JP4056773B2 - 水素生成装置および燃料電池発電システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素を燃料とする固体高分子型燃料電池用などの水素供給装置、およびそれを利用した燃料電池発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
エネルギーを有効に利用する分散型発電装置として、発電効率および総合効率の高い燃料電池コージェネレーションシステムが注目されている。
【0003】
燃料電池の多く、例えば実用化されているリン酸型燃料電池や、開発が進められている固体高分子型燃料電池は、水素を燃料として発電する。しかし、水素はインフラとして整備されていないため、システムの設置場所で生成させる必要がある。
【0004】
水素生成方法の一つとして、水蒸気改質法がある。天然ガス、LPG、ナフサ、ガソリン、灯油等の炭化水素系、メタノール等のアルコール系の原料を水と混合して、改質触媒を設けた改質部で水蒸気改質反応させ、水素を発生させる方法である。
【0005】
この水蒸気改質反応では一酸化炭素が副成分として生成するが、一酸化炭素は燃料電池電極触媒を劣化させるため、特に固体高分子型燃料電池に対しては、一酸化炭素を100ppm以下、好ましくは10ppm以下に除去する必要がある。
【0006】
通常、水素生成装置は、水素ガス中の一酸化炭素を除去するため改質部の後に、一酸化炭素変成触媒体を有する変成部を設け、水素ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させ、二酸化炭素と水素とに転換し、一酸化炭素濃度を数千ppmから1%程度まで低減させる。
【0007】
ついで水素ガスを浄化触媒体を有する浄化部へ通し、一酸化炭素濃度の1〜3倍程度の酸素量を含む空気を送り込むことによって、浄化触媒体上で一酸化炭素と酸素との選択酸化反応をさせる。その結果、水素ガス中の一酸化炭素濃度を数ppmにまで低減することができる。しかし、変成部出口の水素ガス中の一酸化炭素濃度が高い場合には、浄化部において送り込む酸素量も増加しなければならないため、一酸化炭素の酸化だけでなく水素の酸化量が増加し、装置全体の効率が低下してしまう。
【0008】
したがって、一酸化炭素変成触媒体を有する変成部において、一酸化炭素を充分に低減させることが装置の効率を上げるために重要となる。
【0009】
従来から、一酸化炭素変成触媒には、低温用変成触媒として、150℃〜300℃で使用可能な銅−亜鉛系触媒、銅−クロム系触媒などが用いられ、高温用変成触媒として、300℃以上で機能する鉄−クロム系触媒などが用いられている。これらの一酸化炭素変成触媒は、化学プラントや燃料電池用水素発生器などの用途に応じて、低温用変成触媒のみで使用したり、高温用変成触媒と低温用変成触媒とを組み合わせて使用されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の銅系の低温用変成触媒を中心に用いた場合、非常に高い触媒活性が得られるが、使用前に還元処理を施して活性化させる必要がある。そして、活性化処理中に発熱するため、触媒が耐熱温度以上にならないように、例えば還元ガスの供給量を調節しながら、長時間かけて処理する必要があった。また、一度活性化させた変成触媒は、装置の停止時などに酸素が混入した場合には再酸化されて劣化する可能性があるため、酸化を防止するなどの対策が必要であった。さらに、耐熱性が低く、装置の起動時に触媒を急激に加熱することができないため、徐々に温度を上昇させるなどの対策が必要であった。
【0011】
一方、高温用変成触媒のみを用いた場合には、耐熱性が高く温度が多少上昇しすぎても問題はないため、起動時の加熱などが容易になる。
【0012】
しかしながら、一酸化炭素変成反応は、高温領域において一酸化炭素濃度を低減させる方向には進行しにくい平衡反応であり、高温でしか機能しない高温用変成触媒を用いた場合には、一酸化炭素濃度を1%以下にすることが困難であった。そのため、後に接続する浄化部での浄化効率が低下してしまうことがあった。
【0013】
このように、従来の技術においては、たとえば、水素生成装置の起動に時間を要したり、取り扱いが煩雑なため、頻繁に起動停止を繰り返す用途には、充分には適用できないという課題があった。
