JP4053754B2 - 冶金用ランスチップおよびその製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼鉄の溶解および脱炭、脱燐などの操業に用いられる冶金用ランスパイプの先端に取付けられているランスチップに関するもので、鉄鋼だけでなく非鉄金属類の溶解用および精錬用ランスのチップとしても利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
製鉄工場における製鉄,製鋼段階で用いられる溶解炉や脱炭炉などに用いられている酸素ガス吹込み用のランスとしては、優れた耐摩耗性、耐熱性に加え、溶銑、溶鋼等の溶鉄が付着しにくいという特性が求められている。特に、表面への溶鉄の付着とその成長現象は、ランスの昇降を不能にする場合があり、連続操業の上で極めて重要な問題である。
この対策として従来、▲1▼溶鉄の付着しにくい材質の選定(特開平4−88108 号公報)、▲2▼表面粗度の制御(特開平3−120544号公報)、▲3▼各種表面処理皮膜の施工、などの技術が提案されている。例えば、本発明の技術分野に属する溶射皮膜について見ると、(a) Al2O3、Cr2O3などの酸化物系セラミックス皮膜を施工した例(特開昭59−23827 号公報、特開昭63−183254号公報、特開平 3−96342 号公報)、(b)酸化物サーメット皮膜(特開昭59−43811号公報)、窒化物系サーメット皮膜を施工した例(特開平8−199221号公報)などが提案されている。
【0003】
上述した溶射皮膜の形成は、たとえば酸化物系セラミックスの場合、耐熱性とともに溶鉄が付着しにくいという特性があるものの、一方では機械的および熱衝撃性に弱く、作業中にしばしば剥離するという欠点があった。そのため、今までのところ、完全に要求性能を満たすような溶射皮膜は開発されていないのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記ランスパイプの先端部には、ランスチップと呼ばれる銅製の口金が取付けられており、操業時に多量の酸素ガスが効率よく吹精できるような構造となっている。ただし、かかるランスチップは、高温状態の溶鉄などによる強い輻射熱を受けることに加え、ときには各種微粉末を含む酸素ガスを噴出させるものでもあるため、耐熱性と耐摩耗性がとりわけ強く求められるものである。
ランスチップが抱えているこのような要求に対し、従来、該ランスチップの外表面に耐熱合金 (JIS H8303自溶合金) や、 Al2O3、ZrO2、Cr2O3などの酸化物系セラミックスの皮膜を塗布したり、溶射する技術が提案されている (実開昭63−85649号)。しかし、これらの既知技術を適用しても、ランスチップの寿命は依然として短く、操業中にしばしば取り替えを余儀なくされることがあり、そのために生産性の低下を招いているのが実情である。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ランスチップの外表面に高硬度で耐摩耗性および耐熱性に優れた高熱伝導率の皮膜を被成することにより、ランス機能がいつまでも変わることなく、長期間安定して使用することができるランスチップを提案することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上掲の目的の実現に向けた研究の中で発明者らは、とくに、水冷式銅製ランスチップの露出している外表面の銅基材に直接、炭化物サーメット溶射皮膜を形成すると、
(i)耐熱性と耐摩耗性が向上すること、
(ii)その炭化物サーメット溶射皮膜の施工条件を制御すれば、ランスチップとの良好な密着性が得られるのみならず、高い熱伝導率を示し、チップの水冷効果をより効果的に維持できること、
(iii)皮膜が硬質で、溶鉄粒子塊の衝突および酸素ガス中に含まれている石灰粉末による磨耗作用にもよく耐え、かつチップの形状(酸素ガス吹き出し口)の変形を防ぎ、効率のよい操業条件を長期間にわたって継続することができること、
(iv)炭化物サーメット溶射皮膜の表面を研磨して平滑度を上げた場合には、溶鉄粒子の物理的な付着とその成長を効果的に防止することができること、を知見した。
【0007】
このような知見に基づいて開発した本発明は、ランスパイプの先端に着脱可能に取付けられた水冷式銅製ランスチップの外表面の銅基材に直接、30〜300μmの厚さの炭化物サーメット溶射皮膜を、溶射材料粒子が該ランスチップ外表面の銅基材に突き刺さるように施工して形成したものからなるものを基本的な構成とする冶金用ランスチップである。
【0009】
