JP4059611B2 - ダイバシティ受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の受信アンテナを備え、これら各アンテナのうち送信機から送られてくる電波を良好に受信するものを切替選択して使用する所謂切替型の空間ダイバシティ(=スペースダイバシティ:SD)受信機に関し、特に、各アンテナに対して復調処理等を行う受信部を1つのみとし、この受信部の入力側に接続するアンテナを切替選択する所謂アンテナダイバシティ方式の受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記アンテナダイバシティ方式の受信機は、各アンテナ毎に受信部を備えこれら各受信部によってそれぞれ復調処理等した後の信号を切替選択するという所謂オーディオダイバシティ方式の受信機に比べて、上記受信部を単一とする分、受信機全体を低コスト化できる等の利点がある。従って、このアンテナダイバシティ方式の受信機は、例えばワイヤレス・マイクロホン・システム等を始めとする各種無線通信システムに、数多く利用されている。このアンテナダイバシティ方式の受信機の概略構成を、図3に示す。
【0003】
同図に示すように、この受信機は、複数、例えばA系統とB系統との2本の受信アンテナ1、1を有している。これら各アンテナ1、1は、切替回路2の入力側に接続されている。切替回路2は、後述する切替制御信号に従って、各アンテナ1、1のうちの一方を選択し、この選択して得たアンテナ1の出力する受信信号(高周波信号)を、受信部3に入力する。受信部3は、これに入力される受信信号を例えば増幅し、復調処理等することにより、元の信号、例えばこの受信機がワイヤレス・マイクロホン・システム用の受信機である場合には音声信号、を再現して、出力端子4から出力する。
【0004】
更に、この受信機は、受信部3に入力される受信信号の品質、例えば信号レベル、を監視する制御部5を有している。制御部5は、この監視して得た上記受信信号の信号レベルと所定の基準レベルとを比較して、当該受信信号の信号レベルが当該基準レベル以下になったとき、切替回路2によって現在選択しているアンテナ1とは別のアンテナ1を選択するように、上記切替制御信号を生成して、切替回路2に供給する。これにより、現在、無線通信に使用しているアンテナ1による電波の受信電界強度が低下したときに(詳しくは、このアンテナ1から受信部3に入力される受信信号の信号レベルが上記基準レベル以下となったときに)、自動的に他方のアンテナ1を用いての無線通信動作に切り替わる。よって、図示しない送信機との間で、例えばデッドポイント等の影響を受けずに、常に安定した無線通信を実現できる。なお、同図は、切替回路2によってA系統のアンテナ1が選択されている状態を示す。
【0005】
ところで、上記切替回路2としては、各アンテナ1、1の切替動作を俊敏に行うために、一般に、図示しないPiNダイオードを用いたスイッチング回路が使用される。具体的には、各アンテナ1、1と受信機3の入力側との間に、それぞれ、上記PiNダイオードを直列に設ける。そして、これら各PiNダイオードを、それぞれON/OFFすることにより、各アンテナ1、1と受信機3の入力側との間を、それぞれ電気的に接続/非接続とし、即ち各アンテナ1、1の選択/非選択状態を形成する。従来は、上記PiNダイオードとして、OFF時のアイソレーション(入出力絶縁度)Dが、例えばD=40dB程度という、比較的に大きなアイソレーションDを有するものを用いていた。これは、非選択状態にあるアンテナ1と受信機3の入力側との間を、極力完璧に近い程度に絶縁するためである。
【0006】
ここで、例えば、今、上記図3のように切替回路2がA系統のアンテナ1を選択している状態にあるとする。そして、この状態において、当該A系統のアンテナ1から受信部3に入力される受信信号の信号レベルが上記基準レベル以下となり、これによって、制御部5が、例えば図4(a)に示すように、B系統のアンテナ1を選択する旨の制御信号(立ち下がりの信号)を、切替回路2に供給するとする。すると、同図(b)に示すように、A系統側のPiNダイオードがOFFすると共に、同図(c)に示すように、B系統側のPiNダイオードがONする。
【0007】
