JP4051053B2 - ローラバニシング工具 - Google Patents

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本発明は、円筒状の被加工物の外周面または穴の内周面を転圧して鏡面仕上げするローラバニシング工具に関し、特に、前加工寸法にバラツキがあっても径の自動補正を行うトルク・変位変換機構を内蔵し、自動補正機構を構成したローラバニシング工具に関する。
従来、円筒形の外周面、または、内周面を鏡面仕上げする加工として、バニシング加工が知られている。バニシング加工は、超硬チップによる旋削加工、ボーリング加工の引き目をローラによって転圧することにより、転圧した被加工物(ワーク)の表面が鏡面になり、寸法精度の向上と表面の硬化とが同時に達成できるため、広く利用されている。
たとえば、NC旋盤の刃物台に前記ローラバニシング工具を装着して使用する場合は、主軸台のチャックにワーク(W)を固定して回転させ、ワークの加工面に対して機械的にローラバニシング工具を押圧ないし移動させて加工する。マシニングセンタのような回転する主軸にローラバニシング工具を装着する場合は、ワークを固定してローラバニシング工具を加工穴に嵌入し移動させて加工する。すなわち、ローラを使用したローラバニシング加工(以下、バニシング加工という)は、ワークまたはローラの少なくとも一方を回転させてワークの外周面や内周面等にローラを押圧し、切削加工で生じた超硬チップの引き目によるワークの表面の微小な凹凸を押し潰し、塑性変形させて鏡面に近い面粗度に仕上げるとともに、真円度を向上させ、ワークの表面を硬化させる(たとえば、特許文献1参照)。
なお、従来、ツール径の自動制御式のバニシング工具には、ボールネジのようなヘリカル(角度θ:フィードアングル)に配置されたスプリングローラが使用されていた。
特開平10−71564号公報(段落0025〜0070、図1〜図2)
しかしながら、微小なトルク変動を正確に軸方向に変換する従来のツール径の自動制御は、微小のばらつきを有するワークに限られていたので、前加工径のばらつきを微小の公差内に抑えなければならないという問題があった。
また、このスプリングローラでは、初期の段階でそれ自身にねじれが発生し、微小なトルク変動を正確に軸方向へ変換させることができなかったため、前加工径の寸法を揃えなければならないという問題があった。
さらに、スプリングローラの安定した特性を確保するために形状精度および外面の面粗度を向上させる必要があり、コスト高になるという問題があった。
さらに、スプリングローラは繰返し使用することによりへたりが発生し、無負荷位置(原位置)が変化してしまうという問題があった。
なお、以下の説明では、ワーク径によっても異なるが、微小のばらつきとは、およそ±0.03mm未満をいい、大きめのばらつきとは、およそ±0.03mm以上をいう。
そこで、本発明は、これらの問題点を解決するために創案されたものであり、微小なトルクの変動を正確に軸方向の変位に変換し、前加工径の大きめのばらつきがあっても対応でき、また、コスト高にならず、また、繰返し使用してもへたりのない、無負荷位置(原位置)が変化しないローラバニシング工具を提供することを課題とする。
請求項1に係るローラバニシング工具(10)の発明は、被加工物、またはシャンク(3)が回転駆動機構によって回転駆動され、棒状またはテーパに形成されたシャンク部(3a)を有するシャンク(3)と、ヘッド(5)の内周面に形成されたテーパ(5t)上を前記ヘッド(5)の回転に伴って転動することにより、棒状の被加工物の外周面を転圧加工する複数のローラ(1)と、前記シャンク(3)と前記ヘッド(5)とを、前記ヘッド(5)の負荷トルクによってボール(13)を介して相対的に回動させることによりトルクを軸方向の変位に変換するトルク・変位変換機構(T)と、前記トルク・変位変換機構(T)による軸方向の変位により第2コイルバネ(16)の付勢力を変化させ、前加工径にバラツキがあっても、ハブ(9)に連結されたヘッド(5)が軸方向へ移動して加工径の自動補正を行う径自動補正機構(E)とを備え、被加工物の外周面をローラの転圧によってバニシング加工する外周面加工用のローラバニシング工具であって、前記トルク・変位変換機構(T)は、リング状の一端面に複数のすり鉢状の窪み(11a)が形成された固定輪(11)と、同様のリング状の一端面に複数のすり鉢状の窪み(12a)が対向するように形成された可動輪(12)と、前記固定輪(11)の窪み(11a)と、前記可動輪(12)の窪み(12a)に挟持された複数のボール(13)と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係るローラバニシング工具(20)の発明は、被加工物、またはシャンク(3)が回転駆動機構によって回転駆動され、棒状またはテーパに形成されたシャンク部(3a)を有するシャンク(3)と、マンドレル(25)の外周面に形成されたテーパ(25t)上をその回転に伴って転動することにより、被加工物の穴、または、円管状の内周面を転圧加工する複数のローラ(1)と、前記シャンク(3)と前記マンドレル(25)とを、前記マンドレル(25)の負荷トルクによってボール(13)を介して相対的に回動させることによりトルクを軸方向の変位に変換するトルク・変位変換機構(T)と、前記トルク・変位変換機構(T)による軸方向の変位により第2コイルバネ(16)の付勢力を変化させ、前加工径にバラツキがあっても、テーパ(25t)を有するマンドレル(25)が軸方向へ移動して、加工径の自動補正を行う径自動補正機構(E)とを備え、被加工物の穴、または、円管状の内周面をローラの転圧によってバニシング加工する内周面加工用のローラバニシング工具であって、前記トルク・変位変換機構(T)は、リング状の一端面に複数のすり鉢状の窪み(11a)が形成された固定輪(11)と、同様のリング状の一端面に複数のすり鉢状の窪み(12a)が対向するように形成された可動輪(12)と、前記固定輪(11)の窪み(11a)と、前記可動輪(12)の窪み(12a)に挟持された複数のボール(13)と、を備