JP4046153B2 - プレス加工機における上方照明装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレス加工(穿孔加工(パンチング加工、ドリリング加工)、切断加工)の前作業として行なわれるマークの芯出しの際に使用される上方照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パンチ、ドリルの上方照明による2値化は、カメラユニット、パンチングユニット等に組付けられたカメラの両サイドから投光してカメラ(CCDカメラ)で撮像し、その撮像データを画像処理装置で解析して行なわれる。
また、切断装置の上方照明による2値化においても、切断刃を昇降動可能に支持する切断刃ホルダーを備えた支持体に組付けられたカメラの両サイドから、ストリッパーにおける切断刃の案内孔に連通して開孔された視野空間を通して投光して、カメラ(CCDカメラ)で撮像し、その撮像データを画像処理装置で解析して行なわれる。
これら上方照明装置は、ハロゲンランプを光源とする照明ユニットとその照明ユニットに連絡する光ケーブル(光ファイバーの束)から構成されており、フレキシブル配線基板やTABテープ、セラミックスグリーンシート等のワークに施されているマークに向けて光を照射する。
ハロゲンランプを光源とする前記上方照明装置は、ハロゲンランプのそのユニットと共に光ケーブル(光ファイバーの束)を含む照明設備自体が高価であるばかりでなく、ハロゲンランプの光源から照射熱でワークが熱歪変形され、精度のある穿孔が望めない問題があった。
これを防止するために、今日では穿孔機(パンチング装置、ドリリング装置)としてワークに優しいLEDを照明ホルダーの円周方向に等間隔をおいて並設し、それを上方照明装置として使用しているものもある。
この先行技術は、アクリル、ポリカーボネート等の光を集光させる性質を有する照明ホルダーに、LEDを放射状に配設した穿孔装置である(特許登録番号第2591914号)。
【0003】
ところで、マークは、穿孔用、切断用共に、導電性の基材に絶縁性の積層材を積層し、その積層材の所要個所を穿いて形成したり、基材の所要個所に印刷を施して形成する等、様々な施し方があるが、印刷を施すにしても、穿つにしても、マークのエッジは、ミクロ的には直角ではない。
それ故、エッジからの反射光の光度がマーク内のエリアからの反射光の光度よりも高くなってエッジ円周上がマークの他のエリアに比べてスポット的に輝き、それが実際のエリアを部分的に拡張させ、それを原因にして精度のある2値化画像を得ることができないのである。
このスポット的な輝きは、LEDの相対してマークのエッジ部分がその円周上で点在する平面視態様となる。
前記する先行技術では、照明ホルダーが集光性を有するものの、マークにおけるエッジからの反射光の光度と、マーク内のエリアからの反射光の光度とを均一にする点で未だ完全ではなく、工夫の余地を残している。
パターンマッチング法であれば、前記スポット的に輝くエッジ円周上の輝点を含む2値化データを画像処理装置の画像メモリに記憶させれば良い訳であるから、マークの中心位置の検出は可能である。
しかし、ソフトウエアが高コストになるばかりでなく、パターン別にソフトウエアをプログラミングし直す必要もあり、廉価な穿孔機(パンチング装置、ドリリング装置、切断装置)の提供に反し、高性能、ロウコストを探求する観点から好ましいものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処はLEDで鮮明な2値化画像が得られるプレス加工機における上方照明装置、詳細には穿孔機(パンチング加工、ドリリング加工)、切断装置の上方照明装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、切断加工における上方照明装置に関し、切断刃の案内孔とそれに連通して上下貫通状のCCDカメラの視野空間とを有するストリッパーを光拡散性の材料で成形し、前記視野空間を囲繞するようにLEDを放射状に組み込み、LEDからの投光は前記ストリッパーを透過して行なう構成にしたり、ストリッパーにおいて、視野空間を囲繞する部分または前記案内孔端部域部分を光拡散性の材料で成形し、その光拡散性の材料で成形した前記部分にLEDを配設し、LEDからの投光は光拡散性の材料で成形したその部分を透過して行なう構成にする。
