JP4057096B2 - ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、消炎・鎮痛用パップ剤の基材やゼリー剤等の医薬品分野を始め、化粧品分野、農業分野、食品分野、土建材料分野等幅広い分野に適用可能なポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、完全中和型のポリ(メタ)アクリル酸塩は、パップ剤の基材や食品添加剤、凝集剤等に広く利用されているが、完全中和型のポリ(メタ)アクリル酸塩は水溶液のpHが高いため、取扱い上の安全性や、医薬・化粧品分野や食品用途での使用時の安全性に問題があったことから、短時間で均一水溶液になり、未反応モノマーをほとんど含まない安全な平均中和率30〜80%のポリ(メタ)アクリル酸系粉体組成物が望まれていた。このため本願出願人は、低中和率(メタ)アクリル酸系ポリマー粉体と、高中和率(メタ)アクリル酸系ポリマー粉体を混合した粉体組成物を混合することにより、上記問題が解決し得ることを見出し、既に出願した(特許第2546219号)。
【0003】
一方、最近になって、上記中程度の中和率のポリ(メタ)アクリル酸系ポリマー粉体に加えて、完全酸型のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマーが着目されている。完全酸型のポリ(メタ)アクリル酸系ポリマーは、水に溶解させたときの粘着力が、中和型のものに比べ良好なためである。
【0004】
しかしながら、酸型のポリ(メタ)アクリル酸系ポリマーをパップ剤用基材や他の分野で利用する際に、粉体(粒子)を極性有機溶剤中に分散させて放置すると、粘度が徐々に増大するという経時変化が起きることが指摘されている。このような経時変化が起きると、作業性が悪化し、また他の配合物の分散性を悪化させるという問題がある。
【0005】
このような増粘挙動は、パップ剤として用いる場合以外にも、増粘剤等やそれ以外の作用を期待して、酸型のポリ(メタ)アクリル酸系ポリマーを極性有機溶剤系で利用する分野においては常に起り得る問題であり、完全酸型のポリ(メタ)アクリル酸系ポリマーの拡大展開を阻害する要因となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では、ポリ(メタ)アクリル酸系水溶性ポリマー粉末を極性有機溶剤に添加したときに、この有機溶剤中で前記ポリマー粉末が粒子状態で存在する際の増粘挙動を把握し、このような粘度の経時変化を防止する手段を見出すことを課題として掲げたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子は、ポリマー粒子の表面近傍の遊離酸基の中和率が、粒子中心部の遊離酸基の中和率よりも高いところに特徴を有する。また本発明には、粒子表面近傍の遊離酸基のみが中和されているポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子も含まれる。
【0008】
なお、本発明における「粒子」とは、溶剤中または大気中において、実質的に粒子形状(球状には限定されない)を維持している状態を指すものとする。また、遊離酸基とは、溶剤中において遊離する酸基であり、カルボキシル基だけでなく、スルホン酸基やホスホン酸基等が含まれる。
【0009】
上記構成の水溶性ポリマー粒子の採用によって、極性有機溶剤中にポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子を分散させても、粘度の経時変化を可及的に防止することができる。水溶性ポリマー粒子の遊離酸基の中和は、中和剤によって行われたものであることが好ましい。遊離酸基を中和することによって遊離酸基中の水素原子が塩となり、極性有機溶剤中における水溶性ポリマー粒子表面の膨潤・溶解を防止して、粘度上昇を防止するものと考えられる。
【0010】
