JP4058571B2 - 有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物および有機無機ハイブリッドポリウレタン - Google Patents

有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物および有機無機ハイブリッドポリウレタン Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物および有機無機ハイブリッドポリウレタンに関する。本発明の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物は、塗料、インキ、コーティング剤、接着剤等の各種分野に利用できる。特に、接着剤として有用であり、プラスチック、ガラス、金属、モルタル、コンクリート、皮革材料、木、紙、ゴム、織布、不織布等の各種基材の接着手段、具体的には、前記各種基材の接着剤、シーリング剤等として利用できる。殊に、本発明の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物は、ガラス、金属、モルタル、金属蒸着ポリマーフィルム、コンクリート等の無機物または無機物を主成分とする無機系基材の接着剤、シーリング剤等として有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種分野において、各種基材を接着する手段としてさまざまな有機ポリマーが使用されている。たとえば、ゴム弾性を有し、機械的強度に優れていることから、ポリウレタンは接着剤、シーリング剤等として賞用されている。かかるポリウレタンのゴム弾性は、強靭性を有するハードセグメントが、柔軟性を有するソフトセグメントのマトリックスから不溶化してドメインを形成することから発現される。しかし、ポリウレタンは、一般的に無機系基材に対する接着性が充分ではなかった。
【0003】
また、ポリウレタンは一般に耐熱性の弱い材料であり、通常、100〜160℃でハードセグメントの溶融により、ゴム弾性が消失して、液状化してしまう問題がある。したがってポリウレタンは高温環境下での接着分野に適用することはできなかった。
【0004】
こうしたポリウレタンの無機系基材に対する接着性を向上させる方法としては、末端にシランカップリング剤を反応させたポリウレタンを使用する方法が提案されている(特開昭2−145660号公報)。しかし、シランカップリング剤により、無機系基材に対する接着性はある程度改善されるものの、耐熱性を充分に向上させることはできない。
【0005】
一方、ポリウレタンの耐熱性を向上させる方法としては、ハードセグメントの割合を増やしたり、ハードセグメントに多くのウレア結合を導入する方法等がある。しかし、こうした方法によるとポリウレタンの溶剤不溶化や粘度上昇を招き好ましくない。
【0006】
上記方法の他に、ポリウレタンに耐熱性を付与する方法としては、ゾル−ゲル法を応用した、無機ガラスとのハイブリッド体を合成する方法がある。かかるゾル−ゲル法によれば、育成されるガラス粒子は数nmサイズと非常に小さいため、当該ガラス粒子がポリウレタンに分散されていても有機ポリマーの透明性が失われることはない。すなわち、テトラエトキシシラン等の加水分解性アルコキシシランの加水分解と重縮合を利用して、いわゆるフィラー効果によりポリウレタンに無機ガラスを分散させたハイブリッド体を製造するものである。しかし、ゾルーゲル法によってポリウレタンの有機・無機ハイブリッド体を製造すると、フィラー効果によって耐熱性等の性能が向上する一方で、ガラス粒子がポリウレタン全体に分散されるためポリウレタン固有のソフトセグメントの柔軟性が失われて脆くなり、接着剤等として充分機能しない場合がある。たとえば、特開平6−136321号公報には、親水性ソフトセグメントのポリウレタン、加水分解性アルコキシシラン、必要に応じて触媒とを低級アルコールに溶解したアルコールゾル溶液を用いた有機・無機ハイブリッド体の製造方法が記載されているが、得られる有機・無機ハイブリッド体は、柔軟性がなく、脆いものである。
【0007】
また、特開平9−291131号には、両末端に水酸基を有するポリオールにイソシアネート基含有の金属アルコキシシランを反応させたものと、アルコキシチタン等を、ゾル−ゲル法により有機・無機ハイブリッド化することも提案されている。しかし、かかる方法では、有機・無機ハイブリッド体が、アルコキシチタンから生じる酸化チタンを含むため耐光性がよくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ポリウレタンの有する柔軟性を保持したまま、無機系基材を含む各種基材に対する接着性を向上させ、かつ耐熱性、耐光性にも優れる有機・無機ハイブリッドポリウレタン、および有機・無機ハイブリッドポリウレタンを提供しうる組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、ポリウレタンを予めアルコキシシランで修飾しておき、これを加水分解性アルコキシシランとのゾル−ゲル法により硬化させることにより、前記目的に合致した有機無機ハイブリッドポリウレタンが得られることを見出した。なお、かかる組成物中の加水分解性アルコキシシランは、その一部がシラノール基となって無機系化合物との接着性に寄与すると考えられる。また、加水分解性アルコキシシランの反応により生成するシリカの殆どは、ポリウレタンのハードセグメントのドメインに導入されて複合ドメインとなり、当該複合ドメインとソフトセグメントが二層分離(海島)構造をとるハイブリッド体となる。かかる二層分離(海島)構造によりハイブリッド体のマトリックスを構成するポリウレタンのソフトセグメントではシリカを含まないためその柔軟性をそのまま保持する一方、当該ポリウレタンのハードセグメントではシリカとの複合ドメインにより当該ドメインのみを強靭にして耐熱性を向上できる。本発明は、かかる新たな知見に基づいて、完成されたものである。
