JP4043637B2 - ブラシレスモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、パーソナルコンピュータやワードプロセッサなどのOA機器や家電製品或いはAV機器の冷却用としての小型軸流ファンを構成するためのファンモータなどに利用されるブラシレスモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来のブラシレスモータとしては、ファンモータに適用した場合、例えば、特開平6-253482号公報に記載のものが存在する。このファンモータのステータは、図6(b)の正面図および同図(c)の切断右側面図に示すような構成になっている。すなわち、このステータ1は、4つの磁極歯(ティース)2A〜2Dを有するステータコア2に対し、絶縁樹脂からなる一対のインシュレータ3,4を、上下から挟み込んで嵌め合わすことにより、ステータコア2をインシュレータ3,4で覆っている。また、一対のインシュレータ3,4を互いに嵌め合わせた状態の平面図を示す同図(a)のように、インシュレータ3,4には、4つの磁極歯2A〜2Dを覆う磁極対応部7A〜7Dを有しており、この各磁極歯2A〜2Dにインシュレータ3,4を介してステータコイル8を後述するように2相に巻装してステータ1が構成されている。ステータコア2とステータコイル8間は、これらの間に介在させた両インシュレータ3,4によって電気的絶縁されている。
【0003】
図6(a)に示すように、下部インシュレータ4には、4つの磁極歯2A〜2Dの各間にそれぞれ存在する空間である4個のスロット9A〜9Dにおいて、それぞれ径方向外方へ突出するボス部10A〜10Dが一体成形されており、この各ボス部10A〜10Dはそれぞれ取付孔11A〜11Dを有している。この4個のうちの3個のボス部10A,10C,10Dの各々の取付孔11A,11C,11Dには、導電ピン(からげピン)12がそれぞれ挿通して保持され、残り1個のボス部10Bはそのままの状態にされている。
【0004】
また、ステータコイル8は以下のようにして2相に巻装されている。すなわち、ステータ1の展開説明図である図6(d)に示すように、第1相分の第1のコイル巻線8aは、互いに対峙する第1および第3の磁極歯2A,2Cに巻装され、且つ第2相分の第2のコイル巻線8bは、互いに対峙する第2および第4の磁極歯2B,2Dに巻装されている。
【0005】
さらに、第1のコイル巻線8aの巻き始め端が第1のボス部10Aの導電ピン12の上端部に第1の磁極歯2Aの下方側から案内されてからげ接続され、第2のコイル巻線8bの巻き終わり端が第4のボス部10Dの導電ピン12の上端部に第4の磁極歯2Dの下方側から案内されてからげ接続され、第1のコイル巻線8aの巻き終わり端および第2のコイル巻線8bの巻き始め端が第3のボス部10Cの導電ピン12の上端部に第3の磁極歯2Cの上方側および下方側からそれぞれ案内されて共通にからげ接続されている。各導電ピン12は各々の下端部を回路基板(図示せず)の取付孔に挿通して半田付けされ、これにより、各コイル巻線8a,8bは導電ピン12を介して回路基板の駆動回路に接続される。
【0006】
この種のファンモータの駆動には、一般に2相ユニポーラ駆動方式が採用されている(特開平6-105590号公報参照)。すなわち、図7に示すように、第1相分のコイル巻線8aは2本の導電ピン12を介して回路基板13の共通端子TCと第1の端子T1間に電気的に接続され、第2相分のコイル巻線8bは2本の導電ピン12を介して共通端子TCと第2の端子T2間に電気的に接続される。この両コイル巻線8a,8bには、回路基板13に実装して搭載されたトランジスタなどからなるスイッチング素子S1,S2のスイッチング動作により、共に同一方向に電流が流される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図6(b)〜(d)に示す構成に組み立てられたステータ1は、ファンモータの組み立てに際して、特開平6-253482号公報にも示されているように、下部インシュレータ4の垂下片14を回路基板13の取付孔に嵌入し、且つ各導電ピン12の下端部を回路基板13の取付孔に挿入して半田付けすることにより、その下部に回路基板13を装着した状態としたのちに、ファンモータの本体部分を構成するハウジングの円筒部に、図6(a)に示す中央の筒部17を外嵌固定して組み込まれる。このステータ1のハウジングへの組み込みは自動組立機等を用いて行われる。
【0008】
