JP4044408B2 - 階段室型共同住宅の増築方法及びこの方法を用いて増築された建築物 - Google Patents

階段室型共同住宅の増築方法及びこの方法を用いて増築された建築物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階段室型共同住宅の増築方法に関し、より詳しくは階段室型共同住宅の居住空間を大幅に拡張しつつ居住性及び安全性に優れた片廊下型の共同住宅に改造することができる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
隣接する住戸間に各住戸への出入口に接続する屋外階段を備えた構造の共同住宅は一般に階段室型共同住宅と呼ばれている。
このような階段室型共同住宅のうち、昭和30年代から40年代にかけて竣工された住棟は老朽化がすすんでいるため、早急な建て替え等が望まれているが、既存の全ての住棟を全て建て替えるのは現実的には容易なことではなく、膨大な量の建築廃材の発生や建て替えに伴う居住者の引越しの問題もある。
また、このような階段室型共同住宅は居住者に高齢者が多いことから、上層階に居住する高齢者にとっては階段での上り下りが大変であるという問題を抱えている。
【0003】
そこで、このような問題点に鑑みて、既存の階段室型共同住宅を片廊下型の共同住宅に改築して新たにエレベータを設置する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−159153号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の階段室型共同住宅は上記した問題点に加えて、外部への経路が隣接する住戸と共通の階段室に限られているために、火災や地震等の災害発生時における避難が困難であるという問題や、隣人間でのプライバシーの確保が充分でないといった問題をも抱えているが、上記した特許文献1に開示されたような方法では、隣接する住戸の出入口は改築前と同様に対向する共通の空間を利用することとなるため、このような問題を解決することができなかった。
また、建て替えに伴う居住者の引越しの問題については、居住者が住みながら工事を行うための配慮がなされているものの、居住している部屋に隣接する階段部分で工事が行われることから、工事が居住者の日常生活に与える影響は小さいとはいえなかった。しかも、居住する部屋については、居住者が居住しながらリフォームすることは不可能であるため、施工後も老朽化したままの状態で生活を続けなければならなかった。
【0006】
本発明は、上記した従来技術が抱える課題を悉く解決すべくなされたものであって、既存の階段室型共同住宅にエレベータを設置することが可能であるとともに、火災や地震等の災害の発生時における安全性や隣人間でのプライバシーを充分に確保することができ、しかも施工中においても居住者が快適に日常生活を営むことができるとともに、部屋のリフォームも外部への引越しを伴うことなく可能である階段室型共同住宅の増築方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、隣接する住戸間に各住戸への出入口に接続する屋外階段を備えた階段室型共同住宅の増築方法であって、階段室型共同住宅の既存基礎部の外側に増築用基礎部を設け、該増築用基礎部の上に支持部材を立設するとともに、前記屋外階段と反対側においては、該支持部材を、階段室型共同住宅の近傍に位置する内側支持部材と、この内側支持部材との間に間隔を空けて外側に位置する外側支持部材とし、次いで該支持部材の頂部に階段室型共同住宅の既存屋根の上方に位置する増築用屋根を設けるとともに、前記既存屋根の上方に前記支持部材の中途部で支持される床部材を設けてこの床部材と増築用屋根との間に新たな居住空間を形成し、次いで全ての隣接する住戸に面して各住戸間を連絡する廊下を設け、該廊下に面する位置にエレベータ及び階段を設置した後、既存の屋外階段を撤去し、前記屋外階段の反対側に各階の床高さと同じ高さの新規床を延設することにより既存の階段室型共同住宅について水平方向の増床を行い、さらに前記廊下に面する玄関を隣接する住戸毎に独立して設けることを特徴とする階段室型共同住宅の増築方法に関する。