ところが、このとき、各PiNダイオードのON/OFF動作が俊敏である等の理由により、A系統側のPiNダイオードがOFFしてからB系統側のPiNダイオードがONするまで、瞬間的ではあるが、或る時間tが掛かることがある。この場合、当該時間tのあいだ、受信部3に対していずれのアンテナ1、1も接続されていない状態が形成されることになる。そして、この状態が、同図(d)に符号Nで示すように、出力端子4から出力される信号に、各PiNダイオードのアイソレーションDに応じた大きさD’のノイズとなって現れる。従って、図3の受信機が、例えばワイヤレス・マイクロホン・システム用のものである場合には、切替回路2が選択するアンテナ1、1を切り替える度に、上記大きさD’のノイズNが出力されて、聴感上、大変耳障りであり、非常に不快な思いをするという問題がある。この問題は、B系統のアンテナ1が選択されている状態から、A系統のアンテナ1を選択するよう切り替わる場合も、同様である。
【0008】
更に、上記各アンテナ1、1の切替時には、それぞれの出力する受信信号に位相不連続が発生することがある。そして、この位相不連続が発生した場合にも、これが上記と同様のノイズとなって出力される。この位相不連続によるノイズは、例えば、上記各PiNダイオードのON/OFFタイミングのズレ(即ち上記時間t)を電気的に無くしたとしても発生するものである。
【0009】
この問題を解決する手段として、例えば、コンデンサ等を利用した遅延回路により上記切替制御信号を鈍化(ディレイ)させる方法、が考えられる。しかし、この方法によれば、切替制御信号を鈍化する分だけ、切替回路2により各アンテナ1、1を切り替えるタイミングも遅くなる。これでは、各アンテナ1、1の切替動作を俊敏に行うために上記PiNダイオードを用いる意味が脱却され、ひいては、各アンテナ1、1による電波の受信状態に応じて実際に無線通信に使用するアンテナ1を適宜切り替えると言うダイバシティ受信機本来の機能を実現できなくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、本発明が解決しようとする問題点は、上記従来技術によれば、安定した無線通信を実現するために各アンテナ1、1の切替動作を俊敏に行うと、この切替時に出力される上記ノイズNの影響により、聴感上、不快な思いをすることがある、という点である。
【0011】
また、上記図3の構成では、各アンテナ1、1のうち切替回路2によって選択されていないアンテナ1(例えば同図においてB系統のアンテナ1)については、その後段に何らの回路も接続されておらず、即ち開放状態にある。従って、各アンテナ1、1の切替動作時に、切替回路2の入力側において、急激なインピーダンス変化が生じる。これにより、各アンテナ1、1内に反射波が発生して、受信機の無線通信動作が不安定になるという問題もある。
【0012】
そこで、本発明は、実際に無線通信に使用するアンテナを俊敏に切り替えることによって常に安定した無線通信を実現しつつも、当該アンテナの切替時に出力されるノイズの影響を低減できる受信機、を提供ことを目的とする。また、アンテナの切替時において、上記反射波が発生するのを抑制することも、本発明の目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、送信機から送られてくる電波を受信する複数のアンテナと、
これら各アンテナがそれぞれ出力する各受信信号が入力され、これら各受信信号のうちのいずれか1つを切替制御信号に従って選択して出力する切替選択部と、
この切替選択部の出力する受信信号が入力され、この受信信号に所定の処理を施して出力する受信部と、
この受信部に入力される受信信号の或る品質を監視して、この品質が所定の基準値以下になったとき、上記切替選択部が現在選択している受信信号とは別のいずれか1つの受信信号を選択する状態に、上記切替制御信号を生成して上記切替選択部に供給する切替制御部と、
を具備する。
そして、上記切替選択部は、現在選択している受信信号以外の非選択状態にある受信信号についても、当該現在選択している受信信号を受信部に導通させる際の導電率よりも低い所定の導電率で、当該受信部に導通させるように構成する。
【0014】
本発明において、例えば、今、切替選択部が、或るアンテナから入力される受信信号を、選択しているとする。この或るアンテナの受信信号は、切替選択部を介して、受信部に入力される。受信部は、これに入力された受信信号に所定の処理、例えば増幅や復調処理等、を施して、例えば元の信号を再現して出力する。
【0015】
