JP3961783B2 - 車両用変速機のギア変速装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用変速機のギア変速装置、特に、モータによってギアセレクト機構を作動させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
バスやトラック等の大型車両では、現在でも主として手動変速機が採用されている。手動変速機では、運転席の変速レバーと変速機とがコントロールロッド等のリンク機構によって機械的に連結されている。そして、ギア変速時には、運転手がレバー操作をすることで、ギア機構が物理的に駆動される。このため、頻繁に変速を要求される場合には、ある程度の力を必要とするレバー操作は運転者にとって大きな負担になる。
【0003】
この問題を解決するために、モータにより作動するギア変速装置を手動変速機に設けるとともに、そのギア変速装置を電気信号によって制御するためのトランスミッションECUを設けた遠隔操作式の手動変速機が開発されている。この変速機では、モータがギア機構の駆動を行うため、単に変速レバーを操作するだけの小さな力で変速を行えるようになり、変速のレバー操作に関する運転者の負担が軽減される。
【0004】
一般に、手動変速機では、複数のスプールがセレクト方向に並んで設けられている。そして、手動変速機に設けられるギア変速装置は、ギアセレクト機構により選択したスプールをシフト方向に駆動することで、ギアの断接を行う。ギア変速装置は、通常、一端が各スプールに係合可能なシフトヨーク、シフトヨークが回転不能にスプライン係合するシャフト、シャフト上のシフトヨークをセレクト方向に移動させるギアセレクト機構、シフトヨークを揺動させてスプールをシフト方向に移動させるギアシフト機構などを備えている。ギアセレクト機構やギアシフト機構には、例えば電動ボールネジ機構が採用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
モータを使った従来のギア変速装置においては、例えば電動ボールネジ機構によってモータの回転を直線運動に変換させている。そして、それにより直線移動する部材をシフトヨークにリンケージで連結させ、シャフト上のシフトヨークをセレクト方向に移動させている。したがって、電動ボールネジ機構は、シャフトと平行に配置されており、ギア変速装置の占有スペースが比較的大きなものとなっている。また、電動ボールネジ機構の可動部とシフトヨークとをリンケージで連結する必要もあり、シフトヨークにセレクト方向以外の偏芯荷重が作用する恐れが高い。
【0006】
本発明の課題は、モータを用いた変速機のギア変速装置の省スペース化(コンパクト化)を図るとともに、ギアセレクト機構からシフトヨークに偏芯荷重が作用することを抑制することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の車両用変速機のギア変速装置は、シャフトと、シフトヨークと、ギアセレクト機構と、ギアシフト機構とを備えている。シフトヨークは、シャフトの軸方向に移動可能なように装着されている。また、このシフトヨークは、シャフトに対して回転不能に装着されている。ギアシフト機構は、シフトヨークを揺動させてシフトヨークからスプールに力を作用させ、スプールの動きによって変速用ギアの断接を行わせる機構である。ギアセレクト機構は、シフトヨークをシャフトの軸方向に移動させ、シフトヨークを任意のスプールに選択的に対応させる機構である。また、ギアセレクト機構は、第1ネジ部材と、モータと、第2ネジ部材とを有している。第1ネジ部材は、シャフトと同軸に配置される部材であって、シャフトに対して回転可能である。モータは、第1ネジ部材を回転させる。第2ネジ部材は、第1ネジ部材が内部に挿入可能なように筒状に形成され第1ネジ部材に噛み合うとともにシフトヨークに連結されている。そして、第1ネジ部材、モータの回転軸及び第2ネジ部材は同軸に配置されている。
【0008】
