JP4047282B2 - パラメトリックスを使用して血行力学パラメータを非侵襲的に測定するための装置 - Google Patents

パラメトリックスを使用して血行力学パラメータを非侵襲的に測定するための装置 Download PDF

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Description

(優先権)
本出願は、同じ発明の名称で2002年2月5日に出願された米国特許出願第10/072508号、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、2004年5月4日に公布された米国特許第6730038号、およびPCT出願第PCT/US03/03486号に対する優先権を主張するものである。
本発明は一般に、生体被検者の循環系に関連するパラメータをモニターするための方法および装置に関し、具体的には動脈圧の非侵襲的モニターに関する。
医学では、長い間、正確かつ連続的で非侵襲的な血圧の測定が探求されてきた。このような測定技法が使用可能になると、介護者は、たとえば、真の血圧の連続的かつ正確な表示が不可欠である場合が多い外科手術室を含むどのような数の場でも、侵襲的動脈カテーテル(一般に「Aライン」として知られている)を使用せずに被検者の血圧を正確かつ繰り返し連続的にモニターできるようになるであろう。
これまで、被検者の動脈圧波形を非侵襲的にモニターするために、いくつかの周知の技法、すなわち、聴診、振動計法、圧力計法が使用されてきた。聴診と振動計法のどちらの技法も、被検者の上腕動脈を閉塞する標準的な膨張式アーム・カフを使用する。聴診技法では、カフがゆっくり収縮するときに発生する所与のコロトコフ音をモニターすることにより、被検者の収縮期血圧と拡張期血圧を決定する。その一方で、振動計技法では、カフが収縮するときにカフ内で発生する実際の圧力変化を測定することにより、これらの血圧ならびに被検者の平均圧を決定する。カフを交互に膨張させたり収縮させたりする必要があるので、どちらの技法も圧力値を間欠的にしか決定せず、被検者の実際の血圧波形を再現することができない。したがって、これらの技法を使用して、真の連続的な拍動間血圧モニターを達成することはできない。
上記で簡単に記載した類の閉塞性カフ計器は一般に、被検者の血圧の長期的傾向を感知する際にいくらか有効であった。しかし、このような計器は、一般に、外科を含む多くの医学的適用においてきわめて重要な短期的血圧変化の感知には効果的ではなかった。
動脈圧力計法の技法も医療技術では周知のものである。動脈圧力計法の理論によれば、橈骨動脈など、十分な骨性支持のある表在性動脈内の圧力は、経壁圧がゼロになる圧平掃引中に正確に記録することができる。「圧平」という用語は、動脈に加えられる圧力を変化させるプロセスを指す。圧平掃引とは、動脈上の圧力が過剰加圧から加圧不足へまたはその逆に変化する期間を指す。圧平掃引の減少の開始時に、動脈は過剰加圧されて「犬の骨」の形状になり、脈圧拍は記録されない。掃引の終了時に、動脈は加圧不足になり、最小振幅の脈圧拍が記録される。掃引内では、圧平が行われ、その間に動脈壁の張力が圧力計表面と平行になるものと想定されている。この場合、動脈圧はその表面に対して垂直であり、圧力計センサによって検出される唯一の応力である。この圧力では、得られる最大ピークピーク振幅(「最大脈動」)圧力がゼロ経壁圧に相当するものと想定されている。
圧力計技法を実現するための従来技術の装置の1つは、末梢動脈、たとえば、橈骨動脈の上に重なる組織に対してあてがわれる小型圧力変換器の剛性アレイを含む。それぞれの変換器は、下にある被検者の組織内の機械的力を直接感知するものであり、下にある動脈の一部分のみを覆うようなサイズになっている。このアレイは、下にある動脈を圧平し、それにより動脈内の拍動間血圧変化が組織を介して少なくとも一部の変換器に結合されるように、組織に対して推進される。被検者上のアレイ位置にかかわらず、少なくとも1つの変換器が必ず動脈の上にあることを保証するために、異なる変換器のアレイが使用される。しかし、このタイプの圧力計はいくつかの難点に左右される。第一に、離散変換器のアレイは一般に、感知中の動脈の上に重なる被検者の組織の連続的輪郭に対して解剖学的に適合しない。このため、歴史的に、結果として得られる変換器信号が不正確なものになっていた。加えて、場合によっては、この不適合が組織損傷や神経損傷を引き起こす可能性があり、末端組織への血流を制限する可能性がある。
他の従来技術の技法では、より正確に動脈の上に横方向に単一圧力計センサを配置し、それにより動脈内の血圧変化に対してより完全にセンサを結合しようとしてきた。しかし、このようなシステムは、信号結合のために最適に位置決めされるのではなく幾何学的に「中心になる」位置にセンサを配置する可能性があり、さらに通常は、測定中の被検者の移動のため、比較的頻繁な再較正または再位置決めが必要になる。
また、圧力計システムは一般に、モニター中の被検者上の圧力変換器の向きに対して非常に敏感である。具体的には、このようなシステムは、変換器と動脈との角度関係が「最適」入射角から変化したときに正確さの劣化を示す。2回の測定において動脈に対して精密に同じ角度で装置が配置または維持されることはありそうもないので、これは重要な考慮事項である。多くの場合、位置決めメカニズムが手首表面の湾曲など、被検者の解剖学的特徴を補償するように適合されていないために、上記の手法の多くには、横方向位置にかかわらず動脈との一定の角度関係を維持できないという同様の欠点がある。
動脈圧力計システムにとってもう1つの重大な難点は一般に、動脈壁加圧のレベルを連続的にモニターし、最適レベルに調整することができないことである。一般に、動脈壁加圧の最適化は定期的再較正のみによって達成されていた。これには被検者モニター機能の中断が必要であったが、これは時には重大な期間中に行われる可能性がある。この欠陥は臨床環境における圧力計の受入れを著しく制限するものである。
従来技術の圧力計手法の最も重大な制限の1つは、血管の内部から血管の上の皮膚の表面上の測定点までの脈圧拍伝達が不完全であることに関する。具体的には、最適レベルの動脈加圧が達成されたときでも、血管壁および組織を介して皮膚の表面までの動脈圧の結合が不完全になり、しばしば複雑になり、血管内で実際に発生する血圧変化の規模が皮膚上に配置された圧力計センサ(圧力変換器)によって測定したものとはいくらか異なるものになる。このため、皮膚で測定された圧力信号または波形は必然的に動脈内の真の圧力とは異なっている。手首の動脈壁、組織、筋系、腱、骨、皮膚の物理的反応をモデリングしても、わずかな成果ももたらさず、本質的に各個別の個人ごとの不確実性と異形性を含んでいる。このような不確実性と異形性は、圧力計センサを介して行われた血圧の測定に予測不能な誤差をもたらす。図1および図2は、典型的な人間の手首の断面を示し、通常(未加圧)状態と圧平(加圧)状態時の様々な構成要素とそれらの関係を示している。
図3は、上記の原理をグラフで示しており、具体的には侵襲的「Aライン」または真の動脈圧に対する圧力計測定値の可変性をグラフで示している。図3は、被検者の橈骨動脈を平均圧まで圧平している間に得られた例示的な圧力計脈圧(すなわち、収縮期血圧から拡張期血圧を引いたもの)データを示している。また、図3は、非侵襲的な従来技術の圧力計装置と侵襲的なAライン・カテーテルとの差を立証するものであり、これらの差は一般に一定のものでも実際の脈圧に関連するものでもないことに留意されたい。このため、多くの場合、侵襲的カテーテル圧力に比べ圧力計方式で導出された測定値には非常に重大な変動が存在する可能性があり、このような変動は従来技術の技法では十分に対処されていない。
上記の説明に基づき、生体被検者内の血圧を正確かつ連続的かつ非侵襲的に測定するための改良された方法および装置が必要である。このような改良された方法および装置は、理想的には、変化する患者の生理機能および環境条件下で頑強性と反復性も提供しながら、真の動脈内(カテーテル)圧力を反映する血圧の連続圧力計測定を可能にするであろう。また、このような方法および装置は、訓練された医療職員と訓練されていない個人のいずれにも容易に使用され、それにより所与の被検者が正確かつ確実に自己監視を行えるようになるであろう。
本発明は、生体被検者内の動脈圧を含む血行力学特性を非侵襲的かつ連続的に査定するための改良された方法および装置により前述の必要性を満足するものである。
本発明の第1の態様では、パラメトリック・スケーリングを使用して生体被検者の血管から得られた圧力信号を求める改良された方法が開示されている。この方法は一般に、所望の条件を達成するために血管に近接した組織の一部分を圧平するステップと、その血管に関連する圧力を非侵襲的に測定するステップとを含む。次に、測定した圧力は、任意選択で、その被検者(または、たとえば、統計ベースのその他の複数被検者)から得られたパラメトリック・データを使用してスケーリングすることができる。この方法の例示的な一実施形態では、その組織の一部分(たとえば、関心のある血管に近接し、それを効果的に取り囲むもの)は、一般にその血管の最大脈圧振幅に相関するレベルまで圧平または加圧される。これは、真の血管内圧力と圧力計読取り値との間の誤差を大幅に最小限にする。次に、圧力計読取り値は、任意選択で、評価中の被検者に関する肥満度指数(BMI)と脈圧(PP)とを含むパラメトリック・データに基づいて、残存誤差についてスケーリング(調整)される。血管壁と圧力計変換器との間に組織が挟まれた結果として誤差または伝達損失がほとんど発生しないような所与のケースでは、スケーリングはほとんどまたはまったく不要である。その他のケース(たとえば、伝達損失が重大である場合)では、圧力計の圧力読取り値のスケーリングが適切である可能性がある。この方法の例示的な一変形例では、所与の範囲のデータが単体の(または決定的な)スケーリング係数または1組の係数に相関するように、パラメトリック・データ(たとえば、BMI/PP)の離散範囲が確立される。他の例示的な実施形態では、手首の外周(WC)に対するBMIの比率が形成され、それに基づいて適切なスケーリングが適用される。
本発明の第2の態様では、非侵襲的血圧測定を行うために組織を圧平するための改良された装置が開示されている。この装置は、圧力計方式で圧力を測定しながら、血管に近接した組織にあるレベルの圧平または加圧を加えるように適合された圧平エレメントを含む。例示的な一実施形態では、圧平エレメントは、その中に中心に位置するアパーチャを有する実質的に矩形のパッドを含む。このアパーチャは、その中に1つまたは複数の圧力変換器が配置された円筒形であり、パッドの接触面に対して所定の深さに設定されている。可変レベルの力を組織に加えることができるようにするために、このエレメントには駆動メカニズムが接続されている。血管/組織に対する圧平エレメントの精密な位置決めを可能にするために、位置エンコーダを備えた1つまたは複数のステッピング・モータが使用される。
本発明の第3の態様では、血行力学パラメータを測定するために最適圧平の位置を突き止めるための改良された方法が開示されている。この方法は一般に、時間の経過につれて血管内の可変血行力学条件が作り出されるように、血管に対して前述の圧平エレメントの位置を変化させるステップを含む。次に、血管(すなわち、上に重なる組織)から圧力計方式で得られたデータを分析することにより、エレメントに関する最適レベルの圧平が決定され、その後、選択したパラメータをモニターするために最適レベルが確立される。例示的な一実施形態では、血行力学パラメータは動脈圧を含み、圧平エレメントは累進的に増加するレベルの加圧(いわゆる「圧平掃引」)を作り出すように血管に対する位置が変化する。最高または最大脈圧が観察される場合に最適圧平が発生する。掃引中に得られる圧力波形を繰り返し分析し、最適(最大脈圧)点を識別するために、アルゴリズムが使用される。次に、圧平レベルは、追加の測定および処理が行われる場合にその最大点付近で調整または「サーボ制御」される。任意選択で、上記の方法は、すべてのパラメータが最適化され、それにより最も正確な圧力計読取り値を提供するように、1つまたは複数の他の寸法(たとえば、人間の橈骨動脈の場合に、横方向、近位、垂線に対する入射角)に関連する最適化ルーチンおよび位置変化と結合することができる。
本発明の第4の態様では、生体被検者から得られた血圧測定値をスケーリングするための改良された方法が開示されている。この方法は一般に、被検者の少なくとも1つの生理的パラメータを決定するステップと、少なくとも1つのパラメータとスケーリング関数との関係を形成するステップと、スケーリング関数を使用して生の(すなわち、スケーリングされていない)血圧データをスケーリングするステップとを含む。例示的な一実施形態では、被検者の橈骨動脈から血圧測定値が得られ、2つの生理的パラメータが使用され、第1のパラメータは被検者の肥満度指数(BMI)を含み、第2のパラメータは圧力計方式で測定された脈圧(PP)を含む。次に、PPに対するBMIの指数または比率が形成される。この指数は、この指数値を生の血圧データに適用すべき必須スケーリング係数に関連付ける所定の1組の基準と比較される。スケーリング基準は、離散的なもの(たとえば、それに関連する異なるスケーリング係数を有する複数の指数「帯域」)かまたは連続的なものにすることができる。この必須スケーリングは、自動的に(システム・ソフトウェア内のルックアップ・テーブル、アルゴリズム、または同様のメカニズムなどによる)、または別法として、ノモグラフ、グラフ、または表などにより手動で実施することができる。
第2の実施形態では、BMIは、被検者から決定された被検者の手首の外周に関連する。さらに他の実施形態では、スケーリング関数を作成するために被検者の体脂肪率が使用される。
本発明の第5の態様では、前述の方法を実現するための改良されたコンピュータ・プログラムが開示されている。例示的な一実施形態では、このコンピュータ・プログラムはC++ソース・コード・リストのオブジェクト・コード表現を含み、そのオブジェクト・コード表現はマイクロコンピュータ・システムのプログラム・メモリまたは同様の記憶装置内に配置される。このプログラムは、マイクロコンピュータ・システムのマイクロプロセッサ上で実行されるように適合されている。このプログラムには、上記の圧平最適化およびスケーリング方法を実現するための1つまたは複数のサブルーチンが含まれている。第2の例示的な実施形態では、このコンピュータ・プログラムは、ディジタル・プロセッサの記憶装置(組込みプログラム・メモリなど)内に配置された命令セットを含む。
