表示する。この場合の予測軌跡LB S は、縁寄せ操作の場合のような地面上の想定線ではなく、左角部最外側を基点としてラインを表示する。この理由は、図12に示すように障害物N’を避けるのが目的であり、運転者に分かり易くするためである。この画面の場合、車外が暗い場合、自車体の色が暗色系の場合、逆に太陽や照明灯の光で、路面に自車体や他物体の影が映る場合等々には、自車体の輪郭を判別することが困難になる場合がある。このような場合のために、図12に示すように、自車体90’の最外縁に重ねて、自車体の輪郭線(自車の最外縁線)LP F を画面上にスーパーインポーズすると非常に解りやすくなる。これは他の機能の場合も同様である。
【0033】
この場合の表示を行う条件は、図13に示す処理フローに従い、縁寄せ操作の場合と同じく低車速時に限定する。運転者が図2に示す選択SW(例えば前左等)を操作した場合は、それに応じたステップSB−1の判断で、ステップSB−2により対応する角部の画像(例えば図12)を表示する。その時にステアリング舵角センサー26の入力を基に、ステアリング舵角、前後進に対応した車体角部の予測軌跡LB S F ,LB S R を併せて表示する。この表示は、ステップSB−3の判断により距離センサー28の検出距離が全て基準値以上となったときに、ステップSB−4による全ての角部SWの解除処理により終了させる。また、スイッチが選択されない場合には、ステップSB−1の判断でB’に進み、ステップSB−5の判断で各角部の距離センサー28の検出距離が一つ以上基準値以下になり、ステップSB−6の判断で更にその距離が近付きつつある場合に、ステップSB−7により、該当する角部の画像を表示するとともにステップSB−8により運転者に警告する。その場合の表示画面の一例を図14に示す。図では前左角部を例に取り、自車の絵MI の前左角部を警戒色で表示したり、点滅させて該当する位置に前左角部の画像PF L を表示する。警告は更に、音声、音で行ってもよい。当然のことながら該当する角部は、複数の場合もあるので、その場合は図14の画面中に複数の画像及び警告を加えればよい。
【0034】
(駐車操作)
ここでは図15を参照して、駐車操作で最も難しいといわれる後退駐車の場合を例として説明する。この操作では、▲1▼の位置で目標とする駐車スペースを確認し、▲2▼の駐車操作開始位置まで前進し、後進により▲3▼の位置を経て、▲4▼の駐車位置に停止することになる。このときに手際よく駐車するポイントは、▲2▼の駐車操作開始位置をどう判断するかということと、▲3▼の過程で何を目標にするかということである。原則的には▲2▼の位置で、その車両の最小回転半径Rよりも目標とする駐車スペースUが内側(図上で上方)に入り込んでいると、一度で駐車することができず、切り返し操作が必要となる。一般的な目安としては、通常の乗用車の最小回転半径が5m前後なので、駐車スペースの2台隣の車L−2(なければ想定した位置)を目標にする等の方法が使われている。大半の運転者は慣れと感に頼って▲2▼の位置を決めており、切返し操作なしで▲4▼の位置に納めることは難しい。
【0035】
そこで、この場合の表示方法は、カメラ21により取り込まれる画像のモニター上の表示に、ハンドルを最大舵角にしての後進により到達した場合に車両左右に必要とする余裕スペース分を含む駐車所要スペースの左右側のうちのいずれか近い側(左後方への後退駐車の場合は車両から見て左側、右後方への後退駐車の場合は車両から見て右側)を境とする駐車可能範囲をスーパーインポーズする。これを左後方への後退駐車の場合について具体的に説明すると、駐車操作開始位置▲2▼では、図16に示すように左後画像に駐車可能範囲ZI を表示する。この駐車可能範囲ZI は、上記のように、図15の目標駐車スペースUに、駐車操作開始位置▲2▼からステアリングを最大に切って▲4▼の姿勢(▲2▼に対して直角の姿勢)に納めたときに、車両左右に余裕を持たせることが可能な領域として設定するもので、図16に示す横方向の境界線は車両側面に対して所定のマージンを持った左側限界(この限界の概念を、仮に実際の表示の位置から車両後退開始時の位置まで逆上って表した場合、図に想像線で示すようになる。)、縦方向の境界線は▲4▼の姿勢になって車両前方に所定のマージンを取り得る限界を示すものとする。具体的には、図17に示すように画面に映る目標駐車スペースU’(これ自体、駐車位置において車両の前後左右に所定の間隙を残すように設定されている)の白線W’P を基準に表示形状が合うように設定する。設定方法は実験によるか、車両諸元や駐車場の設計基準等から計算によるものとする。実際の運転では、駐車操作開始位置▲2▼で画面を見たときに、図16に示すように駐車可能範囲ZI に目標駐車スペースU’が余裕を持って入れば、運転操作も余裕を持ってできることになり、図17に示すように白線W’P の縦横に対して駐車可能範囲ZI の縦横境界がほぼ一致していれば、ステアリングを最大に切っての後進で、辛うじて所定の位置及び傾きのない姿勢に納められることになる。したがって、図17に示す位置からの駐車可能範囲ZI の下方へのずれは、駐車操作開始位置▲2▼が後方過ぎることを表し、左方へのずれは、駐車操作開始位置が左側に寄り過ぎていることを表す。
