JP4055784B2 - マルチトラック再生装置 - Google Patents
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Description
また、各トラックに録音を行う際には、時間軸の全体について波形データを記録するのではなく、その一部のリージョンと呼ばれる期間についてのみ、波形データを記録するようにすることが行われている。
このような転送方式については、例えば特許文献1に記載されている。
(1)各トラックについて、再生するリージョンの再生開始時刻より前に、HDDからそのリージョンの先頭2ブロック分の波形データを読み出し、トラックと対応させて用意した2つのバッファにそれぞれ書き込む。
(2)再生開始時刻になったら、バッファに書き込んだ先頭ブロック中の再生開始位置から、各サンプリング周期毎に1サンプルずつ波形データを順次読み出し、波形データ出力部に供給して再生を行う。
(3)上記(2)の再生動作により、いずれかのバッファにおいて全サンプルの読み出しが終了すると、HDDから次のブロックの波形データを読み出して、そのバッファに書き込む一方、もう1つのバッファに書き込んである波形データを順次読み出して再生する。
(4)上記(2),(3)の動作を、リージョンの再生終了時刻まで継続する。
この発明は、このような問題を解決し、記憶手段に記憶されている波形データを複数トラック分読み出して再生する場合において、必要なバッファの容量を比較的小さくしながら、波形データの再生を安定して行えるようにすることを目的とする。
さらに、上記複数のトラックの中から再生を行うトラックの指定を受け付ける手段を設け、上記再生準備手段が、その指定されたトラックについてのみ上記再生準備を行うようにするとよい。
さらにまた、上記無音区間については、上記バッファ情報記憶部に、上記所定サイズの波形データと対応する時間より長い時間の再生を設定できるようにするとよい。
まず、この発明のマルチトラック再生装置の実施形態であるマルチトラックレコーダ(ハードディスクレコーダ)の構成について、図1を用いて説明する。図1は、そのマルチトラックレコーダの概略構成を示すブロック図である。
このマルチトラックレコーダ1は、複数のチャンネルの信号経路を有し、最大16トラックの同時録音,16トラックの同時再生,16トラックの同時再生をしながら8トラックの同時録音が可能な装置である。
なお、上述したチャンネルとは、個々のトラックの波形データについて信号処理を行う信号経路(各チャンネル毎に物理的に分割された信号経路のみならず、各チャンネルの波形データが時分割処理される物理的には共通の信号経路を含む)またはその信号経路を流れる波形データ自体をいう。
フェーダ12は、各チャンネルにおける入出力の音量(波形データの波高値)を調整するためのユニットである。
操作子13は、マルチトラックレコーダ1の操作を行うための各種キーやスイッチであり、キーボードとスライドスイッチやダイアルスイッチ、ボタンスイッチ等によって構成することができる。なお、表示器11にグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を表示して、そのGUI上のスイッチをこれらのスイッチ等の一部としてあるいは一部に代えて用いるようにしてもよい。
フラッシュメモリ15は、書き換え可能な不揮発性記憶手段であり、各種制御プログラムや設定等の、マルチトラックレコーダ1の動作に必要な情報を記憶するユニットである。このフラッシュメモリ15に記憶しているプログラムは、例えば新しいプログラムの記録されたCD−ROMディスクをCD−RWドライブ22にセットして内容を読み込む等することにより、必要に応じて書き換えてバージョンアップを行うことができる。設定の変更も、操作子13からの操作等によって行うことができる。
PCI/F17は、マルチトラックレコーダ1をPC等のコンピュータと接続するためのインタフェースである。マルチトラックレコーダ1をPCに接続することにより、PC側からマルチトラックレコーダ1の動作を制御することが可能になる。
以上がこのマルチトラックレコーダ1の概略構成である。
以後の説明においては、特に断らない限り、HDD21を記憶媒体として用いて波形データの録音及び再生を行う場合を例にしてこのマルチトラックレコーダの動作について説明する。
