JP4048248B2 - シート状商品の自動払出装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、シート状商品を自動的に1つづつ送り出すための払出装置に関する。
詳しくは、薄膜により形成したシート状袋にカード状商品を収納したシート状商品を一つづつ送り出す払出装置に関する。
さらに詳しくは、カードをシート状袋に封入したカード入りシート状商品を1つずつ送り出すための払い出し装置に関する。
【0002】
本明細書で使用する「シート状商品」は、シート状袋に商品を封入したもの、及びカード等を含んでいる。
「シート状袋」は、材質が樹脂、アルミ箔、紙等であって、実質的に通気性を有しない。
「カード」は、テレフォンカード、プリペイドカード、キャラクターカード、ブロマイド、ICカード等を含んでいる。
【0003】
【従来の技術】
本出願人は、積み上げられたカード入りシート状商品を損傷することなく払い出すため、米国特許第6311867号や特開2001-118137に開示された技術を提案した。その概要を以下に説明する。
積み上げられている最上位のシート状商品が吸引装置によって吸着された後、吸着によって接触している運搬装置により送り出されるものである。
最上位のシート状商品が払い出された後、積み上げられたシート状商品は押し上げられる。
最上位のシート状商品がセンサによって検知されたとき、その押し上げが停止され、最上位のシート状商品と吸引装置との距離が一定にされる。
【0004】
このように、最上位のシート状商品と吸引装置との距離を一定にする理由は、最上位のシート状商品を払い出した後、慣性で作動している吸引装置及び運搬装置によって次のシート状商品が送り出されることを防止するためである。
次にシート状商品の払出信号を受信したとき、吸引装置を作動させてシート状商品を吸着し、運搬装置によって前記同様に払い出す。
【0005】
ところで、図6に示す薄膜で形成したシート状袋1B内にカード1Cを封入したシート状商品1内の空気は、周囲の気温によって膨張又は収縮する。
この内部空気の膨張又は収縮による影響を回避するため、シート状袋1Bに複数の通気口が穿孔されている。
しかしながら、多数のシート状商品の中には、この通気口の機能が不十分なものがある。
通気不良のシート状商品は、周囲の気温が上昇すると内部の空気が膨張し、厚みが増加する。
【0006】
この厚みの増加によって、最上位のシート状商品が押し上げられ、吸引装置との距離が適正値よりも近くなる。
この状態で払出信号を受信した場合、前述のように最上位のシート状商品が払い出される。
【0007】
しかし、次に最上位になったシート状商品が、前記厚みが増加したシート状商品によって押し上げられているため、最上位のシート状商品と吸引装置との距離が適正値よりも近くなる。
このため、最上位のシート状商品が慣性作動している吸引装置により吸着され、かつ、慣性作動している運搬装置によって途中まで払い出されることがある。
【0008】
また、吸引装置により吸着されない場合であっても、最上位のシート状商品が運搬装置に接触し、慣性作動している運搬装置によって途中まで払い出されることがある。
シート状商品が途中まで払い出された場合、センサにより検知され、異常状態として自動販売機能が停止され、自動販売機の稼働率が低下する問題があった。
この現象は、カード自体の膨張率が大きい場合にも発生する恐れがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、シート状商品が余分に払い出されないようにすることである。
本発明の第2の目的は、余分なシートの払い出し防止装置を安価に提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は、一列に並べたシート状商品を支持するテーブルと、前記シート状商品の吸引装置と、前記吸引装置に吸着された前記シート状商品の運搬装置と、前記テーブルと吸引装置との距離を変更する移動装置とを備え、前記シート状商品の払出信号に基づき、前記吸引装置の吸引に先立って、前記テーブルをシート状商品が吸引装置と所定の間隔以上に離れる位置まで下降させ、次いで前記シート状商品が前記所定の間隔に戻る吸引に最適な払い出し位置までテーブルを上昇させ停止した後に、前記吸引装置を作動しシート状商品を吸引し、前記運搬装置により払出口に搬送し払い出すことを特徴とするシート状商品の自動払い出し方法としたものである。
【0011】
この構成において、シート状商品は吸引装置によって吸着された状態において運搬装置によって払い出される。