本発明の第6の態様では、1つまたは複数の血行力学パラメータを査定するための改良された非侵襲的システムが開示されている。このシステムは、ディジタル・プロセッサおよび記憶装置とともに前述の圧平装置を含む。例示的な一実施形態では、この装置は、人間の橈骨動脈を圧平するために使用される圧平エレメント内に配置された圧力変換器を含む。プロセッサは、圧力変換器および圧平装置に動作可能に接続され、血圧測定中の圧力変換器からの信号の処理ならびに圧力メカニズムの制御(マイクロコントローラによる)を容易にする。このプロセッサは、コンピュータ・プログラムの形で前述のアルゴリズムがそこに記憶されたプログラム・メモリ(組込みフラッシュ・メモリなど)をさらに含む。また、記憶装置は、プロセッサにも結合され、動作中に圧力変換器および/またはプロセッサによって生成されたデータの記憶を可能にする。例示的な一変形では、この装置は、変換器に関連し、取外し式にその装置に結合された第2の記憶装置(たとえば、EEPROM)をさらに含み、その変換器とEEPROMがユーザによって容易にスワップアウトできるようになっている。取外し可能な変換器/EEPROMアセンブリは、所与のパラメトリックス(たとえば、所与の範囲内のBMI)を有する被験者用に特に適合された所与のスケーリング・データで事前構成される。このように、ユーザは単に、パラメトリックスを評価し、その装置で使用するための適切なアセンブリを選択するだけである。この装置は、PPの適切な値(たとえば、最近得られたデータから導出された「修正した」値)を供給し、それによりスケーリング関数を入力するために必要なBMI/PP比率(たとえば、ルックアップ・テーブル)を生成する。適切なスケーリング係数が選択されると、それはスケーリングされていない圧力波形に自動的に適用される。他の較正またはスケーリングは不要であり、それにより、非常に正確かつ連続的な圧力読取りを可能にしながら、装置の動作を実質的に単純にする。
他の例示的な変形例では、第2の記憶装置は複数のスケーリング係数/関数を保持するように構成され、そのスケーリング係数/関数のうちの適切なもの(複数も可)は装置に供給されるパラメトリック・データにより使用時に選択される。
本発明の第7の態様では、前述の方法を使用して被検者に治療を施す改良された方法が開示されている。この方法は一般に、圧力データを測定するために有用な被検者の血管を選択するステップと、最適レベルまで血管を圧平するステップと、血管が最適に圧平されたときに圧力データを測定するステップと、測定した圧力データをスケーリングするステップと、このスケーリングした圧力データに基づいて被検者に治療を施すステップとを含む。例示的な一実施形態では、この血管は人間の橈骨動脈を含み、血管を最適に圧平し、BMI/PPを使用して圧力波形をスケーリングする前述の方法が使用される。
次に図面を参照するが、図面全体を通して同様の番号は同様の部分を指している。
主として人間被検者の橈骨動脈(すなわち、手首)により循環系の血行力学パラメータの査定のための方法および装置に関して本発明を説明するが、本発明は人体上のその他の血管および位置でこのようなパラメータをモニターするとともにその他の温血種についてこれらのパラメータをモニターするように容易に実施または適合可能であることは留意されることである。このような適合および代替実施形態はいずれも、関連技術の当業者によって容易に実現され、本明細書に添えられた特許請求の範囲の範囲内に入るものと見なされる。
本明細書で使用する「血行力学パラメータ」という用語は、たとえば圧力(たとえば、拡張期圧、収縮期圧、脈圧、または平均圧)を含む、被検者の循環系に関連するパラメータを含むものとする。「生理的パラメータ」という用語は、たとえば被検者の体重、身長、肥満度指数(BMI)、手首の外周、足首の外周、または体脂肪率を含む、生理的被検者に関連する測定値または数量を含むものとするが、本明細書で前に定義した1つまたは複数の「血行力学」パラメータ(たとえば、血圧など)も含むことができる。
追加として、本明細書で使用する「圧力計の」、「圧力計」、および「圧力計法」という用語は、皮膚の表面に通じているセンサを配置することなどにより、圧力などの1つまたは複数の血行力学パラメータの非侵襲的表面測定を広く指すものとすることは留意されることであるが、皮膚との接触は直接である必要はない(たとえば、結合媒体またはその他のインターフェースなどによる)。
本明細書で使用する「圧平する」および「圧平」という用語は、被検者の生理機能の組織、血管(複数も可)および腱または筋肉などのその他の構造の加圧(非加圧の状態に対するもの)を指す。同様に、圧平「掃引」は、その間に圧平レベルが変化する(増加、減少、またはそれらの組み合わせ)1つまたは複数の期間を指す。一般に線形(等速)位置変化に関連して使用するが、本明細書で使用する「圧平」という用語は、想像では、(i)時間の経過につれて連続的かつ非線形(たとえば、対数的)に増加または減少する加圧、(ii)不連続または区分的連続かつ線形または非線形の加圧、(iii)交互に続く加圧と緩和、(iv)正弦または三角波関数、(v)ランダム運動(「ランダム・ウォーク」など)、または(vi)決定的なプロファイルを無制限に含む、任意の多様なその他の形を取ることができる。このような形はいずれもその用語に包含されるものと見なされる。
最後に、「プロセッサ」および「ディジタル・プロセッサ」という用語は、英国ケンブリッジのARM Limited社によって製造されたものなどの縮小命令セット・コア(RISC)プロセッサ、CISCマイクロプロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、およびディジタル信号プロセッサ(DSP)を無制限に含む、少なくとも1つの命令で動作を実行可能な任意の集積回路またはその他の電子デバイス(または複数デバイスの集合)を含むものとする。このようなデバイスのハードウェアは、単一基板(たとえば、シリコン「ダイ」)上に統合するかまたは2つまたはそれ以上の基板間に分散することができる。その上、そのプロセッサの様々な機能態様は、そのプロセッサに関連するソフトウェアまたはファームウェアとして単独で実現することができる。
(概要)
基本的な一態様では、本発明は、最適圧平および生のまたはスケーリングされていない測定値のスケーリングを使用して1つまたは複数の血行力学パラメータを正確に測定する方法を含む。一般的に言えば、このような圧平は、血行力学パラメータの測定位置で血管、組織、筋肉、および皮膚からなる複合系に適用される非侵襲的(たとえば、圧力計の)測定技法によりもたらされる伝達損失およびその他の誤差を軽減する。たとえば、以下により詳細に記載するように、本発明は、人間の橈骨動脈の上に配置された圧力計または表面圧力センサを使用して血圧を正確に測定するために有用であり、その測定した圧力波形は潜在的に橈骨動脈自体の内部で実際に経験されるものから実質的に変化する。一実施形態では、特別に構成された圧平(加圧)装置が開示され、組織およびそれに応じてそこに含まれる血管を加圧するかまたは偏らせるために圧平エレメントが使用される。有利なことに関連の圧力変換器を備えたこの圧平装置は、本明細書で詳細に記載する通り単独で使用するか、または、たとえば、2003年4月29日に公布され、「Method and apparatus for assessing hemodynamic properties within the circulatory system of a living subject」という発明の名称の共有米国特許第6554774号および2002年10月29日に公布され、「Method and apparatus for the noninvasive determination of arterial blood pressure」という発明の名称の共用米国特許第6471655号、ならびに2001年3月22日に出願され、「Method and Apparatus for the Noninvasive Assessment of Hemodynamic Parameters Including Blood Vessel Location」という発明の名称の同時係属米国特許出願第09/815982号および同じく2001年3月22日に出願され、「Method and Apparatus for Assessing Hemodynamic Parameters within the Circulatory System of a Living Subject」という発明の名称の同時係属米国特許出願第09/815080号に記載された装置を含む、血行力学パラメータ測定のために適合された文字通りどのタイプの他の装置とも併用して使用することができ、これらの特許および特許出願のいずれも本明細書の譲受人に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
一態様では、前述の第09/815080号出願では、被検者の血管から第1のパラメータを測定するステップと、その血管から第2のパラメータを測定するステップと、第2のパラメータに基づいて較正関数を導出するステップと、導出した較正関数を使用して第1のパラメータを修正するステップとを一般に含む方法が記載されている。較正後、第2のパラメータを連続的にまたは定期的にモニターし、そのパラメータの変化を使用して関心のある血行力学特性の変化を示す。例示的な一実施形態では、第1のパラメータは圧力波形を含み、第2のパラメータは血管内の血液の全流量運動エネルギーを含む。圧力波形の測定中に、血管および循環系内の血行力学特性の変化を誘導するように血管を圧平(加圧)し、次にこのような圧平中の運動エネルギーおよび/または速度を測定し、それを使用して1つまたは複数のアーティファクト(たとえば、運動エネルギーまたは速度プロファイルの「ハンプ」など)を識別する。次にこれらのアーティファクトに基づいて修正関数を生成し、それを測定した圧力波形に適用して、血管内の実際の圧力を表す修正または較正した波形を生成する。例示的な一実施形態では、較正方法は、被検者の血管から圧力波形を測定するステップと、少なくとも1回、同じ血管から第2のパラメータを測定するステップと、第2のパラメータに基づいて圧力波形内の少なくとも1つのアーティファクトを識別するステップと、測定した第2のパラメータと、少なくとも1つのアーティファクトに関連する少なくとも1つの特性に基づいて較正関数を導出するステップと、少なくとも1回、圧力波形に較正関数に適用して、血管内の圧力の較正表現を生成するステップと、第2のパラメータを連続的にモニターして経時的な血圧の変化を識別するステップとを含む。
測定中の信号(たとえば、圧力)は時間によって様々になるので、この変化を補償するために本発明の方法を実施するアルゴリズム内で繰り返しおよび最適化を選択的に使用する。具体的には、心周期の短い期間にわたって、呼吸周期のより長い期間にわたって、また、潜在的に薬物濃度の変化およびボリューム変化による血行力学変化のより長い期間またはより短い期間にわたって、信号は時間によって様々になる。したがって、本明細書に記載するアルゴリズムは前述の圧平メカニズムを使用して、圧平の最適レベルを連続的に見つけて維持し、それにより正確かつ連続的で非侵襲的なパラメトリック測定の助けとなる環境を維持する。
本発明の最適偏り技法は、横方向(横向き)、近位、またはその他の位置決め技法とともに使用して、関心のある血管の上に圧力変換器(複数も可)を配置するのを支援できることは、さらに留意されることになるであろう。このために、任意の数の異なる位置決め手法を単独でまたは組み合わせて(適合する場合)使用することができる。たとえば、一般に血管の上に配置された圧力計センサによって得られた圧力信号の分析に基づく横方向位置決め(本明細書で後述する)を使用することができる。別法として、前述の同時係属出願に記載されている主として音響横方向位置決めおよび壁検出手法を使用することもできる。さらに他の代替例として、選択した血管上の圧平器および変換器の手動配置および位置決めを使用することができる。
(圧力測定用の圧平装置)
次に図4〜4aを参照して、本発明の圧平装置の第1の実施形態について詳細に説明する。
血管に関連する圧力を正確に測定する能力は、圧平メカニズムの機械的構成に大きく依存する。前に述べた典型的な従来技術の手法では、圧力変換器は、そのメカニズムと変換器が単一ユニットとして固定されるような圧平メカニズムを含む。このため、圧力変換器は、組織、構造、および血管を変形させるように加えられた最大限の力を経験する。この間に挟まれた組織などを加圧するために必要な圧平力の成分は血管から圧力計方式で測定された圧力に関連するので、この手法ではこの成分を無視する。逆に、加圧なしの場合、圧力計方式で測定された圧力が血管内に実際に存在するものより小さくなるように、間に挟まれた組織によって血管内の圧力の規模が減衰またはマスクされる(いわゆる「伝達損失」)。
対照的に、本発明の装置は圧平エレメント内に配置された圧力変換器を実施し、後者は、(i)無視するかまたは(ii)圧力計測定の一部として補償することができるように単純かつ反復可能で確実にこのような伝達損失の影響を軽減するように適合された特別設計の構成を有する。以下により詳細に述べるように、圧平エレメントの形状、サイズ、配置、および材料選択は、所与の1組の条件下で経験される伝達損失の量を決定する際に重要なものになる可能性がある。具体的には、これらの要因は、最大脈圧と平均圧との関係と、このため、最終的に所与の圧力計圧力読取り値に関連する誤差を大きく規定するものである。
図4の例示的な実施形態に示すように、関心のある血管404を全体的に取り囲む組織を加圧し、その壁応力またはフープ応力を克服し始めるように血管壁に力を加えるために、圧平エレメント402が使用される。圧平エレメント(または圧平器)402は、リストバンドまたはブレース410(または外面)を介して患者に反応して加圧圧平力408を提供する駆動モータ406に結合されている。図示した実施形態の圧平器402は、実質的に円筒形の突出部412(図4aを参照)と接触パッド441がその底面上に配置されたおおむね矩形の圧平器本体414を含む。本体414は、製造しやすさ、剛性、および低コストのためにポリマー(たとえば、ポリカーボネート)で成形されているが、他の材料を選択することもできる。本体突出部412を受け入れるために、実質的に円筒形のアパーチャ415が接触パッド441の中心に形成されている。したがって、圧平器パッド441の接触面440が患者の皮膚に押しつけられると、その結果、中心アパーチャを備えたおおむね矩形の接触域(「フットプリント」)が得られる。