このうち前者の転送は、ここではHDD21の1クラスタ分を1単位として行うようにしている。また、この装置においては、録音・再生を安定して行うため、通常のHDDよりもクラスタサイズを大きくしており、1クラスタは64キロワードである。そして、これは42kHzのサンプリング周期で1秒間分程度の波形データに相当する。
また後者の転送は、サンプリング周期毎に、各サンプリング周期分(1サンプル)の波形データについて行う。
この図に示すように、バッファメモリ30には、n個のバッファ領域を設けており、それぞれのバッファ領域に1クラスタ分の波形データを記憶できるようにしている。そして、後述するように、この各バッファ領域を再生や録音を行うトラックに動的に割り当て、そのトラックの波形データの再生や録音を行うために使用するようにしている。
なおnの値は、少なくともトラック数の2倍とするようにし、コストの許す限り大きい値とすることが好ましい。また、再生トラック1つにつき平均して4つ程度のバッファ領域を割り当てることができれば、後述するバッファ領域の割り当て制御による効果を十分に得ることができる。
この間にミキサ18からデータ転送ユニット19へ転送されてくる波形データは、今度はA領域に記憶され、HDD21への転送を終えたA領域のデータを逐次新たなデータに更新する。このように、転送ユニット19は、バッファメモリ30上に設けた各トラックについての2つの記憶領域を交互に用いながら、ミキサ18から連続的に転送されてくる波形データを、クラスタ単位でHDD21に転送して記憶させる。
また、その後、残ったバッファ領域もいずれかのトラックに割り当て、割り当て先のトラック次の波形データを、1クラスタ分ずつ順次読み出して、割り当てたバッファ領域に記憶させる。
1つのバッファ領域のデータを全て転送し終わると、続けて次に割り当てられたバッファ領域のデータの転送を行うが、同時に転送の終わったバッファ領域を解放して新たにいずれかのトラックに割り当て、HDD21からそのトラックの次のクラスタの波形データを読み出し、これをその新たに割り当てられたバッファ領域に記憶させ、そのバッファ領域の波形データを更新する。
なお、上記のバッファ領域の割り当てや波形データの記憶については、実際にはもう少し複雑な処理を行うが、その詳細については、後述する。
また、録音と再生を同時に行う場合には、それぞれについての転送を並行して行うものとする。
まず図3に、このマルチトラックレコーダ1のHDD21のアドレス領域におけるデータの配置を示す。
HDD21のアドレス領域は先頭から、固定容量のシステム管理データ用アドレス領域51と、それに続く最後尾までの共用アドレス領域52に分割されている。そして、共用アドレス領域52には、前方側の端部から波形データがテイク(録音の単位で、1テイク=1回分の録音)順にトラック毎にクラスタ単位で分散して記憶されて蓄積され、その蓄積された領域が波形データ領域53となり、一度録音された波形データは操作者による明示の、該当するテイクの消去指令が与えられない限り消去されない。そして、後方側の端部から、このクラスタ単位で分散記憶された波形データを管理するためのソング管理データが複数ソング分順次記憶されて、ソング管理データ領域54−1,54−2,……(以下、総称する場合には符号54で示す)が順次形成される。
ここで、個々のソング管理データ領域54内では、データは通常どおり前方側から正方向(アドレスが増加する方向)に記憶されることを注記しておく。
なお、演算で求める代わりに、システム管理データ用アドレス領域51に、各ソングのソング管理データ領域54の開始位置のアドレスを記憶しておくこともできる。また、上記の例では、共用アドレス領域の最後尾のアドレスがHDD21の全アドレス領域の最後尾のアドレスに一致する例を示したが、一致しないようにしてもよい。
この図に示すように、各ソングのソング管理データの内部は、階層構造を有する。すなわち、1つのソングは16のトラックによって構成される。また、録音及び再生を行う場合には、どのトラックについて録音や再生、又はその両方を行うかを指定して行う。そして、録音の場合には、ミキサ18からデータ転送ユニット19を通して転送されてくる波形データは、指定されたトラックの波形データとして波形データ領域53に記憶され、再生の場合には、指定されたトラックの波形データが波形データ領域53から読み出されてデータ転送ユニット19を介してミキサ18へ転送される。
そして、例えば複数トラックを同時に録音する場合、各トラックの波形データはそれらが記憶される時点での共用アドレス領域52における波形データ記憶済み領域の最後尾に続けて記憶されるので、各トラックの波形データは、波形データ領域53内にクラスタ単位で分散して記憶されることになる。
