JP4051513B2 - 置換型無電解金めっき液 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、置換型無電解金めっき液及び無電解金めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板等の配線基板は、はんだ付け性、ワイヤーボンディング性等の改善のために、配線回路の部品実装部分、端子部分等に金めっき皮膜が形成されている。この場合に、一般には、配線回路の耐食性向上、金の拡散防止等の目的で、金めっきの下地皮膜としてニッケルめっきが行われている。
【0003】
近年、半導体素子の高集積化が急速に進み、これを搭載する配線基板にも高い配線密度が要求され、現在では電気的に独立した配線パターンが主流となっている。このような場合、電気めっきではめっき皮膜を形成できない部分が発生するため、無電解めっき法が使用され、一般には、無電解ニッケル−リン皮膜を形成した後、無電解金めっきが行われている。
【0004】
セラミック基板については、一般に、回路部分は、タングステン、モリブデン等の金属粒子を含むペーストを印刷し、焼成することによって形成されているが、タングステン、モリブデン等の金属は表面が不活性であり、無電解ニッケル−リンめっきは析出しない。このため、タングステン、モリブデン等を用いて形成された回路上には、析出性の良好な無電解ニッケル−ホウ素めっきを行う必要がある。
【0005】
また、その他にも、ワイヤーボンディング性を改善するためには、高い皮膜硬度が要求され、無電解ニッケル−リン皮膜(ビッカース硬度約550Hv)よりも硬度が高い無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜(ビッカース硬度約800Hv)を形成することが望まれている。
【0006】
この様な現状において、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜の上に、従来の置換型の無電解金めっき液を用いて金めっき皮膜を形成する場合には、ニッケルーホウ素めっき皮膜と金めっき皮膜の間で十分な密着が得られない。このため、無電解ニッケル−ホウ素めっきを行った後、さらに無電解ニッケル−リンめっきを行い、その後置換型無電解金めっきを行うという方法が採用されており、作業工程が非常に煩雑になるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主な目的は、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上にも、密着性の良好な金めっき皮膜を形成できる置換型無電解金めっき液を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記問題点に鑑み鋭意研究した結果、金化合物及び錯化剤を含有する置換型無電解金めっき液において、金イオン濃度0.008モル/l以上、ヒドロキシカルボン酸類の濃度0.01モル/l以下、pH6.5以下という条件を全て同時に満足するめっき液を用い、この条件を維持しつつ、該無電解金めっき液を被めっき物に接触させる場合には、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上にも、密着性の良好な金めっき皮膜を形成できることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、下記の置換型無電解金めっき液及び無電解金めっき方法を提供するものである。
【0010】
(1)金化合物及び錯化剤を含む水溶液であって、金イオン濃度が0.008モル/l以上、ヒドロキシカルボン酸類の濃度が0.01モル/l以下、pHが6.5以下であることを特徴とする置換型無電解金めっき液。
【0011】
(2)無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上への金めっき皮膜形成用めっき液である上記項1に記載の置換型無電解金めっき液。
【0012】
(3)金化合物及び錯化剤を含有する置換型無電解金めっき液を、金イオン濃度0.008モル/l以上、ヒドロキシカルボン酸類の濃度0.01モル/l以下、pH6.5以下に維持しつつ、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜を形成した被めっき物と接触させることを特徴とする、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上への無電解金めっき方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の置換型無電解金めっき液は、金化合物及び錯化剤を含有する水溶液である。
【0014】
金化合物としては、公知のめっき液で金供給源として用いられているものをそのまま使用することができる。具体的には、シアン化金第一カリウム、シアン化金第二カリウム等のシアン化金塩、塩化金酸、塩化金酸のカリウム塩、アンモニウム塩等の水溶性金化合物を用いることができるが、その他に、シアン化金、酸化金、水酸化金等の比較的溶解度の低い金化合物であっても、シアン化合物と混合して水中でシアン錯体を形成することによって金イオン源として使用できる。これらの金化合物は、一種単独または二種以上混合して用いることができる。
【0015】
