JP4053213B2 - 筐体のフレーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、板金曲げ部材によりフレームを形成し、そのフレーム部材に扉、側板、底板および天井板などを取り付ける方式の電気機器、電子機器等を収納する筐体のフレーム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図26は、例えば特公平4−114607号公報に示された従来の筐体フレームの斜視図である。図において、基本フレーム構造110は、4つの高さ方向フレーム部材101と、4つの奥行き方向フレーム部材102と、4つの幅方向フレーム部材103から構成されており、これら全ての部材101,102,103が8箇所のコーナー部で互いに垂直に固定されている。
図27は、上記フレーム部材101,102,103をコーナー部で互いに垂直に固定する手段を示す分解斜視図であり、上記各フレーム部材101,102,103を接合連結するためにコーナー部材104が用いられている。
【0003】
上記コーナー部材104は一塊りの一体要素を構成しており、ブロック部146の三つの互いに垂直な面144から外方に突出する三つの互いに垂直な矩形ブロック状突出部142を有している。この矩形ブロック状突出部142はフレーム部材101,102,103の断面開口部148と同じ断面形状または輸郭をもっているが、上記フレーム部材の断面開口部148に対して滑動可能に差し込めるようにわずかに寸法を小さくしている。ねじ穴150がブロック状突出部142の外側面152から内面153に貫通して設けられている。固定手段である三つのロック用止めねじ156がねじ穴150に螺嵌されている。つまり、フレーム部材101,102,103の外壁124の所定の位置に穴160が設けられ、フレーム部材101,102,103およびコーナー部材104が組立てられた時、上記穴160がねじ穴150と合致し、止めねじ156の螺嵌が可能になり、図28に示すように、止めねじ156をフレーム部材の内壁162に圧接することによってコーナー部材104とフレーム部材101,102,103は互いに固定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の筐体のフレーム構造は以上のように構成されており、コーナーでのフレーム部材の接合には、別体のコーナー部材104が必要であり、コーナー部材104とフレーム部材101,102,103との隙間、コーナー部材104へのフレーム部材の差込位置のばらつきにより、フレーム部材101,102,103同士の接合精度が確保しにくかったり、また、フレーム部材の端部の形状は、高さ方向フレーム部材101,幅方向フレーム部材102,奥行方向フレーム部材103で形状が異なるため、製造および組立が複雑であること、さらに、コーナー部の接合で高い強度を得るために溶接を使用する場合、溶接箇所が多くなり、歪みの発生を矯正する手直し時間や熟練した技能が必要である等の問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、フレーム部材相互の結合をコーナー部材無しで可能とし、しかもフレーム部材同士の位置決め精度が高い筐体のフレーム構造を提供するとともに、フレーム部材端部の形状を同一とすることにより、標準化された部材によって組立てることができる筐体のフレーム構造を得ること、更には、コーナーの接合によるフレーム部材の歪みがなく、接合後の手直しが不要で、特殊な工具あるいは熟練技能がなくても組み立てることができる筐体のフレーム構造を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る筐体のフレーム構造は、2つの直角な壁から構成されるフレーム部材であって、このフレーム部材の両端部には直交する他のフレーム部材と重合して組み合わされる連結部を設け、この連結部に他のフレーム部材との位置決め手段を備えたフレーム部材を、上記連結部同士を上記位置決め手段により決められた位置で固定する固定手段により組み合わせ、上記位置決め手段が上記連結部の所定の位置に設けられた穴であり、1つの壁では上記連結部を段曲げ加工して上記フレーム部材を形成することを特徴としている。
