JP4048898B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却手段を備えた液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示装置に関しては、光源からの光を表示素子である液晶パネルなどで映像信号に応じて光強度変調し、形成した画素毎の濃淡である映像(光学像)を投射レンズにより前面に配置したスクリ−ンに拡大投射するものが知られている。例えば、冷却用ファンは、入射側偏光板、出射側偏光板や液晶パネル等で光源からの照射光の一部を吸収して生じる熱を、冷却用ダクトを介して送風し、前記偏光板や液晶パネルへの流路を形成して冷却する。なお、光源からの照射光を受けて温度が上昇して部品の許容温度の点から問題となる光学部品としては、液晶パネル、入出射偏光板のほかに偏光変換素子に用いられる位相差板(1/2λ波長板)等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以上のように構成された液晶表示装置は、特に小型であることと、明るい画像が得られることが要求される。従って、近年、液晶表示装置に用いられる透過型あるいは反射型の液晶パネルでは、素子自体の小型化が進むとともに、明るさも急速に向上し、液晶表示装置の小型化、高輝度化、画質性能化が向上している。これに伴い、小型化した液晶パネルに光が集中することになり、前記液晶パネルの発熱に伴う問題、例えば液晶パネルの寿命劣化等が発生する為、これを冷却用ファン等により冷却する放熱方法について数多く提案されている。
【0004】
例えば、液晶パネル、偏光板について、ファンによる強制空冷のほかに、熱伝導率の高い伝熱透明板を用いて冷却効率を高める技術がある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、液晶パネルの冷却について、液晶パネルと一体となった冷却ボックスに液体が封入されており、液晶パネルの発熱を液体が対流循環して冷却し、冷却ボックスの外部に放熱するものである。さらに、液晶パネル冷却の公知技術として、液晶パネルの対向ガラス基板の一方に、液晶パネルの周辺部に冷却通路を形成し、ポンプで冷却液を循環させて冷却する技術が上げられている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
また、ポンプで冷却液を循環させて冷却する技術としては、例えば、ノ−トパソコンに適用した冷却技術がある(例えば、特許文献4参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−171045号公報(第4頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−231277号公報(第2−3頁、図1、図2)
【特許文献3】
特開平1−169424号公報(第146−147頁、図1、図4、図5、図6)
【特許文献4】
特開平7−142886号公報(第3頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、液晶表示装置では、光源からの光を受けて発熱し、温度が上昇する部品(例えば、偏光板,液晶パネル,偏光変換素子等)があり、温度上昇を低減するために、ファンによる空冷、熱伝導率の高い伝熱透明板を用いて冷却効率を高める技術、冷却液を用いる技術、ポンプで冷却液を循環させて冷却する技術が特開平7−142886号公報に開示されている。
【0009】
しかし、ファンによる空冷はファンの回転による騒音を引起し、特に、この種の騒音は液晶表示装置を会議などに用いる場合や家庭で映画投影に用いる場合は周囲が静かなので大変耳障りで気になるものである。また、熱伝導率の高い伝熱透明板を用いる技術はファン空冷の補助であり、ファン空冷に伴う、騒音の低減は困難である。冷却液を用いる特開平1−169424号公報の開示技術は、冷却に効果があるが、光が通過する光路上に冷却液があるため、冷却液の対流によって光学像に歪等の悪影響を及ぼす恐れがある。
【0010】
また、ポンプで冷却液を循環させて冷却する技術では、受熱した熱を効率よく筐体外部に放熱する必要がある。前記開示例では、比較的電力損失の小さい(略15W乃至30W程度)ノ−トパソコンに適用し、さらに、ノ−トパソコンを開いた状態で使用するので、温度の低いディスプレイ側の筐体内部で放熱をすれば十分であるが、光源の電力が100W以上である液晶表示装置では、発生した熱を筐体外部に効率よく放熱しないと、耐熱温度が60℃程度の液晶パネルの信頼性が保てないということになる。