なお、本発明において、前記炭化物サーメットの溶射皮膜は、WC、Cr3C2、Cr7C3、Cr23C6、TiC、VC、SiC、B4C、TaCおよびZrCから選ばれるいずれか1種または2種以上の炭化物を60〜95mass%、Ni、Cr、CoおよびAlから選ばれるいずれか1種の金属または2種以上の金属からなる合金を40〜5mass%を含有する複合粉末材料を溶射して形成したものであること、前記炭化物サーメット溶射皮膜は、表面粗さがRa: 3.0 μm以下であること、気孔率が 1.5 %以下であることがそれぞれ好ましい実施の態様である。
【0010】
上記冶金用水冷ランスは、水冷ランスパイプの先端に取付けられる銅製ランスチップの外表面の銅基材に直接、炭化物サーメットを、溶射熱源中における溶射粒子の飛行速度が250m/s以上となる条件で溶射して、膜厚30〜300μmの炭化物サーメットの溶射皮膜を、該ランスチップ外表面の銅基材に突き刺さるように施工して形成することにより製造することができる。
【0011】
また、その他の方法としては、水冷ランスパイプの先端に取付けられるランスチップの外表面に、まずアンダーコートとして耐熱合金の溶射皮膜を形成した後、そのアンダーコート上にトップコートとして炭化物サーメットを、溶射熱源中における溶射粒子の飛行速度が250m/s以上となる条件で溶射して、膜厚30〜300μmの複合溶射皮膜を形成する方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、水冷式のランスパイプ先端に着脱可能に取付けられる水冷式ランスチップの外表面を、炭化物サーメット溶射皮膜で被覆することを第1の基本とする。本発明において、炭化物サーメット溶射皮膜に着目した理由は、そもそも炭化物は一般に硬く、かつ熱伝導率が大きいため、ランスチップの外表面に成膜した際、良好な耐摩耗性を示すと共に、水冷効果が大きいためにランスチップ表面の温度を低く抑えることができるようになることにある。ただし、炭化物単体では、溶射時に金属のような溶融状態を呈しないために、良好な皮膜の形成が困難である。そのため本発明では、この炭化物に対して、耐熱性の金属、例えばNi、Cr、Co、Al、Yのうちから選ばれるいずれか1種の金属または2種以上からなる合金を、5〜40mass%添加したサーメット粉末を用いることとした。
一方、炭化物としては、WC、Cr3C2、Cr7C3、Cr23C6、TiC、VC、SiC、B4C、TaCおよびZrCのうちから選ばれるいずれか1種または2種以上の炭化物を60〜95mass%程度配合する。
【0014】
化物サーメット溶射皮膜自体の膜厚は、単層の場合も、また複合皮膜の場合も、30〜300μmとすること、前記炭化物サーメット溶射皮膜の形成により、皮膜表面粗さを、Ra: 3.0 μm以下、および/または気孔率を、 1.5 %以下にすることが好適である。その理由は、30μmより薄い場合は、気孔率が高くなることに加え、均等な成膜ができないからである。一方、300μmより厚くしても、その効果が飽和するから、経済的に不利である
【0015】
本発明において、上記炭化物サーメット溶射皮膜はまた、その表面温度を低く抑えるために、気孔率を限定することが望ましい。一般に、上記炭化物の中には、WCのように450 ℃以上の環境では、酸化物 (WO3)を生成して消耗するとともに、皮膜を構成するWC粒子の結合力が低下することによって粒子が局部的に脱落して粗面化し、溶鉄が付着しやすくなる場合がある。したがって、炭化物サーメット溶射皮膜の表面温度は、可能な限り低く抑えることが望ましい。この対策として本発明では、溶射皮膜の気孔率に着目し、皮膜中に含まれる空気層の存在による熱伝導率の低下を防ぐことにしたのである。
そのために本発明では、溶射法として高速フレーム溶射法や爆発溶射法の熱源を用い、この熱源中を飛行する炭化物サーメット溶射材料粒子の飛行速度を、250m/s以上として、ランスチップの表面に、強い運動エネルギーで突き刺さるように施工するとともに、その際の、運動エネルギーの一部を熱エネルギーに変化させることによって、気孔率が1.5%以下と低く、かつ密着力が大きく、酸化物含有量の少ない高熱伝導製溶射皮膜を形成させることにしたのである。
【0016】
このような溶射条件の採用によって形成したCr3C2-20Ni-5Cr溶射皮膜の熱伝導率は5W/m・Kを示し、2〜5%の気孔率を有する金属系 (例えば、50Ni-Gr合金) 溶射皮膜の2.5W/m・Kよりはるかに高くなることが判明し、それ故に、ランスチップの水冷作用をより効果的に利用でき、ランスチップ表面を覆う皮膜表面温度を常に200℃以下に保持できるようになる。
【0017】