実質的に血管404の上に配置され、圧平器本体414のアパーチャ413内に受け入れられる圧力変換器422は、血管の上に重なる皮膚(組織)の表面から圧力計圧力読取り値を得るために使用される。圧平器402が被検者の組織上に加圧されたときに変換器の前面と組織との間に所望の程度の結合をもたらすように、変換器422のアクティブ面420の高さはそのハウジング417内に設定される。しかし、種々の動作条件下で最適位置決めを容易にするため、および/または種々の被検者生理機能に対処するために、変換器422またはそのハウジング417はアパーチャ413内で調整可能または移動可能なものにすることができることが認識されるであろう。
図4に示すように、(i)変換器の前面をより積極的に組織に結合し、(ii)変換器の前面と本体突出部412と変換器ハウジング417によって形成され、組織に接触する表面を平らにするように、変換器の前面420の上部の上に薄いポリマー層423も塗布される。具体的には、図示の通り、ハウジング417内の変換器の前面420の上に曲げやすく圧縮性でシリコーン・ベースの化合物(たとえば、シリコーンゴム)の層が形成されるが、他の材料を使用することもできる。水平で効果的に連続的な上面を提供するために適切な深さまでシリコーンが「充填」されるので、その優れた物理的性質と組織から変換器の前面420への卓越した圧力信号結合に加え、シリコーン層423は、製造中に変換器の前面とハウジング417の上面419との間の距離におけるある程度の変化も可能にする。
この実施形態では、被検者の組織を圧平しながら圧平器アセンブリのモータ406がそれに対して反力を発揮する可能性のある実質的に不変のプラットフォームを提供するために、そのモータ406は手首ブレース・アセンブリ410に堅く結合されている。モータ406は圧平中に組織/血管を加圧して接触パッド441を駆動するので、アセンブリの重大なコンプライアンスを回避するために、この「剛性」構成が使用される。この剛性は、圧力変換器422が脈圧(またはその他の選択したパラメータ)の最大値を記録できるようにするのを支援するという観点から有利であり、メカニズム内のコンプライアンスの程度が大きくなると、観察されるピーク圧力の規模を低減する傾向があり、それにより潜在的に脈圧ピークの識別がより困難になる。
しかし、いくつかの適用例では、少なくともある程度のコンプライアンスを有する代替構成を使用できることが認識されるであろう。たとえば、ある代替実施形態では、手首ブレース410への圧平器アセンブリの剛性結合が使用されるが、被検者の手首の湾曲に適合できる湾曲した内面(図示せず)を備えた少々柔軟な圧平器本体414を使用することができる。このように、結合は剛性のままであるが、圧平器本体は限定的に被検者の手首の湾曲に適合し、それにより手首のより広い部分の全域で実質的に均一なレベルの接触を可能にする。本体414のコンプライアンスの程度はその曲げ強さによって制御され、すなわち、本体を増分式に変形するのに必要な力のレベルはそのコンプライアンスまたは「曲げ」の関数として増加し、それによりその全コンプライアンスを効果的に制限し、所与の程度の変形が発生した後でそれに接合された接触パッド441を優先的に加圧させる。当業者によって容易に形成されるその他の代替例も使用することができる。
有利なことに、本発明と一致する種々の手首ブレース構成をいくつでも使用することができる。たとえば、参照により前に本明細書に組み込まれた本譲受人の同時係属米国特許出願第09/815982号または米国特許第6471655号に開示されているブレースを使用することができる。そのほかの構成も同等に首尾よく代用することができ、このような構成は機械技術の当業者によって容易に作成される。
手首ブレース構成のこの上記の柔軟性は、本発明のもう1つの恩恵も強調するものであり、具体的には、前述の圧平メカニズム(および以下に詳細に記載する関連技法)は従来技術の技法および装置に比べ、被検者の皮膚の表面に対する圧平器および圧力変換器の姿勢の変化に対してあまり敏感ではないことを強調する。このように比較的鈍感であることは、一部では、血管の縦軸に対してかなり広範囲の円弧にわたって組織および血管壁を介して圧力が結合され、角位置合せ不良(すなわち、測定点において皮膚の表面に対して垂直なベクトルから外れている圧力変換器の入射角)があまり影響を及ぼさないようになっていることに関連する。その上、第1の圧平エレメント402は血管付近の広い面積の組織に接触し、ある程度までそれを加圧/歪曲するので、皮膚表面に対する圧平エレメント接触面440の何らかの角位置合せ不良または回転を許容することができる。
圧平エレメント402の接触パッド441は、この実施形態では、Poron(登録商標)としてRogers社から販売されている圧縮性で曲げやすいフォーム状の発泡ウレタン材料で形成されているが、本明細書で開示されているPoronとともにまたはその代わりに同様の品質を備えた他の材料を使用することもできる。Poronは、他の性質の中でも特に、本出願に十分適合された望ましいデュロメータ特性を有する。接触パッド441は約0.25インチ(6.35mm)の厚さに作られているが、他の厚さも使用することができる。本出願の譲受人は様々な実地試験中に、Poron材料は被検者の組織および血管の加圧に関して優れた物理的性質を提供し、それによりこのような構造に関連する前述の伝達損失を非常に効果的に軽減することに留意した。追加として、この実施形態の接触パッド441は、衛生(または滅菌)環境の維持を可能にするためにユーザ/被検者により交換可能なものになっている。たとえば、パッド441は、使用するたびに、圧力変換器アセンブリの交換とともに、または望ましい場合には異なる被検者ごとに、交換することができる。有利なことに、低コスト・ポリマーの使用により、装置を維持するコストが非常に低くなっている。
前述し、図4aに示した接触パッド441は実質的に一定の厚さと均一な材料組成のもので作られているが、これらのパラメータはいずれも特定の適用例向けに変えることができることはさらに分かるであろう。たとえば、パッド・アセンブリ全体に所与の性質を提供するように様々な層の物理的性質を変化させた多層または「サンドイッチ」手法を使用して、パッド441を構築することができる。一実施形態では、各層ごとに異なる加圧定数を有する二層パッド(図4b)を使用して累進的に変化するパッドの加圧を提供するが、たとえば、一方の材料層が優先的に先に加圧し、第1の層の増分加圧力が第2の層のそれを超えたときに第2の層が続くことになる。他の実施形態では、血管の上に重なる組織との接触点からの半径の関数として可変速度の加圧を行えるように、中心アパーチャに対しておおむね半径方向に材料特性を変化させる(図4c)。さらに他の実施形態(図4d)では、可変速度の組織加圧を行えるように、空間位置の関数としてパットの厚さを変化させる。
上記に基づいて、特定の速度の組織加圧を達成するため、および/または他の所望のパフォーマンス属性を提供するために、必要に応じてパッド441の構成を「チューニング」できることが分かるであろう。このような代替実施形態の設計および製作は機械技術および材料技術の当業者には周知のものであり、したがって、本明細書ではこれ以上説明しない。
追加として、図4〜4dの実施形態は、中心に位置するアパーチャが円形断面を有する、実質的に平面で矩形のパッド441を含むが、他の形状および/または構成を使用できることが認識されるであろう。たとえば、図4e〜4fの実施形態に示すように、圧平エレメントのパッド451は、接触面450内にわずかに凹状の円弧が形成された円形の断面形状を含み、パッドが手首455の内面に適合するようになっている。さらに他の代替例(図4g〜4h)として、圧平エレメント・パッドは、圧力変換器464のマルチエレメント・アレイ463の両側に配置された1組の不連続横方向パッド460で構成することができる。本発明と一致する圧平器の形状、サイズ、フットプリント、平面性、および構成の無数の他の組み合わせを使用することができ、このような組み合わせはいずれも本明細書に添えられた特許請求の範囲の範囲内に入る。
圧平エレメント402を駆動するために図4の図示した実施形態で使用するモータ406は、モータ技術で周知のタイプの精密「ステッピング」モータである。このモータは、動作中に圧平エレメントの位置を非常に精密に制御するためにホスト・システム・プロセッサおよび関連アルゴリズムに電気信号を提供する1つまたは複数の位置エンコーダ(図示せず)も含む。したがって、以下により詳細に記載するように、圧平エレメントの位置を表すためにこの実施形態で使用する変数はモータ・ステップの数(「ゼロ」点に対して正または負)であり、この手法は被検者の組織または解剖学的構造に対する絶対位置を測定する必要性を有利に取り除く。むしろ、ステップの相対数は位置エンコーダを介して測定され、これは圧力変換器(複数も可)から得られた圧力測定値に効果的に相関される。
図4の圧平メカニズム400の動作をサポートするために使用する電子信号処理装置の詳細説明は、以下の図7に関連して示す。
(方法)
次に図5を参照し、上記の装置を使用して血管および局所組織を最適に圧平または加圧する一般的な方法について詳細に説明する。
前に述べた通り、本発明の基本概念の1つ(このため、以下に提示する方法も)は、血管を取り囲む組織および構造に関連する伝達損失が測定中に軽減されるように圧平エレメント402を制御することである。人間の橈骨動脈の場合、伝達損失は、圧力計方式で測定された脈圧が最大限になるような圧平レベルで効果的に軽減される。加圧が小さすぎると、血管壁と組織表面(このため、変換器のアクティブ表面も)との結合が不完全になり、大幅に誤っている圧力計圧力値が生ずる。加圧が大きすぎると、血管壁が崩壊し、それにより血管の断面形状を大幅に歪曲し、同じく高レベルの誤差を発生する。最適条件は、他の点で血管自体の血行力学に影響を及ぼさずに、できるだけ完璧に間に挟まれた組織を介して血管壁を結合することである。
図5に示すように、方法500の第1のステップ502は、被検者の血管に対して所定の位置に圧平メカニズム400を配置することを含む。このような配置は、手動で、すなわち、介護者または被検者が手首の内側部分の上に変換器および装置を視覚的に位置合せすることによるか、前に参照した圧力/電子/音響位置決めの方法によるか、またはさらに他の手段により、実施することができる。理想的には、圧平エレメント402とその接触パッドは手首の内側の上に横向きに快適に位置することになり、変換器エレメント422はそれに対する傾きがほとんどまたはまったくない状態で直接、橈骨動脈の上に重なる。エレメント402と変換器422は、横方向に位置合せし(ステップ504)、必要であれば近位に位置合せする(ステップ506)ことができる。例示的な一実施形態では、最適圧平レベル(以下に詳細に記載する)を決定するために使用するものと同様に、このような横方向/近位位置決めの基礎として、変換器422から得られた圧力計方式で測定された圧力信号を使用することができる。
圧平エレメント402が適当に配置され配向されると、圧力計測定に関連する伝達損失およびその他の誤差の影響が軽減される最適位置を識別するために、血管を取り囲む(そして、少なくとも部分的にその上に重なる)組織を所望のレベルまで圧平するように、ステップ508によりエレメント402を操作する。具体的には、図5aの実施形態に示すように、エレメント402を駆動するモータ406を使用して圧平掃引を開始し(ステップ530)、それにより接触パッド441によって組織に加えられる圧力を累進的に増加する。この掃引中に、ステップ532により間隔(たとえば、拍動ごと)ベースで変換器532から得られた圧力波形を分析し、その間隔について脈圧の値を決定する。このような計算は一般に、圧平掃引中に「その場で」必要な計算を行えるように、圧平変化率に関してこのような短い持続時間内に(図7に関して以下に記載する信号処理装置によるところが大きい)実施される。波形内に存在する所与のアーティファクトまたは条件を識別し(ステップ534)、それにより所望のレベルの圧平に達したことを示す。たとえば、図5aの実施形態では、連続的な心拍間隔ごとに脈圧を計算する。この実施形態ではこの計算の一部として各間隔の波形の「ピークトラフ」振幅値を決定するが、その波形の他の数量および/または部分を使用することもできる。計算した脈圧が指定数の拍動(たとえば、2回)の間の前の拍動の所与の百分率(たとえば、50%)以下に減少した場合、脈圧「最大値」を宣言し、圧平のレベルを低減して、脈圧が最大限になった前の拍動間隔に対応するレベルに戻す(図5のステップ510)。
圧平エレメント402を最大脈圧の位置に戻す粗い位置決めは、一実施形態では、圧平掃引中に記録されたモータ位置を使用して(たとえば、最大脈圧が検出された動脈圧平または加圧のレベルに対応する所与の数のモータ・ステップで)実施される。粗い位置が得られ、圧平器がこの位置に戻ると、システムはある期間の間、「落ち着く」ことができ、反復「サーチ」手法を使用して、各方向の圧平モータおよびエレメントの位置を変化させ、すなわち、圧力変換器422(および支持回路)で決定された平均圧をモニターしながら、圧平を大きくしたり小さくしたりする。実際に最大点が達成されたことを検証し、必要であれば、圧平エレメントを現在位置からその点に移動するために、この反復移動の一部として「最大値」検出ルーチンを使用する。最大脈圧に対応するモータ位置または同様の徴候は一般に、良好な「粗い」位置決め決定要因であるが、他の要因(生理的なものおよびその他)により最適圧平のレベルをいくらか変化させることができ、それにより最良結果を得るために上記で参照した最大値検出ルーチンを必要とすることは留意されることである。しかし、所望の正確さのレベルに応じて、望ましい場合には「粗い」再位置決め基準を単独で使用することができる。
