JP2002348103A - 水素精製装置 - Google Patents

水素精製装置

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JP2002348103A JP2001156069A JP2001156069A JP2002348103A JP 2002348103 A JP2002348103 A JP 2002348103A JP 2001156069 A JP2001156069 A JP 2001156069A JP 2001156069 A JP2001156069 A JP 2001156069A JP 2002348103 A JP2002348103 A JP 2002348103A
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hydrogen
carbon monoxide
reaction
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Kiyoshi Taguchi
清 田口
Kunihiro Ukai
邦弘 鵜飼
Seiji Fujiwara
誠二 藤原
Takeshi Tomizawa
猛 富澤
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の水素精製装置は、起動に時間を要した
り、取り扱いが煩雑なため、頻繁に起動停止を繰り返す
用途には充分に適用できなかった。 【解決手段】 水素、一酸化炭素および水蒸気を含む改
質ガスから一酸化炭素を除去する一酸化炭素変成触媒体
1を備えた水素精製装置であって、前記一酸化炭素変成
触媒体1は、Fe、Crのうち少なくとも1つの元素を
含む酸化物と、Pt、Pd、Rh、Ruのうちの少なく
とも1つの貴金属とが含まれている水素精製装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素を主成分とし
一酸化炭素(以下COと記す)を含有する改質ガスを精
製し、高純度の水素ガスを提供する水素精製装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】燃料電池などの水素源として、炭化水素
もしくはアルコール、エーテルなどの改質によって得ら
れる改質ガスを用いるが、100℃以下の低温で動作す
る固体高分子型燃料電池の場合には、燃料電池の電極に
用いるPt触媒が改質ガスに含まれるCOによって被毒
される恐れがある。Pt触媒の被毒が起こると、水素の
反応が阻害され、燃料電池の発電効率が著しく低下す
る。そのため、水素精製装置を利用して、COを100
ppm以下、好ましくは10ppm以下に除去する必要
がある。
【0003】通常、COを除去するためには、水素精製
装置における、CO変成触媒体を設置したCO変成部で
COと水蒸気とをシフト反応させ、二酸化炭素と水素と
に転換し、数千ppm〜1%程度の濃度までCO濃度を
低減させる。
【0004】その後、微量の空気を利用して酸素を加
え、CO選択酸化触媒体によって、燃料電池に悪影響を
およぼさない数ppmレベルまでCOを除去する。ここ
で、充分にCOを除去するためには、CO濃度の1〜3
倍程度の酸素を加える必要があるが、このとき、水素も
酸素量に対応して消費される。そして、CO濃度が高い
場合には、加えるべき酸素量も増加し、消費される水素
が増大するため、装置全体の効率が大きく低下する。
【0005】したがって、CO変成触媒体を設置したC
O変成部において、COを充分に低減させておくことが
必要となる。
【0006】従来から、CO変成触媒には、低温用CO
変成触媒として、150〜300℃で使用可能な銅−亜
鉛系触媒、銅−クロム系触媒などが用いられ、高温用C
O変成触媒として、300℃以上で機能する鉄−クロム
系触媒などが用いられている。これらのCO変成触媒
は、化学プラントや燃料電池用水素発生器などの用途に
応じて、低温用CO変成触媒のみで使用したり、高温用
CO変成触媒と低温用CO変成触媒とを組み合わせて使
用されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
銅系の低温用CO変成触媒を中心に用いた場合、非常に
高い触媒活性が得られるが、使用前に還元処理を施して
活性化させる必要がある。そして、活性化処理中に発熱