【0011】
本発明の目的は、上記した課題を解決し、ファンによって生じる騒音を低減する冷却効率の高い液晶表示装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
内部に冷媒液流路を有し、前記光源からの光を受けて発熱する光学部品に接触するように設けた受熱手段と、内部に冷媒液流路を有し、筐体外面に少なくとも一つ設けられた両面放熱する離間自在な放熱手段と、冷媒液を駆動する液駆動手段と、前記受熱手段と前記放熱手段と前記液駆動手段をそれぞれ接続する接続手段とを有し、前記液駆動手段により、前記接続手段を介して前記受熱手段と前記放熱手段とに前記冷媒液が循環するように構成する。
【0013】
このように構成することにより、前記光源からの光を受けて発熱する光学部品の熱を前記受熱手段で受熱して温度を低下させ、受熱した熱を冷媒液で前記放熱手段まで運び、前記放熱手段で熱を前記筐体外部の外気中に放熱(熱移動)させることができる。特に、前記放熱手段は回転させることができるので、前記筐体外壁との間に空間を形成でき、前記放熱手段の筐体側を直接外気に触れさせることができ、より効率よく放熱することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について液晶プロジェクタに適応した例を、図を用いて説明する。なお、各図において、同一機能を有する部分には同一符号を付して示し、最初の出図でその機能を述べ、次回からはその説明を省略する。
【0015】
図1は本発明による第1の実施の形態を示す液晶プロジェクタの斜視図、図2はポンプで冷媒液を循環させて冷却する冷却システムを示すブロック図である。
【0016】
まず図1について述べる。図1(a)において、液晶プロジェクタの筐体50の上面にはヒンジ120で回転自在に構成された放熱板100が設けられている。放熱板100には、内部に冷媒液が通る流路101(点線で図示)が形成され、冷媒液の流入口102と流出口103には弾性体のフレキシブルチュ−ブ110が接続されている。図1(b)において、液晶プロジェクタの筐体50の上面には支持部122を用いて離間可能な放熱板100が設けられている。また、コストを気にしなければ、放熱板100を自動で離間可能なものにしてもよい。このとき、フレキシブルチューブ110は、本実施の形態では、例えば支持部122の中に螺旋状に配置されているので、放熱板100を離間するときフレキシブルチューブが折れたり、ねじれたりする等の問題は生じない。
【0017】
次に図2について述べる。図2において、液晶パネル20で生じた熱を受熱する内部に冷媒液の流路61(点線で図示)を設けた熱伝導のよい金属製(例えば基材がアルミ製)の受熱パッド60を液晶パネル20の周辺部領域に固着し、受熱パッド60で受熱により温度が上がった冷媒液を放熱板100の流路101(点線で図示)を通過させる間に放熱板100で熱を放熱させて温度を低下させる。受熱パッド60は、流路61に流れる冷媒液により、液晶パネル20と出射側の偏光板21の光透過部を除く領域を冷却するように構成されている。この構成により、冷媒液を無色透明にする必要は無く冷媒液を選択する自由度が増す。更に、受熱パッド60は光が透過する部分62が開口となっており、光の光路を遮ることがないので、冷媒液による光の減衰が無い。ポンプ70は、受熱パッド60と放熱板100との間で冷媒液を循環させるものであり、液晶プロジェクタの筐体内部に配置されている。なお、ポンプ70は空冷用のファンとは異なり、風切り音等が発生しないので、騒音レベルは格段に小さく実用上問題とならない。
【0018】
以上記載の受熱パッド60は、光が透過する部分62が開口なので、液晶パネル20の入射側または反射側の何れの側でも画像には影響を与えない。したがって、受熱パッド60を透過型液晶パネル(入射側・出射側)あるいは反射型液晶パネル(入出射側)の何れにも適用できる。また、反射型液晶パネルの裏面全体に流路141を設けて冷却するように構成した受熱パッド(図示せず)も適用可能で、この構成により更に冷却効率を向上させることができる。
【0019】
