JP4051279B2 - 自然石固定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川の護岸工事や道路や造成地の法面工事等に設置され、金網により自然石等を石組した状態に保持する自然石空張り工法や自然石マット等に用いられる自然石固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、河川の防災工事等においては、水圧や地盤沈下の変化に対応して適宜変形することにより強固な護岸を築くとともに通水性を有して水質保全を図り生態系を保護するために、自然石を石組しかつ金網によって固定した自然石固定装置を護岸資材に用いた工法が注目されている。自然石固定装置としては、従来金網に対して自然石を接着剤によって接合したもの(例えば特許文献1)や、アンカボルト等の固定治具によって固定したもの(例えば特許文献2、特許文献3)などが提供されている。
【0003】
ところで、特許文献1の自然石固定装置は、自然石を金網に接合する接着剤が環境汚染の原因となるといった問題がある。したがって、自然石固定装置には、最近ではアンカボルト等を用いて自然石を金網に固定するようにした特許文献2等の自然石固定装置が注目されている。特許文献2の自然石固定装置は、アンカ本体の先端部に線材係留用割溝を形成して金網の線材を挿通し、自然石に形成した取付孔内にコーンを圧入したアンカ本体を打ち込むとともにこのアンカ本体の先端部に頭部をねじ込むことによって金網と自然石とを結合する。かかる自然石固定装置は、アンカ本体、コーン、頭部やカバースリーブ、ワッシャ等によって構成されるために部品数も多く、また割溝に線材を挿通して固定する作業が極めて面倒であるとともにアンカ本体に頭部をねじ込む作業が必要であることから作業効率が悪いといった問題がある。また、自然石固定装置は、1本の線材によって自然石を固定するために充分な固定強度が得られないといった問題がある。
【0004】
また、特許文献3の自然石固定装置は、金網の隣り合う線材間を跨いで矩形の座金を配置するとともにこの座金に設けた挿通孔に対応して自然石に形成した取付孔にアンカ本体(ナット)を埋め込んでなる。自然石固定装置は、座金の挿通孔からナットをアンカ本体にねじ込むことによって座金を介して金網と自然石とを結合する。かかる自然石固定装置は、座金により金網の線材を自然石に挟み込むことから作業性の改善が図られるものの、ナットのねじ込み操作が面倒でありまた1本の線材によって自然石を固定するために充分な固定強度が得られないといった問題がある。
【0005】
出願人は、上述した従来の自然石固定装置の問題点を解決するために、線材を編み目部位において2重或いは3重に絡み上げて全体を略六角形の亀甲模様としたいわゆる亀甲編み金網を用い、各自然石を金網に強固に固定し得るようにした自然石固定装置を提供した(特許文献4)。この先願自然石固定装置は、矩形の金属片を2つ折りするとともに、折り曲げ部位に金網の編み目部位を固定する金網把持部を形成し、この把持部から延設された長片部に取付孔を形成した固定金具が用いられる。先願自然石固定装置は、取付孔に対応して自然石に形成した取付孔にアンカ部材を打ち込むとともにアンカ部材にボルトをねじ込むことによって固定金具を介して金網と自然石とを結合してなる。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−195245号公報
【特許文献2】
特開平11−210003号公報
【特許文献3】
特開2000−27153号公報
【特許文献4】
特開2002−38445号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した先願自然石固定装置においては、線材を2重或いは3重に絡み上げた亀甲編み金網の編み目部位に簡易に取り付けられる固定金具を介して亀甲編み金網と自然石とを結合することから、作業効率の向上を図って自然石を金網に取り付けることが可能とされ好評を博している。出願人は、かかる先願自然石固定装置について、コスト低減或いは作業効率の向上等を図るべくさらに改良を重ねている。
【0008】
ところで、先願自然石固定装置においても、固定金具とともに、アンカ部材、テーパ状部材(コーン)、ボルト、ワッシャ及びOリングとからなり部品数も多いことからコストもやや高いといった解決課題がある。また、先願自然石固定装置は、自然石に形成した取付孔に予めアンカ部材を打ち込む操作や、このアンカ部材に対してボルトをねじ込む操作も必要とする。