【0036】
次に、駐車操作開始位置▲2▼から、途中▲3▼の位置を経て、駐車位置▲4▼に至るときは、図18に示すように後方左右の画像を一画面に同時に写す。図のように左側には左後方の画像PR L 、右側には右後方の画像PR R を配置し、各々に図9の画面PF R 、PR R と同様に最外側延長ラインLB L ,LB R を表示する。このラインはステアリング舵角に応じて予測軌跡LB S R を表示するようにしても良い。左右の画像の表示間隔は運転者に実感が沸くように設定するが、試験評価して決めればよい。図18に示す画像の並べ方は、画像PR L , PR R は、それぞれ独立な画像であるが、各々が自車体角部と無限遠方を俯瞰するという広角レンズを持っているため、図1のRで示す範囲を重ねて見ることができる。したがって、二つの画像の間隙をとるか、または内側をカットして並べる等の極めて簡単な処理により、後方の疑似合成画像を構成することができる。実際の例を図19に示す。
【0037】
また、図18に示すように目標駐車枠基準線WI を表示することにより解りやすくなる。この枠基準線WI は車両を標準的な駐車スペースに、整然と駐車した場合の駐車スペース形状を模して画面上にスーパーインポーズしたものである。すなわち、図19に示すように駐車操作中に目標駐車スペースUに目標駐車枠基準線WI を合わせるように操作すれば、駐車操作完了時に自車体の目標駐車スペースUに対して、左右の間隙、前後の位置、及び傾きが明確に把握でき、未熟な運転者でも、整然とした駐車が可能となる。運転者はこの枠基準線WI を画面上に写っている目標駐車スペースU’に合わせるように運転操作をする。また、これらの表示に加えて、図3に示す車両の前後左右の障害物センサー28とカメラ21により、接触しそうな場合に、Bの障害物回避操作の場合と同様に、警報を発し、画像表示するようにすれば、より安全性を高めることができる。この駐車操作支援技術は、縦列駐車、突っ込み駐車の場合にも同様に適用できるが、ここでは説明を省略する。
【0038】
この場合の表示を行う条件は、図20に示す操作の処理フローに従う。この場合も前記2操作と同様に低車速時のみ支援するものとする。このフローは、図4に示す駐車SWを運転者が選択することで開始する。図16に示す左後ろ駐車の場合は、運転者はSWPL を、また右後ろ駐車の場合はSWPR を選択することになる。この選択に応じたステップSC−1の判断により左後ろ駐車の場合で説明すると、ステップSC−2の判断が入力装置としてのポジションSW23による前進の情報の入力時は、ステップSC−4により左後ろ画像PR L に図18で説明した駐車可能範囲ZI をスーパーインポーズし、運転者がこの範囲ZI に実際の目標駐車スペースU’が入るように運転操作すると、図16で説明したように、好適な駐車操作開始位置▲2▼に車両を停止させることができる。運転者がこの状態を確認して後進にシフトレバーを入れると、ポジションSW23による後進情報の入力で、ステップSC−5により後ろの二つの画像PR L 、PR R を同時に画面表示し、各々の角部にステアリング舵角に応じた予測軌跡線LB S R をスーパーインポーズする。運転者はこれを参考にして、画面に映っている実際の目標駐車スペースU’に入るように運転操作をする。この過程を図19に示す。図中▲2▼、▲3▼、▲4▼は図16に対応している。このフローは、ステップSC−8のパーキングレンジへのシフト判断によるステップSC−9のスイッチ解除で終了させる。
【0039】
(ブラインドコーナー)
ブラインドコーナーの場合の表示方法は、図21(前方左方向ブラインドの場合の画像PF L 例)に示すように、ブラインド部の画像を写し、その上に自車からの地面上の目安距離目盛りを距離線LK として表示する。前右、後ろ左右も同様である。この場合、図22の画面(1)又は(2)に示すように、前後進に応じて左右の画像を同時に表示してもよい。そして、こうように左右画像の同時表示の場合の左右の対称性を考慮して、当初に説明したカメラの姿勢に関して、若干の変更を加え、カメラ21の光軸Xに関して、運転者とカメラ21を結ぶ直線を含む垂直面内に含まれる姿勢に設置された車両の左右一方の角部のカメラ21(例えば、CF L )に対して、左右他方の角部のカメラ21(例えば、CF R )を、車両の中心軸に対して面対称の姿勢に設置するのも一法である。そのときの画面中央に前後に対応するように自車の絵MI をスーパーインポーズすると、一層解りやすくなる。