また本発明には、ポリ(メタ)アクリル酸系のものだけでなく、遊離酸基を有するすべての水溶性ポリマー粒子を極性有機溶剤中で中和剤で中和することを特徴とする水溶性ポリマー粒子の製造方法も含まれる。極性有機溶剤中で、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基等の遊離酸基を有する水溶性ポリマー粒子、すなわち極性有機溶剤中で遊離状態となる酸基を含有し、しかも粒子状態を維持している水溶性ポリマー粒子を、中和剤で中和することにより、ポリマー粒子の表面近傍の遊離酸基の中和率を粒子中心部の遊離酸基の中和率よりも高くすることができるのである。この方法をポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子に適用することにより、本発明の上記水溶性ポリマー粒子を製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、極性有機溶剤としてグリセリンを選択してポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子を分散させた時の粘度の経時変化について検討したところ、完全酸型のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子では、分散後60分で、粘度がグリセリン単独の場合の3倍強にも増粘してしまうものがあった。しかし、完全中和型ポリ(メタ)アクリル酸ソーダ粒子、あるいは中度の中和率のポリ(メタ)アクリル酸系ポリマー粒子では増粘が認められなかった。しかし本発明の課題は、粘着性に優れた酸型のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子について極性有機溶剤中での増粘を抑制することであり、この観点からさらに検討を続けた結果、酸型のポリマー粒子が極性有機溶剤に溶解して増粘を起こすことを見出し、本発明に到達したものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明におけるポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマーの「粒子」とは、溶剤中または大気中において、実質的に粒子形状(球状には限定されない)を維持している状態を指すものである。しかし、水中または水と他の溶剤との混合溶剤中においては、「粒子」状を維持することなく均一の溶解状態とならなければならないため、「水溶性」の要件も必須である。また、ポリ(メタ)アクリル酸「系」とは、アクリル酸、メタクリル酸、およびこれらの塩を、主な構成単位とする意味であり、水溶性を阻害しない範囲であれば、他の共重合可能な構成単位を含むものであってもよい。また、(メタ)アクリル酸由来のカルボキシル基以外にも、スルホン酸基、ホスホン酸基等の酸基を含有していてもよい。カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基等の酸基を合わせて、遊離酸基という。遊離酸基とは、極性溶剤中において遊離し得る酸基という意味であり、本発明の水溶性ポリマー粒子が大気中に存在しているときは、遊離している必要はない。遊離酸基の中で、用途的に好ましいのは、もちろんカルボキシル基である。
【0013】
本発明では、ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子の表面近傍の遊離酸基の中和率が、粒子中心部の遊離酸基の中和率よりも高いものでなければならない。ある中和度のポリ(メタ)アクリル酸系水溶性ポリマーを粒子状にした場合には、粒子の表面も中心部も同じ中和率となるため、本発明の水溶性ポリマー粒子には含まれない。また、粒子表面の中和率が、粒子中心部の中和率よりも低いものも含まれない。粒子表面近傍の中和率が粒子中心部よりも高く、水溶性で、ポリ(メタ)アクリル酸系のポリマー粒子であれば、全て本発明に含まれる。本発明の水溶性ポリマー粒子は、粒子表面近傍の中和率が高くなっているので、極性有機溶剤中にポリマー粒子を分散させて撹拌しても、粒子表面が溶解することがなくその粒子状態を維持することができる。すなわち、中和率の高い粒子の表面部分が防御壁となって、中和率の低い粒子中心部分が溶解してしまうのを防ぐのである。
【0014】