ところで、前述した従来のブラシレスモータにおけるステータ1では、第1の磁極歯2Aに巻回される第1のコイル巻線8aの巻き始め端が第1のボス部10Aの導電ピン12の上端部に対し第1の磁極歯2Aの下方側から案内され、第4の磁極歯2Dに巻回される第2のコイル巻線8aの巻き終わり端が第4のボス部10Dの導電ピン12の上端部に対し第4の磁極歯2Dの下側から案内されている。これに対し、回路基板13の共通端子TCに接続される第3のボス部10Cの導電ピン12には、第1のコイル巻線8aの巻き終わり端と第2のコイル巻線8bの巻き始め端とが共通にからげ接続される構成になっているため、この第3のボス部10Cの導電ピン12には、必然的に2本のうちの何れか一方のコイル巻線8aまたは8b(図示例では第2のコイル巻線8bの巻き始め端)が隣接する磁極歯2Cの上側から案内されることになる。
【0009】
しかしながら、上述のように、第3のボス部10Cに保持された一本の導電ピン12の上端部に対し2本のコイル巻線8a,8bが隣接する磁極歯2Cの下方側と上方側とからそれぞれ案内されている場合には、組立工程において、ステータ1の各導電ピン12に下方への押圧力が加わると、ボス部10,10C,10Dに貫通保持されている各導電ピン12が取付孔11A,11C,11Dを下方にスライドするので、磁極歯2Dの上方側から案内されて導電ピン12に接続されたコイル巻線8bには、その導電ピン12が下方にスライドするの伴い引っ張られてテンションが加わるために、断線する不具合が生じることがある。
【0010】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、組立工程においてコイルが接続される導電ピンにスライド力が加わっても、ステータコイルの断線の発生を確実に防止し得るブラシレスモータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係るブラシレスモータは、シャフト回りに回転する回転体に設けられたロータマグネットと、前記シャフトに対し同心状の配置でハウジングに設けられた支持部に固定されて前記ロータマグネットに対向したステータとを備え、前記ステータは、4つの磁極歯を有するステータコアと、前記ステータコアを覆うインシュレータと、前記ステータコアにおける4つの磁極歯のうちの互いに対峙する各2つの磁極歯に前記インシュレータを介してそれぞれ1相分が巻装された2相のステータコイルと、前記各磁極歯の間における前記インシュレータの部分にそれぞれ形成された4個のボス部と、4個のうちの3個の前記各ボス部にそれぞれ挿通保持された3本の導電ピンと、残りの1個の前記ボス部に設けられたダミーピンとを備えるとともに、前記ステータコイルにおける第1相分のコイル巻線の両端部がそれぞれ前記磁極歯の下方側から第1,第2の前記導電ピンの上端部に案内されて接続され、第2相分のコイル巻線の一端部が前記磁極歯の下方側から第3の前記導電ピンの上端部に案内されて接続され、且つ他端部近傍部分が前記磁極歯の下方側から前記ダミーピンの上端部に案内されて中継接続されるとともに、他端部が第1の前記導電ピンの上端部に第1相と共通に接続されていることを特徴としている。
【0012】
このブラシレスモータでは、ステータ自身の組立工程あるいはこのステータを用いた組立工程で、導電ピンおよびダミーピンにインシュレータに対して下方への押圧力が加わっても、ステータコイルの2相分の各コイル巻線は、各々の両端部が3本の導電ピンおよびダミーピンの各々の上端部に対しそれぞれ磁極歯の下方側から案内されてからげ接続されていることから、導電ピンおよびダミーピンが仮に下方にスライドしても、これに接続されているコイルが単に弛むだけであって、テンションが加わることがないので、断線が生じることがない。
【0013】
上記したような、導電ピンなどに押圧力が作用するのは、ステータ完成品をハウジングの支持部に固定する際にステータを押圧することに関連して導電ピンなどが直接押圧される場合に生じるのは勿論であるが、ステータ自身の組立時においてこれが必然的に行われる場合もある。例えば、インシュレータの各ボス部に導電ピンなどを予め上側に寄せた状態で挿通保持してコイルの接続作業を容易にし、コイル接続完了後に導電ピンを下方へスライドさせて下方への突出部分を確保し、これを回路基板等に接続するような場合である。この場合、導電ピンなどを必要以上に長く形成する必要がなく、モータ内部において導電ピンなどがステータから突出することがないため、モータの小型化に適している。
【0014】
