JP4045894B2 - エンジンおよび燃料電池の冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液冷式内燃機関および燃料電池の冷却液を冷却するエンジンおよび燃料電池の冷却装置に関するものであり、特に、ラジエータに流通させる流量を制御する流量制御バルブの故障検知に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の冷却装置として、例えば特開2000−303842号公報にて開示されたものが知られている。この公報では、エンジンのウオータジャケットおよびラジエータを接続する冷却水回路に、開弁時に冷却水回路を構成し、閉弁時にラジエータを通過しないバイパス回路を構成する流量制御バルブと、冷却水を循環させる電動ウオータポンプと、冷却水温度に基づいて流量制御バルブのバルブ開度および電動ウオータポンプの回転数を制御する制御手段とを備えるエンジンの冷却装置において、制御手段は冷却水温度が安定状態にあって、流量制御バルブのアクチュエータの作動量が安定しているときに、その作動量を監視することによりこの流量制御バルブの故障を検出するとともに、故障が検出されたときにエンジンを保護するフェールセーフモードに移行させるようにしている。
【0003】
そして、流量制御バルブのアクチュエータの作動量を監視するために、例えばアクチュエータがソレノイドの場合には、リフト量を検出するためのリフト量検出センサを設け、制御手段より出力された目標リフト量と検出されたリフト量とが合致しているか否かによって流量制御バルブの故障を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、流量制御バルブの故障を検知するためのリフト量検出センサなどのバルブ開度位置を検出するための位置センサが必須となる。上記公報によれば、リフト量検出センサの構造については詳しくは記載されていないが、必須であるため流量制御バルブに組み込むことが必要となる。従って、流量制御バルブの構造が複雑となりコストアップとなる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、故障検知のための検出手段を設けることなく流量制御バルブの故障を比較的安価な手段で検知することを可能としたエンジンおよび燃料電池の冷却装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記、目的を達成するために、請求項1ないし請求項7に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)から流出する冷却液を冷却した後、その冷却された冷却液を液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)に向けて流出するラジエータ(20)と、液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)から流出する冷却液をラジエータ(20)を迂回させてラジエータ(20)の流出口側に導くバイパス回路(30)と、このバイパス回路(30)を流通する冷却液が流入するバイパス側流入口(46)、ラジエータ(20)から流出した冷却液が流入するラジエータ側流入口(45)、および流入した冷却液を液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)に向けて流出させる流出口(47)を有し、バイパス回路(30)を流通する冷却液のバイパス流量(Vb)とラジエータ(20)を流通する冷却液のラジエータ流量(Vr)とを制御する流量制御弁(40)と、流出口(47)側の冷却液の温度である第1温度(Tp)に基づいて、第1温度(Tp)が液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)の負荷状態に基づいて決定される目標水温(Tmap)となるように流量制御弁(40)のバルブ開度量を制御する制御手段(60)とを備えるエンジンおよび燃料電池の冷却装置であって、
制御手段(60)は、第1温度(Tp)が目標水温(Tmap)となるように現在のバルブ開度量から変化させるべきバルブ開度量を流量制御弁(40)に出力したときにおいて、変化させるべきバルブ開度量により変化した第1温度(Tp)が液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)の所定の運転状態にて水温上昇側かまたは水温下降側の同一方向に連続して検知されたとき、その検知された回数(n)によって流量制御弁(40)が故障であると判定することを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明によれば、この種の流量制御弁(40)において、正常であれば、例えば第1温度(Tp)が目標水温(Tmap)に対して低いときには第1温度(Tp)を上昇させるように現在のバルブ開度量から変化させるべきバルブ開度量を流量制御弁(40)に出力される。これにより、第1温度(Tp)が上昇するものである。ところが、流量制御弁(40)が目詰まりなどの故障によりバルブ開度量を変更できないと第1温度(Tp)が上昇しない。次に、制御手段(60)はこの上昇しない第1温度(Tp)を検知し、この第1温度(Tp)を上昇させるように変化させるべきバルブ開度量を流量制御弁(40)に出力するが再度第1温度(Tp)が上昇せずに連続して第1温度(Tp)が下降する同一方向に連続して検知されることになる。
【0008】
そこで、本発明は、変化させるべきバルブ開度量により変化した第1温度(Tp)が水温上昇側かまたは水温下降側の同一方向に連続して検知されたとき、その検知された回数(n)によって流量制御弁(40)が故障であると判定することにより、流量制御弁(40)にバルブ開度量が出力された後の第1温度(Tp)の挙動を検知することで流量制御弁(40)の故障が容易に検知できる。これにより、制御後にバルブ開度位置を検出するためのポテンションメータなどの開度検出手段などを必要していた従来方式と比べて、故障検知のための検知手段を設けることなく流量制御弁(40)の故障を比較的安価な手段で検知できる。
