JP4051566B2 - 型内被覆成形方法及び型内被覆成形用金型 - Google Patents

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Description

本発明は、金型内で樹脂成形品を成形した後、樹脂成形品を金型から取り出さないまま塗料によって被覆(塗装と称することもある)する型内被覆成形方法とその成形方法に用いる金型に関する。
樹脂成形品の装飾性を高める手段の一つとして、樹脂成形品の表面に塗料を塗装する方法がある。従来から行われている塗装方法は、金型内で射出成形した樹脂成形品を金型から取り出した後、取り出した樹脂成形品の表面にスプレー法や浸漬法等によって塗料の塗布を行う方法が一般的である。塗布された塗料は、硬化することによって、強固な被覆となり成形品の表面を被覆して加飾するとともに保護する。
そして、近年では前記塗装方法の工程簡略化を目的として、樹脂成形品の成形と塗膜による被覆を同一の金型で行う型内被覆成形方法(インモールドコーティング方法と称されることもある)が提案されている。
前記型内被覆成形方法の1例を図14のフローチャートを用いて以下簡略に説明する。
図14に示した従来の型内被覆成形方法は、まず最初に金型内で熱可塑性樹脂を基材とする樹脂成形品を成形し、その後、金型をわずかに開いた状態(金型微開)とする。
前記工程で金型をわずかに開くと、金型内で成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に隙間が生じるので、該隙間に塗料注入機を使用して塗料を注入する。そして、塗料注入後に、金型を再度型締することにより樹脂成形品の表面に塗料を均一に拡張させて硬化させる。塗料が硬化した後に、金型を開いて塗料で被覆した樹脂成形品を金型より取り出す。
前記従来の型内被覆成形方法によれば、熱可塑性樹脂の成形と被覆を同一の金型内で行うことができるため、スプレー法や浸漬法等により塗料の塗布を行う塗装方法と比較して、工程の簡略化によるコストダウンが可能である。
また、前記従来の型内被覆成形方法は、金型内で塗料を被覆するので浮遊している塵が硬化する以前の塗膜に付着して不良となる等といったことがほとんどなく、高い品質の製品を得ることができる。
そのため、特に外観に対して高い品質が要求される自動車用の部品、例えば、バンパー、ドア、ドアミラーカバー、フェンダー等多くの部品には、前記型内被覆成形方法の利用が検討され始めている。
前記型内被覆成形方法について、近年数多くの提案がなされており、又型内被覆成形方法に用いるに好適な金型として様々な構造の金型が提案されているが、その多くは、樹脂成形品の片側全面に被覆を施すことを前提として発案されたものである。
しかし、実際に型内被覆成形を行なう場合には、必要な部位にのみ部分的に被覆(部分塗装と称することもある)を施せば良い場合が多く、部分被覆を前提とした型内被覆成形方法と金型構造の開発も一部になされている。部分塗装ができる型内被覆成形方法としては、特許文献1に例を示めすような技術が公知である。
特開平6−328503公報
特許文献1に開示された型内被覆成形方法によれば、樹脂成形品の被覆面側に突起を設けて塗料の流動を遮断することによって樹脂成形品の表面に部分塗装を再現性よく安定して実施することができ、特許文献1に開示された型内被覆塗装方法によって得られる部分被覆成形品は、被覆部分と非被覆部分の境界が明確で優れた品質のものである。
また、特許文献1に示した例に限らず、部分塗装を前提とした型内被覆成形用金型は、樹脂成形品の塗装する側の面の被覆部と被覆部でない部分の境界に、塗料の流動を遮断するための突起を設けることが一般的である。
しかしながら、樹脂成形品の部分塗装のために設けた前述の突起は、成形後に余分なものとなるため、切削処理する必要がある。
成形後の後加工はコスト上昇の要因となるため、樹脂成形品に後加工の必要がない型内被覆成形方法とそれに用いるに好適な金型の開発が望まれていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、被覆部と被覆部でない部分の境界が明確で、かつ被覆部と被覆しない部分との境界に後加工の必要がない型内被覆成形方法とその成形方法に用いるに好適な金型を提供するものである。
上記の課題を解決するため、本発明による型内被覆成形方法は、
(1) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形した樹脂成形品に部分的に被覆を施すための塗料注入機を備え、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却による収縮量を被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくする低収縮部を金型キャビティに形成した型内被覆成形用金型を用いて、該金型キャビティに樹脂を射出充填した後、該低収縮部に充填した樹脂の冷却による収縮にあわせて可動型を固定型方向に前進させることにより、該低収縮部の金型キャビティ部分に空隙を生じさせることなく、該被覆部分の金型キャビティ部分に充填した樹脂の圧力を該低収縮部に充填した樹脂の圧力より低下させ、該樹脂の圧力が低下した被覆部分の金型キャビティ部分に塗料を注入することにより樹脂成形品の表面を塗料で部分的に被覆した。