上記の諸ステップの一部として、多種多様な圧平掃引プロファイルを使用できることが認識されるであろう。具体的には、最も単純なプロファイルはおそらく直線線形速度掃引であり、圧平エレメントの駆動モータ406は事実上定速(たとえば、5000モータ・ステップ/分)で圧平エレメントを移動するようにシステム・コントローラ(以下に記載する)によって制御される。圧平の開始とは対照的に、それが完全加圧に近づくと、組織を加圧するためにより多くの力が必要になるので、これにより、加圧中の組織に対して力または偏りが非線形的に加えられることになる。もう1つの代替例として、圧平掃引は段階線形、すなわち、運動なしの有限休止期間によって中断される連続的な1組の定速ミニ掃引にすることができる。この手法は、圧平掃引中に重大な信号処理またはその他のデータ処理/取得が必要になる場合に有用である可能性がある。
さらに他の代替例として、圧平の速度を決定的なものにすることができる。たとえば、代替一実施形態では、この速度は患者の心拍数に結合され、その心拍数は血行力学測定システムによって直接(すなわち、信号処理により圧力変換器422によって想定された圧力波形から抽出される)かまたは他の装置(心臓のQRS群を分析するように適合された心電図装置など)によって決定される。具体的には、測定した圧力波形による固有決定を使用する一実施形態では、抽出した心拍数をy=mx+bという形の線形方程式に入力し、被検者の心拍数が高い場合に圧平速度が比例的に高く設定され、逆も同様になるようになっている。しかし、明らかに、望ましい場合は非線形関数を代用することができる。図5bは、上記の代替例のうちのいくつかをグラフで示している。
追加として、圧平速度決定のための基礎として、他の決定的な数量を使用することができる。たとえば、収縮期および/または拡張期血圧の値(またはその導関数)は圧平速度式への入力として使用することができる。変化する被検者の生理的条件下で適切な圧平速度を最も良く選択するために、他の無数の変形例を単独でまたは組み合わせて使用することもできる。
次に、図5の方法500のステップ512により、所望の圧力値(複数も可)を測定し、以下に述べるシステムの記憶装置に記憶するが、圧平は脈圧が最大限になる点に設定される(またはその付近でサーボ制御する)。たとえば、一実施形態では、収縮期および拡張期波形は圧力変換器出力信号から抽出される。例示的な人間の橈骨動脈の場合、最大脈圧が発生する圧平点は平均動脈圧に強く相関し、相関度はある程度、図4に関連して本明細書で前に記載した接触パッド441の形状、サイズ、フットプリント、コンプライアンス、その他の特性の影響を受けることは留意されることである。
次に、ステップ514では、任意選択で血行力学値(たとえば、圧力)の測定値を、適宜、スケーリングするかまたは伝達損失について修正する。すべての測定値をスケーリングする必要があるわけではなく、場合によってはスケーリングが一切不要になることが認識されるであろう。この結果は、(i)異なる個人が異なる生理的特徴および構造を有し、それにより1人の個人に関連する伝達損失が他の個人とは著しく異なることが可能であり、(ii)伝達損失(このため、実際の血管内圧力に比較して圧力計測定値の誤差も)の規模は、取るに足らないものになるほど小さくなる可能性があることから生じるものである。本明細書のその後の説明に記載するように、所与の個人に関する伝達損失の規模とその肥満度指数(BMI)との間には強い相関関係があり、それにより本発明はとりわけ生の測定血行力学パラメータを「インテリジェント方式で」スケーリングすることができる。
本発明は、圧力計方式で得られた圧力波形内のアーティファクトまたはその他の特徴を識別するのを助成するために、前述のECGまたはその他の外部装置によって提供される心拍数信号を同期信号として使用できることも留意されることである。具体的には、使用するECG(またはその他の)非固有測定技法は非生理的ノイズ(たとえば、患者による移動、治療設備の振動、低周波ACノイズなど)に左右される可能性がないので、圧力波形内に存在するアーティファクトは、このようなアーティファクトを相関させ除去するために、外部信号に対してマッピングすることができる。たとえば、周知の通り、前述のECG技法では、心拍数を測定するために被検者の心臓のQRS群に関連する電気信号を使用し、したがって、ECG波形は、おおむね運動アーティファクトまたはその他のノイズに関係なく、被検者の心臓によって発生された間隔でQRS群を記録することになる。このため、圧力計圧力波形がある程度、運動アーティファクト(その上に被検者が横たわっているガーニーが治療を施す誰かによって不注意で蹴られたり、被検者が乗っている救急車がでこぼこの道路区画を横切るなど)を表示する場合、このようなアーティファクトには一般にECG信号が存在しなくなる。本発明は任意選択で、図7に関連して以下に記載するディジタル・プロセッサを使用して、時間的寸法が一致する2つの信号をマッピングし、所定の速度および間隔で(たとえば、100msごとに動く100msのウィンドウ)、または所定の事象(たとえば、ECG QRS振幅が所与のしきい値を超えること)の発生時にその信号を検査して、観察された圧力の過渡変動をその期間について収集したデータに含めるべきかまたはスプリアス・ノイズの過渡変動または運動アーティファクトとして廃棄すべきかを判定する。例示的な一実施形態(図5c)では、各心拍の検出のためにECG波形をモニターし、圧力計方式で得られた波形データにウィンドウ処理関数f(t)を適用して、ECGが検出した「拍動」の中心に置かれた指定の時間ウィンドウ外で発生する圧力の過渡変動を効果的に阻止する。このため、ECGによって検出された心拍と一致するアーティファクトのみが圧力計波形のその後の信号処理に含まれることになる。ノイズ/アーティファクトのランダム分布を想定すると、このようなノイズ/アーティファクトの大多数はこのような技法を使用して圧力波形から除去されることになる。
しかし、外部信号(ECGまたはその他のもの)と圧力計波形とを相関させるための他の関数および手法も使用できることが分かるであろう。たとえば、2通りの離散状態(すなわち、廃棄または廃棄せず)を有するウィンドウ処理手法ではなく、ノイズ/アーティファクトを選択的に識別し、それを「その場で」波形から除去するように適合されたより洗練された信号処理およびフィルタ処理アルゴリズムを使用することができる。このようなアルゴリズムは、信号処理技術の当業者には周知のものであり、したがって、本明細書ではこれ以上説明しない。
(BMI/脈圧(PP)スケーリング)
次に図5d〜5hを参照して、前述の図5の方法を使用して得られた生のまたはスケーリングされていない血行力学データをスケーリングまたは修正するための方法の例示的な一実施例について説明する。図5d〜5hの実施形態については、マイクロプロセッサまたは信号プロセッサを有するディジタル・コンピュータ・システムとともに使用されると思われるようなアルゴリズムに関して説明するが、本発明の方法は部分的にまたは全体的にこのようなアルゴリズムまたはコンピュータ・システムとは無関係に実施可能であることが認識されるであろう。たとえば、アルゴリズムの各種部分は、ハードウェア(ASICまたはFPGAで実施されるゲート論理回路など)を介してあるいはオペレータの直接または間接制御により手動で実施することができる。したがって、図5d〜5hという代表例は単により広範な概念の例証に過ぎない。
図5dに示すように、スケーリングの方法514は一般に、まず評価中の生体被検者の第1の生理的パラメータを決定すること(ステップ540)を含む。例示のため、方法514については、人間の橈骨動脈から得られ圧力計方式で得られた血圧測定値のスケーリングに関して説明するが、この方法は同じ種または異なる種の他のモニター位置で使用可能であることが分かるであろう。この例示的な実施形態で得られた第1のパラメータは、医療技術では周知のタイプの肥満度指数(BMI)を含む。具体的には、BMIは以下のものを含む。
Figure 0004047282

式中:
BMI=肥満度指数(Kg/m2
W=被検者の体重(kgf)
H=被検者の身長(m)
人間種の典型的なBMI値は約15Kg/m2からおおよそ50Kg/m2までの範囲であるが、この範囲外の値が発生する可能性もある。被検者の体重(W)および身長(H)の値は、本明細書でこれ以上説明しない従来の測定技法を使用して容易に得られる。
次に、ステップ542で同じ被検者の第2の生理的パラメータを決定する。図5d〜5hの方法実施形態では、修正した脈圧を生成するために、被検者の肥満度指数(BMI)とともに脈圧(すなわち、収縮期血圧から拡張期血圧を引いたもの)を使用する。
図5eは、圧力計方式で測定した脈圧(PP)に対するBMIの比率と誤差係数(圧力計方式で導出した圧力読取り値と、Aライン侵襲的カテーテルによって決定された実際の血管内圧力との百分率誤差)との関係(以下により詳細に述べる本出願の譲受人によって導出された経験的データに基づく)を示している。図5eに示すように、誤差とBMI/PPとの関係は提示されたデータについて十分にグループ化され、実質的に線形になっているが、後者は広範囲のBMI/PP値に及んでいる。
図5eは、誤差挙動の記述を所与の選択した生理的パラメータ(たとえば、BMIおよびPP)の関数として提供するという観点から有意なものである。この記述により、本発明は適切なレベルのスケーリングを圧力計圧力測定値に適用して、この測定値に存在する伝達損失および関連誤差について修正することができる。図5eに示すように、BMI/PP値が低い場合の損失(誤差係数によって反映されるもの)は低く、BMI/PPが増加するにつれて(線形に)増加する。実際的に言えば、PP値が同じでBMI値が高い人はより多くの伝達損失修正を必要とし、これは、このような人は一般により多くの質量の組織(皮膚、脂肪、筋肉、腱など)が手首の内側の皮膚の表面と橈骨動脈との間に挟まれているという観察から直感的に得られることである。逆に、平均的なPP値を備え、非常に背が高く痩せた人は伝達損失の修正があまり必要ではなく、これもまた直感的にやむを得ないことである。
図5fおよび図5gは、前に参照した経験的データについて、実際の血管内圧力(たとえばAラインによって測定したもの)と、それぞれ収縮期血圧および拡張期血圧について圧力計方式で測定した圧力との関係を示している。これらの図のそれぞれに示すように、データは、関数ライン(この場合、線形としてモデリングされている)に沿ってしっかりグループ化されている。他の言い方をすると、圧力計方式で測定した収縮期血圧および拡張期血圧とそれぞれに対応する実際の血管内値との間には、予測可能な関数関係が存在する。
この実施形態では、圧力計の血管内圧力と実際の血管内圧力との百分率誤差をモデリングするために、以下のように線形関係も使用する。
Figure 0004047282

式中:
PPT=脈圧(圧力計)
PPA=脈圧(実際)
M=傾き
b=切片
この式を操作すると、以下の式が得られる。
Figure 0004047282

Figure 0004047282

および
Figure 0004047282

式5は、実際の血管内圧力(PPA)とBMIに基づく圧力計圧力(PPT)に関する一般化された関係である。PPA(修正した脈圧PPCともいう)は現在の間隔(たとえば、拍動)に基づくものであり、PPTは前の「n」個の脈拍にわたる平均脈圧に基づくものであることに留意されたい。この場合、「n」は任意の数(たとえば、10)にすることができ、あるいは被検者から測定されたかまたは望ましい場合にはこの計算プロセスで他に導出された他の数量に基づくものなどの決定的なものにすることができる。このため、実際には、PPC/PPTという比率は、圧力計方式で得られた圧力波形の後続サンプルに適用されるスケール係数になる。「n」間隔の移動ウィンドウが確立され、そこで各間隔(拍動)について同じスケール係数が適用される。
上記の式5(ならびに図5fおよび図5gの関数)での線形関係の使用にもかかわらず、BMI/PPと誤差係数(あるいは、それに関しては、スケーリングに使用する任意の他の生理的パラメータまたはその関数)との関係は線形である必要がないかまたは任意の規定の形式を取ることが分かるであろう。たとえば、全体としてまたはそのサブセットとして母集団について収集されたデータ(たとえば、特定のBMI範囲内にあるもの)は明確に非線形であってもよい。その上、以下に記載するBMI/WC手法などの他のパラメータ関係は非線形関数をもたらす可能性があり、それはスケーリングの基礎として使用することができる。別法として、この関数は区分的連続または不連続なものにすることもできる。したがって、本発明の一般的な前提と一致する無数の関数関係を首尾よく代用および使用することができる。
図5dに戻ると、次にステップ544により修正した(スケーリング済み)圧力波形を導出する。この実施形態では、これは、(i)ステップ546によりそれぞれの後続圧力計サンプル圧力値(「ゼロ平均」サンプル結果)から平均「n」脈拍の圧力計方式で測定した平均圧を引き、(ii)(i)で導出した各「ゼロ平均」サンプル値に導出したスケール係数を掛け(ステップ548)、「n」拍動平均の平均圧値を加減し(ステップ550)、(iii)「n」拍動ごとに新たに導出したスケール係数を使用して、「n」拍動ごとにこのプロセスを繰り返す(ステップ552)ことにより決定される。結果として得られる波形は、伝達損失について効果的に修正されたスケーリング済み波形である。
上記の「ゼロ平均」手法は、既知の基準レベル(ゼロ)付近の波形をゼロに合わせるかまたは中心に置くために使用されることに留意されたい。このように、収縮期血圧測定値は有利なことに必ずゼロ平均より上になり、拡張期血圧測定値は必ず下になる。しかし、望ましい場合は、ゼロと測定した圧力平均との間の任意の値など、非ゼロ平均(すなわち、オフセット)またはその他の基準点を選択することができる。ゼロ平均手法は単に分析を単純にし、その結果をユーザ/オペレータにとってより直感的なものにするための好都合の規則に過ぎない。このような値(複数も可)は、特に、ホスト・プラットフォームの計算容量が最小限であるかまたは限られているような、より「乏しい」ハードウェア環境において計算効率を促進するために選択可能であることが分かるであろう。たとえば、本発明を実施する低コスト(または使い捨て)の装置は、MIPSおよび/またはメモリが非常に限られたディジタル・プロセッサを有する可能性があり、したがって、この限られた能力を最もよく最適化するように平均またはオフセット点を選択することができる。
