JP4050269B2 - 防護柵のビームパイプ継手構造 - Google Patents
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Description
なお、図示例では、ブラケット42内の取り付け面部42bとインナースリーブ45との間に、上から見てコ字形をなすスペーサ51を配置し、このスペーサ51を前記ブラケット42とともにボルト43で支柱41に固定する構成として、ブラケット42の部分の補強を図っている。
前記ブラケットは、その前面側に前記インナースリーブの外周面に合わせた湾曲面部を有し背面側に支柱への取り付け面部を有する筒形断面形状をなすとともに、下面部のインナースリーブ中心位置より背面側位置に、前面側に向いた傾斜面を持つ切り起し片を有し、かつ、支柱背面側から貫通させたブラケット固定用のボルトにより前記取り付け面部にて支柱に固定され、
前記インナースリーブは、筒形断面形状をなす前記ブラケットの内部の湾曲面部側に配置されるとともに、前記ブラケット固定用のボルトの先端部が当該インナースリーブにあけた穴に嵌入することでビームパイプ長手方向の移動を拘束され、かつ、インナースリーブ後方移動拘束手段により湾曲面部側に拘束され、かつ、前記切り起し片に設けたメネジ部に螺合するネジを締め付けることで、その先端によりブラケット上面部内面の前面寄りに押し付けられていることを特徴とする。
したがって、ブラケットの上面や下面から別途ボルトを嵌入させてインナースリーブを直接ブラケットに固定する必要はない。したがって、インナースリーブ取り付け用の専用のボルトは不要であり、ボルトが露出して目立つという問題は生じず、ビームパイプ継手部分の外観が向上する。また、露出したボルトに手を触れて怪我をする問題も生じない。
また、インナースリーブが、ブラケットの下面部に形成した切り起し片のメネジ部にねじ込んだネジの先端で、ブラケット上面部内面の前面寄りに押し付けられるので、インナースリーブがブラケットの上面部内面に隙間なく接触する。したがって、インナースリーブに外嵌させたビームパイプの上面とブラケットの上面とは、正面から見て段差なく一直線に揃うことになり、ビームパイプの滑らかな連続性を確保することができ、良好な外観が得られる。
ブラケット6の取り付け面部6aには、ブラケット固定用のボルト8を螺合させるネジ穴6fを形成している。このブラケット6の取り付け面部6aを、支柱2に被せた前記キャップ23の車道側の面に当て、支柱2の後面側からキャップ23の貫通穴23c及び支柱2の貫通穴2aを貫通させた前記ボルト8をブラケット6のネジ穴6fに螺合させ締着して、ブラケット6をキャップ23とともに支柱2に固定する。
なお、ブラケット6の切り起し片6gに設けるメネジ部として、切り起し片6gに直接ネジ穴6hを形成しているが、切り起し片6gに穴をあけその穴に合わせて切り起し片6gにナットを溶接固定してもよい。
そして、インナースリーブ後方移動拘束手段としてのスペーサ25を、ブラケット6内部におけるインナースリーブ7とブラケット6の取り付け面部6aとの間に配置している。このスペーサ25は、上から見てコ字形をなし、コ字形の両辺部にインナースリーブ7の外周面に沿う円弧面25aを持ち、中央部にボルト8を通す穴25bをあけている。このスペーサ25により、インナースリーブ7の後方(図5で左方)への移動が拘束されている。なお、インナースリーブ7の後方への移動は、厳格に拘束する必要はなく、図示例のように若干の移動余裕があってもよい。
この実施例のビームパイプ3固定用のボルト13は、頭部20が全体として薄型で湾曲形状をなし、そして、頭部20がビームパイプ3の頂部から上に突出しないように頭部20の位置をビームパイプ3の頂部から車道側に偏心させて、ビームパイプ3とインナースリーブ7との嵌合部を斜めに貫通させている。したがって、ボルト13を挿通させるビームパイプ3のボルト挿通用長穴3a、3b及びインナースリーブ7のボルト挿通用長穴7a、7bのうち、上側の穴3a、7aは、ビームパイプ3の頂部又はインナースリーブ7の頂部から車道側に偏心し、下側の穴3b、7bはその反対側に偏心している(図7(ハ)、(ニ)、(ホ)、(ヘ)参照)。