するため、触媒が耐熱温度以上にならないように、例え
ば還元ガスの供給量を調節しながら、長時間かけて処理
する必要があった。
【0008】また、一度活性化させたCO変成触媒は、
装置の停止時などに酸素が混入した場合には再酸化され
て劣化する可能性があるため、酸化を防止するなどの対
策が必要であった。
【0009】さらに、低温用CO変成触媒は、耐熱性が
低く、装置の始動時に触媒を急激に加熱することができ
ないため、徐々に温度を上昇させるなどの対策が必要で
あった。
【0010】一方、高温用CO変成触媒のみを用いた場
合には、耐熱性が高く温度が多少上昇しすぎても問題は
ないため、始動時の加熱などが容易になる。
【0011】しかしながら、CO変成反応は、高温領域
においてCO濃度を低減させる方向には進行しにくい平
衡反応であり、高温でしか機能しない高温用CO変成触
媒を用いた場合には、CO濃度を1%以下にすることが
困難であった。そのため、後に接続するCO浄化部での
浄化効率が低下してしまうことがあった。
【0012】このように、従来の技術においては、たと
えば、水素精製装置の起動に時間を要したり、取り扱い
が煩雑なため、頻繁に起動停止を繰り返す用途には、充
分には適用できないという課題があった。
【0013】本発明は、上記従来のこのような課題を考
慮し、始動時の加熱などが容易であり、あるいは、高い
CO浄化効率を有する水素精製装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第一の本発明(請求項1
に対応)は、水素、一酸化炭素および水蒸気を含む改質
ガスから一酸化炭素を除去する一酸化炭素変成触媒体を
備えた水素精製装置であって、前記一酸化炭素変成触媒
体は、Fe、Crのうち少なくとも1つの元素を含む酸
化物と、Pt、Pd、Rh、Ruのうちの少なくとも1
つの貴金属とが含まれている水素精製装置である。
【0015】第二の本発明(請求項2に対応)は、前記
一酸化炭素変成触媒体には、少なくともPtが含まれて
いる第一の本発明の水素精製装置である。
【0016】第三の本発明(請求項3に対応)は、前記
酸化物における酸素を除いた元素の組成比率は、Feに
対してCrが1〜50原子パーセントである第一または
第二の本発明の水素精製装置である。
【0017】第四の本発明(請求項4に対応)は、前記
一酸化炭素変成触媒体は複数段で構成されており、各触
媒体の間の位置に冷却部もしくは熱回収部が設けられて
いる第一、二、または三の本発明の水素精製装置であ
る。
【0018】第五の本発明(請求項5に対応)は、水
素、一酸化炭素および水蒸気を含む改質ガスから一酸化
炭素を除去する一酸化炭素変成触媒体を備えた水素精製
装置であって、前記一酸化炭素変成触媒体は複数段で構
成されており、少なくともその1段には、Fe、Crの
うち少なくとも1つの元素を含む酸化物と、Pt、P
d、Rh、Ruのうちの少なくとも1つの貴金属とが含
まれた第1触媒体が設置され、前記第1触媒体の下段の
少なくとも1段には、前記第1触媒体よりも低温で活性
を持つ第2触媒体が設置されている水素精製装置であ
る。
【0019】第六の本発明(請求項6に対応)は、前記
第2触媒体は、Zr、Ce、Alのうち少なくとも一つ
の元素が含まれた酸化物にPtが担持されたものである
第五の本発明の水素精製装置である。
【0020】第七の本発明(請求項7に対応)は、前記
第2触媒体は、少なくともCuとZnを含む第五の本発
明の水素精製装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下では、本発明にかかる実施の
形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
【0022】(実施の形態1)はじめに、図1を参照し
ながら、本実施の形態における水素精製装置の構成につ
いて説明する。なお、図1は、本実施の形態における水
素精製装置の構成を示す概略縦断面図である。
【0023】図1において、1はCO変成触媒体(以下
では、単に触媒体ともいう)であり、反応室2の内部に
設置しされている。3は改質ガス入口であり、ここから
改質ガスを導入する。CO変成触媒体1で反応した改質
ガスは、改質ガス出口4より排出される。
【0024】なお、触媒体1の上流側には、改質ガスが
均一に流れるように拡散板5を設置してある。また、反