(2) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形した樹脂成形品に部分的に被覆を施すための塗料注入機を備え、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却による収縮量を被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくする低収縮部を金型キャビティに形成した型内被覆成形用金型を用いて、該金型キャビティに樹脂を射出充填した後、該低収縮部に充填した樹脂の冷却による収縮にあわせて可動型を固定型方向に前進させることにより、該低収縮部の金型キャビティ部分に空隙を生じさせることなく、該被覆部分の金型キャビティ部分に空隙を形成し、該空隙に塗料を注入することにより樹脂成形品の表面を塗料で部分的に被覆した。
(3)(1)又は(2)に記載の型内被覆成形方法において、前記被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ部分の金型温度を、被覆部分を形成する金型キャビティ部分の金型温度より低くすることによって、前記低収縮部を形成した。
これは、低温部の冷却速度が高温部より早くなることを利用しているものであり、射出充填後の型締動作によって、高温部(高圧部)より低温部(収縮による低圧部)へ樹脂を流動させ、低温部での樹脂の流動がほぼ停止した後に高温部が冷却されることによって低温部では収縮が小さく高温部では収縮が大きくなるようにして、前記低収縮部を形成するものである。
(4)(1)又は(2)に記載の型内被覆成形方法において、前記被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ部分の金型材質を、被覆部分を形成する金型キャビティ部分の金型材質より熱伝導率の高い材質で形成することによって前記低収縮部を形成した。
これは、高熱伝導部の冷却速度が低熱伝導部の冷却速度より早くなることを利用しているものであり、射出充填後の型締動作によって、低熱伝導部(高温部=高圧部)より高熱伝導部(低温部=収縮による低圧部)へ樹脂を流動させ、高熱伝導部(低温部)での樹脂の流動がほぼ停止した後に低熱伝導部(高温部)が冷却されることによって高熱伝導部では収縮が小さく低熱伝導部では収縮が大きくなるようにして、前記低収縮部を形成するものである。
(5) (1)又は(2)に記載の型内被覆成形方法において、前記被覆部分と被覆しない部分の境界に薄肉部を形成することによって低収縮部を形成した。
これは、薄肉部の冷却速度が厚肉部の冷却速度より早くなることを利用しているものであり、射出充填後の型締動作によって、厚肉部(高温部=高圧部)より薄肉部(低温部=収縮による低圧部)へ樹脂を流動させ、薄肉部(低温部)での樹脂の流動がほぼ停止した後に厚肉部(高温部)が冷却されることによって薄肉部では収縮が小さく厚肉部では収縮が大きくなるようにして、前記低収縮部を形成するものである。
また、本発明による型内被覆成形金型は、
(6) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形した樹脂成形品に部分的に被覆を施すための塗料注入機を備え、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却による収縮量を、被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくする低収縮部を金型キャビティに形成した型内被覆成形用金型であって、該金型キャビティに樹脂を射出充填した後、該低収縮部に充填した樹脂の冷却による収縮にあわせて可動型を固定型方向に前進させることにより、該低収縮部の金型キャビティ部分に空隙を生じさせることなく、該被覆部分の金型キャビティ部分に充填した樹脂の圧力を該低収縮部に充填した樹脂の圧力より低下させ、該樹脂の圧力が低下した被覆部分の金型キャビティ部分に塗料を注入することにより樹脂成形品の表面を塗料で部分的に被覆する構成とした。
本発明を用いて製造した型内被覆成形品は、被覆部分と被覆しない部分の境界が明確でその再現性が良く、成形後の境界部に切削処理等といった後加工の必要がないので、従来の型内被覆成形方法を用いて部分被覆を行なう際の課題としてある後加工によるコスト上昇という問題を抑えることができる。
以下、図面に基づき本発明による実施形態の好ましい例を説明する。
図1〜図11は本発明の実施形態に係わり、図1〜図5は低収縮部として樹脂成形品に薄肉部を形成した発明の実施形態を示すものであって、図1は型内被覆成形用金型の概略の構造を示した断面図であり、被覆部分を形成する金型キャビティ面と対向する金型キャビティ面に凹部を加工して低収縮部を形成した場合を示している。図2は型内被覆成形方法の工程を説明するために金型挙動を概念的に示した図である。図3及び図4は被覆部と被覆しない部分の境界にある樹脂と塗料の挙動を示す概念図であって、図3は図1の金型を使用した場合を示しており、図4は他の実施形態(被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ面と対向する金型キャビティ面に凸部を配して低収縮部を形成した場合)を示している。
また、図5は図1に示す金型の固定型を可動型方向から見た平面図とその要部断面図であり、図6は図4に示す金型の固定型を可動型方向から見た平面図とその要部断面図である。図7は被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ面と対向する金型キャビティ面に凸部を配して低収縮部を形成した場合を示している。
