JP4050508B2 - コイルばねの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイルばねの製造方法に関し、詳しくは自由状態でコイル中心線が湾曲及び/又は曲率半径が変化する特殊形状のコイルばねを効率的に製造するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
自由状態でコイル中心線が湾曲したり、曲率半径が変化する特殊形状のコイルばねを製造する技術としては、例えば、特許第2528254号に記載の技術や、特開平11−19743号に記載の技術が知られている。
前者の技術は、直筒状にコイリングされたコイルばね(座面が形成されたコイルばね)を最終形状に対応する型(例えば、湾曲型)にはめ込み、この状態で熱を加える。熱処理が終了し型からコイルばねが取出されると、取出されたコイルばねは熱変形によって最終形状となる。
後者の技術は、直筒状コイルばね(座面が形成されたコイルばね)をクランプし、その直筒状コイルばねを構成する各コイル間の一部にくさび状のピッチ調整工具を挿入して塑性変形させ、このピッチ調整をコイル全長にわたって連続的に繰り返す。これによって、直筒状コイルばねは最終形状となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前者の方法においては、直筒状コイルの中央部は熱を加えることで比較的容易に変形可能であるが、両端部を変形させるにはスプリングバックがあるため、その分、変形量を大きく(例えば、最終形状の曲率より小さく)する必要があり、結果として加工後の形状がばらつき易い。後者の方法では、くさび位置のずれが発生し易く、くさび位置のずれが発生すると、コイル中心線がうねって加工後の形状がばらつき易い。このように上述した各製造方法では、製造後のコイルばねの形状が安定しないため歩留まりが悪く高コストとなるといった問題が生じていた。
【0004】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、加工後のコイルばね形状のばらつきを低減し安定化を図ることで、効率的にコイルばねを製造することができる技術を実現する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1のコイルばねの製造方法は、線材をコイリング成形するコイリング工程と、コイリングされた線材を自由状態で熱処理する熱処理工程とを有する。そして、前記コイリング工程後のコイルばねのコイル中心線は、コイルの高さ方向に直交し、かつ、互いに直交する2方向にそれぞれ周期的に振幅しており、前記熱処理工程後のコイルばねの最終形状は、曲率一定でコイル中心線が円弧状に湾曲する形状であることを特徴としている。
この製造方法においては、熱処理工程による形状の変化を考慮して、最終形状から所定量だけズレた形状にコイリングされ、コイリングされた線材が自由状態で熱処理されることで最終形状となる。したがって、上記の方法では予めコイリング成形によって最終形状に近い形状にまで成形され、また、熱処理工程では自由状態で熱処理が行われ、強制的に変形させられることはない。これらのため、熱処理工程での変形量は小さく、熱処理後の形状のばらつきを抑えることができる。さらに、くさび状のピッチ調整工具を用いてピッチを調整する必要がないため、くさび位置のずれによる形状のばらつきの問題も生じない。
【0006】
上記の方法は、コイルばねの最終形状が、曲率一定でコイル中心線が円弧状に湾曲する形状である曲率一定でコイル中心線が円弧状に湾曲する場合はコイリング後の熱処理による変形〔例えば、コイル径(外径,中心径)の変化〕が大きいため、その変形を考慮してコイリングする上記方法は有効に機能する。
【0007】
上記の方法では、コイリング工程後の形状と最終形状とのズレが、最終形状にコイリングされた線材を自由状態で熱処理した際の変形量と略同一とされている。