そして、新たなシート状商品の払い出しに先立って、払出前位置制御装置により、シート状商品と吸引装置との距離が所定値以上に離された後、払い出しに適した所定値に戻される。
換言すれば、気温が上昇してシート状商品が膨らみ、払い出されるべきシート状商品と吸引装置との距離が近くなった場合、吸引装置の吸引に先だってシート状商品と吸引装置との距離が所定値以上に離された後、払い出しに最適な所定値に復帰される。
結果として、最上位のシート状商品のみが吸引装置によって吸着された後、運搬装置よって払い出される。
【0012】
そして、シート状商品の一側に固定されている前記吸引装置と前記運搬装置と、シート状商品の他側において前記テーブルを吸引装置側へ移動させる移動装置とを備えることが好ましい。この構成において、回転手段等を備える吸引装置や運搬装置が固定され、払い出されるべきシート状商品は移動装置によって吸引装置との間隔を所定の間隔に保たれる。したがって、機構が複雑な吸引装置や運搬装置を移動させないので、構造が簡単になり、故障やメンテナンスが極小になると共に安価である。
【0013】
また、払出前位置規制装置がシート状商品を載せるテーブルと、テーブルの移動装置と、を含むことが好ましい。シート状商品は、移動装置によって移動されるテーブルによって吸引装置との距離を変更される。結果として、シート状商品と吸引装置との距離は、テーブルを移動させることにより制御されるので、構造が簡単化でき、安価である。
【0014】
また、移動装置が、電気モータと、電気モータを一方向に回転させた後、反対方向へ回転させるプレ制御装置を含むことが好ましい。この構成において、シート状商品の位置を制御する移動装置は、電気モータの回転方向によって、移動方向が変更される。換言すれば、シート状商品と吸引装置との間隔は、電気モータの回転方向によって変更される。したがって、電気モータの回転方向を変更する構成によりシート状商品と吸引装置との距離を変更できるので、簡単な構成であり、安価である。
【0015】
そして、シート状商品を載せて上下方向に移動可能なテーブルと、テーブルの上方に位置し、かつ、シート状商品を吸着する吸引装置と、吸引装置で吸着したシート状商品を吸引方向に対し横方向に搬送する運搬装置と、払出信号に基づいてテーブルと吸引装置との間隔を、離間させた後所定の間隔に戻す払出前位置制御装置を備えることが好ましい。
【0016】
この構成において、シート状商品はテーブルの移動によって、吸引装置との間隔が制御される。
払い出し信号に基づいて、最初にテーブルが吸引装置から離れるように移動される。
その後、テーブルが吸引装置に近づく方向に移動されて所定の距離まで近づけられる。
【0017】
そして、シート状商品が吸引装置に吸着され、運搬装置によって横方向へずらされて払い出される。
したがって、テーブルの移動によってシート状商品の位置を制御できるので、構造が簡単であり、小型にできるとともに安価である。
【0018】
そして、払出前位置制御装置が、前記テーブルを上下方向に移動させる昇降装置と、前記昇降装置を所定量下降させた後、所定位置まで上昇させるプレ制御装置を含むことが好ましい。この構成において、シート状商品は上下方向に積み重ねられる。テーブルが昇降装置によって下方に移動された場合、その上に載っているシート状商品も一緒に下方へ移動し、固定されている吸引装置から離れる。次にテーブルが昇降装置によって上昇され、吸引装置と所定の距離離れて停止される。そして、吸引装置によって吸着され、運搬装置によって払い出される。したがって、構造が簡単であり、小型にできると共に安価である。
【0019】
また、昇降装置が、電気モータの正転又は逆転によりテーブルを上昇又は下降し、プレ制御装置が、前記電気モータを正転又は逆転制御することが好ましい。この構成において、シート状商品が電気モータの正転或いは逆転により上昇又は下降するテーブルによって、吸引装置との距離を変更され、かつ、プレ制御装置によって、吸引装置の吸引作動前にその電気モータを正転又は逆転させてシート状商品を吸引装置から引き離して後、所定の距離まで近づける。したがって、電気モータの正転及び逆転によりシート状商品の位置を制御するので、構造が簡単であり、安価である。
【0020】
さらに前記テーブル上のシート状商品の上昇位置を検知する位置センサを有し、前記テーブルは、前記シート状商品の払出信号を受けて前記移動装置により下降され、前記位置センサのOFFに基づいて上昇され、前記位置センサのONに基づいて駆動停止するように昇降制御されることを特徴とするシート状商品の払い出し方法である。