【0010】
すなわち、本発明は、(1)(a)ポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物および必要に応じて鎖伸長剤を反応させることにより得られる末端にイソシアネート基、水酸基、アミノ基のいずれかの官能基が導入されたポリウレタンならびに(b)当該ポリウレタンの末端官能基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランを反応させて得られるポリウレタン(ただし、遊離イソシアネート基を有するものを除く。)ならびに(2)加水分解性アルコキシシランを含有してなる有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物;さらに硬化触媒を含有してなる前記組成物;当該組成物を硬化させて得られる有機無機ハイブリッドポリウレタン;前記組成物からなる接着剤用組成物に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の、(1)アルコキシシリル基を有するポリウレタンは、(a)ポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物および必要に応じて鎖伸長剤を反応させることにより得られる末端にイソシアネート基、水酸基、アミノ基のいずれかの官能基が導入されたポリウレタンならびに(b)当該ポリウレタンの末端官能基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランを反応させることにより得られる。
【0012】
かかる(a)ポリウレタンは、ポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物、鎖伸長剤の各成分を適宜に調整することにより、末端に所望の官能基を導入できる。
【0013】
ポリエステルポリオールはポリウレタンのソフトセグメントを形成するものであり、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、ジプロピレングリコール等の飽和もしくは不飽和の各種公知の低分子グリコール類またはn−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、バーサティック酸グリシジルエステル等のモノカルボン酸グリシジルエステル類と、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸またはこれらに対応する酸無水物やダイマー酸などとを脱水縮合せしめて得られるなお、これらポリエステルポリオールの数平均分子量は、通常1500以上、さらには2000以上とするのが好ましく。また数平均分子量は、6000以下とするのが好ましい。
【0014】
有機ポリイソシアネート化合物は、ポリウレタンのハードセグメントを形成するものである。有機ポリイソシアネート化合物としては、たとえば、鎖状脂肪族ポリイソシアネート、環状脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、アミノ酸誘導体から得られるポリイソシアネート等の各種のものを例示できる。
【0015】
鎖状脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、メチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸が有するカルボキシル基をイソシアネート基に置き換えたダイマージイソシアネート等があげられる。環状脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等があげられる。芳香族ジイソシアネートの具体例としては、4,4´−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート等のジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルテトラメチルメタンジイソシアネート等のテトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジベンジルイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート等があげられる。芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等があげられる。アミノ酸誘導体から得られるジイソシアネートの具体例としては、リジンジイソシアネート等があげられる。
【0016】
また、鎖伸長剤としては、通常、炭素数2〜6程度の低分子ポリオールおよび/または低分子ポリアミンを使用するのが好ましい。低分子ポリオールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の低分子グリコール類、グリセリン、ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ソルビトール等の4価以上のアルコールがあげられる。また、低分子ポリアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−ジアミン等のアミン化合物;2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン化合物等があげられる。これら鎖伸長剤は、前記疎水性の高分子ジオールと有機ポリイソシアネート化合物との合計量の20重量%以下、さらには15重量%以下とすることが望ましい。
【0017】