【0011】
この技術的手段によれば、光拡散性の材料で成形したストリッパーやストリッパーにおいて光拡散性の材料で成形した部分(視野空間を囲繞する部分や案内孔端部域部分)を透過したLEDからの光は、請求項1等と同様に拡散してマークのエッジとそのエッジで囲まれたエリアを均一な照度で照らして反射率を同じくし、面積の拡張のない鮮明な2値化画像を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1の実施の形態を、図2は、第2の実施の形態を、図3及び図4は、第3の実施の形態を、図5は、第4の実施の形態を、図6及び図7は、第5の実施の形態を、更に図8及び図9は、第6の実施の形態を、図10は、第7の実施の形態を、図11は、第8の実施の形態を各々示し、第1乃至第5の実施の形態は、プレス加工機として穿孔機(パンチング加工またはドリリング加工)の上方照明装置を、第6実施の形態は、プレス加工機として切断装置の実施の形態を示している。
まず、第1の実施の形態を説明すると、この実施の形態は、テープ状物の穿孔装置の要部である穿孔機(パンチング加工)Aを示し、このテープ状物の穿孔装置は、TABテープ、セラミックスフレキシブルテープ等のテープ状物の原反を繰出し機構(図示せず)から繰出し、巻取り機構(図示せず)で巻き取る間に穿孔機Aでテープ状物Wに穿孔を施すテープ状物の穿孔装置を示している。
また、繰出し機構(図示せず)、巻取り機構(図示せず)は共にその回転軸にサーボモータ等の電気的に制御可能な駆動源を直結し、その穿孔機の上流に配備したピンチローラ(図示せず)でテープ状物Wを穿孔機に定量的に間欠送りするように構成されている。
【0013】
この穿孔機Aは、本実施の形態では、並設するパンチングユニット11複数個からなる穿孔部1と、その穿孔部1の上流側に固定的距離をおいて一体的に並設したカメラユニット2とを一体的に備え、ボールネジ(図示せず)からなるX・Y軸線制御機構(ボールネジ、駆動源は省略する)3を介して機台A’上にX・Y軸線方向に制御動可能に設置されている。
【0014】
各パンチングユニット11は、従来と同様に側面視横向きUの字状を呈してなり、その上半部先端側にパンチ4を打動可能に備え、下半部の先端側上面に、パンチ4に対応してダイ5を保持し、打動駆動源(エアーシリンダー、サーボモータ、リニアモータ等)6の駆動で独立してテープ状物Wに穿孔する周知な構成である。
パンチングユニット11には、ギャングダイを装備しても自由なものであるし、グリットダイ(Y軸線方向(各パンチングユニット11の長さ方向)において各加工エリアの同一位置に相対する部位にパンチを有し、テープ状物を送り動する度にY軸線方向に確保された各加工エリアの同じ個所に穿孔する型)を装備しても自由なものである。
【0015】
前記カメラユニット2に装設されるカメラ12は、CCDカメラであり、パンチングユニット11と一緒にX・Y軸線方向に制御動されて、間欠送りされるテープ状物Wに付されているマークMを撮像する。
撮像データは、画像処理装置(図示せず)で2値化され、その2値化データからマークMの中心を重心計測で検出して、その芯出しデータを基に穿孔機A自体を補正動してから、そのマークMの直上に、カメラ12に対して固定的な距離をおく所要のパンチ4が位置するように穿孔機AをX・Y軸線方向に制御動させた後、穿孔するようにプログラム制御されている。
この一連の制御は、制御部(図示せず)のROMに内蔵されている。
尚、ギャングダイやグリッドダイで穿孔される場合には、前記と同様にマークMの中心を重心計測で検出して、その芯出しデータを基に穿孔機A自体を補正動してから、ギャングダイ、グリッドダイのカメラ12に対する固定的距離を踏まえて穿孔機A自体がX・Y軸線方向に制御動されて、加工エリアの真上にギャングダイ、グリッドダイを位置させた後、穿孔する。
【0016】
カメラ12で撮像する時に必要となる上方照明装置7は、光源ホルダー17と、その光源ホルダー17に組付けられるLED(ランプ型)27と、カメラ12先端への着脱手段37とで構成されている。
【0017】