請求項2に係る発明は、前記廊下を、全ての隣接する住戸間を連絡し且つ両端部に位置する住戸の側方に至る平面視コの字型に形成するとともに、前記屋外階段と反対側に前記廊下と面する新規のバルコニーを設けることを特徴とする請求項1記載の階段室型共同住宅の増築方法に関する。
請求項3に係る発明は、前記新たな居住空間を形成した後、この居住空間に既存階段室型共同住宅の上層階の入居者を移動させて該上層階の居住空間を改装し、次いでこの改装された上層階の居住空間に既存階段室型共同住宅の中層階の居住者を移動させて該中層階の居住空間を改装し、次いでこの改装された中層階の居住空間に既存階段室型共同住宅の下層階の居住者を移動させて該下層階の居住空間を改装するという一連の工程を最も下層階に至るまで繰り返し、最後に、改装された最も下層階の居住空間に新たな入居者を入居させることを特徴とする請求項1又は2に記載の階段室型共同住宅の増築方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明に係る方法は、隣接する住戸間に各住戸への出入口に接続する屋外階段を備えた構造の階段室型共同住宅を、居住空間を大幅に拡張しつつ片廊下型の共同住宅に改造する方法である。
図1乃至図6は本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法を施工プロセス順に概略的に示す縦断面図であり、図7及び図8は本発明に係る増築方法の施工前の状態を示す平面図であり、図9は本発明に係る増築方法の施工途中の状態を示す平面図であり、図10乃至図13は本発明に係る増築方法の施工後の状態を示す平面図である。そして、図6及び図10乃至図13は本発明に係る方法により完成した建築物を示している。
【0010】
尚、図示例においては、5階建ての階段室型共同住宅を7階立ての片廊下型の共同住宅に増築する場合を示しており、以下の説明もこの図に基づいて行うが、本発明はこれに限らず、階段室型共同住宅が4階建て以下の場合や6階建て以上の場合にも適用することができ、増築後の建築物は6階建て以下や8階建て以上とすることもできる。
尚、図示例の施工後(増築後)の片廊下型共同住宅の平面図において、図10は1階、図11は2〜5階、図12は6〜7階、図13は屋上を示している。
【0011】
図1、図7及び図8は、本発明に係る方法の施工前の状態であって、隣接する住戸(1)の間に、各住戸(1)への出入口(2)に接続する屋外階段(3)を備えた構造の階段室型共同住宅を示している。尚、図7は1階、図8は屋上の平面図をそれぞれ示している。
本発明に係る方法では、先ずこのような既存の階段室型共同住宅(以下、既存住宅と略)の既存基礎部の外側に、既存住宅の周囲を囲うように増築用基礎部を設けて、該増築用基礎部の上に鉄骨柱等からなる支持部材(4)を立設する(図2及び図9参照)。尚、図2は支持部材と共に梁を設けた状態を示している。
このとき、屋外階段(3)側もしくは屋外階段と反対側には、支持部材(4)として、既存住宅の近傍に位置する内側支持部材(41)と、この内側支持部材(41)との間に間隔を空けて外側に位置する外側支持部材(42)とを立設する。図2乃至図6は屋外階段(3)側に内側支持部材(41)及び外側支持部材(42)を設けた場合、図9乃至図13は屋外階段と反対側に内側支持部材(41)及び外側支持部材(42)を設けた場合をそれぞれ図示している。
【0012】
次いで、支持部材(4)の頂部に既存住宅の屋根の上方に位置する増築用屋根(5)を設けるとともに、前記既存住宅の屋根の上方に支持部材(4)の中途部で支持される床部材(6)を設けてこの床部材(6)と増築用屋根(5)との間に新たな居住空間(7)を形成し、そして支持部材(4)の外側に壁部材を装着することによって既存住宅の周囲及び上部を囲う(図3参照)。
尚、図示例では、床部材(6)を上部に二層設けることによって、新たに2階分の居住空間(7)を形成した様子を示しているが、1階分若しくは3階分以上の居住空間(7)を形成するようにしてもよい。