前記本発明の(a)ポリウレタンは、高分子ポリオールと有機ポリイソシアネート化合物、さらに必要に応じて鎖伸長剤を反応させることにより得られる。反応は、一般的なポリウレタンの製法を採用でき、一括仕込みの他、鎖伸長剤を用いる場合には高分子ポリオールと有機ポリイソシアネート化合物を予め反応させるウレタンプレポリマー法を採用することもできる。また、各成分の使用量を適宜に調整することにより、本発明の(a)ポリウレタンの末端に、イソシアネート基、水酸基、アミノ基のいずれかの官能基を導入する。なお、本発明の(a)ポリウレタンには、必要に応じてジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;エタノール、イソプロパノール等の一価アルコ−ル等の鎖長停止剤を用いて、本発明の目的を達成できる範囲で、(1)ポリウレタンの一部を、片末端または両末端がアルコキシシリル未変性のポリウレタンとすることもできる。こうして得られた(a)ポリウレタンの数平均分子量は1800〜100000程度とするのが好ましい。
【0018】
前記(a)ポリウレタンに反応させる、(b)当該ポリウレタンの末端官能基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランは、(a)ポリウレタンの官能基に応じた官能基を有するものを適宜に選択して使用する。すなわち、(a)ポリウレタンの末端官能基がイソシアネート基の場合には、(b)水酸基および/またはアミノ基を有するアルコキシシランを、(a)ポリウレタンの末端官能基が水酸基またはアミノ基の場合には、(b)イソシアネート基を有するアルコキシシランが使用される。
【0019】
アミノ基を有するアルコキシシランとしては、たとえば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン等があげられる。また、イソシアネート基を有するアルコキシシランとしては、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルモノメチルジエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルジメチルエトキシシラン等があげられる。
【0020】
本発明では、(1)アルコキシシリル基を有するポリウレタン(ただし、遊離イソシアネート基を有するものを除く。)として、合成の簡便さから、末端にイソシアネート基を有するポリウレタンに、アミノ基を有するアルコキシシランを反応させたものを使用するのが好ましい。
【0021】
(2)加水分解性アルコキシシランは、一般的にゾル−ゲル法に用いられているものを使用できる。たとえば、一般式:R1 Si(OR4−n(式中、nは0〜2の整数示し、R1は炭素原子に直結した官能基を持っていてもよい低級アルキル基、アリール基、不飽和脂肪族残基。同一でも異なっていてもよい。Rは水素原子または低級アルキル基を示す。)で表される化合物またはこれらの部分縮合物等を例示できる。なお、低級アルキル基とは炭素数6以下の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示す。
【0022】
このような(2)加水分解性アルコキシシランの具体的としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等のトリアルコキシシラン類、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシランまたはこれらの部分縮合物等があげられる。これらのなかでもテトラアルコキシシラン類またはこれらの部分縮合物等が、ポリウレタンのハードセグメントが形成するドメインとの親和性が良好であり好ましい。特に、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランまたはこれらの部分縮合物が好ましい。
【0023】
(2)加水分解性アルコキシシランの使用量は、加水分解性アルコキシシランの縮合により生成するシリカが、(a)ポリウレタンのハードセグメントが形成するドメインの総量を超えると、当該シリカが接着層で凝集、沈殿して、相分離してしまい、良好な接着状態が得られないため、(a)ポリウレタン100重量部に対して、生成するシリカに換算して1〜50重量部程度とするのが好ましい。より好ましくは3重量以上であり、また、より好ましくは30重量部以下である。
【0024】
前記(1)ポリウレタンおよび(2)加水分解性アルコキシシランを含有してなる本発明の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物は、当該組成物をそのまま無溶剤型組成物として使用でき、またこれらを溶解可能な有機溶媒に溶解した溶液組成物として使用できる。本発明の接着用組成物を無溶剤型組成物または溶液組成物のいずれの形態で使用するかは、本発明の組成物が適用される各種用途に応じて、適宜に決定すればよい。接着剤組成物等の用途に使用する場合には、取扱性のうえで、溶液組成物として使用するのが好ましい。
【0025】
前記溶液組成物に使用される有機溶剤としては、前記(1)ポリウレタンおよび(2)加水分解性アルコキシシランを溶解でき、(2)加水分解性アルコキシシランの加水分解を進行できる程度の水を含有することのできるものを用いる。たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル系溶剤等があげられる。通常、溶液組成物とする場合の固形分濃度は10〜40重量%程度である。
【0026】
また、本発明の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物を各種用途に供するにあたっては、通常、硬化を促進するため、(2)加水分解性アルコキシシランの加水分解、縮合を行うことのできる硬化触媒を用いる。かかる硬化触媒としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸触媒、ホウ酸、リン酸等の無機酸触媒やアルカリ系の触媒があげられるが、有機酸触媒を用いた場合に、特にシリカが(1)ポリウレタンのハードセグメントが形成するドメインに誘導される傾向が強く好ましい。有機酸触媒により、加水分解性アルコキシシランの加水分解を行なうことによって、シラノール残基が多くなって、(1)ポリウレタンのハードセグメントと水素結合性相互作用が強くなる。これら有機酸触媒のなかでもギ酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸が好ましい。