本発明はまた、炭化物サーメット溶射皮膜の表面粗さを、溶鉄が付着しにくい粗さにすることが好ましい。上述したように、本発明においては、優れた水冷効果によって、ランスチップの表面に形成された炭化物サーメット溶射皮膜の温度が低く保持されている。従って、スピッティングなどによる溶鉄粒子の付着機会がより増加することになる。この点に関し、発明者らの知見によると、かかる溶射皮膜の表面粗さが、溶鉄粒子の付着堆積速度に大きな影響を与えることがわかっている。例えば、Raで3.0μm以下に仕上げることが有効であり、このことによって溶鉄粒子の付着力は著しく小さくなる。
なお、溶射皮膜の表面粗さの仕上げにおいては、気孔率の高い溶射皮膜の場合、気孔部がピットとなって表面に残留し、これが溶鉄粒子の付着を容易にする現象が確認されているので、気孔率の小さい(≦1.5%)溶射皮膜の形成は、かかる表面仕上げの点からも有利に働くと考えられる。
【0018】
次に、本発明製造方法について説明する。ランスパイプのチップ外周面に形成する皮膜に求められる特性の1つとして、耐摩耗性、耐熱衝撃性の向上が挙げられる。この点、本発明では、炭化物を主成分とする炭化物サーメット溶射皮膜を用いるため、ランスチップ基材である銅に比較すると極めて高い硬度を有し、操業中に石灰粒子や溶鉄粒子との接触、衝突による摩耗作用に対しても強い抵抗力を発揮する。このような溶射皮膜は、例えば、大気雰囲気下での高速フレーム溶射法によって、溶射粒子の飛行速度が250m/s 以上となる高速度での溶射条件で成膜することが必要である。このような溶射条件の下で成膜した、例えば、WC−12mass%Coの溶射皮膜は、HV:950〜1150、WC−20mass%Ni−5mass%Crの溶射皮膜では、HV:850〜950、Cr3C2−20mass%Ni−5mass%Crの溶射皮膜では、HV:650〜850を示すようになる。しかも、ランスを使用する環境の下では、1500℃程度の溶鉄粒子の付着による熱衝撃が継続して負荷されるが、この場合でも発明者らが行った実験あるいは実機環境での使用結果からは、ランスが水冷されていることもあり、十分な耐熱衝撃を有するものになることが確認されている。
【0019】
【実施例】
(実施例1)
この実施例では、チップ素材と同一の銅製試験片(JIS H 3100 規定C1002P) 幅50mm×長100mm×厚5mmの片面に直接、金属溶射皮膜、酸化物系セラミック溶射皮膜、および炭化物サーメット溶射皮膜を、100〜150μm厚に形成したものを試料とし、電気炉(500 ℃×15分)中で加熱した後、25℃の水中へ投入する操作を10回繰り返し、溶射皮膜の耐熱衝撃性を調査した。
【0020】
表1は、この試験結果を示したものである。この結果から次のようなことが考察される。
▲1▼ 金属系溶射皮膜は、比較的良好な密着性を示すものの、試験を繰り返すにともなって皮膜の気孔部から内部へ侵入した空気による銅基材の酸化および侵入した水の水蒸気化に伴う体積膨張作用などによって、局部的な剥離が発生する。
▲2▼ 酸化物系セラミック溶射皮膜は、溶射直後から剥離するものが多く、一回の加熱によって簡単に剥離した。そこで、80Ni−20Al合金をアンダーコート(50μm)として形成した後、その上にトップコートとして施工したところ、No.4、5、6の各酸化物皮膜は良好な密着性を示した。
これらの結果から、酸化物系セラミックスの溶射には、金属系アンダーコートの施工が必要であることがわかった。しかし、アンダーコートの施工は、トップコートの皮膜温度を高くして、トップコートの消耗を速める可能性がある。
▲3▼ 炭化物サーメット溶射皮膜は、銅基材に鋭く突き刺さって成膜されているため、優れた密着性と強い粒子間結合力を発揮しており、No.7の88WC−12Co被膜の表面がやや変色するものの、10回の熱衝撃試験に耐えることが確認された。
【0021】
【表1】
Figure 0004053754
【0022】
(実施例2)
この実施例では、銅製試験片の表面に形成した金属、酸化物セラミックスおよび炭化物サーメットの各溶射皮膜についての耐摩耗性を調査した。
(1) 供試銅板:JIS H 3100規定 C1020P (寸法:幅50mm×長100 mm×厚5mm)
Figure 0004053754
(3)磨耗試験方法
この磨耗試験は、図1に示すような試験方法によって実施した。すなわち、70gのAl2O3粉末を、斜め(傾斜角45°)に配置した溶射皮膜被覆試験片2上に、高さ1000mmの位置から直径20mmの鋼管1を介して自然落下によって衝突させる操作を3回繰り返し、その後、試験前後の皮膜試験片の重量測定結果から皮膜の耐摩耗性、正確には耐ブラストエロージョン性を比較する方法によって行った。