上記観点から、本発明の好ましい実施形態は、ポリマー粒子の表面近傍は完全に中和されたポリマーが存在して防御壁を構成し、粒子表面近傍に形成された防御壁よりも粒子中心部に存在しているポリマーは全く中和されていない完全酸型のポリ(メタ)アクリル酸である構成の粒子であり、この形態だと、完全酸型のポリ(メタ)アクリル酸のメリットである良好な粘着力や増粘性を確保したまま、極性有機溶剤中で増粘する等の不都合を起こすことがなくなる。すなわち、これが請求項2に記載された発明であり、粒子表面近傍の遊離酸基のみが中和されているポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子ということができる。ただし、防御壁となり得る中和率の高い粒子表面近傍の絶対的な厚みや中和率の絶対値、および粒子中心部の中和率等の好ましい値は、粒子の大きさや、極性有機溶剤と粒子構成ポリマーとの親和性等によって変化するため、適宜選択される。例えば、粒子表面近傍の中和率が80〜100%であり、粒子中心部の中和率が0〜20%であるようなポリ(メタ)アクリル酸系水溶性ポリマー粒子というような、粒子表面近傍の中和率が粒子中心部よりも高く、水溶性で、ポリ(メタ)アクリル酸系のポリマー粒子であれば、極性有機溶剤に分散させても増粘を起こすことはない。
【0015】
遊離酸基の中和は、塩基性化合物であるアミン類やアンモニア、あるいは金属水酸化物および/または金属炭酸塩等の中和剤を用いて行うことができる。アミン類の具体例としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等が挙げられる。金属水酸化物および/または金属炭酸塩の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。中でも、金属水酸化物および/または金属炭酸塩が好ましく用いられる。
【0016】
中和剤として金属水酸化物や金属炭酸塩を用いる場合、遊離酸基(−A−OHとする)の水素原子に着目して「中和」状態を表現すれば、水素原子と金属原子(Mとする)が置換して、−A−OMn (nは金属原子の原子価の逆数)となる現象ということができる。従って、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子は、ポリマー粒子中の遊離酸基の水素原子が金属原子によって置換されている割合である置換率が、ポリマー粒子中心部より粒子表面近傍の方が大きいもの、ということもできる。この場合も前述のように、粒子表面近傍のみの遊離酸基の水素原子が金属原子によって置換されているポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子が、本発明の好ましい実施の形態である。
【0017】
本発明には、上記特定のポリ(メタ)アクリル酸系だけでなく、水溶性のポリマー粒子であって、極性有機溶剤中で増粘等の不都合を起こすことのない水溶性ポリマー粒子を製造する方法も含まれ、その方法とは、極性有機溶剤中において遊離酸基を有する水溶性ポリマー粒子を中和剤で中和するところに特徴を有するものである。極性有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルコール性有機溶剤、ジオキサン等のケトン類、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。このような水溶性ポリマー粒子の製造方法の具体例としては、下記に示すような種々の方法がある。
【0018】
▲1▼全ての酸基が中和されていない、すなわち完全酸型のポリマー粒子を、公知の重合方法および/または粒子化手段によって製造し、この粒子表面近傍が粒子中心部よりも中和率が高くなるように中和する。公知の重合方法および/または粒子化手段としては、酸基含有モノマーの水溶液重合を行い、得られたポリマーを乾燥して粉砕する方法や、逆相懸濁重合法、逆相沈殿重合法、噴霧重合法を行う等が挙げられる。
【0019】
▲2▼中和率100%ではないが、所定の中和率の酸(塩)基含有モノマーを重合して、表面も中心部も均一な中和率の粒子を製造し、粒子表面近傍が粒子中心部よりも中和率が高くなるように中和する。このとき、中和率100%未満の水溶性ポリマーを得るには、完全酸型モノマーと完全塩型モノマーを共重合するか、完全酸型のポリマーを▲1▼に示した重合方法で得た後、水溶液状態で部分中和し、この後粒子化する方法等が挙げられる。
【0020】
▲3▼逆相懸濁重合法や噴霧重合法等を用い、重合系に加えるモノマーの組成を段階的に変化させることによって、粒子表面近傍が粒子中心部よりも中和率が高い複層構造の粒子を製造する。
【0021】
▲4▼粒子の表面層を構成するポリマーよりも中和率の低いポリマーによって粒子の中心部を構成する粒子のみを形成した後、この中心部よりも中和率の高いポリマーでコーティングし(あるいは複数回この操作を行ってもよい)、複層構造の粒子を製造する。
【0022】
