JP4048720B2 - 自動変速機のレンジ切換操作装置 - Google Patents

自動変速機のレンジ切換操作装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動変速機のレンジ切換操作装置に関し、特に、アクチュエータを介して自動変速機の変速レンジを切換操作するレンジ選択手段と、アクチュエータを介さずに機械的に自動変速機の変速レンジを切換操作する補助レンジ選択手段とを備えた自動変速機のレンジ切換操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アクチュエータを介して自動変速機の変速レンジを切換操作するレンジ選択手段と、アクチュエータを介さずに機械的に自動変速機の変速レンジを切換操作する補助レンジ選択手段とを備えた自動変速機のレンジ切換操作装置は提案されており、例えば、特許第2886239号公報に開示されるものがある。
【0003】
これは、自動変速機のレンジ切換レバーに連結された出力レバーとアクチュエータの出力軸との接続部分に補助レンジ選択手段としての補助シフトレバーにより操作される補助出力レバーを配置し、補助シフトレバーが操作されたとき、補助出力レバーが作動し、前記出力レバーをアクチュエータの出力軸への連結状態から補助出力レバーへの連結状態に切換えるクラッチ機構を備え、補助シフトレバーの操作の後は、補助シフトレバーにより自動変速機のレンジ切換レバーを操作できるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例におけるクラッチ機構は、出力レバーに補助出力レバーを常時スプリングにより押付け、補助シフトレバーを操作することで補助出力レバーが回動するとき、出力レバーとアクチュエータの出力軸とを連結しているドッグをカム面により非作動位置に後退させる一方、出力レバーに補助出力レバーを係合させるものであるため、出力レバーと補助出力レバーとは常時スプリング力により強く接触し、且つ、両者は摺動しており、アクチュエータに駆動される際の出力レバーの振動や、出力レバーが回動する際に補助出力レバーと摺動することにより、これらの振動が補助出力レバーから補助シフトレバーに伝達されて補助シフトレバーを振動させる不具合があった。
【0005】
また、出力レバーと補助出力レバーとは常に摺動接触しているため、接触面の摩耗が生じる不具合もあった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、補助レンジ選択手段に振動が伝達されることのない自動変速機のレンジ切換操作装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、選択された変速レンジに対応した指令を出力するレンジ選択手段と、前記レンジ選択手段の選択指令に対応する動作位置へアクチュエータ出力部材を駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータ出力部材に回動可能に嵌合されたレバーで構成され、自動変速機のレンジ切換部材に連結され、一端が揺動可能な係合端に形成されたレンジ選択部材と、前記レンジ選択部材に相対回転可能に支持され、一端に前記アクチュエータ出力部材に係合可能な爪部を、他端に係合端を有し、付勢手段により付勢されて爪部をアクチュエータ出力部材に係合させることでレンジ選択部材とアクチュエータ出力部材とを連結するクラッチ機構と、前記レンジ選択手段に代わり変速レンジを選択する補助レンジ選択手段と、前記レンジ選択部材から離間した待機位置で固定部材に係止され、前記補助レンジ選択手段により機械的に操作されることで待機位置への係止が解除されて前記レンジ選択部材およびクラッチ機構の各係合端の移動軌跡に沿って移動可能となる作動位置に移動され、前記クラッチ機構の係合端に係合することでクラッチ機構をレンジ選択部材に対して相対的に回動させてその爪部のアクチュエータ出力部材への係合を離脱させて前記クラッチ機構を開放し、前記レンジ選択部材の係合端に係合することで前記レンジ選択部材を操作可能とする補助出力部材とから構成したことを特徴とする。