ここでは、モータにより第1ネジ部材を回転させると、それに噛み合う第2ネジ部材が、シャフトに回転不能に装着されているシフトヨークを、シャフトの軸方向に沿って移動させる。これにより、ギアセレクト機構は、シフトヨークを任意のスプールに対応する位置に移動させる。そして、ここでは、第1ネジ部材と第2ネジ部材とから成るネジ送り機構を、シャフトと同軸に配置している。第2ネジ部材を筒状に形成することで、シャフトの外周側に第2ネジ部材を同軸に配することができる。このようにネジ送り機構をシャフトと同軸に配置しているため、シャフトと平行にギアセレクト機構を配置している従来のギア変速装置に較べて、装置の軽量コンパクト化を図ることができる。
【0009】
また、両ネジ部材をシャフトと同軸に配しているため、ギアセレクト機構からシフトヨークに作用する力によってシャフトに装着されたシフトヨークにシャフトの軸方向に沿った力以外の偏芯荷重が作用してしまうという不具合が抑えられる。これにより、シフトヨークの動きがより確実になるとともに、ギア変速装置の耐久性も向上する。
【0010】
請求項2に記載の車両用変速機のギア変速装置は、請求項1に記載の装置であって、シャフトには、スプールのそれぞれに対応する位置に溝が形成されている。また、シフトヨークには、位置決め機構が含まれている。この位置決め機構は、溝に係合し得る係合部材と、その係合部材を弾性的に支持する弾性部材とを有している。第2ネジ部材は、シフトヨークに隙間を介して連結されている。
【0011】
ここでは、シャフトに溝を形成し、その溝に係合部材を係合させてシフトヨークの位置決めを行う位置決め機構を設けている。そして、第1ネジ部材と第2ネジ部材とから成るネジ送り機構の送りに多少の誤差が出るような場合にも、第2ネジ部材とシフトヨークとの間の隙間がそれを吸収し、位置決め機構によるシフトヨークの位置決めへの悪影響が概ね回避される。このような比較的簡易な構造によって、本請求項の装置では、シフトヨークが任意のスプールの位置に確実に対応するようになる。
【0012】
請求項3に記載の車両用変速機のギア変速装置は、請求項1に記載の装置であって、ハウジングをさらに備えている。ハウジングは、シャフトに対し、シャフトの軸方向に移動不能である。シフトヨークには、スプールのそれぞれに対応する位置に溝が形成されている。また、ハウジングには、位置決め機構が含まれている。この位置決め機構は、溝に係合し得る係合部材と、その係合部材を弾性的に支持する弾性部材とを有している。第2ネジ部材は、シフトヨークに隙間を介して連結されている。
【0013】
ここでは、シャフトと相対移動不能であるハウジングに位置決め機構を設けて、その位置決め機構の係合部材をシフトヨークの溝に係合させる構造を採っている。そして、第1ネジ部材と第2ネジ部材とから成るネジ送り機構の送りに多少の誤差が出るような場合にも、第2ネジ部材とシフトヨークとの間の隙間がそれを吸収し、位置決め機構によるシフトヨークの位置決めへの悪影響が概ね回避される。このような比較的簡易な構造によって、本請求項の装置では、シフトヨークが任意のスプールの位置に確実に対応するようになる。
【0014】
請求項4に記載の車両用変速機のギア変速装置は、請求項2又は3に記載の装置であって、第2ネジ部材は、前記の隙間に配置されたダンパーを介してシフトヨークに連結されている。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
<マニュアルトランスミッション自動変速システムの概要>
図1に、本発明の一実施形態に係るトランスミッション(車両用変速機)を含むマニュアルトランスミッション自動変速システムを示す。
【0016】
図1において、エンジン1とトランスミッション2との間には、乾式単板クラッチディスクを含むクラッチ3が配置されている。トランスミッション2を駆動するアクチュエータとしては、ギア変速装置4が設けられている。クラッチ3を駆動するアクチュエータとしては、クラッチアクチュエータ5が設けられている。クラッチアクチュエータ5は、クラッチ3の近傍に設けられたスレーブシリンダ6に油圧回路を介して接続されたマスタシリンダを有している。
【0017】
このシステムには、エンジンECU51とトランスミッションECU52とが設けられており、互いに通信可能となっている。例えば、両者は、エンジン回転情報やアクセル開度情報をやりとりすることができる。