そして、トラックを選択して録音を行うことにより、そのトラックに波形データの存在する有音区間(リージョン)が形成され、波形データが波形データ領域53に記憶される。
従って、例えば、初めて録音の行われたトラックには、その録音の終了時にはリージョンが1つだけ存在することになる。そして、そのリージョンの再生開始時刻は、ソングの時間軸においてそのリージョンの録音が開始された位置であり、再生時間は、録音開始から録音終了までの時間である。
さらに、このマルチトラックレコーダにおいては、このように録音した各トラックの各リージョンを編集することもできる。例えば、各リージョンについて、波形データ領域53に記憶されたそのリージョンに対応する波形データの読み出し開始位置や終了位置を変更したり、再生開始時刻や再生時間を変更したりすることができる。
まず、各トラックの波形データは、上述したようにクラスタ単位で分散して記憶されるので、これを連結するため、1クラスタ分の波形データをブロックとし、各ブロックについて、波形データ領域53におけるそのブロックの波形データを記憶したクラスタのアドレス(後述するクラスタ番号)と、次のブロックを連結するための連結情報(後述する後のブロックのブロック番号)とを含む情報を記憶するようにしている。そして、各ブロックの連結情報に基づいてブロックを辿り、各ブロックの波形データを記憶したクラスタから波形データを順次読み出すことにより、録音した波形データを再現することができる。なお、図5において、各ブロックに付した数字はそのブロックのブロック番号を示す。
これに加えて、トラックの情報として先頭のリージョンを示す先頭情報(後述する先頭リージョンのリージョン番号)を含む情報を記憶しておき、再生時に、先頭情報の示すリージョンから連結情報に基づいてリージョンを辿り、各リージョンについて記憶している再生開始時刻から再生時間だけ、再生開始位置から波形データを順次再生することにより、仮想トラックの波形データを再生することができる。
なお、トラックの時間軸上でリージョンとリージョンが隙間なくつながっており、リージョン間の無音区間が存在しない場合もある。
このマルチトラックレコーダにおいては、上述した各トラック,リージョン,ブロックについての情報をソング管理データ領域54に記憶し、これらの情報に基づいて波形データの再生順序及び再生タイミングを決定して再生している。その意味で、これらの情報をシーケンスデータと呼ぶ。また、このシーケンスデータが制御データに該当する。
このうちヘッダ領域には、そのソングのソング名及び作成日の情報が記憶される。
トラック領域には、各トラックの名前と、先頭リージョンのリージョン番号(又は先頭リージョンのリージョン情報へのポインタ)が記憶される。このうち、先頭リージョンのリージョン番号については、例えば図5に示した例の場合では、トラック5について119が記憶されることになる。
ここで、再生開始時刻から再生時間だけ経過した時刻が再生終了時刻であるので、実質的に再生終了時刻の情報もリージョン情報として記憶されていることになる。
例えば、図5に示したブロック5019の場合には、前のブロックのブロック番号として5011,後のブロックのブロック番号として5023,そして適切なクラスタ番号を記憶することになる。
なお、このマルチトラックレコーダにおいては、波形データを録音する際には、1つのリージョンの波形データは連鎖するブロックの波形データとして記憶する。この連鎖を示すのが、図5でブロック間を繋ぐ矢印であり、連鎖の先頭のブロックにおいては常にその先頭から波形データが記憶される。最終ブロックにおいては、録音の中止された時点までしか波形データが存在しないが、それ以降にも無音状態を示す波形データを書き込み、大きさはやはり1クラスタ分としている。
このようにしても、CPU14が編集後のシーケンスデータを参照して波形データの転送タイミングを制御すれば、各ブロックの波形データ自体を切り貼り編集して得た波形データを再生する場合と同様の再生を行うことができる。
図6に、図1に示したデータ転送ユニット19の構成をより詳しく示す。
このマルチトラックレコーダ1において、HDD21に記憶されている波形データを再生する際には、ソング管理データに従ってHDD21からクラスタ単位で波形データを順次読み出してデータ転送ユニット19のバッファメモリ30に記憶させ、ここからサンプリング周期毎に1サンプルずつ読み出してミキサ18に転送することは既に述べた。
