JP4055341B2 - 物体浮揚装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば音波等の放射圧を用いて物体を浮揚させる物体浮揚装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
物体を空中に浮揚させる物体浮揚装置として、振動手段により振動される振動体の音波の放射圧により、振動体の表面上において物体を浮揚させる物体浮揚装置が特開平7−24415号公報、特開平7−137824号公報等に開示されている。この装置では平板状の振動体を使用し、浮揚させるべき物体の前記平板状の振動体の表面と対向する面を平面とし、振動体の振動による音波の放射圧により物体が浮揚する。また、浮揚した物体に空気を噴射したり、前記振動体で進行波を発生させて浮揚した物体を移動させる物体搬送装置も提案されている。
【0003】
また、物体を浮揚状態で搬送する方法として、台車に前記浮揚装置を装備して浮揚装置を移動させる方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
浮揚させる物体が板状で面積が広い場合、物体を安定した状態で浮揚させるには、複数の振動板で物体に放射圧を作用させるのが好ましい。しかし、単純に複数の振動板に縦振動を発生させた場合、物体を所定の位置に保持する作用が不十分で、横方向から僅かな力が作用するだけで物体の位置ずれが発生するという問題がある。
【0005】
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は複数の振動体を使用して物体を浮揚させる場合、物体を所定位置に保持する保持力を向上させることができる物体浮揚装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため請求項1に記載の発明では、複数の振動体を励振手段で励振させて、振動体からの音波の放射圧により振動体の表面上において物体を所定位置に浮揚保持する物体浮揚装置であって、前記複数の振動体の少なくとも一部の振動体を、該振動体に縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加える振動子に連結し、前記縦振動の他に振動面を揺動させる振動が加えられる振動体は矩形状に形成され、矩形状をなす前記物体を所定位置に浮揚保持すべく、該矩形状に形成された振動体は、保持すべき物体の四隅と対応する位置であって保持すべき物体の中心に対して対称に配置されるとともに振動体の外側の2つのエッジそれぞれが前記物体の隅部における異なるエッジの近傍で該物体のエッジに沿って延びるように配置され、前記物体の四隅と対応する位置の振動体は、物体の各エッジにおけるその両端と対応する位置の振動体同士が反対方向に向かって円を描く進行波を形成するように振動子によって振動が加えられる。
前記の目的を達成するため請求項2に記載の発明では、複数の振動体を励振手段で励振させて、振動体からの音波の放射圧により振動体の表面上において物体を所定位置に浮揚保持する物体浮揚装置であって、前記複数の振動体の少なくとも一部の振動体を、該振動体に縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加える振動子に連結し、前記縦振動の他に振動面を揺動させる振動が加えられる振動体は矩形状に形成され、矩形状をなす前記物体を所定位置に浮揚保持すべく、該矩形状に形成された振動体は、保持すべき物体の四隅と対応する位置であって保持すべき物体の中心に対して対称に配置されるとともに振動体の外側の2つのエッジそれぞれが前記物体の隅部における異なるエッジの近傍で該物体のエッジに沿って延びるように配置され、前記物体の四隅と対応する位置の振動体は、それら全てが振動体と物体との間に物体の中心と対応する位置に向かって直線状に移動する気流を発生させるように振動子によって振動が加えられる。
前記の目的を達成するため請求項3に記載の発明では、複数の振動体を励振手段で励振させて、振動体からの音波の放射圧により振動体の表面上において物体を所定位置に浮揚保持する物体浮揚装置であって、前記複数の振動体の少なくとも一部の振動体を、該振動体に縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加える振動子に連結し、前記縦振動の他に振動面を揺動させる振動が加えられる振動体は矩形状に形成され、矩形状をなす前記物体を所定位置に浮揚保持すべく、該矩形状に形成された振動体は、保持すべき物体の四隅と対応する位置であって保持すべき物体の中心に対して対称に配置されるとともに振動体の外側の2つのエッジそれぞれが前記物体の隅部における異なるエッジの近傍で該物体のエッジに沿って延びるように配置され、前記物体の四隅と対応する位置の振動体は、それら全てが振動体と物体との間に物体の中心と対応する位置から振動体と対応する位置に向かって直線状に移動する気流を発生させるように振動子によって振動が加えられる。