特別な最終形状(例えば、均一曲率半径の円弧状のコイルばね等)のコイルばねの場合は、最終形状にコイリングされた線材を自由状態で熱処理した際の変形量と略同一の変形量を最終形状に対して逆方向に加えてコイリングすることで、熱処理後の形状を最終形状とすることができるためである。特に、最終形状にコイリングされた線材を自由状態で熱処理した際の変形量は実験的に求めることができるため、実験的に求めた変形量からコイリング工程で成形しなければならない形状を決めることができる。
【0008】
コイルばねの最終形状が曲率一定でコイル中心線が円弧状となるときは、コイルの高さ方向に直交し、かつ、互いに直交する2方向に、コイルばねのコイル中心線がぞれぞれ周期的に振幅するようコイリングすることで、熱処理後の形状を最終形状とすることができる。
【0009】
上記の方法において、コイリング工程では、ワイヤガイドを介して供給される線材をコイリングピンを用いて所定の曲率に曲げ、この曲げられたコイル部分に第1のピッチツールによって所定のピッチを付与し、この第1のピッチツールで付与されたピッチを第2のピッチツールによって変化させることが好ましい。
このような構成によると、第1のピッチツールと第2のピッチツールを用いて線材のピッチが調整されるため、多種多様な形状にコイリングすることが可能となる。
【0010】
上記の各方法において、前記熱処理工程が焼鈍処理であることが好ましい。コイリング後の線材(コイルばね)を焼鈍処理することで、コイリングにより線材に付与された加工歪み(残留応力)を取り除くことができるためである。
【0011】
上記の各方法において、コイリング工程では、ワイヤガイドを介して供給される線材をコイリングピンを用いて所定の曲率に曲げ、この曲げられたコイル部分にピッチツールによって所定のピッチを付与することが好ましい。この場合、前記コイリングピンにて線材を連続的に曲げ成形するに伴ない、前記ピッチツールによってコイル一巻きの略半周分ごとに大小異なるピッチを交互に付与する。
この製造方法によれば、コイルの周方向位置によりピッチが変化しており、そのピッチ変化に応じて中心線が湾曲する湾曲コイルばねが成形される。すなわち、直筒状コイルばねを製造する一般的なコイリングマシンを利用して直接的に湾曲コイルばねを製造することが可能になる。特に、コイリングにより最終形状に近い形状まで成形してしまうため、その後の処理による形状のばらつきを抑えることができる。
に、前記ピッチツールによって付与された大小異なるピッチを、さらに第2のピッチツールによって周期的に変化させることが好ましい。
【0012】
なお、上述した製造方法で製造されたコイルばねは、ばね端部から均一に湾曲して目標形状により近いばねを製造することができる。
【0013】
上述した本発明の各製造方法におけるコイリング工程を行う装置としては、下記する装置を好適に用いることができる。
すなわち、この装置は、ワイヤガイドを介して供給される線材をコイリングピンを用いて所定の曲率に曲げ、この曲げられたコイル部分にピッチツールによって所定のピッチを付与するコイルばねの製造装置であり、前記ピッチツールをコイル側方でコイル周方向に異なる2箇所に配設したことを特徴とする。
このような装置によると、2箇所に配設したピッチツールにより線材を精度良く所望の形状(多種多様な形状)にコイリング成形することができる。なお、両ピッチツールは互いの間隔をコイルの周方向に十分離して配設するのが好ましい。さらに、場合によっては、ピッチツールを3箇所以上分散配置することも考えられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るコイルばね(曲率半径が一定で円弧状のコイルばね)の製造方法を図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係るコイルばねの製造方法の各製造工程を時系列的に示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る製造方法は、コイリング工程、第1焼鈍工程、座面研削工程、ショット・ピーニング工程、第2焼鈍工程から構成される。
【0015】
コイリング工程は、直線状の線材(例えば、硬鋼線等のばね材料)を所定の曲率に曲げながら、線材間に隙間を付与することで、線材を螺旋状に整形する。本実施形態では、このコイリング工程において、後述する第1焼鈍処理後の形状が最終形状(円弧状の湾曲コイルばね)となるように最終形状から所定量だけズレた形状にコイリングされる。