また、本明細書に記載する圧力計測定値に関連する誤差の規模は必ず負であることも留意されることである(図5dは全体的に誤差係数スケールの「負」側にある)。これは、伝達損失のために規模が必ず実際の血管内圧力より小さくなる圧力計圧力に相関する。このことが上記の「ゼロ平均」技法と結合されると、その結果、必ずスケーリング中に規模が増加しなければならない圧力計の収縮期および拡張期血圧値が得られる(図5hに示すように、収縮期の「ストレッチアップ」、および「ストレッチダウン」)。図7に関して以下により詳細に記載するように、本発明の装置700は、実際の血管内波形に適合するように圧力計波形についてこのストレッチを実行する前述の方法により、BMIおよびPPに基づいて「ストレッチ」値を計算する。
この実施形態で生理的パラメータとして脈圧(PP)を使用すると、圧力変換器によって測定された他の変数から導出されるという追加の利点が得られる。すなわち、PPは所与の時点で(または所定の間隔にわたって)収縮期および拡張期血圧値の数学的操作によって導出され、したがって、圧力測定中にシステムによって本質的に得られた圧力値を使用してアルゴリズムによりスケーリング係数決定が実行される本発明のこの例示的な実施形態では、介護者または被検者がこのようなパラメータを測定する必要はまったくない。これは、スケーリング・プロセスを有利に単純化する。
前に留意した通り、上記で提示したデータは、本発明の方法を確認する際に臨床試験を実行しながら、譲受人によって得られたものである。具体的には、本出願人は、ランダムに任意の数(>20)の個人を選択し、それぞれについて複数の圧力計波形を求めた。これにより、これらの個人に関連して500個を超えるデータ・ファイルを生成した。各データ・ファイルを複数の「エポック」(たとえば、10拍きざみ)に分割し、各エポックについて圧力値を平均した。平均した各エポックに前述のBMIベースのスケーリングを適用し、最終的にすべてのスケーリング済みエポックを一括して分析して「グローバル」または非個人的で具体的なデータを生成した。測定の基礎として各個人の1本の腕の橈骨動脈を任意に選択し、同じ個人(複数も可)のもう1本の腕を使用して実質的に同時のAライン侵襲的カテーテル血圧測定値を提供した。この「原理証明」テストの結果により、対応するAライン値と比較してスケーリング後に、収縮期と拡張期両方の測定値にそれぞれおよそ−1.2mmHg(標準偏差=8.6)および−2.6mmHg(標準偏差5.4)という非常に低い誤差が得られ、それによりこの方法を実験的に確認した。聴診/振動計の血圧測定技法に関する周知のAAMI SP10規格の必須+/−5mmHg(標準偏差=8mmHg)パフォーマンス・レベルに基づいて、本発明の臨床パフォーマンスは卓越していることに留意されたい。
(BMI/WCスケーリング)
次に図5iを参照し、スケーリングの方法(図5dのステップ514)の第2の例示的な実施形態について説明する。この第2の実施形態では、第2の生理的パラメータは、測定点における被検者の手首(WC)の外周を含む。これは、以下により詳細に記載するように、スケーリング指数を発生するために前述したBMIに関数的に関連するものである。
図5iのスケーリングの方法560の第1のステップ562では、図5dに関連して本明細書に前述した通り、被検者のBMI値を求める。次にステップ564では、ステップ562で決定したBMI値を第2のパラメータ(たとえば、同じ被検者の手首の外周)に関連付けて、式6で定義するスケーリング指数ISを求める。
Figure 0004047282

式中:
S=スケーリング係数(無次元と見なされる)
BMI=肥満度指数(Kg/m2
WC=手首の外周(cm)
Sの「典型的」な値は約2〜10の範囲であるが、この範囲外の値が観察される場合もある。しかし、「典型的」という用語はこの場合、一般的な母集団の広範な断面について観察される値を指し、身体タイプ、骨のサイズ、体重、体脂肪率などの変化により2人の個人間でISの重大な変化が発生する可能性があることに留意されたい。
各個人について決定したスケーリング指数値ISから、次にスケール係数KSを決定する(ステップ566)。以下の表1は、スケーリング指数ISからスケール係数KSを導出するために使用する例示的な手法の1つを示している。この表は、統計的に有意な数の個人から得られた聴診/振動計法(「カフ」)測定値と比較して、同じ個人の臨床試験中に譲受人が入手した経験的データから導出される。
Figure 0004047282

被検者の測定血圧に適用されるKS値が限られた数の離散間隔(すなわち、IS値の範囲)から選択されるので、表1の実施形態はKS決定プロセスを単純化するという利点を有する。たとえば、2.8というIS値を有する被検者について検討する。表1を使用すると、生の血圧測定値のスケーリングが不要であることが分かる。これは主として、その被検者がそのBMIに対して比較的大きい手首の外周を有することに関連し、測定部位(すなわち、橈骨動脈)に重大な量の脂肪組織が存在しないことを示す場合が多い。脂肪組織が少ないと、圧力変換器と血管壁との「結合」がより完全になり(伝達損失が少なくなる)、それにより修正スケーリングがあまり必要ではない。
対照的に、6.0というIS値を有する個人について検討する。この個人の場合、表1は、1.2というスケール係数KSを適用すべきである(観察された圧力値を20パーセントだけ上方に効果的に修正する)ことを示している。その手首の外周に対するその肥満度指数(BMI)の比率がより大きいことに反映されるように、この個人の伝達損失はかなり大きいので、このようなスケーリングが必要になる。このため、BMI(分子)は、被検者の手首に存在する脂肪組織の量の動因になるかまたはそれに直接的に関連する傾向がある。
最後に、ステップ568では、生のまたは未修正の血圧測定値にスケール係数KSを適用して、スケーリング済みまたは修正済みの測定値を求める。これは、単に未修正の圧力測定値にスケール係数KSを掛けることにより、例示した実施形態で実施される。たとえば、スケーリングされていない値が100mmHgでKSが1.2である場合、結果的に、120mmHgという修正済みの圧力値が得られるであろう。前述のBMI/PP実施形態に関して前に留意した通り、圧力計方式で測定した値は実際には必ず真の血管内圧力より小さくなり、したがって、圧力計値は必ずその規模が上方にスケーリングされることになる。
上記の表1の実施形態は少数(3つ)の離散スケール指数間隔に関して表されているが、圧力スケーリング修正プロセスにより大きい精度または細分性を与えるために他の数の間隔(規模が等しいかどうかあるいは圧伸されているかどうかにかかわらず)を使用可能であることが認識されるであろう。たとえば、対数関係に配置された10個の間隔を使用することができるであろう。さらに他の代替例として、他のパラメータを使用して、スケーリング・プロセスを限定または実証することができる。たとえば、表1(または同様のもの)を使用してスケーリングKSを決定した後、他の複数個人または複数個人のサブクラス(たとえば、所与の値より上のBMIを有する人)に関する統計データベースに照らし合わせて、提案されたスケーリング係数をクロスチェックすることができるであろう。このように、スケーリングを適用する前に、確証的な測定値を求めるかまたは他の資源を調べるよう潜在的に介護者に教唆するデータ「アウトライア」を識別することができる。
図5iの方法は少なくともこの実施形態ではいくらかヒューリスティックなものであるので、この第2のパラメータの非常に精密な測定は重大ではないことに留意されたい。したがって、被検者の手首上の測定の精密な位置も同様に重大ではない。これは、結果的にスケーリングされていない圧力測定値に適用されるスケーリングは臨床医または介護者の手首の外周の測定値における誤差に実質的に鈍感であるという点で、本方法の重要な利点を強調するものである。BMI決定は被検者の身長および/または体重の測定における誤差にかなり鈍感であるので、この利点は前述のステップ1002のBMI決定に関しても存在する。
別法として、他の生理的パラメータを使用して波形(または生の圧力測定値に適用される前のスケーリング係数KS)を「スケーリング」することができる。たとえば、身体の所与の領域内の被検者の組織の電気インピーダンスが被検者の身体質量に関連する可能性があることは周知のことである。通常、低周波に存在するノイズおよびその他の有害な影響を克服するために、このような測定は高周波(たとえば、100〜200kHz)の電気信号を使用して行われる。このため、本発明は、身体質量(またはBMIと同等のパラメータ)を決定するための基礎として被検者の手首または腕から得たこのような電気インピーダンス測定値を使用することができ、後者は圧力計圧力波形をスケーリングするために使用される。このような測定値は、他の手段によって導出されるスケール係数を限定するため、および/または所与の離散範囲のスケール係数内の追加の細分性を提供するために、確認能力において使用することもできる。
他の実施形態では、スケール係数KSとスケール指数ISとの関係は、図6に図示したノモグラフを使用して決定される。図6に示すように、ノモグラフ600は、図示していない平面表面(たとえば、積層カード、紙など)上に互いに平行な関係に配置された一連の垂直スケール602、604、606、608、610、612、614を含む。図示した実施形態では、垂直スケールは、体重スケール602と、身長スケール604と、BMIスケール606と、手首の外周(WC)スケール608と、スケール指数(IS)スケール610と、測定した(生の)血圧スケール612と、実際のまたはスケーリング済みの血圧スケール614とを含む。この様々なスケールは、上記のスケーリング済み血圧決定方法に関連して、関心のあるパラメータの順次決定を可能にするように位置合せされている。たとえば、左側2つのスケール602、604を(被検者から得られたデータを使用して)入力し、定規などの直定規を使用して、被検者のそれぞれについて得られた値で体重および身長スケール602、604と交差するように直定規を位置合せすることによりBMI値を決定する。次に、直定規が第3の(BMI)スケール606と交差する位置でそのスケール606からBMI値を読み取る。このようなノモグラフ・スケールの構築は数学技術では周知のものであり、したがって、本明細書ではこれ以上説明しない。
図6のノモグラフ600では、残りのスケール(WC、スケール係数、測定した血圧、および修正した血圧)は、修正した血圧の計算を容易にするために体重、身長、BMIスケールに隣接して配置されている。具体的には、前述した通りBMIを計算した後、ユーザは単に、直定規がそれぞれ被検者の決定したBMI値および実際のWC値でBMIおよびWCスケール606、608と交差するように、ノモグラフ上に直定規を置くだけである。次に、直定規とスケール係数スケール610との交点としてスケール係数KSを決定する。同様に続行し、ユーザは続いて、直定規がスケール係数および生の血圧スケール610、612と交差し、それにより真の(修正した)血圧の値で修正した圧力スケール614と交差するように直定規を位置合せする。同じノモグラフ600上のこのようなスケールを使用して、本発明により、ユーザはノモグラフ600の全域で直定規を「歩かせる」ことができ、それにより中間計算の結果を記録または記憶する必要性を回避する。具体的には、たとえば、BMIを計算した後、ユーザは単に、WCスケール608と適切に交差するまで直定規とBMIスケール606との交点の周りで直定規を旋回するだけであり、それによりスケール係数が得られる。同様に、次にユーザは、直定規とスケール係数スケール610との交点の周りで直定規を旋回し、以下同様にする。したがって、ユーザは、これらの中間ステップで決定されたBMIまたはスケール係数の値を知る必要がなく、むしろ、最後のスケール614から訂正した血圧値を記憶(または記録)するだけでよい。しかし、計算および記録を容易にするために、中間値(および被検者から得られた初期データ)を記録するためのテーブル625が任意選択で設けられている。後者に関しては、ノモグラフ600は、平面上に置かれた1枚の紙に複写することができる。介護者は単に、被検者から体重、身長、およびWCデータを求め、それをテーブル625内の適用可能なスペースに入力するだけであり、その後、前述のノモグラフ決定を実行するときにそのデータを容易に参照することができる。これらの決定を行った後、介護者は、テーブル625の適切なスペースにその結果を記録し、次に被検者のファイルまたはその他の位置にその1枚全体を保管する。このように、この血圧決定は、後日、有利に再構築することができ、それにより計量管理および誤差識別を行うことができる。
図6の上記のノモグラフ600は当技術分野で周知のタイプの「ホイール」計算機構成(図示せず)に提供または変換できることも分かるであろう。このようなホイールは、通常、柔軟な積層材から製作され、中心スピンドルの周りを回転する1つまたは複数の固定および可動ホイールを含む。ホイールの周囲または表面は、ホイールの様々な部分が位置合せされたときに(前述のパラメータの様々な値を表す)、結果として得られる値がホイールの他の部分から直接読み取れるようにコード化されている。このような装置は、平面上での使用を必要としないという利点を有し、それにより(i)ユーザに相当な可動性を与え、(ii)平面または直定規の欠落によって潜在的に計算の結果を曲解するのを防止する。本発明と一致するさらに他の構成も使用することができる。
上記の通り、ノモグラフ600のスケールは、スケーリング係数の所望の適用例と一致して離散的なものまたは連続的なものにすることができることはさらに分かるであろう。このため、上記の表1に表された機能性は容易にノモグラフ形式にすることができ、あるいは別法として、連続的な非離散表現(すなわち、ISおよびKSが連続変数である)を同様に容易に作成することができる。
最後に、望ましい場合には前に記載したBMI/PP方法にも前述のノモグラフ技法を適用することができ、数学技術の当業者により上記の式1〜5の計算がノモグラフ表現に変換されることは留意されることである。
図5iの方法のさらに他の実施形態では、スケール係数KSとスケール指数ISとの関係は、血圧測定装置のプロセッサまたは記憶装置内の組込みコードを介してアルゴリズムにより決定される(たとえば、以下の図7に関連する説明を参照)。たとえば、上記の表1の関係は、ディジタル・プロセッサを介して前述の決定を実行するアルゴリズムまたはコンピュータ・プログラム(アセンブラを使用してCベースのソース・コード・リストからコンパイルしたアセンブリ言語プログラムなど)に容易に変換することができる。ルックアップ・テーブルまたは同様の構造も、望ましい場合にはそのアルゴリズム内にコード化することができる。このアルゴリズム実施形態は、前述のノモグラフまたは同様の装置を不要にし、血圧修正プロセスをユーザにとって透過なものにするという明瞭な利点を有する。適切に限定されると、直定規の位置合せ不良または同様の誤差がまったく発生する可能性がないので、ソフトウェア・コードの使用により、スケーリング決定の誤差の危険性も低減される。このようなアルゴリズムのコード化および実現は、コンピュータ・プログラミング技術の当業者には容易に実施されるものであり、したがって、本明細書ではこれ以上説明しない。