また、ビームパイプ3に車両が衝突した時は、ビームパイプ3とともに支柱2側に移動するインナースリーブ7をスペーサ25が受け止めるので、ビームパイプ3による車両誘導機能を維持できる。
また、前記の通りインナースリーブ固定用の専用のボルトが不要となり、あるいは、インナースリーブの下部内面にナットを溶接固定することが不要となるので、構造が簡略化され、コストも安くなる。
また、インナースリーブ7の穴7cにブラケット固定用のボルトの先端部を挿入するだけで済み、従来構造のような専用のボルトを捻じ込む作業が不要となり、現地組立て時の施工性も向上する。
また、ビームパイプ3の上面とブラケット6の上面との間に段差がなく、滑らかに連続するので、人がビームパイプ3とブラケット6の境界部分に手をかけた場合でも、怪我をする恐れがなく、手摺の機能が損なわれることはない。
また、インナースリーブ後方移動拘束手段は、実施例のような形状のスペーサ25に限定されないし、また、必ずしも、インナースリーブ7とブラケット6の取り付け面部6aとの間に配置するスペーサ25である必要はなく、その他の構造を採用可能である。
2 支柱
3 ビームパイプ
6、6’ ブラケット
6a、6’a 取り付け面部
6b、6’b 湾曲面部
6c、6’c 上面部
6d、6’d 下面部
6e、6’e 隙間
6f、6’f ネジ穴
6g、6’g 切り起し片
6h、6’h ネジ穴(メネジ部)
7 インナースリーブ
7a、7b ボルト挿通用長穴
8 ブラケット固定用のボルト
13 ビームパイプ固定用のボルト
14 ナット
23 キャップ
23a 筒部
23b 天板
23c 貫通穴
24 ネジ
25 スペーサ
25a 円弧面
25b 穴
Claims (3)
- 支柱の前面に固定したブラケットに円筒状のインナースリーブの中央部をビームパイプ長手方向の向きで取り付け、このインナースリーブの両側部に円筒状のビームパイプの端部を外嵌させボルトで固定してなる防護柵のビームパイプ継手構造であって、
前記ブラケットは、その前面側に前記インナースリーブの外周面に合わせた湾曲面部を有し背面側に支柱への取り付け面部を有する筒形断面形状をなすとともに、下面部のインナースリーブ中心位置より背面側位置に、前面側に向いた傾斜面を持つ切り起し片を有し、かつ、支柱背面側から貫通させたブラケット固定用のボルトにより前記取り付け面部にて支柱に固定され、
前記インナースリーブは、筒形断面形状をなす前記ブラケットの内部の湾曲面部側に配置されるとともに、前記ブラケット固定用のボルトの先端部が当該インナースリーブにあけた穴に嵌入することでビームパイプ長手方向の移動を拘束され、かつ、インナースリーブ後方移動拘束手段により湾曲面部側に拘束され、かつ、前記切り起し片に設けたメネジ部に螺合するネジを締め付けることで、その先端によりブラケット上面部内面の前面寄りに押し付けられていることを特徴とする防護柵のビームパイプ継手構造。 - 前記インナースリーブ後方移動拘束手段として、前記ブラケット内部におけるインナースリーブとブラケットの取り付け面部との間にスペーサを配置したことを特徴とする請求項1記載の防護柵のビームパイプ継手構造。
- 前記ビームパイプをインナースリーブに固定するビームパイプ固定用のボルトとして、頭部が全体として薄型で湾曲形状をなすボルトを用いるとともに、このボルトを、その頭部がビームパイプの頂部から上に突出しないように頭部の位置をビームパイプの頂部から偏心させて、ビームパイプとインナースリーブとの嵌合部を斜めに貫通させたことを特徴とする請求項1又は2記載の防護柵のビームパイプ継手構造。
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