JP4054240B2 - 搬送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直列に連結された複数のパレットを同時に搬送する搬送システムに関し、特に、複数のパレットの搬送および一時停止を繰り返す間欠搬送を行う搬送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ワークを搬送する搬送システムとして、レールと駆動ローラとを用いるものがある。この形式の搬送システムでは、チェーン式と比べると駆動音が静粛である。また、この形式の搬送システムでは、ラックピニオン式のように駆動部に歯面を形成する必要がなく、装置が簡便である。
【0003】
搬送システムとしては、直線状に配置された複数のステーションに対して順次ワークを運ぶものが多い。ステーションには、例えば、加工装置が配設されており搬送されたワークの加工を行う。生産効率を向上させるためには、ステーション間のワークの搬送を高速で行う必要がある。このため、駆動機構の出力を大きくすることがある。
【0004】
また、複数のステーションに対して順次ワークを搬送するためには、ステーションにおける一時停止と搬送とを交互に繰り返して行う間欠搬送となり、一時停止するための制動機構が必要である。
【0005】
従来、ウレタン等の樹脂製のローラを用いた技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
また、回転駆動モータの制御に着目し、移動体が所定のタクトタイム内で搬送されているか否かを近接センサによって計測し、この計測値に基づいて駆動モータを制御するという技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
さらに、ローラによって移動体を所定間隔置きに間欠送りするという技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−310463号公報
【特許文献2】
特開平7−25441号公報
【特許文献3】
特開平7−291437号公報
【特許文献4】
特開2001−294148号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、駆動ローラの出力が大きいと、レールとの間に滑りが発生することがあり、所定の時間内にワークを搬送できないことがある。特に、ローラがウレタン等の樹脂製である場合(前記の特許文献1および2参照)には滑りが発生しやすい。ローラが樹脂製である場合には、ローラおよびその駆動装置の数を多くすれば滑りを小さくすることが可能であるが、システムが複雑かつ高価となる。
【0010】
また、前記の特許文献3に開示されている例では、ワークを間欠送りするための手段がないため、ステーション間にワークを高速かつ確実に搬送することができない。
【0011】
さらに、前記の特許文献4に開示されている例では、送り装置間の距離Pが各移動体の長さLより長く設定されており、しかも各移動体は分断されているので、移動体は送り装置間で惰性走行することとなり、重量の重い複数のワークを同時に、高速かつ所定の時間内に搬送するためには不適である。
【0012】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、搬送路上に直列に連結された移動体を搬送する搬送システムにおいて、移動体を搬送および一時停止させる間欠搬送を短い周期で行うことを可能にするとともに簡便な搬送システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る搬送システムは、搬送路を移動し、前記搬送路に沿って略等間隔に配設された複数のステーションにワークを搬送する複数の移動体と、前記移動体の受動部にローラを押圧して駆動力および制動力を与える複数の駆動制動装置と、前記駆動制動装置を制御するコントローラと、を有し、前記複数の移動体は、前記搬送路上において直列に連結され、前記コントローラは、前記ローラをそれぞれサーボ制御する複数のタスクを有し、前記移動体の加速時および定速搬送時に、前記タスクを介して前記複数の駆動制動装置の前記ローラから前記移動体に対してそれぞれ駆動力を与えるように制御し、前記移動体の制動時に、前記タスクを介して前記複数の駆動制動装置の前記ローラから前記移動体に対してそれぞれ制動力を与えるように制御し、前記移動体の駆動開始時に、複数の前記タスクを起動させ、定常搬送速度より遅い速度で前記ローラを回転させ、前記複数のタスクが起動する時間差よりも長い所定時間が経過したときに前記ローラを定常搬送速度で回転させ、前記駆動制動装置を制御することにより、前記移動体をそれぞれのステーションの前で一時停止するように、搬送および一時停止を繰り返す間欠搬送を行うことを特徴とする。