【0014】
また、特開2000−178007のように、還元処理を必要としない貴金属系の触媒を用いることも考案されている。貴金属系の触媒は250℃〜350℃程度で用いられているが、高温領域では一酸化炭素をシフト反応によって低減するだけでなく、改質ガス中の一酸化炭素と水素が反応し、副生成物としてメタンを生成する反応が起きやすく、装置の効率の低下を招くことがあった。
【0015】
このように例えば起動時の加熱などが容易で、かつメタン化を防止し、装置の効率を上昇させた水素生成装置を提供できなかった。
【0016】
本発明は、上記従来のこのような課題を考慮し、効果的に一酸化炭素を低減することができる、効率の高い水素生成装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、少なくとも水蒸気と一酸化炭素を含有する水素ガスを供給するガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素水蒸気シフト反応させる変成触媒体を有する変成部とを具備する水素生成装置において、前記変成触媒体、Fe 4 、Pt、Pd、Rh、Ruのうち少なくとも一つの貴金属を担持したことを特徴とする水素生成装置である。
【0018】
また、第2の本発明は、前記Fe 4 の粒径が10nmから1μmまでであることを特徴とする第1の本発明の水素生成装置である。
【0019】
また、第3の本発明は、少なくとも水蒸気と一酸化炭素を含有する水素ガスを供給するガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させる変成触媒体を有する変成部とを具備する水素生成装置において、前記変成触媒体は、ゼオライトを触媒担体とし、前記ゼオライトにZnをイオン交換することによって担持させた後、Pt、Pd、Rh、Ruのうち少なくとも一つの貴金属を担持したことを特徴とする水素生成装置である。
【0020】
また、第4の本発明は、第1〜3のいずれかの本発明の水素生成装置と、水素を含む燃料ガスおよび酸素を含む酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池とを備える、燃料電池発電システムである。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における水素生成装置の構成図であり、同図において、改質部31、改質部31内に収められた改質触媒32、改質触媒32へ原料を供給する原料供給部33、改質触媒32へ水を供給する水供給部34、改質触媒32を加熱する改質加熱部35で水素ガス供給部を構成するが、それらの詳細な説明は省略する。36は改質部31からのガスが供給される変成部で、変成触媒体37が収められている。変成部36で一酸化炭素が低減された水素ガスはさらに一酸化炭素を低減するために、浄化部38を通って一酸化炭素濃度が100ppm以下に低減された水素ガスとなる。
【0027】
上記の構成における装置動作を、メタンガスを原料とした一実施例をもとに説明する。装置起動時において改質加熱部35により、改質部31の加熱を開始し、改質触媒32へ熱を伝えた。続いて原料供給部33から、原料である炭化水素成分としてのメタンガスを改質触媒32に、水供給部34から、メタンガス1モルに対して4モルの水を改質触媒32に供給した。
【0028】
なお、ここでは供給メタン量を350L/時間とし、改質触媒32の温度が約700℃となるように改質加熱部35で加熱量を制御し、水蒸気改質反応を進行させた。改質部31内で反応後の水素ガスを変成部36に供給した。
【0029】
変成部36では変成触媒体37上において、水素ガス中の一酸化炭素と水蒸気によるシフト反応が起こる。本実施の形態に示す発明では、変成触媒体37として鉄(以下Feと示す)の酸化物にPtを担持することによって調製した触媒を用いることを特徴とする。本実施の形態では、本触媒をコージェライトハニカムにコーティングすることで変成触媒体37を形成している。
【0030】