応器を一定温度に保つために、必要箇所は、外周をセラ
ミックウールからなる断熱材6で覆ってある。
【0025】ここで、触媒体1には、鉄(以下Feと記
す)とクロム(以下Crと記す)との複合酸化物にPt
を担持した触媒を、コージェライトハニカムにコーティ
ングしたものを用いた。
【0026】つぎに、本実施の形態における水素精製装
置の動作について説明する。
【0027】水素精製装置に供給する改質ガスを発生さ
せるために用いる燃料としては、天然ガス、メタノー
ル、ガソリンなどがあり、改質方法も、水蒸気を加える
水蒸気改質、空気を加えておこなう部分改質などがある
が、ここでは、天然ガスを水蒸気改質して改質ガスを得
る場合について述べる。
【0028】天然ガスを水蒸気改質した場合の改質ガス
の組成は、改質触媒体の温度によって多少変化するが、
水蒸気を除いた平均的な値として、水素が約80%、二
酸化炭素、一酸化炭素がそれぞれ約10%含まれる。
【0029】天然ガスの改質反応は、500〜800℃
程度でおこなうのに対し、COと水蒸気が反応する変成
反応は、150〜350℃程度で進行するため、改質ガ
スは、改質ガス入口3の手前で冷却してから供給する。
CO変成触媒体1通過後のCO濃度は、約1%まで低減
され、改質ガス出口4より排出される。
【0030】次に、本実施の形態の水素精製装置の動作
原理について説明する。
【0031】CO変成反応は、温度に依存する平衡反応
であり、低温で反応させるほど、CO濃度を低減させる
ことができる。一方、低温になると触媒上での反応速度
が低下する。したがって、CO濃度が極小値をとる温度
が存在する。
【0032】従来の水素精製装置においてCO変成触媒
として用いられる銅−亜鉛触媒、銅−クロム触媒などの
銅系の変成触媒は、150〜250℃の低温でCO変成
反応を行うことができ、条件によっては、CO濃度を数
百〜千ppm前後にまで低減させることができる。
【0033】しかし、従来技術のところで説明したよう
に、銅系の触媒は、反応器に充填した後、水素や改質ガ
スなどの還元ガスを流通させて活性化させる必要がある
とともに、耐熱性は300℃前後と低い。したがって、
活性化時の反応熱で耐熱温度を超えないように、還元ガ
スを不活性ガスなどで希釈して供給するか、または少流
量で徐々に反応させる必要があり、反応に長時間を要す
る。また、装置の起動時にも、過昇温によって耐熱温度
を超えないように、ゆっくりと長時間かけて加熱する必
要があり、頻繁に起動停止を繰り返すような用途には、
問題点が多い。
【0034】一方、本発明の水素精製装置では、触媒体
1として高い耐熱性を持つFeとCrの複合酸化物に対
してPtを担持したものを用いており、装置の起動時に
500℃程度の高温になった場合でも、触媒が大きく劣
化することは無い。また、触媒体1の耐熱性が高いた
め、銅系触媒のように、還元反応の反応熱による発熱を
抑制するために、長時間かけて還元処理を行う必要もな
い。また、装置を停止させた場合に空気が混入しても銅
系触媒よりも触媒劣化は少ない。
【0035】FeやCrの酸化物は、それぞれ酸化物単
独でも変成反応に活性を示すが、反応速度が遅いため、
反応速度が高くなる400℃以上の高温で使用するか、
大量の触媒を用いて低い空間速度(SV)で使用する必
要がある。高温で使用するとCOの平衡濃度は高くな
り、充分にCOを低減することはできない。また、大量
の触媒を用いると、装置の小型化が困難になる。Feと
Crを複合化させると耐熱性が向上するとともに、反応
に伴う酸化物の酸化還元が円滑に進むようになるため、
反応速度が向上し、350℃程度の温度域でも活性を示
すようになるが、2%程度までCOを低減するのが限度
であり、充分ではない。
【0036】ここで、FeとCrの複合酸化物に貴金属
を加えると、反応速度が向上し、200℃〜300℃程
度の温度域でも活性を示すようになる。これは、COが
貴金属に対してが高い吸着性を示すことと、貴金属がF
eやCrの酸化還元を促進することによるものである。
【0037】なお、Pt、Pd、Rh、およびRuなど
を活性成分とする貴金属触媒は、活性が高いために、反
応の選択性が比較的低い。そのため、条件によっては、
CO変成反応の副反応として、COまたは二酸化炭素の
メタン化反応も進行することがあり、メタン化反応の進
行による水素の消費が、装置全体の効率を低下させるこ
とが懸念される。
【0038】通常、CO変成反応を行う150〜450