【0014】
このように、移動体に対して複数の駆動制動装置によりそれぞれ駆動力および制動力を与えることにより、移動体を搬送および一時停止させる間欠搬送を短い周期で行うことができる。また、他の駆動装置、制動装置または動力遮断装置等が不要で、搬送システムを簡便に構成することができる。また、各タスクの起動時間または動作時間等にずれが生じる場合でも、各駆動制動装置の動作がお互いに反発しあうという事態を回避することができる。
【0015】
この場合、前記ローラを支持するローラ支持部材は搬送方向に傾動自在であり、前記移動体の移動にともなって傾動し、前記ローラを前記移動体に押圧させることにより、ローラと移動体との滑りを防止することができる。これにより、移動体を急加速、急減速することができる。従って、タクトタイムの短縮、駆動制動装置の数の低減が可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る搬送システムについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図1〜図8Bを参照しながら説明する。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態に係る搬送システム10は、直列に接続された複数のパレット12を搬送路13上で搬送するための装置であり、コントローラ14によって制御されている。複数のパレット12はそれぞれ車体Wを加工の工程毎に分けられたステーションST1、ST2、ST3、ST4、ST5、ST6、ST7…(以下、各ステーションを代表する場合ステーションSTnという)に搬送する。各ステーションSTnは、等間隔Pに配設されており、車体Wは各ステーションSTnにおいて図示しない加工機(例えば、溶接機等)によって所定の加工が行われる。なお、図1では、ステーションST3とST4とを分離して2段に図示しているが、実際上、各ステーションSTnは直列に配置されている。
【0021】
パレット12の長さLは各ステーションSTnの間隔Pと同じ長さに設定されており、各パレット12は直列に接続された状態で第1駆動制動装置18a、第2駆動制動装置18b、第3駆動制動装置18cおよび第4駆動制動装置18dによって駆動力および制動力を受けて加減速する。第1〜第4駆動制動装置18a〜18dは、それぞれ1つおきのステーションST1、ST3、ST5、ST7の位置に設けられている。
【0022】
各パレット12は、各ステーションSTnで一時停止し、載置した車体Wが加工機によって加工される。全てのステーションSTnにおける加工が終了した後、各パレット12は第1〜第4駆動制動装置18a〜18dから駆動力を受けて移動を開始する。各パレット12が次のステーションSTnに到達したときに停止するように第1〜第4駆動制動装置18a〜18dは制動力を与える。パレット12の移動は、短時間でしかも規定時間以内に1回の搬送が終了する必要がある。また、載置する車体Wの種類が変わった場合でも規定時間以内に確実に搬送が終了する必要がある。このため、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dは速度および送り出し量のフィードバックを行うサーボ制御を用いてパレット12を搬送するようにしている。
【0023】
第1〜第4駆動制動装置18a〜18dでは、それぞれ速度および送り出し量に基づいて偏差および負荷を検出しており、これらの値が所定の閾値を超えたときには偏差オーバおよび過負荷のエラーとして搬送を停止するようにしている。
【0024】
コントローラ14は、プログラミング動作可能なPLC(Programmable Logic Controller)20と、PLC20からの動作指令により第1および第2駆動制動装置18a、18bを制御するサーボコントローラ22aと、第3および第4駆動制動装置18c、18dを制御するサーボコントローラ22bとを有する。サーボコントローラ22aとサーボコントローラ22bとは同仕様の構成でもよい。PLC20およびサーボコントローラ22a、22bは、それぞれプログラム動作に必要なタイマ24、26およびメモリ28、30等を有している。
【0025】
メモリ30には、制御用のプログラムとして第1タスク31aおよび第2タスク31bが設けられている。サーボコントローラ22aにおける第1タスク31aは第1駆動制動装置18aを制御し、第2タスク31bは第2駆動制動装置18bを制御する。サーボコントローラ22bにおける第1タスク31aは第3駆動制動装置18cを制御し、第2タスク31bは第4駆動制動装置18dを制御する。より具体的には、第1タスク31aは第1制御部32aを有し、第2タスク31bは第2制御部32bを有し、これらの第1および第2制御部32a、32bが第1サーボモータ60と第2サーボモータ62の回転を制御する。