【0009】
また、第1温度(Tp)が水温上昇側かまたは水温下降側の同一方向に連続して検知された回数(n)を、例えば検知された回数(n)が所定回数以上となったときに流量制御弁(40)の故障検知できるような簡素な制御プログラムで対応できるため低コストが可能である。
【0010】
請求項2に記載の発明では、流量制御弁(40)のアクチュエータはステップモータ(44)であって、このステップモータ(44)は、現在のバルブ開度量から変化させるべきバルブ開度量に変更させることで、第1温度(Tp)が目標水温(Tmap)となることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、流量を直接測定することなくバルブ開度量を変更させることにより、バイパス流量(Vb)とラジエータ流量(Vr)とを容易に可変できるとともに、第1温度(Tp)を精度良く制御できる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)から流出する冷却液を冷却した後、その冷却された冷却液を液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)に向けて流出するラジエータ(20)と、液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)から流出する冷却液をラジエータ(20)を迂回させてラジエータ(20)の流出口側に導くバイパス回路(30)と、このバイパス回路(30)を流通する冷却液が流入するバイパス側流入口(46)、ラジエータ(20)から流出した冷却液が流入するラジエータ側流入口(45)、および流入した冷却液を液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)に向けて流出させる流出口(47)を有し、バイパス回路(30)を流通する冷却液のバイパス流量(Vb)とラジエータ(20)を流通する冷却液のラジエータ流量(Vr)とを制御する流量制御弁(40)と、流出口(47)側の冷却液の温度である第1温度(Tp)に基づいて、この第1温度(Tp)が液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)の負荷状態に基づいて決定される目標水温(Tmap)となるように流量制御弁(40)の作動量(Lp)を制御する制御手段(60)とを備えるエンジンおよび燃料電池の冷却装置であって、
制御手段(60)は、第1温度(Tp)が目標水温(Tmap)となるように現在の作動量(Lp)から変化させるべき作動量(Lp)を流量制御弁(40)に出力したときにおいて、変化させるべき作動量(Lp)が液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)の所定の運転状態にて連続して一定方向に出力されたとき、その出力された回数(n)によって流量制御弁(40)が故障であると判定することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、上述の請求項ではバルブ開度量が出力された後の第1温度(Tp)の挙動を検知することで流量制御弁(40)の故障検知したが、これに限らず、制御手段(60)によって出力される流量制御弁(40)の作動量(Lp)の挙動を検知しても良い。これにより、請求項1と同様の効果を奏する。
【0014】
また、この作動量(Lp)は、具体的には流量制御弁(40)のアクチュエータに応じて、請求項6および請求項7に記載の電力量、リフト量、時間あたりの作動回数、および作動時間などがあって、これらいずれかの挙動を検知することで流量制御弁(40)の故障検知ができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、流量制御弁(40)のアクチュエータはソレノイド(44a)であって、このソレノイド(44a)は、現在の作動量(Lp)から変化させるべき作動量(Lp)に変更させることで第1温度(Tp)が目標水温(Tmap)となることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、上述の請求項2と同様に流量を直接測定することなくバルブ開度量を変更させることにより、バイパス流量(Vb)とラジエータ流量(Vr)とを容易に可変できるとともに、第1温度(Tp)を精度良く制御できる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、流量制御弁(40)のアクチュエータは電動モータ(44b)であって、この電動モータ(44b)は、現在の作動量(Lp)から変化させるべき作動量(Lp)に変更させることで第1温度(Tp)が目標水温(Tmap)となることを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、請求項2および請求項4と同様の効果を奏する。
【0019】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明のエンジンおよび燃料電池の冷却制御装置を車両走行用の液冷式内燃機関である水冷式エンジンに適用したものであり、図1ないし図6に基づいて説明する。まず、図1はエンジンの冷却制御装置の全体構成を示す模式図であり、20は液冷式内燃機関である水冷式エンジン(以下、エンジンと略す。)10内を循環する冷却液である冷却水を冷却するラジエータであり、21はラジエータ20に冷却水を循環させるラジエータ回路である。30はエンジン10から流出する冷却水をラジエータ回路21のうちラジエータ20を迂回させてラジエータ20の流出口側に冷却水を導くバイパス回路である。
【0021】