さらに、ミュートの指示があったミュート期間はバッファメモリ30から読み出された波形データをミュートしてミキサ18に転送するミュート手段としてミュート回路32を設けている。
そして、録再カウンタ35,比較回路36,トラックレジスタ群39は、録音及び再生を行うトラック毎に同じものを1組ずつ設けている。すなわち、このマルチトラックレコーダは、最大で16トラックの再生と8トラックの録音を同時に行うので、録再カウンタ35,比較回路36,トラックレジスタ群39の組を24組備えている。
そして、最大でこれら24組の録再カウンタが並列してマルチプレクサ31及びミュート回路32に信号を出力することになる。どの録再カウンタをどのトラックに対応させるかは、録音/再生の開始時にCPU14が決定するものとする。
このマルチトラックレコーダ1では、データ転送ユニット19による波形データの転送タイミングに同期してミュートを行うようにしているので、時分割化され転送される複数のトラックの波形データのうちの任意のトラックの波形データをミュートするための構成が簡単である。
なお、録音時にHDD21への波形データの書き込みを行う場合も、IDEI/F20に書き込みを行う旨を設定することにより、同様の動作で、バッファメモリ30上のSADレジスタとEADレジスタとで指定した領域に記憶された波形データをHDD21上の指定したクラスタに書き込むことができる。
そしてこのうち、Destレジスタは、対応するバッファ領域に記憶させた波形データの読み出し開始アドレスを指定するためのレジスタであり、Tarレジスタは、同じく波形データの読み出し終了アドレスを指定するためのレジスタである。そして、バッファメモリ30中のバッファ領域から波形データを読み出してミキサ18に転送する場合には、CPU14は、そのバッファ領域と対応するバッファレジスタ中のDestレジスタ及びTarレジスタにそれぞれ適切な値を設定することによって、バッファメモリ30上の波形データを読み出すべきアドレスを指定する。
また、Muteレジスタは、DestレジスタとTarレジスタの設定内容に従って波形データを読み出して再生する場合に、ミュートを行うか否かを指定するためのレジスタである。
そして、バッファナンバFIFOは、対応するトラックに割り当てたバッファレジスタの番号をファーストイン・ファーストアウト(FIFO)で記憶及び出力するレジスタである。また、バッファナンバレジスタは、対応するトラックの再生又は録音に使用するバッファレジスタの番号を指定するためのレジスタであり、ここには、バッファナンバFIFOの出力が設定される。
開始/終了フラグは、対応するトラックの再生又は録音の開始及び終了を指示するためのトリガフラグである。また、カレント位置レジスタは、ソングを再生する場合に、対応するトラックではブロック内のどの部分から再生を開始するかを指定するためのレジスタである。
そして、再生開始準備として、上述したように、再生を行う各トラックにバッファメモリ30中のバッファ領域を割り当て、その割り当て順に、ソング中の再生開始位置と対応するブロックから始めて、割り当てたバッファ領域1つ当たり1ブロック分の波形データをHDD21から読み出させて記憶させ、対応するバッファレジスタのDest,Tar,Muteの各レジスタに、適切な値を設定する。
そしてその後、ユーザが操作子13のプレイボタンを押下する等して再生開始を指示すると、CPU14は再生を行うトラックの開始/終了フラグに1を書き込み、転送開始のトリガをかける。すると、そのトラックではバッファナンバFIFOから最初のバッファレジスタの番号が読み出されてバッファナンバレジスタに設定され、その番号のバッファレジスタをそのトラックの再生に使用する旨が設定される。
そして、各トラックの録再カウンタ35は、再生に使用するバッファレジスタ中のDestレジスタの値からカウントを開始し、そのカウント値を読み出しアドレスとしてマルチプレクサ31に出力する。そして、前述したようにバッファメモリ30への書き込みとバッファメモリ30からの読み出しは並行して行うので、マルチプレクサ31はこのタイミングを調整する。