光源ホルダー17は、光拡散性に優れたPOM(商標名 ジュラコン)等のプラスチック材で成形されたホルダー体17aと、同じく光拡散性に優れたプラスチック材で成形された着脱手段である接続筒37とを備えてなり、ホルダー体17aは、テープ状物Wに対面して平行な平面板部17a’の中央部から湾曲部を介してカメラ12の視野空間Sを確保する筒部17a”を立ち上げ形成しており、接続筒37は、前記平面板部17a’を内嵌合させ尚且つカメラ12の先端であるレンズ筒12aに外嵌合する内径に形成されている。
【0018】
LED27は、前記する筒部17a”を挿通させ尚且つ前記接続筒37に内嵌合する内外径のドーナツ板からなる取付基板47の下面に、放射状をもって斜め下向きに取着させてある。
詳細には、取付基板47を図1(拡大部参照)に示すように、ホルダー体17aと接続筒37との間に組み入れて、LED27を湾曲部方向に向いた状態にさせてあり、接続筒37の上端を、カメラ12のレンズ筒12aに外嵌合することによって、テープ状物Wに接近する上方照明装置7を構成している。
【0019】
前記上方照明装置7のそのLED27群を覆うように接続筒37の内面及び視野空間Sを構成する筒部17a”の外面上方部に反射層57を施層して、マークM方向への投光の照射特性を高めながら、レンズへのLED27の投光を遮断するように配慮してある。
【0020】
斯様に構成されている穿孔機(パンチング加工)の上方照明装置7は、間欠送りされる度にテープ状物Wに施されたマーク(印刷、孔等)Mに向けて光源ホルダー17からの投光を平面板部17a’や湾曲部を透過して行なう。光拡散性の光源ホルダー17を透過した光は拡散してマークMのエッジとそのエッジで囲まれたエリアを均一な照度で照らしてエッジのスポット的な輝きを防止し、面積に拡張誤差がない鮮明な2値化画像を得ることができる。
【0021】
尚、前記接続筒37は、光拡散性のプラスチック材料で光源ホルダー17と一体成形しても良いものであるし、別体でも良いものである。別体の場合には、光不透過性の材料で成形すること自由である。
【0022】
次に図2に示す第2の実施の形態を説明すると、この実施の形態は、表面実装型であるチップ型のLED27aを使用した穿孔機(パンチング加工)における上方照明装置7を示している。
【0023】
この上方照明装置7は、光拡散性に優れたPOM(商標名 ジュラコン)等のプラスチック材で成形された筒状のホルダー体17の外表面にチップ型のLED27aを放射状に取着し、その筒状のホルダー体17をカメラ12先端のレンズ筒12aに外嵌合される内径にしている。
【0024】
この上方照明装置7においても、内部が視野空間Sとなるホルダー体17の内面にレンズへのLED27aの投光を遮断する反射層57が施層してある。
【0025】
作用・効果については、前記する第1の実施の形態と同様であるため、省略する。
【0026】
次に図3、図4に示す第3の実施の形態を説明すると、この実施の形態は、カメラ12がスイングするタイプの穿孔機(パンチング加工)A1における上方照明装置7に関するものである。
【0027】
このカメラスイングタイプの穿孔機A1とは、平面視矩形状のフレキシブル配線基板やセラミックスグリーンシート等のワークW1を着脱可能に取着(貼着や吸着)するワークホルダ8をX・Y軸線移動機構Kでパンチングユニット11のワーク搬入空間11aに搬入可能とし、そのパンチングユニット11の上半部で打動可能に支持されるパンチ4と同軸に位置させるようにカメラ12をパンチ4とダイ5との間で水平方向に首振り可能に設け、カメラ12の撮像データを画像処理装置で2値化してその中心を検出し、その芯出しデータでもって前記X・Y軸線移動機構Kを補正動して、マークMに穿孔するものである(特許番号第2851001号参照)。
【0028】
カメラ12は、前記実施の形態と同様にCCDカメラであり、該カメラ12を、水平方向に移動させる機構9は、図3、図4に示すようにパンチングユニット11の上半部においてパンチ4の後方部位にエアーシリンダー19を垂設し、そのエアーシリンダ19の下壁を下方向に延設して軸受け29を形成し、その軸受け29で案内されるピストンロッド19aを下方向に突設し、その軸受け29の外周にリテーナー39を介して上下動可能且つ首振り動可能に外嵌される支持体49の下端に前記ピストンロッド19aの下端を挟持固定し、その支持体49にアーム59を一体に延設してその先端にカメラ12を支持し、且つ前記支持体49の後方部位の前記上半部部分に後端を軸支した首振り動用エアーシリンダ69のピストンロッド69aの先端を前記支持体49に連結して構成されている。