上記▲1▼〜▲4▼において、粒子表面近傍のみ、または粒子表面を粒子中心部よりも中和率が高くなるように中和するには、極性有機溶剤を利用することが好ましい。本発明の粒子は水溶性であるので、水もしくは水を優位に含有する親水性溶剤との混合溶剤中では、粒子状態を維持できずにポリマーが溶解してしまい、中和率に勾配を付与することはできない。従って、遊離酸基含有水溶性ポリマー粒子が溶解しにくい、すなわち、粒子表面のみが溶解または膨潤してもよいが実質的には溶解しないような溶剤中で、中和を行うことが好ましい。この観点から、上記粒子を構成するポリマーの貧溶剤も用いることが考えられるが、このポリマー粒子を各分野で利用するときに用いられる極性有機溶剤中で中和反応を行うことが効率的である。ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子は、パップ剤用基材として利用されることが多く、この場合はグリセリンが分散媒として用いられるので、上記中和反応をグリセリン中で行うことにより、同時に水溶性ポリマー粒子を分散させることができる。なお、極性有機溶剤に水が混合した混合溶剤であっても、粒子が実質的に溶解しない割合で水を含有するものであれば、中和反応に用いることができる。例えば、ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子の場合は、水の含有量が30重量%より少ない溶剤であれば、中和反応に用いることができる。
【0023】
中和反応を具体的に行うには、上記極性有機溶剤中に、遊離酸基含有水溶性ポリー粒子と中和剤を分散または溶解させておき、必要に応じて撹拌すれば、粒子表面近傍のみの遊離酸基を中和することができる。このとき、粒子表面近傍のみの遊離基を効率的に中和するには、中和剤を予め極性有機溶剤中に溶解または分散させ、次いで水溶性ポリマー粒子を加えるとよい。
【0024】
ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子を例に挙げて、好ましい中和方法を説明する。完全酸型の水溶性ポリマー粒子の表面近傍のみを中和する場合は、水溶性ポリマー粒子中の全カルボキシル基に対して、0.05〜20mol%となるように中和剤を極性有機溶剤(または前記貧溶剤)中に添加することが好ましい。0.05mol%より少ないと、極性有機溶剤中での増粘挙動の抑制効果が発現しにくい。また20mol%を超えると、粒子表面だけの中和にとどまらず、中和が過多になって完全酸型のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子が有する優れた粘着力や水溶液状態における増粘性等の特性が劣ることとなる。所定の中和率のポリマー粒子を中和して、表面近傍の中和率を中心部より高めたものとする場合には、中和剤は、中和される粒子の中和率に応じて適宜設定すればよいが、完全酸型の時と同様に、粒子中に酸として残存しているカルボキシル基に対して0.05〜20mol%とすることが、粒子に中和率の勾配を付与する点で好ましい。
【0025】
なお、上記ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子の合成には、水溶性を阻害しない範囲であれば、他の共重合可能なモノマーを利用してもよく、具体例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、およびこれらと低級アルコールのハーフエステル、あるいはこれらの一価金属、二価金属、アンモニア、有機アミン等による部分中和物や完全中和物等の不飽和ジカルボン酸系モノマー;(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド系モノマー;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸あるいはこれらの部分中和物や完全中和物等のスルホン酸系モノマー;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のカチオン性モノマー;(メタ)アクリルアミドメタンホスホン酸、(メタ)アクリルアミドメタンホスホン酸メチルエステル、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンホスホン酸等の含リンモノマー等である。
【0026】