【0026】
搬送路13上には、パレット12が搬送される際、停止位置に接近したときにパレット12に接触する減速リミットスイッチ(図示せず)が設けられている。また、搬送路13上には、パレット12が搬送される際、停止位置に達したときにパレット12に接触する停止リミットスイッチ(図示せず)が設けられている。減速リミットスイッチおよび停止リミットスイッチはそれぞれコントローラ14と接続されている。
【0027】
第1および第2タスク31a、31bは、第1および第2サーボモータ60、62の回転制御を行う第1制御部32aおよび第2制御部32bを備える。
【0028】
搬送路13の前端(図示せず)では、搬入される先頭のパレット12から加工後の車体Wを外した後に、該パレット12を搬送路13から取り外し、返送ライン(図示せず)に受け渡す処理を行う。搬送路13の後端(図示せず)では、返送ラインから供給されるパレット12を、搬送路13上における最後尾のパレット12として連結させるとともに、加工前の車体Wを載置する処理を行う。このように、各パレット12は、搬送路13と返送路との間で循環搬送される。
【0029】
図2に示すように、PLC20は各サーボコントローラ22a、22bに対してスタート指令、プログラムスタート指令および極低速指令等の指令を与える。各サーボコントローラ22a、22bでは、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dに対して回転開始指令、減速指令等を与え、PLC20から供給される指令に基づいてプログラムストップの処理を行う。PLC20およびサーボコントローラ22a、22bの詳細な処理内容については後述する。
【0030】
図3および図4に示すように、パレット12は、長尺の長さLのパレット本体33と、車体Wを載置するワーク位置決め部材34および36と、パレット本体33の下に設けられ、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dから駆動力および制動力を受ける鋼製のレール37とを有する。ワーク位置決め部材34および36は、車体Wの種類に応じて幅や高さが調整可能である。
【0031】
またパレット本体33の前端部および後端部には、挿入係合部38と被挿入係合部40とが設けられており、各パレット12は、互いの挿入係合部38と被挿入係合部40とが係合することによって直列に連結される。挿入係合部38と被挿入係合部40とが係合すると、連結した前後のパレット12におけるレール37の端部は略隙間がなくつながる。
【0032】
パレット本体33の両側面にはパレット12の自重を保持するとともに回転自在な主輪42と、該主輪42よりも外側においてパレット12の傾きを防止する副輪44とが設けられている。主輪42および副輪44の近傍には、それぞれパレット12の横揺れを防止するサイドガイドローラ46、48が設けられている。
【0033】
これらの主輪42、副輪44、サイドガイドローラ46、48はワーク位置決め部材34および36の下部にそれぞれ設けられている。また、主輪42およびサイドガイドローラ46は、搬送路13のガイドレール50に接触しながらパレット12のガイドおよび横揺れを防止する。副輪44およびサイドガイドローラ48は、搬送路13におけるガイドレール50より外側の副ガイドレール52に接触しながらパレット12の傾きおよび横揺れを防止する。
【0034】
図4および図5に示すように、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dは、搬送路13の台枠54上でフラットベアリング55によって支えられており、パレット12のレール37を挟持して駆動および制動させる鋼製の第1ローラ56および第2ローラ58と、第1ローラ56を動作させる第1サーボモータ60と、第2ローラ58を動作させる第2サーボモータ62とを有する。第1および第2サーボモータ60、62は、サーボコントローラ22aまたは22bに接続されている。
【0035】