【0008】
前記固定部材は、レンジ選択部材およびアクチュエータ出力部材等の移動される部材とは離間した、例えば、アクチュエータケース若しくはアクチュエータケースに固定された部材である。
【0009】
前記補助出力部材の固定部材への係止は、固定部材に設けたピンやストッパに補助出力部材の一部分を係合させて行われる。
【0010】
前記補助出力部材の待機位置から作動位置への移動は、別のアクチュエータを利用するようにしてもよいが、補助出力部材を作動位置へ付勢するスプリング等の機械的な付勢手段により行うことが望ましい。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記アクチュエータは、溝部を備えた出力軸を選択指令に対応して駆動し、前記レンジ選択部材は、出力軸に回動可能に嵌合され、一端にレンジ切換部材への連結部を、他端に補助出力部材へ係合可能な係合端を備えたレンジ選択レバーであり、前記クラッチ機構は、一端に前記出力軸の溝部と噛合い可能な爪部を、他端に前記補助出力部材に係合可能な係合端を有し、レンジ選択レバーに出力軸から離間した軸を介して相対回転可能に支持され、爪部が出力軸の溝部に噛合うよう付勢手段で付勢されたクラッチレバーであり、前記補助出力部材は、前記レンジ選択レバーおよびクラッチレバーの各係合端の移動軌跡に沿って移動可能となる作動位置とこの作動位置から前記出力軸の軸方向に離間した待機位置とを備え、作動位置において前記クラッチレバーの係合端に第1係合部が係合することでクラッチレバーを回動させその爪部を出力軸の溝部より離脱させ、前記レンジ選択レバーの係合端に第2係合部が係合することでクラッチレバーの回動位置を保持しつつレンジ選択レバーを操作可能とすることを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、第2の発明において、前記第1、2の係合部は、前記各レバーと当接するその壁面が補助出力部材の移動方向に対して斜めに形成されていることを特徴とする。
【0013】
第4の発明は、第2の発明において、前記第1、2の係合部は、前記各レバーと当接するその壁面が曲面に形成されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
したがって、第1の発明では、補助レンジ選択手段により機械的に操作されることで待機位置への係止が解除されて作動位置に移動される補助出力部材は、通常時は、レンジ選択部材から離間した待機位置で固定部材に係止されているため、レンジ選択部材と接触することがなく、レンジ選択部材を介してアクチュエータ等の振動が伝達されることがなく、また、摩耗も生じない。
【0015】
第2の発明では、第1の発明の効果に加えて、補助出力部材は作動位置において前記クラッチレバーの係合端に第1係合部が係合することでクラッチレバーを回動させその爪部を出力軸の溝部より離脱させ、前記レンジ選択レバーの係合端に第2係合部が係合することでクラッチレバーの回動位置を保持しつつレンジ選択レバーを操作可能とするため、クラッチレバーの爪部を出力軸の溝部から離脱させた状態を第1、2係合部へのレンジ選択レバーおよびクラッチレバーの各係合端の係合により保持でき、外部から上記離脱力を継続して付与する必要がなく、軽快に補助レンジ選択手段によりレンジ選択操作が行える。
【0016】
第3の発明は、第2の発明の効果に加えて、前記第1、2の係合部の壁面を補助出力部材の移動方向に対して斜めに形成しているため、前記各レバーと当接する接触面積を小さくできて補助出力部材の移動を円滑に行える。
【0017】