このとき、再生に使用するバッファレジスタ中のMuteフラグが「1」であれば、すなわち再生中のブロックが無音区間のブロックであれば、録再カウンタ35がミュート回路32にミュートを指示する。そしてこの場合、ミュート回路32は、波形データをミュートし、無音状態を示すデータに変更してからミキサ18に対して出力する。このミュートは、例えばミュート回路32をアンドゲートによって構成し、入力端子の一方に波形データを入力するようにし、ミュート指示を行う場合には入力端子のもう一方に0を入力するようにして行うことができる。
このような手順でサンプリング周期毎にバッファメモリ30から1サンプルずつ波形データを読み出してミキサ18に転送し、録再カウンタ35がTarレジスタの値までカウントアップすると、比較回路36での比較が一致する。この時点で、有音区間の場合には、最初に割り当てられたバッファ領域の終わりまで読み出しが終了したことになるので、比較回路36は、そのトラックのバッファナンバFIFOから次のバッファレジスタの番号を読み出してバッファナンバレジスタに入力し、次にその番号のバッファレジスタを再生に使用させるとともに、CPU14の処理に割り込みを発生させ、その旨を伝達する。
無音区間の場合には、バッファ領域とは必ずしも関係ないが、ブロックの末尾まで再生が終了したことになるので、同様に割り込みを発生させる。
割り当てを解消したバッファレジスタは、改めていずれかのトラックに割り当て、そのトラックにおいてバッファレジスタへのパラメータの設定や波形データのバッファ領域への書き込みが完了しているブロックの次のブロックの再生に使用させるようにする。そして、そのブロックが有音であれば、そのブロックの波形データを、HDD21から読み出して割り当てたバッファレジスタと対応するバッファ領域に書き込む指示を行う。また、そのブロックの有音/無音及び、有音の場合にはブロック中の再生すべき部分、無音の場合にはブロックの長さに応じて、Dest,Tar,Muteの各レジスタの内容を更新すると共に、バッファレジスタを割り当てたトラックのバッファナンバFIFOに、その割り当てたバッファレジスタの番号を登録する。
以上の割り当てに関する処理は、割り当てを解消したバッファレジスタの内容や、そのバッファレジスタと対応するバッファ領域に記憶されている波形データの内容とは無関係に行うものである。
なお、波形データの再生中にユーザから再生中止の指示があると、CPU14は開始/終了フラグに1を書き込み、その時点で録再カウンタ35のカウントアップ動作が停止される。
CPU14は、ユーザが再生すべきソング及び再生開始位置を指定すると、図7のフローチャートに示す処理を開始し、ユーザの再生指示に応じてすぐにソングの再生を開始できるよう、再生準備を行う。なお、再生準備の完了後、あるいは準備中であっても、再生を開始する前であれば、再生開始位置が変更された場合には、それまでの準備内容を無効にし、再度図7のフローチャートに示す処理を開始する。
そしてその後、再生する各トラックについて、指定された再生開始位置と対応するブロック及びそのブロック中での位置を特定する(S13)と共に、再生する各トラックに、バッファレジスタを2つずつ割り当てる(S14)。
そこで、次に、残っているバッファレジスタも各トラックに割り当て、さらに再生準備を進めるべく、図8に示す転送制御処理に進む(S19)。なお、転送制御処理からこの図7の処理に戻ってくる必要はなく、そのまま処理を終了してしまってよい。
以上の処理において、ステップS15乃至S18の処理は、一応再生準備に係る処理であり、CPU14が再生準備手段として機能するが、最初の部分の特殊な処理であり、順番の制御は、以下の処理の場合とは異なる。
そして、この転送制御処理においては、CPU14は、まずトラックに割り当てられていない空きのバッファレジスタがあるか否か判断する(S21)。どのバッファレジスタが割り当て済みかは、CPU14が図示しないフラグ等により管理しておくようにするとよい。
ここで、FULLフラグは、対応するトラックのバッファナンバFIFOに、容量一杯までバッファレジスタの番号が登録されている場合、すなわち、対応するトラックに所定の限度数までバッファレジスタが割り当てられている場合に「1」とし、それ以外の場合に「0」とするフラグである。このフラグは、図6には示していないが、CPU14が別途管理するものである。
また、以上の処理において、ステップS22の処理がバッファレジスタの割り当て先を決定する処理であり、この処理においてはCPU14が順番制御手段として機能する。また、ステップS24乃至S28及びS31の処理においては、CPU14が再生準備手段として機能する。そして、ステップS26乃至S28の処理が、無音読出設定の処理である。