この機構9は、前記首振り動用のエアーシリンダ69を作動させて支持体49を回転させると先端のカメラ12がパンチ4とダイ5との間において同軸となるように前記アーム59の長さを設定してあり、そのピストンロッド69aを伸ばすと、カメラ12がパンチ4、ダイ5の同軸位置から外れる(逃避する)ようになっている。
【0029】
上下照明装置7は、そのカメラ12のレンズ筒12aに外嵌合して設けられている。
この上下照明装置7は、前記第1の実施の形態または第2の実施の形態で詳述する構成のものである。
【0030】
斯様に構成された穿孔機の上方照明装置7は、ワークW1がティーチングされた通りの送り量をもってX・Y軸線移動機構Kで定量送りされて、各ワークW1のマークMをカメラ12直下に到達させた後、上方から照明を照射し、カメラ12で撮像する。
面積に拡張誤差がない鮮明な2値化画像が入手できることについては、前記実施の形態と同様である。
そして、画像処理装置で2値化画像を基にマークMを芯出し、その芯出しデータをもってワークW1を補正動させた後、カメラ12がパンチ4、ダイ5との同軸位置から逃避するように水平方向に首振り動して、上方に位置するパンチ4で穿孔される。
【0031】
また、図5に示すように、前記カメラ12ではなくパンチ4を同様な機構9で水平方向に首振りさせること自由である。
この場合には、パンチングユニット11の上半部に、ダイ4と同軸となるようにカメラ12を支持し、そのカメラ12のレンズ筒12aに前記する上方照明装置7を外嵌合で装着し、そのカメラ12とダイ5との間でパンチ4を前記する首振り機構9でもって制御する。マークMを撮像する時には、パンチ4はカメラ12、ダイ5との同軸位置から逃避するように水平方向に首振り動させてから、撮像してその芯出しデータをもってワークW1を補正動させた後、パンチ4がカメラ12、ダイ5と同軸に位置するように水平方向に首振り(復動)動して、そのパンチ4でマークMを穿孔する。
尚、この第3の実施の形態では、ワークW1がX・Y軸線移動機構Kで制御される穿孔機A1について詳述するも、逆に水平首振り動可能なカメラ12を有する穿孔機A1や水平首振り動可能なパンチ4を有する穿孔機A1を、ボールネジからなるX・Y軸線制御機構(図示せず)でX・Y軸線方向に制御動して、固定的に設けたワークW1のマークを芯出しした後、そのマークに穿孔する穿孔機でも良いものである。その時のワークとしては、前記第1の実施の形態で詳述するテープ状物がその例として挙げられる。
【0032】
次に図6及び図7に示す第5の実施の形態を説明すると、この実施の形態は、穿孔機(ドリリング加工)A2の上方照明装置7を示している。
【0033】
この穿孔機A2は、プリント基板等のワークW2がX・Y軸線移動機構Kを介して進入するワーク搬入空間を挟んで接近した関係になる上ケース100と下ケース200とに必要な装置、機構類を内蔵して構成されている。
【0034】
上ケース100は、図示するように先端側下面を開放しており、上方照明装置7、カメラ12、画像処理装置、モニタ等を内蔵し、下ケース200は、その上面にドリル口201を穿設し、ドリルDの送り機構を内蔵している。
【0035】
上方照明装置7は、前記する各実施の形態と同様に光拡散性に優れたPOM(商標名 ジュラコン)等のプラスチック材で成形された筒状もしくは先窄み筒状とする光源ホルダー17と、その光源ホルダー17の外周面に放射状に取着した表面実装型のLED27aと、その光源ホルダー17の上端に設けられ接続筒67aを一体に立ち上げ形成した被蓋部67と、その被蓋部67の接続筒67aに下端に連結し上端をカメラ12のレンズ筒12aに連結する伸縮可能な継手77とを備えてなり、下端に支持アーム300を固定し、X・Y軸線移動機構KでワークW2が送られる度に昇降機構(図示せず)でその支持アーム300が下降させて光源ホルダー17と下ケース200の上面である作業テーブルとでワークW2を軽く挟持できるようにしてある。
前記接続筒67aは、カメラ12のレンズ筒12aに対して、嵌合、詳細には遊嵌合されている。