様々な中間ステップ(すなわち、BMI、スケール係数決定)の結果は任意選択で、システムに関連する表示装置上に表示し、追加の分析を容易にするために記憶装置またはその他の所望の位置内に記憶する(またはコンピュータ・ネットワークなどを介して遠隔地に伝送する)こともできる。
BMI/PPおよびBMI/WC方法は、互いに補完するために、組み合わせるかあるいは確認方式で使用できることはさらに認識されるであろう。たとえば、前述のWCベースの技法を使用して決定されたスケーリング係数(および/または修正した血圧)は、PPベースの技法を使用して確認またはチェックすることができ、逆も同様である。別法として、PPおよびWCベースの技法の結果を平均するかまたは統計的に分析することもできる。本発明の教示と一致するこのような多くの入替えおよび組み合わせが可能である。
(横方向サーチ方法)
次に図7を参照し、圧平器402の変換器アセンブリの横方向位置決めの方法について説明する。前に述べた通り、前述の最適圧平、測定、およびスケーリング手順を実行する前に、関係のある血管(たとえば、橈骨動脈)のすぐ上に変換器422を適切に配置することが望ましい。このような適切な横方向配置は、血管壁と変換器の前面との高レベルの結合を保証するのを支援し、いくつかの点においては伝達損失を軽減するのを支援する。
図7に示すように、図示した実施形態の例示的な方法700は、まず、図5に関して前に記載した通り、ステップ702によりおおむね関心のある血管の上に圧平器エレメント402(このため、圧力変換器422も)を位置決めすることを含む。圧平器エレメント402はブレースまたはその他の装置内に保持され、前者がおおむね被検者の手首の内面の上に位置決めされるようになっている。この方法はある程度の横方向位置合せ不良を予期していることは留意されることである。
次に、ステップ704では、変換器422からの実質的に一定の圧力読取り値を維持するように、圧平器402の圧平レベルを調整する。この調整は、一定のターゲット圧力を厳密に維持するように指定の圧力付近で「サーボ制御すること」を含む。この圧力は、被検者にとって痛いかまたは測定した圧力波形に異形性を引き起こす可能性のある組織の不当な摩擦または歪曲なしに被検者の皮膚の表面全域で変換器422(および結合層423)の移動を可能にしながら、(間に挟まれた組織と結合層423を介して)動脈壁と変換器のアクティブ面との間の十分な信号結合を提供するように選択される。
次に、圧平器402を被検者の手首全域で関係のある血管から外れた開始位置まで横方向に移動する(ステップ706)。たとえば、一実施形態では、圧平器402を橈側骨(および具体的には茎状突起)により近接した被検者の手首の側面部分に向かって移動する。しかし、他の開始位置(たとえば、内側またはその他)を使用できることが認識されるであろう。圧平器402に結合された横方向位置決めステッピング・モータ845(以下の図8の説明を参照)を使用して圧平器402を位置決めする。しかし、このような位置決めは、任意のタイプの原動力を使用して実施することができ、望ましい場合には手動で実行することもできる。
圧平器402をその開始点に位置決めすると、変換器422の圧力波形から得られた収縮期および拡張期成分に基づいて脈圧(PP)をモニターする(ステップ708)。
次に、ステップ710では、横方向位置決めモータ845を使用して横方向位置掃引を開始するが、後者は、前述の所定の圧力を維持するために矢状方向にサーボ制御しながら被検者の皮膚の表面全域で圧平器402(および圧力変換器422)を引く。この実施形態では、手首の表面全域で線形位置掃引、すなわち、定速移動を使用するが、前に記載した圧平掃引の場合と同様に、他のプロファイル(非線形またはその他)を使用できることが分かるであろう。ステップ710の掃引中に脈圧を測定し、分析のためにそのデータを記憶する。
掃引速度は、圧力波形データの十分な収集と、単位時間あたりのPPの計算を可能にするように選択され、したがって、PP測定のために所望のレベルの細分性を提供する。具体的には、掃引速度が高すぎる場合、いくつかのPPデータ・ポイントしか生成されず、横方向位置の正確さが劣化することになる。逆に、掃引速度が遅すぎる場合、PPを使用する位置の局所化が高くなるが、局所化プロセスが長くなり、それにより最終的に血圧測定値を求めるために必要な時間が延びる。
ステップ710の掃引は、(i)開始位置に対する圧平器402の所定の位置に達するまで、および/または(ii)脈圧最大値が観察されるまで、続行される。この第1の横方向位置掃引を終了するための他の基準も使用することができる。図7aは、方法700を使用して得られた例示的なPP対横方向位置プロファイルを示している。
ステップ710の横方向掃引が完了すると、反対方向の第2の横方向掃引が完了する(ステップ712)。図7bに示すように、この第2の掃引は第1の掃引上を引き返し、この場合も測定したPPを時間および/または位置の関数として記録する。一実施形態では、第2の掃引は第1の掃引より小さい領域(すなわち、より小さい横方向距離)にわたって、動脈のためにより精密な位置を達成するためにより低い速度で動作する。第1の掃引(ステップ710)で使用するものと同様の第2の掃引を終了するための基準を使用する。
第2の掃引(ステップ712)が完了すると、両方の掃引について収集されたデータを分析して(ステップ714)、真のPP最大値が観察されたかどうかを判定する。具体的には、各データ・セットを分析して、規定の誤差帯域内でもう一方の掃引に関するものに対応する横方向位置(たとえば、ステッピング・モータ位置エンコードによって決定されるもの)に最大PP値が発生しているかどうかを判定する。PP最大値が十分修正された場合、2つの最大値のうちの1つ(またはそれらの間のある位置)が、PP最大圧力が測定されると思われる真の位置を含むという確信が高まる。逆に、2つの最大値が十分修正されない場合、曖昧さを解決するためにおよび/または変換器422に関する所望の横方向位置を正確に局所化するために、追加のデータ収集(掃引)が必要になる可能性がある。
位置が十分修正されていない最大値に加え、複数の局所最大値および/またはアーティファクトを有する横方向掃引プロファイルが観察される可能性がある。図7c〜7dに示すように、掃引中の被検者による移動またはその他の発生源によって、PPプロファイル(複数も可)内にノイズを誘導する可能性があり、それにより真の最大値位置の識別が阻止される。この実施形態では、複数最大値が発生するかまたは最大値がまったく発生しない場合(たとえば、他の間隔に対する掃引の各間隔の数学的分析によって決定されるもの)、所与の横方向掃引が検討に不適格と見なされ、追加の掃引が必要になる(ステップ716)。圧力波形内のアーティファクトおよび最大値/最小値を識別可能な信号処理アルゴリズムは、当技術分野では周知のものであり、したがって、本明細書ではこれ以上説明しない。
また、上記の方法700に関して「統計モード」の動作を使用できることも留意されることである。具体的には、ステップ714の分析を実行する前に複数の横方向位置掃引を実行することができ、対応する(またはより少ない)数のこれらの掃引が分析データ・セットに含まれる。このように、ある掃引に存在するアーティファクトまたはノイズは次の掃引に存在しない可能性があり、したがって、最終的な位置決定に及ぼす劣化効果は小さくなる。結果として得られたデータに対し、所望通りに、信号処理および/または統計分析を実行することができる。
その上、図7の方法(および以下の図8の装置)は、計算した位置付近で繰り返し局所化するように構成することができる。たとえば、各横方向位置決め掃引はその完了時に分析され、最大位置分析の結果を使用して、その後の掃引(複数も可)用の空間領域を局所化する。具体的には、一実施形態では、第1の横方向位置掃引から得られたPPデータを分析し、最大PP位置を識別する。この情報に基づいて、検出した最大PP位置付近の中心に置かれた位置ウィンドウの先頭に(元の掃引とは反対の運動方向に)横方向位置決めモータを再位置決めする。次に、PPを測定しながら、第2の短縮持続時間の「ミニ掃引」を実行し、その後、ミニ掃引の完了時にPPデータを分析して最大PP位置を識別する。各掃引で識別された最大PP位置間の相関を決定するために、本明細書で前に記載したような相関分析を所望通りに適用する場合もあれば、適用しない場合もある。望ましい場合には、最大PP位置をより正確に突き止めるために、このプロセスを続行することができる。また、望ましい場合には、患者の移動、ずれなどを補償するために、連続血圧モニター中に(すなわち、上記の図5により、最適圧平レベルを決定し、任意の必要な波形スケーリングを適用した後)これを定期的に実行することもできる。具体的には、システムは横方向位置決め「タイムアウト」を取ることができ、コントローラにより圧平モータ406が圧平器402を所定の定圧レベルまで収縮させ(図7のステップ704)、1回または複数回の横方向更新掃引が実行される。
本発明と一致する上記のステップの無数の異なる入替え(すなわち、所望のレベルへの加圧、血管全域で圧平器402の横方向の移動、最大値の分析)を使用できることが認識されるであろう。このような入替えおよびこの方法の修正のすべては当業者のなしうる範囲内で本明細書の開示内容が与えられる。
(血行力学査定用のシステム装置)
次に図8を参照し、生体被検者の血管内の血行力学特性を測定するための装置について説明する。図示した実施形態では、この装置は、人間の橈骨動脈内の血圧の測定用に適合されているが、最も広範な意味の本発明とともに他の血行力学パラメータ、モニター部位、および生体タイプを使用できることが認識されるであろう。
図8の例示的な装置800は基本的に、圧力計方式で橈骨動脈から血圧を測定するための図4の圧平アセンブリ400(エレメント402および圧力変換器422を含む)を含み、ディジタル・プロセッサ808は、(i)変換器(複数も可)によって生成された信号を分析し、(ii)ステッピング・モータ406のために(ステッピング・モータ制御回路に動作可能に結合されたマイクロコントローラ811aを介して)制御信号を生成し、(iii)測定し分析したデータを記憶するために、圧力変換器(複数も可)422(およびいくつかの中間構成要素)に動作可能に接続されている。モータ・コントローラ811、プロセッサ808、補助ボード823、およびその他の構成要素は、圧平器402に対してローカルに、または別法として、望ましい場合には個別のスタンドアロン・ハウジング構成として、収容することができる。圧力変換器422およびそれに関連する記憶装置852は任意選択で、図8aに関して以下により詳細に記載するように圧平器402から取外し可能になっている。
圧力変換器422は、この実施形態では、その感知表面421に加えられる圧力に対して関数関係にある(たとえば、比例する)電気信号を生成するひずみビーム変換器エレメントであるが、他の技術も使用することができる。圧力変換器422によって生成されるアナログ圧力信号は、任意選択で低域フィルタ処理813された後にディジタル形式に変換され(たとえば、ADC809を使用する)、分析のために信号プロセッサ808に送られる。使用する分析のタイプに応じて、信号プロセッサ808はそのプログラム(組み込まれているかまたは外部記憶装置に記憶されている)を使用して、圧力信号およびその他の関連データ(たとえば、位置エンコーダ877によって決定されるステッピング・モータ位置、I2C1信号を介して変換器のEEPROM852に含まれるスケーリング・データなど)を分析する。
図8に示すように、装置800は任意選択で第2のステッピング・モータ845と関連コントローラ811bも装備し、第2のモータ845は図7に関して前述した通り被検者の血管(たとえば、橈骨動脈)全域で横方向に圧平器アセンブリ402を移動するように適合されている。横方向位置決めモータ845およびそのコントローラ811bの動作は実質的に、図7の方法と一致する圧平モータ406の動作に類似している。
前に述べた通り、血行力学パラメータ(たとえば、血圧)の連続かつ正確な非侵襲的測定が非常に望ましい。このために、装置800は、(i)被検者の血管および関連組織の圧平の適切なレベルを識別し、(ii)可能な範囲で最良の圧力計測定のために適切に偏らせた血管/組織を維持するためにこの条件で連続的に「サーボ制御」し、(iii)ユーザ/オペレータに対して血管内圧力の正確な表現を提供するために必要に応じて圧力計測定値をスケーリングするように設計されている。圧平「掃引」中にコントローラ811aは、図5に関して記載したような所定のプロファイルに応じて動脈(および間に挟まれた組織)を圧平するように圧平モータ406を制御する。同様に、アルゴリズムのその後の状態中(すなわち、圧平モータ406が最適圧平位置に後退され、その後、この点の付近でサーボ制御する場合)の圧平エレメント402の伸長および収縮は、コントローラ811aおよびプロセッサ808を使用して制御される。
また、装置800は、図5d〜5iに関して前述したスケーリング方法を適用するように構成されている。具体的には、上記の図5dに関して述べた通り、修正した(スケーリング済み)圧力波形は(i)その後の各圧力計圧力サンプル値(「ゼロ平均」サンプル結果)から平均「n」の脈拍について圧力計方式で測定した平均圧を引き、(ii)(i)で導出された各「ゼロ平均」サンプル値に導出したスケール係数を掛け、「n」拍動の平均圧値を加減し、(iii)新たに導出したスケール係数を使用して、「n」拍動ごとにこのプロセスを繰り返すことにより導出される。結果として得られる波形は、伝達損失について効果的に修正されたスケーリング済み波形である。
代替実現例では、圧平掃引および最適化プロセスが完了した後で、式7により「ストレッチ」計算が実行される。
Figure 0004047282

式中:
ts=「ストレッチした」または修正した圧力計圧力
tu=未修正の圧力計圧力
th=未修正の圧力計圧力(高域フィルタ処理済み)
BMI=BMIストレッチ係数