【0009】
したがって、本発明は、強度の大きい亀甲編み金網を用いる上述した先願自然石固定装置の特徴を踏襲し、亀甲編み金網に対して自然石を簡易な作業によって強固に固定することを可能とする廉価な自然石固定装置を提供することを目的に提案されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する本発明にかかる自然石固定装置は、固定金具とアンカ部材と座金部材とから構成され、自然石を亀甲編み金網に固定させる。自然石固定装置は、固定金具が、矩形金属板を長さ方向に二つ折りしてなり、折曲げ部位に亀甲編み金網の編み目部位を嵌合させる嵌合部が形成されるとともに、この嵌合部から延設された一対の固定片部に長さ方向を長軸とした長孔からなる取付孔が相対して形成されるとともにそれぞれの表面に 取付孔を挟んで複数の補強用リブを形成してなる。自然石固定装置は、アンカ部材が、固定金具の取付孔の内径よりも小径とされるとともに先端部にすり割りが形成されかつ他端部にフランジ部が一体に形成されたスリーブと、このスリーブの内孔にフランジ部から頭部を突出させて組み付けられたアンカピンとからなり、自然石に穿孔したアンカ孔内に打ち込まれる。自然石固定装置は、座金部材が、アンカ部材のスリーブを貫通させる貫通孔が形成されるとともに固定金具の取付孔よりも大径に形成され、アンカ部材に対してフランジ部に係止されてスリーブの外周部に嵌装されるとともに貫通孔を取付孔に対向させて補強用リブ上に跨った状態で固定金具に組み合わされる。
【0011】
以上のように構成された本発明にかかる自然石固定装置によれば、自然石に被せた亀甲編み金網に対して、固定金具が、固定片部を拡げて先端部から編み目部位を嵌合部へと導いて嵌合させることにより組み付けられる。自然石固定装置によれば、ドリル等によってアンカ部材のスリーブとほぼ同径のアンカ孔が穿設された自然石に対して、アンカ孔と取付孔とを対応位置させて固定金具の固定片部が当てがわれる。自然石固定装置によれば、スリーブの外周部に座金部材を嵌挿したアンカ部材が、取付孔を介してスリーブの先端部をアンカ孔に挿通されるとともにこの状態でアンカピンの打ち込みが行われる。自然石固定装置によれば、アンカ部材が、補強用リブ上に跨った座金部材にフランジ部が衝合して係止されたスリーブ内をアンカピンのみが進入してこのスリーブの先端部をすり割りを介して拡径してこの拡径部位がアンカ孔内で楔作用を奏することにより、固定金具を自然石に強固に取り付ける。自然石固定装置によれば、アンカ部材と固定金具を介して自然石と亀甲編み金網とを強固に固定する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。自然石固定装置10も、上述した従来の自然石固定装置と同様に河川の護岸工事或いは道路や造成地の法面工事等において採用され、亀甲編み金網1を用いて、この亀甲編み金網1に対して自然石2の石組み状態を強固に固定する。なお、自然石固定装置10は、自然石2ばかりでなく人工石やコンクリートブロック片等の石組みにも用いられることは勿論であるが、説明の便宜上、本明細書においては自然石2と称するものとする。
【0013】
亀甲編み金網1は、例えば線径が3.2mm乃至5.0mmの亜鉛−アルミ合金めっき鉄線或いはNK(ニューカルス鉄線)超厚アルミめっき鉄線等の金属線材が用いられ、この線材を図1及び図2に示すように、約80mmのピッチで略六角形の網目形状に編み上げてなる。亀甲編み金網1は、線材が各編み目部位3において2重或いは3重に絡み上げられている。かかる亀甲編み金網1は、290N/mm2〜540N/mm2の引張り強度を有している。
【0014】
自然石固定装置10は、図1に示すように、固定金具11と、アンカ部材12と、座金部材13とからなる。自然石固定装置10は、詳細を後述するように固定金具11が亀甲編み金網1に組み付けられるとともにアンカ部材12が自然石2に予め穿孔されたアンカ孔4に打ち込まれて固定されることにより、アンカ部材12と固定金具11を介して亀甲編み金網1に対して自然石2を固定する。固定金具11は、めっき処理を施した厚みが約1mmの鉄板或いはステンレス板等の矩形金属板が用いられ、この金属板を長さ方向の略中央部において二つ折りしてなる。
【0015】