【0007】
従って、請求項1〜3に記載の発明では、励振手段で励振される複数の振動体からの音波の放射圧により、振動体の表面上において物体が所定位置に浮揚保持される。そして、少なくとも一部の振動体は、振動子から縦振動の他に振動面を揺動させる振動が加えられる。振動板は振動子の軸方向に対して直交する状態で単純に往復動するのではなく、振動面が揺動するように振動される。従って、浮揚物体と振動板との間に空気の流が発生し、物体を横方向に移動させるには空気の流れによる力に抗して物体を移動させる必要があり、従来の単純な縦振動のみで物体を浮揚保持する構成に比較して、物体を所定位置に保持する保持力が向上する。また、物体は浮揚状態においてそのエッジが振動体のエッジと対向する位置より外側へ移動し難くなるため、物体は各振動体の外側のエッジと対応する位置で、より安定した状態で保持される。また、浮揚物体は保持力の向上した複数の振動体から対称位置において保持力が作用するため、物体に小さな水平方向の外力が作用した程度では物体は所定位置により安定した状態でとどまる。
【0009】
請求項に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記物体の四隅と対応する位置の振動体は、内側に向いて傾斜するように配置されている。この発明では、前記振動体と物体との間に発生する空気流の作用により、物体には互いに向かい合う水平方向の力が存在する状態となり、物体に小さな水平方向の外力が作用した程度では物体は所定位置により安定した状態でとどまる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を矩形状の平板を浮揚保持するのに適した物体浮揚装置に具体化した第1の実施の形態を図1〜図3に従って説明する。図1(a)は物体浮揚装置の模式平面図である。
【0013】
図1(a)に示すように、物体浮揚装置1は矩形板状に形成された複数(この実施の形態では5個)の振動体2a〜2d,3を備えている。各振動体2a〜2d,3は同じ大きさに形成されている。4個の振動体2a〜2dは矩形板状の物体4(鎖線で図示)の四隅と対応する位置に配設され、1個の振動体3は4個の振動体2a〜2dから等距離の位置に配設されている。各振動体2a〜2d,3には励振手段を構成するホーン5が、それぞれその先端において図示しないネジにより締結されている。図1(b)に示すように、ホーン5は円錐台の上部に円柱部が連続する形状に形成され、各振動体2a〜2d,3の中央において各振動体2a〜2d,3と直交する状態で取付けられている。
【0014】
図1(b)に示すように、振動体3はその表面が水平に配置されている。物体4の長手方向に沿って配設された各一対の振動体2a,2c、2b,2dは、その表面が物体4の底面に対して逆方向に内側に向かって傾斜した状態に、かつ物体4に作用する放射圧が釣り合うように配置されている。各振動体2a,2b,2c,2dの水平面と成す角度θは、物体4の質量、振動体2a,2b,2c,2dの面積などによって適正値は変化するが、例えば、ほぼ1°前後であり、通常3°以下である。
【0015】
図1(b)に示すように、各ホーン5は振動体2a〜2d,3が締結される面の反対側の面において振動子6a,6bに固定されている。ホーン5の先端面は振動子6a,6bの軸方向と直交する平面に形成され、ホーン5及び振動子6a,6bの中心軸が鉛直方向に対して、水平面と振動体2a〜2d,3との成す角度θと同じ角度傾斜した状態で配置されている。
【0016】
振動体3を駆動する振動子6bには所謂ランジュバン形振動子が使用され、一対のリング状のピエゾ素子7a,7bと、ピエゾ素子7a,7b間に配置されたリング状の電極板8と、ピエゾ素子7a,7bの外側面と当接する位置に配置された金属ブロック9a,9bとを、図示しないボルトによって締め付け固定することにより構成されている。ボルトは金属ブロック9aに形成された図示しないねじ穴に、金属ブロック9b側から螺合されている。両金属ブロック9a,9bはボルトを介して互いに導通された状態となっている。