【0007】
この発明の請求項2に係る筐体のフレーム構造は、請求項1記載の構成において、上記位置決め手段を複数備えたフレーム部材を複数の上記固定手段により組み合わせたことを特徴としている。
【0008】
この発明の請求項3に係る筐体のフレーム構造は、フレーム部材で連結部を構成する2つの壁に加えて、複数の壁を有するフレーム部材を組み合わせて構成されたものである。
【0009】
この発明の請求項4に係る筐体のフレーム構造は、フレーム部材の連結部同士を固定するための機械的な固定手段に加えて、接着剤により固着されたフレーム部材を組み合わせて構成されたものである。
【0010】
この発明の請求項5に係る筐体のフレーム構造は、フレーム部材の連結部同士を固定するための機械的な固定手段に加えて、溶接により接合されたフレーム部材を組み合わせて構成されたものである。
【0011】
この発明の請求項6に係る筐体のフレーム構造は、フレーム部材を構成する壁に、連結部を設けた位置決め手段と固定手段と同じ間隔で位置決め手段と固定手段を設けたフレーム部材を組み合わせて構成されたものである。
【0012】
この発明の請求項7に係る筐体のフレーム構造は、フレーム部材を、連結部を構成する2つの壁を含む4つの直角な壁からなる管状とし、さらに2つのフランジとフレーム部材を組み合わせたとき、隣り合うフレーム部材のフランジが接触するように構成したものである。
【0013】
この発明の請求項8に係る筐体のフレーム構造は、2つのフランジの先端を管長に沿って曲げ、フレーム部材を組み合わせたとき、樋状部分が形成されるように構成されたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1における基本フレーム構造110を示す斜視図である。この基本フレーム構造110は、図に示すように、4つの高さ方向フレーム部材1と、4つの奥行き方向フレーム部材2と、4つの幅方向フレーム部材3から構成され、これら全ての部材が上下8つのコーナー部で互いに垂直に固定されている。
図2はフレーム部材1,2,3の端部17の形状を示す斜視図であり、図3は、図2におけるa−a線に沿うフレーム部材の断面形状を示す斜視図である。この図2,図3において、各フレーム部材1,2,3は3つの壁4,5,6からなるコ字形断面形状を構成しており、これは板金曲げ加工により一体に製作される。2つの隣接する壁4,5および壁5,6は互いに直角である。また、隣接する壁5,4の両端部は、壁6の端より管長方向に伸び、それぞれ結合面7,8を形成している。
さらに、結合面8は壁6の端で壁の板厚相当分だけ内側つまり壁6の伸長方向に段曲げしている。結合面7には皿リベット用に皿とりされた皿穴9,10,11,12が開設され、結合面8にはリベット穴13,14,15,16が開設されている。
【0015】
図4は上記フレーム部材1,2,3の詳細を示す図であり、図4(a)は、平面図、(b)は正面図、(c)は側面図を示す。図4(a)において、aはリベット穴13,14,15,16(13′,14′,15′,16′)のフレーム部材伸長方向の間隔であり、bはフレーム部材伸長方向に垂直な方向の間隔である。
図4(b)において、Aは皿穴9,10,11,12(9′,10′,11′,12′)のフレーム部材伸長方向に垂直な方向の間隔であり、Bはフレーム伸長方向の間隔である。ここで、上記間隔aはAと等しく、bはBと等しく設定されており、さらに、上記一方の端部17に対向する他方の端部17′の形状構造は対称である。結合面7,7′,8,8′にそれぞれ開設された皿穴9,10,11,12(9′,10′,11′,12′),リベット穴13,14,15,16(13′,14′,15′,16′)は材料が平板の状態でNC(数値制御)加工機などで容易に高い精度で加工できる。結合面7,7′は曲げ加工によりフレーム部材を形成した後も、同一平面にあり、ここに開設された皿穴9,10,11,12(9′,10′,11′,12′)の位置の精度は高く保たれている。
さらに、壁4,5,6には、図示しない穴が開設されており、この穴を利用して筐体内に実装部品の取付け金具などが取付けできるように構成される。