また、上述したブラシレスモータおいて、前記ダミーピンを、前記導電ピンと同一のものから構成してこれを残りの1個のボス部に挿通保持してもよく、あるいは、前記ダミーピンを、前記残りの1個のボス部に一体成形により形成してもよい。後者の場合、ダミーピンの上端位置を前記3本の導電ピンの上端部より低く設定するのがよい。あるいは、前記第2相分のコイル線の他端部は、前記ダミーピンに中継接続された後、前記磁極歯の下側を通して前記第1の導電ピンの上端部に接続されているものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明の一実施形態に係るブラシレスモータを示す縦断面図であり、同図には、小型軸流ファンの構成に適用したファンモータを例示してある。このファンモータは、構成を大別すると、中央部に円筒部19を有するモータ本体のハウジング18と、ハウジング18の円筒部19の内周面に上下一対の軸受20を介して回転自在に枢支されたシャフト21と、シャフト21の上端部に固着されたインペラ22と、ハウジング18の円筒部19に外嵌固定されたステータ23とを備えて構成されている。なお、円筒部19は、ハウジング18に一体形成された外筒部19aと、この外筒部19aの内周面に嵌合固定された内筒部19bとからなる。
【0016】
上記インペラ22は、その軸心部をシャフト21に固定された碗形基部24と、この碗形基部24の内周面にヨーク27を介して取り付けられたロータマグネット28と、碗形基部24の外周面に突設された複数の羽根29とを備えて構成されている。一方、ステータ23は、複数枚のコアラミネーションが積層されてなり4つの磁極歯30A〜30Dを有するステータコア30と、このステータコア30に上下から挟み付けるように取り付けられた一対のインシュレータ(絶縁樹脂)31,32と、ステータコア30の各磁極歯30A〜30Dにインシュレータ31,32を介して巻装されたステータコイル33とを備えて構成されている。なお、ステータ23の詳細については後述する。また、ステータ23の下部には回路基板13が装着されており、回路基板13には回転検出器34や他の電子部品が実装されてモータ駆動回路が構成されている。
【0017】
上述のように構成されたファンモータは、外部の駆動電源から回路基板13上の回路に駆動電流を供給することにより、後述の導電ピン12を通じてステータ23のステータコイル33への通電が制御され、ステータ23とこれに少許の間隙で径方向に対向配置されたロータマグネット28との間に磁気的相互作用が生じて、複数の羽根29を一体に有するインペラ22がシャフト21を回転支軸として回転するものである。
【0018】
つぎに、本発明の要旨とする構成であるステータ23について説明する。図2(a)はステータコア30に一対のインシュレータ31,32を重ね合わせた状態(つまりステータコイル33を巻回していない状態)の平面図である。両インシュレータ31,32には、図1に明示するように円筒部19の内筒部19bおよび外筒部19aにそれぞれ外嵌固定される筒部37,38が形成されているとともに、ステータコア30の4つの磁極歯30A〜30Dを覆う磁極対応部39A〜39Dと、下部インシュレータ32に一体に形成され各磁極歯30A〜30Dの各間にそれぞれ形成されたスロット40A〜40Dの部位において径方向の外方にそれぞれ一体に突設された第1ないし第4の4個のボス部41A〜41Dとが形成されている。
【0019】
上記の各ボス部41A〜41Dはいずれも取付孔42A〜42Dを有しており、そのうちの3個のボス部41A,41C,41Dの各取付孔42A,42C,42Dにはそれぞれ導電ピン12が挿通保持されているのは従来と同様であるが、この実施形態では、従来において何ら保持されていなかった第2のボス部41Bの取付孔42Bに導電ピン12と同一構成のダミーピン43が挿通保持されている。
【0020】
また、ステータコイル33は、図2(b),(c)のステータ23の正面図および切断右側面図並びに同図(d)のステータ23の展開説明図にそれぞれ示すように2相に巻装されている。すなわち、ステータコイル33の第1相分の第1のコイル巻線33aは、互いに対峙する第1および第3の磁極歯30A,30Cに巻装され、且つ第2相分の第2のコイル巻線33bは、互いに対峙する第2および第4の磁極歯30B,30Dに巻装されている。
【0021】
そして、ステータコイル33の第1のコイル巻線33aは、その巻き始め端が第1のボス部41Aの導電ピン12の上端部にからげ接続されて第1の磁極歯30Aの下方側に向け案内されているとともに、第3の磁極歯30Cの下方側から第2のボス部41Bのダミーピン43の上端部に案内されてからげ接続され、さらに、巻き終わり端がダミーピン43の上端部から第3のボス部41Cの導電ピンの上端部に架け渡されてからげ接続されている。一方、ステータコイル33の第2のコイル巻線33bは、従来と同様に、その巻き始め端が第3のボス部41Cの導電ピン12の上端部に対し第1のコイル巻線33aの巻き終わり端と共通にからげ接続されて第3の磁極歯30Cの下方側に向け案内されているとともに、その巻き終わり端が第4のボス部41Dの導電ピン12の上端部に対し第4の磁極歯30Dの下方側から案内されてからげ接続されている。
【0022】