第1ローラ56を支持する第1ローラ上支持部材64および第1ローラ下支持部材66は装置フレーム68に固定されている。第2ローラ58を支持する第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72は装置フレーム68に固定されたガイドレール74によりY軸方向(搬送路における幅方向)に揺動自在に支持されている。また、第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72は、弾性体を具備する押圧機構76によってレール37に向かって押圧されている。第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72に連結して第1および第2当接部78および80が、X軸方向(搬送路における搬送方向)にやや前後して設けられており、該第1および第2当接部78、80は押圧機構76に当接している。第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72は、ガイドレール74に対して隙間bの間隔があり、中立線Cに対してX軸方向後方にオフセットした第1当接部78を支点として、第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72がX軸方向後方に傾動可能である。また、中心線Cに対してX軸方向前方にオフセットした第2当接部80を支点として第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72がX軸方向前方に傾動可能である。
【0036】
このような構成により、パレット12の移動開始時には、第2ローラ58のレール37に対する接触点に作用するX軸方向後方への駆動反力により、第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72が第1当接部78を支点としてX軸方向後方へ傾動し、第2ローラ58がレール37に対してより強く押圧することとなり、第1および第2ローラ56、58とレール37との滑りが防止される。
【0037】
また、制動時には、X軸方向前方への制動反力により、第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72が第2当接部80を支点としてX軸方向前方へ傾動し、第2ローラ58がレール37に対してより強く押圧することとなり、この場合にも第1および第2ローラ56、58とレール37との滑りが防止される。
【0038】
次に、このように構成される搬送システム10を用いて、搬送路上でパレット12を搬送する方法について図6〜図8Bを参照しながら説明する。
【0039】
PLC20は、各ステーションSTnにおける加工終了を示す信号に同期したスタート指令COM1を所定の装置から受けると、サーボコントローラ22aおよび22bに対して全軸サーボロック指令COM2を出力する。以下の説明では、主にサーボコントローラ22aの処理について説明するが、サーボコントローラ22bも同様の処理を行う。
【0040】
全軸サーボロック指令COM2を受けたサーボコントローラ22aは、第1サーボモータ60および第2サーボモータ62をロックさせる。
【0041】
次に、PLC20は、サーボコントローラ22aを自動動作させる自動モード切換指令COM3を出力する。自動モード切換指令COM3を受けたサーボコントローラ22aは、自動モードに切り換えて、メモリ30に記憶されたプログラム、つまり第1タスク31a(図1参照)および第2タスク31bの実行準備を行う。
【0042】
次いで、PLC20は、サーボコントローラ22aに自動モードのプログラムスタート指令COM4を出力する。プログラムスタート指令COM4により第1タスク31aと、第2タスク31bが起動される(図7参照)。このとき、種々の要因により、第1タスク31aの起動時間と第2タスク31bの起動時間との間には、微小な時間ずれΔ1が生じる。
【0043】
さらに、PLC20は、サーボコントローラ22aがプログラム運転中であることを示すフラグを設定し(COM5)、このフラグに連動して、極低速指令COM6を出力する。このとき、極低速指令COM6によってタイマ24がカウントを開始する。
【0044】
極低速指令COM6を受けたサーボコントローラ22aは、第1タスク31aおよび第2タスク31bにおける第1制御部32aおよび第2制御部32bを起動させる。このとき、前記時間ずれΔ1に起因して、第1制御部32aの起動時間と第2制御部32bの起動時間との間に微小な時間ずれΔ2が生じる。
【0045】
第1制御部32aは、起動後に所定の初期化処理等を行い、これらの処理が終了した後に第1駆動制動装置18aの第1および第2サーボモータ60、62を所定の極低速度で回転動作させる。同様に、第2制御部32bは、起動後に所定の初期化処理等を行い、これらの処理が終了した後に第2駆動制動装置18bの第1および第2サーボモータ60、62を極低速度で回転動作させる。これにより、第1駆動制動装置18aおよび第2駆動制動装置18bにおけるそれぞれの第1および第2ローラ56、58が極低速度で回転する。
【0046】