そして、バイパス回路30とラジエータ回路21との合流部位22には、ラジエータ回路21を流通する冷却水の流量(以下、この流量をラジエータ流量Vrと呼ぶ。)と、バイパス回路30を流通する冷却水の流量(以下、この流量をバイパス流量Vbと呼ぶ。)とを制御するロータリ式の流量制御弁(以下、制御弁と略す。)40が配設されており、この制御弁40より冷却水流れ下流側(エンジン10側)にはウオータポンプ(以下、ポンプと略す。)50が設けられている。このポンプ50は、エンジン動力を図示しないベルトを介して回転駆動させて、バイパス回路30およびラジエータ回路21内の冷却水を循環させるポンプである。また、ラジエータの後方には電動ファンで構成されたラジエータファン23が設置され、このラジエータファン23の回転により、ラジエータ20の放熱効果が高められてラジエータ20内の冷却水の冷却が促進される。
【0022】
次に、本実施形態の制御弁40の概略構造について述べておく。制御弁40は、図2に示すように、バルブ本体41、ロータリバルブ(以下、バルブと略す。)42、減速装置43および駆動手段であるアクチュエータとして、ステップモータ44などから構成されている。バルブ本体41には、ラジエータ20から流出した冷却水が流入されるラジエータ側流入口45、バイパス回路30を流通する冷却水が流入されるバイパス側流入口46および流入した冷却水がウオータポンプ50側に流出される流出口47が形成されている。
【0023】
そして、バルブ本体41内には、円筒状のバルブ42が回転可能に収納されており、その円筒側面には上述したラジエータ側流入口45と流出口47、およびバイパス側流入口46と流出口47とが連通するポート(図示せず)がそれぞれ形成されている。なお、それぞれのポート(図示せず)は、図3に示すように、バルブ開度に応じて、ラジエータ流量Vrとバイパス流量Vbとの流量配分されるように形成されているものである。因みに、ラジエータ流量Vrとバイパス流量Vbとの流量特性は、バルブ42を時計回り(CW方向)に回転させるとラジエータ流量Vrが増加するとともにバイパス流量Vbが減少し、反時計回り(CCW方向)に回転させるとラジエータ流量Vrが減少するとともにバイパス流量Vbが増加するようにそれぞれのポート(図示せず)が形成されている。
【0024】
また、このバルブ42の一端には回転軸42aが設けられ、その回転軸42aが複数枚の歯車からなる減速装置43を介してステップモータ44に連結させている。従って、ステップモータ44を駆動させることでバルブ42が回転駆動される。そして、このステップモータ44は後述する制御手段である制御装置60により制御されるようになっている。なお、本実施形態では、バルブ42を回転駆動させるためのアクチュエータとして、ステップモータ44を用いたが、これに限らず、サーボモータでも良い。
【0025】
また、制御弁40の流出口47とウオータポンプ50との間にはウオータポンプ50およびエンジン10に流入する第1水温である冷却水の温度(以下、この水温をポンプ水温Tpと呼ぶ。)を検知する第1水温センサ61が設けられており、この第1水温センサ61により検出された温度情報を制御装置60に入力するようにしている。なお、このポンプ水温Tpは、制御弁40のバルブ42を時計回り(CW方向)に回転させてラジエータ流量Vrを増加させるとラジエータ20の放熱によって水温が下降し、反時計回り(CCW方向)に回転させるとラジエータ流量Vrが減少することにより水温が上昇する。
【0026】
また、エンジン10には、エンジン10の吸入負圧を検出する圧力センサ62およびエンジンの回転数を検知する回転センサ(図示せず)などが設けられ、これらの検出信号が後述する制御装置60に入力されるようになっている。
【0027】
次に、本実施形態の制御手段である制御装置60は、上述のセンサ61、62などにより検出された温度情報および検出情報に基づいて、制御弁40およびラジエータファン23を制御するものであり、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵のROM(図示せず)には、制御弁40のバルブ開度を制御する流量制御手段60aと、制御弁40自体が故障したときに故障検知する故障検知制御手段60bとが設けられている。
【0028】
流量制御手段60aは、ポンプ水温Tpを後述する目標水温Tmapになるように制御弁40のバルブ開度を制御してラジエータ流量Vrを可変させる制御プログラムである。故障検知制御手段60bは、例えば、制御弁40において、バルブ42の目詰まりやステップモータ44の断線不良などによって、制御弁40の故障が発生したときに故障検知を行なうための制御プログラムである。なお、この故障検知制御手段60bは、制御装置60により出力されたバルブ開度が所定の開度位置にバルブ42が駆動されたかどうかを検出するポテンションメータなどの開度検出手段を設けた従来の方式に対して、故障検知のための開度検出手段を必要とせずに比較的安価な方式で故障検知できるものである。
【0029】
次に、本実施形態におけるエンジンの冷却装置の作動を図4および図5に示す制御処理に基づいて説明する。まず、図4は流量制御手段60aのフローチャートであり、車両のイグニッションスイッチ(図示せず)が投入された後、エンジン10が始動すると、ステップ100にて、図示しないデータ処理用メモリ(RAM)の記憶内容などの初期化処理を行なう。
【0030】
そして、ステップ110において、各センサ61、62の検出値であるエンジンの回転数、吸気圧およびポンプ水温Tpを読み込む。そして、ステップ120において、エンジン10の回転数および吸気圧よりエンジン負荷を演算するとともに、その演算したエンジン負荷に基づいて、図示しないマップからエンジン10内に流入させる冷却水の温度(以下、この水温を目標水温Tmapと呼ぶ。)を決定するとともに、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapとなるようにバルブ開度を決定する。なお、この目標水温Tmapは、エンジン負荷が大きいときの水温に比べて、エンジン負荷が小さいときの水温の方が高くなるように決定される。
【0031】
そして、ステップ130において、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapを基準とする所定範囲(本実施形態では、目標水温Tmapを基準として、±2℃の範囲)であるか否かを判定し、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapを基準とする所定範囲であるときは、ステップ140にて現在の制御弁40のバルブ開度を維持し、ステップ110に戻る。