図8〜図13は、本発明に係る他の実施形態の型内被覆成形用金型について、その構造の概略を説明する断面図であって、図8は樹脂成形品の被覆部分を形成する金型キャビティ部分に金型温度を高く維持する入れ子を備えた場合を示しており、図9は樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ部分に金型温度を低く維持する入れ子を備えた場合を示している。
また、図10は樹脂成形品の被覆部分を形成する金型キャビティ部分を熱伝導率の小さい金属で形成した入れ子を配した場合を示し、図11は樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティに熱伝導率の大きな金属で形成した入れ子を配した場合を示している。
図12は樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティに断熱材を配した場合を示し、図13は樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティに空隙を形成した場合を示している。
以下、本発明による型内被覆成形用金型100(金型100と称することもある)の好ましい1例について、その構造を図1〜図3及び図5を用いて詳細に説明する。
本実施形態に用いる金型100は、可動型10、固定型20、及び塗料注入機50等から構成されており、可動型10を雌型とし、固定型20を雄型としている。
そして、雄型である固定型20と、雌型である可動型10とがくいきり構造の嵌合部で嵌め合わされ、該嵌め合わされた状態で、その内部に金型キャビティ15を形成する構造となっている。
ここで、該くいきり構造の嵌合部(くいきり部と称することもある)は金型キャビティ15の全周にわたって形成されており、金型100はくいきり部にて金型キャビティ15に充填した樹脂が、金型100から漏れ出すことを防止することができる構造となっている。なお、本発明で述べるくいきり構造の金型とは、その構成の説明から明らかなように、一般的にシェアエッジ構造と称されている金型構造も含むものである。
以下、図1に示した凹部23の配置と形状についてその詳細を説明する。
図1に示した金型100で成形される樹脂成形品は、略正方形の平板状であり、図5にその概略の形状を示したように、中心付近にゲート部8を配したセンターゲートの金型100である。また、金型100は、樹脂成形品の表面の一部に長方形の被覆を施すことを目的として製作された金型100であり、塗料注入口51と対向する位置にある固定型20側の金型キャビティ面に凹部23を形成した構成となっている。
なお、図1ではゲート部8の上方に被覆部があるため、ゲート部8の上方に凹部23と塗料注入口51を形成している。
ここで、凹部23を形成したことにより、凹部23以外の部分で形成される樹脂成形品の肉厚は、凹部23で形成される樹脂成形品の肉厚に比較して薄肉となる。
前記薄肉は、金型キャビティ15内で成形した樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を含んで被覆しない部分のほぼ全域に渡る。そして、前記薄肉の部分に充填した樹脂の収縮量は、厚肉の被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくなる。
すなわち、図1に示した金型100の実施形態は、樹脂成形品の被覆部分を形成する金型キャビティ部分に凹部23を形成することによって、被覆部分と被覆しない部分の境界に薄肉部を形成して、低収縮部S1を設けたものである。
詳細を後述するが、図1に示した金型100の実施形態は、凹部23に充填した樹脂と凹部23以外に充填した樹脂の冷却による収縮量の差を利用して樹脂成形品の表面を流れる塗料の流動を遮断することにより、凹部23と対向する位置にある可動型10の金型キャビティ面で形成した樹脂成形品の表面に対して長方形の部分被覆を施すことができる。
なお、前述したように図1に示した金型100に凹部23を形成するのは、樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分との境界に、被覆部分の樹脂成形品より肉厚が小さな薄肉部を、低収縮部S1として設けるためである。
図5の要部断面図(B−B断面図)から明らかなように、凹部23を設けたことによって、被覆部分と被覆しない部分の境界部分にある樹脂成形品の肉厚は、被覆部分の肉厚よりd1だけ薄くなる。
ここで、d1寸法があまり小さすぎると樹脂の冷却による収縮量の差がつかず被覆部分と被覆しない部分の境界が明確にならない場合が発生する可能性がある。
被覆部分と被覆しない部分の境界を明確にするために最小限必要な寸法d1は、塗料の種類、被覆厚み、樹脂成形品の形状、ゲート位置、塗料注入圧力、また樹脂の種類などに左右されるが、実際に型内被覆成形方法を実施してトライアンドエラーで求めることができる。なお、被覆部分と被覆しない部分の境界を明確にするために必要なd1寸法は、概ね、d1≧0.5mmであることが好ましく、さらにはd1≧1mmが好ましく、d1≧2mmであることが特に好ましい。また、図1に示した実施形態においては、被覆しない部分の肉厚2.5mmに対してd1を1.5mmとした。