固定金具11には、図1及び図2に示すように、折曲げ部位に亀甲編み金網1の編み目部位3を嵌合させる嵌合部14が形成されるとともに、この嵌合部14から延設された互いに対向する両側部位が一対の固定片部15,16として構成されてなる。固定金具11には、固定片部15,16にそれぞれ長さ方向を長軸とした取付孔17、18が形成され、また固定片部15,16の表面にそれぞれ複数条の補強用リブ19,20(図3及び図4参照)が形成される。各補強用リブ19,20は、同図に示すようにそれぞれ取付孔17、18を挟む所定の間隔を有し、嵌合部14から先端部に達する所定の高さを有する凸部として固定片部15,16に形成される。
【0016】
嵌合部14は、それぞれの折曲げ部位を半円弧状に湾曲形成することによって全体略円筒状とされた部位であり、編み目部位3を貫通させるに足る内径、すなわち、2本の線材の外径よりもやや大きな約8mm乃至10mm程度の内径を有している。嵌合部14は、固定片部15,16を拡げた状態で、図1矢印で示すようにその先端部側から導かれた編み目部位3を嵌合させることによって亀甲編み金網1に組み付けられる。
【0017】
固定片部15,16は、それぞれ幅が約25mm、長さが約50mmの矩形板部からなる。したがって、固定金具11は、嵌合部14を含む全長が約65mm程度に形成され、嵌合部14を編み目部位3に組み付けた状態において図2に示すように固定片部15,16の先端が対角位置の編み目部位3と対向されて網目の空間内に延在する。固定金具11は、固定片部15,16に形成した取付孔17,18が対向位置して互いに共同して取付孔21を構成する。
【0018】
固定金具11には、取付孔21にアンカ部材12が挿通され、このアンカ部材12をアンカ孔4に打ち込むことによって自然石2に取り付けられる。アンカ部材12は、いわゆるオールアンカと称されるアンカ部材であり、図1及び図3に示すように鋼鉄製の円筒状スリーブ22と、このスリーブ22の内孔23に組み付けられたアンカピン24とからなる。なお、アンカ孔4は、ドリル等によって自然石2に穿孔され、アンカ部材12の後述するスリーブ22とほぼ同径とされるとともにその長さよりもやや深く形成されてなる。
【0019】
スリーブ22は、外径が固定金具11の取付孔21の内径よりも小径とされ、内孔23が開口する基端部にフランジ部25が一体に形成されている。スリーブ22は、詳細を省略するが内孔23が先端に向かって次第に小径とされるとともに底付き孔として形成されてなる。スリーブ22には、この内孔23の底部に連通するようにして先端部26にすり割り27が形成されるとともに、外周部に複数の凹溝28が形成されている。スリーブ22は、すり割り27と凹溝28が形成されることによって、詳細を後述するようにアンカピン24を打ち込むにしたがって先端部26が拡径する。
【0020】
スリーブ22には、内孔23にアンカピン24が圧入状態で組み付けられる。アンカピン24は、スリーブ22の内孔23よりもやや長軸とされ、先端部にやや太径の頭部29が一体に形成されている。アンカピン24は、図3に示すようにフランジ部25側から頭部29を突出させて、スリーブ22に組み付けられている。
【0021】
座金部材13は、金属製のリング状部材からなり、その外径が固定金具11の取付孔21の内径よりも大径とされるとともにスリーブ22のフランジ部25の外径よりも大径とされてなる。座金部材13は、図2に示すように固定金具11の固定片部15に形成した補強用リブ19の対向間隔及び固定片部16に形成した補強用リブ20の対向間隔よりも大径とされてなる。座金部材13には、スリーブ22の外径よりもやや大きな内径を有する貫通孔30が形成されている。座金部材13は、貫通孔30にスリーブ22が嵌挿されることによって、このスリーブ22の外周部にフランジ部25によって抜止めされて嵌装される。なお、座金部材13については、外周部から貫通孔30に達するスリットを形成するとともに、ラセン状としたいわゆるスプリング座金を用いてもよい。
【0022】
以上のように構成された自然石固定装置10においては、固定金具11が、嵌合部14に対して固定片部15,16を拡げた状態として先端部側から亀甲編み金網1の編み目部位3に嵌合される。自然石固定装置10は、嵌合部14に編み目部位3が嵌合することによって、図3に示すように固定金具11が亀甲編み金網1に組み付けられる。
【0023】