また、床部材(6)の設置は、増築用屋根(5)を設けた後に行うことが好ましいが、増築用屋根(5)を設ける前であってもよい。
尚、増築用屋根(5)により形成される屋上の床の積載荷重については、1800N/m以上の数値に床面積を乗じて計算したものとする。このように設計することで、後述するように屋上に植栽部(屋上庭園)やソーラーバネルを利用した発電装置等を設けることが可能となり、屋上空間を有効に利用し且つヒートアイランド現象や地球温暖化の抑制効果にも優れた建築物となる。
【0013】
上記したように新たな居住空間(7)を形成した後もしくは形成する前に、平面図に示すように、廊下(11)が、全ての隣接する住戸(1)に面することにより各住戸間を連絡し且つ両端部に位置する住戸(1a)(1b)の側方に至るように平面視コの字型に設けられ、この廊下(11)に面する外側位置にエレベータ(12)及び避難階段(13)が設けられる。
尚、この廊下(11)は、図2乃至図6に示すように内側支持部材(41)と外側支持部材(42)が屋外階段(3)側に立設される場合には、これらの支持部材(41)(42)の間で両持ちの状態に設ければよいが、図9乃至図13に示すように屋外階段と反対側に内側支持部材(41)及び外側支持部材(42)が立設される場合には、新たに設けられる廊下(11)は支持部材に対しては片持ちの状態となる。
尚、廊下(11)の平面視形状は、必ずしも図示例のようなコの字型に限定されず、隣接する全ての住戸の周囲を囲うように、ロの字型、円形、楕円形等の形状とすることもできる。
【0014】
尚、エレベータ(12)及び避難階段(13)の設置位置は、火事や地震等の災害時において全ての住戸(1)の居住者が安全に避難することができるように、図10乃至図12に示すように、両端部に位置する住戸(1a)(1b)の側方に位置する部分の廊下(11)に面する位置に設けることが好ましい。また、避難階段(13)については、図示の如く左右両側にそれぞれ設ける必要があるが、エレベータ(12)については両方に設けても良いが少なくともいずれか一方に設ければよい。また、日照条件による隣棟間隔を考慮する場合は、エレベータ(12)及び避難階段(13)の設置位置を、住戸の側方ではなく前方側(屋外階段があった側)に位置する部分の廊下(11)に面する位置としてもよい。
【0015】
上記したように、新規に廊下(11)、エレベータ(12)及び避難階段(13)が設けられた後、既存住宅について水平方向の増床を行う。
水平方向の増床は、既存住宅の屋外階段(3)側及び/又はその反対側に各階の床高さと同じ高さの新規床(9)を延設することにより行われる。尚、本明細書においては、便宜上、既存住宅の屋外階段側を前方、その反対側を後方と称する。
この新規床(9)は、図10乃至図12に示す如く屋外階段(3)側と反対側に設けても良いし、図3乃至図6に示すように屋外階段(3)側に設けても良い。
また、新設される廊下(11)に面する位置には、屋外階段(3)の位置を挟んで隣接する2つの住戸の玄関(10)を独立させて設け、この玄関(10)から廊下(11)へと直接出られるようにする。ここで、新規床(9)が屋外階段(3)側と反対側に設けられる場合には、図10乃至図12に示すように各住戸の既存の部屋の一部が玄関(10)のスペースとなるが、新規床(9)が屋外階段(3)側に設けられる場合には、新規床(9)に玄関(10)が設けられる。このように、屋外階段(3)の位置を挟んで隣接する2つの住戸の玄関(10)を独立させて廊下(11)に面するように設けることにより、火災や地震等の発生時における避難経路が別々に確保されて安全性が高くなるとともに、出かける際に隣りの居住者に気を使う必要がなくなり、各戸自由に出入りすることが可能となる。
さらには、集合住宅でありながら戸建て住宅のようにゆったりとした玄関前スペースを確保することができ、また既存玄関の扉があった部分をガラス窓とすることで居室への採光を確保することが可能となる。
【0016】