また、再生終了予定時刻についても、必ずしも最も早いトラックに限らず、割り当て済みのバッファレジスタ数等、他の条件も加味して判断するようにしてもよい。
CPU14は、比較回路34が割り込みを発生させると、図9のフローチャートに示す処理を開始し、まず、データ転送が終了したバッファ領域と対応するバッファレジスタ中のMuteレジスタに、有音区間を示す「0」を設定する(S41)。また、そのバッファレジスタ中のDestレジスタとTarレジスタの値を、シーケンスデータに基づき、ソングの再生時に再生すべき区間を示す値に設定する(S42)。このとき、再生開始位置の情報は考慮しなくてよい。
その後、ステップS46で再度図8に示した転送制御処理を起動し、他のバッファレジスタに関する再生準備を試みる。
なお、図7に示した処理の範囲で生じる転送終了の割り込みについては、これに応じて行うステップS41乃至S43の処理は、図7の処理に含めて記載している。また、図7の時点ではまだ、ステップS44乃至S46の処理を行う必要はない。
CPU14は、操作子13の操作等により再生開始の指示を受け付けると、図10のフローチャートに示す処理を開始する。そして、再生する各トラックについて2ブロック分の再生準備が完了していれば(S51)、再生する各トラックの開始/終了レジスタに「1」を書き込んで再生開始を指示し(S52)、処理を終了する。また、ステップS51で完了していなければ、2ブロック分の再生準備が完了するまで待機してから(S53)、再生開始の指示を行う。その後の再生処理は、図6を用いて説明した手順により、別途制御する。
CPU14は、いずれかのトラックと対応する比較回路36が割り込みを発生させると、図11のフローチャートに示す処理を開始し、まず、割り込みを発生させた比較回路36と対応するトラックで再生に使用中のバッファレジスタの番号を取得して(S61)、その番号のバッファレジスタを空きバッファレジスタとして登録する(S62)。
このことにより、再生の終了したブロックと対応するバッファレジスタを解放して他のトラックに割り当てられるようにすることができる。
以上の処理により、再生の終了したブロックと対応するバッファレジスタを解放し、他のブロックの再生準備に使用できる状態とすることができる。そして、ステップS61及びS62の処理において、CPU14が解放手段として機能する。
なお、何番のバッファレジスタをどのトラックに割り当てるかということはあまり重要ではないので、この図には示していない。
また、各トラックに2つずつ割り当てた後で、あと2つのバッファレジスタが残るため、再生準備が完了している部分の再生終了予定時刻が早いほうから順に1つずつ割り当てると、トラックAとトラックBの双方に1つずつ割り当て、それぞれブロック113とブロック123のデータを記憶させることになる。
以後、c→d→eと再生が進むにつれ、それぞれ図に示すような割り当て解除と再割り当てが発生する。この部分までは、トラックAとトラックBに均等にバッファレジスタが割り当てられる。
図からわかるように、この部分ではトラックBの方が1ブロック当たりの時間が短いが、トラックBに優先的にバッファレジスタ(及び対応するバッファ領域)を割り当てて、再生準備のための時間を十分に確保することができる。
さらに、次のiの時点でも、バッファレジスタはトラックAに割り当てられ、再度トラックAとトラックBに均等にバッファレジスタが割り当てられる状態になる。
特に、再生の場合には、1ブロック当たりの再生時間が極めて短い部分が存在する場合があるが、再生準備が完了している部分の再生終了予定時刻に基づいてバッファレジスタの割り当てを定めるようにすれば、このような部分のあるトラックにバッファレジスタを集中的に割り当てることができる。従って、再生準備済みのブロックの再生が終了するまでに、次のブロックの再生準備が間に合わないような事態を効果的に防止でき、安定した再生を行うことができる。
また、無音区間については、波形データの読み出しを行わなくてよいので、バッファレジスタに、波形データの記録単位と対応する時間より長い時間の再生を設定できるようにすれば、少ない数のバッファレジスタを用いて長い時間の再生を準備することができ、バッファレジスタの数(対応してバッファ領域を設けるのであればその数も)を節約することができる。また、割り当て処理の回数も減るため、そのためのCPUの負荷も低減することができる。