【0017】
図2(a)に示すように、振動体2a〜2dを駆動する振動子6aには単純なランジュバン形振動子ではなく、複合振動子が使用されている。振動子6aは縦振動を励起させるための一対のリング状のピエゾ素子7a,7bと、起振部が円周上を移動する作用を為す4対一組のピエゾ素子10a,10bとを備えている。図2(c)に示すようにピエゾ素子7a,7bが円環状であるのに対して、図2(b)に示すように、ピエゾ素子10a,10bはそれぞれ四半円弧状に形成されている。ピエゾ素子10a,10bはそれぞれ四半円弧状に形成された電極板11a〜11d(図3に図示)を挟持するように電極板11a〜11dに固定されている。
【0018】
そして、図2(a)に示すように、共通の円環状の接地用電極板12を挟んで上側にピエゾ素子7a,7bが配置され、下側に4対のピエゾ素子10a,10bが配置された状態で、金属ブロック9a,9bにより各ピエゾ素子7a,7b、電極板8、接地用電極板12、ピエゾ素子10a,10b及び電極板11a〜11dが締め付け固定されている。なお、各ピエゾ素子10a,10b及び各ピエゾ素子10a,10b間に配置された各電極板11a〜11dは互いに干渉しないように、それぞれ同一平面上で90°ずつ位置的に位相をずらした状態で間隔をあけて配置されている。両金属ブロック9a,9bはボルトを介して互いに導通された状態となっている。
【0019】
図1(b)に示すように、物体浮揚装置1は台車としての搬送車13上に支持ブラケット14を介して取り付けられている。各振動子6a,6bは各振動体2a〜2d,3が所定の角度θ又は水平となるように支持ブラケット14に固定されている。
【0020】
図1(a)に示すように、振動子6a,6bは発振器15,16に接続されている。ホーン5、振動子6b、発振器15により振動体3を励振させる励振手段が構成され、ホーン5、振動子6a、発振器15,16により振動体2a〜2dを励振させる励振手段が構成されている。
【0021】
図1(b)に示すように、電極板8は配線17bを介して発振器15と接続され、発振器15の接地端子が配線17aを介して金属ブロック9aに接続されている。4対のピエゾ素子10a,10bに挟持された各電極板11a〜11dは、図3に示すように、発振器16にそれぞれ配線18及び切換スイッチ19を介して接続されている。切換スイッチ19は所定周期(例えば、50ミリ秒間隔)で順次各電極板11a〜11dと発振器16とを接続させるように構成されている。なお、図1(b)では発振器16、配線18及び切換スイッチ19等の図示を省略している。
【0022】
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。
物体浮揚装置1は、搬送すべき板状の物体4を浮揚状態に保持しつつ搬送車13の移動により目的位置まで搬送される。
【0023】
図1(a),(b)に示すように、物体4は各エッジ4aが各振動体2a〜2dの外側のエッジ20に揃うように各振動体2a〜2d,3上に載置される。その状態で発振器15,16の駆動により、振動子6a,6bが所定の共振周波数(例えば、20kHz前後)で励振され、ホーン5を介して振動体2a〜2d,3が励振される。振動体2a〜2d,3が励振されると、振動体2a〜2d,3から音波が放射され、その音波の放射圧によって物体4は振動体2a〜2d,3の表面から浮揚する。浮揚距離は数10〜数100μmである。
【0024】
発振器15に接続されたピエゾ素子7a,7bにのみ電圧が印加されて振動子6a,6bが励振されると、ホーン5は縦振動のみを行う。従って、振動体3が接続された振動子6bは縦振動のみを行う。
【0025】
一方、振動子6aに装備された4対の四半円弧状のピエゾ素子10a,10bには、発振器16により切換スイッチ19、電極板11a〜11d等を介して所定周期で所定時間ずつ順次電圧が印加され、各ピエゾ素子10a,10bが順次縦振動を行う。4対のピエゾ素子10a,10bは90°ずつ位相がずれた状態にあるため、各ピエゾ素子10a,10bが順次縦振動することにより、振動体2a〜2dには図1(a)に矢印で示すように、一方向へ回転する進行波が発生するような振動が励起される。その結果、振動子6aの振動に伴って振動体2a〜2dが単純な縦振動ではなく一方向へ旋回するような揺動運動を行い、物体4と振動体2a〜2dとの間に、物体4を所定位置に保持する保持力を増す旋回空気流が発生する。そのため、物体4は振動体2a〜2dの表面から安定に浮揚する。