本触媒では、シフト反応の過程において、一酸化炭素の炭素原子がPtに吸着し水分子と反応して二酸化炭素を生成し、Ptから脱離することによって反応が進行する。しかし、従来用いられていた貴金属系の触媒は、担体としてAl、Si、Ceなどの酸化物を用いていたため、一酸化炭素の炭素原子とPtとの吸着力が強く、Pt上で二酸化炭素が生成してもPtから脱離しにくくなることがあった。そのためPt上の吸着サイトが飽和してしまい、一酸化炭素の吸着が律速となってしまうことがあった。その結果、水素ガス中のPtに吸着していない一酸化炭素と水素が反応し、メタンを副生成物として生成してしまっていた。
【0031】
しかし本発明のように、担体としてFe酸化物を用いることによってメタン化の生成を抑制し、一酸化炭素を低減することができる。この理由として、FeはPtの電子を引き寄せる作用があるため、シフト反応の過程に起こるPtと一酸化炭素の炭素原子との吸着を従来使用していた触媒よりも弱くしている。よって、Ptに吸着した一酸化炭素が水と反応して生成した二酸化炭素が脱離しやすくなり、Pt上への一酸化炭素の吸着が律速になることはない。その結果、メタン生成を抑制することができる。
【0032】
さらにFe酸化物はFe23または/およびFe34で構成することによって、シフト反応を優先的に進行させ、一酸化炭素と水素との反応による副生成物としてのメタンの生成を抑制することができる。水蒸気と一酸化炭素を含む水素ガス中において、Fe酸化物がFe23の状態で存在していると、自身は一酸化炭素で還元されてFe34となり、二酸化炭素を生成する。Fe34は水蒸気によって酸化されて自身はFe23となり、水素を生成する。このようにFe酸化物がFe23または/およびFe34で存在し、Fe酸化物自身が酸化還元サイクルを繰り返すことによって、一酸化炭素と水素のシフト反応を優先的に進行させることができる。その結果、メタン生成を抑制することができる。
【0033】
また、Fe酸化物をCrまたは/およびNiとの複合酸化物にすることによって、変成触媒体を耐久性に優れたものにすることができる。通常、Fe酸化物は高温にさらされると熱劣化を引き起こしてしまい、触媒作用が低下してしまう。しかし、CrまたはNiが高温でのFeの熱劣化を抑制する効果があるため、高温にさらされた後でも、触媒活性を維持することができる。Fe酸化物の粒界にCrまたは/およびNi酸化物が存在することによって、Fe酸化物粒子の熱による凝縮を防ぐため、Fe酸化物単独で存在する場合よりも変成触媒体の熱劣化を抑制することができる。さらに、Fe酸化物とCrまたは/およびNi酸化物が固溶体を形成し複合酸化物になる場合は、粒子の移動、凝縮、成長が減少するため、いっそう変成触媒体の熱劣化を抑制する効果がある。
【0034】
また、フェライトまたはマグネタイトなどに代表される磁性を有するFe酸化物を使用することにより、PtをFe酸化物に担持する際、Feの磁性の作用によりPtが高分散に担持され、触媒活性を向上させることができる。これは、Ptが高分散になるので反応表面積が増えるためである。
【0035】
また、Fe酸化物の粒径も反応性に影響を与える。本触媒においてのPtの粒径は約1nmから10nm程度であるため、Ptを担持するための担体はPt以上の粒径であることが望ましい。また、粒径が10nmよりも小さいと高温時に凝集しやすく、変成触媒体の熱劣化の要因となってしまう。また、Fe酸化物の粒径が1μmよりも大きくなってしまうと、表面積が減少し、またFe酸化物とPtとの相互作用の力が低下してしまうため、シフト反応を効果的に進行させるためには、1μmより小さい粒径を使用することが望ましい。なお、本実施の形態でのFe酸化物の粒径は、30nmのものを用いた。
【0036】
また、変成触媒体37は、触媒担体としてゼオライトを用い、Feをイオン交換することによって担持し、さらに含浸法によってPtを担持することによって調製した触媒を使用することによっても高い触媒活性が得られる。
【0037】
ゼオライトは表面積が大きいため、触媒反応面積が増大し、触媒活性が向上する。また、担持法としてのイオン交換法は、ゼオライト中の酸点を置換するだけであるため、Feを高分散に担持でき、触媒活性の向上へとつながる。また、ゼオライト中の酸点を置換して担持されたFeは酸点を持つ酸性物質であり、他物質の電子を引き寄せやすい。よって、後で担持されたPtの電子がFeに引き寄せられるため、シフト反応の過程の際、Pt上に吸着する一酸化炭素の炭素原子との吸着力を弱める。その結果、Fe酸化物にPtを担持したときと同様に、メタン化反応を抑制してシフト反応を選択的に進行させ、一酸化炭素を効果的に低減することができる。