また、被覆部分と被覆しない部分の境界を明確にするために最小限必要な寸法w1は、塗料の種類、被覆厚み、樹脂成形品の形状、ゲート位置、塗料注入圧力などに左右されるため、前記d1寸法と同様に実際に型内被覆成形方法を実施してトライアンドエラーで求めることもできる。また、被覆部分と被覆しない部分の境界を明確にするために必要なw1寸法は、概ね、w1≧5mmあれば良い。
なお、前記d1又w1の寸法は、高収縮樹脂では小さくし、低収縮樹脂では大きくすることが好ましく、例えばPP,PET,又PA等の結晶性樹脂は高収縮樹脂と判断して前記d1又w1の寸法を小さくし、ABS、又PC等の非晶性樹脂は低収縮樹脂と判断して前記d1又w1の寸法を大きくすることが望ましい。
次に、塗料注入機50について簡単に説明する。
本実施の形態における塗料注入機50は、可動型10に取り付けられて、可動型10の金型キャビティ面に配設された塗料注入口51より金型キャビティ15内に塗料を注入することができるよう構成されている。
また、塗料注入機50の塗料注入口51には図示しないバルブが取りつけられており、基材の射出成形時に、該バルブを閉じておくことによって金型キャビティ15内に射出した樹脂が塗料注入口51より塗料注入機50内に進入することを防止している。
そして、本実施の形態における塗料注入機50は、図示しない駆動装置によって駆動されて、塗料注入機50の中に供給された塗料を、所望する量だけ正確に可動型10の金型キャビティ面より注入することができるよう構成されている。
以下、図2を用いて本発明に係る型内被覆成形方法の第1実施形態を説明する。
第1の実施形態は、樹脂の射出充填時に射出プレス成形方法を利用した方法である。
まず、第1の工程として、図示しない型締装置により金型100を型閉し、図2(2)に示すように、固定型20と可動型10のくいきり部で嵌合した状態にする。
なお、固定型20と可動型10とで形成する金型キャビティ15は、樹脂の射出充填時にプレス動作ができるように、少なくとも所望する樹脂成形品の肉厚より略樹脂の冷却収縮分以上は肉厚が大きい金型キャビティ15とする。
また、固定型20と可動型10は、後述する後の工程で、可動型10が固定型20方向に前進して互いに近接する必要があるため、くいきり部の摺動代を残した状態である。
第1の工程で金型100を型閉した後、第2の工程として、図2(3)に示したように基材である熱可塑性樹脂を金型内に射出(本実施の形態においては、基材としてABS樹脂:宇部サイコン株式会社製 UT20B)する。
なお、射出充填する樹脂の量は、所望する樹脂成形品の寸法に相当する樹脂の容積に略樹脂の冷却収縮分の容積を多めに加えた量であって、前述した大き目の金型キャビティ15の容積よりわずかに少ない樹脂の量である。
樹脂を射出充填完了後、可動型10を固定型20側の方向に移動させて、プレスの工程に入り、第3の工程に移る。
ここで、基材をある程度(後述する塗料の注入圧力に耐えうる程度)まで冷却させながら、金型100を徐々に型締めすることにより、図2(4)に示すように可動型10を固定型20方向に前進させる。
ここで、樹脂成形品の肉厚が被覆部分(凹部23)と被覆しない部分(凹部以外)とで異なることに起因して、被覆部分と被覆しない部分の樹脂の冷却収縮量に差異が生じ、被覆部分にわずかな空隙が発生する。
図3(3)にその様子を概念的に図示する。なお、図3は図2のA部に相当する部分を拡大したものである。
第3の工程で金型100を型締めすることにより、冷却収縮に合わせて可動型10が固定型20方向に前進するが、その前進は、低収縮部S1として形成した肉厚が小さく冷却収縮量の小さな薄肉部に見合った距離だけであって、冷却収縮量の大きな被覆部(凹部23)の肉厚に見合った距離を前進することはできない。そのため、冷却収縮量の大きな被覆部には、金型キャビティ面と樹脂成形品との間に空隙が生じる。
該空隙が生じた後、第4の工程に移り、図2(5)及び図3(4)に示すように塗料注入機50により該空隙部分に塗料を注入する。
第1の実施形態においては、前記隙間を生じさせた後、塗料注入機50によって塗料注入口51から前記隙間に対して塗料を5ml(ミリリットル)注入した。
また、第1の実施形態で用いた金型で成形する成形品の被覆表面積は500cmであり、塗膜の厚みは0.1mm程度となる。また、塗料は、プラグラス#8000:赤(大日本塗料株式会社製)である。
空隙部分に注入された塗料は、図2(4)に示すように樹脂成形品の表面の一部を流れて、樹脂成形品を部分的に被覆する。
また、この際に被覆部分から被覆しない部分に塗料が流れ込もうとしても、低収縮部S1により、被覆しない部分には空隙が生じていないため、塗料の流動が遮断されて、被覆されない。
塗料を注入した後、隙間の中の塗料を硬化させて、樹脂成形品の表面の一部を塗料で被覆した後、金型100を開くとともにエジェクタピン25を作動させて、部分被覆した樹脂成形品を金型100から取り出す。
本実施形態によれば、外観を構成する被覆部側の表面に外観を損う突起などがないので、成形後に加工の必要がなく、成形工程の簡略化がはかれる。
なお、前述した第4の工程において、被覆部と被覆しない部分との肉厚差であるd1が小さく、概略0.5mm以上から1mm未満の範囲にあるような場合には、塗料注入前に可動型10を反固定型側にわずかに移動させることにより該空隙を広げることによって、部分被覆をより円滑に行なうことが可能である。