【0026】
振動体2a〜2dのエッジ20と物体4のエッジ4aとが揃った状態に配置された状態では、振動体2a〜2dのエッジ20からはみ出そうとした物体4が、振動体2a〜2dが放射する音波の作用によって内側に引き戻される作用があるため、物体4が所定の位置に安定した状態で保持される。
【0027】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) 複数の振動体2a〜2d,3の一部の振動体2a〜2dを、該振動体2a〜2dに縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加える振動子6aに連結した。そのため、振動体2a〜2dの振動時に、物体4と各振動体2a〜2dとの間に物体4の保持力を増す空気流が発生し、簡単な構成で物体浮揚装置1の保持力が向上する。
【0028】
(2) 振動子6aは四半円弧状の4対のピエゾ素子10a,10bを備え、4対のピエゾ素子10a,10bが順次振動されて振動体2a〜2dに一方向に回転する進行波が発生するため、物体4と振動体2a〜2dとの間に渦状の空気流が発生して保持力が大きくなる。
【0029】
(3) 矩形板状の物体4の四隅と対応する位置に配置された状態で物体4を浮揚保持するため、物体4に対して水平方向においていずれの側から外力が作用した場合でも、その力に抗する放射圧により物体4の移動が抑制され、物体4を所定位置に保持する保持力がより向上する。
【0030】
(4) 各振動体2a〜2dからほぼ等距離の位置に、縦振動される振動体3が配設されているため、物体4の面積が大きな場合でも振動体3からの放射圧によりその撓みが抑制されて、物体4が安定した状態で浮揚する。
【0031】
(5) 浮揚すべき物体4は底面がフラットで、直線状のエッジ4aを有し、振動体2a〜2dは物体4を浮揚状態で保持する際、その外側のエッジ20が物体4の直線状のエッジ4aの近傍で該エッジ4aに沿って延びるように配置されている。従って、物体4を所定位置により安定した状態で保持できる。
【0032】
(6) 物体4の四隅と対応する位置に配置される振動体2a〜2dを水平面に対して所定角度θ傾斜した状態に配設しているため、各振動体2a〜2dを水平に配置した場合より、物体4を所定位置に保持する効果が向上する。
【0033】
(7) 物体浮揚装置1は搬送車13上に装備されている。従って、搬送車13の移動により物体4を浮揚状態で所定の位置まで確実に搬送することができる。
【0034】
(8) 物体4に音波を放射する振動体として物体4の底面積全体と対応する大きさの振動体を使用せずに、複数の振動体2a〜2d,3を使用するとともに、その面積の合計が物体4の底面積より小さいため、振動体2a〜2d,3を軽量化でき、ひいては物体浮揚装置1全体の軽量化を図ることができる。
【0035】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態を図4に従って説明する。この実施の形態では2個の振動体21a,21bで物体4を浮揚保持する点と、振動体21a,21bの振動面を揺動させる振動子6aの構成と、ホーン5の形状とが前記実施の形態と大きく異なっている。前記実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳しい説明を省略する。なお、搬送車13、支持ブラケット14、発振器16等は図示を省略した。
【0036】
一対の振動体21a,21bの外側同士の距離は物体4の幅と同じに形成されている。振動子6aを構成する金属ブロック9aがホーン5を兼用している。振動子6aは図4(b),(c)に示すような半円弧状の2対のピエゾ素子22a,22bと、それに対応する2個の半円弧状の電極板23a,23bとを備えている。電極板23a,23bは切換スイッチ(図示せず)を介して発振器16に接続されている。
【0037】
この実施の形態では振動体21a,21bには、ピエゾ素子7a,7bを介して縦振動が加えられ、ピエゾ素子22a,22bを介して振動体21a,21bの中央をそれぞれ挟んで図4の左右両側が交互に昇降する揺動運動が励起される。そして、振動体21a,21bの表面(上面)と物体4の底面との間に図4の左右方向へ往復移動する空気流が発生する。その結果、ピエゾ素子7a,7bを介して縦振動が加えられるだけの構成に比較して、物体4の保持力が向上する。
【0038】