よってテーブルによって上昇されるシート状商品が、位置センサによってその上昇位置を検知されると、テーブルの上昇は停止される。位置センサの出力に基づいて最上位のシート状商品の位置が制御されるので、停止位置が毎回同じになり、最上位のシート状商品と吸引装置との距離が毎回同じになる。結果として、シート状商品の吸引が毎回行われ、払い出される。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、実施例のシート状商品の自動払出装置の斜視図である。
図2は、実施例のシート状商品の自動払出装置の左サイドカバーを除去した状態の斜視図である。
図3は、実施例のシート状商品の自動払出装置の送り出し装置の要部断面図である。
図4は、実施例の制御装置のブロック図である。
図5は、実施例の作動説明用のフローチャートである。
【0022】
図1において、シート状商品1の自動払い出し装置10は、払出部11と貯留部12を備える。
図3に示すように、払出部11は払出ユニット13と二枚出し検知装置14を備える。
払出ユニット13は、吸引装置15および運搬装置16を含んでいる。
【0023】
吸引装置15は、シート状商品1を吸引気流で吸着する機能を有している。
吸引装置15は、誘導筒17と吸引気流生成装置18を備える。
誘導筒17は、中空部が上下方向に延びる矩形筒型であり、サイドフレーム19に固定されている。
誘導筒17の下端開口が吸引口20である。
【0024】
吸引気流生成装置18は、吸引口20から吸引する気流を生成する。
吸引気流生成装置18は、出力軸にファンを固定した電気モータ21を備える。
電気モータ21は、誘導筒17の上端部に固定されている。
モータ21が回転したとき、ファンによって誘導筒17内に上方へ向かう気流が生成され、吸引口20から空気を吸込む。
吸引気流生成装置18は、エジェクタ効果により吸引気流を生成する方式を採用することができる。
さらに、吸引気流生成装置18はエアモータによりファンを回転させてもよい。
【0025】
次に運搬装置16を説明する。
運搬装置16は、吸引装置15に吸引されているシート状商品1を横方向に搬送する機能を有する。
運搬装置16は、誘導筒17内に配置された第1運搬装置22と、誘導筒17の側方に配置された第2運搬装置23を備える。
【0026】
第1運搬装置22の周面は、吸引口20に吸着されたシート状商品1を第2運搬装置23に搬送するため、吸引口20から僅かに下方へ突出している。
実施例において、第1運搬装置22は、誘導筒17の側壁に水平に回転自在に取り付けられた回転軸25に固定した第1ローラ26である。
【0027】
第1ローラ26は、シート状商品1とのスリップを少なくするため、周面がゴムで覆われている。
第1運搬装置22は、ローラに代えて第2運搬装置23方向に移動するベルトを用いることができる。
【0028】
第2運搬装置23は、第1運搬装置22から送られたシート状商品1を払出口24に搬送する。
実施例において、第2運搬装置23は一対のローラを含んでいる。
サイドフレーム19に回転自在に支持され、回転軸25と並行に配置した第2回転軸27に第2ローラ28が固定されている。
第2ローラ28の周面は、シート状商品1とのスリップを少なくするため、周面がゴムで覆われている。
【0029】
第2ローラ28の下方に、第3ローラ29が配置されている。
第3ローラ29は、サイドフレーム19に固定された固定軸30に回動可能なレバー31に両端を支持されている軸32に回転自在に取り付けられている。
レバー31は、スプリング(図示せず)により回動され、第3ローラ29を第2ローラ28に接触させる。
第2電気モータ32は、回転軸25および第2回転軸27の上方に配置され、サイドフレーム19に固定されている。
【0030】
第2電気モータ32の出力軸に固定したプーリおよび回転軸25および第2回転軸27に固定したプーリにベルト33を巻きかけてある。
ベルト33は、図3において半時計方向へ回動する。
第2運搬装置23は、一対のベルトの間にシート状商品1を挟んで搬送するようにしてもよい。
第2ローラ28の側方に払出検知センサ34が取り付けられ、その接触子35がシート状商品1の移動経路に位置している。
【0031】
二枚出し検知装置14は、レバー31の位置が所定位置にあるときに二枚出し信号を出力する。
すなわち、一度に2枚のシート状商品1が第2ローラ28と第3ローラ29との間に挟まれた場合、レバー31が通常よりも時計方向に回動されることを図示しないセンサによって検知し、二枚出し信号を出力する。