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のローラバニシング工具(20)であって、丸棒の外周面をテーパ状のローラの転圧によってバニシング加工する外周面加工用の油圧、または、空圧によるローラバニシング工具であって、前記固定輪(11)を支持するハウジング(8)と、前記可動輪(12)を支持するハブ(9)との間のスペースにリング状のシリンダ(17)を形成し、前記シリンダ(17)に油圧または空圧を供給し、前記トルク・変位変換機構(T)による軸方向の変位によってシリンダ(17)による付勢力が変化し、前加工径にバラツキがあっても、ハブ(9)に連結されたテーパを有するヘッド(5)を軸方向へ移動させて、径の自動補正を行う径自動補正機構(E)を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ローラが受ける押圧力の反力を受けるヘッドの負荷トルクを、軸方向の変位に変換するためのトルク・変位変換機構を設け、前加工寸法に大きめのバラツキがあっても径の自動補正を行う径自動補正機構を備えたことにより、外周面の径に合わせて径の自動補正を行うことができる。また、トルク・変位変換機構に摩擦係数の小さいボール(鋼球)を設けたことにより、微小なトルクの変動を正確に軸方向の変位に変換することができる。さらに、コスト高にならず、また、繰返し使用してもへたりのない、無負荷位置(原位置)が変化しない外周面加工用のローラバニシング工具を提供することができる。
請求項2に係る発明によれば、ローラが受ける押圧力の反力をマンドレルが受け、さらに、マンドレルが受ける負荷トルクを軸方向の変位に変換するためのトルク・変位変換機構を設け、前加工寸法に大きめのバラツキがあっても径の自動補正を行う径自動補正機構を備えたことにより、内周面の径に合わせて径の自動補正を行うことができる。また、トルク・変位変換機構にボールを設けたことにより、微小なトルクの変動を正確に軸方向の変位に変換することができる。また、コスト高にならず、さらに、繰返し使用してもへたりのない、無負荷位置(原位置)が変化しない内周面加工用のローラバニシング工具を提供することができる。
請求項3に係る発明によれば、ハウジングと、ハブとの間のスペースにリング状のシリンダを形成し、前記シリンダに油圧(作動油)、または、空圧(エア)を供給し、油圧、または、空圧による圧力調整をできるようにしたことにより、機構が簡素化され、信頼性の向上が図れる。また、自動機械へ搭載可能であり、ワーク径に大きめのばらつきがあってもそのワーク径に合わせて自動制御することができるため、機械の連続運転による生産性の向上ができる。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1〜第4の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るローラバニシング工具を示し、図1(a)は左側面図、図1(b)は半断面の正面図である。図1に示すように、ローラバニシング工具10は、棒状のワークWの外周面加工用である。ローラバニシング工具10は、棒状のワークWを転圧加工する複数のローラ1と、この複数のローラ1を保持するフレーム2と、工作機械へ装着する装着部を有するシャンク3と、フレーム2を支持するステム6と、トルク・変位変換機構T1 へ向かって付勢する第2コイルバネ16を支持し、可動輪12を保持するハブ9と、固定輪11を保持するフランジ7と、フランジ7を支持するハウジング8と、スラストベアリング4に付勢する第1コイルバネ14と、転圧加工の際にローラ1の反力を受けるヘッド5と、ヘッド5の位置を調整するヘッド5の位置調整手段F1 と、前記第2コイルバネ16の付勢力を調整する付勢力調整手段G1 と、から主に構成されている。
なお、図中の左側を前方、または、先端といい、右側を後方、または、後端という。
径自動補正機構E1 を構成する各部位について、詳細に説明する。
シャンク3は、ツールホルダ等を介して工作機械である加工機械の刃物台または主軸に固定される形状が棒状またはテーパに形成されたシャンク部3aと、シャンク部3aから拡径されておねじ3bが形成されたシャンク本体3cと、シャンク本体3cから縮径されたスリーブ状のシャンク先端部3dと、シャンク先端部3dの端面3eに止り穴が形成された穴部3fとから形成されている。
前記シャンク3の穴部3fの底面3gには、スラストベアリング4が挿入され、シャンク3の穴部3fとステム6との間には、このスラストベアリング4に向かって押し付け勝手に付勢する第1コイルバネ14が介装されている。
このステム6は、リング状であり、外周面に段差が設けられ、シャンク先端部3dの内周面端部に設けられた止め輪と、この止め輪によって形成されたスペースに第1コイルバネ14が介装されている。
フレーム2は、有底の円筒状であり、転圧加工するテーパ形状の複数のローラ1が、たとえば、9個配置されている。フレーム2の円筒状の後端部は、底部が閉塞状に形成され、この底部が前記ステム6の先端部6cに、ボルト6dによって固定されている。
ハウジング8は、前記シャンク本体3cのおねじ3bに螺合され、拡径されて前記シャンク先端部3dを円筒状に包囲するように延設されている。
ハウジング8が延設された先端部8aには、開口部を閉鎖するようにフランジ7がボルト8bによって固定され、内周面の隙間にブッシュ15が嵌入されている。
フランジ7は、リング状であり、その一端面に大きなリング溝が形成されており、このリング溝に固定輪11が嵌入されて保持されている。
また、シャンク本体3cのおねじ3bに螺合されたハウジング8の外周面には、同様におねじ8cが設けられ、回動自在にアジャストナット21が螺合している。
トルク・変位変換機構T1 は、シャンク3とヘッド5との間に内蔵されている。つまり、トルク・変位変換機構T1 は、図2で後記するように固定輪11と、可動輪12と、ボール13とから構成され、ヘッド5にかかる負荷トルクによってボール13を介して固定輪11と可動輪12を相対的に回動させることにより、トルクを軸方向の変位に変換するものである。ブッシュ15は、前記シャンク先端部3dの外周面に摺動可能に嵌合されている。ハブ9はこのブッシュ15を挟み込むようにそのブッシュ15の外周に嵌合されている。このハブ9は、前記トルク・変位変換機構T1 を構成する固定輪11の対向位置にボール13を挟持した可動輪12を保持している。