なお、図示の符号3は、供試溶射皮膜面、4は漏斗、5はAl2O3粉末であり、点線はAl2O3粉末の落下方向を示すものである。
【0023】
表2は、この結果を示したものである。この結果から明らかなように、比較例の金属溶射皮膜(No.1、2)は最も重量減少が大きく、次いで、酸化物系セラミック溶射皮膜(No.3、4)であった。これに対し、本発明に係る炭化物サーメット溶射皮膜は50〜70mgの重量減少にとどまり、これは金属溶射皮膜の18〜32%、酸化物セラミック溶射皮膜の53〜75%に相当し、耐ブラストエロージョン性にもすぐれていることが確認された。
【0024】
【表2】
Figure 0004053754
【0025】
(実施例3)
この実施例では、実際の鉄鋼溶解炉の水冷ランスパイプの先端に、本発明に適合する溶射皮膜を形成したランスチップを取り付け、実用環境下における性能を調査した。この実施例では、ランスチップの外部露出面に直接、高速フレーム溶射法によって次に示すような溶射皮膜を形成したものである。
(1) WC-12mass%Co 150μm
(2) 20Cr-8Al-15Co-0.5Y-残Ni(mass%)のアンダーコート80μmの上にトップコートとしてCr3C2-20Ni-5Cr (mass%)を150μm
この実施例での溶解炉の操業では、無処理の銅製ランスチップを90時間の連続使用で取り替えていたが、本発明の溶射皮膜を形成したランスチップでは、連続270時間の使用でも健全な状態を維持しており、実用環境においても優れた機能を発揮することが判明した。
また、比較例として、実施例2で例示したAl2O3−50Cr2O3溶射皮膜(表2のNo.4)についても同じように使用に供したところ、溶射皮膜そのものは健全な状態を示したが、操業中の熱衝撃や溶鉄粒子塊の衝撃によって容易に亀裂が発生し、局部的に剥落する現象が観察され、長期間安定した状態での使用はできなかった。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、水冷ランス先端に取り付けたランスチップの表面に炭化物サーメット溶射皮膜を直接形成したり、耐熱合金のアンダーコートを積層することで間接的に形成したものは、それらの表面をRa:3.0μm以下の粗さに調整した場合、高硬度で良好な密着性と高熱伝導率を有するので、実用環境中における溶鉄等の衝突による磨耗によく耐え得るとともに、溶鉄粒子の付着とその成長を著しく抑制する作用を発揮することができる。とくに、溶鋼処理時に酸素ガスに含ませて添加されている各種の粉末材料による磨耗に対しても強い抵抗力があり、チップ寿命の向上に有効である。この結果、本発明の炭化物サーメット溶射皮膜を備えたランスチップは、長期間にわたって安定したガス・粉粒体噴出条件を維持することができるので、水冷ランスの早期取替えによる作業の中断とランスチップの消耗品化による経費支出の抑制を可能とし、生産性の向上とコストダウンに資するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で用いたAl2O3粉末の落下式磨耗試験装置の説明図である。
【符号の説明】
1 鋼管
2 溶射皮膜被覆試験片
3 溶射皮膜面
4 漏斗
5 Al2O3粉末

Claims (3)

  1. ランスパイプの先端に着脱可能に取付けられた水冷式銅製ランスチップの外表面の銅基材に直接、30〜300μmの厚さの炭化物サーメット溶射皮膜を、溶射材料粒子が該ランスチップ外表面の銅基材に突き刺さるように施工して形成したものからなることを特徴とする冶金用ランスチップ。
  2. 前記炭化物サーメットの溶射皮膜は、60〜95mass%のWC、Cr3C2、Cr7C3、Cr23C6、TiC、VC、SiC、B4C、TaCおよびZrCから選ばれる1種または2種以上の炭化物と、40〜5mass%のNi、Cr、CoおよびAlから選ばれるいずれか1種の金属もしくは2種以上からなる合金とから構成された複合粉末材料を溶射して形成したものであることを特徴とする請求項1に記載のランスチップ。
  3. 水冷ランスパイプの先端に着脱可能に取付けられた銅製ランスチップの外表面の銅基材に直接、炭化物サーメットを、溶射熱源中における溶射粒子の飛行速度が250m/s以上となる条件で溶射して、膜厚30〜300μmの炭化物サーメットの溶射皮膜を、該ランスチップの外表面の銅基材に突き刺さるように施工して形成すること、を特徴とする冶金用ランスチップの製造方法。
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