【0018】
エンジンECU51は、エンジン1の制御を行っており、アクセルペダル54からのアクセル開度信号が入力されるようになっている。
【0019】
トランスミッションECU52は、主にクラッチ制御と変速制御を行うためのものであり、クラッチアクチュエータ5にクラッチ制御信号を、ギア変速装置4に変速制御信号を出力するようになっている。これら制御信号は、各種モータを駆動するための信号である。
【0020】
また、トランスミッションECU52には、各種センサからの信号が入力される。具体的には、アクセルペダル54からアイドル信号、シフトレバー55からシフトポジション信号、クラッチペダル56からクラッチストローク信号、クラッチアクチュエータ5からのクラッチストローク信号及び液圧信号、クラッチ3からクラッチ回転信号、トランスミッション2から車速信号、ギア変速装置4からシフト・セレクトストローク信号が、トランスミッションECU52に入力される。
【0021】
以上に述べたシステムでは、トランスミッションECU52によってクラッチ操作とギア変速操作が自動的に制御される。また、シフトレバー55の操作によってギア変速操作を行う手動操作を選択的に用いることもできる。
【0022】
クラッチペダル56に連動する第2マスタシリンダ57は、油路を介してスレーブシリンダ6に接続されている。したがって、運転者がクラッチペダル56を操作すると、第2マスタシリンダ57からスレーブシリンダ6に油圧が供給され、クラッチ断接動作が行われる。なお、この実施形態では、クラッチペダル56はクラッチアクチュエータ5等の電気関係に不具合が生じたときのみに使用する
緊急用であり、通常走行時には折り畳まれている。
【0023】
<ギア変速装置>
図2を用いて、ギア変速装置4について詳細に説明する。
【0024】
(ギア変速装置の概要)
ギア変速装置4は、トランスミッションECU52からの変速制御信号に基づいて、トランスミッション2の変速用ギアの断接を行う装置である。図2に示すように、それぞれシフトレール9によって直線移動するように保持されているトランスミッション2のスプール10は、セレクト方向(図2の左右方向)に並んでいる。ギア変速装置4は、これらのスプール10の1つを選択して押すことで、そのスプール10をシフトレール9に沿って移動させる。具体的には、ギア変速装置4のシフトヨーク12の爪12b(後述)が、スプール10のスプールヨーク10aの切欠き部10bに入り、シャフト11の揺動運動によりスプール10が移動する。そして、スプール10の直線移動により、図示しないコーンクラッチを含むシンクロ機構を介して変速用ギアの断接が行われる。
【0025】
ギア変速装置4は、主として、シャフト11と、シフトヨーク12と、ギアセレクト機構13と、ギアシフト機構14とを備えている。
【0026】
(シャフト)
シャフト11は、両端近傍がベアリングを介してハウジング45に軸支されている。また、シャフト11の中央部分の外周面には、スプライン11aが形成されている。
【0027】
さらに、シャフト11のスプライン11aには、後述するシフトヨーク12の爪12bが各スプール10の切欠き部10bに入る位置に、それぞれ溝11bが設けられている。
【0028】
(シフトヨーク)
シフトヨーク12は、内周のスプライン12aがシャフト11のスプライン11aに係合している。したがって、シフトヨーク12は、シャフト11の軸方向に移動可能であるが、シャフト11に対して回転が拘束されている。また、シフトヨーク12は、揺動によって各スプール10の切欠き部10bに入り得る爪12bを有している。
【0029】
さらに、シフトヨーク12には、シャフト11の軸方向に直交するように筒状空洞部12cが形成されている。そして、この筒状空洞部12cには、位置決め機構20が配置される。この位置決め機構20は、シャフト11の溝11bに係合し得るボール21と、シフトヨーク12に固定される蓋23と、ボール21と蓋23とを弾性連結するバネ22とから構成されている。位置決め機構20は、バネ22の付勢力によりボール21を溝11bに押しつけることで、シフトヨーク12の位置を一定の力でセレクト方向に保持する。