なお、負荷トルクとは、加工押圧力により発生し、ヘッド5から伝達される回転トルクをいう。
第2コイルバネ16は、たとえば、5等配された位置に5個配置され、この第2コイルバネ16の左端がガイド16a、右端がガイドピン16bによって支持されている。
ヘッド5は、リング状に形成され、内周面には前方が広がるようにテーパ5tが形成されている。ヘッド5は、前記ハブ9の先端部9aに設けられ、止めネジ9bによってハブ9に固定されている。そして、転圧加工の際、ローラ1が受ける反力は、ヘッド5の内周面で受ける。前記フレーム2に配置された複数のローラ1は、ワークWとヘッド5の内周面に挟まれた状態で、自転しながら公転する。このテーパ5tが形成されたテーパ部の幅は広くなっており、軸方向に移動されることにより、前記ローラ1が当接する当接位置が変わることによって、ツール径を変え、バラツキのあるワーク径φDに対応できるようになっている。ローラ1はテーパを有しており、そのテーパ角は、ヘッド5のテーパ5tのちょうど半分になっている。
ヘッド5の位置調整手段F1 は、ヘッド5の位置を調整する。この位置調整手段F1 は、ハウジング8とアジャストリング22とロックナット23によって構成されている。ヘッド5のテーパ5tの位置を変えるには、ハブ9の位置、つまり、ハウジング8の位置を軸(左右)方向へ変えることにより可能となる。したがって、ワーク径に対応させるには、ハウジング8を回動させることにより、ハウジング8を軸方向へ移動させてヘッド5の位置を変える。その後、ハウジング8の位置をアジャストリング22とロックナット23によって固定する。詳しくは、シャンク本体3cのおねじ3bにはハウジング8が螺合されており、ハウジング8の後端面には複数の凹部8dが形成されている。また、前記おねじ3bには、キー溝3kが形成されている。
スライドキー22kとアジャストリング22は、ピン22pによって一体に連結されている。また、アジャストリング22の左端面には複数の凸部22cが形成され、前記凹部8dへ凸部22cが嵌入できるようになっており、また、シャンク本体3cのおねじ3bにはロックナット23が螺合され、アジャストリング22の凸部22cが外れないようにロックナット23によって固定する。
その結果、ハウジング8の位置を軸方向に変えて調整した後、ハウジング8の凹部8dにアジャストリング22の凸部22cを軸方向へスライドさせ、凸部22cを凹部8dに嵌入し、最後にゆるみ止めのロックナット23によって固定する。さらに、ロックナット23は、ゆるみ防止のために止めネジ23aによって固定可能になっている。
付勢力調整手段G1 は、可動輪12を固定輪11へ付勢する第2コイルバネ16の付勢力を調整する機構を備えている。この付勢力調整手段G1 は、第2コイルバネ16とそれを支持するガイド16aと、ガイドピン16bと、アジャストナット21等によって構成されている。
ガイド16aはリング状であり、5等配に配置された穴によって第2コイルバネ16の前端部を支持している。
ガイドピン16bは、ハウジング8の拡径部側面に穿設された穴に嵌合され、第2コイルバネ16の後端部の内周面を支持している。
アジャストナット21は、ハウジング8のおねじ8cに螺合され、ガイドピン16bとの当接面には、スラストベアリング21cが装着されている。
アジャストナット21の止めネジ21bをゆるめ、アジャストナット21を右回転させると、バネの付勢力(バネ荷重)が強くなり、左回転させるとバネの付勢力が弱くなる。
なお、最適なバネ荷重は、2〜3個の試加工により決めればよい。
その結果、アジャストナット21を締め込みガイドピン16bが前方(図中左)へ移動すると、第2コイルバネ16がたわみ、第2コイルバネ16の付勢力は、ガイド16aからスラストベアリング24を介してハブ9を押圧し可動輪12を押圧してボール13を挟持する力を強くする。
図2はトルク・変位変換機構の模式図であり、図2(a)は斜視図と、可動輪が回動する回動方向Nと、ボールの移動方向Yと、可動輪が軸方向に変位する変位方向Zを示すベクトル図である。図2(a)に示すように、トルク・変位変換機構T は、固定輪11と、可動輪12と、複数のボール13から構成されている。このトルク・変位変換機構Tは、シャンク3(図1参照)によって固定される固定輪11と、軸と直角(X)方向へ可動する可動輪12と、たとえば、3個のボール13とから構成されている。
固定輪11は、リング状に形成されており、可動輪12側の端面に3個のすり鉢状の窪み11aが形成されている。3個のすり鉢状の窪み11aは、ここでは120°の円錐形状である。
可動輪12には、同様に固定輪11側の端面に3個のすり鉢状の窪み12aが形成されている。そして、前記固定輪11の窪み11aと可動輪12の窪み12aによって形成された隙間にそれぞれボール13が装着されて挟持されている。
図2(b)は動作前であり、図2(a)に示すH矢視の側面図、図2(c)は図2(b)に示すI−I線の断面図である。
図2(c)に示すように、固定輪11のすり鉢状の窪み11aと、可動輪12のすり鉢状の窪み12aにボール13が挿入されて挟持されている。このとき、固定輪11と可動輪12の外形幅寸法はwである。
図2(d)は動作後であり、図2(a)に示すH矢視の側面図、図2(e)は図2(d)に示すJ−J線の断面図である。
図2(e)に示すように、ローラ1(図1参照)の回転力がヘッド5に伝達されると、ヘッド5が第2コイルバネ16の付勢力に勝り、その可動輪12が回転(N)方向へxだけずれる。そうすると、120°のすり鉢状の窪み11a,12aの傾斜角によって転動したボール13は、Y方向へ移動する(図2(a)のベクトル図参照)。そして、このボール13のY方向への移動によって、可動輪12はZ方向へz量だけ移動(変位)する。
このとき、固定輪11と可動輪12の外形幅寸法は、w+zになる。これはトルクが軸方向の変位に変換させるもので、これをトルク・変位変換機構T という。