【0016】
次に上記各フレーム部材の結合手段について説明する。
図5はフレーム部材1,2,3の結合手段を示す斜視図である。図5において、フレーム部材1の結合面7は、直交する他の1つのフレーム部材2の結合面8の上に重合して組み合わされる。結合面7の皿穴9,10,11,12は、これに重合する結合面8のリベット穴13,14,15,16に一致するように配置されており、ここでリベット18を打つことによりフレーム部材1,2,3は高精度で位置決めされ、強固に結合される。
図6は結合した状態の結合部の拡大斜視図である。図6において、直交する各フレーム部材1,2,3は結合した状態で、どの面にもリベット穴の位置精度の高い結合面7が存在する。
このように上記実施の形態1では、フレーム部材1,2,3は板金の曲げ加工で低コストで製作でき、また、フレーム部材の端部に一体に設けられた結合面7,8が互いに重合され、ここにリベットを打ち込むことによって高精度に位置決めおよび固定されるため、連結固定部材として用いられるコーナー部材を不要とすることができ、組立て用特殊工具、熟練技能がなくても調整なしで容易に高い精度の筐体のフレーム構造を得ることができる。さらにフレーム部材はそれぞれ形状構成が全く同じであり、したがって標準化が可能であり、ストック生産により製作期間を大幅に短縮できる。
【0017】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、フレーム部材1,2,3の端部結合面7,8に設けられた皿穴、リベット穴が4つの場合を示したが、これらの穴の数は限定されない。要はフレーム部材の結合面7を8に重合して組み合わせた状態で全皿穴、リベット穴が一致すればよいのであって、図7はリベットの数を6個にした場合のフレーム部材の詳細を示し、図7(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図7(a)において、aは上記リベット穴19,20,21,22,23,24のフレーム部材伸長方向の間隔であり、b1,b2はフレーム部材伸長方向に垂直な方向の間隔である。図7(b)において、Aは皿穴25,26,27,28,29,30のフレーム部材伸長方向に垂直な方向の間隔であり、B1,B2はフレーム部材伸長方向の間隔である。
ここで、aはAと等しく、b1,b2はそれぞれB1,B2と等しく設定されている。さらに、端部17に対向する端部17′の形状は対称である。
図8は、フレーム部材1,2,3が結合された状態を示す拡大斜視図であり、このようにリベットの数を増すことによって、より強固な結合が得られるとともに、結合精度が向上する。
【0018】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、結合面7,8と3つの壁4,5,6で構成した場合を示しているが、さらにもう一回曲げ加工した4つの壁でフレーム部材を構成してもよい。
図9は実施の形態3のフレーム部材1,2,3の片方の端部17の形状を示す斜視図であり、図10は図9におけるa−a線に沿うフレーム部材の断面形状を示す斜視図である。
図9および図10において、各フレーム部材1,2,3は4つの壁4,5、6,31から成る柄杓状の形状になっており、板金の曲げ加工により製作される。つまり壁6の端縁がコーナー32となり、ここで直角に外方向に曲折され壁31が構成されており、これによって曲げ剛性の高い筐体のフレーム構造を提供することができる。
【0019】
実施の形態4.
上記実施の形態1,2,3では、フレーム部材の結合はリベットによる機械的結合手段を採っているが、さらに高い接合強度を得るために、図11に示すように、結合面8に接着剤を塗布し、しかる後リベット18で固定するという、2つの結合固定手段を併用してもよい。
【0020】
実施の形態5.
リベットによる結合に加えて、さらに高い接合強度を得るために、図12に示すように、リベット18で固定した後に、さらに例えばコーナー部34範囲に沿ってとび溶接あるいは連続すみ肉溶接を行ってもよく、この溶接箇所はコーナー部以外のフレーム部材の内側であってもよい。
【0021】
実施の形態6.