【0032】
第2固定軸37に回動自在に支持されるシャッタ37は、第2運搬装置23と払出口24との間の移動経路に配置されている。
シャッタ37は、通常、図示しないスプリングにより図3において反時計方向に回動され、移動経路上に位置している。
シート状商品1が移動経路上を進行してきた場合、シャッタ37はシート状商品1により押されて時計方向へ回動され、移動経路から外れる。
そして、シート状商品1は払出口24へ到達する。
【0033】
次にシート状商品1の貯留部12を説明する。
貯留部12は、上下方向に延びる貯留室40と、シート状商品1を移動させるテーブル41と、テーブル41の移動装置42を備える。
貯留室40は、サイドフレーム19により囲まれ、吸引装置15の下方において縦方向に伸びる角柱状空間である。
蓋43の下端部が、サイドフレーム19に回動可能、かつ、着脱可能に取り付けられ、その上端部がロック装置44によってサイドフレーム19にロックされる。
シート状商品1は、蓋43を外してテーブル41に積み上げられる。
【0034】
テーブル41は、矩形板状であり、貯留室40内の誘導筒17の下方において誘導筒17に接近及び離隔するよう移動可能である。
すなわち、テーブル41は上下方向に移動可能である。
テーブル41上のシート状商品1は、テーブル41の移動によって、誘導筒17に近づけられ、かつ、離隔される。
テーブル41は、シート状商品1を移動させる機能を有している。
したがって、この機能を有していれば、他の機構を採用することができる。
【0035】
次に移動装置42を説明する。
移動装置42は、駆動装置45と伝達装置46を備える。
駆動装置45は、吸引装置15の側方に配置され、かつ、サイドフレーム19に固定された減速機47と、減速機47に固定され、かつ、減速機47を駆動する第3電気モータ48と、減速機47の出力軸に固定された駆動ギヤ(図示せず)と、サイドフレーム19に回転自在に支持された回転軸49と、この回転軸49に固定され、かつ、前記駆動ギヤに噛み合う被動ギヤ50と、回転軸49のサイドフレーム19から突出した左右端部に固定したギヤ51を有する(右側のギヤは図示されていない)。
【0036】
駆動装置45は、伝達装置46を介してテーブル41を吸引装置15に接近させたり、離したりする機能を有している。
したがって、この機能を有していれば、他の機構を採用することができる。
【0037】
次に伝達装置46を説明する。
サイドフレーム19の左右に同一構造の伝達装置46が配置されているが、図示されている左側の伝達装置46の構造を説明する。
テーブル41から側方に突出するステー52に、ラック53の下端がピン54によって回転自在に取り付けられている。
【0038】
ラック53は、フレキシブルな樹脂により成型され、可撓性を有している。
ラック53の中間部は、ギヤ51に噛み合っている。
ラック53は、サイドフレーム19から突出する固定軸54に回転自在に支持されるピンチローラ55により背面を押され、ギヤ51との噛み合いを保持される。
ラック53の先端部は、サイドフレーム19の側面に固定された倒立J字状のパイプ56に挿入され、テーブル41側に戻される。
フレキシブルなラック53を使用してJ又はU状に配置することにより、伝達装置46をコンパクトに構成でき、小型化に適している。
【0039】
実施例における移動装置42は、テーブル41を上下にさせるので、昇降装置56である。
移動装置42は、吸引装置15とシート状商品1とを所定の距離に変更する機能を有していればよい。
したがって、テーブル41を固定し、払出ユニット13を移動させてもよい。
【0040】
しかし、払出ユニット13を移動させた場合、払出口24の位置が変わるので、テーブル41を移動させることが好ましい。
また、駆動装置45と伝達装置46を一体化することができる。
例えば、リニアモータのマグネットプレートをサイドフレーム19の側方に立設し、コイルプレートにテーブルを連結して移動装置42を構成してもよい。
【0041】
次に位置センサ60を説明する。
位置センサ60は、サイドフレーム19の間に水平に配置されているベースボード62に固定されている。
位置センサ60の接触子61は、貯留室40の上部空間に配置され、その下端は吸引口20よりも下位に位置している。
シート状商品1によって接触子61が僅かに押し上げられたとき、位置センサ60がon信号を出力する。
【0042】
このとき、最上位のシート状商品1と吸引口20との間には所定の間隔があるよう接触子61の位置が定められる。