【0040】
この場合の表示を行う条件は、図22に示すブラインドコーナー表示の概略処理フローに従う。このフローは、前記メインフローで説明したように、低車速時のみ作動するものとする。そして運転者がブレーキを踏み、ブレーキスイッチ24の入力によるステップSD−1の判断で、図2に示すブラインドSW(前左、前右、後左、後右)が選択されていることを条件として、ステップSD−2のポジションスイッチ23の入力判断による前・後進に応じて、図21に示す片側画面若しくは図の画面(1)又は(2)を表示する。画面(1)の場合で説明すると、前左画像PF L と前右画像PF R を自車の絵MI と対応させる位置に配置し、図22のように距離標LK をスーパーインポーズする。そして、この距離標LK は運転者の注視方向をも示しており、注視時のポイントが解りやすくなっている。なお、図において符号N’は視界障害物を示す。
【0041】
(後方死角確認)
図23に後方死角確認の表示の流れを示す。この表示は、設定車速以上で、ナビ情報から解るステップSE−1の判断で片側2車線以上、更にステップSE−2の判断で交差点近くでない所で走行中に、ステップSE−3によるウィンカー操作が判断された場合に、追い越し、又は割り込みと判断することで実行し、該当する後方画像をステップSE−4又はステップSE−5で表示する。運転者はこの画像を参考にして運転操作をする。車線判断に関しては、後に述べる白線検出技術を用いて、走行している道路の車線数、自車の走行している車線等は容易に解る。また、主要道路に設置されている光ビーコンの信号を用いても、同じ事が容易に可能となる。これらの情報を用いるだけでもウィンカー操作と組み合わせて追い越し又は割り込みの判断は容易にできる。勿論、ナビ情報と組み合わせれば、更に情報精度が高まるのは当然である。
【0042】
(白線確認)
図24に白線確認の処理フローを示す。条件としては、ある一定車速以上で、ステップSF−1によるヘッドライト点灯判断が成立し、ステップSF−2によるワイパー作動判断が成り立つ時を夜間、雨の中を走行中と判断し、ステップSF−4によりサイドランプを点灯し、左側面から前方の路面を照射し、ステップSF−5により図24の画面を表示する。なお、上記のフローにおいて、夜間、雨中の判断が不成立のときは、前記後方死角確認の処理フローに移り、上記両判断が成立のときでも、ウィンカー作動時は、後方死角確認のフローの判断要件を跳ばして後方死角画面を表示することになる。また、サイドランプ点灯は、必ずしも必要条件ではない。それは、対向車等の前照灯の方向に対して、前左右のカメラCF L , CF R の光軸方向は大きく異なるため、対向車の光が水膜に鏡面反射してきても、カメラのCCDには入らず、眩惑されることはなく、白線からの反射光は乱反射であるため、CCDで捉えることが可能であるためである。したがって、対向車や後続の車、隣の車、更には自車等の照明を使って自車の横から、やや前方まで充分に検出可能である。このように、サイドランプ点灯は更に見えやすくするためのものである。
【0043】
表示画面としては、図24に示すように同一ディスプレー上に前左角部のカメラCF L と前右角部のカメラCF R の画像を写す。このとき運転者に実感がわくように左右の白線W’L L ,W’L R の相対関係が一つのカメラで撮影したときと同じになるように設定するのが望ましい。また、自車体の色が暗い場合には、画像内の自車体が見えにくくなるので、自車の輪郭線LP F をスーパーポーズしておくと、路面との判別が容易になる。
【0044】
(白線の検出)
なお、本実施形態の運転支援装置は、白線の検出にも使用することができる。白線検出の具体的手法については、周知であるので説明を省略するが、それらの多くは、カメラを車室内のフロントガラス近辺に専用に設置している。それに対して、本装置では、前記のように死角検出用に設けた車両前左右角部の二つのカメラを用いて白線検出を行わせることができる。こうすることによって、本運転支援装置の特徴である横方向の視界の広さを利用した自車近辺の横の白線の検出で、自車体との相対位置関係を精度良く検出できるとともに、前記の白線の表示で説明したように、夜間降雨時や霧の時にも検出可能である等の利点が得られる。しかも、他の機能と兼用のため安価となる。