上記構成としたステータ23は、ハウジング18の円筒部19に組み込むに際して、3本の導電ピン12およびダミーピン43の各々の下端部が図1に示す回路基板13の取付孔44に挿通して半田付けされ、且つ下部インシュレータ32の垂下片47が回路基板13の取付孔44に嵌入されることにより、下部に回路基板13が装着される。これにより、図3に示すように、ステータコイル33の第1のコイル巻線33aは2本の導電ピン12およびダミーピン43を介して回路基板13の共通端子TCと第1の端子T1との間に電気的接続され、第2のコイル巻線33bは2本の導電ピン12を介して回路基板23の共通端子TCと第2の端子T2との間に電気的接続される。この両コイル巻線33a,33bには、従来と同様に、スイッチング素子S1,S2のスイッチング動作によって2相ユニポーラ駆動方式で電流が供給される。
【0023】
上記ステータ23の組立に際しては、つぎのような組立方法が可能である。すなわち、ステータコア30に一対のインシュレータ31,32を装着し、インシュレータ32の各ボス部41A〜41Dに導電ピン12およびダミーピン43をそれぞれ上端側に変位させた状態で保持し、ステータコア30の各磁極歯30A〜30Dにコイル33を巻装する。その後、少なくとも導電ピン12の上端におけるコイル線接続部を半田付けし、各導電ピン12およびダミーピン43を各ボス部41A〜41Dに対して下方へスライドさせ、その下端部をステータ23より下方へ突出させ、これらの回路基板13への接続を容易にする。
【0024】
下部に回路基板13を装着したステータ23は、先ず下部インシュレータ32の筒部38をハウジング18の円筒部19の上端部に嵌め合わせた状態とされたのちに、インシュレータ32の筒部38が下方へ押し下げられ、ハウジング18の所定位置に組み込まれる。この作業時、3本の導電ピン12およびダミーピン43の各々の上端面に下方への押圧力が作用することもあり得る。
【0025】
上述した3本の導電ピン12およびダミーピン43の押し下げ作業時、あるいはステータ23のハウジングへの組み込みに伴って押圧力が作用した時、両コイル巻線33a,33bは、各々の両端部が3本の導電ピン12およびダミーピン43の各々の上端部に対しそれぞれ下方側から案内されてからげ接続されていることから、導電ピン12およびダミーピン43が各々のボス部41A〜41Dの各取付孔42A〜42Dに対し下方にスライドするに従って、単に弛むだけであって、テンションが加わることがないので、断線が生じることがない。また、第1のコイル巻線33aの巻き終わり端部は、第2および第3のボス部41B,41Cの導電ピン12とダミーピン43との各々の上端部間に架け渡されているから、この導電ピン12とダミーピン43とが均等に下方にスライドすることによって何らテンションが加わらない。
【0026】
図4は、本発明の他の実施形態を示すステータ23の展開説明図である。
この実施形態は、図1〜図3で説明した実施形態におけるコイル線処理を改良したものであり、図4は、前記図2(d)に対応するものである。
ステータコイル33の第1のコイル巻線33aの巻線作業において、その巻き始め端が第1のボス部41Aの導電ピン12の上端部にからげ接続されて第1の磁極歯30Aの下方側に向け案内されているとともに、第3の磁極歯30Cの下方側から第2のボス部41Bのダミーピン43の上端部に案内されてからげ接続され、さらに、巻き終わり端がダミーピン43の上端部から第3の磁極歯30Cの下方側に戻して、この第3の磁極歯30Cの下方側から第3のボス部41Cの導電ピンの上端部に案内されてからげ接続されている。
【0027】
このような構成を採ることにより、コイル線33a,33bは導電ピン12およびダミーピン43の何れの部分に接続される場合であっても、磁極歯の下側からのみコイル線が案内されることになり、導電ピン12,ダミーピン43が下方へスライドしてもコイル線が弛むだけとなり、各導電ピン12やダミーピン43が個々にバラバラに下方へスライドするような場合であっても、コイル線に部分的にテンションが加わることもなく、コイル線の断線をより確実に防止できることになる。
【0028】
図5は、本発明の更に他の実施形態を示すものである。
この実施形態のものは、ステータ23の下側インシュレータ32のボス部41Bに設けられたダミーピン48をインシュレータ32に一体成形により形成したことを特徴とするものであり、ボス部41の上端面にダミーピン48が、他の導電ピン12の上端より低い位置になるよう突設されている。
【0029】
そして、ステータコイル33の第1のコイル巻線33aの巻線作業において、その巻き始め端が第1のボス部41Aの導電ピン12の上端部にからげ接続されて第1の磁極歯30Aの下方側に向け案内されているとともに、第3の磁極歯30Cの下方側から第2のボス部41Bに一体のダミーピン48の上端部に案内されて中継接続され、さらに、巻き終わり端がダミーピン48の上端部から第3の磁極歯30Cの下方側に戻して、この第3の磁極歯30Cの下方側から第3のボス部41Cの導電ピン12の上端部に案内されてからげ接続されている。