この関数は、BMIストレッチ係数によってスケーリングされた未修正データの高域フィルタ処理済み成分に未修正の圧力データを加えることにより、修正した圧力計圧力データを効果的に生成する。経験的データに基づき、この実施形態のBMIストレッチ係数は約0.0〜+0.6の範囲になるように設定されるが、他の値も使用することができる。
関係のあるアーティファクト(たとえば、最大脈圧点)を識別するプロセス中はスケーリングがまったく不要であるので、「ストレッチ」計算の圧平掃引中に上記のスケーリング機能は自動的にオフになる(オート「オン」機能も備えている)ことに留意されたい。追加として、ユーザ/オペレータは、圧平掃引のために血行力学パラメータ(たとえば、圧力)の最小カットオフ値を決定することができる。デフォルト値は90mmHgに設定されているが、他の値を代用することもできる。この最小カットオフは、システムが無効な事象(たとえば、システム構成のために結果的に低圧値が発生する可能性がある「偽」の最大値)の場合に擬似的にまたは間違ってトリガするのを防止するのを支援するものである。
装置800がデータ取得を開始すると、システムの4次高域フィルタ用の係数(カットオフ周波数が0.1625Hzであり、これはその信号内に存在するDC成分を除去するように選択される)を計算するルーチンが任意選択で開始される。追加として、各データ・ブロック(すなわち、所与のモニター間隔に関連する各データ・グループ)ごとに、装置800は「ストレッチ」計算のために高域フィルタ圧力計データの並行計算を実行する。
また、この実施形態は拍動検出アルゴリズムも含む。新しい拍動が検出されると(圧力計圧力波形の処理に基づく)、BMIで決定したストレッチ係数を更新するためにソフトウェア呼出しが行われる。被検者のBMI情報がまだ入力されていない場合、システムは単に今後の計算のために(脈拍)圧力履歴を更新するだけである。
図8の物理的装置800は、図示した実施形態では、とりわけ、結合された圧力変換器422および圧平装置400と、モータ・コントローラ811と、関連のシンクロナスDRAM(SDRAM)メモリ817および命令セット(スケーリング・ルックアップ・テーブルを含む)を備えたRISCディジタル・プロセッサ808と、表示LED819と、フロント・パネル入力装置821と、電源823とを有する実質的に自立型のユニットを含む。この実施形態では、コントローラ811を使用して、結合された圧力変換器/圧平装置の動作を制御し、制御およびスケーリング・アルゴリズムはオペレータ/ユーザの初期入力に基づいて連続的に実現される。
たとえば、一実施形態では、ユーザ入力インターフェースは、装置ハウジング(図示せず)の前面に配置され、LCDディスプレイ879に結合された複数(たとえば、2つ)のボタンを含む。プロセッサ・プログラミングおよびLCDドライバは、2つのボタンのそれぞれが押下されたときにディスプレイ879を介してユーザに対して対話式プロンプトを表示するように構成されている。たとえば、この状況では、1つのボタンは「体重範囲」ボタンとして割り当てられ、押下されると、LCDディスプレイ879は、複数の離散体重範囲のうちの1つを選択するようユーザに要求する。同様に、もう一方のボタンには「身長範囲」機能が割り当てられ、その押下によって、複数の身長範囲のうちの1つを選択するようディスプレイを介してユーザに要求する。この2つの値が入力されると、装置800は自動的に前述の通りPPを決定し、2つの入力を使用してBMIを計算し、次にそれとPPとの比率を自動的に示してスケーリング係数を生成する。このような表示および制御機能は、十分に電子技術の当業者の能力の範囲内であり、したがって、本明細書ではこれ以上説明しない。
その上、図8に示す患者モニター(PM)インターフェース回路891を使用して、装置800と外部またはサードパーティ患者モニター・システムとのインターフェースを取ることができる。このようなインターフェース891に関する例示的な構成については、2002年1月29日に出願され、本出願の譲受人に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、「Apparatus and Method for Interfacing Time-Variant Signals」という発明の名称の同時係属米国特許出願第10/060646号(2003年7月31日付の米国特許公報第20030141916号および2003年8月7日に公布されたWO03/065633A3号として公布済み)に詳細に記載されているが、他の手法および回路も使用することができる。参照したインターフェース回路は、その構成にかかわらず、文字通りどのタイプの患者モニター・システムとも自動的にインターフェースを取るという明瞭な利点を有する。このように、前述のインターフェース回路に結合された本発明の装置800により、臨床医およびその他の医療従事者はこの装置をすでにその施設で保持している現場モニター機器に接続することができ、それにより血圧測定のみのための専用モニター・システムに関連する必要性(およびコスト)が不要になる。
追加として、ホスト装置800から取外し可能な単体のユニット850を形成するために、図8および図8aに示すように、EEPROM852が圧力変換器422に物理的に結合されている。このような結合アセンブリの構築および動作の詳細については、2000年8月31日に出願され、現在、2004年1月13日に公布された米国特許第6676600号であり、本出願の譲受人に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、「Smart Physiologic Parameter Sensor and Method」という発明の名称の同時係属米国特許出願第09/652626号に詳細に記載されている。
このような結合され取外し可能な配置を使用することにより、変換器422とEEPROM852はいずれも、オペレータによってシステム800内で容易に取り外し、交換することができる。本明細書で前に記載したスケーリング方法(たとえば、BMI/PPおよびBMI/WC)を参照すると、異なるスケーリング範囲に異なるアセンブリが使用されるように、離散スケーリング範囲が有利に単体アセンブリ850に相関される。たとえば、上記の表1に最もよく示されているBMI/WC方法に関連して、3つの単体のアセンブリ850が設けられ、各スケール指数IS範囲に1つずつ対応している。したがって、各アセンブリ850のEEPROM852は、そのスケール指数ISに対応する適切なスケール係数(複数も可)によってコード化され、視覚的にもコード化される(たとえば、色による)。ユーザ/オペレータは、モニターすべき被検者から得られたBMI/WC(スケール指数)値に基づいて適切なアセンブリ850を選択し、そのアセンブリ850を装置800に挿入する。EEPROM852内に存在するスケーリング係数または関連データは、EEPROMから検索され、スケーリングされていない波形(本明細書で前に記載した通り、圧平レベルなどが最適化された後)に適用されて、スケーリング済み出力を生成する。この手法は、オペレータによるシステム上でのデータの入力または選択を不要にするというメリットを有し、オペレータは単にスケール指数値を決定し(ノモグラフまたは計算機などによる)、次に色(あるいはアセンブリまたはそのパッケージ上のテキスト情報)に基づいて適切なアセンブリ750を選択するだけである。
限られた数の変換器/EEPROMアセンブリの使用は前に記載したBMI/PP方法にも容易に適用可能であることが認識されるであろう。たとえば、BMI/PPの全範囲をn=0,1,2,...個の離散間隔(線形であるか圧伸式であるかにかかわらず)に分割することができ、各間隔ごとに個別のアセンブリ850が設けられる。その場合、各アセンブリ用のEEPROM852はその間隔に適用可能なスケーリング・データを含むことになり、このようなスケーリング・データはたとえば、スケーリング関数セグメント、「ストレッチ」係数、または同様のものになる。さらに他の代替例として、アセンブリ850は、純粋にBMI値に基づいてコード化することができ、それによりオペレータがPPを決定し、BMI/PPを計算するのを軽減する。他にも多数のこのような変形が可能であり、いずれも本発明の範囲内に入るものと見なされる。
また、本明細書に記載する装置800は、多種多様な構成で、本明細書に具体的に記載したもの以外の多種多様な構成要素を使用して構築できることも留意されることである。このような装置の構築および動作は(本明細書に示す開示内容を考慮すれば)容易に医療器具および電子工学分野の当業者の手に入るものであり、したがって、本明細書ではこれ以上説明しない。
最適圧平およびスケーリングを使用して前述の血行力学査定の方法を実現するためのコンピュータ・プログラム(複数も可)も装置800に含まれる。例示的な一実施形態では、このコンピュータ・プログラムは、個別にまたはそれらの組み合わせで図5d〜5iの方法を実現するC++ソース・コード・リストのオブジェクト(「機械」)コード表現を含む。この実施形態にはC++言語が使用されているが、たとえば、VisualBasic(登録商標)、Fortran、およびCを含む、他のプログラミング言語を使用できることが分かるであろう。ソース・コード・リストのオブジェクト・コード表現はコンパイルされ、コンピュータ技術で周知のタイプの媒体記憶装置上に配置することができる。このような媒体記憶装置としては、光ディスク、CD−ROM、磁気フロッピー(登録商標)ディスクまたは「ハード」ドライブ、テープ・ドライブ、または磁気バブルメモリを無制限に含むことができる。コンピュータ・プログラムはプログラミング技術で周知のタイプのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)をさらに含み、これはそのプログラムが実行されるホスト・コンピュータまたは装置のディスプレイおよび入力装置に動作可能に結合される。
一般的構造に関しては、プログラムは、ホスト装置800に提供される測定パラメトリック・データに基づいて本明細書に記載された圧平およびスケーリング方法を実現するための一連のサブルーチンまたはアルゴリズムから構成される。具体的には、コンピュータ・プログラムは、血行力学測定装置800に関連するディジタル・プロセッサまたはマイクロプロセッサの組込み記憶装置、すなわち、プログラム・メモリ内に配置されたアセンブリ言語/マイクロコード化命令セットを含む。この後者の実施形態は、プログラムの機能性を実現するためのスタンドアロンPCまたは同様のハードウェアの必要性を回避するという点で、小型化という利点を提供する。このような小型化は、空間(および操作しやすさ)が限られている臨床および家庭の場で非常に望ましいものである。
(治療を施す方法)
次に図9を参照して、前述の方法を使用して被検者に治療を施す方法を開示する。図9に図示した通り、方法900の第1のステップ902は、モニターすべき血管と位置を選択することを含む。たいていの人間被検者の場合、これは橈骨動脈(手首の内部部分でモニターする)を含むことになるが、橈骨動脈が傷ついているかまたはその他の点で使用不能である場合、他の位置を使用することができる。
次に、ステップ904では、被検者の血管に関して適切な位置に圧平メカニズム400を配置する。このような配置は、手動で、すなわち、手首の内側部分の上に変換器および装置を視覚的に位置合せすることによって介護者または被検者によるか、前に参照した圧力/電子/音響位置決め方法によるか、またはその他の手段により、実施することができる。次に、圧力計測定に関連する伝達損失およびその他の誤差の影響が軽減される最適位置を識別するように血管を取り囲む組織を所望のレベルまで圧平するために、ステップ906により第1の圧平エレメント402を操作する。本明細書の図5に関する上記の説明は、この最適圧平レベルを見つける例示的な方法の1つを示すものである。
圧平器エレメント402に関する圧平の最適レベルが設定されると、ステップ908により圧力波形を測定し、必要に応じて関連データを処理し記憶する(ステップ910)。このような処理は、たとえば、脈圧の計算(収縮期から拡張期を引く)、有限時間間隔にわたる平均圧または平均値の計算、および測定した圧力波形(複数も可)の任意選択のスケーリングを含むことができる。次に、ステップ910で実行した分析に基づいて、ステップ912で1つまたは複数の結果出力(たとえば、収縮期および拡張期血圧、脈圧、平均圧など)を生成する。次に、望ましい場合には、被検者の血圧の連続モニターおよび評価を行うために、このプロセスの関連部分を繰り返す(ステップ914)。
最後に、ステップ916では、被検者に治療を施すための基礎として、血行力学パラメータ(たとえば、収縮期および/または拡張期血圧)の「修正した」測定値を使用する。たとえば、修正した収縮期および拡張期血圧値を生成し、手術中などリアルタイムで医療提供者に表示またはその他の方法で提供する。別法として、長期間にわたってこのような測定値を収集し、被検者の循環系の状態または反応における長期的傾向について分析することができる。薬理学的薬剤またはその他の治療過程は、医療技術で周知の通り、結果として得られる血圧測定値に基づいて規定することができる。同様に、本発明は連続血圧測定に備えるものであるので、このような薬理学的薬剤が被検者の生理機能に及ぼす影響をリアルタイムでモニターすることができる。
本発明と一致する、上記の方法の多くの変形例を使用できることは留意されることである。具体的には、所与のステップは任意選択であり、所望通りに実行するかまたは削除することができる。同様に、上記の諸実施形態に他のステップ(たとえば、追加のデータ・サンプリング、処理、フィルタ処理、較正、または数学的分析など)を追加することができる。追加として、所与のステップの実行順序は、望ましい場合には入れ替えるかまたは並行して(または連続して)実行することができる。このため、上記の諸実施形態は、本明細書に開示された本発明のより広範な方法の例証にすぎない。
上記で詳述した説明は、様々な実施形態に適用される本発明の新規の特徴を示し、記述し、指摘しているが、当業者であれば、本発明の精神を逸脱せずに、例示した装置またはプロセスの形式および詳細について、様々な省略、代用、および変更を行えることは理解されるであろう。上記の説明は、本発明を実行するものとして現在企図されている最良の様式のものである。この説明は、決して限定的なものではなく、むしろ本発明の一般原理の例証となるものと解釈しなければならない。本発明の範囲は特許請求の範囲に関連して決定しなければならない。