そして、この接続筒67aと継手77とで、カメラ12のレンズ筒12aへの着脱手段37を構成している。
【0036】
また、前記光源ホルダー17は、その中間部分に内部と連通して斜筒87を突設状に有し、その斜筒87にバキューム装置(図示せず)に連絡する吸引管400を接続して、ドリルかすを吸引排出できるようになっている。
【0037】
ドリルDの送り機構は、詳述しないが、送り量が微調整可能なX・Y軸送り機構に連係するZ軸機構で上昇してワークW2の前記マークMにドリリングするようになっている。
尚、この実施の形態において前記する各実施の形態と同様に反射層57を設けること自由である。
【0038】
斯様に構成された穿孔機A2の上方照明装置7は、X・Y軸線移動機構KでマークMが光源ホルダー17の下端開口直下に位置するようにワークW2を上ケース100と下ケース200との間の空間にプログラム制御で搬入されて、支持アーム300を下降させてワークW2を軽く挟持した後、マークMに向けて拡散光を照射する。
この拡散光でマークMは、そのエリア全域が均一な照度で照明され、面積に拡張がない鮮明な2値化画像を得ることができる。
芯出し後、その芯出しデータを基にドリルDがX・Y軸送り機構で送り量が微調整された後、Z軸機構で上昇してワークW2にドリリングし、併行してドリルかすが吸引管400から外部に排出される。
【0039】
次に図8、図9に示す切断装置における上方照明装置7を説明すると、この切断装置A3は、切断刃500を昇降動可能に支持する切断刃ホルダー501を備えた支持体600を一定間隔宛間欠送りする度に、CCDカメラ12が、切断刃500の両脇斜め上方からインデックステーブル800に載置固定(バキューム固定)されたワークW3の縁に沿って平行に等間隔をおいて設けられている線状のマークMを撮像し、撮像データを画像処理装置で2値化して、その2値化画像で芯出して、その芯出しデータでインデックステーブル800をθ方向に補正動した後、支持体600を下降動させて左右のマークM、M間を切断するものであり、切断する際のカメラ12の視野空間Sを形成するストリッパー700を前記する各実施の形態と同様に光拡散性の材料で成形し、そのカメラ12の視野空間Sを囲繞するように前記するランプ型のLED27やチップ型のLEDを組付け、そのストリッパー700を透過して投光するようにしてある。
【0040】
ストリッパー700は、従来と同様に切断刃500が下降する前にワークW3に当接してインデックステーブル600とでワークW3を移動不能に挟持し、切断刃500が降下して切断し更にその切断刃500がワークW3から引き抜かれるまでその挟持を継続するように従来と同様にスプリング900で付勢される構成になっており、切断刃500の案内孔701に連通して開孔された貫通孔で前記視野空間Sを形成している。
図面中、符号57は、反射層であり、カメラ12のレンズへの照射を遮断する所望位置に設けるのが好ましいものである。
【0041】
このように構成されている切断装置における上方照明装置においても、前記穿孔機(パンチング加工)(ドリリング加工)と同様にマークの面積に拡張誤差がない鮮明な2値化画像が入手できることについては、前記実施の形態と同様である。
【0042】
図10に示す切断装置における上方照明装置を説明すると、この切断装置A3は、視野空間Sを囲繞する部分、詳細には視野空間Sを囲繞するストリッパー700の底部702部分を光拡散性の材料で成形し、その光拡散性の材料で成形した底部702上にLED27を配設して上方照明装置7を構成している。
この場合のストリッパー700の底部702は、前記視野空間Sの下部開口部を中心孔とするようにドーナツ板状の域であり、この部分を光拡散性の材料で成形し、ストリッパー700の底部702に凹設した段部703に光拡散性の材料で成形したドーナツ板702aを嵌合して貼着する。LED27の収容空間27’は、その段部703に連通して凹設しておき、前記ドーナツ板702aを固定する際に自動的にLED27が視野空間Sを囲繞するように放射状をもって収容されるようにする。
また、ストリッパー700において視野空間Sを囲繞する部分を光拡散性の材料で成形した円筒状の光源ホルダーとし、その光源ホルダーにLED27を放射状に組付ける構成ても良いものである。