錯化剤としては、無電解金めっき皮膜を形成する下地素材の種類に応じて、金と置換してめっき液中に溶出する金属成分と錯化合物を形成する化合物を使用すればよい。この様な化合物としては、りん酸、ホウ酸、ポリリン酸等の無機酸、これらの無機酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩等の無機酸類;クエン酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸などのヒドロキシカルボン酸、これらのヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩等のヒドロキシカルボン酸類;コハク酸、フマル酸、酢酸、酪酸、マロン酸、プロピオン酸、シュウ酸、ギ酸、アジピン酸、マレイン酸等の脂肪族カルボン酸、これらの脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩等の脂肪族カルボン酸類;グリシン、アラニン、ロイシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)等のアミノカルボン酸、これらのアミノカルボン酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩等のアミノカルボン酸類;エチレンジアミン、トリエタノールアミン、テトラメチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類等を例示でき、これらから適宜選択して用いればよい。
【0016】
特に、ニッケル、ニッケル−ホウ素、ニッケル−リン等のニッケルを含む金属素材上に無電解金めっきを行う場合には、錯化剤として、ニッケルと錯化合物を形成する化合物を用いればよい。この様な錯化剤の好ましい例としては、上記した錯化剤の内で、ヒドロキシカルボン酸類、脂肪族カルボン酸類、アミノカルボン酸類、アミン類等を挙げることができる。
【0017】
錯化剤は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
【0018】
本発明のめっき液における錯化剤濃度は、特に限定的ではないが、通常、0.01〜3モル/l程度とすれば良く、0.05〜0.5モル/l程度とすることが好ましい。
【0019】
尚、上記した錯化剤は、めっき液中に溶出した金属成分と錯化合物を形成する働きの他に、緩衝剤として作用し、めっき液のpH変動を抑制する働きをするものと思われる。
【0020】
本発明の無電解金めっき液は、金イオン濃度を0.008モル/l以上とすることが必要である。金イオン濃度を0.008モル/l以上とすることによって、ニッケル−ホウ素無電解めっき皮膜上にも、密着性の良好な金めっき皮膜を形成できる。
【0021】
金イオン濃度の上限については、特に限定的ではないが、通常、0.03モル/l程度とすることが好ましい。
【0022】
金イオン濃度は、好ましくは、0.01〜0.02モル/l程度とすればよい。
【0023】
本発明の無電解金めっき液は、更に、ヒドロキシカルボン酸類の濃度を0.01モル/l以下とすることが必要である。従来の置換型無電解金めっき液は、一般に、ニッケル又はニッケル合金上にめっきを行う場合には、ニッケルと金の置換を促進するために、ほとんどの場合に、ニッケルに対する錯化力が強いヒドロキシカルボン酸類を配合しており、その濃度は、0.05〜1モル/l程度とすることが一般的である。本発明のめっき液によれば、ヒドロキシカルボン酸類を全く配合しないか、或いは、ヒドロキシカルボン酸類を配合する場合にも、その濃度を0.01モル/l以下とすることによって、意外にも、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上に、十分な析出速度で良好な密着性を有する金めっき皮膜を形成することが可能となった。尚、ヒドロキシカルボン酸類の濃度とは、上述したクエン酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸などの水酸基を含むカルボン酸であるヒドロキシカルボン酸及びこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アンモニウム塩等のヒドロキシカルボン酸塩のめっき液中での合計濃度である。
【0024】
ヒドロキシカルボン酸類は、全く配合しなくても良いが、良好な密着性を保持した上で、金めっきの析出速度を向上させるためには、ヒドロキシカルボン酸類の濃度を0.003〜0.007モル/l程度とすることが好ましい。
【0025】
更に、本発明のめっき液は、密着性の良好な金めっき皮膜を形成するために、pHを6.5程度以下とする。pHの下限値については、特に限定的ではなく、pHが低くなると密着性が向上する傾向があるが、pHが低すぎると、有害なシアンガスが発生しやすくなるので、pH4.5程度以上とすることが好ましく、pH4.8程度以上とすることがより好ましい。特に、pH5〜6程度の範囲で用いることが好適である。
【0026】
本発明のめっき液は、上記した金化合物と錯化剤の種類及びその使用量を適宜選択することによって、上記範囲のpH値に調整しても良く、或いは、必要に応じて、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等の水酸化アルカリ、硫酸、リン酸、ホウ酸等の鉱酸等を添加して、上記pH範囲に調整しても良い。