また、第1駆動制動装置18aおよび第2駆動制動装置18bにおけるそれぞれの第1サーボモータ60および第2サーボモータ62の回転開始時間は、前記時間ずれΔ2に起因する微小な時間ずれΔ3が生じる。時間ずれΔ3経過後の時刻を時刻t0とする。
【0047】
図7に示す例においては、第1駆動制動装置18aが第2駆動制動装置18bよりも時間ずれΔ3の分早く動作を開始しているがその速度は極低速度である。図8Aでは、第1駆動制動装置18aにおける第1および第2サーボモータ60、62の回転速度の指令値を実線で表し、第2駆動制動装置18bにおける第1および第2サーボモータ60、62の回転速度の指令値を破線で表している。また、図8Bでは、第1駆動制動装置18aにおける第1および第2サーボモータ60、62の回転速度を実線で表し、第2駆動制動装置18bにおける第1および第2サーボモータ60、62の回転速度を破線で表している。
【0048】
図8Aおよび図8Bから明らかなように、時刻t0における第1駆動制動装置18aと第2駆動制動装置18bとのそれぞれの動作速度差は非常に小さい。
【0049】
また、時刻t0では、第1駆動制動装置18aと第2駆動制動装置18bのいずれか一方は動作速度が略「0」であるが、他方の動作速度も極低速度である。従って、図8Bに示すように、第1駆動制動装置18aと第2駆動制動装置18bのそれぞれの回転速度は図8Aに示す指令値と略同じ波形となり、特に、定常搬送時において、実速度は指令値の速度V0に略一致して安定した回転が得られる。また、第1駆動制動装置18aと第2駆動制動装置18bとの速度差ΔVは非常に小さい値になるので、第1駆動制動装置18aと第2駆動制動装置18bの動作がお互いに反発しあうことがなく、スムーズに第1サーボモータ60および第2サーボモータ62を回転させることができる。加速終了時および減速終了時には、オーバシュート等の影響により実速度と指令値との間に多少のずれが生じるが、このずれ量は比較的小さくしかも速やかに収束するので、偏差オーバ等のエラーが発生しない。
【0050】
なお、サーボコントローラ22bはPLC20の制御下にサーボコントローラ22aと同時に、かつ同処理を行っている。従って、サーボコントローラ22bによって制御される第3駆動制動装置18cおよび第4駆動制動装置18dについても、第1駆動制動装置18aと第2駆動制動装置18bの動作と反発しあうことがない。
【0051】
次に、タイマ24のカウントにより所定時間経過した時刻t1で割り込み動作を行い、高速指令COM7をサーボコントローラ22aに出力する。
【0052】
この所定時間は、時間ずれΔ3より長い時間で、第1サーボモータ60および第2サーボモータ62が前記所定の極低速度に達する立ち上がり時間より長い時間であり、かつ、なるべく短い時間がよい。具体的には、車両Wを搬送するような搬送システムの場合、0.2[sec]程度が好適であり、本実施の形態においても0.2[sec]として説明する。
【0053】
高速指令COM7は、第1制御部32aおよび第2制御部32bに受け渡される。高速指令COM7に基づいて、第1制御部32aでは第1駆動制動装置18aの第1および第2サーボモータ60、62を所定の加速度で加速させる(図8Aの傾斜部100参照)。また、第2制御部32bでは第2駆動制動装置18bの第1および第2サーボモータ60、62を所定の加速度で加速させる。このとき、第1および第2駆動制動装置18aおよび18bにおける第1および第2サーボモータ60、62のそれぞれの加速開始時刻は、高速指令COM7に略同期し、時刻t1と一致する。つまり、第1制御部32aおよび第2制御部32bはすでに起動済みであり、起動にともなう時間ずれや初期処理等の影響を受けることがなく、第1および第2サーボモータ60、62の加速動作を即座に開始することができる。
【0054】
この時刻t1では、第2駆動制動装置18bは、所定の極低速度で動作しており、第1駆動制動装置18aおよび第2駆動制動装置18bは同じ動作速度である。また、送り出し量の偏差も時刻t0の時点からほとんど増加していないので、第1駆動制動装置18aと第2駆動制動装置18bの動作がお互いに反発しあうことがない。従って、スムーズに第1サーボモータ60および第2サーボモータ62を回転させることができる。
【0055】
次に、第1制御部32aおよび第2制御部32bは、第1および第2サーボモータ60、62をそれぞれ加速させ、高速でかつ規定の定常搬送速度となった時刻t2で加速を終え、第1および第2ローラ56、58を定常速度で回転させる。
【0056】
なお、この後、間隔P(図1参照)に対応する搬送が終了する時刻t3まで、第1駆動制動装置18aと第2駆動制動装置18bの動作速度の偏差および送り出し量の偏差は微小値のままほとんど増加することがない。従って、第1駆動制動装置18aおよび第2駆動制動装置18bはそれぞれスムーズに動作を行うことができる。また、偏差オーバや過負荷のエラーが発生することがない。