すなわち、最上位のシート状商品1が払い出された後、次のシート状商品1が吸引装置15によって吸着されないようにしてある。
したがって、位置センサ60は、図3において上下方向に位置調整可能に取り付けられている。
位置センサ60は、光電式センサ等他方式のセンサを使用することができる。
しかし、実施例のように接触子61を用いるメカニカルセンサを用いることにより、定期クリーニング等のメンテナンスを必要とせず、さらに安価である。
【0043】
次に、プレ制御装置62を説明する。
本実施例において、プレ制御装置62は、ソフトウエアで構成されているので、まず、図4を参照して制御装置を説明する。
主制御回路70は、例えばマイクロプロセッサであって、ROM71に記憶されたプログラムに基づいてCPU72がRAM73とデータをやり取りしながら所定の処理を行う。
すなわち、払出指示信号p、払出検知センサ34の払出信号f、二枚出しセンサ14の二枚出し信号d、位置センサ60の上位置信号uに基づいて、電気モータ21、第2電気モータ32、第3電気モータ48の作動を制御する。
【0044】
次に、図5に示すフローチャートに基づいてプレ制御装置62の作動を説明する。
ステップs1において、自動販売機の制御装置の払出指示信号pが判別される。
払出指示信号pがある場合、ステップs2に進み、移動装置42の第3モータ48が逆転される。
第3モータ48の回転により、減速機47、被動ギヤ50および回転軸49を介してギヤ51が図3において時計方向へ回転される。
【0045】
これにより、ラック53が下方へ移動されるので、テーブル41及びテーブル41上のシート状商品1も下降する。
下方動によって、シート状商品1により押し上げられている接触子61は下方へ移動し、位置センサ60はオフ信号offを出力する。
ステップs3において、このオフ信号offを判定すると、ステップs4に進み、第3モータ48は停止した後、正転される。
【0046】
この正転により、ギヤ51が図3において反時計方向へ回転されるので、ラック53が上方へ移動し、結果としてテーブル41が上方へ移動される。
テーブル41の上方動により、シート状商品1が上昇し、接触子61を押し上げ、位置センサ60がonになり上位置信号uを出力する。
ステップs5において、この上位置信号uを判定すると、ステップs6に進み、第3モータ48が停止される。
これによりテーブル41、したがって、最上位のシート状商品1の位置は、吸引口20から所定距離離れた最も好ましい位置になる。
【0047】
ステップs7において、吸引気流生成装置18の電気モータ21と運搬装置16の第2電気モータ32が回転される。
電気モータ21の回転により、図示しないファンが回転され、吸引口20から吸い込む吸引気流が発生する。
【0048】
第2電気モータ32の回転により、ベルト33及び回転軸25を介して第1運搬装置22のローラ26及び回転軸27を介して第2運搬装置23の第2ローラ28が図3において反時計方向へ回転される。
最上位のシート状商品1が前記吸引気流によって吸い上げられ、吸引口20に吸着される。
吸着されたシート状商品1は、ローラ26との摩擦接触によって吸引口20との間の摩擦抵抗に打ち勝って第2運搬装置23へ送られる。
【0049】
送られたシート状商品1は、第2運搬装置23の第2ローラ28と第3ローラ29との間に進入し、第2ローラ28によって払出口24へ搬送される。
シート状商品1が第2ローラ28と第3ローラ29との間に位置するとき、第3ローラ29は、シート状商品1の厚みにより下方へ移動する。
すなわち、レバー31が図3において時計方向へ回動される。
【0050】
シート状商品1が一枚の場合、レバー31の回動量は所定の量以内であり、シート状商品1が二枚重なっている場合、所定量以上回動される。
したがって、レバー31の所定量以上の回動を検知した場合、二枚出しであるので二枚出し信号dが出力される。
主制御回路70は、この異常信号に基づいて払い出し停止信号sと、アラーム信号aを出力する。
これらの信号により、自動払い出し装置10は停止され、かつ、アラームを発する。
【0051】
さらに、シート状商品1は第2運搬装置23を通過する際に接触子35を押し上げるので、払出センサ34は払出信号fを出力する。
シート状商品1が第2運搬装置23を通過したとき、接触子35が下方へ移動し、払出センサ34はoff信号を出力する。
ステップs8において、このoff信号を判別したとき、ステップs9に進む。
ステップs9において、モータ21及び32が停止される。