【0032】
一方、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapを基準とする所定範囲外であるときは、ステップ150にて、目標水温Tmapとポンプ水温Tpとの差ΔT(Tmap−Tp)に基づいて、現在のバルブ開度から変化させるべきバルブ開度に決定してステップモータ44に出力する。つまり、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して低いときには、図3に示すように、バルブ42を反時計回り(CCW方向)に回転させる所定のバルブ開度をステップモータ44に出力させて、ラジエータ流量Vrを減少させる。これにより、ポンプ水温Tpが上昇する。
【0033】
逆に、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して高いときには、バルブ42を時計回り(CW方向)に回転させる所定のバルブ開度をステップモータ44に出力させて、ラジエータ流量Vrを増加させる。これにより、ポンプ水温Tpが下降する。なお、このときにラジエータ20を放熱させる送風量も、予め設定した目標水温Tmapとラジエータファン23の回転数とからなる図示しないマップより求めた回転数を決定してラジエータファン23に出力して送風量を変更する。以上が制御弁40のバルブ開度およびラジエータファン23の回転数を制御してポンプ水温Tpを目標水温Tmapに温度調節する流量制御手段60aである。
【0034】
次に、図5は故障検知制御手段60bのフローチャートであり、流量制御手段60aがスタート(ステップ100)することにより、ステップ200にて図示しないデータ処理用メモリ(RAM)の記憶内容などの初期化処理および後述するカウント回数nを0にセットする。そして、ステップ210において、ここでは流量制御手段60aにおいて、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapとなるように制御弁40のバルブ開度が変更されたか否かを判定する。
【0035】
そして、変更されたときには、ステップ220において、バルブ開度を変更した後のポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して高いか否かを判定する。今回のポンプ水温Tpが高いときにはステップ230にて、今回のポンプ水温Tpが先回のポンプ水温Tpより高いか否かを判定する。今回のポンプ水温Tpが高いときにはステップ240にて、水温が上昇しているカウント回数nに1を足す。
【0036】
そして、ステップ250にて、カウント回数nが所定回数に達したか否かを判定させる。ここで、カウント回数nが達していない間はステップ210に戻り、予め設定された所定回数に達するまで、ポンプ水温Tpを検出して連続的にポンプ水温Tpが先回のポンプ水温Tpよりも高いか否かを判定させる。
【0037】
そして、ステップ250にて、カウント回数nが所定回数を超えたときに、ステップ260にて制御弁40の故障検知を行なうものである。なお、カウント回数nが所定回数を超えるまでに、ステップ230にて今回のポンプ水温Tpが先回のポンプ水温Tpが下回ったときはステップ270に移行してカウント回数nをリセットしてステップ210に戻るようにしてある。以上のステップ220からステップ260までは、ポンプ水温Tpが連続して上昇しているときにおける制御弁40の故障検知の制御処理である。
【0038】
次に、ステップ220にて、今回のポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して低いときには、ステップ280にて、この今回のポンプ水温Tpが先回のポンプ水温Tpより低いか否かを判定する。今回のポンプ水温Tpが低いときにはステップ290にて、エンジン負荷は所定値より高いか否かを判定する。つまり、エンジン負荷が所定値より高いときはポンプ水温Tpが上昇することができるが、例えば制御弁40に故障が生じているとポンプ水温Tpが上昇しないため、ここでは、誤作動を防止するための判定手段を設けたものである。ここで、エンジン負荷が所定値よりも高いときにはステップ300にて、水温が下降しているカウント回数nに1を足す。
【0039】
そして、ステップ310にて、カウント回数nが所定回数に達したか否かを判定させる。ここで、カウント回数nが達していない間はステップ210に戻り、予め設定された所定回数に達するまで、ポンプ水温Tpを検出して連続的にポンプ水温Tpが先回のポンプ水温Tpよりも低いか否かを判定させる。そして、ステップ310にて、水温下降のカウント回数nが所定回数を超えたときに、ステップ320にて制御弁40の故障検知を行なうものである。
【0040】
なお、水温下降のカウント回数nが所定回数を超えるまでに、ステップ280にて今回のポンプ水温Tpが先回のポンプ水温Tpが上回ったときはステップ270に移行してカウント回数nをリセットしてステップ210に戻るようにしてある。以上のステップ280からステップ320までは、ポンプ水温Tpが連続して下降しているときにおける制御弁40の故障検知の制御処理である。なお、上述のカウント回数n、つまり、データの割り込み周期は、制御処理の演算速度に応じて任意に設定可能である。
【0041】
ここで、故障検知制御手段60bのフローチャートにより制御弁40が正常のときと故障したときにおけるポンプ水温Tpの挙動について確認したので図6に基づいて説明する。図中(a)は、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapとなるように出力されたバルブ開度量によって変化したポンプ水温Tpと経過時間との関係を示す温度特性であって、制御弁40が正常のときを図中にXで示し、バルブ42が目詰まりなどで故障しているときを図中にYで示してある。(b)は、出力したバルブ開度量によって変化したポンプ水温Tpが上昇する側か下降する側かにおける故障検知制御手段60bによるカウント回数nを示した特性図である。