また、屋外階段(3)と反対側に延設される新規床(9)には新たにバルコニー(16)が設けられ、両端部に位置する住戸(1a)(1b)の側方に設けられるバルコニーは廊下(11)に面するようになる。これによって、住戸(1a)(1b)の居住者は、玄関(10)からの脱出ができない緊急時にはこのバルコニー(16)から廊下(11)へと脱出することが可能となる。また、両端部以外の住戸(1c)(1d)の居住者は、住戸(1a)(1b)のバルコニーを伝って脱出することができる。
尚、図示例では、既存の階段室型共同住宅の同一階で隣接する住戸の数が4戸の場合が示されているが、本発明は、隣接する住戸の数が2戸の場合や6戸以上の場合にも当然適用可能である。
【0017】
尚、屋外階段(3)側における新規床(9)の延設に際しては、先に既存の屋外階段(3)を撤去することが好ましいが、居住者が撤去を望まない場合等には必ずしも撤去しなくてもよい。尚、図示例では、既存の屋外階段(3)を撤去した場合を示している。
既存の屋外階段(3)を撤去する場合には、撤去後に生じた空間は、例えばパイプシャフトの設置空間として或いは植栽スペースとして利用することができるが、屋外階段(3)を撤去しない場合には、避難経路の選択肢が増えるというメリットがある。
尚、パイプシャフト(P)は、通常の階段室型共同住宅では図7に示すように隣接する2件の住戸に対して1本であるが、本発明においては図10乃至図11に示すようにパイプシャフト(P)を増設して、住戸1件毎に1本のパイプシャフトを配設することが好ましい。また、既存のパイプシャフトの用途を変更して新たな機能を成すこともある。
【0018】
また、屋外階段(3)を撤去する場合には、全ての階を一挙に撤去するのではなく、上層階において屋外階段(3)を撤去して新規床(9)を設けてから、下層階において屋外階段(3)を撤去するという方法を採ることが好ましく(図4及び図5参照)、図4は3階以上の屋外階段(3)のみを撤去して4階と5階に新規床(9)を設けた状態を示しており、図5は2階以上の屋外階段(3)を撤去して2階と3階にも新規床(9)を設けた状態を示しており、図6は全ての屋外階段(3)を撤去して1階に新規床(9)と廊下(11)を設けた状態を示している。
【0019】
新たに形成された廊下(11)と、既存の住戸(1)もしくは新規床(9)との境界は、コンクリート打設により接続一体化してもよいが、縁が切れたままの状態としてエキスパンションジョイントで接続すると、廊下(11)での足音が室内に直接伝わることや、地震の発生時に新設部分の振動が既存住宅部分に伝わることを防ぐことが可能となるため好ましい。
尚、図10及び図11において、エキスパンションジョイントでの接続位置を点線の円で示している。
【0020】
また、増築用屋根(5)の上部及び屋外階段(3)と反対側に装着される壁部材の外面には、植栽部(14)やソーラーパネル(15)を設けることができる(図6及び図13参照)。このように屋上だけでなく外壁にも植栽部(14)やソーラーパネル(15)を設けることで、緑被率が大きくなり、近年大都市圏で問題になっているヒートアイランド現象の発生を効果的に抑制することができるとともに、COの増加を抑制して地球温暖化の防止にも貢献し得る建築物となる。また、屋上に設けられた植栽部(屋上庭園)は、居住者の癒しの空間或いは憩いの場としての役割も果たす。
尚、増築用屋根(5)上部の屋上には、人工地盤を形成して、この人工地盤上に屋上庭園(植栽部)を設けることが好ましい。また、人工地盤上には温室を設けて温室栽培をしたり、囲いを別途設けて動物を飼うこともできる。
【0021】
また、上記した施工方法においては、在来工法による施工技術に加えて、構造体(スケルトン)内にプレハブ工法やユニット工法によって予め加工された部材を現場で組み立てたり、住戸(インフィル)を組み込み挿入することもできる。また、1階部分には、図10に示すように、エントランスホール(20)を設けることもできる。
【0022】
上記説明した図7乃至図13は、既存住宅の屋外階段が北向きである場合の増築方法であるが、既存住宅の屋外階段が南向きである場合には、図14乃至図16に示すように増築が行われる。