【0043】
更に図11に示す切断装置における上方照明装置7を説明すると、この切断装置A3は、切断刃500の案内孔701の端部域部分にLED27を配設したものである。
この実施の形態では、図11に示すようにストリッパー700全体を光拡散性の材料で成形し、案内孔701の端部域に、案内孔701の長さ方向に沿って案内孔701を挟む格好で間隔をおいて複数個のLED27を視野空間S側に斜め下向きにして埋め込み状に設ける。
尚、図示しないがストリッパー700において切断刃500の案内孔701端部域部分のみを全高に亘って光拡散性の材料で成形し、その光拡散性の材料で成形した部分に案内孔701の長さ方向に沿って案内孔701を挟む格好で同様に視野空間S側に斜め下向きにして間隔をおいて複数個のLED27を設けたり、ストリッパー700において、案内孔701端部域部分の底部のみを光拡散性の材料で成形し、その光拡散性の材料で成形した底部上に、案内孔701の長さ方向に沿って案内孔701を挟む格好で同様に視野空間S側に斜め下向きにして間隔をおいて複数個のLED27を設ける構成でも良いものである。
【0044】
この図10、図11に示す切断装置における上方照明装置についても、光拡散性の材料の光拡散効果でマークMの面積に拡張誤差がない鮮明な2値化画像が入手できるものであった。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、切断刃の案内孔とそれに連通して上下貫通状のCCDカメラの視野空間とを有するストリッパーを光拡散性の材料で成形し、前記視野空間を囲繞するようにLEDを放射状に組み込み、LEDからの投光は前記ストリッパーを透過して行なう構成にしたり、ストリッパーにおいて、視野空間を囲繞する部分または前記案内孔端部域部分を光拡散性の材料で成形し、その光拡散性の材料で成形した前記部分にLEDを配設し、LEDからの投光は光拡散性の材料で成形したその部分を透過して行なう構成にすることで、マーク面積に拡張誤差のない鮮明な2値化画像を得る切断装置用の上方照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態における穿孔機(パンチング加工)の要部の正面図で上方照明装置部分を一部切欠して示す。
【図2】 第2の実施の形態における上方照明装置の拡大正面断面図。
【図3】 第3の実施の形態における穿孔機(パンチング加工)の要部の斜視図。
【図4】 同要部の側面図で一部切欠して示す。
【図5】 第4の実施の形態における穿孔機(パンチング加工)の側面図で一部切欠して示す。
【図6】 第5の実施の形態における穿孔機(ドリリング加工)の側面図で一部切欠して示す。
【図7】 同要部の拡大側面図で一部切欠して示す。
【図8】 第6の実施の形態における切断装置の拡大の斜視図で一部切欠して示す。
【図9】 図8の側面図で一部切欠して示す。
【図10】 第7の実施の形態における切断装置の要部の正面図で一部切欠して示す。
【図11】 第8の実施の形態における切断装置の拡大の斜視図で一部切欠して示す。
【符号の説明】
A、A1、A2:穿孔機 12:カメラ(CCDカメラ)
17:光源ホルダー S:視野空間
37:着脱手段 27、27a:LED
57:反射層 A3:切断装置
700:ストリッパー 500:切断刃
701:切断刃の案内孔 7:上方照明装置

Claims (2)

  1. 切断刃の案内孔とそれに連通して上下貫通状のCCDカメラの視野空間とを有するストリッパーを光拡散性の材料で成形し、その視野空間を囲繞するようにLEDを放射状に組み込み、LEDからの投光は前記ストリッパーを透過して行なう構成にしてあることを特徴とするプレス加工機における上方照明装置。
  2. 切断刃の案内孔とそれに連通して上下貫通状のCCDカメラの視野空間とを有するストリッパーにおいて、前記視野空間を囲繞する部分または前記案内孔端部域部分を光拡散性の材料で成形し、その光拡散性の材料で成形した部分にLEDを配設し、LEDからの投光は光拡散性の材料で成形したその部分を透過して行なう構成にしてあることを特徴とするプレス加工機における上方照明装置。
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