【0042】
まず、図中に示すX(正常)のときは、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して低いときには、ポンプ水温Tpを上昇させるようにバルブ開度量が制御弁40に出力される。これにより、ポンプ水温Tpが連続して水温上昇側に数回カウント回数nが加算される。ところが、制御弁40が正常に作動するため目標水温Tmapに達すると、今度はポンプ水温Tpを下降させるようにバルブ開度量が出力され、ポンプ水温Tpが連続して水温下降側に数回カウント回数nが加算される。すなわち、制御弁40が正常であると所定回数未満による水温上昇側かまたは水温下降側にカウントするように繰り返される。
【0043】
しかしながら、図中に示すY(故障)のときは、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して高いときには、ポンプ水温Tpを下降させるようにバルブ開度量が制御弁40に出力される。ところが、制御弁40が故障しているためポンプ水温Tpが連続して水温上昇側にてカウント回数nが加算されて予め設定された所定回数を超えることで制御弁40の故障を検知するものである。
【0044】
なお、制御弁40の故障検知が行なわれたときには図示しない制御プログラムによって、警告灯、警報ブザーなどの報知手段を作動させて報知するとともに、エンジンのオーバーヒートを抑制すべくフェールセーフモードに移行し燃料噴射装置などを介してエンジンの燃料噴射量をリッチ化するようにしてある。
【0045】
以上の第1実施形態によるエンジンの冷却装置によれば、この種の制御弁40において、正常であれば、例えば、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して低いときにはポンプ水温Tpを上昇させるように現在のバルブ開度量から変化させるべきバルブ開度量を制御弁40に出力される。これにより、ポンプ水温Tpが上昇するものである。
【0046】
ところが、制御弁40が目詰まりなどの故障によりバルブ開度量を変更できないとポンプ水温Tpが上昇しない。次に、制御装置60はこの上昇しないポンプ水温Tpを検知し、このポンプ水温Tpを上昇させるように変化させるべきバルブ開度量を制御弁40に出力するが再度ポンプ水温Tpが上昇せずに連続してポンプ水温Tpが下降する同一方向に連続して検知されることになる。
【0047】
そこで、本発明は、変化させるべきバルブ開度量により変化したポンプ水温Tpが水温上昇側かまたは水温下降側の同一方向に連続して検知されたとき、その検知されたカウント回数nによって制御弁40が故障であると判定することにより、制御弁40にバルブ開度量が出力された後のポンプ水温Tpの挙動を検知することで制御弁40の故障が容易に検知できる。これにより、制御後にバルブ開度位置を検出するためのポテンションメータなどの開度検出手段などを必要していた従来方式と比べて、故障検知のための検知手段を設けることなく制御弁40の故障を比較的安価な手段で検知できる。
【0048】
また、ポンプ水温Tpが水温上昇側かまたは水温下降側の同一方向に連続して検知されたカウント回数nを、例えば、検知されたカウント回数nが所定回数以上となったときに制御弁40の故障検知できるような簡素な制御プログラムで対応できるため低コストが可能である。
【0049】
また、流量を直接測定することなくバルブ開度量を変更させることにより、バイパス流量Vbとラジエータ流量Vrとを容易に可変できるとともに、ポンプ水温Tpを精度良く制御できる。
【0050】
(第2実施形態)
以上の第1実施形態では、アクチュエータとして回転するステップモータ44を用いて、バルブ42を回転駆動させてバルブ開度量を制御する制御弁40の故障検知について説明したが、これに限らず、アクチュエータにソレノイドを用い、ソレノイドを励磁/非励磁させることで往復動するプランジャーにバルブ42を一体に設けて、リフト量を制御する制御弁40でも第1実施形態と同様にポンプ水温Tpの挙動を検出することで制御弁40の故障検知ができる。
【0051】
この制御弁40の概略構成は、図7に示すように、バルブ本体41、バルブ42aおよびアクチュエータとしてソレノイド44aから構成されている。バルブ本体41には、第1実施形態と同じように、ラジエータ20から流出した冷却水が流入されるラジエータ側流入口45、バイパス回路30を流通する冷却水が流入されるバイパス側流入口46および流入した冷却水がウオータポンプ50側に流出される流出口47が形成されている。
【0052】
そして、ラジエータ側流入口45と流出口47との間には、弁座41aが設けられ、その弁座41aを開閉するバルブ42aが駆動軸42bに一体に結合されて収納されている。駆動軸42bの一端がソレノイド44aを構成するプランジャー44cに連結されている。ソレノイド44aのコイル44bが励磁/非励磁をすることでバルブ42aが上下方向に往復動するように構成されている。すなわち、図8に示すように、弁座41aを開閉するバルブ42aのリフト量により、ラジエータ流量Vrを可変できるように構成されている。因みに、本実施形態ではリフト量を大きくするとラジエータ流量Vrが増加してポンプ水温Tpが下降するようになっている。
【0053】
これにより、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して高いときにはポンプ水温Tpを下降させるように現在のリフト量から変化させるべきリフト量を小さくして制御弁40に出力することでポンプ水温Tpが上昇するものである。
【0054】
ところで、制御弁40が目詰まりなどによる故障のときには、上述したように、変化させるべきリフト量を出力してもポンプ水温Tpが上昇しないため、ポンプ水温Tpを上昇させるように変化させるべきリフト量を制御弁40に出力するが再度ポンプ水温Tpが上昇せずに連続してポンプ水温Tpが下降する同一方向に連続して検知されることになる。
【0055】