図14は本発明に係る増築方法の施工前の状態を示す平面図であり、図15及び図16は本発明に係る増築方法の施工後の状態を示す平面図である。尚、施工後の平面図については発明の理解に必要な一部の階のみを抽出して示しており、図14及び図15は1階(既存階)、図16は6〜7階(増設階)を示している。
【0023】
既存住宅の屋外階段が南向きであっても、基本的な増築方法は上記説明した既存住宅の屋外階段が北向きである場合と同じであるため、図面中の同じ構成には同じ符号を付して、以下異なる部分についてのみ説明する。
既存住宅の屋外階段が北向きの場合には、既存バルコニー(17)が屋外階段(3)と反対側にあるが、南向きの場合には既存バルコニー(17)が屋外階段(3)と同じ側にあり、この違いによって一部増築方法が異なってくる。
具体的には、北向きの場合には、廊下(11)が既存バルコニー(17)と反対側に設けられるが、南向きの場合、廊下(11)は既存バルコニー(17)と同じ側に設けられることとなる。従って、南向きの場合、図16に示すように、既存バルコニー(17)の一部を利用して玄関(10)を設けることができる。
【0024】
尚、南向き・北向きに関係なく、本発明においては、図15に示すように、屋外階段(3)を撤去してできた空間をトイレやユニットバスのための空間として利用することもできる。
【0025】
次に、上記した本発明に係る方法における居住者の扱いについて、図17乃至図20を参照しつつ説明する。尚、図17乃至図20における矢印は、居住者の移動を示している。
図17に示す如く既存住宅の上部に新たな居住空間(7)(図示例では6階と7階)を形成した後、先ずこの居住空間(7)に既存住宅の上層階(図示例では4階と5階)の入居者を移動させて該上層階の居住空間を改装する。
次いで、この改装された上層階の居住空間に既存住宅の中層階(図示例では2階と3階)の居住者を移動させて該中層階の居住空間を改装する(図18参照)。
次いで、この改装された中層階の居住空間に既存住宅の下層階(図示例では1階)の居住者を移動させて該下層階の居住空間を改装する(図19参照)。
そして、このような移動と改装を最も下層階(1階)の改装が終わるまで繰り返し、最後にこの改装された最も下層階の居住空間に新たな入居者を入居させる(図20参照)。
【0026】
このように、本発明においては従来の階段室型共同住宅の改築方法とは異なり、上部に新たな居住空間を確保することによって、施工中において居住者は同じ建物内での簡単な引越しで済み、多大な費用を要する外部への大掛かりな引越しを行うことがなく、さらには従来の方法では不可能であった居住空間のリフォームも同時に行うことが可能となる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法によれば、既存の階段室型共同住宅にエレベータを設置して高齢者にとって住み良い住宅に改装することが可能であると同時に、火災や地震等の災害の発生時における避難経路を確実に確保して安全性の高い住宅とすることができ、しかも隣接する住戸の居住者に対するプライバシーについても充分に確保することができ、さらには、施工中においても居住者が外部への引越しを伴うことなく快適に日常生活を営むことができ、部屋のリフォームまでも可能であるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法を施工プロセス順に概略的に示す縦断面図である。
【図2】本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法を施工プロセス順に概略的に示す縦断面図である。
【図3】本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法を施工プロセス順に概略的に示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法を施工プロセス順に概略的に示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法を施工プロセス順に概略的に示す縦断面図である。
【図6】本発明に係る階段室型共同住宅の増築方法を施工プロセス順に概略的に示す縦断面図である。