第4の発明は、第2の発明の効果に加えて、前記第1、2の係合部の壁面を曲面に形成したため、レンジ選択レバーおよびクラッチレバーと転がり接触して、より一層補助出力部材の移動を円滑に行える。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明を適用可能な自動変速機のレンジ切換操作装置の一例の全体構成図であり、通常時に使用されるレンジ選択手段1、レンジ選択手段1の選択レンジに応じた指令を出力するコントロールユニット2、コントロールユニット2よりの指令に応じて作動するアクチュエータ3、異常時に使用される補助レンジ選択手段4、自動変速機5のレンジ切換部材6に通常時はアクチュエータ3の作動を伝達し、補助レンジ選択手段4の操作時には補助レンジ選択手段4で選択されたレンジ操作を伝達するようアクチュエータ3に隣接して設けたレンジ選択部材7、クラッチ機構8、補助出力部材9(図では、アクチュエータ3、レンジ選択部材7、クラッチ機構8、および、補助出力部材9は、後述するケース15、20に内蔵されている)とから構成している。
【0020】
前記レンジ選択手段1は、図示しないメインシフトレバーのレンジ選択操作を電気信号に変換してコントロールユニット2に出力するものであり、選択されるレンジは、駐車時に選択されるパーキングレンジ(P)、車両後退時に選択されるリバースレンジ(R)、車両の一次停車時等に選択されるニュウトラルレンジ(N)、走行時に選択されるドライブレンジ(D)、坂道等で選択されるマニュアルレンジ(2)、(1)が通常選択できるように構成されている。
【0021】
前記コントロールユニット2は、図示しない車両の走行状態(車速信号、エンジン回転数信号、エンジンアイドル信号)や車両運転状態(ブレーキ信号、インヒビタ信号、パーキングブレーキ信号、ドア開閉信号、ハザード信号)等を監視し、レンジ選択手段1で選択したレンジが上記車両状態に照らして許容できる場合には、選択されたレンジとなるようアクチュエータ3を駆動し、許容できない場合には、その旨をレンジ選択手段1の図示しない例えば表示部に表示するよう機能し、選択されたレンジにする条件を上記車両状態が満足した場合には、その時点で選択されたレンジとなるようアクチュエータ3を駆動する。
【0022】
前記アクチュエータ3は、コントロールユニット2よりの駆動指令により作動し、後述する出力軸18の回転位置を選択されたレンジに対応して変更するものであり、出力軸18の回転位置はレンジ選択部材7、クラッチ機構8を介してリンク10、レンジ切換え部材6を介して自動変速機5内の図示しないマニュアルバルブをレンジに対応して切換え操作する。
【0023】
前記補助レンジ選択手段4は、車両のセンターコンソール等に配置されたセレクトレバー等で構成され、前記コントロールユニット2やレンジ選択手段1が故障して緊急にレンジ切換を行う必要がある際に操作され、そのレンジ選択操作は補助リンク11を介して補助出力部材9を操作する。なお、補助レンジ選択手段4は車室内の任意の位置に設置することができる。
【0024】
前記レンジ選択部材7、クラッチ機構8、補助出力部材9、および、アクチュエータ3は、自動変速機5のレンジ切換部材6に、通常時はアクチュエータ3の作動を伝達し、補助レンジ選択手段4の操作時には補助レンジ選択手段4のレンジ選択操作を伝達するものであり、その詳細を図2により説明する。
【0025】
図2(A)はアクチュエータ3とレンジ選択部材7、クラッチ機構8、補助出力部材9との側面図、図2(B)は平面図を夫々示し、図2(C)、図2(D)は図2(B)のC部およびD部の断面図を夫々示している。
【0026】
図2において、アクチュエータケース15内にモータ16、減速ギヤ17、および、アクチュエータ出力部材としての出力軸18からなるアクチュエータ3が内蔵され、アクチュエータケース15から突出した出力軸18を囲んで形成した固定部材としてのケース20内に前記レンジ選択部材7、クラッチ機構8、補助出力部材9が内蔵され、これらは自動変速機5に取付け固定される。
【0027】
即ち、前記ケース20内には、前記レンジ切換部材6へのリンク10が連結されたレバー形状のレンジ選択部材としてのレンジ選択レバー7と、レンジ選択レバー7にピン21により結合されてクラッチ機構として機能するクラッチレバー8と、補助レンジ選択手段4に補助リンク11を介して連結された補助出力部材9とを内蔵している。