【0030】
(ギアシフト機構)
ギアシフト機構14は、シャフト11を揺動させることでシフトヨーク12からスプール10に力を作用させ、スプール10を移動させて変速用ギアの断接を行わせる機構である。このギアシフト機構14として、ここでは遊星ギア減速機構を使っているが、波動歯車減速機構やハイポサイクロイド減速機構など他の機構を使ってもよい。
【0031】
(ギアセレクト機構の構成)
ギアセレクト機構13は、シフトヨーク12をシャフト11の軸方向(セレクト方向Ds)に移動させ、シフトヨーク12を任意のスプール10に選択的に対応させる機構である。このギアセレクト機構13は、主として、雄ネジ部材31と、雌ネジ部材32と、電動モータ33とから構成されている。
【0032】
雄ネジ部材31は、その筒状部が、ラジアル軸受35,36を介して、シャフト11の端部の外周側に配置されている。雄ネジ部材31の筒状部の外周面には、雄ネジ31bが形成されている。また、雌ネジ部材31の端部31aには、電動モータ33の回転軸33aが連結されている。したがって、電動モータ33の回転により、雄ネジ部材31も回転運動をする。
【0033】
雌ネジ部材32は、筒状の部材であり、一端の内周面に形成された雌ネジ32aが雄ネジ部材31の雄ネジ31bと噛み合っている。また、雌ネジ部材32の他端の内周部には、シフトヨーク12のスプライン12aと同じ形状のスプライン32bが形成されており、シャフト11のスプライン11aと係合している。さらに、雌ネジ部材32の他端の外周部には、フランジ32cが形成されている。そして、このフランジ32cからセレクト方向に一定の間隔を隔ててリティニングリング61が取り付けられている。
【0034】
また、シフトヨーク12の端部の内周部分には、セレクト方向の当たり部12dより上記のフランジ32cとリティニングリング61との間の間隔と同じ間隔を隔てて、リティニングリング62が取り付けられている。そして、雌ネジ部材32のフランジ32c、シフトヨーク12の当たり部12d、及び両リティニングリング61,62に囲まれる環状の空間には、相対する2個のディッシュプレート63を挟んで2個のワッシャ64が配置されており、ダンパーの役割を果たしている。このダンパー及び雌ネジ部材32とシフトヨーク12とのセレクト方向の間の隙間S(図2参照)によって、雌ネジ部材32とシフトヨーク12とは、隙間Sの寸法tに等しい2個のディッシュプレート63の圧縮可能量tだけセレクト方向に相対移動可能な状態で、互いに連結される状態となっている。
【0035】
また、ギアセレクト機構13には、セレクト方向に沿ったシフトヨーク12の移動量を検出することのできるセンサ(図示せず)が設けられている。
【0036】
(ギアセレクト機構の動作)
トランスミッションECU52からのギアセレクト信号により電動モータ33が回転すると、電動モータ33の回転軸33aに連結されている雄ネジ部材31が、ハウジング45に固定されたラジアル軸受37を介してシャフト11の回りを回転する。このとき、雄ネジ部材31に噛み合っている雌ネジ部材32は、スプライン係合を介してシャフト11に連結されていることで回転が規制されているため、シャフト11の軸方向(セレクト方向)に移動する。そして、雌ネジ部材32が位置決め機構20によるシフトヨーク12の保持力を上回る力でディッシュプレート63を圧縮させたときに、シフトヨーク12がシャフト11上を軸方向(セレクト方向)に移動する。
【0037】
また、シフトヨーク12の移動量を検出するセンサにより電動モータ33の電流が遮断されても、電動モータ33は慣性の影響ですぐには止まらず、雌ネジ部材32は更に移動して停止することになる。この移動時間は短時間(約0.1秒)であることが要求されるが、雌ネジ部材32の正確な停止位置を制御することは一般的に困難である。しかしながら、本実施形態のギア変速装置4ではシャフト11のスプライン11aに溝11bが設けられているため、シフトヨーク12は、ボール21やバネ22から成る位置決め機構20によって、正確な停止位置において強制的に固定されることになる。但し、雌ネジ部材32の停止位置とシフトヨーク12の正確な停止位置との差は、上記の2個のディッシュプレート63の圧縮可能量t(図2の隙間Sの寸法t)以内である必要がある。