更に、切替制御部が、受信部に入力される受信信号の或る品質、例えば当該受信信号の信号レベル、を監視して、この受信信号の信号レベルと所定の基準値とを比較する。なお、ここで言う基準値としては、例えば、上記受信信号の信号レベルから、上記或るアンテナが相手方の送信機から送られてくる電波を十分な受信電界強度で受信していると見なすことのできるレベルの最低値、を設定する。従って、切替制御部は、上記或るアンテナの受信信号の信号レベルが上記基準値以下になったとき、当該或るアンテナによれば安定した無線通信を実現できないと判断する。そして、切替制御部は、切替選択部により現在選択している上記或るアンテナの受信信号とは別のアンテナから入力される受信信号を選択するよう、当該切替選択部を制御する(詳しくは、この制御を実現するための切替制御信号を生成して切替選択部に供給する)。これにより、受信機は、上記別のアンテナを用いての無線通信動作に切り替わり、相手方の送信機との間で安定した無線通信を実現できる。
【0016】
ところで、切替選択部によって上記或るアンテナを選択している状態から別のアンテナを選択する状態に遷移するまでの間には、瞬間的ではあるが、或る程度の時間が掛かることがある。従って、この間においては、いずれのアンテナも選択されていない状態となり、換言すれば、受信部に対していずれのアンテナの受信信号も入力されていない状態となる。しかしながら、本発明における切替選択部は、非選択状態にあるアンテナの受信信号についても、現在選択しているアンテナの受信信号を受信部に導通させるよりも低い所定の導電率で、受信部に導通させるよう構成されている。従って、上記のようにいずれのアンテナも選択されていない状態であっても、各アンテナの受信信号は、僅かではあるが、切替選択部を介して、受信部に入力される。よって、このいずれのアンテナも選択されていない状態となることにより受信部からノイズが出力されるが、この状態において、受信部に対して何ら受信信号が入力されない場合に比べて、当該ノイズのレベルを相対的に低減できる。
【0017】
また、上記各アンテナの切替時には、それぞれの出力する各受信信号の位相に不連続が発生し、この位相不連続によっても、上記と同様のノイズが出力されることがある。しかし、本発明によれば、この位相不連続が生じたとしても、その間、僅かではあるが、各アンテナの出力する各受信信号がそれぞれ混合された状態で受信部に入力される。従って、この位相不連続によるノイズも、上記と同様、相対的に目立ち難くなる。
【0018】
なお、本発明における上記切替選択部は、各アンテナにそれぞれ対応する複数の半導体スイッチング素子を備えたものであってもよい。具体的には、各半導体スイッチング素子として、それぞれ、少なくとも2つの端子を有し、これら各端子間を、上記切替制御信号に従って電気的に接続または非接続とするものを用いる。そして。これら各端子の一方を、それぞれに対応するアンテナに直接または間接的に接続し、他方の端子を、受信部の入力側に直接または間接的に接続する。このようにすれば、上記切替制御信号に従って、各アンテナを選択または非選択状態とすることができる。そして、各半導体スイッチング素子として、上記各端子間を電気的に非接続状態としたときのこれら各端子間の絶縁度が比較的に小さい(所謂漏れ電流の大きい)ものを使用すれば、各アンテナが非選択状態にあるときに、これら各アンテナの出力する受信信号を上記比較的に小さい絶縁度に応じた導電率により受信部に入力できる。
【0019】
上記半導体スイッチング素子は、ダイオードとすることができる。特に、上記切替選択部における切替動作を俊敏に行う場合には、PiNダイオードを用いるのが望ましい。
【0020】
更に、切替選択部は、非選択状態にあるアンテナを終端する終端手段を備えるのが望ましい。この終端手段は、例えば、任意のアンテナが非選択状態となったときに、このアンテナと接地電位との間を所定の終端抵抗値を有する抵抗器で接続することにより構成できる。このように、非選択状態にあるアンテナを終端すれば、切替選択部が各アンテナを切り替えたとき、当該切替選択部の入力側におけるインピーダンスの急激な変化を抑制でき、ひいては、このインピーダンス変化による反射波の影響を低減できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について、図1及び図2を参照して説明する。なお、本実施の形態に係る受信機は、概略構成的には、上述した図3と同様である。ただし、本実施の形態の受信機は、切替回路2内の構成に、上述した従来技術とは異なり、かつ、本実施の形態特有の特徴を有している。この切替回路2内の構成を具体化したものを、図1に示す。