このように、ローラ1がワーク(被加工物)Wの外周面を押圧することによって、ローラ1が受ける押圧力の反力と回転力による負荷トルクは、可動輪12を回動させる。この回動によって、円錐形状の窪みに挟持されたボールを転動させ、軸方向の変位に変換し、第2コイルバネ16の付勢力を変える。この付勢力の変化によって前加工寸法に大きめのバラツキがあっても加工径の自動補正を行うことができる。
たとえば、前加工の軸径がφ30.0mmと、φ30.3mmとでは、直径に0.3mmの差があり、ローラ1が受ける押圧力(負荷)にも大きな差が生じる。この押圧力の反力にワークの回転が加わった負荷トルクにも差が生じることになる。そして、図2(e)に示すように、この負荷トルクは、可動輪12をN方向へ寸法xだけのずれを生じさせ、ボール13によって、軸(Z)方向へ可動輪12を寸法zの変位量に変換し、第2コイルバネ16をたわませる。
その結果、この第2コイルバネ16のたわみの変化によって、第2コイルバネ16の付勢力が変化し、この付勢力の変化によってハブ9に連結されたテーパ5tを有するヘッド5も後退するため、径が大きくなる方向へ0.3mm分だけ自動補正されることになる。
すなわち、トルク・変位変換機構T1 を内蔵した径自動補正機構Eによって、前加工寸法にバラツキがあっても径の自動補正を行いながらローラバニシング加工を行い、負荷トルクの変動に伴い、減少に伴い、軸方向の変位が解消すると、また、元の位置にもどるようになっており、無負荷位置(原位置)が変化しないローラバニシング工具となっている。
つづいて、図1を参照して動作について説明する。
図1(b)に示すように、ローラバニシング工具10は、ツールの初期設定について説明する。まず、ツール径の初期設定は、ロックナット23をゆるめ、アジャストリング22を後退させてハウジング8の凹部8dとアジャストリング22の凸部22cとの係合を解除し、ツール径の調整範囲の下限に設定するため、最小のワーク径φDより0.05〜0.10mm程小さくセットする。
つぎに、付勢力の初期設定を行う。このローラバニシング工具10は、第2コイルバネ16の付勢力(バネ荷重)によってツール径を自動制御する。この付勢力は、ワークの材質、硬度、加工径、および表面あらさに応じて、最適値に設定する。そのために、アジャストナット21の止めネジ21bをゆるめ、アジャストナット21を右回転させると、付勢力が強くなり、左回転させると、付勢力が弱くなる。
ローラバニシング工具10によるバニシング加工は、ローラ1による転圧加工であり、転圧された量だけ、外径が縮小する。したがって、所定の公差寸法内に仕上げるには外径の縮小量を予め考慮しておくとよい。たとえば、φ30mmでは0.02〜0.04mmである。
そこで、ローラバニシング工具10をNC旋盤の刃物台に固定し、ワークを回転数600min-1で回転させる。そして、ローラ1が複数配置された円筒状のフレーム2にワークWを挿通する。そうすると、ローラ1がワーク加工面に接触してワークW加工面を加圧し、このワークW加工面を転圧(塑性変形)によって加工面の表面を滑らかな鏡面に仕上げる。
これらを整理すると、径自動補正機構E1 は、この前記トルク・変位変換機構T1 による軸方向の変位により第2コイルバネ16の付勢力を変化させ、ハブ9に連結されたヘッド5が軸方向へ移動して、前加工径に大きめのバラツキがあっても加工径の自動補正を行うものである。
たとえば、ワークの前加工径にバラツキがあっても、トルク・変位変換機構T1 を内蔵した径自動補正機構E1 により、ワークの前加工径に追従してツール径は、ローラ1の軸方向の位置を変えて自動的にツール径を変える。
つまり、前加工径の小さなワークに、ローラバニシング工具10を挿入すると、第2コイルバネ16の付勢力がバニシング圧に勝り、ハブ9がツール先端側に移動し、ツール径は自動的に小さくなる。ただし、予めセットされたツール径より小さくなることはない。
その反対に、前加工径の大きめなワークWに、ローラバニシング工具10を挿入すると、バニシング圧が第2コイルバネ16の付勢力に勝り、ハブ9がシャンク3側に移動し、ツール径は自動的に大きくなる。
<第2の実施形態>
図3は本発明の第2の実施形態に係るローラバニシング工具を示し、(a)は左側面図、(b)は半断面の正面図である。
概略の構成は、図1に示すローラバニシング工具10と同様であるが、付勢力調整手段G2 が異なるので、その構成について説明する。図3に示すように、図1に示す第2コイルバネ16の代わりに、リング状を形成するシリンダ17がハウジング8とハブ9との間のスペースに設けられている。シリンダ17にはハウジング8に設けられた油圧または空圧を通す導通孔(図示せず)と導通溝8eが連通されており、これらを流通してハブ9を押圧し、ボール13を挟持する可動輪12を押圧する。
また、図1に示すアジャストナット21の位置には、スイベルジョイント18が配設されている。スイベルジョイント18の両側面にはリング状の薄いスラストリング19を介し、ハウジング8の外周面との当接面には、供給された油圧または空圧が漏洩しないように複数のシール18cが装着されている。その結果、スイベルジョイント18に設けられた供給口18aから供給された油圧または空圧は、これらのシール18cによって封止され、かつ、スイベルジョイント18は、ワーク固定、および、工具回転の仕様に備えて回転可能に装着されている。
このような、油圧、空圧方式による圧力調整をできるようにしたトルク・変位変換機構を利用したバニシングツールとしては、外周面用の他に、内外面テーパ、平面、曲面加工用に利用することができる。
つづいて、付勢力調整手段G2 の動作について図面を参照して説明する。図3に示すように、ローラバニシング工具20は、バネ荷重の代わりに油圧力または空圧力でツール径を自動制御する。油圧は非圧縮性であるため、高圧力仕様は油圧を使用し、空圧はばねのように圧縮性があるため、低圧仕様は空圧を使用するとよい。以下、空圧で説明すると、この空圧による荷重は、ワークの材質、硬度、加工径、および表面あらさ等に応じて、最適値に設定するが、この空圧では、図示しない空圧装置の圧力調整弁を操作して空圧を調整すればよい。