また、受熱パッド60を偏光板にも適用できる。例えば、図3(a)に示すように液晶パネル20の前後に入射側の偏光板(図示せず)と出射側の偏光板21を配置する。そして、光源からの光を偏光変換素子(図示せず)で、第1の偏光波(例えばS波)に統一して入射側の偏光板に入射するように構成する。入射側の偏光板に入射したS波は、偏光変換素子で変換もれしたわずかな第2の偏光波(P波)を入射側の偏光板(図示せず)で吸収される。液晶パネル20では映像信号に基づいて、S波をP波に変換し透過する。そして、出射側の偏光板21では、不要光であるS波を吸収する。
【0020】
例えば、画面上で黒表示する場合には、液晶パネル20において変換されずS波のまま出射される。そのため、不要光S波で構成される入射光の略すべてが出射側の偏光板21で吸収される。よって、入射側の偏光板より出射側の偏光板21のほうが発熱量は多くなるため、受熱パッド60を出射側の偏光板の支持板22に装着して冷却する。また、図3(b)に示すように、受熱パッド60を液晶パネル20と出射側の偏光板21の間に狭持させることも可能である。この構成により、1個の受熱パッド60で液晶パネル20と出射側偏光板21の双方を冷却することができる。さらには、偏光変換素子を搭載しないあるいは性能の悪い装置においては、入射側の偏光板の方が発熱量が多くなるので、受熱パッド60を装着してもよい。
【0021】
ここで、偏光板は、熱伝導性がよい透明ガラス基板である支持板22と支持板22の中央部に貼付された偏光フィルムにより構成される。支持板22は、偏光フィルムよりも大きくし、偏光フィルムの周囲に受熱パッド60を装着する。この支持板22は熱伝導性が高い透明体である水晶(5.4W/(m・℃))やサファイヤ(42W/(m・℃))などで構成される。この構成により、冷却効率向上の効果などがある。
【0022】
受熱パッド60と放熱板100およびポンプ70は、それぞれの間を変形自在な弾性体のフレキシブルチュ−ブ110で接続されている。フレキシブルチュ−ブ110は変形が自在なので、受熱パッド60と放熱板100およびポンプ70の間を容易に接続することができる。
【0023】
また、液晶パネルに上記透明体のような熱伝率のよい伝熱透明板を設け、この伝熱透明板のサイズを大きくし、これに受熱パッド60を装着するようにしてもよい。
【0024】
本実施の形態はこのように構成されているので、図1と図2から明らかなように、冷媒液を循環させて冷却する冷却システムにより、光源からの光を受けて生じた液晶パネル20の熱を受熱パッド60で受熱して液晶パネル20の温度を低下させ、受熱した熱を放熱板100で液晶プロジェクタの筐体外部に放熱し、熱移動を行わせることができる。
【0025】
放熱板100は、図1に示すように、液晶プロジェクタの筐体外壁に設けられ、外気に直接触れているので、光源からの光を受けて生じた液晶パネルでの熱を、効率よく外気に放熱することができる。また、放熱板100を図1(a)に示す矢印のように回転させ、図1(b)に示すように放熱板を持ち上げることで、液晶プロジェクタの筐体外壁の上面から離れるように設置することができるので、放熱板100の両面を外気にさらし両面放熱を可能とし、より効率的に放熱することができる。
【0026】
図4は、本発明による第2の実施の形態を示す液晶プロジェクタを側面から見た図である。前記第1の実施の形態では、放熱板を筐体外壁の上面に設けたが、第2の実施の形態では、液晶プロジェクタの底面に配置することに前記実施の形態との相違点がある。
【0027】
図4において、放熱板130は、内部に冷媒液が通る流路が形成されており、ヒンジ120により回転でき、ヒンジ120側には冷媒液が流入、流出する弾性体のフレキシブルチュ−ブ110が接続されている。また、液晶プロジェクタは、スクリ−ン(図示せず)に適切に投影できるよう、筐体側面に設けたストッパ135により適切な角度で傾斜するようになっていて、放熱板130の接地部には支持部122がある。
【0028】
このように構成することにより、実際にスクリ−ンに液晶プロジェクタで投影する場合、液晶プロジェクタを傾斜して使用するので、液晶プロジェクタの筐体底面と放熱板130との間に空間が形成され、放熱板130が直接外気に触れるので、両面放熱を可能とし、効率よく放熱することができる。
【0029】
図5は、本発明による第3の実施の形態を示す斜視図である。前記第1および第2実施の形態では、放熱板を筐体外壁の上面或いは底面に設けたが、第3の実施の形態では、液晶プロジェクタの前面に配置することに前記実施の形態との相違点がある。
【0030】