【0022】
同図に示すように、本実施の形態の受信機は、切替回路2内に、2つのPiNダイオード21、22を有しており、このうち一方のPiNダイオード21のアノード端子は、A系統のアンテナ1に接続されており、他方のPiNダイオード22のアノード端子は、B系統のアンテナ1に接続されている。そして、これら各PiNダイオード21、22の各カソード端子は、それぞれに共通の直流カットコンデンサ23を介して受信部3の入力側に接続されると共に、それぞれに共通の抵抗器24を介して接地電位(GND)に接続されている。なお、この抵抗器24は、後述するが、各PiNダイオード21、22をONする際の駆動用抵抗器として機能する。
【0023】
更に、上記A系統側のPiNダイオード21のアノード端子は、これとは別のPiNダイオード25のカソード端子に接続されている。そして、このPiNダイオード25のアノード端子は、後述する終端用抵抗器26を介して、この切替回路2の駆動用電源Vccに接続されると共に、直流カットコンデンサ27を介して接地電位に接続されている。なお、駆動電源Vccと接地電位との間には、雑音除去用のコンデンサ28と抵抗器29とが並列に接続されている。また、PiNダイオード25のカソード端子は、このPiNダイオード25をONする際の駆動用抵抗器30及び直流カットコンデンサ31を介して、接地電位に接続されている。そして、これら抵抗器30とコンデンサ31との接続点に、後述する制御部5の第1制御用端子51が、接続されている。
【0024】
このA系統のPiNダイオード21と同様に、B系統側のPiNダイオード22のアノード端子は、これとは別のPiNダイオード32のカソード端子に接続されている。そして、このPiNダイオード32のアノード端子は、後述する終端用抵抗器33を介して、上記駆動用電源Vccに接続されると共に、直流カットコンデンサ34を介して接地電位に接続されている。また、PiNダイオード32のカソード端子は、このPiNダイオード32をONする際の駆動用抵抗器35及び直流カットコンデンサ36を介して、接地電位に接続されている。そして、これら抵抗器35とコンデンサ36との接続点に、制御部5の第2制御用端子52が、接続されている。
【0025】
制御部5は、上記第1及び第2の各制御用端子51、52から、切替回路2を制御するための切替制御信号として、例えば、上記駆動用電源Vccの電圧と略同電位のH(ハイ)レベル信号及び接地電位と同電位のL(ロー)レベル信号を交互に出力する。具体的には、例えば第1の制御用端子51からHレベル信号を出力しているときには、第2の制御用端子52からLレベル信号を出力する。一方、第1の制御用端子51からLレベル信号を出力しているときには、第2の制御用端子52からHレベル信号を出力する。なお、このように2つの制御用端子51、52を設けなくても、いずれか一方の制御用端子51または52のみを設けてもよい。この場合、当該一方の制御用端子51または52の出力信号を反転する反転回路を設ければ、上記2つの制御用端子51、52を設けるのと同様の作用を奏する。
【0026】
なお、本実施の形態においては、各アンテナ1、1と受信部3の入力側との間にそれぞれ直列に設けた上記各PiNダイオード21、22として、意図的に、OFF時のアイソレーションEが、例えばE=15dB程度という、比較的に小さいアイソレーションEを有するものを用いる。このように、故意に、アイソレーションEの小さい(換言すればOFF時の漏れ電流の大きい)PiNダイオード21、22を用いることが、本実施の形態の最大の特徴である。
【0027】
上記のように構成された受信機において、例えば、今、制御部5の第1制御用端子51からHレベル信号が出力されており、第2制御用端子52からLレベル信号が出力されているとする。この場合、A系統について説明すると、上記第1制御用端子51から出力されるHレベル信号が、抵抗器30を介してPiNダイオード21のアノード端子及びPiNダイオード25のカソード端子に供給される。これにより、PiNダイオード25については、そのアノード端子とカソード端子とが略同電位となるため、OFF状態となる。そして、PiNダイオード21については、そのアノード端子とカソード端子との間に電位差が生じるので、当該PiNダイオード21自体及び駆動用抵抗器24を介して接地電位に電流が流れ込み、ON状態となる。