上記実施の形態1,2,3,4,5のフレーム部材において、フレーム部材を構成する壁に穴あるいは、ネジ穴を開設することで内部実装部品の取り付けを行うが、図13に示すようにフレーム部材端部の結合面7,8(7′,8′)に開設したリベット穴と同じ間隔のリベット穴をフレーム部材を構成する壁に開設しておく。
すなわち図13(a)は、例えば実施の形態3のフレーム部材を構成する壁に結合面7あるいは8と同じ間隔で標準的にリベット穴35,36を開設したフレーム部材の平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。図14(a)は図13のフレーム部材により構成されるフレーム構造の正面図、(b)は側面図を示し、37,38はフレーム部材の壁に標準的に開設されたリベット穴を利用して固定された内部実装部品取り付け用のフレーム部材である。
このような構造とすることで、各フレーム部材1,2,3と同じ端部形状のフレーム部材をその端部同士以外にも取り付けることが可能となり、筐体基本フレームおよび内部実装部品の取り付け用のフレーム部材は、すべて同じ端部形伏の標準化されたフレーム部材だけで構成することができる。
【0022】
実施の形態7.
上記実施の形態1,2,3は、基本的には屋内に設置する筐体のフレーム構造を示したが、実施の形態7では、屋外への設置も可能な筐体のフレーム構造が示されている。
図15は、この発明の実施の形態7における基本フレーム構造110を示す斜視図であり、4つの高さ方向フレーム部材1′と4つの奥行き方向フレーム部材2′と4つの幅方向フレーム部材3′から成り、これら全ての部材が上下8箇所のコーナー部で互いに垂直に固定されている。
図16は、フレーム部材1′,2′,3′の片方の端部39の形状を示す斜視図であり、図17は、図16におけるa−a線に沿うフレーム部材の断面斜視図である。
図16,図17において、各フレーム部材1′,2′,3′は4つの壁40,41,42,43を有する角形で閉じた管形状に構成され、1枚の板金を曲げ加工することにより製作される。2つの隣接する壁40,43は、壁43のコーナー44で接触をはじめ、壁40は平面的に外方向へ伸び、コーナー45を介して壁41に連続する。壁43はコーナー44から壁40に沿って外方向に屈曲し、先端46で180度折り曲げてフランジ47を形成している。
一方、2つの隣接する壁41と42は、壁42のコーナー48で両者接触をはじめ、共に外方向に伸び、連続して一体をなす先端49で180度折り曲げてフランジ50を形成している。
なお、51は壁42,43が連続するコーナーである。そして、上記フランジ47,50は管長に沿って存在している。
また、隣接する壁42,43は、図16に示すように、対向する壁40,41の端よりさらに管長方向に伸び、それぞれ結合面7,8を形成している。さらに、結合面8は壁40,41の端で壁の板厚に相当するだけ内側に段曲げされており、結合面7には皿リベット用の皿穴9,10,11,12が開設され、結合面8にはリベット穴13,14,15,16が開設されている。
図18は、上記フレーム部材1′,2′,3′の詳細図であり、図18(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。フレーム部材の一方の端部39は他端部39′と対称な形状であり、端部に形成される結合面7,7′,8,8′にそれぞれ開設された皿穴9,10,11,12(9′,10′,11′,12′)、リベット穴13,14,15,16(13′,14′,15′,16′)は材料が平板の状態でNC(数値制御)加工機などで容易に高い位置精度で加工できる。結合面7,7′は曲げ加工によってフレーム部材を形成した後も同一平面にあり、結合面7,7′のそれぞれの皿穴9,10,11,12(9′,10′,11′,12′)の位置精度は高く保たれている。
さらに、壁40,41には、図示しないが穴があけられており、この穴を利用して筐体内に実装部品の取り付け金具などが取り付けできるように構成されている。
図19は、フレーム部材1′,2′,3′の板金展開図を示し、図中点線および一点鎖線は折り曲げ線であり、一方を山折りとすると他方は谷折りである。
図20は、フレーム部材1′,2′,3′の結合手段を示す斜視図であり、先に説明した実施の形態と同様、結合面8に結合面7が重合するように組み合わせて、リベット18により位置決め固定される。