【0028】
前記レンジ選択レバー7は、略中央部が出力軸18に回転可能であるが出力軸18の軸方向には移動しないように嵌合し(図示例では、軸方向への移動を規制する手段を明示していない)、一方の端部22に前記リンク10が連結され、他端は出力軸18を挟んで反対方向に延びて係合端23に形成されている。
【0029】
前記クラッチレバー8は、前記レンジ選択レバー7の他端への中途部にピン21を介して回転可能に支持され、その出力軸18に対面する部位には出力軸18側に突出した爪部24が設けられ、他端はレンジ選択レバー7の他端と平行するよう延びて係合端25に形成されている。
【0030】
そして、前記クラッチレバー8は、レンジ選択レバー7とクラッチレバー8とに係合したスプリング等の付勢手段(図2(D)参照)26により、その爪部24が出力軸18に当接するよう付勢されており、出力軸18に設けた溝19に係合されている(図2(C)参照)。
【0031】
上記クラッチレバー8の爪部24と出力軸18の溝19との係合により、出力軸18の回転位置変化が溝19、爪24、クラッチレバー8、ピン21を介してレンジ選択レバー7に伝達され、リンク10を介して自動変速機5のレンジ切換部材6を操作できるようにしている。
【0032】
前記補助出力部材9は、図2(B)の平面図に示すように前記レンジ選択レバー7およびクラッチレバー8の他端と交差するよう配置され、図2(A)の側面図で示すように、非作動状態の待機位置では、レンジ選択レバー7より出力軸18の軸方向に後退して配置され、当該位置でケース20に保持された状態でばね27による付勢手段でレンジ選択レバー7に向かうよう押圧されている。
【0033】
そして、前記補助出力部材9は、補助リンク11に後端が連結され、前端は直角に起立した第1係合部30を備え、この第1係合部30の先端がケース20に係合し、第1係合部30から所定間隔だけ離れた位置に第2係合部32を構成する溝が設けられている。
【0034】
そして、補助レンジ選択手段4によるレンジ選択操作が開始された際には、第1係合部30にクラッチレバー8の係合端25が係合し、第2係合部32にレンジ選択レバー7の係合端23が係合する作動位置に移動される。
【0035】
即ち、前記補助出力部材9は、前記レンジ選択レバー7およびクラッチレバー8の各係合端23、25の移動軌跡に沿って移動可能となる作動位置とこの作動位置から前記出力軸18の軸方向に離間した待機位置とを備える。
【0036】
そして、作動位置において前記クラッチレバー8の係合端25に第1係合部30が係合することでクラッチレバー8を回動させてその爪部24を出力軸18の溝部19より離脱させ、前記レンジ選択レバー7の係合端23に第2係合部32が係合することでクラッチレバー8の回動位置を保持しつつレンジ選択レバー7を操作可能とするよう構成している。
【0037】
なお、前記補助出力部材9の待機位置への保持は、先端の第1係合部30の先端のみがケース20に当接することで保持するようにしているが、補助出力部材9の後端においても、図示しないが、例えば、ケース20に設けたピンに後端のフックが係合するようにすると、非作動時の状態をより安定して保持できる。
【0038】
また、補助出力部材9は背面の一箇所で付勢手段27と接触しているが、二箇所以上に接触する付勢手段を設けることで、一様に付勢することができ、作動位置への移動後においても、補助レンジ選択手段4で軸方向に移動させる際に、傾きなどが生じなくて安定して作動させることができる。
【0039】
さらに、アクチュエータ3は変速機5に取付けるものについて説明しているが、これに限ることなく、例えば、車体に取付けるようにしてもよい。
【0040】
そして、補助出力部材9を待機位置に保持させる固定部位としてケース20を用いることについて説明しているが、これに特定されるものでなく、アクチュエータが取付けられる変速機ケース、または、車体部材等の固定された任意の部分の部材を用いるようにしてもよい。
【0041】