℃の温度領域では、高温になるほどメタン化反応が顕著
となるが、貴金属の種類によっても、メタン生成率は異
なる。これは、貴金属の種類によってCOの吸着機構が
異なるためであり、メタン化反応が進行しやすいCOの
吸着機構をもつPd、RhおよびRuは、比較的低温で
もメタンを発生させ、CO変成反応を行うことができる
温度領域が狭くなる。これに対して、本実施の形態で用
いるPt触媒は、メタン化反応を起こしにくく、広い温
度範囲でCO変成反応を行うことができる。したがっ
て、メタン化反応の進行によって大量の水素が消費され
ることはなく、本実施の形態の水素精製装置は、効率よ
く稼働することができる。
【0039】また、FeやCrは貴金属触媒上でのメタ
ン化反応を抑制する効果がある。通常貴金属触媒にはア
ルミナやシリカ、酸化チタン等が触媒担体として用いら
れるが、変成反応に用いると300℃以上の温度領域
で、メタン化反応が進行しやすい。FeやCrの酸化物
を触媒担体として用いた場合には、450℃程度の高温
であっても、メタン化反応はほとんど進行しない。
【0040】本発明の水素精製装置では、触媒担体とし
て、FeにCrを複合化させた複合酸化物を用いてお
り、触媒担体の安定性が向上し、触媒の活性低下が生じ
にくい。
【0041】FeとCrの比率は、Crが少ない(すな
わち、Feが多い)ほど活性が増すが、Crの含有量の
減少とともに、耐熱性が低下する。そのため、Crの含
有量はFeに対して、1原子%以上であることが好まし
い。ただし、Crの含有量が50原子%よりも高いと、
酸化クロムとほぼ同じの性能しか得られない。
【0042】なお、Feに対してCrを複合化させる方
法は、特に限定はなく、例えば共沈法、ゾルゲル法、ア
ルコキシド法などを用いることができる。また、酸化鉄
にCr塩の溶液を含浸させても良い。
【0043】また、本実施の形態では、Feに対してC
rを複合化させた複合酸化物を用いたが、代わりに、ア
ルミナやシリカアルミナ、ジルコニア等の高い比表面積
を有する触媒担体にFeやCrを複合化させたものを用
いても同様の効果が得られる。
【0044】また、本実施の形態では、触媒体の形状
は、触媒をコージェライトハニカムにコーティングした
ものを用いたが、担体の形状をペレット形状とし、Pt
塩を含浸させてCO変成触媒体を作製しても、同様の性
能を有するCO変成触媒体が得られる。
【0045】また、貴金属の担持量としては、貴金属が
高い分散度となり、必要な活性が発揮できる量であれば
良い。貴金属の含有量が高いほど貴金属の粒子は大きく
なって反応に寄与しない貴金属量が増加し、逆に貴金属
の含有量が少ない場合には充分な活性が得られない。こ
のため、通常の燃焼用や排ガス浄化用の貴金属触媒と同
じく、触媒担体に対して0.1重量%〜10重量%の間
が好ましい。
【0046】(実施の形態2)次に発明の第2の実施の
形態について述べる。本実施の形態は図2に示すよう
に、触媒体を2段に分割して触媒体の中間に冷却部を設
けており、作用効果の大部分は実施の形態1と類似であ
る。したがって、異なる点を中心に本実施の形態を説明
する。
【0047】図2は本実施の形態に係る水素精製装置の
構成を示す概略縦断面図である。触媒体を第1触媒体1
1と第2触媒体12に分割し、中間に冷却部20を設け
ることにより、少ない触媒量でCO濃度を低減すること
ができる。冷却部としては、図2の例では、空気が通る
パイプを複数本設けている。冷却部の代わりに熱回収部
が設けられていても良い。
【0048】CO変成反応は発熱反応であるため、触媒
体の上流部で発生した反応熱は、改質ガスによって下流
部に伝達される。このため、触媒体の温度は下流部の方
が高温になりやすく、上流部でCO濃度を充分に低減し
ても、高温の下流部で再び逆反応によりCO濃度が増加
する。したがって、下流側の第2触媒体12を第1触媒
体11よりも低温にすることによって、逆反応を抑制で
きる。
【0049】本実施の形態では2段構成としたが、特に
段数に制限はなく、各段の触媒体がそれぞれ最適な温度
に制御できる構成であれば高い特性が得られる。
【0050】また、本実施の形態では反応室を第1反応
室13と第2反応室14に分けたが、第1触媒体11と
第2触媒体12の中間位置に改質ガスの温度を低下させ
る手段として、例えば放熱フィンのようなものを設けて
いれば、特に反応室を分ける必要はない。
【0051】また、本実施の形態では第1触媒体11と