本実施形態では、変化させるべきリフト量により変化したポンプ水温Tpが水温上昇側かまたは水温下降側の同一方向に連続して検知されたとき、その検知されたカウント回数nによって制御弁40が故障であると判定することにより、アクチュエータがソレノイド44aの制御弁40においても、リフト量が出力された後のポンプ水温Tpの挙動を検知することで制御弁40の故障が容易に検知できる。
(第3実施形態)
以上の実施形態では、制御弁40の故障検知するために、変化させるべきバルブ開度量やリフト量によって、変化したポンプ水温Tpが水温上昇側かまたは水温下降側の同一方向に連続して検知されたとき、その検知されたカウント回数nによって制御弁40が故障であると判定する説明をしたが、これに限らず、ポンプ水温Tpの挙動を検知する他に、アクチュエータに出力されるリフト量、電力量、時間あたりの作動回数、作動時間などアクチュエータの作動量Lpを検知することでも良い。
【0056】
ここで、アクチュエータの作動量Lpとして、ソレノイド44aを用いる制御弁40は、弁座41aを開閉するバルブ42aのリフト量の他に、ソレノイド44aに出力する電流iと電圧vを検知することで電力量、バルブ42aを断続的に開閉させて弁座41aを通過する流量を制御する時間あたりの作動回数、およびソレノイド44aに電源を通電させる作動時間などが挙げられる。これにより、図8に示すようなラジエータ流量Vrの制御ができる。
【0057】
本実施形態では、これらの作動量Lpのうちリフト量を用いたときの流量制御手段60aと故障検知制御手段60bの制御処理を図9および図10に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の制御処理については、同一の符号を付して説明は省略する。
【0058】
まず、図9に示す流量制御手段60aでは、ステップ120aにおいて、エンジン10の回転数および吸気圧よりエンジン負荷を演算するとともに、その演算したエンジン負荷に基づいて、図示しないマップからエンジン10内に流入させる目標水温Tmapを決定するとともに、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapとなるようにリフト量を決定する。そして、ステップ130において、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapを基準とする所定範囲であるか否かを判定し、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapを基準とする所定範囲であるときは、ステップ140aにて現在の制御弁40のリフト量を維持し、ステップ110に戻る。
【0059】
一方、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapを基準とする所定範囲外であるときは、ステップ150aにて、目標水温Tmapとポンプ水温Tpとの差ΔT(Tmap−Tp)に基づいて、現在のリフト量から変化させるべきリフト量に決定してソレノイド44aに出力する。因みに、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して低いときには、リフト量を小さくしてソレノイド44aに出力させて、ラジエータ流量Vrを減少させる。これにより、ポンプ水温Tpが上昇する。
【0060】
逆に、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して高いときには、リフト量を大きくしてソレノイド44aに出力させて、ラジエータ流量Vrを増加させる。これにより、ポンプ水温Tpが下降する。これにより、リフト量を制御することでポンプ水温Tpを目標水温Tmapに温度調節できる。
【0061】
次に、図10に示す故障検知制御手段60bでは、ステップ210aにおいて、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapとなるように制御弁40のリフト量が変更されたか否かを判定する。そして、変更されたときには、ステップ220において、リフト量を変更した後のポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して高いか否かを判定する。今回のポンプ水温Tpが高いときにはステップ230aに移行して、今回のリフト量が先回のリフト量より高いか否かを判定する。今回のリフト量が高いときにはステップ240にて、水温が上昇しているカウント回数nに1を足す。そして、ステップ250にて、カウント回数nが所定回数に達したか否かを判定させる。ここで、カウント回数nが達していない間はステップ210aに戻り、予め設定された所定回数に達するまで、リフト量を検出して連続的にリフト量が先回のリフト量よりも高いか否かを判定させる。
【0062】
そして、ステップ250にて、カウント回数nが所定回数を超えたときに、ステップ260にて制御弁40の故障検知を行なうものである。なお、カウント回数nが所定回数を超えるまでに、ステップ230aにて今回のリフト量が先回のリフト量が下回ったときはステップ270に移行してカウント回数nをリセットしてステップ210aに戻るようにしてある。以上のステップ220からステップ260までは、ポンプ水温Tpが連続して上昇しているときにおける制御弁40の故障検知の制御処理である。
【0063】
次に、ステップ220にて、今回のポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して低いときには、ステップ280aにて、この今回のリフト量が先回のリフト量より低いか否かを判定する。今回のリフト量が低いときにはステップ290にて、エンジン負荷は所定値より高いか否かを判定する。そして、エンジン負荷が所定値よりも高いときにはステップ300にて、水温が下降しているカウント回数nに1を足す。
【0064】
そして、ステップ310にて、カウント回数nが所定回数に達したか否かを判定させる。ここで、カウント回数nが達していない間はステップ210aに戻り、予め設定された所定回数に達するまで、リフト量を検出して連続的にリフト量が先回のリフト量よりも低いか否かを判定させる。そして、ステップ310にて、水温下降のカウント回数nが所定回数を超えたときに、ステップ320にて制御弁40の故障検知を行なうものである。