さらに、補助レンジ選択手段4、補助出力部材9は全てのレンジに対応するものでなく一部のレンジ、例えば、パーキング(P)、リバース(R)、ニュトラル(N)、ドライブ(D)のみに対応するものとしてもよい。
【0042】
次に、上記した自動変速機のレンジ切換操作装置の作動について説明する。
【0043】
通常運転時には、補助出力部材9は、図2(A)に図示するごとくケース20に前端の第1係合部30が係合しているため、レンジ選択レバー7とは出力軸18の軸方向にオフセットされており、レンジ選択レバー7がアクチュエータ3の作動により回動しても両者は干渉することがない。従って、図3に示すように、レンジ選択レバー7の係合端23、および、クラッチレバー8の係合端25は、補助出力部材9と干渉せずに移動することができる。
【0044】
このため、クラッチレバー8の爪24が付勢手段26の作用により出力軸18の溝部19に係合して、出力軸18がレンジ選択レバー7に連結されており、レンジ選択手段1を操作することで、コントロールユニット2を介してアクチュエータ3が作動され、その出力軸18が対応して回動され、この回動は溝19、爪24、クラッチレバー8を介してレンジ選択レバー7に伝達され、リンク10、レンジ切換部材6を介して自動変速機5のマニュアルバルブに伝達されて、レンジ切換作動がなされる。
【0045】
そして、断線などによりレンジ選択手段1を選択操作してもレンジが切換わらない異常時には、補助レンジ選択手段4を操作すると、その操作は補助リンク11を介して補助出力部材9に伝達され、補助出力部材9を図2中の下方向に引き込む作動がなされる。
【0046】
この引き込み作動により、補助出力部材9は、その第1係合部30のケース20との係合が解除され(補助出力部材9の後端でもケース20に係合している場合には、その係合も解除され)、背面にある付勢手段27により出力軸18の軸先端方向に移動付勢される。
【0047】
上記軸方向移動は、補助出力部材9をレンジ選択レバー7に当接させ、補助レンジ選択手段4を更に引き込み方向に作動させると、第1係合部30がクラッチレバー8の係合端25に係合してクラッチレバー8を図4(B)中において、反時計方向に回動させてその爪部24を出力軸18の溝19から離脱させ、レンジ選択レバー7と出力軸18との動力伝達経路を遮断する。
【0048】
同時に、図4(A)に示すように、付勢手段27の押圧作動により補助出力部材9は図中右側に前進し、第2係合部32内にレンジ選択レバー7の係合端23を係合させ、補助レンジ選択手段4で補助リンク11を介して補助出力部材9を前後移動させてのレンジ選択操作は、第2係合部32、レンジ選択レバー7、リンク10を介してレンジ切換部材6に伝達されてレンジ切換え操作ができる。
【0049】
図5は、補助レンジ選択手段4によりレンジ選択レバー7およびクラッチレバー8を操作している状態を示したものである。そして、このときクラッチレバー8の爪部24が出力軸18の溝部19に噛合わない状態が保持されるため、レンジ選択レバー7が回動してもアクチュエータ3の出力軸18は回転しないので、補助レンジ選択手段4の操作に必要な力が低減される。
【0050】
上記アクチュエータ3による選択操作から補助レンジ選択手段4による選択操作への切換えは、切換え前のアクチュエータ3での選択レンジに応じてレンジ選択レバー7の回動位置が異なるため、アクチュエータ3により選択していたレンジに対応するレンジ選択レバー7の回動位置まで、補助出力部材9を移動操作する必要がある。
【0051】
即ち、アクチュエータ3のレンジがドライブレンジ(D)であれば、補助レンジ選択手段4でのレンジ操作位置もドライブレンジ(D)まで選択操作することにより、アクチュエータ3操作から補助レンジ選択手段4による操作に切換えることができる。
【0052】
補助出力部材9は、上記の実施の態様では、作動方向に案内されていない構造のものについて説明したが、図示しないガイドレール内に背面が案内される構造としてもよく、この場合には、ガイドレールが図2、4中において平行移動するように構成することで、より安定して作動させることができる。