なお、ローラバニシング工具20の付勢力調整手段G2 のほかに、トルク・変位変換機構T2 を内蔵した径自動補正機構E2 については、図1に示すローラバニシング工具10と同様であるため、同一の部位には同符合を付し、重複する説明は省略する。
<第3の実施形態>
図4は、本発明の第3の実施形態に係るローラバニシング工具の半断面の正面図である。図4に示すように、ローラバニシング工具30は、トルク・変位変換機構T3 がローラ1よりも後方にあるタイプであり、ワークWに形成された穴の内周面加工用のローラバニシング工具である。なお、図1と同じ部位には同符合を付し重複する説明は省略する。
径自動補正機構E3 を構成する各部位について、詳細に説明する。
シャンク3は、加工機械の刃物台または主軸に固定されるシャンク部3aと、前記シャンク部3aから拡径されて延設された外周面におねじ3bが形成されたシャンク本体3cと、前記シャンク本体3cからさらに拡径されて延設された外周面におねじ3mが形成されたスリーブ状のシャンク先端部3dと、前記シャンク先端部3dの端面3eに止り穴が形成された穴部3fとから形成されている。
マンドレル25は、棒状であり、後端部近傍がフランジ部25b付きで形成されており、シャンク3のシャンク先端部3dの端面3eに形成された穴部3fに第2コイルバネ16が挿入されている。マンドレル25の後部穴25dにはスラストベアリング4が挿入され、第2コイルバネ16を包囲して後端部25aが軸方向へ摺動可能に装着されている。
また、マンドレル25の左端部近傍にはフランジ部25bが形成され、そのフランジ部25bから縮径して前方へ延設されている。
トルク・変位変換機構T3 は、マンドレル25と、シャンク先端部3dとの間に内蔵されている。可動輪12は、フランジ部25bに当設され、固定輪11は、前記シャンク先端部3dを閉鎖するように設けられ、シャンク先端部3dにピンによって固定されている。そして、固定輪11と可動輪12との間にボール13が挟持されている。
ローラ1は、たとえば、6個配置され、フレーム2に保持され、マンドレル25の先端部25cのテーパ25tに当接して配置されている。
ステム6aは、前記フレーム2に接続されている。また、ステム6bは、前記ステム6aにベアリング29を介して接続され、前記シャンク先端部3dを包囲するように円筒状に延設されて配置されている。
ハウジング8は、前記ステム6bの外周面に配置され、前記ステム6bをたえず後退方向に付勢する第1コイルバネ14を介装して設けられ、その結果、ステム6bは、軸方向へ前進可能に装着されている。
位置調整手段F3 は、ローラ1の位置を調整する。ローラ1の位置調整手段F3 は、ハウジング8と、アジャストナット21aと、アジャストリング22とによって構成されている。マンドレル25の先端部のテーパ25tの位置(寸法B)を変えるには、フレーム2の位置、つまり、ステム6とハウジング8の位置を軸(左右)方向へ変えることにより可能となる。したがって、ワーク径に対応するために、ハウジング8を回動することにより、アジャストナット21aを軸方向へ移動させて全体的にローラ1の位置を移動する。その後、ハウジング8の位置をアジャストリング22によって固定する。
詳しくは、アジャストナット21aは、前記シャンク本体3cのおねじ3mに螺合されている。アジャストナット21aの外周面に埋め込まれたキー8kは、ハウジング8の内周面に設けられたキー溝に嵌入され、ハウジング8と一体に回動するように構成されている。
その結果、ローラ1の位置を左方向に変えて調整する場合は、ハウジング8を右回転させることによって、移動可能である。
付勢力調整手段G3 は、可動輪12を付勢する第2コイルバネ16の付勢力を調整する。この付勢力調整手段G3 は、マンドレル25と、第2コイルバネ16と、それを支持するガイドピン16bと、アジャストナット21等によって構成されている。
第2コイルバネ16は、前端(図中の左端)部がスラストベアリング4を介してマンドレル25の後部穴25dにより支持され、後端部は、フランジを有するガイドピン16bにより第2コイルバネ16の内径が支持され、フランジ面に当接している。また、ガイドピン16bは、前記シャンク3の穴部3fの底面3gに挿通され、ピン16cに当接している。
アジャストナット21は、前記シャンク本体3cのおねじ3bに螺合され、第2コイルバネ16の付勢力を調整するピン16cを保持している。
その結果、アジャストナット21の回動によってピン16cが移動すると、ガイドピン16bも移動し、第2コイルバネ16をたわませる。第2コイルバネ16の付勢力は、スラストベアリング4を介してマンドレル25を押圧し、可動輪12を押圧してボール13を挟持する。シャンク本体3cの外周面には目盛りが設けられており、寸法Cにより付勢力の調整がし易くなっている。
つづいて、図面を参照して動作について説明する。
図4に示すように、ローラバニシング工具30は、ツール径の初期設定を行う。そのためには、アジャストリング22をゆるめ、アジャストリング22を後退させ、ハウジング8を回動させて最小の加工径より0.05〜0.10mm程大きく設定する。
そして、ローラバニシング工具30をNC旋盤の刃物台(図示せず)に固定し、ワークWを回転数600min-1で回転させ、ローラ1を保持した円筒状のフレーム2をワークWの穴に挿入する。すると、ローラ1がワーク加工面に接触して加圧し、転圧によって加工面の表面を滑らかな鏡面に仕上げる。
仮に、ワークWの前加工径に大きめのばらつきがあっても、トルク・変位変換機構T3を内蔵した径自動補正機構E3 により、ワークWの前加工径に追従してツール径φAは自動的に変えることができる。
すなわち、前加工径の小さなワークWに、ローラバニシング工具30を挿入すると、バニシング圧が第2コイルバネ16の付勢力に勝り、マンドレル25がシャンク3側に移動して、ツール径φAは自動的に小さくなる。つまり、バニシング圧と第2コイルバネ16の付勢力がバランスした状態で加工する。
その反対に、前加工径の大きなワークWに、ローラバニシング工具30を挿入すると、第2コイルバネ16の付勢力がバニシング圧に勝り、マンドレル25が工具先端側方向に移動して、ツール径φAは自動的に大きくなる。同様に、バニシング圧と第2コイルバネ16の付勢力がバランスした状態で加工する。