【0057】
さらに、パレット12の加速時および定常速度での移動時には、第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72は、X軸方向後方への駆動反力により第1当接部78を支点としてX軸方向後方に傾動する。この作用により第1および第2ローラ56、58はレール37に強く押圧されて滑りを防止できる。滑りが防止されることから、コントローラ14は、パレット12を確実に搬送することができるとともに、比較的急な加速を行うことができる。
【0058】
次に、PLC20は、減速リミットスイッチの状態を監視し、該減速リミットスイッチがオンになったときに減速指令COM8を出力する。減速指令COM8を受けたサーボコントローラ22aは、所定の減速度で減速させる(図8Aの傾斜部102参照)。減速の処理は、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dが、それぞれの第1および第2ローラ56、58を減速させることにより行われる。各ローラ56および58が減速することにより、パレット12のレール37が制動力を受けて減速する。
【0059】
この制動時には、第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72は、X軸方向前方への制動反力により第2当接部80を支点としてX軸方向前方に傾動する。この作用により第1および第2ローラ56、58はレール37に強く押圧されて滑りを防止できる。滑りが防止されることから、コントローラ14は、パレット12を比較的急に減速させることができる。
【0060】
なお、この制動処理は、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dが作用して行うものであり、それ以外の制動手段を用いる必要がない。
【0061】
コントローラ14は、所定の低速回転となった時点で減速を終え、第1および第2ローラ56、58を所定の低速度で回転させる。
【0062】
次いで、PLC20は、停止リミットスイッチの状態を監視し、該停止リミットスイッチがオンになったときに停止指令COM9を出力する。停止指令COM9を受けたサーボコントローラ22aは、第1および第2ローラ56、58を停止させる。このとき、各パレット12はそれぞれステーションSTnの前で停止することとなる。
【0063】
次に、サーボコントローラ22aおよび22bのプログラム処理が終了したことを認識したPLC20は、全軸サーボアンロック指令COM10を出力する。
【0064】
次いで、全軸サーボロック指令COM10を受けたサーボコントローラ22aおよび22bは、第1サーボモータ60および第2サーボモータ62をアンロックさせる。この後、各ステーションSTnの加工機は、停止した車体Wに対して所定の加工を行う。
【0065】
上述したように、本実施の形態に係る搬送システム10によれば、コントローラ14は、パレット12の加速時および定常搬送時に、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dのそれぞれの第1および第2ローラ56、58からパレット12に対してそれぞれ駆動力を与えるように制御し、また、パレット12の制動時には、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dのそれぞれの第1および第2ローラ56、58から前記移動体に対してそれぞれ制動力を与えるように制御している。このようにして、各パレット12をそれぞれのステーションSTnの前で一時停止するように間欠搬送を行っている。
【0066】
さらに、第2ローラ上支持部材70および第2ローラ下支持部材72がX軸方向前方に傾動可能となっており、第1ローラ56と第2ローラ58とによりレール37を挟持して滑りを防止することができる。この挟持作用は一種の楔効果によって強く圧接することとなり、しかも第1および第2ローラ56、58は鋼製であることからほとんど変形することなく、レール37を確実に挟持して滑りを防止できる。
【0067】
これにより、急加速、急減速が可能になり、しかもサーボ制御によって速度および送り出し量を制御しているので、予め設定された時間内に高速移動させることができ、結果としてタクトタイムを短縮させることができる。また、比較的重い車体Wを確実に搬送することができる。
【0068】
さらに、加速時、減速時および定常速度搬送時において第1〜第4駆動制動装置18a〜18dが駆動力および制動力を発生するので、これ以外の制動手段(例えば、メカニカルブレーキ)や動力遮断手段(例えば、クラッチ)等を設ける必要がなく、簡便なシステムとすることができる。