すなわち、直線状の線材をコイリングすると、線材にはコイリング加工によって過大な残留応力が発生する。このため、コイリング加工によって線材に残留する応力を取り除くため低温焼鈍(後述する第1焼鈍処理)が行われる。この低温焼鈍を行うとコイル形状が変化する。例えば、焼鈍前にコイル中心線が図2に示すような一平面上で円弧を描く形状を有する湾曲コイルばねSaの場合、焼鈍することによって図3に模式的に示すようにコイル中心線の一部が前記平面外に出るような形状変化をきたし、コイル中心線(およびコイル外形)がうねってウェーブ状に変形したコイルばねSbとなってしまう。
そこで、本実施形態では、予め、焼鈍による形状変化を見込んでその形状変化を相殺し得る形状に曲げ成形をする。例えば、図2に示すような湾曲コイルばねSaを成形する場合には、図4に示すように、コイリング後のコイル中心線が、コイル高さ方向に直交し、かつ、互いに直交する2方向〔(平面視),(正面視)〕について、所定のピッチで振幅するように成形する。また、コイリング後のコイル中心線が、湾曲する平面B(以下、湾曲平面という)に倣うように成形する。これにより、コイル成形直後にはコイル中心線がうねっていても、焼鈍をすることによって、残留応力が減少するとともに形状が所望の湾曲形状となる湾曲コイルばねを得ることができる。
ここで、図4に示す平面視のピッチPと振幅A正面視のピッチPと振幅A、さらに、湾曲平面Bの曲率は実験的に求めることができる。具体的には、これらの値を適当な複数の数値とした各条件について実験を行い、その実験結果から焼鈍後の形状が所望の形状(最終形状)となるピッチP,振幅A,ピッチP,振幅A,並びに湾曲平面Bの曲率を特定する。なお、成形するコイルばねの最終形状によっては、上記の湾曲平面Bの曲率が0となる場合もある。
また、このピッチP,振幅A,ピッチP,振幅Aは、図2に示すようにコイリング加工により最終形状に成形し、成形されたコイルばねSaを焼鈍処理したときのコイルばねSbへの変化量(すなわち、コイルばねSaからコイルばねSbへの変化量)を参考に決定しても良い。すなわち、ピッチP,振幅A,ピッチP,振幅A(つまり、コイリング後の形状と最終形状とのズレ)は、コイルばねSa(図2参照)からコイルばねSb(図3参照)への変化量と略同一(ただし、変形する方向は逆方向)となる。このため、コイルばねSaからSbへの変化量を実験的に求め、これらの変化量に基づいてピッチP,振幅A,ピッチP,振幅Aを決めるための実験を行うことで、効率的にピッチP,振幅A,ピッチP,振幅Aを決定することができる。
なお、上述したコイリング工程は、後述するNCコイリング装置を用いて冷間で行うことができる。
【0016】
第1焼鈍工程では、上述したコイリング工程後の線材(コイルばね)を低温(雰囲気温度約400〜450℃)で約30分のあいだ熱処理する。この第1焼鈍処理により、コイリングされた線材(コイルばね)から残留応力が取り除かれる。なお、この第1焼鈍処理では、コイルばねは自由状態で保持され、熱処理による変形は拘束されない。したがって、コイリング工程によりコイリングされた線材(コイルばね)は熱処理によって変形し、所望の形状(最終形状)となる。
【0017】
座面研削工程では、第1焼鈍工程後のコイルばねの両端部を研削することで座面を形成する。座面の研削は、コイルばねの端部を砥石上で摺動させることによって行われる。ショット・ピーニング工程では、座面研削後のコイルばねに対してショット・ピーニングを行うことで表面残留応力を付与し耐久性を向上させる。第2焼鈍工程では、ショット・ピーニング工程で付与された弾性限の低下減少を回復させるため、低温(雰囲気温度200〜250℃)で約30分のあいだ熱処理する。
これら座面研削工程,ショット・ピーニング工程,第2焼鈍工程は、従来と公知の方法で行うことができ、特に本発明を特徴付けるものではないので、ここではその詳細な説明は省略する。
【0018】