【0027】
本発明のめっき液には、必要に応じて、金イオンの安定性を保つための物質を添加しても良い。このような物質としてはシアン化カリウム、シアン化アンモニウム等のシアン化合物等を例示できる。めっき液中での濃度は、使用する金化合物の種類及びその濃度に応じて、金錯体を形成するために必要な濃度とすればよく、金錯体を安定化するために過剰に加えることもできる。
【0028】
本発明の無電解金めっき液を用いて金めっき皮膜を形成するには、上記した条件を満足する無電解金めっき液に被めっき物を接触させれば良く、通常は、該めっき液中に被めっき物を浸漬すればよい。
【0029】
無電解金めっきを行う際のめっき液の液温は、55〜95℃程度とすることが好ましく、80〜92℃程度とすることがより好ましい。
【0030】
被めっき物は、その表面の金めっき皮膜を形成する部分が、金と置換反応を生じる金属で形成されていれば、いかなる素材であっても良い。この様な金と置換反応を生じる金属としては、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、パラジウム合金、銅、銀、鉄等の金より卑な電位を示する金属を例示できる。
【0031】
本発明のめっき液は、電子部品やプリント配線基板に使用されている無電解ニッケル−リンめっき皮膜、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜、電気ニッケルめっき皮膜上に、無電解金めっき皮膜を形成するために好適に用いることができる。特に、従来の置換型無電解金めっき液では密着性の良い金めっき皮膜を形成することが困難であった無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上に、優れた密着性を有する金めっき皮膜を形成できる点で特に有利である。
【0032】
無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜を形成した被めっき物上に、密着性の良好な無電解金めっき皮膜を形成するには、金イオン濃度0.008モル/l以上、ヒドロキシカルボン酸類の濃度0.01モル/l以下、pH6.5以下という全ての条件を同時に満足する置換型無電解金めっき液を使用し、更に、めっき処理を行っている間、金イオン濃度0.008モル/l以上、ヒドロキシカルボン酸類の濃度0.01モル/l以下、pH6.5以下の範囲にめっき液を維持することが必要である。めっき皮膜を形成している途中で、いずれかの条件がこの範囲外となると、形成される金めっき皮膜の密着性が低下する。
【0033】
金イオン濃度を上記範囲に維持するには、上記した金化合物と同様の化合物を用いて、金イオンを適宜補給すればよい。
【0034】
また、pHの上記範囲に維持するためには、上記した水酸化アルカリ、鉱酸等を使用して、適宜pH調整を行えばよい。
【0035】
【発明の効果】
本発明の置換型無電解金めっき液によれは、従来、密着性の良い置換金めっき皮膜を形成することが困難であった無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上にも、十分な析出速度で優れた密着性を有する金めっき皮膜を形成することができる。
【0036】
したがって、タングステンやモリブデンを含むペーストで回路を形成したセラミックス基板を被処理物とする場合に代表される無電解ニッケル−ホウ素めっきが必要なプロセスおいて、無電解ニッケル−リンめっきを行うことなく、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上に直接置換金めっきを行うことが可能となり、工程短縮、コスト低減等が達成される。
【0037】
【実施例】
以下に実施例および比較例を示し、本発明を更に詳細に説明する。
【0038】
実施例1
銅による回路パターンを形成したプリント配線基板(5cm×5cm)(めっき有効面積15cm2)を被処理物として用い、これを脱脂液(商標:OPCアシッドクリン115:奥野製薬工業(株)製)に浸漬して脱脂処理し、100g/l過硫酸ナトリウム水溶液に浸漬してソフトエッチングを行い、次いで10%硫酸水溶液に浸漬してスマット除去を行った。続いて、触媒液(商標:ICPアクセラ:奥野製薬工業(株)製)に浸漬して、無電解ニッケル−ホウ素めっき用の触媒を付与した後、無電解ニッケル−ホウ素めっき液(商標:トップケミアロイ66:奥野製薬工業(株)製)に浸漬して、無電解ニッケル−ホウ素めっきを行った。これにより、膜厚3μmの無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜が形成された。
【0039】
次いで、下記組成の置換型無電解金めっき液を表1に記載したpH値及び温度に調整し、これに上記プリント配線板を浸漬して、ニッケル−ホウ素めっき皮膜上に金めっき皮膜を形成した。
【0040】
シアン化金カリウム 0.015モル/l
酒石酸 0.005モル/l
ホウ酸 0.2モル/l
EDTA・2Na 0.1モル/l
28%アンモニア水 所定のpHに調整するための必要量