【0065】
なお、水温下降のカウント回数nが所定回数を超えるまでに、ステップ280aにて今回のリフト量が先回のリフト量が上回ったときはステップ270に移行してカウント回数nをリセットしてステップ210aに戻るようにしてある。以上のステップ280aからステップ320までは、ポンプ水温Tpが連続して下降しているときにおける制御弁40の故障検知の制御処理である。
【0066】
ここで、第1実施形態と同じように、制御弁40が正常のときと故障したときにおけるリフト量の挙動について図11に基づいて説明する。図中(a)は、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapとなるように出力されたリフト量と経過時間との関係を示す温度特性であって、制御弁40が正常のときを図中にXで示し、バルブ42が目詰まりなどで故障しているときを図中にYで示してある。(b)は、出力したリフト量によってラジエータ20側に流れるバルブ42aの開口が、ラジエータ側が開かれているのか(水温が下降する。)、ラジエータ側が閉じられている(水温が上昇する)ときの故障検知制御手段60bによるカウント回数nを示した特性図である。
【0067】
まず、図中に示すX(正常)のときは、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して高いときには、ポンプ水温Tpを下降させるようにリフト量をラジエータ開側となるように制御弁40に出力される。これにより、リフト量が連続してラジエータ開側に数回カウント回数nが加算される。ところが、制御弁40が正常に作動するため目標水温Tmapに達すると、今度はポンプ水温Tpを上昇させるようにリフト量をラジエータ閉側となるように出力され、リフト量が連続してラジエータ閉側に数回カウント回数nが加算される。すなわち、制御弁40が正常であると所定回数未満によるラジエータ開側かまたはラジエータ閉側にカウントするように繰り返される。
【0068】
しかしながら、図中に示すY(故障)のときは、ポンプ水温Tpが目標水温Tmapに対して低いときには、ポンプ水温Tpを上昇させるようにリフト量をラジエータ開側となるように制御弁40に出力される。ところが、制御弁40が故障しているため、リフト量が連続してラジエータ開側にてカウント回数nが加算され所定回数を超えることで制御弁40の故障を検知するものである。
【0069】
なお、図12は、上述のリフト量の代わりに、バルブ42aを断続的に開閉させて弁座41aを通過する流量を制御する時間あたりの作動回数を検知した特性図であって、リフト量と同じように作動回数によっても制御弁40の故障検知ができる。
【0070】
以上の第3実施形態によれば、ポンプ温度およびバルブ開度量の他に、アクチュエータに出力されるリフト量、電力量、時間あたりの作動回数、作動時間などアクチュエータの作動量Lpを用いた故障検知制御手段60bを行なうことにより、制御後にバルブ開度位置を検出するためのポテンションメータなどの開度検出手段などを必要していた従来方式と比べて、故障検知のための検知手段を設けることなく制御弁40の故障を比較的安価な手段で検知できる。
【0071】
また、簡素な制御プログラムで対応できるため低コストが可能である。
【0072】
(他の実施形態)
以上の実施形態では、制御弁40のアクチュエータをステップモータ44、サーボモータ、ソレノイド44aなどを用いたが、これらの他にラジエータ流量Vrを制御するための作動量Lpとして、電力量、作動回数、作動時間などを出力する電動モータ44bを用いた制御弁40にも本発明を適用できる。
【0073】
以上の実施形態では、車両走行用の液冷式内燃機関である水冷式エンジン10に適用したが、これに限らず、燃料電池車に用いられる燃料電池10aの冷却装置に本発明を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるエンジンの冷却装置の全体構成を示す構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態における制御弁40の概略構成を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態における制御弁40のラジエータ流量Vr、バイパス流量Vbとバルブ角度との関係を示す特性図である。
【図4】本発明の第1実施形態における流量制御手段60aの制御処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態における故障検知制御手段60bの制御処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態における(a)はポンプ水温Tpと時間との関係を示す特性図、(b)はカウント回数と時間との関係を示す特性図である。
【図7】本発明の第2実施形態における制御弁40の概略構成を示す縦断面図である。
【図8】図7に示す制御弁40のリフト量とラジエータ流量Vrとの関係を示す特性図である。
【図9】本発明の第3実施形態における流量制御手段60aの制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3実施形態における故障検知制御手段60bの制御処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施形態における(a)はリフト量と時間との関係を示す特性図、(b)はカウント回数と時間との関係を示す特性図である。
【図12】本発明の第3実施形態における(a)は作動回数と時間との関係を示す特性図、(b)はカウント回数と時間との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
10…エンジン、水冷式エンジン(液冷式内燃機関)
10a…燃料電池
20…ラジエータ
30…バイパス回路
40…流量制御弁、制御弁
44…ステップモータ
44a…ソレノイド
44b…電動モータ
45…ラジエータ側流入口
46…バイパス側流入口
47…流出口
60…制御装置(制御手段)
Lp…作動量