【0028】
一方、B系統について説明すると、上記制御部5の第2制御用端子52から出力されるLレベル信号が、抵抗器35を介してPiNダイオード22のアノード端子及びPiNダイオード32のカソード端子に供給される。これにより、PiNダイオード32については、そのアノード端子とカソード端子との間に電位差が生じることにより、上記駆動用電源Vccから抵抗器33、当該PiNダイオード32、駆動用抵抗器35及び制御部5内を介して、接地電位に電流が流れ込み、ON状態となる。そして、PiNダイオード22については、そのアノード端子とカソード端子とが略同電位になるので、OFF状態となる。
【0029】
従って、上記のように制御部5の第1制御用端子51からHレベル信号が出力され、第2制御用端子52からLレベル信号が出力されている状態においては、A系統のアンテナの出力する受信信号が、PiNダイオード21及びコンデンサ23を介して受信部3に入力され、即ちA系統のアンテナ1が選択される状態が形成される。
【0030】
ここで、上記A系統のアンテナ1から受信部3に入力される受信信号の信号レベルが上述した基準レベル以下となり、これによって、制御部5が、上記とは反対に、第1制御用端子51からLレベル信号を出力すると共に、第2制御用端子52からHレベル信号を出力するとする。この場合、上記とは反対に、B系統のアンテナの出力する受信信号が、PiNダイオード22及びコンデンサ23を介して受信部3に入力され、即ちB系統のアンテナ1が選択される状態が形成される。
【0031】
ところが、上記アンテナ切替時において、例えば図2に示すように、上述した従来技術と同様、短時間tではあるが、いずれのアンテナ1、1も選択されていない状態が形成されることがある。具体的には、同図(a)に示す切替制御信号(同図は、制御部5の第1制御用端子51から出力される信号を表す)が切替回路2に供給されることにより、同図(b)に示すようにA系統側のPiNダイオード21がOFFした後、同図(c)に示すようにB系党側のPiNダイオード22がONされるまでの時間tのあいだ、いずれのアンテナ1、1も受信部3に接続されない状態が形成される。従って、同図(d)に示すように、出力端子4から出力される信号に、上記各PiNダイオード21、22のアイソレーションEに応じた大きさE’のノイズNが現れる。
【0032】
しかし、本実施の形態においては、上記各PiNダイオード21、22として、OFF時における各端子間のアイソレーションEがE=15dBと小さいものを使用しているので、僅かではあるが非選択状態にあるアンテナ1からもその受信信号が受信部3に入力される。従って、非選択状態にあるアンテナ1と受信機3とを極力完璧に近い程度に絶縁するためにOFF時のアイソレーションDがD=40dB(>E)と大きいPiNダイオードを用いる上述した従来技術に比べて、上記ノイズN自体のレベルE’が遥かに小さくなる(E’<D’)。よって、このノイズNの影響を軽減でき、例えばこの受信機がワイヤレス・マイクロホン・システム用のものである場合には、このノイズNが出力されることにより、聴感上、不快な思いをすることはない。このことは、B系統のアンテナ1が選択されている状態から、A系統のアンテナ1を選択するよう切り替わる場合も、同様である。
【0033】
また、上記各アンテナ1、1の切替時には、それぞれの出力する各受信信号の位相に不連続が発生することがある。そして、この位相不連続によっても、上記と同様のノイズが出力される。しかし、本実施の形態によれば、この位相不連続が生じたとしても、その間、僅かではあるが、各アンテナ1、1の出力する各受信信号がそれぞれ混合された状態で受信部3に入力される。これにより、当該位相不連続により発生するノイズも、上記と同様、相対的に目立ち難くなる。
【0034】
更に、図1の構成によれば、例えばPiNダイオード25がON状態になったとき、即ちA系統のアンテナ1が非選択状態にあるとき、当該アンテナ1の受信信号がPiNダイオード25を介して抵抗器26に流れ込む。従って、この抵抗器26が、当該アンテナ1の終端抵抗として作用する。よって、このアンテナ切替時におけるインピーダンスの急激な変化を抑制でき、ひいては上述した反射波による影響を抑制できる。このことは、B系統側についても同様である。即ち、PiNダイオード32がON状態になると、抵抗器33が、B系統のアンテナ1用の終端抵抗として作用する。