すなわち、吸引流生成装置18が停止し、吸引装置15の吸引機能が停止する。
また、第1ローラ26及び第2ローラ28の回転が停止する。
換言すると、運搬装置16の搬送機能が停止する。
【0052】
次にステップs10において、位置センサ60がoff信号であるか判別する。
すなわち、最上位のシート状商品1が接触子61を押し上げているか判定する。
もし、位置センサ60が上位置信号fを出力している場合、ステップs11に進み第3モータ48が逆転される。
【0053】
これにより、前記同様ラック53を介してテーブル41が下降される。
すなわち、最上位のシート状商品1が払い出された後、次の最上位のシート状商品1が接触子61を押し上げている場合、最上位のシート状商品1が吸引装置15の慣性運転により吸着され、かつ、運搬装置16の慣性運動により払出口24へ搬送される恐れがある。
テーブル41、したがって、シート状商品1を前記のように下降させることにより、吸引装置15による吸着が出来ないようにし、不要な払い出しを回避する。
【0054】
次にステップs12において、第3モータ48が正転され、テーブル41が上昇される。
次にステップs13に進み、最上位のシート状商品1が接触子61を押し上げることによる位置センサ60からの上位置信号uを判別すると、ステップs14に進む。
ステップs14において第3モータ48が停止され、最上位のシート状商品1が吸引装置15に対して最適な間隔を確保されて次の払い出し信号を待つ。
【0055】
上記説明から明らかなように、ステップS2からステップS6がプレ制御装置62である。
すなわち、プレ制御装置62は、シート状商品1と吸引装置15との間隔を離した後、再び近づけてシート状商品1と吸引装置15との間隔が所定の間隔になるようにする機能を有している。
プレ制御装置62をソフトウエアで構成することにより、新たな部品が増えないので、安価である。
また、プレ制御装置63は、テーブル41と移動装置42と共に払出前位置調整装置を構成している。
【0056】
なお、上記説明中の上下及び左右の用語は、説明の便宜のために用いたものである。
したがって、実施例装置を横倒しにして使用することができる。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例のシート状商品の自動払出装置の斜視図である。
【図2】図2は、実施例のシート状商品の自動払出装置の左サイドカバーを除去した状態の斜視図である。
【図3】図3は、実施例のシート状商品の自動払出装置の送り出し装置の要部断面図である。
【図4】図4は、実施例の制御装置のブロック図である。
【図5】図5は、実施例の作動説明用のフローチャートである。
【図6】図6は、シート状商品の斜視図である。
【符号の説明】
1 シート状商品
15 吸引装置
16 運搬装置
41 テーブル
42 移動装置
48 電気モータ
56 昇降装置
60 位置センサ
62 プレ制御装置
Claims (2)
- 一列に並べたシート状商品(1)を支持するテーブル(41)と、
前記シート状商品(1)の吸引装置(15)と、
前記吸引装置(15)に吸着された前記シート状商品(1)の運搬装置(16)と、
前記テーブル(41)と吸引装置(15)との距離を変更する移動装置(42)とを備え、
前記シート状商品(1)の払出信号に基づき、前記吸引装置(15)の吸引に先立って、前記テーブル(41)をシート状商品(1)が吸引装置(15)と所定の間隔以上に離れる位置まで下降させ、次いで前記シート状商品(1)が前記所定の間隔に戻る吸引に最適な払い出し位置までテーブル(41)を上昇させ停止した後に、前記吸引装置(15)を作動しシート状商品(1)を吸引し、前記運搬装置(16)により払出口に搬送し払い出すことを特徴とするシート状商品の自動払い出し方法。 - 前記請求項1の記載において、さらに前記テーブル(41)上のシート状商品(1)の上昇位置を検知する位置センサ(60)を有し、前記テーブル(41)は、前記シート状商品(1)の払出信号を受けて前記移動装置(42)により下降され、前記位置センサ(60)のOFFに基づいて上昇され、前記位置センサ(60)のONに基づいて駆動停止するように昇降制御されることを特徴とするシート状商品の自動払い出し方法。
Priority Applications (6)
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---|---|---|---|
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