【図7】本発明に係る増築方法の施工前の状態を示す1階の平面図である。
【図8】本発明に係る増築方法の施工前の状態を示す屋上の平面図である。
【図9】本発明に係る増築方法の施工途中の状態を示す平面図である。
【図10】本発明に係る増築方法の施工後の状態を示す1階の平面図である。
【図11】本発明に係る増築方法の施工後の状態を示す既存階(2〜5階)の平面図である。
【図12】本発明に係る増築方法の施工後の状態を示す増設階(6〜7階)の平面図である。
【図13】本発明に係る増築方法の施工後の状態を示す屋上の平面図である。
【図14】本発明に係る増築方法の施工前の状態を示す1階の平面図である。
【図15】本発明に係る増築方法の施工後の状態を示す1階の平面図である。
【図16】本発明に係る増築方法の施工後の状態を示す増設階(6〜7階)の平面図である。
【図17】本発明に係る増築方法における居住者の移動を示す縦断面図である。
【図18】本発明に係る増築方法における居住者の移動を示す縦断面図である。
【図19】本発明に係る増築方法における居住者の移動を示す縦断面図である。
【図20】本発明に係る増築方法における居住者の移動を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 住戸
1a、1b 両端部に位置する住戸
1c、1d 両端部以外に位置する住戸
2 出入口(既存)
3 屋外階段
4 支持部材
41 内側支持部材
42 外側支持部材
5 増築用屋根
6 床部材
7 居住空間(新設)
9 新規床
10 玄関(新設)
11 廊下
12 エレベータ
13 避難階段
14 植栽部(屋上緑化庭園)
15 ソーラーパネル
16 バルコニー(新設)
17 バルコニー(既存)
P パイプシャフト

Claims (3)

  1. 隣接する住戸間に各住戸への出入口に接続する屋外階段を備えた階段室型共同住宅の増築方法であって、階段室型共同住宅の既存基礎部の外側に増築用基礎部を設け、該増築用基礎部の上に支持部材を立設するとともに、前記屋外階段と反対側においては、該支持部材を、階段室型共同住宅の近傍に位置する内側支持部材と、この内側支持部材との間に間隔を空けて外側に位置する外側支持部材とし、次いで該支持部材の頂部に階段室型共同住宅の既存屋根の上方に位置する増築用屋根を設けるとともに、前記既存屋根の上方に前記支持部材の中途部で支持される床部材を設けてこの床部材と増築用屋根との間に新たな居住空間を形成し、次いで全ての隣接する住戸に面して各住戸間を連絡する廊下を設け、該廊下に面する位置にエレベータ及び階段を設置した後、既存の屋外階段を撤去し、前記屋外階段の反対側に各階の床高さと同じ高さの新規床を延設することにより既存の階段室型共同住宅について水平方向の増床を行い、さらに前記廊下に面する玄関を隣接する住戸毎に独立して設けることを特徴とする階段室型共同住宅の増築方法。
  2. 前記廊下を、全ての隣接する住戸間を連絡し且つ両端部に位置する住戸の側方に至る平面視コの字型に形成するとともに、前記屋外階段と反対側に前記廊下と面する新規のバルコニーを設けることを特徴とする請求項1記載の階段室型共同住宅の増築方法。
  3. 前記新たな居住空間を形成した後、この居住空間に既存階段室型共同住宅の上層階の入居者を移動させて該上層階の居住空間を改装し、次いでこの改装された上層階の居住空間に既存階段室型共同住宅の中層階の居住者を移動させて該中層階の居住空間を改装し、次いでこの改装された中層階の居住空間に既存階段室型共同住宅の下層階の居住者を移動させて該下層階の居住空間を改装するという一連の工程を最も下層階に至るまで繰り返し、最後に、改装された最も下層階の居住空間に新たな入居者を入居させることを特徴とする請求項1又は2に記載の階段室型共同住宅の増築方法。
JP2002291484A 2002-10-03 2002-10-03 階段室型共同住宅の増築方法及びこの方法を用いて増築された建築物 Expired - Fee Related JP4044408B2 (ja)

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