【0027】
硬化触媒は、所謂触媒量の使用でよい。すなわち、前記触媒の使用量は使用する触媒の活性により適宜決めることができる。通常、使用する加水分解性アルコキシシランに対しモル比率で、触媒能力の高いパラトルエンスルホン酸などで0.001〜5モル%程度、触媒能力の低いギ酸、酢酸などで0.01〜50モル%程度使用される。硬化触媒の添加時期は特に制限されず、(1)ポリウレタンおよび(2)加水分解性アルコキシシラン等から無溶剤型組成物を調製する際や、(1)ポリウレタンおよび(2)加水分解性アルコキシシラン等を有機溶剤に溶解して溶液組成物を調製する際に添加してもよく、当該組成物を各種用途に供する直前に添加してもよい。
【0028】
なお、本発明の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、粘度調節剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、溶解性を調製するための溶剤等、有機、無機系各種添加剤を必要に応じて添加することもできる。また、各種の用途において、通常使用される成分を配合して使用できるのはもとよりである。
【0029】
こうして調製された本発明の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物は、各種用途への使用が可能であるが、接着用組成物として、接着剤、シーリング剤等として使用するこのが好ましい。特に、金属、モルタル、金属蒸着ポリマーフィルム等の基材に対する接着性に優れている。
【0030】
本発明の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物は硬化(加水分解、縮合)させて、有機無機ハイブリッドポリウレタンとする。硬化に必要な水は、適宜に加えることができ、また空気中に存在するものを利用することもできる。硬化温度は、室温でも十分であるが、シリカの前駆体の蒸発に注意しながら、適宜に300℃以下の温度で加熱することもできる。なお、本発明の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物により、基材と基材を接触させる場合には、当該組成物を介して基材と基材を接触させたのち、硬化させることにより基材を接着させる。基材は、各種用途に応じたものを適宜に選択して使用できる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、無機系基材を含む各種基材に対し優れた接着性を有する有機・無機ハイブリッドポリウレタンを提供しうる。また、有機・無機ハイブリッドポリウレタンは、ポリウレタンの有する柔軟性を有し、かつ耐熱性、耐光性にも優れる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例および比較例をあげて本発明を具体的に説明する。なお、各例中、部および%は特記なし限り重量基準である。
【0033】
製造例1
温度計および冷却管を備えた3L容の4つ口コルベンに、商品名クラポールP2010(数平均分子量2000,アジピン酸と3-メチル−1,5−ペンタンジオールからなるポリエステルポリオール,(株)クラレ製)148部、商品名プラクセル220(数平均分子量2000,アジピン酸とε−カプロラクトン及びネオペンチルグリコールからなるポリエステルポリオール,ダイセル化学工業(株)製)222部およびイソホロンジイソシアネート102.7部を、窒素気流下、80℃で5時間反応させてイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。次いで、系内にトルエン383部、メチルエチルケトン383gを加え、よく攪拌しながら50℃まで冷却した後、イソホロンジアミン38.8部および3−アミノプロピルトリエトキシシラン27.2部を2−プロパノール383部に溶かした溶液を10分間で滴下し、その後、同温度で1時間反応させた。かくして、数平均分子量約17000、固形分30%のポリウレタン(アルコキシシリル基含有)溶液を得た。
【0034】
製造例2
製造例1において、3−アミノプロピルトリエトキシシランの代わりに3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン19.8部を用いた他は、製造例1と同じ方法で反応を行い、数平均分子量約17000、固形分30%のポリウレタン(アルコキシシリル基含有)溶液を得た。
【0035】
比較製造例1
製造例1において、3−アミノプロピルトリエトキシシランの代わりにジブチルアミン6.71部を用いた他は、製造例1と同じ方法で反応を行い、数平均分子量約170000、固形分30%のポリウレタン溶液を得た。
【0036】
実施例1
製造例1で得られたポリウレタン溶液100部、テトラメトキシシラン部分縮合体(多摩化学(株)製,商品名MS51)2.94部、10%パラトルエンスルホン酸水溶液0.1gを混合し、接着剤用溶液を調製した。
【0037】
実施例2〜4
実施例1において、金属アルコキシドの種類または使用量を表1に示すように変えた他は実施例1と同様にして接着剤用溶液を調製した。
【0038】
比較例1
製造例1で得られたポリウレタン溶液をそのまま接着剤用溶液とした。
【0039】
比較例2
製造例2で得られたポリウレタン溶液をそのまま接着剤用溶液とした。
【0040】
比較例3
比較製造例1で得られたポリウレタン溶液をそのまま接着剤用溶液とした。