【0023】
図21は、フレーム部材の接合部に隙間が存在するとき、この部分を水等に対してシールする手段を示す斜視図であり、図21(a)はフレーム部材1′,2′,3′が結合されたコーナー部の基本フレーム構造の外観斜視図であり、フレーム部材の接合部52の範囲に沿って連続ビード溶接を行ってシールするとともに、フレーム相互の接合を強固にする。
また、図21(b)に示すように、フレーム部材1′,2′,3′が結合されたコーナー部内側接合部53の範囲に沿って連続ビード溶接を行ってシールしてもよい。
【0024】
図22は、基本フレーム構造110を使用した筐体の組立イメージ図を示す斜視図であり、左側面パネル54,右側面パネル55,天板56,底板57を図示しないボルトあるいはネジ等の締結部材で基本フレーム構造110に取り付ける。また、前面扉58および背面扉59は図示しないヒンジ構造により開閉自在に装着する。
図23は、図22に示す筐体の断面図であって、前面扉58,左側面パネル54,右側面パネル55,背面扉59のそれぞれの内側面には、基本フレーム構造110に取り付けたときにフランジ47,50に対向する位置に連続的にパッキン60を装着している。このパッキン60はフランジ47,48によって圧縮されて密着し、防塵・防滴構造が構成される。
なお、天板56,底板57についても、上記パネル54,55および扉58,59と同様にパッキンが設けられ、防塵・防滴構造が構成される。
【0025】
以上のような構造にすることで、フレーム部材同士の位置決め精度が高く、防塵・防滴構造の屋外用の筐体のフレーム構造を得ることができ、側板、扉、天井板、底板など標準化された部材の組み合わせにより様々な仕様の筐体を製作することができるため、部材のストック生産が可能で、製作期間の短縮とコストの低減を図ることができる。
なお、上記筐体のフレーム構造は屋外用として説明したが、これを屋内用の筐体として使用してもなんら間題はなく、同様の効果を奏する。また、フレーム部材の接合部のシールに溶接を適用したが、接着剤を用いる等の接合手段を用いてもよい。さらに、フレーム部材に標準化された大きさの穴を所定のピッチで設けて、内部実装部品を取り付けるようにしてもよい。
【0026】
実施の形態8.
実施の形態7においては、フランジ47,50はまっすぐに伸びるいわゆるフラットな形としたものが示されているが、図24に示すような構成を採用してもよい。図24(a)はフレーム部材片方の端部39の形状を示す斜視図であり、同図(b)はフレーム部材の断面図である。
図において、コーナー45とコーナー51を結ぶ面に対して対称になるように、フランジ47,50の先端を壁43,42側、つまり内側へ向う折曲げ部61,62を形成し、基本フレームを組み立てた状態で、フランジ47,50部が樋状になるように構成している。図25は、図22と同様の筐体の前面扉58、および天板56と横方向フレーム部材3′の関係構成を示す断面図であり、水は樋状のフランジ50の底にたまるため、パッキン46とフランジ44の接触部から筐体内に浸入しにくくなり、これによって、より高い防滴性を有する筐体のフレーム構造を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】
この発明の請求項1に係る筐体のフレーム構造によれば、2つの直角な壁から構成されるフレーム部材であって、このフレーム部材の両端部には直交する他のフレーム部材と重合して組み合わされる連結部を設け、この連結部に他のフレーム部材との位置決め手段を備えたフレーム部材を、上記連結部同士を上記位置決め手段により決められた位置で固定する固定手段により組み合わせ、上記位置決め手段が上記連結部の所定の位置に設けられた穴であり、1つの壁では上記連結部を段曲げ加工して上記フレーム部材を形成するので、製作コストが低く、調整なしで容易に高い組立精度を維持することのできる筐体のフレーム構造を得ることができる。さらに、フレーム部材の標準化が可能であり、ストック生産することにより製作期間が短縮される。
【0028】
この発明の請求項2に係る筐体のフレーム構造によれば、請求項1記載の構成において、位置決め手段を複数備えたフレーム部材を複数の上記固定手段により組み合わせたので、より強固な結合が得られるとともに、組み立ての精度が向上する。
【0029】