【0038】
なお、Feの代わりにCu、Znを担持することによってもFeと同様の効果が得られる。Cu、ZnもFeと同様にゼオライトにイオン交換によって担持することが容易にでき、その後に担持されたPt中の電子を引き寄せる作用も持っているためである。
【0039】
なお、Ptの代わりに他の貴金属、Pd、Ru、Rhでも同様の効果が得られる。
【0040】
なお、ゼオライトの代わりにAl、Si、Ce、Zr、Tiの酸化物を使用することによっても同様の効果が得られる。これらの酸化物は表面積を大きくすることも容易であり、FeおよびPtを担持しやすい担体として使用できるため、同様の効果が得られる。
【0041】
すなわち、少なくとも水蒸気と一酸化炭素を含有する水素ガスを供給するガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させる変成触媒体を有する変成部とを具備する水素生成装置において、上記変成触媒体はAl、Si、Ce、Zr、Tiのうち少なくとも一つの元素が含まれた酸化物を触媒担体とし、Cu、Zn、Feの少なくとも1つの遷移金属と、Pt、Pd、Rh、Ruのうち少なくとも一つの貴金属を担持していてもよく、その場合も上記と同様の効果が得られる。
【0042】
また上記触媒担体がゼオライトであってもよく、その場合も上記と同様の効果が得られる。
【0043】
また、上記変成触媒体が、上記ゼオライトにCu、Zn、Feの少なくとも1つの遷移金属をイオン交換することによって担持させた後、Pt、Pd、Rh、Ruのうち少なくとも一つの貴金属を担持していてもよく、その場合も上記と同様の効果が得られる。
【0044】
以下に図2に示す本発明の一酸化炭素変成除去触媒を使用した燃料電池発電システムの構成を説明する。改質部41はその下部に加熱部42を有し、加熱部42は配管を介して燃焼ガス供給部49と接続されている。また、改質部41には、原料供給部43、および改質水供給部44が接続されている。そして、改質部41は、CO変成部45に接続され、CO変成部45は、配管を介してCO浄化部47と接続されている。CO変成部45の内部には本発明のCO変成触媒が設置されている。CO変成部45とCO浄化部47とを接続する配管には、浄化空気供給部46が接続されている。そして、CO浄化部47には、配管を介して燃料電池発電部48の入口が接続されている。燃料電池発電48の出口には、配管を介して燃焼ガス供給部49が接続されている。
【0045】
次に図2に示す本発明の燃料電池発電システムの動作について説明する。
【0046】
燃焼ガス供給部49から供給された燃焼ガスは、加熱部42により燃焼されることにより、改質部41を加熱する。改質部41には改質水供給部44から水が供給され、この水は加熱部42により加熱され水蒸気が発生する。発生した水蒸気と原料供給部43から供給された原料ガスが加熱部により加熱されることにより、改質ガスが発生する。発生した改質ガスは、CO変成部45に送られ、変成反応により改質ガスに含まれる一酸化炭素が低減される。一酸化炭素が低減された改質ガスは、CO浄化部47に送られ、浄化空気供給部46から供給された空気によって酸化されることにより、さらに一酸化炭素が低減される。CO浄化部47を出た改質ガス(水素を含む燃料ガス)、および空気などの酸素を含む酸化剤ガスは、燃料電池発電部48に送られ、発電反応が生じることにより電気が取り出される。燃料電池発電部48において発電反応に寄与することなく残留した改質ガスは、燃料電池発電部48の出口から排出され、配管を介して燃焼ガス供給部49に送られ、燃焼ガスとともに加熱部42に送られる。
【0047】
図2に示す本発明の燃料電池発電システムに組み込ませる一酸化炭素変成部は(すでに述べたとおり)、CO変成触媒体の耐久性が改善されており、装置の起動停止を繰り返した場合でも安定に動作することができるため、長期間にわたってCO濃度を高率よく低減できる。従って燃料電池において水素と酸素の電気化学的反応を阻害するCOがCO浄化部によって安定に除去され、家庭用や車の動力源等に有効な燃料電池発電システムを実現できる。
【0048】
次に実施の形態1に対応する実施例として、以下に実施例1〜を記載し、実施の形態1に関連する参考例として、以下に参考例1を記載する。
【0049】
(実施例1)