図5において、放熱板150は、液晶プロジェクタの筐体50の投射レンズ3側の前面筐体外壁に設けられている。そして、その内部に冷媒液が通る流路(図示せず)が形成されており、図示しないヒンジ機構により投射レンズ3からの投射光方向である前側に矢印で示すように回転でき、ヒンジ機構側には冷媒液が流入、流出する弾性体のフレキシブルチュ−ブ(図示せず)が接続されているのは、前に説明した実施の形態と同様で、詳細な説明は省略する。
【0031】
第3の実施の形態では、投射レンズ3側の前面筐体外壁に放熱板150が設けられている。この位置は、ユ−ザが液晶プロジェクタの後方から映像を見ているので、目立たず、高さ、幅方向に広がることがないのでラックに入れる際にも適しており、放熱板を配置するには好適な位置である。また、特に筐体サイズが小さく、光源となるランプを投射レンズとは逆側の筐体背面側に配置するように構成された液晶プロジェクタでは、筐体前面側は熱の主たる発生源である光源から離れているので、放熱には更に有利となる。なお、図5では放熱板を投射レンズからみて両側に配置したが、これに限定されるものではなく、温度的に余裕があれば、一方側のみに配置してもよい。
【0032】
以上、液晶プロジェクタの筐体外壁のうち、放熱板を上面,底面,前面にそれぞれ配置した実施の形態について述べたが、これに限定されるものではなく、筐体側面や筐体背面にも配置してよいことは当然のことである。
【0033】
図6は、図1に示す放熱板の別の実施の形態で、ポンプを搭載した放熱板を示す図である。図1に示す放熱板の実施の形態との相違点は、冷媒液を循環するように駆動するポンプを放熱板に備えたことにある。
【0034】
図6において、熱伝導のよい金属製(例えばアルミ製)の放熱板140の内部には仕切板145が設けられており、冷媒液の流路141を形成するとともに、冷媒液から熱を放熱板表面に伝導させ、放熱効果を高めている。さらに、放熱板140の内部には、冷媒液を循環するように駆動するポンプが搭載されている。一例として示すこのポンプは流路の一部をシリンダ72とし、ピストン73をモータ71およびリンク機構74によって往復運動させ、冷媒液を循環するように駆動している。なお、モ−タ71に供給される電源については、煩雑さを避けるため省略して示している。
【0035】
このように、ポンプを放熱板に一体的に形成することにより、空間的なスペ−スの少ない液晶プロジェクタの筐体内にポンプを配置する設計上の煩わしさをなくすことができ、また、ポンプを搭載しても放熱板の薄型化が可能である。
【0036】
ポンプとしては、このほかに、特開2001−24372号公報に開示されている圧電ポンプを用いても薄型化が可能である。
【0037】
また、図6に示したポンプを搭載した放熱板を図3、4に示す放熱板に適用できることも明らかである。
【0038】
なお、以上述べた実施の形態では、受熱パッドを液晶パネルに装着するようにしたが、これに限定されるものではなく、光源からの光を受けて発熱する光学部品例えば偏光変換素子、透過型液晶パネルの光路上の前後に配置される入出射偏光板、位相差板等にも適用できることは明らかである。また、これら複数の光学部品にそれぞれ受熱パッドを接続し、その間をフレキシブルチュ−ブで直列につないで、複数の光学部品の冷却を行うようにする場合においても適用可能であることは明らかである。勿論、複数の受熱パッドを結ぶ経路を並列にしてもよい。
【0039】
図7、図8、図9は受熱パッドを3つの液晶パネルに装着した場合の冷却システムの構成図である。図7は直列に受熱パッドを3つの液晶パネルに装着した場合の冷却システムの構成図、図8は並列に受熱パッドを3つの液晶パネルに装着した場合の冷却システムの構成図、図9は受熱パッドを3つの液晶パネルに装着した場合の他の冷却システムの構成図である。なお、図7において、図2と同一な部品には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0040】
3板式液晶プロジェクタにおいて、液晶パネル20の温度上昇は、光源として使われているランプからの光の周波数成分に依存する。通常用いられるランプでは、G光、B光及びR光の順に光の周波数成分が高くなる。したがって、液晶パネル20G、20B及び20Rはこの順で温度が高くなる。即ち、液晶パネル20Gが一番高く、一番低いのが液晶パネル20Rである。
【0041】