以上、本発明の一実施形態に係るコイルばねの製造方法について詳述してきたが、次に、上述した製造方法におけるコイリング工程を好適に行うことができるコイリングマシンを図面に基づいて説明する。図5はコイリングマシン(コイルばね製造機)の要部、すなわちコイル成形工具を説明する図である。このコイル成形工具は、一般的に使用されているNCコイリングマシンが備えるコイル成形工具に、ウエッジツール(詳しくは次述する)を追加した構成である。なお、NCコイリングマシン自体は公知であるので、その詳しい説明は省略する。
同図において、1は線材Wを把持してほぼ真直状態で送り出す線材供給装置としてのフィードローラであり、2は送り出された線材Wを所定方向に案内するワイヤガイド(案内装置)である。ワイヤガイド2を通って送り込まれた線材Wはコイリングピン3により曲げられ、さらにコイリングピン4によって曲げられて湾曲する。コイル成形工具であるこれら2本のコイリングピン3,4はコイルの半径方向に進退移動可能に構成されており、NC装置で設定された所定の曲率に線材Wを曲げ成形することができるようになっている。なお、5はコイル内側に位置するようにセットされる芯金である。
【0019】
上記のコイリングピン3,4により線材Wが連続的に曲げ成形されてなるコイル部分Cは、順次ピッチツール6に摺接してピッチが付与されながら図の紙面直角方向にせり出し、さらにウエッジツール7によってピッチ調整がなされる。図6に示すように、ピッチツール6は、ほぼコイル中心線の延びる方向(図5の紙面直角方向)に進退移動可能に構成されており、ウエッジツール7は、傾斜面7aをコイル部分Cに摺接させながらコイルのほぼ半径方向に進退移動可能に構成されている。すなわち、コイル成形工具であるピッチツール6およびウエッジツール7は、NC装置で設定された所定のピッチをコイル部分Cに付与できるようになっている。本例では、ピッチツール6が付与するピッチは一定(直筒状コイルを製造するときの固定ピッチと同様)である。この一定ピッチは、ウエッジツール7によって、コイル一巻きの略半周分ごとに大小異なるピッチが交互に付与される。このウエッジツール7でピッチが調整されることで、コイリング後の形状が図4に示すような立体的にうねりのある螺旋形状となる。
【0020】
上記のピッチツール6とウエッジツール7によって所定のピッチを付与しつつ所定巻数(コイルばね1個分)を巻き終えたら、切断装置であるノッチツール8をスライドさせてノッチツール8とカットツール9で線材Wをせん断する。
上述のようにコイリングされると、次に、歪みとり焼鈍(第1焼鈍工程)、座面研削工程、ショット・ピーニング工程,第2焼鈍処理を施す。焼鈍後の製品形状の一例は、図に示される。
【0021】
次に、上記の装置および方法により湾曲(圧縮)コイルばねを製造した実験例を説明する。実験例では、材質:SWOSC−V、線径:3mm、コイル径:12.6mm、真直状態での自由長:200mm、総巻数:50、歪みとり焼鈍後のコイル中心線の曲率半径:104.6mm、円弧の内周側および外周側での線間隙間(ピッチ):0.6〜1.2mmである。比較例として、従来技術〔くさび状のピッチ調整ツールを用いた製造方法(特開平11−19743号)〕によっても同一形状のコイルばねを作製した。
実験により製造されたコイルばねの形状を測定した結果を図7〜図9に示す。図7から図9では、本発明例に係るばねをaで示し、従来技術に係るばねをbで示している。図7〜図9は横軸に線間巻数を縦軸に線間隙間として各コイルばねを測定した結果をプロットした図であり、詳しくは、図7は0.5巻毎に測定データをプロットしたものであり、図8と図9は1巻毎に測定データをプロットしたものである。すなわち、図8はコイルばねの円弧の外側の線間隙間をプロットした図であり、図9はコイルばねの円弧の内側の線間隙間をプロットした図である。図より明らかなように、本発明例であるコイルばねaも従来例であるコイルばねbも両端部以外は略同一の線間隙間となった。ただし、両端部においては、図8から明らかなように、本発明例のコイルばねaは中間部と略同一の線間隙間で形成されているのに対し、従来例のコイルばねbは両端部の線間隙間が中間部の線間隙間に比較して小さな値となった。すなわち、従来例のコイルばねbは、ピッチ調整ツールにより線間隙間を調整するため、両端部(座巻部)近傍において線間隙間の調整が困難となるためである。これに対して、本発明例のコイルばねaは、円弧状に成形してから座巻部を成形するため全域にわたって均一な円弧となっている。