Tp…ポンプ水温(第1水温)
Tmap…目標水温
n…カウント回数(回数)
Vb…バイパス流量
Vr…ラジエータ流量
Claims (7)
- 液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)から流出する冷却液を冷却した後、その冷却された冷却液を前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)に向けて流出するラジエータ(20)と、
前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)から流出する冷却液を前記ラジエータ(20)を迂回させて前記ラジエータ(20)の流出口側に導くバイパス回路(30)と、
前記バイパス回路(30)を流通する冷却液が流入するバイパス側流入口(46)、前記ラジエータ(20)から流出した冷却液が流入するラジエータ側流入口(45)、および流入した冷却液を前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)に向けて流出させる流出口(47)を有し、前記バイパス回路(30)を流通する冷却液のバイパス流量(Vb)と前記ラジエータ(20)を流通する冷却液のラジエータ流量(Vr)とを制御する流量制御弁(40)と、
前記流出口(47)側の冷却液の温度である第1温度(Tp)に基づいて、前記第1温度(Tp)が前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)の負荷状態に基づいて決定される目標水温(Tmap)となるように前記流量制御弁(40)のバルブ開度量を制御する制御手段(60)とを備えるエンジンおよび燃料電池の冷却装置であって、
前記制御手段(60)は、前記第1温度(Tp)が前記目標水温(Tmap)となるように現在のバルブ開度量から変化させるべきバルブ開度量を前記流量制御弁(40)に出力したときにおいて、変化させるべきバルブ開度量により変化した前記第1温度(Tp)が前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)の所定の運転状態にて水温上昇側かまたは水温下降側の同一方向に連続して検知されたとき、その検知された回数(n)によって前記流量制御弁(40)が故障であると判定することを特徴とするエンジンおよび燃料電池の冷却装置。 - 前記流量制御弁(40)のアクチュエータはステップモータ(44)であって、前記ステップモータ(44)は、現在のバルブ開度量から変化させるべきバルブ開度量に変更させることで、前記第1温度(Tp)が前記目標水温(Tmap)となることを特徴とする請求項1に記載のエンジンおよび燃料電池の冷却装置。
- 液冷式内燃機関(10)または燃料電池(10a)から流出する冷却液を冷却した後、その冷却された冷却液を前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)に向けて流出するラジエータ(20)と、
前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)から流出する冷却液を前記ラジエータ(20)を迂回させて前記ラジエータ(20)の流出口側に導くバイパス回路(30)と、
前記バイパス回路(30)を流通する冷却液が流入するバイパス側流入口(46)、前記ラジエータ(20)から流出した冷却液が流入するラジエータ側流入口(45)、および流入した冷却液を前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)に向けて流出させる流出口(47)を有し、前記バイパス回路(30)を流通する冷却液のバイパス流量(Vb)と前記ラジエータ(20)を流通する冷却液のラジエータ流量(Vr)とを制御する流量制御弁(40)と、
前記流出口(47)側の冷却液の温度である第1温度(Tp)に基づいて、前記第1温度(Tp)が前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)の負荷状態に基づいて決定される目標水温(Tmap)となるように前記流量制御弁(40)の作動量(Lp)を制御する制御手段(60)とを備えるエンジンおよび燃料電池の冷却装置であって、
前記制御手段(60)は、前記第1温度(Tp)が前記目標水温(Tmap)となるように現在の作動量(Lp)から変化させるべき作動量(Lp)を前記流量制御弁(40)に出力したときにおいて、変化させるべき作動量(Lp)が前記液冷式内燃機関(10)または前記燃料電池(10a)の所定の運転状態にて連続して一定方向に出力されたとき、その出力された回数(n)によって前記流量制御弁(40)が故障であると判定することを特徴とするエンジンおよび燃料電池の冷却装置。 - 前記流量制御弁(40)のアクチュエータはソレノイド(44a)であって、前記ソレノイド(44a)は、現在の作動量(Lp)から変化させるべき作動量(Lp)に変更させることで前記第1温度(Tp)が前記目標水温(Tmap)となることを特徴とする請求項3に記載のエンジンおよび燃料電池の冷却装置。
- 前記流量制御弁(40)のアクチュエータは電動モータ(44b)であって、前記電動モータ(44b)は、現在の作動量(Lp)から変化させるべき作動量(Lp)に変更させることで前記第1温度(Tp)が前記目標水温(Tmap)となることを特徴とする請求項3に記載のエンジンおよび燃料電池の冷却装置。
- 前記制御手段(60)によって前記ソレノイド(44a)に出力される作動量(Lp)は、電力量、リフト量、時間あたりの作動回数、または作動時間のいずれかであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のエンジンおよび燃料電池の冷却装置。
- 前記制御手段(60)によって前記電動モータ(44b)に出力される作動量(Lp)は、電力量、時間あたりの作動回数または作動時間のいずれかであることを特徴とする請求項3または請求項5に記載のエンジンおよび燃料電池の冷却装置。
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