また、d1が小さいため第3の工程で冷却収縮量の差が十分でなく、被覆部に空隙が生じなかった場合において、第4の工程で塗料の注入圧力を調整すれば、被覆部に塗料を流し込むことが可能である。
冷却収縮量の差が十分でなく、被覆部に空隙が生じなかった場合でも、被覆部の樹脂圧力は被覆しない部分の樹脂圧力に比較して大きく低下している。このような状況で、塗料を注入すると、塗料は圧力の低い部分を選択的に流れていき、被覆部分と被覆しない部分に境界を明確に形成して部分被覆することができる。
ただし、塗料を被覆部分に流すために必要な注入圧力は、塗料の種類、被覆厚み、樹脂成形品の形状、又ゲート位などに左右されるため、前記d1寸法と同様に、実際に型内被覆成形方法を実施してトライアンドエラーで求めることが実務的である。
また、第1の実施形態による型内被覆成形方法は、樹脂の射出充填時に射出プレス成形方法を利用することにより、樹脂成形品に発生するひずみ等を低減させ、寸法精度の高い樹脂成形品を成形することができるので、薄い被覆を要求される型内被覆成形品に適した成形方法である。しかし、樹脂の射出充填時に射出プレス成形方法を利用せず、通常の射出充填を行なっても部分被覆は可能であって、それらの方法が本発明の適応の範囲であることは勿論である。
次ぎに本発明による型内被覆成形方法の第2の実施形態を、先に説明した実施形態と異なっている部分についてのみ説明する。
第2の実施形態は、樹脂の射出充填時に射出圧縮成形方法を利用した方法である。
まず、第1の工程として、図示しない型締装置により金型100を型閉し、固定型20と可動型10くいきり部で嵌合した状態にする。この際に金型100は、後述する樹脂の射出充填圧力により固定型と可動型の距離が離間する型締力で型締めする。
第1の工程で金型100が型閉された後、第2の工程として、基材である熱可塑性樹脂を金型内に射出(本実施の形態においては、基材としてABS樹脂:宇部サイコン株式会社製 UT20B)する。
この型締め状態で形成した金型キャビティ15に対して、樹脂の冷却収縮量分多めの量の樹脂を射出充填すると、固定型20と可動型10の距離は離間する。そして、樹脂が射出充填された直後の金型キャビティ容積は、所望する樹脂成形品の大きさよりその肉厚が樹脂成形品の冷却収縮分だけ大きくなるよう形成される。
また、固定型20と可動型10は、後述する後の工程で、可動型10が固定型20方向に前進して互いに近接する必要があるため、くいきり部の摺動代を残した状態である。
そして、樹脂の射出充填完了後、圧縮動作に入り、第3の工程に移る。
第2の実施形態における第3の工程以降は、前述した第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態による型内被覆成形方法によれば、射出圧縮成形方法を利用することによって樹脂成形品に発生するひずみ等を低減させることができるので、第1の実施形態とほぼ同様な効果を奏することが可能である。
次ぎに本発明による型内被覆成形方法の第3の実施形態を、先に説明した実施形態と異なっている部分についてのみ説明する。第3の実施形態による型内被覆成形方法は、くいきり部を備えない金型に好適な実施形態である。
まず、第1の工程として、図示しない型締装置により、くいきり部を備えない金型を型締めする。ここで、図示しない金型は、金型割面がくいきり部を備えない以外は図1と同様な構造の金型である。
第1の工程で金型が型締めされた後、第2の工程として、所望する樹脂成形品の大きさに見あった大きさの金型キャビティに樹脂を射出充填充填(一次射出充填)する。
一次射出充填完了後において、一次射出充填した樹脂がスキン層を形成した後、可動型を反固定型方向に移動させて金型をわずかに開き、所望する樹脂成形品の肉厚より略樹脂の冷却収縮分程度の肉厚が大きい金型キャビティを形成する。
そして、所望する樹脂成形品の大きさに見あった大きさの金型キャビティに樹脂を射出充填充填(ニ次射出充填)する。
一次射出充填した樹脂がスキン層を形成した後に二次射出充填を行なった場合に、一次射出充填した樹脂のスキン層が強固なシール部材となって、パーティング面からの樹脂の漏れ出しにくくなるという効果を有する。
射出完了後、金型を再度型締めして、第3の工程に移る。第3の実施形態における以降の工程は、前述した第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態は、くいきり部を備えず、パーティング面から樹脂や塗料が漏れ出しやすい構造の金型に用いるのに好適な方法である。
なお、本発明による型内被覆成形用金型は、前述した図1に示した金型100に限るものではなく、樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分との境界に、被覆部分より冷却による収縮量が小さい部分として低収縮部を形成した金型であれば良い。
また、塗料の漏れ止め構造も、くいきり構造に限るものでなく、ゴムパッキンや、その他公知の漏れ止め手段等を利用したものであっても良い。
前述した金型100以外に本発明に適用できる金型の1例をあげれば、例えば、図4、図6及び図7に示すような構造の金型110がある。
金型110を簡単に説明すると、可動型10、固定型20、及び塗料注入機50等を備えており、固定型20と可動型10とがくいきり構造の嵌合部で嵌め合わされている構造の金型である。ここで、金型110は樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分との境界に被覆部分の樹脂成形品の肉厚より肉厚が小さい薄肉部を成形するための凸部24を形成している。