Fe酸化物に貴金属(貴金属種は表中に記載)を2重量%担持した。その後スラリー状にして、これをコージェライトハニカムにコーティングして、図1に示す変成触媒体37として変成部36に設置した。
【0050】
原料供給部33からメタンガスを350L/時間、水供給部34から水を1400/時間で供給し、改質触媒32の温度が750℃となるように改質加熱部35で加熱量を制御し、水蒸気改質反応を進行させた。その結果、メタンの転換率が100%となり、変成部36に供給されるガスの組成はおよそ、一酸化炭素8体積%、二酸化炭素8体積%、水蒸気20体積%、残りが水素となった。その組成のガスが変成触媒体37で反応した後、変成部36出口に排出されるガス組成をガスクロマトグラフィで測定した。
【0051】
変成触媒体37の温度を変化させて測定した一酸化炭素濃度の最低値、変成触媒体37の温度を400℃とした場合のメタン濃度を測定した。試料1〜5の結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004056773
表1に示された実験結果より、前述した次のような事実が裏付けられる。PtをFe酸化物に担持することによって、従来のPt/アルミナ触媒よりもメタン化が抑制され、かつ一酸化炭素も確実に低減できる。
【0053】
また、Ptの代わりにRuを用いた場合はメタン化がやや進行し、Pd、Rhを用いた場合は一酸化炭素濃度が多少高くなる。
【0054】
参考例1
Fe硝酸塩にCrまたは/およびNi硝酸塩を混合して形成された沈殿物を焼成することによって複合酸化物を作成した(比率は表中に記載)。作成した複合酸化物にPtを2重量%担持した後スラリー状にし、これをコージェライトハニカムにコーティングして、図1に示す変成触媒体37として変成部36に設置した。
【0055】
運転動作は実施例1と同様に行い、変成触媒体37の初期特性として、変成触媒体37の温度を変化させて、それぞれの変成部36出口におけるガス組成を測定した。その後、変成触媒体37の温度を500℃まで上昇させ冷却した後、再度同様な操作を行い、変成部36出口のガス組成を測定した。初期特性測定時に変成触媒体37の温度を変化させて得られた一酸化炭素濃度の最低値および変成触媒体37を500℃で処理した後に変成触媒体37の温度を変化させて得られた一酸化炭素濃度の最低値を表2に示す。
【0056】
【表2】
Figure 0004056773
表2に示された実験結果より、前述した次のような事実が裏付けられる。Fe酸化物にCrまたは/およびNi酸化物を混合して複合酸化物にすることによって、Fe酸化物単独のものよりも初期活性はやや劣るものの、500℃まで上昇させた後の活性は上回る。Fe酸化物単独では、高温にさらすことによって熱劣化して活性の低下を招くが、CrまたはNi酸化物を混合して複合酸化物にすることによって、変成触媒体37の熱劣化を防止している。
【0057】
(実施例
異なる粒径をしたFe酸化物(粒径は表中に記載)に、Ptを2重量%担持した後スラリー状にし、これをコージェライトハニカムにコーティングして、図1に示す変成触媒体37として変成部36に設置した。
【0058】
運転動作は実施例1と同様の操作を行い、変成触媒体37の温度を変化させて測定した一酸化炭素濃度の最低値、変成触媒体37の温度を400℃とした場合のメタン濃度を測定した。試料1〜6の結果を表3に示す。なお、本実施の形態での粒径は平均粒径である。
【0059】
【表3】
Figure 0004056773
表3に示された実験結果より、前述した次のような事実が裏付けられる。Fe酸化物の粒径が7nmの試料と2μmの試料は他の試料よりもCO濃度が高くなった。Fe酸化物の粒径は10nmから1μmであることが望ましく、30nm〜1μmが更に望ましい。
【0060】
(実施例
酸化状態の異なるFe酸化物(酸化状態は表中に記載)にPtを2重量%担持した後スラリー状にし、これをコージェライトハニカムにコーティングして、図1に示す変成触媒体37として変成部36に設置した。
【0061】
運転動作は実施例1と同様の操作を行い、変成触媒体37の温度を変化させて測定した一酸化炭素濃度の最低値、変成触媒体37の温度を400℃とした場合のメタン濃度を測定した。試料1〜3の結果を表4に示す。
【0062】
【表4】
Figure 0004056773