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子は、パップ剤用基材として用いることができ、パップ剤用基材中0.5〜20重量%程度で含有される。パップ剤用基材を製造する際には、極性有機溶剤としてグリセリンが使用されることが多い。またパップ剤用基材は、粘着力や増粘作用に優れていることが要求されているので、完全酸型のポリ(メタ)アクリル酸粒子を用い、前記したように、グリセリン中に中和剤を溶解または分散させた後、この粒子を分散させると、グリセリンの増粘を起こすことなく、ポリ(メタ)アクリル酸粒子を分散させることができる。パップ剤中には必要に応じて種々の生理活性物質、例えば、l−メントール、カンフル、サリチル酸メチル、チモール、ハッカ油、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロロフェニラミン等を添加することができる。
【0027】
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子は、パップ剤用基材の他に、ゼリー剤等の医薬品や、化粧品として、軟膏基材、シャンプー、ヘアーローション等のヘアケア商品の乳化安定剤、家畜飼料用添加助剤、農薬用展着剤等に利用することができる。また、水産・畜産加工の廃液処理や蛋白質回収用凝集剤、ソーダ工業における塩水精製用凝集沈降剤、製糖時の糖汁清澄剤、炭坑配水、工業廃水の凝集沈降剤や、カーペット用コンパウンドの増粘剤、塗料や各種糊料の増粘・接着力増強剤、土壌改良剤および養生剤、陶土の解膠剤、吸湿、乾燥剤等にも応用が可能である。
【0028】
【実施例】
以下実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含される。なお、以下の実施例で「%」とあるのは特に断らない限り「重量%」を表すものとする。
【0029】
合成例1(完全酸型ポリアクリル酸粒子の合成)
温度計、窒素導入管、撹拌機および還流冷却器を備えた容量5リットルの四ツ口フラスコに水2540gを仕込み、100℃まで昇温した。次に0.7%過硫酸アンモニウム水溶液40gとアクリル酸の80%水溶液920gを、、常圧下の沸点温度で1時間にわたって連続的に滴下し、重合反応を行った。さらに、0.7%過硫酸アンモニウム水溶液160gを、常圧下の沸点温度で、15分間にわたって連続的に滴下した。滴下終了後、系の沸点温度でさらに30分撹拌して重合反応を完了し、固形分20%のポリアクリル酸水溶液を得た。
【0030】
得られたポリアクリル酸水溶液を150℃で2時間乾燥した後、ボールミルを用いて粉砕し、20メッシュのJIS篩いを通過させて分級し、完全酸型ポリアクリル酸のポリマー粒子1を得た。
【0031】
合成例2(完全酸型ポリアクリル酸粒子の合成)
合成例1で合成したポリアクリル酸水溶液を150℃で2時間乾燥した後、ボールミルおよびハンマーミルを用いて合成例1のポリマー粒子1よりも細かく粉砕し、60メッシュのJIS篩いを通して分級し、完全酸型ポリアクリル酸のポリマー粒子2を得た。
【0032】
合成例3(完全中和型ポリアクリル酸ナトリウム粒子の合成)
温度計、窒素導入管、撹拌基および還流冷却器を備えた容量1リットルの四ツ口フラスコに、中和率100%のアクリル酸ナトリウムの37%水溶液973g(36重量%対全仕込量)と水17gを仕込み、氷浴で10±2℃に冷却した後、窒素ガス吹込み、水溶液中の溶存酸素を除去した。次いで、重合単量体に対して0.013%の過硫酸アンモニウムと水を添加して水溶液量を1000gに調製した。10分間撹拌した後、撹拌を止めて、35℃の恒温槽にフラスコを浸した。水溶液は20分経過後から白濁し始め、ゲル化した。重合開始80分後には、最高温度93℃を示した。4時間後、透明になったゲル状重合体を取り出し、細片にして190℃で80分通風乾燥した。得られたポリアクリル酸ナトリウムをボールミルを用いて粉砕し、20メッシュのJIS篩いを通過させて分級し、完全中和型のポリアクリル酸ナトリウムのポリマー粒子3を得た。
【0033】
合成例4(中和率40%のポリアクリル酸ナトリウム粒子の合成)
合成例3において、中和率100%のアクリル酸ナトリウムに代えて、中和率40%のアクリル酸ナトリウムを用いた以外は、合成例3と同様にして中和率40%のポリアクリル酸ナトリウムのポリマー粒子4を得た。
【0034】
実施例1