以下、金型110に示した凸部24の配置と形状についてその詳細を説明する。
金型110で成形される樹脂成形品は、図6に概略の形状を示したように略正方形の平板状であって、中心付近にゲート部8を配したセンターゲートの金型である。また、金型110は、図1に示した金型100と同様に樹脂成形品の表面の一部に長方形の被覆を施すことを目的として製作された金型であり、樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分との境界部分の金型キャビティに凸部24を形成している。
ここで、金型に凸部24を形成するのは、樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分との境界に被覆部分の樹脂成形品の肉厚より肉厚が小さい薄肉部を形成して低収縮部S2を設けるためである。そして、金型110は、凸部24により設けた低収縮部S2によって被覆部から被覆しない部分に流れる塗料の流動を遮断する。
図6から明らかなように、凸部24によって、被覆しない部分の肉厚は、被覆部分の肉厚よりd2だけ薄くなっている。d2寸法の詳細については省略するが、前述した金型100と同様である。
なお、本発明で述べる薄肉部とは、樹脂成形品の金型型開閉方向(可動型10の移動方向)に平行な方向の寸法を肉厚寸法(肉厚と称することもある)と定義した場合に、被覆部の肉厚より肉厚が小さい部分と定義でき、通常は、樹脂成形品の肉厚寸法の中で最も小さい部分であって、樹脂成形品が冷却収縮した際に肉厚寸法の変化が最も小さい部分である。また、この薄肉部の肉厚は、前述したように樹脂成形品の肉厚の中で最も小さい値としておくことが好ましいが、所望する樹脂成形品の形状により例外があって、例えば、樹脂成形品の形状が大きく湾曲する、あるいは箱型などであるような場合に、樹脂が冷却収縮しても肉厚が実質小さくならない部分がある場合は、その部分より薄肉部の肉厚が大きくても差し支えない。
さらに、本発明による型内被覆成形用金型の好ましい例として、他の実施形態を図8及び図9に示す。
ここで、図8に示す金型120は、図1で示した金型100の凹部23に相当する部分を別ピースの入れ子B1とし、該別ピースの入れ子B1の中に被覆部分と別系統の温調管(温水ライン)を配して、被覆部分の金型キャビティより金型温度を高く維持できるよう構成して、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に低収縮部S3を構成した金型である。金型120によれば、被覆する部分の金型温度を被覆しない部分の温度より高めることによって、被覆部における樹脂の冷却を遅らせることができる。
金型120を用いて本発明による型内被覆成形方法を実施した場合では、金型キャビティ15に樹脂を射出充填した後、可動型10を固定型20方向に前進させると、冷却が遅れて収縮が進んでいない被覆部に充填されている樹脂に選択的集中的に圧力がかかる。
被覆部に充填されている樹脂に圧力がかかると、冷却が進んで容積が収縮している被覆しない部分に補償流動を始める。
そのため、時間が経過して冷却が進むと、樹脂の補償流動を受けた部分は収縮量が小さい低収縮部S3となる。
金型120は、入れ子B1によって該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に低収縮部S3を形成し、低収縮部S3に充填した樹脂の冷却による収縮量を、被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくすることができる。従い結果として被覆部分の金型キャビティ部分に空隙を形成する又は該被覆部分の金型キャビティ部分に充填した樹脂の圧力を該低収縮部に充填した樹脂の圧力より低下させることができ、図2に示した実施形態と同様の型内被覆成形方法を実施することが可能である。
なお、入れ子B1に用いることのできる温度調節機は、温調管(温水ライン)に限るものでなく、ヒータであっても良く、又その他の公知の温度調節機構を用いて良い。
また、図9に示す金型130は、図8で示した金型120と同様の効果を狙って、樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ部分に、別ピースの入れ子B2を配して、入れ子B2の中に被覆部分と別系統の温調管(温水ライン)を配して、被覆部分の金型キャビティより金型温度を低く維持できるよう構成して、被覆する部分と被覆しない部分の境界に低収縮部S4を形成した場合を示している。
金型130は、入れ子B2により低収縮部S4を形成して、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却による収縮量を、被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくすることができ、被覆部分の金型キャビティ部分に空隙を形成する又は該被覆部分の金型キャビティ部分に充填した樹脂の圧力を該低収縮部に充填した樹脂の圧力より低下させることができるので、図2に示した実施形態と同様の型内被覆成形方法を実施することが可能である。
なお、入れ子B2に用いることのできる温度調節機は、入れ子B2と同様に、ヒータであっても良く、又その他の公知の温度調節機構を用いて良い。