【0022】
以上説明したように、本実施形態では、NCコイリングマシンに2本のピッチツールを備えることにより、容易かつ正確にピッチ設定ができるので、ある一定のタイミングで2本のピッチツールを操作し、中心線(Z軸)がウェーブ状に変形するコイルを成形することが可能である。すなわち、低温焼鈍による変形を考慮したコイリングを行い、低温焼鈍後に所定の円弧状となるコイルばねを成形することで、NCコイリングマシン等設備の大幅な改造を必要とせず、製品の生産性の向上を図ることができた。本例は、従来例で説明した方法と比べると、「(1)曲げ成形と同時にピッチが付与されるので、コイル両端の線間すきまのコントロールが容易である。(2)巻き終えてからのコイル成形を必要としないので耐久性に影響をあたえるようなきずの発生がない。」という特長がある。
【0023】
なお、上述した実施形態では、曲率半径が一定で円弧状のコイルばねの例であったが、本発明の方法は、他の種類の形状のコイルばね(例えば、コイル中心線が湾曲し、かつ、曲率が変化するばね(例えば、自動車のサスペンション用のばね)等にも適用することができる。さらには、コイリング後の焼鈍処理による変形が生じうるコイルばね(コイル中心線が直線で曲率半径が異なるばねや,さらには直筒状のコイルばねをも含む)の製造方法にも適用することができる。
【0024】
以上、本発明の好適な一実施形態と実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
なお、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るコイルばね製造方法を時系列的に示す図である。
【図2】 中心線が円弧状に湾曲する湾曲コイルばねの正面図である。
【図3】 コイル中心線がうねった状態を説明する図である。
【図4】 コイリング後のコイルばねの形状と熱処理後のコイルばねの形状との関係を併せて示す図である。
【図5】 実施形態に係るコイル成形工具を示す正面図である。
【図6】 コイル成形工具によるピッチ付与を説明する図である。
【図7】 本発明例に係るばねaと従来例に係るばねbについて形状を測定した結果を、横軸に線間巻数を縦軸に線間隙間(ピッチ)としてプロットした図である。
【図8】 同上。
【図9】 同上。
【符号の説明】
1:フィードローラ
2:ワイヤガイド
3:コイリングピン
5:芯金
6:ピッチツール
7:ウエッジツール
Sa:湾曲コイルばね
W:線材

Claims (4)

  1. コイルばねの製造方法であって、
    線材をコイリング成形するコイリング工程と、コイリングされた線材を自由状態で熱処理する熱処理工程とを有し、
    前記コイリング工程後のコイルばねのコイル中心線は、コイルの高さ方向に直交し、かつ、互いに直交する2方向にそれぞれ周期的に振幅しており、
    前記熱処理工程後のコイルばねの最終形状は、曲率一定でコイル中心線が円弧状に湾曲する形状であることを特徴とするコイルばねの製造方法。
  2. 前記コイリング工程では、ワイヤガイドを介して供給される線材をコイリングピンを用いて所定の曲率に曲げ、この曲げられたコイル部分に第1のピッチツールによって所定のピッチを付与し、この第1のピッチツールで付与されたピッチを第2のピッチツールによって変化させることを特徴とする請求項に記載のコイルばねの製造方法。
  3. 前記コイリング工程では、前記第2のピッチツールによって、コイル一巻きの略半周分ごとに大小異なるピッチを交互に付与することを特徴とする請求項2に記載のコイルばねの製造方法。
  4. 前記熱処理工程が焼鈍処理であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のコイルばねの製造方法。
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