【0045】
以上、本発明の技術思想の理解の便宜のために、一実施形態を基に若干の変形例を挙げて説明したが、本発明は、例示の実施形態や変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の個々の請求項に記載の事項の範囲内で、種々に具体的な構成を変更して実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駐車支援装置の内包する運転支援装置の一実施形態における撮像装置の設置姿勢を示す説明図である。
【図2】運転支援装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】運転支援装置の撮像装置と距離検出装置の車両への配置を模式化して示す平面図である。
【図4】車両の各角部に設置した撮像装置の方向とモニター表示画面の関係を示す説明図である。
【図5】車両角部に対する撮像装置の具体的配設位置と設置姿勢を模式化して例示する断面図である。
【図6】撮像装置の具体的設置位置を例示する車両正面図である。
【図7】自車左前角部を表示するモニター表示画面を例示する画面説明図である。
【図8】運転支援装置のシステム全体の処理フロー示すフローチャートである。
【図9】縁寄せ操作時のモニター表示画面を車両各部との位置関係と併せて示す説明図である。
【図10】予測軌跡表示の図形例を対比して示すイメージ図である。
【図11】縁寄せ操作時の処理フローを示すフローチャートである。
【図12】障害物回避操作時のモニター表示画面を詳細に示す画面構成図である。
【図13】障害物回避操作時の処理フローを示すフローチャートである。
【図14】障害物回避操作時の警告表示画面の一例を示す画面構成図である。
【図15】駐車操作時の各時点における車両の位置を示す見取り図である。
【図16】駐車操作時の目標駐車スペースのモニター表示画面を示す画面構成図である。
【図17】駐車操作時の目標駐車スペースの位置ずれによるモニター表示画面の相違を示す画面構成図である。
【図18】駐車操作時の2画像同時表示画面を示す画面構成図である。
【図19】駐車操作時の実際の画面変化を示す説明図である。
【図20】駐車操作時の処理フローを示すフローチャートである。
【図21】ブラインドコーナー表示におけるモニター表示画面を示す画面構成図である。
【図22】ブラインドコーナー表示の処理フローを示すフローチャートである。
【図23】後方死角表示の処理フロー示すフローヂャートである。
【図24】白線表示時の処理フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御装置(画像合成手段)
5 ディスプレー(モニター)
9 車両
21 CCDカメラ(撮像装置)
23 ポジションSW(入力装置)
LB L ,LB R 最外側延長ライン
LB S R 後進予測軌跡
WB L 車両最外側ライン
WI 目標駐車枠基準線
ZI 駐車可能範囲
Claims (4)
- 車両に設置され、外界の情報を取り込む撮像装置と、該撮像装置が取り込む画像を処理する制御装置と、該制御装置により処理される画像を表示するモニターとを備える運転支援装置において、
前記制御装置に車両の前後進を選択する情報を入力する入力装置を備え、
前記制御装置は、入力装置による前進の情報の入力時に、撮像装置により取り込まれる画像のモニター上の表示に、ハンドルを最大舵角にしての後進により到達した場合に車両左右に必要とする余裕スペース分を含む駐車所要スペースの左右側のうちのいずれか近い側を境とする駐車可能範囲をスーパーインポーズする画像合成手段を備えることを特徴とする駐車支援装置。 - 前記制御装置は、入力装置により後進の情報が入力されたとき、前記駐車可能範囲に代えて、車両最外側ラインを地面に投影して車両後方に延長した最外側延長ラインをスーパーインポーズする画像合成手段を備える、請求項1記載の駐車支援装置。
- 前記制御装置は、入力装置により後進の情報が入力されたとき、前記駐車可能範囲に代えて、ハンドル舵角に対応した車両角部の後進予測軌跡をスーパーインポーズする画像合成手段を備える、請求項1記載の駐車支援装置。
- 前記制御装置は、更に、車両を正確に駐車した場合の駐車スペース形状を模した目標駐車枠基準線をスーパーインポーズする画像合成手段を備える、請求項2又は3記載の駐車支援装置。
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