例示的な人間被検者の手首部位の断面図であり、未圧平(未加圧)状態の橈骨動脈ならびにその他の組織および構造を示す図である。 図1の手首部位の断面図であり、橈骨動脈および構造に対する圧力計圧平の影響を示す図である。 橈骨動脈が平均動脈圧まで圧平されたときに典型的な人間被検者について圧力計方式で得られた脈圧と対応する侵襲的カテーテル(Aライン)脈圧との関係を示すグラフである。 本発明の圧平装置の一実施形態の側面図である。 図4の装置の接触パッドの平面図であり、圧平エレメントと圧力変換器との関係を示す図である。 接触パッドの第2の実施形態の側面断面図であり、複数層の材料の使用を示す図である。 接触パッドの第3の実施形態の底面図であり、中心圧平エレメントからの半径の関数として変化する材料の使用を示す図である。 本発明の接触パッドの第4の実施形態の側面図であり、可変パッド材料厚の使用を示す図である。 それぞれ本発明の接触パッドの第5の実施形態の底面図および側面図である。 それぞれ本発明の接触パッドの第5の実施形態の底面図および側面図である。 それぞれ本発明の接触パッドの第6の実施形態の底面図および側面図である。 それぞれ本発明の接触パッドの第6の実施形態の底面図および側面図である。 本発明により最適化圧平およびスケーリングを使用して血圧を測定する一般的方法の例示的な一実施形態を示す論理流れ図である。 本発明により最適化圧平およびスケーリングを使用して血圧を測定する一般的方法の例示的な一実施形態を示す論理流れ図である。 肥満度指数および脈圧を使用して、スケーリングされていない圧力計波形をスケーリングする1つの方法を示す論理流れ図である。 本発明で有用な複数の代替圧平掃引プロファイルを示すグラフである。 外部信号を使用して圧力計圧力波形からノイズ・アーティファクトを識別し除去する例示的な方法の1つを示すグラフである。 本発明により(BMIおよびPPを使用して)血行力学測定値をスケーリングする方法の例示的な一実施形態を示す論理流れ図である。 人間のサンプルから導出された橈骨動脈データに関するBMI/PPと誤差係数との関係を示すグラフである。 図5eのサンプルについて実際の収縮期血圧と未修正の圧力計収縮期血圧との関係を示すグラフである。 図5fのサンプルについて実際の拡張期血圧と未修正の圧力計拡張期血圧との関係を示すグラフである。 修正(スケーリング)前後の例示的な「ゼロ平均」圧力計圧力波形を示すグラフである。 本発明により(BMIおよびWCを使用して)血行力学測定値をスケーリングする方法の第2の例示的な実施形態を示す論理流れ図である。 図5hの方法により血圧測定値をスケーリングするために有用なノモグラフの第1の実施形態のグラフ表現である。 本発明により図4の圧平装置を横方向に位置決めするための例示的な方法の1つを示す論路流れ図である。 本発明により図4の圧平装置を横方向に位置決めするための例示的な方法の1つを示す論路流れ図である。 PP最大値の相対位置をそこに含む、図7の方法の第1および第2の横方向位置掃引に関する脈圧(PP)対横方向位置を示すグラフである。 PP最大値の相対位置をそこに含む、図7の方法の第1および第2の横方向位置掃引に関する脈圧(PP)対横方向位置を示すグラフである。 測定中の被検者の動きによるスプリアス・アーティファクト(圧力ピーク)を示すPP対横方向位置のグラフである。 明瞭な最大値がまったくないPPプロファイルを示すPP対横方向位置のグラフである。 本発明により生体被検者の血管内の血行力学パラメータを測定するための装置の例示的な一実施形態のブロック図である。 本発明により生体被検者の血管内の血行力学パラメータを測定するための装置の例示的な一実施形態のブロック図である。 本発明により生体被検者の血管内の血行力学パラメータを測定するための装置の例示的な一実施形態のブロック図である。 本発明により生体被検者の血管内の血行力学パラメータを測定するための装置の例示的な一実施形態のブロック図である。 図8の装置で有用な例示的な単体の変換器/記憶装置アセンブリの側面図である。 前述の方法を使用して被検者に治療を施す方法の例示的な一実施形態を示す論理流れ図である。 前述の方法を使用して被検者に治療を施す方法の例示的な一実施形態を示す論理流れ図である。

Claims (17)

  1. 生体被検者の血管内の圧力を測定するための装置において、
    加えられる圧力に関連する信号を生成するように適合されたセンサと、
    スケーリング済みデータを生成するために少なくとも部分的に少なくとも1つの生理的パラメータに基づいて前記信号またはそれから導出された圧力データをスケーリングするためのスケーリング装置であって、前記スケーリング済みデータが実質的に前記血管内の圧力を表すスケーリング装置と、
    を含み、該スケーリング装置は、
    前記被検者の前記少なくとも1つの生理的パラメータを求め、
    前記少なくとも1つの生理的パラメータと、前記血管から測定された前記信号または圧力データに関するスケーリング係数との関係を識別し、
    前記スケーリング係数を使用して、前記信号または圧力データをスケーリングする、
    ように適合された、前記血管内の圧力を測定するための装置。
  2. 前記センサの少なくとも一部分を前記血管の上に重なる組織と接触して配置し、
    前記センサを使用している時間にわたり前記血管を可変加圧し、
    前記センサによって生成された前記信号に基づいて、前記血管に関連する脈圧の所望の条件が存在する加圧レベルを決定し、
    前記所望の条件が存在する前記加圧レベルにまたはその付近に前記センサを維持する、ようにした、請求項1に記載の装置。
  3. 前記可変加圧、前記血管の加圧不足の状態から過剰加圧の状態に圧平掃引を実行することを含む、請求項2に記載の装置。
  4. 前記圧平掃引中に少なくとも1つの圧力波形を取得し、
    前記少なくとも1つの波形内で前記所望の条件に関連した少なくとも1つのアーティファクトを識別する、
    ことにより、前記加圧レベルを決定する、請求項3に記載の装置。
  5. 前記少なくとも1つのアーティファクトの識別が、
    拍動ごとに前記少なくとも1つの波形を分析することと、
    前記少なくとも1つの波形の第1の拍動に関連する少なくとも1つの第2のパラメータを評価することと、
    前記少なくとも1つの波形の少なくとも1つの他の拍動に関連する前記少なくとも1つの第2のパラメータを評価することと、
    少なくとも1つの基準を前記拍動に適用して、前記所望の脈圧条件を識別することと
    を含む、請求項4に記載の装置。
  6. 前記少なくとも1つの第2のパラメータが圧力振幅を含み、前記所望の条件が最大脈圧を含む、請求項5に記載の装置。
  7. 生体被検者の血管内の圧力を測定するための装置において、
    加えられる圧力に関連する信号を生成するように適合されたセンサと、
    スケーリング済みデータを生成するために少なくとも部分的に少なくとも1つの生理的パラメータに基づいて前記信号またはそれから導出された圧力データをスケーリングするためのスケーリング装置であって、前記スケーリング済みデータが実質的に前記血管内の圧力を表すスケーリング装置と、
    前記センサから得られた少なくとも1つの圧力波形内の平均圧を決定するための装置と、
    を含み、該スケーリング装置は、前記平均圧より上および下の前記波形の圧力値に前記スケーリング係数を適用するように適合された、前記血管内の圧力を測定するための装置。
  8. 前記スケーリング装置はディジタル・プロセッサを有し、該プロセッサはそこで実行される少なくとも1つのコンピュータ・プログラムを有し、該プログラムが前記スケーリングの少なくとも一部分を実行するように適合され、
    前記スケーリング係数は(i)前記被験者の肥満度指数(BM)と(ii)前記被験者の手首の外周との少なくとも一方に関連付けられている、請求項7に記載の装置。
  9. 生体被検者の血管内の圧力を測定するための装置において、
    加えられる圧力に関連する信号を生成するように適合されたセンサと、
    スケーリング済みデータを生成するために少なくとも部分的に少なくとも1つの生理的パラメータに基づいて前記信号またはそれから導出された圧力データをスケーリングするためのスケーリング装置であって、前記スケーリング済みデータが実質的に前記血管内の圧力を表すスケーリング装置と、
    前記センサに結合され、前記血管に対して少なくとも1つのディメンションで前記センサの位置を制御するように構成された圧平装置と、
    を含み、前記少なくとも1つのパラメータが肥満度指数(BMI)を含む、前記血管内の圧力を測定するための装置。
  10. 前記センサに関連する少なくとも1つの記憶装置であって、前記スケーリングのデータがそこに記憶されている少なくとも1つの記憶装置と、
    前記血管に近接する組織の一部分を偏らせるように適合された少なくとも1つの圧平アセンブリと、
    をさらに含む、請求項9に記載の装置。
  11. 前記少なくとも1つの圧平アセンブリを制御するためのコントローラをさらに含み、前記コントローラとスケーリング装置が単一集積回路(IC)装置を構成する、請求項10に記載の装置。
  12. 前記血管に関連する脈圧が実質的に最大になるように、前記組織の一部分に加えられる偏りのレベルを制御するように適合された少なくとも1つのコンピュータ・プログラムをさらに含む、請求項10に記載の装置。
  13. 前記センサに関連し、前記スケーリング装置とデータ通信する少なくとも1つの記憶装置をさらに含み、前記少なくとも1つの記憶装置が前記スケーリングの動作に使用されるデータを記憶する、請求項9に記載の装置。
  14. 生体被検者から導出されたスケーリングされていない血圧測定値をスケーリングするための装置において、
    スケーリングされていない圧力測定値を生成する際に使用される信号を提供するように適合されたセンサ装置と、
    前記センサ装置と信号通信しているプロセッサ装置と、
    前記プロセッサ装置上で実行される少なくとも1つのコンピュータ・プログラムと
    を含み、該プログラムは、
    前記被検者の少なくとも第1の生理的パラメータを受け取り、
    前記第1の生理的パラメータの少なくとも一部に基づいて、導出されたパラメータを形成し、
    少なくとも前記導出されたパラメータを使用して、前記スケーリングされていない圧力測定値をスケーリングする、
    ように適合され、
    前記導出されたパラメータが前記被検者の肥満度指数(BMI)を含む、前記血圧測定値をスケーリングするための装置。
  15. 生体被検者から導出されたスケーリングされていない血圧測定値をスケーリングするための装置において、
    スケーリングされていない圧力測定値を生成する際に使用される信号を提供するように適合されたセンサ装置と、
    前記センサ装置と信号通信しているプロセッサ装置と、
    前記プロセッサ装置上で実行される少なくとも1つのコンピュータ・プログラムと
    を含み、該プログラムは、
    前記被検者の少なくとも第1の生理的パラメータを受け取り、
    前記第1の生理的パラメータの少なくとも一部に基づいて、導出されたパラメータを形 成し、
    少なくとも前記導出されたパラメータを使用して、前記スケーリングされていない圧力測定値をスケーリングする、
    ように適合され、
    前記第1の生理的パラメータが前記被検者の肥満度指数(BMI)を含む、前記血圧測定値をスケーリングするための装置。
  16. 生体被検者から導出されたスケーリングされていない血圧測定値をスケーリングするための装置において、
    スケーリングされていない圧力測定値を生成する際に使用される信号を提供するように適合されたセンサ装置と、
    前記センサ装置と信号通信しているプロセッサ装置と、
    前記プロセッサ装置上で実行される少なくとも1つのコンピュータ・プログラムと
    を含み、該プログラムは、
    前記被検者の少なくとも肥満度指数(BMI)パラメータを受け取り、
    前記少なくともBMIパラメータの一部に基づいて、導出されたパラメータを形成し、
    少なくとも前記導出されたパラメータを使用して、前記スケーリングされていない圧力測定値をスケーリングする、
    ように適合され、
    前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記被検者の手首の外周(WC)パラメータを受け取り、前記導出されたパラメータを生成するために前記BMIパラメータと前記WCパラメータとの比率を形成するように適合された、前記血圧測定値をスケーリングするための装置。
  17. 加えられる圧力に関連する信号を生成するように適合されたセンサと、
    スケーリング済みデータを生成するために少なくとも部分的に少なくとも1つの生理的パラメータに基づいて前記信号またはそれから導出された圧力データをスケーリングするためのスケーリング装置であって、前記スケーリング済みデータが実質的に前記血管内の圧力を表すスケーリング装置と、
    を含む生体被検者の血管内の圧力を測定するための装置において、該装置は、
    前記センサの少なくとも一部分を前記血管の上に重なる組織と接触して配置し、
    前記センサを使用して、時間の経過と共に前記血管を可変加圧し、
    前記センサによって生成された前記信号に基づいて、前記血管に関連する脈圧の所望の条件が存在する加圧レベルを決定し、
    前記所望の条件が存在する前記加圧レベルにまたはその付近に前記センサを維持するように、
    適合されており、
    さらに、前記決定の前記所望の条件を最適化するために、前記血管に対して実質的に横方向に前記センサの位置を変化させるように構成された位置決め装置を含み、
    前記所望の条件が最大脈圧を含み、かつ、前記位置の変化の内の少なくとも1つが、
    前記変化動作中に少なくとも1つの圧力波形を測定することと、
    ある範囲の位置にわたって前記センサの位置を変化させることと、
    所与の加圧レベルについて前記脈圧が最大になる位置を識別することと、
    を含む、前記血管内の圧力を測定するための装置。
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