第2触媒体12に同種の触媒を用いたが、第2触媒体と
して第1触媒体よりも低温で活性のあるものを用いるこ
とによって、CO濃度がさらに低減できる。第2触媒体
12としては、第1触媒体よりも変成反応に対する低温
での活性が高いものであれば何でも良いが、例えばZr
とCeの複合酸化物にPtを担持したものや、銅亜鉛触
媒が好ましい。
【0052】
【実施例】(実施例1)表1に示す組成の金属酸化物、
または複合酸化物1〜10に貴金属(貴金属種は表中に
記載)を1重量%担持した。これをコージェライトハニ
カムにコーティングして、図1に示す反応室2に設置し
た。
【0053】改質ガス入口3より、一酸化炭素8%、二
酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガ
スを、毎分10リットルの流量で導入した。改質ガス温
度を制御し、触媒体1で反応させた後に、改質ガス出口
4より排出されるガスの組成をガスクロマトグラフィで
測定した。
【0054】温度を変化させた場合のCO濃度の最低
値、触媒温度が400℃における反応後のガス中のメタ
ン濃度を測定し、さらに、装置を停止させた後、再び起
動させる動作を10回繰り返し、CO濃度の最低値を測
定して触媒の活性変化を確認した。これらの結果を、表
1にまとめて示す。
【0055】
【表1】 表1に示された実験結果より、前述したつぎのような事
実が裏付けられる。Ptを担持した酸化鉄は、変成反応
に対する活性が極めて高く、メタン化反応も抑制できる
が、Ptを担持した酸化クロムと比較して、装置の起動
停止の繰り返しにより触媒活性が低下しやすい。
【0056】また、触媒担体としてFeにCrを複合化
させた複合酸化物を用いるとき、1原子%以上であれば
Crの比率が多くなるほど、触媒の活性低下は生じにく
いが、50原子%を越えると酸化鉄と複合化させた効果
がなくなり、Ptを担持させた酸化クロムと同じ活性と
なる。
【0057】また、Ptの代わりにRu、Pd、および
Rhを用いた場合には、メタン化反応が起こりやすくな
り、メタン濃度が高くなる。
【0058】(実施例2)実施例1で用いた表1中の試
料5に示したFeとCrの比率が原子数にして9対1で
ある複合酸化物にPtを1重量%担持した。このものを
コージェライトハニカムにコーティングし、第1触媒体
11と第2触媒体12の体積の合計を実施例1と同じに
して、図2に示す第1反応室13と第2反応室14にそ
れぞれ設置した。
【0059】改質ガス入口15より、一酸化炭素8%、
二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質
ガスを、毎分10リットルの流量で導入した。CO濃度
の最低値、第1触媒体11の温度が400℃における反
応後のガス中のメタン濃度は、それぞれ0.30%、
0.005%であった。さらに、装置を停止させた後、
再び起動させる動作を10回繰り返し、CO濃度を測定
して触媒の活性変化を確認しところ、0.30%であっ
た。
【0060】(比較例1)本発明の酸化物にPtを担持
させたものの代わりに、表2に示す組成の酸化物、また
は貴金属1重量%をアルミナに担持したもの、11〜1
9を触媒体1として用い、実施例1と同様に、図1に示
す反応室2に設置した。
【0061】改質ガス入口3より、一酸化炭素8%、二
酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガ
スを、毎分10リットルの流量で導入した。改質ガス温
度を制御し、触媒体1で反応させた後に、改質ガス出口
4より排出されるガスの組成をガスクロマトグラフィで
測定した。温度を変化させた場合のCO濃度の最低値、
触媒温度が400℃における反応後のガス中のメタン濃
度を測定し、さらに、装置を停止させた後、再び起動さ
せる動作を10回繰り返し、CO濃度の最低値を測定し
て触媒の活性変化を確認した。これらの結果を、表2に
まとめて示す。
【0062】
【表2】 このように、本比較例における触媒体を用いた場合、表
2に示された実験結果より、次のような事実が裏付けら
れる。貴金属を含まない酸化鉄、酸化クロム、鉄とクロ
ムの複合酸化物は充分にCOが低減できず、銅−亜鉛触
媒は初期活性は高いが、起動停止を繰り返すと著しく活
性低下する。また、アルミナに貴金属を担持させたもの
は、活性の低下はみられないが、400℃におけるメタ