ところで、自然石2には、ドリルによって所定の内径と深さを有するアンカ孔4が穿設されるとともに亀甲編み金網1が被せられる。自然石固定装置10は、この状態でアンカ孔4に対して亀甲編み金網1に組み付けた固定金具11の取付孔21が対応位置される。自然石固定装置10は、上述したように取付孔21を長孔として形成したことによって、この取付孔21とアンカ孔4とを比較的ラフに位置合わせすればよい。自然石固定装置10は、固定金具11に対してスリーブ22の内孔23にアンカピン24を圧入してなるアンカ部材12が、先端部26側から取付孔21へと嵌挿される。なお、アンカ部材12には、予めスリーブ22の外周部に座金部材13が嵌挿されている。
【0024】
自然石固定装置10は、アンカ部材12が、スリーブ22の先端部26をアンカ孔4に対して位置合わせするように取付孔21内を適宜移動操作されてアンカ孔4内に嵌挿される。自然石固定装置10は、アンカ部材12に組み付けられた座金部材13が補強用リブ19上に跨った状態となっている。自然石固定装置10は、この状態で図3矢印で示すようにアンカピン24の頭部29をハンマ等によって叩いて、アンカ部材12をアンカ孔4内に打ち込む操作が行われる。自然石固定装置10は、アンカ部材12が、打ち込みの初期ではスリーブ22とアンカピン24とが一体的にアンカ孔4内を進入するが、フランジ部25が補強用リブ19上に係止された座金部材13に衝合してスリーブ22が係止されることによってアンカピン24のみがスリーブ22内を進入する。
【0025】
自然石固定装置10においては、アンカピン24が打ち込まれるにしたがってスリーブ22の先端部26の内孔23を次第に押し広げる。アンカ部材12は、これによって図4に示すようにスリーブ22の先端部26がすり割り27を介して拡径し、この拡径した先端部26がアンカ孔4内において楔作用を奏することで自然石2に強固に固定される。したがって、自然石固定装置10は、固定金具11が、アンカ部材12を介して重ね合わせ状態の固定片部15,16を自然石2と結合されることで、自然石2と亀甲編み金網1とを強固に固定する。
【0026】
なお、自然石固定装置10は、座金部材13が、取付孔17の周辺部において固定片部15に係止されるとともにフランジ部25を係止することによって、スリーブ22の打込み量を規定する。なお、座金部材13は、補強用リブ19,20上に位置されて固定片部15の上面と全面接触されないことから、固定片部15の上面の面精度の影響が低減されてスリーブ22の打込み量を規定する。
【0027】
自然石固定装置10は、上述したように固定金具11が、嵌合部14を亀甲編み金網1の編み目部位3に組み付けるとともに固定片部15,16をアンカ部材12を介して自然石2に固定することによって、固定金具11を介して自然石2を亀甲編み金網1に強固に固定させる。自然石固定装置10は、固定金具11を最も強度の大きい編み目部位3に組み付けられることによって大きな重量の自然石2も亀甲編み金網1に強固に固定することから、大きな水圧等に対しても耐久性の高い強固な石組を構築することが可能である。
【0028】
自然石固定装置10は、亀甲編み金網1の編み目部位3に対する固定金具11の組付操作が極めて簡易に行われるとともに、自然石2に穿孔したアンカ孔4にアンカ部材12を直接打ち込む簡易な操作によって固定金具11を自然石2に強固に結合される。したがって、自然石固定装置10は、作業効率の大幅な向上を図って自然石2を亀甲編み金網1に固定させることが可能となる。
【0029】
なお、上述した自然石固定装置10においては、折曲げ部位を半円弧状に湾曲させて全体略円筒状の嵌合部14を構成したが、例えば固定片部15側のみを編み目部位3を嵌合させるに足る内径を有する半円弧状に湾曲させ、固定片部16側をフラットに形成するようにしてもよい。自然石固定装置10は、かかる形状の嵌合部14の自然石2に対して密着性が向上されてより強固に結合されるようになる。
【0030】
第2の実施の形態として図5に示した自然石固定装置40は、2個の固定金具11A,11Bを用いるとともに、これら固定金具11A,11Bを1個のアンカ部材12と座金部材13とによって自然石2に結合してなる。自然石固定装置40は、固定金具11A,11B、アンカ部材12及び座金部材13が上述した自然石固定装置10と同様のものを用いることから、個々の説明を省略する。
【0031】
自然石固定装置40は、亀甲編み金網1の相対する編み目部位3A,3Bに、固定金具11A,11Bが相対向するようにしてそれぞれ組み付けられる。自然石固定装置40は、第1の固定金具11Aと第2の固定金具11Bとが、例えば固定片部15aと固定片部16aとの間に固定片部15bを挟み込むようにして各固定片部15a,16aと固定片部15b,16bとを重ね合わされるようにする。