【0069】
搬送システム10によれば、駆動開始時に極低速度で第1および第2ローラ56、58を所定時間回転させるので、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dにおけるそれぞれの第1および第2ローラ56、58の回転開始の時間にずれが生じても、速度および送り出し量の偏差は微量に抑えることができる。さらに、その後、プログラム動作の安定した状態から、第1および第2ローラ56、58を加速させてから、定常搬送速度で回転させるようにしているので、加速の開始時に時間ずれが生じることがなく、スムーズな動作を行うことができる。従って、サーボ制御を適用し、かつ、比較的急な加減速を行っても偏差オーバおよび過負荷のエラーが発生し難い。
【0070】
上述の搬送システム10では、7つのステーションST1〜ST7と、第1〜第4駆動制動装置18a〜18dを備える例について説明したが、ステーションおよび駆動制動装置は使用条件によって適当な数でよい。
【0071】
本発明に係る搬送システムは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る搬送システムによれば、搬送路上に直列に連結された移動体を搬送する搬送システムにおいて、複数の駆動制動装置がそれぞれ移動体に対して駆動力および制動力を加えるようにしているので、移動体を搬送および一時停止させる間欠搬送を短い周期で行うことができ、しかも、システムを簡便に構成するという効果を達成することができる。
【0073】
また、本発明に係る搬送システムによれば、複数の駆動制動装置の動作開始のタイミングがずれた場合であっても、最初に極低速度で回転を行うので偏差や負荷が過大となることがなく、複数の駆動制動装置の動作が互いに反発するという状態を回避できる。従って、移動体を安全かつスムーズに搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る搬送システムを示す側面図である。
【図2】コントローラと駆動制動装置との接続を示すブロック図である。
【図3】パレットの側面図である。
【図4】駆動制動装置およびパレットの下部を示す一部断面正面図である。
【図5】駆動制動装置の平面図である。
【図6】PLCとサーボコントローラとの間におけるデータフロー図である。
【図7】PLCおよびサーボコントローラの動作を模式化したタイムチャートである。
【図8】図8Aは、速度の指令値波形を示すグラフであり、図8Bは、実行結果の速度波形を示すグラフである。
【符号の説明】
10…搬送システム 12…パレット
13…搬送路 14…コントローラ
18a〜18d…駆動制動装置 20…PLC
22a、22b…サーボコントローラ 24、26…タイマ
31a、31b…タスク 32a、32b…制御部
33…パレット本体 37…レール
56、58…ローラ 60、62…サーボモータ
76…押圧機構 78、80…当接部
ST1〜ST7…ステーション W…車体

Claims (2)

  1. 搬送路を移動し、前記搬送路に沿って略等間隔に配設された複数のステーションにワークを搬送する複数の移動体と、
    前記移動体の受動部にローラを押圧して駆動力および制動力を与える複数の駆動制動装置と、
    前記駆動制動装置を制御するコントローラと、
    を有し、
    前記複数の移動体は、前記搬送路上において直列に連結され、
    前記コントローラは、前記ローラをそれぞれサーボ制御する複数のタスクを有し、前記移動体の加速時および定速搬送時に、前記タスクを介して前記複数の駆動制動装置の前記ローラから前記移動体に対してそれぞれ駆動力を与えるように制御し、
    前記移動体の制動時に、前記タスクを介して前記複数の駆動制動装置の前記ローラから前記移動体に対してそれぞれ制動力を与えるように制御し、
    前記移動体の駆動開始時に、複数の前記タスクを起動させ、定常搬送速度より遅い速度で前記ローラを回転させ、前記複数のタスクが起動する時間差よりも長い所定時間が経過したときに前記ローラを定常搬送速度で回転させ、
    前記駆動制動装置を制御することにより、前記移動体をそれぞれのステーションの前で一時停止するように、搬送および一時停止を繰り返す間欠搬送を行うことを特徴とする搬送システム。
  2. 請求項1記載の搬送システムにおいて、
    前記ローラを支持するローラ支持部材は搬送方向に傾動自在であり、前記移動体の移動にともなって傾動し、前記ローラを前記移動体に押圧させることを特徴とする搬送システム。
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