ン濃度は高い。また、PtをCeとZrの複合酸化物に
担持したものを用いた場合、変成反応には有効である
が、400℃程度の高温では、ややメタン濃度が高くな
る。
【0063】このように、本発明の水素精製装置は、C
O変成触媒体の耐久性が改善されており、装置の起動停
止を繰り返した場合でも安定に動作することができる。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、始動時の操作が容易であり、あるいは、高いCO浄
化効率を有する水素精製装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る水素精製装置を含
む水素発生装置の構成を示す概略縦断面図
【図2】本発明の実施の形態2に係る水素精製装置を含
む水素発生装置の構成を示す概略縦断面図
【符号の説明】
1 触媒体 2 反応室 3、15 改質ガス入口 4、16 改質ガス出口 5、17 拡散板 6、18 断熱材 11 第1触媒体 12 第2触媒体 13 第1反応室 14 第2反応室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 誠二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 富澤 猛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G040 FA04 FB04 FC07 FE02 4G069 AA03 BB04A BB04B BB06B BC58A BC58B BC66A BC66B BC70A BC71A BC72A BC75A BC75B CC26 DA06 EA19 EE05 EE07 FA02 FA03 4G140 FA04 FB04 FC07 FE02 5H027 AA02 BA17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素、一酸化炭素および水蒸気を含む改
    質ガスから一酸化炭素を除去する一酸化炭素変成触媒体
    を備えた水素精製装置であって、 前記一酸化炭素変成触媒体は、Fe、Crのうち少なく
    とも1つの元素を含む酸化物と、Pt、Pd、Rh、R
    uのうちの少なくとも1つの貴金属とが含まれている水
    素精製装置。
  2. 【請求項2】 前記一酸化炭素変成触媒体には、少なく
    ともPtが含まれている請求項1記載の水素精製装置。
  3. 【請求項3】 前記酸化物における酸素を除いた元素の
    組成比率は、Feに対してCrが1〜50原子パーセン
    トである請求項1、または2記載の水素精製装置。
  4. 【請求項4】 前記一酸化炭素変成触媒体は複数段で構
    成されており、各触媒体の間の位置に冷却部もしくは熱
    回収部が設けられている請求項1、2、または3記載の
    水素精製装置。
  5. 【請求項5】 水素、一酸化炭素および水蒸気を含む改
    質ガスから一酸化炭素を除去する一酸化炭素変成触媒体
    を備えた水素精製装置であって、 前記一酸化炭素変成触媒体は複数段で構成されており、 少なくともその1段には、Fe、Crのうち少なくとも
    1つの元素を含む酸化物と、Pt、Pd、Rh、Ruの
    うちの少なくとも1つの貴金属とが含まれた第1触媒体
    が設置され、 前記第1触媒体の下段の少なくとも1段には、前記第1
    触媒体よりも低温で活性を持つ第2触媒体が設置されて
    いる水素精製装置。
  6. 【請求項6】 前記第2触媒体は、Zr、Ce、Alの
    うち少なくとも一つの元素が含まれた酸化物にPtが担
    持されたものである請求項5記載の水素精製装置。
  7. 【請求項7】 前記第2触媒体は、少なくともCuとZ
    nを含む請求項5記載の水素精製装置。
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JP2018111092A (ja) * 2016-10-03 2018-07-19 ペトロレオ ブラジレイロ ソシエダ アノニマ − ペトロブラス 白金促進剤を伴う鉄−クロム触媒の調製方法、および白金促進剤を伴う鉄−クロムからなる触媒

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