【0032】
自然石固定装置40は、第1の固定金具11Aの各固定片部15a,16aに形成した取付孔17a,18aと、第2の固定金具11Bの各固定片部15b,16bに形成した取付孔17b,18bとが互いに連通して取付孔21を構成する。自然石固定装置40は、外周部に座金部材13を嵌挿したアンカ部材12が取付孔21を介してアンカ孔4内に挿通される。自然石固定装置40は、この状態でアンカピン24がハンマ等によってアンカ孔4内に打ち込まれ、上述したようにスリーブ22の先端部26がアンカ孔4内においてすり割り27を介して拡径して楔作用を奏することで自然石2に強固に固定される。
【0033】
自然石固定装置40は、2個の固定金具11A,11Bを相対する編み目部位3A,3Bに組み付けてアンカ部材12によって自然石2に固定したことから、自然石2を亀甲編み金網1に対してより強固に固定することが可能となる。自然石固定装置40は、2個の固定金具11A,11Bを簡易な作業により1個のアンカ部材12によって自然石2に固定することから、部品数も低減して取付作業の効率化が図られるようになる。
【0034】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、廉価なアンカ部材が用いられ、アンカピンを打ち込む簡易な操作によって自然石を亀甲編み金網に強固に固定することが可能となり、施工工程の大幅な短縮化と費用の低減が図られる。また、本発明によれば、強度の大きい亀甲編み金網の編み目部位を利用して固定金具を取り付けることから、大きな自然石であっても充分に固定することが可能であるとともに、金網の切断や変形等の発生も抑制され安定した石組みが固定されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自然石固定装置の使用状態を示す要部分解斜視図である。
【図2】 自然石固定装置により亀甲編み金網に自然石を固定した状態の要部斜視図である。
【図3】 自然石固定装置の使用状態を示す要部縦断面図である。
【図4】 自然石固定装置により亀甲編み金網に自然石を固定した状態の要部縦断面図である。
【図5】 第2の実施の形態として示した自然石固定装置の使用状態の要部分解斜視図である。
【符号の説明】
1 亀甲編み金網、2 自然石、3 編み目部位、4 アンカ孔、10 自然石固定装置、11 固定金具、12 アンカ部材、13 座金部材、14 嵌合部、15,16 固定片部、17,18 取付孔、19,20 補強用リブ、21 取付孔、22 スリーブ、23 内孔、24 アンカピン、25 フランジ部、26 先端部、27 すり割り、28 凹溝、29 頭部、30 貫通孔、40 亀甲編み金網
Claims (1)
- 亀甲編み金網に多数個の自然石を固定してなる自然石固定装置において、
矩形金属板を長さ方向に二つ折りし、この折曲げ部位に上記亀甲編み金網の編み目部位を嵌合させる嵌合部が形成されるとともにこの嵌合部から互いに対向するようにして一対の固定片部を延設し、これら固定片部に相対して長さ方向を長軸とした長孔からなる取付孔を形成するとともにそれぞれの表面に上記取付孔を挟んで複数の補強用リブを形成した固定金具と、
上記固定金具の取付孔の内径よりも小径とされるとともに先端部にすり割りが形成されかつ他端部にフランジ部が一体に形成されたスリーブと、このスリーブの内孔に上記フランジ部から頭部を突出させて組み付けられたアンカピンとからなり、上記自然石に穿孔したアンカ孔内に打ち込まれるアンカ部材と、
上記アンカ部材の上記スリーブを貫通させる貫通孔が形成されるとともに上記固定金具の上記取付孔よりも大径に形成され、上記アンカ部材に対して上記フランジ部に係止されて上記スリーブの外周部に嵌装されるとともに上記貫通孔を上記取付孔に対向させて上記補強用リブ上に跨った状態で上記固定金具に組み合わされた座金部材とを備え、
上記アンカ部材が、上記嵌合部に編み目部位を嵌合して上記亀甲編み金網に取り付けられた上記固定金具の上記取付孔を介して上記自然石のアンカ孔内に打ち込まれ、上記フランジ部が上記座金部材に衝合して係止される上記スリーブ内を上記アンカピンのみが進入してこのスリーブの先端部を上記すり割りを介して拡径してこの拡径部位が上記アンカ孔内で楔作用を奏することにより、上記固定金具を介して上記自然石を上記亀甲編み金網に固定することを特徴とする自然石固定装置。
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