形成された各めっき皮膜について、析出速度及び金めっき皮膜の密着性の評価を行った。めっき皮膜厚さは、蛍光X線微小部膜厚計(「SFT−8000」セイコー電子工業(株)製)により測定した。密着性の評価は、JIS H−8504めっきの密着性試験方法の15.1テープ試験方法に準じて、めっき面に粘着テープを貼り付け、勢いよく剥がし、金めっき皮膜の剥離の有無により判定した。これらの結果を下記表1に併記する。
【0041】
【表1】
【0042】
以上の結果から明らかな様に、上記組成の無電解金めっき液によれば、表1に記載したpH範囲の全てにおいて、ニッケル−ホウ素めっき皮膜上に密着性の良好な金めっき皮膜を形成できた。
【0043】
比較例1
下記組成の置換型無電解金めっき液を用い、これを下記表2に記載したpH値及び温度に調整した以外は、実施例1と同様にして無電解金めっきを行った。
【0044】
シアン化金カリウム 0.015モル/l
酒石酸 0.05モル/l
ホウ酸 0.2モル/l
EDTA・2Na 0.1モル/l
28%アンモニア水 所定のpHに調整するための必要量
形成された各めっき皮膜について、実施例1と同様にして析出速度及び金めっき皮膜の密着性の評価を行った。結果を下記表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
以上の結果から明らかな様に、ヒドロキシカルボン酸である酒石酸を0.05モル/l含有するめっき液によれば、ニッケル−ホウ素めっき皮膜上に密着性のある金めっき皮膜を形成できなかった。
【0047】
実施例2
下記組成の置換型無電解金めっき液を、液温90℃、pH5.5で用いたこと以外は、実施例1と同様にして無電解金めっきを行った。
【0048】
シアン化金カリウム 0.015モル/l
クエン酸 0.005モル/l
コハク酸 0.1モル/l
トリエタノールアミン 0.1モル/l
28%アンモニア水 pH5.5に調整するための必要量
形成された各めっき皮膜について、実施例1と同様にして析出速度及び金めっき皮膜の密着性の評価を行った。結果を下記表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】
以上の結果から明らかなように、本発明の無電解金めっき液によれば、膜厚に関係なく密着性の良好な金めっき皮膜が得られた。
【0051】
尚、被めっき物の表面積が小さいために、120分間のめっき終了後の金イオン濃度、クエン酸濃度及びpHは、めっき開始時とほぼ同一であり、めっき処理中に、これらの条件はめっき開始時とほぼ同一に維持されていた。
【0052】
比較例2
下記組成の置換型無電解金めっき液を、液温90℃、pH5.5で用いたこと以外は、実施例1と同様にして無電解金めっきを行った。
【0053】
シアン化金カリウム 0.015モル/l
クエン酸 0.05モル/l
コハク酸 0.1モル/l
トリエタノールアミン 0.1モル/l
28%アンモニア水 pH5.5に調整するための必要量
形成された各めっき皮膜について、実施例1と同様にして析出速度及び金めっき皮膜の密着性の評価を行った。結果を下記表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】
以上の結果から明らかなように、ヒドロキシカルボン酸であるクエン酸を0.05モル/l含有するめっき液によれば、0.07μm程度の薄いめっき皮膜を形成した場合であっても、金めっき皮膜の密着性は不十分であった。
【0056】
実施例3
下記組成の置換型無電解金めっき液について、下記表5に記載した範囲で金イオン濃度を変化させ、液温90℃、pH5.5で用いたこと以外は、実施例1と同様にして無電解金めっきを行った。
【0057】
シアン化金カリウム 0.003〜0.02モル/l
酒石酸 0.005モル/l
グリシン 0.1モル/l
EDTA・2Na 0.1モル/l
28%アンモニア水 pH5.5に調整するための必要量
形成された各めっき皮膜について、実施例1と同様にして析出速度及び金めっき皮膜の密着性の評価を行った。結果を下記表5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】
以上の結果から明らかな様に、めっき液中の金イオン濃度が0.008モル/l以上では、ニッケル−ホウ素めっき皮膜上に密着性の良好な金めっき皮膜を形成できたが、金イオン濃度がこれを下回ると、金めっき皮膜の密着性は不十分となった。
Claims (3)
- シアン化金塩及び錯化剤を含む水溶液であって、金イオン濃度が0.008モル/l以上、ヒドロキシカルボン酸類の濃度が0.003〜0.01モル/l、pHが6.5以下であることを特徴とする置換型無電解金めっき液。
- 無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上への金めっき皮膜形成用めっき液である請求項1に記載の置換型無電解金めっき液。
- シアン化金塩及び錯化剤を含有する置換型無電解金めっき液を、金イオン濃度0.008モル/l以上、ヒドロキシカルボン酸類の濃度0.003〜0.01モル/l、pH6.5以下に維持しつつ、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜を形成した被めっき物と接触させることを特徴とする、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜上への無電解金めっき方法。
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