この実施の形態では前記実施の形態の(1),(5),(7)及び(8)と同様な効果の他に次の効果を有する。
(9) 振動体21a,21bに縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加えるための振動子6aの構成が簡単になる。
【0039】
実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
○ 第1の実施の形態のように物体4の四隅と対応する位置に、振動面が揺動される振動体2a〜2dを配置する構成において、振動体2a〜2dの振動時に振動体2a〜2dの表面と物体4の底面との間に、図5(b)に示す矢印方向の気流が発生する構成としてもよい。例えば、振動子6aとして第2の実施の形態の振動子6aと同じもの、即ち、円環状のピエゾ素子7a,7bと、一対の半円弧状のピエゾ素子22a,22bとを備えた構成とする。そして、例えば図5(a)に示すように、ピエゾ素子22a,22bの直線部が振動体2a〜2dの対角線とほぼ直交する状態に振動子6aを配置する。この場合、各振動子6aの駆動により物体4の底面と振動体2a〜2dの表面との間に物体4の対角線に沿った気流が発生するため、縦振動が加えられるだけの構成に比較して、物体4に対する保持力が向上する。
【0040】
○ 円環状のピエゾ素子7a,7bと,半円弧状のピエゾ素子22a,22bとを備えた振動子6aを、振動体2a〜2dの振動時に振動体2a〜2dの表面と物体4の底面との間に、図6(b)に示す矢印方向の気流が発生するように配置してもよい。各振動子6aのピエゾ素子22a,22bが図6(a)に示すように、直線部が物体4の長手方向(図6(b)の左右方向)と直交するように、振動子6aが配置される。
【0041】
○ 各振動子6a毎に発振器15,16を設ける代わりに、各1個の発振器15,16及び切換スイッチ19を各振動子6aで共用してもよい。この場合、構成が簡単になるとともに製造コストを低減できる。
【0042】
○ 矩形状の物体4を所定位置に浮揚保持する物体浮揚装置において、各振動体2a〜2dの配設位置は、物体4の四隅と対応する位置に限らず、各辺の中央と対応する位置に配置してもよい。また、振動体2a〜2d,3の数は5個に限らず、中央に配置される振動体3を省略して4個としたり、物体4の大きさにより適宜変更してもよい。
【0043】
○ 全ての振動体2a〜2d,3を水平に配置してもよい。
○ 物体浮揚装置1は搬送車13のような移動体に装備されて使用されるとは限らず、所定位置に配設されて物体4を一時浮揚状態で保持する用途に使用してもよい。
【0044】
○ 浮揚保持する物体4の形状は矩形等の四角形に限らず、三角形や他の多角形あるいは円形等任意の形状としてよい。
○ ホーン5の形状は円柱状、円錐台状、両者を組み合わせた形状に限らず、例えば扁平な直方体状としてもよい。
【0045】
○ 各振動体2a〜2d等のエッジ20の一部が物体4のエッジ4aと対応せず、物体4がエッジ20からはみ出す大きさのものに適用してもよい。
○ 底面がフラットな物体を浮揚保持する装置に限らず、特開平7−137824号公報に開示された装置のように、物体の底面がV字状の物体を浮揚させる装置に適用してもよい。
【0046】
○ 振動体2a〜2d,3,21a,21bのホーン5への固定はネジによる締結に限らず、接着剤を使用したり、ロウ付けや溶接で固着してもよい。
○ 振動子6a,6bはランジュバン形振動子に限らず他の振動子を使用してもよい。
【0047】
前記実施の形態から把握される発明(技術思想)について、以下に記載する。
(1) 記物体は矩形又は正方形の板状であり、少なくとも前記物体の四隅と対応する位置に、縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加える振動子に連結された前記振動体が配置されている。
【0048】
(2) 記振動子は前記振動体が所定方向に向かって円を描く進行波を形成するように、該振動体を振動させる。
【0049】
(3) 記振動子は前記振動体と物体の底面との間に直線状に移動するとともにその移動方向が逆転する気流を発生させるように、該振動体を振動させる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、各請求項1〜に記載の発明によれば、複数の振動体を使用した複合振動により物体を浮揚させる場合、物体を所定位置に保持する保持力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1の実施の形態の物体浮揚装置の模式平面図、(b)は物体浮揚装置を装備した搬送車の模式側面図。