<第4の実施形態>
図5は、本発明の第4の実施形態に係るローラバニシング工具の半断面の正面図である。図5に示すように、ローラバニシング工具40は、トルク・変位変換機構T4 がローラよりも前方にあるタイプであり、ワークWに形成された穴の内周面加工用のローラバニシング工具である。図4と同じ部位には同符合を付し、重複する説明は省略する。
径自動補正機構E4 を構成する各部位について、詳細に説明する。
シャンク3は、工作機械の刃物台または主軸に固定されるシャンク部3aと、前記シャンク部3aから縮径されて延設された外周面におねじ3bが形成されたシャンク本体3cと、前記シャンク本体3cから、さらに延設されたスリーブ状のシャンク先端部3dと、前記シャンク先端部3dの端面に設けられためねじ3nとから形成されている。
第1マンドレル26は、棒状に形成されており、前記シャンク先端部3dのめねじ3nに、第1マンドレル26の後端部のおねじ26aが螺入され、一体になっている。また、後端部近傍には第2コイルバネ16のバネ径分に相当するフランジ径を有するフランジ部26bが形成されている。そして、このフランジ部26bの前方側には、先端に向かって順に第2コイルバネ16と、スラストベアリング4aと、マンドレル25と、トルク・変位変換機構T4 を構成する可動輪12、ボール13、固定輪11とを挿通し、さらに、先端部に形成されたおねじ26cに、スラストベアリング4bを介してスラストリングナット28が螺入され、止めネジ28aによって固定されている。
マンドレル25は、リング状で、外周面がテーパ25tを形成しており、ローラ1の当接位置により工具径φAが異なり、加工径は調整可能になっている。
フレーム2は、ローラ1を保持している。転圧加工のためのローラ1は、前記マンドレル25の外周部に、たとえば、12個配置されている。
ステム6は、フレーム2に接続され、前記シャンク先端部3dに挿通されている。
ハウジング8には、ステム6の抜け止めが設けられ、かつ、軸方向へ移動可能に第1コイルバネ14が介装されている。
アジャストナット21は、ハウジング8の内周面に設けられたキー8kに係合し、一体になってステム6の後端面にスラストベアリング4cを介して前記シャンク部3aのおねじ3bに螺合している。そして、アジャストリング22もスライドキー21kをアジャストナット21に係合させた後、ゆるみ防止のために前記おねじ3bに螺合している。
位置調整手段F4 は、ローラ1の位置を調整する。この位置調整手段F4 は、フレーム2と、ステム6と、ハウジング8と、アジャストリング22と、アジャストナット21とによって構成されている。マンドレル25のテーパ25tの位置を変えるには、フレーム2の位置、つまり、ステム6とハウジング8の位置を軸(左右)方向へ変えることにより可能となる。したがって、ハウジング8を回動することにより、アジャストリング22を軸方向へ移動させてローラ1の位置を移動する。その後、アジャストリング22の図示しない凹部にスライドキー21kを嵌入し、ハウジング8の位置をアジャストナット21によって固定する。
付勢力調整手段G4 は、第2コイルバネ16とそれを支持する第1マンドレル26と、マンドレル25と、トルク・変位変換機構T4 と、スラストリングナット28等によって構成されている。この付勢力調整手段G4 は、可動輪12を付勢するための第2コイルバネ16の付勢力を調整する。第1マンドレル26には、スライドキー26kが埋設されており、固定輪11の内周面に設けられたキー溝をスライドできるようになっている。
第2コイルバネ16は、第1マンドレル26に挿通されている。
ここで、先端のスラストリングナット28を回動することにより、第2コイルバネ16がたわみ、第2コイルバネ16の付勢力は、スラストベアリング4aと、マンドレル25とを介して可動輪12を押圧してボール13を挟持する。
つづいて、図面を参照して動作について説明する。
図5に示すように、ローラバニシング工具40は、前記同様ツール径の初期設定を行う。そして、ローラバニシング工具40を加工機械のNC旋盤の刃物台に固定し、ワークを回転数600min-1で回転させ、ローラ1を保持した円筒状のフレーム2をワークWに挿入する。すると、ローラ1がワーク加工面に接触して加圧し、転圧によって加工面を滑らかな鏡面に仕上げる。
仮に、ワークWの前加工径に大きめのばらつきがあっても、トルク・変位変換機構T4 が内蔵された径自動補正機構E4 により、ワークWの前加工径に追従してツール径φAは自動的に変えることができる。
つまり、径自動補正機構E4 により、前加工径の小さなワークWに、ローラバニシング工具40を挿入すると、バニシング圧が第2コイルバネ16の付勢力に勝り、マンドレル25がシャンク3側に移動して、ツール径φAは自動的に小さくなる。つまり、バニシング圧と第2コイルバネ16の付勢力がバランスした状態で加工する。
その反対に、径自動補正機構E4 により、前加工径の大きなワークに、ローラバニシング工具40を挿入すると、第2コイルバネ16の付勢力がバニシング圧に勝り、マンドレル25が工具先端側方向に移動して、ツール径φAは自動的に大きくなる。同様に、バニシング圧と第2コイルバネ16の付勢力がバランスした状態で加工する。