【0038】
(ギア変速装置の特徴)
本装置では、互いに噛み合う雄ネジ部材31及び雌ネジ部材32から成るネジ送り機構を、シャフト11と同軸に配置している。このようにネジ送り機構をシャフト11と同軸に配置しているため、シャフト11と平行に電動ボールネジなどのギアセレクト機構を配置している従来のギア変速装置に較べて、装置の軽量コンパクト化を図ることができている。
【0039】
また、両ネジ部材31,32をシャフト11と同軸に配しているため、ギアセレクト機構13からシフトヨーク12に作用する力によってシャフト11に装着されたシフトヨーク12にシャフト11の軸方向に沿った力以外の偏芯荷重が作用してしまうという不具合が抑えられる。すなわち、図2に示すようにシフトヨーク12の中心円周部の近傍に対して雌ネジ部材32からの力を作用させる構造としているため、両ネジ部材31,32やシフトヨーク12に作用する力は概ね引っ張り・圧縮荷重だけとなり、ギア変速装置4の作動が確実になるとともに耐久性も向上している。
【0040】
[第2実施形態]
上記第1実施形態ではディッシュプレート63及びワッシャ64を介して雌ネジ部材32とシフトヨーク12とを連結しているが、このようなダンパー構造を介さずに、所定の隙間を開けただけの状態で雌ネジ部材32とシフトヨーク12とを連結させる構造を採ることも可能である(図3参照)。
【0041】
ここでは、雌ネジ部材32の他端の外周部には、フランジ32cではなく2箇所に凸部32dが形成されている。そして、凸部32dは、シフトヨーク12に形成されている凹部12eに配置される。凹部12eを形成する壁65に凸部32dを通す切欠きが形成されているので、雌ネジ部材32は、凸部32dを壁65の切欠きを通して凹部12eの中に入れた後に一定量回転させることによって、シフトヨーク12と連結される。凹部12eのセレクト方向の幅は、凸部32dのセレクト方向の幅よりも大きい。したがって、この状態において、雌ネジ部材32は、所定の隙間を開けてシフトヨーク12と連結される。
【0042】
トランスミッションECU52からのギアセレクト信号により電動モータ33が回転すると、電動モータ33の回転軸33aに連結されている雄ネジ部材31が、ハウジング45に固定されたラジアル軸受37を介してシャフト11の回りを回転する。このとき、雄ネジ部材31に噛み合っている雌ネジ部材32は、スプライン係合を介してシャフト11に連結されていることで回転が規制されているため、シャフト11の軸方向(セレクト方向)に移動する。そして、雌ネジ部材32は、凸部32dが隙間を移動してシフトヨーク12に接触した後に、シフトヨーク12がシャフト11上を軸方向(セレクト方向)に移動する。
【0043】
また、シフトヨーク12の移動量を検出するセンサにより電動モータ33の電流が遮断されても、電動モータ33は慣性の影響ですぐには止まらず、雌ネジ部材32は更に移動して停止することになる。この移動時間は短時間(約0.1秒)であることが要求されるが、雌ネジ部材32の正確な停止位置を制御することは一般的に困難である。しかしながら、本実施形態のギア変速装置4ではシャフト11のスプライン11aに溝11bが設けられているため、シフトヨーク12は、ボール21やバネ22から成る位置決め機構20によって、正確な停止位置において強制的に固定されることになる。但し、雌ネジ部材32の停止位置とシフトヨーク12の正確な停止位置との差は、凹部12eのセレクト方向の幅と凸部32dのセレクト方向の幅との差よりも小さくなっている必要がある。
【0044】
[第3実施形態]
上記第1実施形態ではシャフト11に溝11bを形成してシフトヨーク12に位置決め機構20を設ける構造を採ることでシフトヨーク12を正確な停止位置で止めるようにしているが、図4に示すような構造を採った場合にも、シフトヨーク12を正確な停止位置で止めさせることができる。
【0045】