【0035】
本実施の形態においては、上記各PiNダイオード21、22のOFF時におけるアイソレーションEを、E=15dBとしたが、これは飽くまで一例であって、この値に限定されるものではない。また、図1に示す切替回路2の構成についても、これと同様の作用及び効果を奏するのであれば、他の回路構成としてもよい。例えば、上記各PiNダイオード21、22に代えて、他の半導体スイッチング素子を用いることもできる。
【0036】
そして、A系統及びB系統という2本のアンテナ1、1を有する受信機について説明したが、3本以上のアンテナを有するダイバシティ受信機にも、本発明を応用できる。また、本実施の形態は、ワイヤレス・マイクロホン・システム以外の各種無線通信システムに応用できる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、切替選択部によりアンテナを切り替えたときに、いずれのアンテナも選択されていない状態が形成されることにより受信部からノイズが発生するが、このノイズ自体のレベルを低減できる。また、切替選択部を制御するための切替制御信号を鈍化させるようなこともないので、各アンテナによる電波の受信状態に応じて、実際に無線通信に使用するアンテナを適宜俊敏に切り替えることができる。従って、このアンテナの俊敏な切替動作により常に安定した無線通信を実現しつつ、当該切替動作時に発生するノイズの影響を低減できると言う効果がある。そして、このアンテナ切替時の各受信信号の位相不連続により発生するノイズについても、その影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す電気回路図である。
【図2】同実施の形態の各要所部分における動作タイミングを示す図である。
【図3】従来のダイバシティ受信機の概略構成を示す図である。
【図4】従来のダイバシティ受信機における各要所部分の動作タイミングを示す図である。
【符号の説明】
1 受信アンテナ
2 切替回路
3 受信部
5 制御部

Claims (4)

  1. 送信機から送られてくる電波を受信する複数のアンテナと、
    これら各アンテナがそれぞれ出力する各受信信号が入力され、これら各受信信号のうちのいずれか1つを切替制御信号に従って選択して出力する切替選択部と、
    この切替選択部の出力する受信信号が入力され、この受信信号に所定の処理を施して出力する受信部と、
    この受信部に入力される受信信号の或る品質を監視して、この品質が所定の基準値以下になったとき、上記切替選択部が現在選択している受信信号とは別の受信信号を選択する状態に、上記切替制御信号を生成して上記切替選択部に供給する切替制御部と、
    を具備し、
    上記切替選択部は、上記各アンテナにそれぞれ対応する複数の半導体スイッチング素子を備え、
    これら各半導体スイッチング素子は、それぞれ、少なくとも2つの端子を有し、これら各端子の一方がそれぞれに対応する上記アンテナに直接または間接的に接続され、他方の端子が上記受信部の入力側に直接または間接的に接続され、
    これら各半導体スイッチング素子が、それぞれ、上記切替制御信号に従って、上記各端子間を電気的に接続または非接続とすることにより、それぞれに対応する上記アンテナから出力される受信信号を選択または非選択とする状態に構成され、
    さらに、上記切替選択部は、現在選択している受信信号以外の非選択状態にある受信信号についても、該現在選択している受信信号を上記受信部に導通させる際の導電率よりも低い導電率であって、該非選択状態を形成しているそれぞれの上記半導体スイッチング素子の上記各端子間の絶縁度に応じた導電率により、上記受信部に導通させる状態に構成された、
    ダイバシティ受信機。
  2. 上記半導体スイッチング素子が、ダイオードである、請求項1に記載のダイバシティ受信機。
  3. 上記切替選択部が、上記非選択状態にある受信信号を出力しているアンテナを終端する終端手段を備えた、請求項1または2に記載のダイバシティ受信機。
  4. ワイヤレス・マイクロホン・システム用である、請求項1ないし3のいずれかに記載のダイバシティ受信機。
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