【図2】 (a)は同じく振動体と励振手段を示す模式斜視図、(b),(c)はピエゾ素子の模式平面図。
【図3】 電極板の発振器への接続状態を示す模式図。
【図4】 (a)は第2の実施の形態の物体浮揚装置の模式平面図、(b)は模式側面図、(c)はピエゾ素子及び電極板の形状を示す模式平面図。
【図5】 (a)は別の実施の形態のピエゾ素子及び電極板の形状を示す模式平面図、(b)は物体浮揚装置の振動体と物体との関係を示す模式平面図。
【図6】 (a)は別の実施の形態のピエゾ素子及び電極板の形状を示す模式平面図、(b)は物体浮揚装置の振動体と物体との関係を示す模式平面図。
【符号の説明】
1…物体浮揚装置、2a〜2d,3,21a,21b…振動体、4…物体、4a,20…エッジ、5…励振手段を構成するホーン、6a,6b…同じく振動子、15,16…励振手段を構成する発振器。

Claims (4)

  1. 複数の振動体を励振手段で励振させて、振動体からの音波の放射圧により振動体の表面上において物体を所定位置に浮揚保持する物体浮揚装置であって、
    前記複数の振動体の少なくとも一部の振動体を、該振動体に縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加える振動子に連結し、前記縦振動の他に振動面を揺動させる振動が加えられる振動体は矩形状に形成され、矩形状をなす前記物体を所定位置に浮揚保持すべく、該矩形状に形成された振動体は、保持すべき物体の四隅と対応する位置であって保持すべき物体の中心に対して対称に配置されるとともに振動体の外側の2つのエッジそれぞれが前記物体の隅部における異なるエッジの近傍で該物体のエッジに沿って延びるように配置され、前記物体の四隅と対応する位置の振動体は、物体の各エッジにおけるその両端と対応する位置の振動体同士が反対方向に向かって円を描く進行波を形成するように振動子によって振動が加えられる物体浮揚装置。
  2. 複数の振動体を励振手段で励振させて、振動体からの音波の放射圧により振動体の表面上において物体を所定位置に浮揚保持する物体浮揚装置であって、
    前記複数の振動体の少なくとも一部の振動体を、該振動体に縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加える振動子に連結し、前記縦振動の他に振動面を揺動させる振動が加えられる振動体は矩形状に形成され、矩形状をなす前記物体を所定位置に浮揚保持すべく、該矩形状に形成された振動体は、保持すべき物体の四隅と対応する位置であって保持すべき物体の中心に対して対称に配置されるとともに振動体の外側の2つのエッジそれぞれが前記物体の隅部における異なるエッジの近傍で該物体のエッジに沿って延びるように配置され、前記物体の四隅と対応する位置の振動体は、それら全てが振動体と物体との間に物体の中心と対応する位置に向かって直線状に移動する気流を発生させるように振動子によって振動が加えられる物体浮揚装置。
  3. 複数の振動体を励振手段で励振させて、振動体からの音波の放射圧により振動体の表面上において物体を所定位置に浮揚保持する物体浮揚装置であって、
    前記複数の振動体の少なくとも一部の振動体を、該振動体に縦振動の他に振動面を揺動させる振動を加える振動子に連結し、前記縦振動の他に振動面を揺動させる振動が加えられる振動体は矩形状に形成され、矩形状をなす前記物体を所定位置に浮揚保持すべく、該矩形状に形成された振動体は、保持すべき物体の四隅と対応する位置であって保持すべき物体の中心に対して対称に配置されるとともに振動体の外側の2つのエッジそれぞれが前記物体の隅部における異なるエッジの近傍で該物体のエッジに沿って延びるように配置され、前記物体の四隅と対応する位置の振動体は、それら全てが振動体と物体との間に物体の中心と対応する位置から振動体と対応する位置に向かって直線状に移動する気流を発生させるように振動子によって振動が加えられる物体浮揚装置。
  4. 前記物体の四隅と対応する位置の振動体は、内側に向いて傾斜するように配置されている請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の物体浮揚装置。
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