複数の光学部品に受熱パッドをそれぞれ装着して冷却する場合には、温度の高い光学部品をより冷却する必要がある。そこで、図7のように、受熱パッド60G、60B及び60Rを直列接続する場合、温度が高くなる順で受熱パッド60G、60B及び60Rを接続する。即ち、図7において、放熱板100で冷却された冷媒液はポンプ70で、先ず、温度の一番高い受熱パッド60Gに供給され、液晶パネル20G(図示せず)を冷却する。次に、受熱パッド60Bに供給され、液晶パネル20B(図示せず)を冷却し、そして、一番温度の低い受熱パッド60Rに供給され、液晶パネル20R(図示せず)を冷却する。また、図11は、液晶パネル20、出射側の偏光板21、受熱パッド60及び内部に冷媒液の流路101を有する放熱板100をフレキシブルチューブ110で図7に示す直列接続した場合の具体的な構成図である(ただし、ポンプ70は図示せず)。このように受熱パッド60G、60B及び60Rを接続することにより、効率的に液晶パネルを冷却することができる。しかし、直列接続されているため、後段に接続されている受熱パッドを装着した光学部品は、前段に接続されている受熱パッドを装着した光学部品の温度の影響を受けることになる。特に、前段に接続された受熱パッドを装着した光学部品と後段に接続された受熱パッドを装着した光学部品との温度差が大きい場合、影響の度合いが大きくなる。
【0042】
図8は、相互の影響を軽減するための接続で、ポンプ170から、冷却された冷媒液が異なるフレキシブルチュ−ブ110(図中太い線で示す)でそれぞれ図示しない液晶パネル20G、20B及び20Rに装着された受熱パッド60G、60B及び60Rに供給される。液晶パネル20G、20B及び20R(図示せず)でそれぞれ温度が上昇した各冷媒液は、各々独立した放熱板100G、100B及び100Rで放熱されて冷却され、ポンプ170に戻る。更に、温度が最も高い受熱パッド60Gに接続するフレキシブルチューブ110を最も径あるいは断面積を大きくし、温度が最も低い受熱パッド60Rに接続するフレキシブルチューブを最も径あるいは断面積を小さくし、冷媒液の流量を調節する。それにより、光学部品相互間の温度の影響を軽減するとともに、冷却調整が可能になる。
【0043】
図9は、直列接続と並列接続を組み合わせた一つの例である。ポンプ170から、冷却された冷媒液が異なるフレキシブルチュ−ブ110(図中太い線で示す)でそれぞれ図示しない液晶パネル20G、20B及び20Rに装着された受熱パッド60G、60B及び60Rに供給される。液晶パネル20G、20B及び20R(図示せず)でそれぞれ温度が上昇した各冷媒液は、放熱板100で冷却され、ポンプ170に戻る。
【0044】
図10は、放熱板内の冷媒液流路とチューブとの関係を示す構成図である。図10(a)は、各放熱板100G、100B及び100Rの内部には図2で述べたように冷媒液の流路101が設けられている。図10(b)は一つの放熱板200に3つの独立した流路101を備えている。図10(c)は、図10(b)で3つの流路101の出口を1つにした放熱板300で、図8のポンプ170の冷媒液の入口は1つとなり、その分、接続が簡単となる。図10(d)は図8に同じであり、図10(c)で冷媒液の入口は3つあるが、流路101を一つにした放熱板400である。図10で(a)、(b)、(c)、(d)の順に温度の相互影響を受けやすくなるが、その分、接続が簡単となる。
【0045】
受熱パッドを上記した光学部品以外に、例えば、熱の主たる発生源である光源のリフレクタ外壁(図示せず)にも設ける場合、受熱量が他の光学部品に比べ格段に大きいので、冷媒液循環による冷却システムを少なくとも2系統とし、光源冷却は、他の光学部品の冷却システムとは分離するのが望ましい。その理由は、光源のリフレクタ(温度200℃以上)と液晶パネル(許容温度60℃)を一つの冷却システムにより直列接続で冷却する場合、リフレクタで受熱する受熱量が大きいので、放熱板での放熱が十分でない時、液晶パネルの冷却不足を回避できる。
【0046】
以上述べたように、本発明を光源からの光を受けて発熱する複数の光学部品に用いれば、光源からの光を受けて発熱する複数の光学部品によって発熱する液晶プロジェクタの温度を効率よく筐体外部の外気中に放熱(熱移動)できる。
【0047】
【発明の効果】
以上記載したように本発明によれば、低騒音で冷却効率の高い液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1の実施の形態を示す液晶表示装置の斜視図。
【図2】 ポンプで冷媒液を循環させて冷却する冷却システムを示すブロック図。
【図3】 本発明による第1の実施の形態での冷却システムを示す構成図。
【図4】 本発明による第2の実施の形態を示す液晶表示装置を側面から見た図。
【図5】 本発明による第3の実施の形態を示す斜視図。