この発明の請求項3に係る筐体のフレーム構造によれば、フレーム部材で連結部を構成する2つの壁に加えて、複数の壁を有するフレーム部材を組み合わせて構成されているので、さらに曲げ剛性の高い筐体のフレーム構造を得ることができる。
【0030】
この発明の請求項4に係る筐体のフレーム構造によれば、フレーム部材の連結部を固定する機械的な固定手段に加えて、接着剤により固着されたフレーム部材を組み合わせて構成されているので、さらに高い接合強度を有する筐体のフレーム構造を得ることができる。
【0031】
この発明の請求項5に係る筐体のフレーム構造によれば、フレーム部材の連結部を固定する機械的な固定手段に加えて、溶接により接合されたフレーム部材を組み合わせて構成されているので、さらに高い接合強度を有する筐体のフレーム構造を得ることができる。
【0032】
この発明の請求項6に係る筐体のフレーム構造によれば、フレーム部材を構成する壁に、連結部に設けた位置決め手段と固定手段と同じ間隔で位置決め手段と固定手段を設けたフレーム部材を組み合わせて構成されているので、高さ方向、幅方向、奥行き方向の各フレーム部材と同じ端部形状のフレーム部材をフレーム部材端部同士以外の箇所にも取り付けることができ、したがって筐体フレームおよび内部実装部品取り付け用フレームはすべて同形状の標準化された部材として提供されるので、部材のストック生産が可能で、製作期間の短縮とコスト低減が図れる。
【0033】
この発明の請求項7に係る筐体のフレーム構造によれば、フレーム部材を、連結部を構成する2つの壁を含む4つの直角な壁からなる管状とし、さらに2つのフランジとフレーム部材を組み合わせたとき、隣り合うフレーム部材のフランジが接触するように構成されているので、フレーム部材同士の位置決め精度が高い防塵・防滴構造の屋外用の筐体のフレーム構造を得ることができるとともに、側板、扉、天井板、底板など標準化された部材の組み合わせにより様々の仕様の筐体を製作することができるため、部材のストック生産が可能で、製作期間の短縮とコスト低減が図れる。
なお、これは屋内用として使用しても問題はなく、同様の効果を奏する。
【0034】
この発明の請求項8に係る筐体のフレーム構造によれば、2つのフランジの先端を管長に沿って曲げ、フレーム部材を組み合わせたとき、樋状部分が形成されるように構成されているので、より高い防滴性を有する筐体のフレーム構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による筐体の基本フレーム構造を示す斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるフレーム部材の端部の形状を示す斜視図である。
【図3】 図2におけるa−a線に沿うフレーム部材の断面斜視図である。
【図4】 この発明の実施の形態1によるフレーム部材の詳細図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図5】 この発明の実施の形態1によるフレーム部材の結合手段を示す斜視図である。
【図6】 この発明の実施の形態1によるフレーム部材の結合部の斜視図である。
【図7】 この発明の実施の形態2によるフレーム部材の詳細図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図8】 この発明の実施の形態2によるフレーム部材の結合状態を示す斜視図である。
【図9】 この発明の実施の形態3によるフレーム部材の片方端部を示す斜視図である。
【図10】 図9におけるa−a線に沿うフレーム部材の断面斜視図である。
【図11】 この発明の実施の形態4によるフレーム部材の結合手段を示す斜視図である。
【図12】 この発明の実施の形態5によるフレーム部材の結合状態を示す斜視図である。
【図13】 この発明の実施の形態6によるフレーム部材の詳細図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図14】 この発明の実施の形態6によるフレーム構造を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図15】 この発明の実施の形態7による基本フレーム構造を示す斜視図である。
【図16】 この発明の実施の形態7によるフレーム部材の片方端部の斜視図である。