【0030】
上記の実施形態にあっては、ボス部41Bのダミーピン48は、それ自体ボス部41Bに対してスライドなどの移動をすることはないが、他のボス部41A,41C,41Dに挿通保持された導電ピン12に下方への移動,変位が生じてもコイル線は弛むだけであり、断線の危険は皆無である。
【0031】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲で種々の修正,変更が可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明のブラシレスモータによれば、ステータコイルの2相分の各コイル巻線の各々の両端部が3本の導電ピンおよびダミーピンの各々の上端部に対しそれぞれ磁極歯の下方側から案内して接続されている構成としたので、ステータ自身の組立工程やステータをハウジングの支持部に組み付けるに際して、導電ピンなどにインシュレータに対して押し付け力が加わって下方にスライドしても、各コイル巻線の端部が導電ピンまたはダミービンとの接続部分に対して単に弛むだけであって、テンションが加わることがないので、コイル巻線の断線が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラシレスモータをファンモータに適用した場合の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のブラシレスモータにおけるステータを示し、(a)は巻線前のステータの平面図、(b)は巻線後のステータの正面図、(c)は(b)の一部を切断した右側面図、(d)はステータの巻線の展開説明図である。
【図3】図1のブラシレスモータにおける要部の結線図である。
【図4】本発明のブラシレスモータの他の実施形態を示すステータの巻線の展開説明図である。
【図5】本発明のブラシレスモータの更に他の実施形態を示すステータの一部を切断した右側面図である。
【図6】従来のブラシレスモータのステータを示し、(a)は巻線前のステータの平面図、(b)は巻線後のステータの正面図、(c)は(b)の一部を切断した右側面図、(d)はステータの巻線の展開説明図である。
【図7】従来のブラシレスモータにおける一部の結線図である。
【符号の説明】
12 導電ピン
18 ハウジング
19 円筒部(支持部)
21 シャフト
22 インペラ(回転体)
23 ステータ
28 ロータマグネト
30 ステータコア
30A〜30D 磁極歯
31,32 インシュレータ
33 ステータコイル
41A〜41D ボス部
42A〜42D 取付孔
43、48 ダミーピン
Claims (4)
- シャフト回りに回転する回転体に設けられたロータマグネットと、
前記シャフトに対し同心状の配置でハウジングに設けられた支持部に固定されて前記ロータマグネットに対向したステータとを備え、
前記ステータは、
4つの磁極歯を有するステータコアと、前記ステータコアを覆うインシュレータと、前記ステータコアにおける前記4つの磁極歯のうちの互いに対峙する各2つの磁極歯に前記インシュレータを介してそれぞれ1相分が巻装された2相のステータコイルと、前記各磁極歯の間における前記インシュレータの部分にそれぞれ形成された4個のボス部と、4個のうちの3個の前記各ボス部にそれぞれ挿通保持された3本の導電ピンと、残りの1個の前記ボス部に設けられたダミーピンとを備えるとともに、
前記ステータコイルにおける第1相分のコイル巻線の両端部がそれぞれ前記磁極歯の下方側から第1,第2の前記導電ピンの上端部に案内されて接続され、第2相分のコイル巻線の一端部が前記磁極歯の下方側から第3の前記導電ピンの上端部に案内されて接続され、且つ他端部近傍部分が前記磁極歯の下方側から前記ダミーピンの上端部に案内されて中継接続されるとともに、他端部が第1の前記導電ピンの上端部に第1相と共通に接続されていることを特徴とするブラシレスモータ。 - 前記ダミーピンは、前記導電ピンと同一のものからなり、前記ダミーピンが前記残りの1個のボス部に挿通保持されている請求項1記載のブラシレスモータ。
- 前記ダミーピンは、前記残りの1個のボス部に一体成形により形成され、ダミーピンの上端位置が前記3本の導電ピンの上端部より低く設定されている請求項1記載のブラシレスモータ。
- 前記第2相分のコイル線の他端部は、前記ダミーピンに中継接続された後、前記磁極歯の下側を通して前記第1の導電ピンの上端部に接続されている請求項1記載のブラシレスモータ。
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