【図6】 ポンプを搭載した放熱板を示す図。
【図7】 直列に受熱パッドを3つの液晶パネルに装着した場合の冷却システムの構成図。
【図8】 並列に受熱パッドを3つの液晶パネルに装着した場合の冷却システムの構成図。
【図9】 受熱パッドを3つの液晶パネルに装着した場合の他の冷却システムの構成図。
【図10】 放熱板内の冷媒液流路とチューブとの関係を示す構成図。
【図11】 図7に示す受熱パッドを直列接続した場合の具体的な構成図。
【符号の説明】
3・・・投射レンズ、20・・・液晶パネル、21・・・出射側の偏光板、22・・・支持板、27・・・流路、50・・・筐体、60・・・受熱パッド、61・・・流路、62・・・光が透過する部分、70・・・ポンプ、72・・・シリンダ、73・・・ピストン、74・・・リンク機構、100・・・放熱板、101・・・流路、102・・・流入口、103・・・流出口、110・・・フレキシブルチュ−ブ、120・・・ヒンジ、122・・・支持部、130・・・放熱板、135・・・ストッパ、140・・・放熱板、141・・・流路、145・・・仕切板、150・・・放熱板、170・・・ポンプ、200・・・放熱板、300・・・放熱板、400・・・放熱板。
Claims (8)
- 光源からの光を表示素子である液晶パネルで映像信号に応じて光強度を変調して光学像を形成し、該光学像を投射レンズで前面に配置されたスクリ−ンに拡大投射する液晶表示装置であって、
内部に冷媒液流路を有し、前記光源からの光を受けて発熱する光学部品に接触するように設けた受熱手段と、
内部に冷媒液流路を有し、筐体外面に少なくとも一つ設けられた両面放熱する離間自在な放熱手段と、
冷媒液を駆動する液駆動手段と、
前記受熱手段と前記放熱手段と前記液駆動手段をそれぞれ接続する接続手段とを有し、
前記液駆動手段により、前記接続手段を介して前記受熱手段と前記放熱手段とに前記冷媒液が循環するように構成することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記放熱手段を筐体の上面に筐体から離れるように配置し、両面放熱するように構成することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記放熱手段を筺体の底面に配置し、筐体の底面部にストッパを配置し、前記放熱手段が両面放熱するように構成することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記放熱手段を筺体の前面に筐体から離れるように配置し、両面放熱するように構成することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記接続手段は、変形が可能な弾性体のフレキシブルチューブであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶表示装置は、光源からの光を、G光、B光及びR光の3色に分離し、各色光を、各色光に対応した光学部品にそれぞれ照射するように構成され、
前記受熱手段はG光、B光及びR光それぞれの色光に対応する受熱手段により構成され、
G光用の受熱手段、B光用の受熱手段、R光用の受熱手段の順に、前記液駆動手段により前記接続手段を介して冷媒液が循環するように構成することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の液晶表示装置。 - 前記液晶表示装置は、光源からの光を、G光、B光及びR光の3色に分離し、各色光を、各色光に対応した光学部品にそれぞれ照射するように構成され、
前記受熱手段はG光、B光及びR光それぞれの色光に対応する受熱手段により構成され、
G光用の受熱手段とB光用の受熱手段とR光用の受熱手段を前記接続手段を用いて並列接続し、
前記液駆動手段と前記R光用の受熱手段との間の前記接続手段の断面積を、前記液駆動手段と前記R光以外の色光用受熱手段との間の前記接続手段の断面積よりも小さくし、前記液駆動手段により前記接続手段を介して冷媒液が循環するように構成することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の液晶表示装置。 - 前記液晶表示装置は、液晶プロジェクタであることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の液晶表示装置。
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