ここで、図1に示すローラバニシング工具10を整理すると、丸棒の外周面をテーパ状のローラの転圧によってバニシング加工する外周面加工用のローラバニシング工具であって、加工機械の刃物台または主軸に装着されるシャンク部3aと、前記シャンク部3aから拡径されて延設された外周面におねじ3bが形成されたシャンク本体3cと、前記シャンク本体3cから縮径されたスリーブ状のシャンク先端部3dと、前記シャンク先端部3dの端面3eに止り穴が形成された穴部3fと、が形成されたシャンク3と、前記シャンク3の穴部3fの底面3gにスラストベアリング4が挿入され、このスラストベアリング4に向かって押し付け勝手に付勢する第1コイルバネ14が前記シャンク先端部3dの内周面との間に介装されたステム6と、前記ステム6の先端部6cに固定され、転圧加工のためのローラ1を複数配置したフレーム2と、前記シャンク本体3cのおねじ3bに螺合され、拡径されて前記シャンク先端部3dを包囲するように円筒状に延設された先端部8aにトルク・変位変換機構T1 の前記固定輪11が保持されたフランジ7を固定するハウジング8と、前記シャンク先端部3dの外周面に軸方向へ摺動可能なブッシュ15が嵌入され、そのブッシュ15を挟むようにそのブッシュ15の外周に嵌合され、ボール13を挟持するトルク・変位変換機構T1 の可動輪12を保持するハブ9と、前記ハブ9に付勢してボール13を挟持する可動輪12に付勢する第2コイルバネ16と、前記ハブ9の先端部9aに設けられ、前記フレーム2に配置された複数のローラ1の外周面に当接し反力を受けるリング状のヘッド5と、ヘッドの位置を調整するヘッドの位置調整手段F1 と、前記可動輪12へ付勢する第2コイルバネ16の付勢力を調整する付勢力調整手段G1 と、を備えたことを特徴とするローラバニシング工具である。
ローラバニシング工具10は、固定輪11と、可動輪12と、固定輪11と可動輪12のすり鉢状の窪みによって互いに挟持された摩擦抵抗の小さい複数のボール13とから構成されたトルク・変位変換機構T1 を設けた径自動補正機構E1 を構成したので、微小なトルクの変動を正確に軸方向の変換することができる。また、コスト高にならず、また、繰返し使用してもへたりのない、無負荷位置(原位置)が変化しないローラバニシング工具10を提供することができる。
図4に示すローラバニシング工具30について整理すると、被加工物の穴、または、円管状の内周面をテーパ状のローラの転圧によってバニシング加工する内周面加工用のローラバニシング工具30であって、加工機械の刃物台または主軸に装着されるシャンク部3aと、前記シャンク部3aから拡径されて延設された外周面におねじ3bが形成されたシャンク本体3cと、前記シャンク本体3cからさらに拡径されて延設された外周面におねじ3mが形成されたスリーブ状のシャンク先端部3dと、前記シャンク先端部3dの端面3eに止り穴が形成された穴部3fと、が形成されたシャンク3と、前記シャンク3の穴部3fの底面3gには、前記ピン16cが挿通されそのピン16cに当接するガイドピン16bにより後端が支持され、先端がスラストベアリング4を介してマンドレル25の後部穴25dにより前端が支持された第2コイルバネ16と、前記シャンク3の穴部3fに後端部25aが挿通され、後端部25a近傍にフランジ部25bが形成され、先端部25cがテーパに形成されたマンドレル25と、前記マンドレル25のフランジ部25bと前記シャンク先端部3dとの間には、シャンク先端部3dを閉鎖するようにトルク・変位変換機構T3 の可動輪12とボール13を介して、シャンク先端部3dに固定された固定輪11と、前記マンドレル25の先端部25cに転圧加工のためのローラ1が複数配置され、前記ローラ1を保持するフレーム2と、ローラ1の位置を調整する位置調整手段F3 と、前記可動輪12へ付勢する第2コイルバネ16の付勢力を調整する付勢力調整手段G3 と、を備えたことを特徴とするローラバニシング工具である。
ローラバニシング工具30は、シャンク先端部3dとマンドレル25との間に固定輪11と、可動輪12と、固定輪11と可動輪12の窪みによって互いに挟持された複数のボール13とから構成されるトルク・変位変換機構T3 を内蔵した径自動補正機構E3 を設けたので、微小なトルクの変動を正確に軸方向の変位に変換することができる。また、コスト高にならず、また、繰返し使用してもへたりのない、無負荷位置(原位置)が変化しないローラバニシング工具を提供することができる。
図5に示すローラバニシング工具40について整理すると、被加工物の穴、または、円管状の内周面をテーパ状のローラの転圧によってバニシング加工する内周面加工用のローラバニシング工具40であって、加工機械の刃物台または主軸に装着されるシャンク部3aと、シャンク部3aから縮径されて延設された外周面におねじ3bが形成されたスリーブ状のシャンク先端部3dと、シャンク先端部3dの端面に設けられためねじ3nとが形成されたシャンク3と、前記シャンク先端部3dのめねじ3nに、棒状で後端部に形成されたおねじ26aが螺入され、後端部近傍にフランジ部26bが形成され、このフランジ部26bの前方側に、順に第2コイルバネ16と、スラストベアリング4aと、マンドレル25と、トルク・変位変換機構Tの可動輪12と、ボール13と、固定輪11とが挿通され、先端部のおねじ26cにスラストベアリング4bを介してスラストリングナット28が螺入された第1マンドレル26と、前記マンドレル25の外周部に転圧加工のためのローラ1が複数配置され、前記ローラ1を保持するフレーム2と、ローラ1の位置を調整する位置調整手段Fと、前記可動輪12へ付勢する第2コイルバネ16の付勢力を調整する付勢力調整手段Gと、を備えたことを特徴とするローラバニシング工具である。
ローラバニシング工具40は、マンドレル25に挿通した第1マンドレル26とスラストリングナット28との間に固定輪11と、可動輪12と、複数のボール13とから構成されるトルク・変位変換機構T4 を内蔵した径自動補正機構E4 を設けたので、微小なトルクの変動を正確に軸方向の変位に変換することができる。また、コスト高にならず、また、繰返し使用してもへたりのない、無負荷位置(原位置)が変化しないローラバニシング工具を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されることなく、適宜変更して実施することが可能である。たとえば、トルク・変位変換機構Tを構成する固定輪11と可動輪12は、リング状の一端面に複数のすり鉢状の窪みを形成し、ボール13を挟持したが、すり鉢状の窪みの代わりに断面がV溝の溝を設けてもよい。また、角度は120°としたが、その他の角度、または複合した角度や曲面にしてもかまわない。
なお、対象ワークとしては、トルクコンバータのハブ(スリーブ)外周面、オートマチックミッション部品の回転摺動内外周面、ショックアブソーバのケース内周面、ステアリング・ケースの内周面、ガス器具の継手、流量調整弁や銃器の弾倉などの微小テーパ部品の内外周面、プリンタシャフト外周面、コピー機紙送りシャフト外周面等が好適である。