ここでは、シャフト11に溝を設ける代わりに、シフトヨーク12の外周面の一部に溝12fを設けている。これらの溝12fは、シフトヨーク12の爪12bが各スプール10の切欠き部に入る位置に設けられている。そして、位置決め機構120を、ハウジング45に固定している。具体的には、溝12fの外周側に位置するハウジング45の部分に筒状の保持部を形成し、その保持部の筒状空洞45aの中に位置決め機構120を配している。位置決め機構120は、シフトヨーク12の溝12fに係合し得るボール121と、ハウジング45に固定される蓋123と、ボール121と蓋123とを弾性連結するバネ122とから構成されている。位置決め機構120は、バネ122の付勢力によりボール121を溝12fに押しつけることで、シフトヨーク12の位置を一定の力でセレクト方向に保持する。
【0046】
【発明の効果】
本発明では、第1ネジ部材と第2ネジ部材とから成るネジ送り機構をシャフトと同軸に配置しているため、シャフトと平行にギアセレクト機構を配置している従来のギア変速装置に較べて、装置の軽量コンパクト化を図ることができる。
【0047】
また、両ネジ部材をシャフトと同軸に配しているため、ギアセレクト機構からシフトヨークに作用する力によってシャフトに装着されたシフトヨークにシャフトの軸方向に沿った力以外の偏芯荷重が作用してしまうという不具合が抑えられる。これにより、シフトヨークの動きがより確実になるとともに、ギア変速装置の耐久性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るトランスミッション(車両用変速機)を含むマニュアルトランスミッション自動変速システム図。
【図2】 第1実施形態のギア変速装置の断面図。
【図3】 第2実施形態のギア変速装置の断面図。
【図4】 第3実施形態のギア変速装置の断面図。
【符号の説明】
2 トランスミッション
10 スプール
11 シャフト
11b 溝
12 シフトヨーク
13 ギアセレクト機構
14 ギアシフト機構
20,120 位置決め機構
21,121 ボール(係合部材)
22,122 バネ(弾性部材)
31 雄ネジ部材(第1ネジ部材)
32 雌ネジ部材(第2ネジ部材)
33 電動モータ
45 ハウジング
63 ディッシュプレート(ダンパー)
64 ワッシャ(ダンパー)
S 隙間
Claims (4)
- シャフトと、
前記シャフトの軸方向に移動可能であり且つ前記シャフトに相対回転不能であるように前記シャフトに装着されたシフトヨークと、
前記シフトヨークを前記シャフトの軸方向に移動させ、前記シフトヨークを任意のスプールに選択的に対応させるギアセレクト機構と、
前記シフトヨークを揺動させて前記シフトヨークから前記スプールに力を作用させ、前記スプールの動きによって変速用ギアの断接を行わせるギアシフト機構と、
を備え、
前記ギアセレクト機構は、前記シャフトと同軸に配置され前記シャフトと相対回転可能な第1ネジ部材と、前記第1ネジ部材を回転させるモータと、前記第1ネジ部材が内部に挿入可能なように筒状に形成され前記第1ネジ部材に噛み合うとともに前記シフトヨークに連結される第2ネジ部材とを有し、前記第1ネジ部材、前記モータの回転軸及び前記第2ネジ部材は同軸に配置されている、
車両用変速機のギア変速装置。 - 前記シャフトには、前記スプールのそれぞれに対応する位置に溝が形成されており、
前記シフトヨークは、前記溝に係合し得る係合部材及び前記係合部材を弾性的に支持する弾性部材を有する位置決め機構を含んでおり、
前記第2ネジ部材は、前記シフトヨークに隙間を介して連結されている、
請求項1に記載の車両用変速機のギア変速装置。 - 前記シャフトの軸方向に沿った前記シャフトとの相対移動が不能なハウジングをさらに備え、
前記シフトヨークには、前記スプールのそれぞれに対応する位置に溝が形成されており、
前記ハウジングは、前記溝に係合し得る係合部材及び前記係合部材を弾性的に支持する弾性部材を有する位置決め機構を含んでおり、
前記第2ネジ部材は、前記シフトヨークに隙間を介して連結されている、
請求項1に記載の車両用変速機のギア変速装置。 - 前記第2ネジ部材は、前記隙間に配置されたダンパーを介して前記シフトヨークに連結されている、
請求項2又は3に記載の車両用変速機のギア変速装置。
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