次に、図10に示す金型140は、図1で示した金型100の凹部23に相当する部分を別ピースの入れ子K1とし、入れ子K1の金型材質を被覆しない部分を形成する金型キャビティの金型材質の熱伝導率より小さくすることにより、金型温度を高く維持できるよう構成して、被覆する部分と被覆しない部分の境界に低収縮部S5を構成した金型140である。図10に示す実施形態では、被覆部以外を形成する金型キャビティの金型材質が通常の金型鋼に対し、入れ子K1の材質をセラミック(アルミナ)として、入れ子K1金型キャビティの金型材質の熱伝導率より小さくした。
なお、入れ子K1に用いることのできる金型材質は、前述の実施形態に限るものでなく、金型キャビティの材質として用いることができ、被覆部分より熱伝導率の低い材質であれば良い。
金型140によれば、被覆する部分の樹脂温度の低下を被覆しない部分の樹脂温度の低下より遅延させることによって、被覆部における樹脂の冷却を遅らせることができる。
金型140を用いて本発明による型内被覆成形方法を実施した場合、金型キャビティ15に樹脂を射出充填した後、冷却が遅れている被覆部に充填されている樹脂には選択的集中的に圧力がかかり、冷却が進んで容積が収縮している被覆しない部分に補償流動を始める。その結果、図8に示した実施形態と同様に型内被覆成形方法を実施することが可能である。
なお、入れ子K1に、被覆部以外を形成する金型材質の熱伝達係数より、熱伝達係数が小さな金型材質を使用しても効果は期待できる。
また、図11に示す金型150は、図10で示した金型120と同様の効果を狙って、樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ部分に、被覆部分を形成する金型キャビティの金型材質より熱伝導率が大きい金型材質で形成した入れ子K2を配して、被覆する部分と被覆しない部分の境界に低収縮部S6を形成した場合を示している。図11に示す実施形態では、被覆部の金型材質が通常の金型鋼に対して入れ子K2の材質を銅として、金型キャビティの金型材質の熱伝導率より大きくした。
なお、入れ子K2に用いることのできる金型材質は、前述の実施形態に限るものでなく、金型キャビティの材質として用いることができ、被覆部分より熱伝導率の大きい材質であれば良い。
金型150は、入れ子K2により低収縮部S6を形成して、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却による収縮量を、被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくすることができ、被覆部分の金型キャビティ部分に空隙を形成する又は該被覆部分の金型キャビティ部分に充填した樹脂の圧力を該低収縮部に充填した樹脂の圧力より低下させることができるので、図10に示した実施形態と同様の型内被覆成形方法を実施することが可能である。
なお、入れ子K2に、被覆部以外を形成する金型材質の熱伝達係数より、熱伝達係数が大きい金型材質を使用しても効果は期待できる。
また、被覆部に充填した樹脂の冷却を、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却より遅らせる他の金型構造として、例えば、図12に例を示したように被覆部分と被覆しない部分の境界部の金型キャビティの断熱材を配するとか、図13に示すように空隙部を形成する構造などであっても勿論良い。
図13に示した構造で金型に空隙を形成することは、非常に簡単な金型構造で大きい断熱効果があることから、好ましい実施形態である。
なお、本発明において、低収縮部を形成するのに前述した薄肉、低温、又高熱伝導等の構造や機能を、複数個組み合わせて使用しても良いことは勿論である。
本発明の実施形態に係わる型内被覆成形用金型の構成を説明するため概略の構造を示した図である。 本発明の実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程を説明するため金型挙動を概念的に示した図である。 被覆部分を形成する金型キャビティ面と対向する位置の金型キャビティ面に凹部を形成した場合の被覆の状態を説明するための概念図である。 境界部分を形成する金型キャビティ面に対向する位置の金型キャビティに凸部を形成した場合の被覆の状態を説明するための概念図である。 図1に示す金型の固定型を可動型方向から見た平面図とその要部断面図である。 図7に示す金型の固定型を可動型方向から見た平面図とその要部断面図である。 本発明による金型の実施形態に係り被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ面と対向する位置にある金型キャビティ面に凸部を配して低収縮部を形成した場合の構造を説明する断面図である。 本発明による金型の実施形態に係り樹脂成形品の被覆部分を形成する金型キャビティ部分に金型温度を高く維持する入れ子を配した場合の構造を説明する断面図である。 本発明による金型の実施形態に係り樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ部分に金型温度を低く維持する入れ子を配した場合の構造を説明する断面図である。 本発明による金型の実施形態に係り樹脂成形品の被覆部分を形成する金型キャビティ部分を熱伝導率の小さい金属で形成した入れ子を配した場合の構造を説明する断面図である。 本発明による金型の実施形態に係り樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティに熱伝導率の大きな金属で形成した入れ子を配した場合の構造を説明する断面図である。 本発明による金型の実施形態に係り樹脂成形品の被覆部分を形成する金型キャビティ部分断熱材を配した場合の構造を説明する断面図である。 本発明による金型の実施形態に係り樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティに空隙を形成した場合の構造を説明する断面図である。 従来法による型内被覆成形方法の工程を説明するフローチャートである。