本発明の第1の実施形態に係るローラバニシング工具を示し、(a)は左側面図、(b)は半断面の正面図である。 トルク・変位変換機構の模式図であり、(a)は斜視図とベクトル図、(b)は動作前の(a)に示すH矢視の側面図、(c)は(b)に示すI−I線の断面図、(d)は動作後の(a)に示すH矢視の側面図、(e)は(d)に示すJ−J線の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るローラバニシング工具を示し、(a)は左側面図、(b)は半断面の正面図である。 本発明の第3の実施形態に係るローラバニシング工具の半断面の正面図である。 本発明の第4の実施形態に係るローラバニシング工具の半断面の正面図である。
符号の説明
1 ローラ
2 フレーム
3 シャンク
3a シャンク部
3b,3m おねじ
3c シャンク本体
3d シャンク先端部
3e 端面
3f 穴部
3g 底面
3k キー溝
3n めねじ
4,4a,4b,4c スラストベアリング
5 ヘッド
5t テーパ
6,6a,6b ステム
6c 先端部
6d ボルト
7 フランジ
8 ハウジング
8a 先端部
8b ボルト
8c おねじ
8d 凹部
8e 導通溝
8k スライドキー
9 ハブ
9a 先端部
9b 止めネジ
10,20,30,40 ローラバニシング工具
11 固定輪
11a,12a 窪み
12 可動輪
13 ボール
14 第1コイルバネ
15 ブッシュ
16 第2コイルバネ
16a ガイド
16b ガイドピン
16c ピン
17 シリンダ
18 スイベルジョイント
18a 供給口
18c シール
19 スラストリング
21,21a アジャストナット
21b,22d 止めネジ
21k,22k スライドキー
22 アジャストリング
22c 凸部
22p ピン
23 ロックナット
23a,28a 止めネジ
24 スラストベアリング
25 マンドレル
25a 後端部
25b,26b フランジ部
25c 先端部
25d 後部穴
25t テーパ
26 第1マンドレル
26a,26c おねじ
28 スラストリングナット
29 ベアリング
E,E1,E2,E3,E4 径自動補正機構
F,F1,F2,F3,F4 位置調整手段
G,G1,G2,G3,G4 付勢力調整手段
T,T1,T2,T3,T4 トルク・変位変換機構

Claims (3)

  1. 被加工物、またはシャンク(3)が回転駆動機構によって回転駆動され、棒状またはテーパに形成されたシャンク部(3a)を有するシャンク(3)と、
    ヘッド(5)の内周面に形成されたテーパ(5t)上を前記ヘッド(5)の回転に伴って転動することにより、棒状の被加工物の外周面を転圧加工する複数のローラ(1)と、
    前記シャンク(3)と前記ヘッド(5)とを、前記ヘッド(5)の負荷トルクによってボール(13)を介して相対的に回動させることによりトルクを軸方向の変位に変換するトルク・変位変換機構(T)と、
    前記トルク・変位変換機構(T)による軸方向の変位により第2コイルバネ(16)の付勢力を変化させ、前加工径にバラツキがあっても、ハブ(9)に連結されたヘッド(5)が軸方向へ移動して加工径の自動補正を行う径自動補正機構(E)とを備え、
    被加工物の外周面をローラの転圧によってバニシング加工する外周面加工用のローラバニシング工具であって、
    前記トルク・変位変換機構(T)は、リング状の一端面に複数のすり鉢状の窪み(11a)が形成された固定輪(11)と、
    同様のリング状の一端面に複数のすり鉢状の窪み(12a)が対向するように形成された可動輪(12)と、
    前記固定輪(11)の窪み(11a)と、前記可動輪(12)の窪み(12a)に挟持された複数のボール(13)と、
    を備えたことを特徴とするローラバニシング工具。
  2. 被加工物、またはシャンク(3)が回転駆動機構によって回転駆動され、棒状またはテーパに形成されたシャンク部(3a)を有するシャンク(3)と、
    マンドレル(25)の外周面に形成されたテーパ(25t)上をその回転に伴って転動することにより、被加工物の穴、または、円管状の内周面を転圧加工する複数のローラ(1)と、
    前記シャンク(3)と前記マンドレル(25)とを、前記マンドレル(25)の負荷トルクによってボール(13)を介して相対的に回動させることによりトルクを軸方向の変位に変換するトルク・変位変換機構(T)と、
    前記トルク・変位変換機構(T)による軸方向の変位により第2コイルバネ(16)の付勢力を変化させ、前加工径にバラツキがあっても、テーパ(25t)を有するマンドレル(25)が軸方向へ移動して、加工径の自動補正を行う径自動補正機構(E)とを備え、
    被加工物の穴、または、円管状の内周面をローラの転圧によってバニシング加工する内周面加工用のローラバニシング工具であって、
    前記トルク・変位変換機構(T)は、リング状の一端面に複数のすり鉢状の窪み(11a)が形成された固定輪(11)と、
    同様のリング状の一端面に複数のすり鉢状の窪み(12a)が対向するように形成された可動輪(12)と、
    前記固定輪(11)の窪み(11a)と、前記可動輪(12)の窪み(12a)に挟持された複数のボール(13)と、
    を備えたことを特徴とするローラバニシング工具。
  3. 丸棒の外周面をテーパ状のローラの転圧によってバニシング加工する外周面加工用の油圧、または、空圧によるローラバニシング工具であって、
    前記固定輪(11)を支持するハウジング(8)と、前記可動輪(12)を支持するハブ(9)との間のスペースにリング状のシリンダ(17)を形成し、前記シリンダ(17)に油圧または空圧を供給し、前記トルク・変位変換機構(T)による軸方向の変位によってシリンダ(17)による付勢力が変化し、前加工径にバラツキがあっても、ハブ(9)に連結されたテーパを有するヘッド(5)を軸方向へ移動させて、径の自動補正を行う径自動補正機構(E)を備えたことを特徴とする請求項1に記載のローラバニシング工具。
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