【0041】
比較例4
実施例1において、金属アルコキシドの種類または使用量を表1に示すように変えた他は実施例1と同様にして接着剤用溶液を調製した。
【0042】
【表1】
Figure 0004058571
【0043】
表1中、MS−51:テトラメトキシシラン部分縮合体(多摩化学(株)製,商品名MS−51)、TEOS:テトラエトキシシラン(ヒュルス社製,商品名Dynasil A)、TPT:テトライソプロポキシチタン(日本曹達(株)製,A−1)、PTS水溶液:10%パラトルエンスルホン酸水溶液を示す。
【0044】
実施例または比較例で得られた接着剤用溶液について以下の試験を行い性能を評価した。
【0045】
(接着性)
上記の接着剤用溶液を、バーコーターNO.16を用いて、2枚のシリカ蒸着PETフィルムに塗工した後、順風乾燥機により80℃で3分間、溶剤の乾燥を行った。次いで、当該2枚のフィルムを3kg/cm2で圧着させた。1日室温中で養生後、圧着したフィルムを幅15mmに切り、180°剥離強度(kg/cm,引っ張り速度50mm/分)試験を行った。結果を表1に示す。
【0046】
【表2】
Figure 0004058571
【0047】
(耐光性)
上記の接着剤用溶液を、フッ素樹脂コーティングされた容器(縦×横×深さ=10cm×10cm×1.5cm)に注ぎ、3日間放置して完全に硬化させた後、100℃で1時間乾燥させ残存する溶剤を除去して、樹脂フィルムを形成した(膜厚約0.6mm)。樹脂フィルムを容器から剥がし取り、超促進耐候性試験機(岩崎電気(株)製,商品名アイ スーパー UV テスター F−11,波長295−450nm,照度100mW/cm2,温度75℃)にて24時間紫外線照射した。紫外線照射前後のフィルムをダンベル1号で打ち抜き、テンシロン試験機(オリエンテック(株)製,商品名UCT−500)を用いて50cm/分でフィルムを引き伸ばし、破断するまでのフィルムの伸びを測定した。25℃で3回測定を行い、平均値を表3に示す。
【0048】
【表3】
Figure 0004058571
【0049】
表2から、本発明のハイブリッド体は、末端アルコキシシリル基含有ポリウレタンよりも、接着性が向上していることが認められる。また表3から、本発明のハイブリッド体は、紫外線未照射の状態で末端アルコキシシリル基含有ポリウレタンと同様の柔軟性を有し、しかも紫外線照射後においては、末端アルコキシシリル基含有ポリウレタンに比べて柔軟性の低下が少なく、耐光性にも優れていることが認められる。
【0050】
(耐熱性)
実施例1、2または比較例1、3について、耐光性の項で調製した樹脂フィルムの動的貯蔵弾性率を、粘弾性測定器(レオロジ社製,商品名DVE−V4,測定条件:振幅10μm,振動数10Hz,スロープ3℃/分)を用いて測定し、耐熱性を評価した。測定結果を図1に示す。
【0051】
図1から、比較例1の末端アルコキシシリル基含有ポリウレタンでは動的貯蔵弾性率が、100℃以上で急激に低下するが、実施例1、2の本発明のハイブリッド体では200℃を超えても急激な低下はみられない。これらから本発明により形成されるハイブリッド体が耐熱性に優れていることが認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、2および比較例1、3の動的貯蔵弾性率のグラフである。

Claims (9)

  1. (1)(a)ポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物および必要に応じて鎖伸長剤を反応させることにより得られる末端にイソシアネート基、水酸基、アミノ基のいずれかの官能基が導入されたポリウレタンならびに(b)当該ポリウレタンの末端官能基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランを反応させて得られるアルコキシシリル基を有するポリウレタン(ただし、遊離イソシアネート基を有するものを除く。)ならびに(2)加水分解性アルコキシシランを含有してなる有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物。
  2. (1)ポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物および必要に応じて鎖伸長剤を反応させることにより得られる末端にイソシアネート基が導入されたポリウレタンならびにアミノ基を有するアルコキシシランを反応させて得られるアルコキシシリル基を有するポリウレタン(ただし、遊離イソシアネート基を有するものを除く。)、ならびに(2)加水分解性アルコキシシランを含有してなる請求項1に記載の有機無機ハイブリッドポリウレタン用組成物。
  3. (2)加水分解性アルコキシシランが、テトラアルコキシシランおよび/またはその縮合物である請求項1または2に記載の組成物。
  4. ポリエステルポリオールの数平均分子量が1500〜6000である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 硬化触媒を含有してなる請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 硬化触媒が、有機酸触媒である請求項5記載の組成物。
  7. 有機酸触媒が、ギ酸、酢酸およびパラトルエンスルホン酸から選ばれるいずれか少なくとも1種である請求項6記載の組成物。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の組成物を硬化させて得られる有機無機ハイブリッドポリウレタン。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の組成物からなる接着剤用組成物。
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