【0053】
上記例では、補助レンジ選択手段4を選択操作して補助出力部材9とレンジ選択レバー7およびクラッチレバー8と第1、2係合部30、32とを係合させているが、この係合を円滑にすべく、図6および図7に示す構造としてもよい。
【0054】
即ち、図6においては、補助出力部材9の第2係合部32を出力軸18に向かって開いた台形状に形成し、第1係合部30においても、第2係合部32と平行な斜面に形成し、これらの係合部30、32に係合するレンジ選択レバー7の係合端23は、その幅を両側から一様に狭めて構成し、クラッチレバー8の係合端25は、レンジ選択レバー7と離れた側を狭めることで幅を小さくしている。
【0055】
従って、補助レンジ選択手段4の操作量が最も小さいパーキングレンジ(P)では、図6(C)で示すように、補助出力部材9とレンジ選択レバー7およびクラッチレバー8の係合端23、25は係合し、例えば、ニュウトラルレンジ(N)では、図6(B)で示すように、両者は係合し、例えば、ドライブレンジ(D)では、図6(A)で示すように両者は係合して、作動を円滑にできる。
【0056】
また、図7においては、第1、2係合部30、32の壁面を曲面に形成(レンジ選択レバー7およびクラッチレバー8の係合端23、25は幅を変化させていない)して、補助出力部材9とレンジ選択レバー7およびクラッチレバー8の係合端23、25との係合に転がり接触を含むようにしたもので、さらに一層作動が円滑となる。
【0057】
以上説明した実施の態様においては、以下の効果を奏する。
【0058】
補助出力部材9は待機位置においてレンジ選択レバー7から離間して固定部材としてのケース20に係止されているため、レンジ選択レバー7と接触することがなく、レンジ選択レバー7を介してアクチュエータ3等の振動が伝達されることがなく、また、摩耗も生じない。
【0059】
また、補助出力部材9は、作動位置において前記クラッチレバー8の係合端25に第1係合部30が係合してその爪部24を出力軸18の溝部19より離脱させ、前記レンジ選択レバー7の係合端23に第2係合部32が係合することでクラッチレバー8の回動位置を爪部24との離脱状態を保持しつつレンジ選択レバー7を操作可能とするため、クラッチレバー8の爪部24を出力軸18の溝部19から離脱させた状態を第1、2係合部30、32へのレンジ選択レバー7およびクラッチレバー8の各係合端23、25の係合により保持でき、外部から上記離脱力を継続して付与する必要がなく、軽快に補助レンジ選択手段4によりレンジ選択操作が行える。
【0060】
また、図6に示す具体例では、前記第1、2の係合部30、32の壁面を補助出力部材9の移動方向に対して斜めに形成しているため、接触面積を小さくできて補助出力部材9の移動を円滑に行える。
【0061】
また、図7に示す具体例では、前記第1、2の係合部30、32の壁面を曲面に形成したため、レンジ選択レバー7およびクラッチレバー8と転がり接触して、より一層補助出力部材9の移動を円滑に行える。
【0062】
なお、上記実施形態において、補助出力部材9が補助レンジ選択手段4の作動に応じて往復動するものについて説明したが、図示はしないが、アクチュエータの出力軸回りに回動するレバーであっても、通常時はケースに保持され、異常時には、出力軸とレンジ選択レバーとの動力伝達関係を中断させてレンジ選択レバーと係合するよう構成することで、同様に通常時に振動の伝達のない補助レンジ選択手段を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す自動変速機のレンジ切換操作装置の全体構成図。
【図2】同じくアクチュエータ、レンジ選択部材、クラッチ機構、および、補助出力部材を示す側面図(A)、平面図(B)、および、平面図におけるC部の断面図(C)、D部の断面図(D)。
【図3】図2の作動状態を示す平面図。
【図4】補助レンジ選択手段による作動状態を示す側面図(A)、平面図(B)、および、平面図におけるC部の断面図(C)。
【図5】図4の作動状態を示す平面図。