表4に示された実験結果より、前述した次のような事実が裏付けられる。Fe酸化物の酸化状態がFeOの試料は他の試料よりもCO濃度が高くなった。Fe酸化物の酸化状態はFe23またはFe34であることが望ましい。
【0063】
(実施例
磁性の異なるFe酸化物(磁性状態は表中に記載)にPtを2重量%担持した。試料1〜3について、試料1g当たりのCO吸着量によって、Ptの粒径を測定した。結果を表5に示す。
【0064】
【表5】
Figure 0004056773
表5に示された実験結果より、前述した次のような事実が裏付けられる。Fe酸化物の磁性状態が強磁性(磁性を有する)試料は他の試料よりもPt粒径が小さくなった(Ptが高分散に担持された。)。Fe酸化物の磁性状態は強磁性であることが望ましい。
【0065】
(実施例
ゼオライトまたはAl、Ce、Tiの酸化物担体に、遷移金属(Fe、Cu、Zn)をイオン交換法によって2重量%担持し、さらに貴金属(貴金属種は表中に記載)を2重量%担持した後スラリー状にし、これをコージェライトハニカムにコーティングして、図1に示す変成触媒体37として変成部36に設置した。実施例1と同様に、変成触媒体37の温度を変化させて測定した一酸化炭素の最低値、および変成触媒体37の温度を400℃とした場合のメタン濃度を表6に示した。運転動作は実施例1と同様の操作を行った。
【0066】
【表6】
Figure 0004056773
表6に示された実験結果より、前述した次のような事実が裏付けられる。Feをイオン交換によってゼオライトに担持し、さらにPtを担持することによって、変成反応に対する活性が極めて高く、かつメタン化を抑制できることがわかる。Cu、Znをイオン交換させた触媒もFeほどでもないが、メタン化を抑制することができる。FeがPtとPt上に吸着した一酸化炭素の炭素原子との間の吸着力を弱めて、選択的にシフト反応を起こしていることが明らかである。
【0067】
このように変成部の変成触媒体において水素と一酸化炭素の反応によるメタン生成を抑制し、一酸化炭素と水蒸気によるシフト反応を選択的に進行させるため、効果的に一酸化炭素を低減することができ、効率の高い水素生成装置を提供することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、従来に比べて効果的に一酸化炭素を低減することができ、効率の高い水素生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置を含む水素発生装置の構成を示す概略縦断断面図である。
【図2】 図2は、本発明の水素生成装置を組み込んだ燃料電池システムの構成を示す模式図である。
【符号の説明】
31 改質部
32 改質触媒
33 原料供給部
34 水供給部
35 改質加熱部
36 変成部
37 変成触媒体
38 浄化部

Claims (4)

  1. 少なくとも水蒸気と一酸化炭素を含有する水素ガスを供給するガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素水蒸気シフト反応させる変成触媒体を有する変成部とを具備する水素生成装置において、前記変成触媒体、Fe 4 、Pt、Pd、Rh、Ruのうち少なくとも一つの貴金属を担持したことを特徴とする水素生成装置。
  2. 前記Fe 4 の粒径が10nmから1μmまでであることを特徴とする請求項1記載の水素生成装置。
  3. 少なくとも水蒸気と一酸化炭素を含有する水素ガスを供給するガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させる変成触媒体を有する変成部とを具備する水素生成装置において、前記変成触媒体は、ゼオライトを触媒担体とし、前記ゼオライトにZnをイオン交換することによって担持させた後、Pt、Pd、Rh、Ruのうち少なくとも一つの貴金属を担持したことを特徴とする水素生成装置。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の水素生成装置と、水素を含む燃料ガスおよび酸素を含む酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池とを備える、燃料電池発電システム。
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