例えば、バッファレジスタとバッファ領域は、必ずしも対応して設ける必要はなく、これらの割り当てを独立して行うことができるようにしてもよい。この場合、1ブロックの再生を準備するために、トラックに対して1つのバッファレジスタと1つのバッファ領域とを割り当てることになる。そして、バッファレジスタに、使用するバッファ領域の番号を記憶させる等して対応関係を把握できるようにするとよい。
また、バッファレジスタをバッファ領域と対応させて設け、さらにそれに加えて対応するバッファ領域のないバッファレジスタも設け、前者を有音区間の再生に、後者を無音区間の再生に使用するように、トラックへの割り当てを行えば、バッファレジスタとバッファ領域の対応関係を静的なものにして、対応関係を別途管理する必要をなくしつつ、実際よりも多くのバッファ領域が存在するかのような割り当て制御を行うことも考えられる。この場合において、有音区間用のバッファレジスタを無音区間用として流用してもよい。
また、録音を行うトラックについては、常に2つのバッファレジスタ(及び対応するバッファ領域)を割り当てておけばよいので、録音トラックに対する割り当ては固定で行うようにしてもよい。
また、各再生トラックについて、再生中に再生準備が完了しているブロックが1つだけにならないよう監視を行い、万一1つだけになってしまうトラックがあった場合に、そのトラックに対して優先的にバッファレジスタを割り当てるようにするとよい。
これ以外にも、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができることも、いうまでもない。また、各変形の内容を、矛盾しない範囲で組み合わせて適用できることも、もちろんである。
従って、再生時の安定性が高いマルチトラック再生装置を提供することができる。
Claims (4)
- 記憶手段に所定サイズ単位で記憶されている波形データを、複数のトラックの各トラック毎の制御データに従って、複数トラック分読み出して再生するマルチトラック再生装置であって、
波形データを記憶する複数のバッファ領域を有するバッファメモリと、
該バッファ領域からの波形データの読み出し制御に使用するパラメータを記憶する複数のバッファ情報記憶部と、
前記再生の実行中に、前記制御データが有音区間であることを示す部分については、使用されていないバッファ情報記憶部とバッファ領域とを前記トラックに割り当て、その割り当てたバッファ領域に、割当先のトラックの波形データを前記所定サイズ分前記記録媒体から読み出して記憶させると共に、割り当てたバッファ情報記憶部に有音読出設定を行い、前記制御データが無音区間であることを示す部分については、使用されていないバッファ情報記憶部を前記トラックに割り当てると共にそのバッファ情報記憶部に無音読出設定を行うことにより、前記各トラックの再生準備を行う再生準備手段と、
前記各トラックについて、前記再生準備手段が割り当てを行った順に、割り当てられた前記バッファ情報記憶部に記憶しているパラメータに従って、前記有音読出設定が行われている部分では、前記割り当てたバッファ領域に記憶させた波形データを読み出して再生し、前記無音読出設定が行われている部分では、無音の波形データを再生する再生手段と、
前記再生手段による、対応する再生処理が完了したバッファ情報記憶部及びバッファ領域を解放する解放手段と、
前記再生準備手段が行う再生準備の順番を、前記各トラックのうち準備済みの再生の完了予定時刻の早いトラックの再生準備を優先的に行うよう制御する順番制御手段とを設けたことを特徴とするマルチトラック再生装置。 - 請求項1記載のマルチトラック再生装置であって、
前記複数のバッファ情報記憶部のうち少なくとも一部が、各々1つの前記バッファ領域と予め対応付けられていることを特徴とするマルチトラック再生装置。 - 請求項1又は2記載のマルチトラック再生装置であって、
前記複数のトラックの中から再生を行うトラックの指定を受け付ける手段を設け、
前記再生準備手段が、その指定されたトラックについてのみ前記再生準備を行うようにしたことを特徴とするマルチトラック再生装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項記載のマルチトラック再生装置であって、
前記無音区間については、前記バッファ情報記憶部に、前記所定サイズの波形データと対応する時間より長い時間の再生を設定できるようにしたことを特徴とするマルチトラック再生装置。
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