600mlの容器にグリセリンを500g入れ、撹拌しながら、48%NaOH水溶液を0.14g(ポリマー中のカルボキシル基に対して1mol%)加えた。さらに撹拌しながら、合成例1で得られた完全酸型ポリマー粒子1を25g添加して、粒子1の表面近傍を中和した。所定時間経過したときの粘度をブルックフィールド粘度計で、25℃、ローターNo.3、30rpmの条件で測定し、表1および図1に示した。
【0035】
実施例2
600mlの容器にグリセリンを500g入れ、撹拌しながら、50%KOH水溶液を2g(ポリマー中のカルボキシル基に対して5mol%)加えた。さらに、撹拌しながら、合成例1で得られた完全酸型ポリマー粒子1を25g添加して、粒子1の表面近傍を中和した。実施例1と同様に増粘挙動を測定し、表1および図1に示した。
【0036】
実施例3
600mlの容器にグリセリンを500g入れ、撹拌しながら、48%NaOH水溶液を0.084g(ポリマー中のカルボキシル基に対して1mol%)加えた。さらに撹拌しながら、中和率40%のポリアクリル酸ナトリウムのポリマー粒子4を25g加え、粒子4の表面近傍の中和率が中心部より高くなるように中和した。後は、実施例1と同様にして増粘挙動を測定し、表1および図1に示した。
【0037】
比較例1
600mlの容器にグリセリンを500g入れて、NaOH水溶液を加えずに、合成例1で得られた完全酸型ポリマー粒子1のみを25g撹拌しながら添加した。実施例1と同様に増粘挙動を測定し、表1および図1に示した。
【0038】
比較例2
比較例1において、完全酸型ポリマー粒子1に代えて、完全酸型ポリマー粒子2を用いた以外は比較例1と同様にして増粘挙動を測定し、表1および図1に示した。
【0039】
参考例1
比較例1において、完全酸型ポリマー粒子1に代えて、完全中和型のポリアクリル酸ナトリウムのポリマー粒子3を用いた以外は比較例1と同様にして増粘挙動を測定し、表1および図1に示した。
【0040】
参考例2
600mlの容器にグリセリンを500g入れ、撹拌しながら、32%CaCl2 水溶液を6.0g(ポリマー中のカルボキシル基に対して5mol%)加えた。さらに撹拌しながら、合成例1で得られた完全酸型ポリマー粒子1を25g添加した。後は、実施例1と同様にして増粘挙動を測定し、表1および図1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
実施例4
合成例1において、80%アクリル酸水溶液を920g用いたのを、610gに減らし、代わりに、80%メタクリル酸水溶液310g用いることによって、アクリル酸70mol%、メタクリル酸30mol%の共重合体を合成した。後は、合成例1と同様に乾燥・粉砕を行い、水溶性ポリマー粒子5を得た。この水溶性ポリマー粒子5を用いて、実施例1と同様にして増粘挙動を把握したところ、2時間たっても増粘は認められなかった。
【0043】
実施例5
四ツ口フラスコに水2565gと無水マレイン酸95gを仕込んだ点と、アクリル酸の80%水溶液920gを800gに減らした点以外は、合成例1と同様にして重合を行い、アクリル酸90mol%、無水マレイン酸10モル%の共重合体を合成した。後は、合成例1と同様に乾燥・粉砕を行い、水溶性ポリマー粒子6を得た。600mlの容器にグリセリンを500g入れ、撹拌しながら、Ca(OH)2 を1.3g(ポリマー中のカルボキシル基に対して1.8mol%)加えた。さらに撹拌しながら、上記水溶性ポリマー粒子6を25g添加し、実施例1と同様に増粘挙動を測定したところ、2時間たっても増粘は認められなかった。
【0044】
実施例6
合成例4において、中和率40%のアクリル酸ナトリウムに代えて、中和率20%のアクリル酸ナトリウムを用いた以外は、合成例1と同様に乾燥・粉砕を行い、水溶性ポリマー粒子7を得た。600mlの容器にエチレングリコールを500g入れ、撹拌しながら、48%NaOH水溶液を0.65g(ポリマー中のカルボキシル基に対して3mol%)加えた。さらに撹拌しながら、上記水溶性ポリマー粒子7を25g添加し、実施例1と同様に増粘挙動を測定したところ、2時間たっても増粘は認められなかった。
【0045】
実施例7(パップ剤用基材としての評価)