【図17】 図16におけるa−a線に沿う断面を示す斜視図である。
【図18】 この発明の実施の形態7によるフレーム部材の詳細図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図19】 この発明の実施の形態7によるフレーム部材の板金展開図である。
【図20】 この発明の実施の形態7によるフレーム部材の結合手段を示す斜視図である。
【図21】 この発明の実施の形態7によるフレーム部材の結合部を示す図であり、(a)は基本フレーム構造の外側から見た斜視図、(b)は内側から見た斜視図である。
【図22】 この発明の実施の形態7による基本フレーム構造を適用した筐体の組立イメージを示す斜視図である。
【図23】 この発明の実施の形態7による基本フレーム構造を適用した筐体の断面図である。
【図24】 この発明の実施の形態8におけるフレーム部材を示す図であり、(a)は片方端部の斜視図、(b)はフレーム部材の断面図である。
【図25】 この発明の実施の形態8による筐体の前扉および天板と横方向フレーム部材との関係を示す断面図である。
【図26】 従来のフレーム構造を示す斜視図である。
【図27】 従来のフレーム部材の結合手段を示す斜視図である。
【図28】 従来のフレーム部材の結合部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2,3 フレーム部材、4,5,6 壁、7,8 結合面、9,10,11,12 皿穴、13,14,15,16 リベット穴、17 端部、19,20,21,22,23,24 リベット穴、25,26,27,28,29,30 皿穴、31 壁、33 接着剤、37,38 フレーム部材、40,41,42,43 壁、47,50 フランジ、52,53 接合部、54 左側面パネル、55 右側面パネル、56 天板、57 底板、58 前面扉、59 背面扉、61,62 折曲げ部、110 基本フレーム構造。
Claims (8)
- 2つの直角な壁から構成されるフレーム部材であって、このフレーム部材の両端部には直交する他のフレーム部材と重合して組み合わされる連結部を設け、この連結部に他のフレーム部材との位置決め手段を備えたフレーム部材を、上記連結部同士を上記位置決め手段により決められた位置で固定する固定手段により組み合わせ、上記位置決め手段が上記連結部の所定の位置に設けられた穴であり、1つの壁では上記連結部を段曲げ加工して上記フレーム部材を形成することを特徴とする筐体のフレーム構造。
- 上記位置決め手段を複数備えたフレーム部材を複数の上記固定手段により組み合わせたことを特徴とする請求項1記載の筐体のフレーム構造。
- フレーム部材で連結部を構成する2つの壁に加えて、複数の壁を有するフレーム部材を組み合わせたことを特徴とする請求項1または2記載の筐体のフレーム構造。
- フレーム部材の連結部同士を固定するための機械的な固定手段に加えて、接着剤により固着されたフレーム部材を組み合わせたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の筐体のフレーム構造。
- フレーム部材の連結部同士を固定するための機械的な固定手段に加えて、溶接により接合されたフレーム部材を組み合わせたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の筐体のフレーム構造。
- フレーム部材を構成する壁に、連結部を設けた位置決め手段と固定手段と同じ間隔で位置決め手段と固定手段を設けたフレーム部材を組み合わせたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の筐体のフレーム構造。
- フレーム部材を、連結部を構成する2つの壁を含む4つの直角な壁からなる管状とし、さらに2つのフランジとフレーム部材を組み合わせたとき、隣り合うフレーム部材のフランジが接触するように構成したことを特徴とする請求項1記載の筐体のフレーム構造。
- 2つのフランジの先端を管長に沿って曲げ、フレーム部材を組み合わせたとき、樋状部分が形成されるように構成したことを特徴とする請求項7記載の筐体のフレーム構造。
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