符号の説明
8 ゲート
15 金型キャビティ
10 可動型
20 固定型
23 凹部
24 凸部
50 塗料注入機
51 塗料注入口
100 型内被覆成形用金型(金型第実施形態1)
110 型内被覆成形用金型(金型第実施形態2)
120 型内被覆成形用金型(金型第実施形態3)
130 型内被覆成形用金型(金型第実施形態4)
140 型内被覆成形用金型(金型第実施形態5)
150 型内被覆成形用金型(金型第実施形態6)
160 型内被覆成形用金型(金型第実施形態7)
170 型内被覆成形用金型(金型第実施形態8)
S1 低収縮部(金型第実施形態1)
S2 低収縮部(金型第実施形態2)
S3 低収縮部(金型第実施形態3)
S4 低収縮部(金型第実施形態4)
S5 低収縮部(金型第実施形態5)
S6 低収縮部(金型第実施形態6)
B1 入れ子(金型第実施形態3)
B2 入れ子(金型第実施形態4)
K1 入れ子(金型第実施形態5)
KS 入れ子(金型第実施形態6)

Claims (6)

  1. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形した樹脂成形品に部分的に被覆を施すための塗料注入機を備え、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却による収縮量を被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくする低収縮部を金型キャビティに形成した型内被覆成形用金型を用いて、
    該金型キャビティに樹脂を射出充填した後、該低収縮部に充填した樹脂の冷却による収縮にあわせて可動型を固定型方向に前進させることにより、該低収縮部の金型キャビティ部分に空隙を生じさせることなく、該被覆部分の金型キャビティ部分に充填した樹脂の圧力を該低収縮部に充填した樹脂の圧力より低下させ、該樹脂の圧力が低下した被覆部分の金型キャビティ部分に塗料を注入することにより樹脂成形品の表面を塗料で部分的に被覆する型内被覆成形方法。
  2. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形した樹脂成形品に部分的に被覆を施すための塗料注入機を備え、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却による収縮量を被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくする低収縮部を金型キャビティに形成した型内被覆成形用金型を用いて、
    該金型キャビティに樹脂を射出充填した後、該低収縮部に充填した樹脂の冷却による収縮にあわせて可動型を固定型方向に前進させることにより、該低収縮部の金型キャビティ部分に空隙を生じさせることなく、該被覆部分の金型キャビティ部分に空隙を形成し、該空隙に塗料を注入することにより樹脂成形品の表面を塗料で部分的に被覆する型内被覆成形方法。
  3. 前記被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ部分の金型温度を、被覆部分を形成する金型キャビティ部分の金型温度より低くすることによって、前記低収縮部を形成する請求項1又は請求項2記載の型内被覆成形方法。
  4. 前記被覆部分と被覆しない部分の境界を形成する金型キャビティ部分の金型材質を、被覆部分を形成する金型キャビティ部分の金型材質より熱伝導率の高い材質で形成することによって前記低収縮部を形成する請求項1又は請求項2記載の型内被覆成形方法。
  5. 前記被覆部分と被覆しない部分の境界に薄肉部を形成することによって低収縮部を形成する請求項1又は請求項2記載の型内被覆成形方法。
  6. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形した樹脂成形品に部分的に被覆を施すための塗料注入機を備え、該樹脂成形品の被覆部分と被覆しない部分の境界に充填した樹脂の冷却による収縮量を被覆部分に充填した樹脂の冷却による収縮量より小さくする低収縮部を金型キャビティに形成した型内被覆成形用金型であって、該金型キャビティに樹脂を射出充填した後、該低収縮部に充填した樹脂の冷却による収縮にあわせて可動型を固定型方向に前進させることにより、該低収縮部の金型キャビティ部分に空隙を生じさせることなく、該被覆部分の金型キャビティ部分に充填した樹脂の圧力を該低収縮部に充填した樹脂の圧力より低下させ、該樹脂の圧力が低下した被覆部分の金型キャビティ部分に塗料を注入することにより樹脂成形品の表面を塗料で部分的に被覆する型内被覆成形金型。
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