グリセリン20.0部に、実施例1で得られた中和後のポリマー粒子を10.5部、カオリン2.0部、酸化チタン2.0部、硫酸マグネシウム10%水溶液4.0部、乾燥水酸化アルミニウムゲル0.1部、水61.4部をこの順序で加えてよく混合し、パップ剤用基材を調製した。この基材を不織布上に3mm厚に塗布し、得られたパップ剤の粘着性を指触によって評価した。評価結果を表2に示す。なおブランクとして、ポリマー粒子以外は同じ配合組成および順序で、かつ合成例1で得られた完全酸型のポリマー粒子1を最後に10.5部加えることによりパップ剤用基材を調製し、粘着性の評価を行った。
【0046】
比較例3
実施例7において、実施例1で得られた中和後のポリマー粒子に代えて、未中和のポリマー粒子1を用いた以外は実施例7と同様にして、パップ剤用基材の調製を試みた。しかし酸化チタンを加えた時点で増粘が起り、硫酸マグネシウム10%水溶液と水を急いで加えたが、撹拌が困難となって、パップ剤用基材の調製を断念した。
【0047】
参考例3
実施例7において、実施例1で得られた中和後のポリマー粒子に代えて、完全中和型のポリアクリル酸ナトリウムのポリマー粒子3を用いた以外は実施例7と同様にしてパップ剤を作製し、粘着性評価結果を表2に示した。
【0048】
参考例4
実施例7において、実施例1で得られた中和後のポリマー粒子に代えて、中和率40%のポリアクリル酸ナトリウムのポリマー粒子4を用いた以外は実施例7と同様にしてパップ剤を作製し、粘着性評価結果を表2に示した。
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子は、ポリマー粒子の表面近傍の遊離酸基の中和率が、粒子中心部の遊離酸基の中和率よりも高く構成されているので、このポリマー粒子を極性有機溶剤に添加したときでも、粒子が膨潤や溶解することがなく、有機溶剤の粘度が経時的に増大するという実操業上の不都合を簡単に可及的に防止することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で行った増粘挙動検討結果を示すグラフである。
Claims (5)
- 極性有機溶剤中で、カルボキシル基含有ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子を、その粒子形状を維持した状態で、該ポリマー粒子中の全カルボキシル基に対して0.05〜20mol%に相当する中和剤で、前記カルボキシル基を中和することにより得られ、グリセリンに添加したときに増粘しないことを特徴とする、ポリマー粒子の表面近傍のカルボキシル基の中和率が粒子中心部のカルボキシル基の中和率よりも高いポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子。
- 上記極性有機溶剤がアルコール性有機溶剤である請求項1に記載のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子。
- 上記中和剤が水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである請求項1または2に記載のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子。
- 極性有機溶剤中で、カルボキシル基含有ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子を、その粒子形状を維持した状態で、該ポリマー粒子中の全カルボキシル基に対して0.05〜20mol%に相当する中和剤で、前記カルボキシル基を中和することを特徴とする、グリセリンに添加したときに増粘せず、かつ、ポリマー粒子の表面近傍のカルボキシル基の中和率が粒子中心部のカルボキシル基の中和率よりも高いポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子の製造方法。
- 極性有機溶剤中に、上記特定量の中和剤を溶解または分散させる工程と、
この中和剤含有極性有機溶剤中に、カルボキシル基含有ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子を添加して、その粒子形状を維持した状態で、該ポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子の前記カルボキシル基を中和する工程とを含むものである請求項4に記載のポリ(メタ)アクリル酸系の水溶性ポリマー粒子の製造方法。
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