【図6】補助出力部材の変形例を(A)〜(C)の作動状態とともに示す平面図。
【図7】補助出力部材の他の変形例を(A)〜(C)の作動状態とともに示す平面図。
【符号の説明】
1 レンジ選択手段
2 コントロールユニット
3 アクチュエータ
4 補助レンジ選択手段
5 自動変速機
6 レンジ切換部材
7 レンジ選択レバー(レンジ選択部材)
8 クラッチレバー(クラッチ機構)
9 補助出力部材
10 リンク
11 補助リンク
15 アクチュエータケース
16 モータ
17 減速ギヤ
18 出力軸(アクチュエータ出力部材)
19 溝部
20 ケース(固定部材)
23、25 係合端
26、27 付勢手段
30 第1係合部
32 第2係合部

Claims (4)

  1. 選択された変速レンジに対応した指令を出力するレンジ選択手段と、
    前記レンジ選択手段の選択指令に対応する動作位置へアクチュエータ出力部材を駆動するアクチュエータと、
    前記アクチュエータ出力部材に回動可能に嵌合されたレバーで構成され、自動変速機のレンジ切換部材に連結され、一端が揺動可能な係合端に形成されたレンジ選択部材と、
    前記レンジ選択部材に相対回転可能に支持され、一端に前記アクチュエータ出力部材に係合可能な爪部を、他端に係合端を有し、付勢手段により付勢されて爪部をアクチュエータ出力部材に係合させることでレンジ選択部材とアクチュエータ出力部材とを連結するクラッチ機構と、
    前記レンジ選択手段に代わり変速レンジを選択する補助レンジ選択手段と、
    前記レンジ選択部材から離間した待機位置で固定部材に係止され、前記補助レンジ選択手段により機械的に操作されることで待機位置への係止が解除されて前記レンジ選択部材およびクラッチ機構の各係合端の移動軌跡に沿って移動可能となる作動位置に移動され、前記クラッチ機構の係合端に係合することでクラッチ機構をレンジ選択部材に対して相対的に回動させてその爪部のアクチュエータ出力部材への係合を離脱させて前記クラッチ機構を開放し、前記レンジ選択部材の係合端に係合することで前記レンジ選択部材を操作可能とする補助出力部材とから構成したことを特徴とする自動変速機のレンジ切換操作装置。
  2. 前記アクチュエータは、溝部を備えた出力軸を選択指令に対応して駆動し、
    前記レンジ選択部材は、出力軸に回動可能に嵌合され、一端にレンジ切換部材への連結部を、他端に補助出力部材へ係合可能な係合端を備えたレンジ選択レバーであり、
    前記クラッチ機構は、一端に前記出力軸の溝部と噛合い可能な爪部を、他端に前記補助出力部材に係合可能な係合端を有し、レンジ選択レバーに出力軸から離間した軸を介して相対回転可能に支持され、爪部が出力軸の溝部に噛合うよう付勢手段で付勢されたクラッチレバーであり、
    前記補助出力部材は、前記レンジ選択レバーおよびクラッチレバーの各係合端の移動軌跡に沿って移動可能となる作動位置とこの作動位置から前記出力軸の軸方向に離間した待機位置とを備え、作動位置において前記クラッチレバーの係合端に第1係合部が係合することでクラッチレバーを回動させその爪部を出力軸の溝部より離脱させ、前記レンジ選択レバーの係合端に第2係合部が係合することでクラッチレバーの回動位置を保持しつつレンジ選択レバーを操作可能とすることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機のレンジ切換操作装置。
  3. 前記第1、2の係合部は、前記各レバーと当接するその壁面が補助出力部材の移動方向に対して斜めに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機のレンジ切換操作装置。
  4. 前記第1、2の係合部は、前記各レバーと当接するその壁面が曲面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機のレンジ切換操作装置。
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